JP6583910B2 - 上衣 - Google Patents
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Description
これは、連結具を備えたテープ状基材を取り付けるための縫い目が、上衣の外側から見えてしまうことを防ぐための構成である。
特許文献3に記載の上衣は、表地の内側において、着用者の腰部周辺に配置され上縁部のみが上衣と固定された帯状のインナー部を開示している。
上記特許文献3に記載の上衣においては、上衣の形態に対する変更が著しいものとなるというデザイン上及び機能上の課題や、衣服が重くなってしまったり、衣服としての使い勝手が悪くなってしまうという課題がある。
また、本発明の他の目的は、連結具を備えたテープ状基材の上衣に縫い付けられていない端部が、上衣を着ている人の肌に直接触れることで、違和感を生じてしまうことがあるという課題を解決できる上衣を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記テープ状基材の下端部を収まり良く処理し、かつ、上衣にテープ状基材を強固に固定できる上衣を提供することにある。
本発明の他の目的は、下衣との連結が容易であり、また、着る人の丈に応じて下衣との連結位置を調節できる上衣を提供することにある。
本発明の他の目的は、裏地を有していない上衣において、上記の目的を達成することにある。
本発明の上衣において、前記テープ状基材の短辺側の少なくとも一方は、前記連結具と干渉しない裏側へ折り曲げられ、前記縫い代部分に縫い付けられているものであってもよい。
本発明の上衣において、前記テープ状基材の下端部は、上衣の裾を折り返した部分の内側に配置された後に水平方向に縫い付けられているものであってもよい。
本発明の上衣において、前記上衣を構成する布は、少なくとも上下方向に伸縮可能なストレッチ素材から構成されているものであってもよい。
本発明の上衣は、裏地を有していないものであってもよい。
また、本発明の上衣は、下衣に対する連結具を有するテープ状基材を裏側に固定した上衣であって、上衣を構成する布同士が当該上衣の裏側にて左右方向に縫い合わされた縫い代部分に、前記テープ状基材の長辺の一方のみを直接縫い付け固定することで、上衣の外側から縫い目が見えてしまうことなく、当該テープ状基材を上衣に固定したものであってもよい。
本発明の上衣において、前記上衣を構成する布が、少なくとも上下方向に伸縮可能なストレッチ素材から構成されているものとすることで、少なくとも上下方向に伸縮可能な上衣においても、前記連結具を備えたテープ状基材を、上衣の縫い代部分において、しっかりと安定させて固定することができる。
さらに、本発明の上衣においては、裏地を有していないものであっても、補助布帛を用いることなく、しかも、縫い目が上衣の外側から見えてしまうことなく、連結具を備えたテープ状基材を簡単かつ確実に取り付けることができ、上記のような効果を得ることができる。
図1〜図3に示すように、本発明の一実施形態の上衣10は、後身頃を構成する布11の左右両側に、それぞれ前身頃を構成する布12,13が、上衣10の裏側にて縫い合わされている。
これらの布11,12,13は、ポリエステル繊維を85%程度、ポリウレタン繊維を15%程度含み、上下方向及び左右方向に伸縮するストレッチ素材から構成されており、これらの布11,12,13同士の縫い代における上下方向の縫い合わせは、上下方向に伸縮できる縫い方である2本針オーバーロック縫いS1によって行われている。
上記のとおり構成されたこの実施形態の上衣10は、前記布11,12,13同士の上下方向の縫い代部分において、裏地を有していない。
即ち、上記実施形態の上衣10及び下衣20において、前記連結具1a,1b,2a,2bは、前記テープ状基材1,2の長辺方向に並んで固定された2個のスナップボタンからなるものであり、上衣10及び下衣20を連結する高さを変更可能となっている。
従って、テープ状基材1の上端部が上衣を着ている人の肌に直接触れることで違和感を生じることを抑制することができる。
従って、前記テープ状基材1の下端部を収まり良く処理し、かつ、テープ状基材1を上衣10に対して強固に固定することができる。
なお、前記テープ状基材1,2は、ポリエステル製の細長い布片からなり、伸縮性をほとんど有していないものなどを適宜選択して使用できる。
まず、図4に示すように、上衣10の後身頃を構成する布11の両側に、それぞれ前身頃を構成する布12,13を、上下方向(縫う方向)に伸縮できる縫い方である2本針オーバーロック縫いS1にて縫い合わせる。
従って、この実施形態の上衣10においては、上衣10の丈方向の伸縮性を害することがない。
一方、前記上衣10の2本針オーバーロック縫いS1にて縫い合わせた上下方向の縫い代部分に、テープ状基材1の長辺部分(辺縁部)を本縫いS3にて縫い付け、上衣10の裾付近にてテープ状基材1を強固に固定する。
この際に、前記テープ状基材1の上側の短辺を、前記連結具1aと干渉しない裏側へ斜めに折り曲げ、テープ状基材1の長辺の一方とともに前記縫い代部分に縫い付ける。
次に、前記上衣10の裾を裏側へ折り返した部分の内側に、前記テープ状基材1の下端部が配置された状態で、裾の下端部を縫う方向に伸縮できる縫い方である平2本針縫いS4にて水平方向に縫い付ける。
また、テープ状基材1の下側の連結具1bと、テープ状基材2の上側の連結具2aとを連結すれば、上衣10と下衣20を連結する位置を高くすることができる。
その場合、図5に示すように、前記テープ状基材1の下側の短辺についても、前記連結具1bと干渉しない裏側へ折り曲げ、テープ状基材1の長辺の一方とともに布11と布12又は布13との縫い代部分に縫い付けるとよい。
或いは、予めテープ状基材1の短辺を前記連結具1aと干渉しない裏側へ斜めに折り曲げた状態で縫い付けたり接着したものを、布11,12,13同士の縫い代部分に縫い付けてもよい。
また、本発明の上衣において、連結具を有するテープ状基材を縫い付けて固定する縫い代としては、上記実施形態における上下方向に代えて、上衣の左右方向の縫い代を縫い合わせている部分に、連結具を有するテープ状基材を縫い付けて実施してもよい。
さらに、上衣10及び下衣20の右側又は左側にのみテープ状基材1,2を固定して実施してもよく、テープ状基材1を上衣10に固定する手段としては、接着剤、金具又は樹脂製の固定具を用いるなど、縫い付け以外の手段を用いてもよい。
1a 連結具
1b 連結具
2 テープ状基材
2a 連結具
2b 連結具
10 上衣
11 後身頃を構成する布
12 前見頃を構成する布
13 前見頃を構成する布
20 下衣
S1 2本針オーバーロック縫い(上下方向に伸縮できる縫い方)
S2 2本針オーバーロック縫い(左右方向に伸縮できる縫い方)
S3 本縫い
S4 平2本針縫い(左右方向に伸縮できる縫い方)
Claims (8)
- 下衣に対する連結具を有するテープ状基材を裏側に固定した上衣であって、
上衣を構成する布同士が当該上衣の裏側にて上下方向に縫い合わされた縫い代部分に、前記テープ状基材の長辺の一方のみを直接縫い付け固定することで、上衣の外側から縫い目が見えてしまうことなく、当該テープ状基材を上衣に固定したことを特徴とする上衣。 - 前記テープ状基材の短辺側の少なくとも一方が、前記連結具と干渉しない裏側へ折り曲げられ、前記縫い代部分に縫い付けられていることを特徴とする請求項1に記載の上衣。
- 前記縫い代部分の縫い合わせは、上下方向に伸縮できる縫い方によるものであり、その後に前記テープ状基材を当該縫い代部分に縫い付けていることを特徴とする請求項1又は2に記載の上衣。
- 前記テープ状基材の下端部は、上衣の裾を折り返した部分の内側に配置された後に水平方向に縫い付けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の上衣。
- 前記上衣を構成する布は、少なくとも上下方向に伸縮可能なストレッチ素材から構成されているものであることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の上衣。
- 前記連結具は、前記テープ状基材の長辺方向に並んで固定された2以上のスナップボタンからなるものであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の上衣。
- 前記上衣は、裏地を有していないものであることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の上衣。
- 下衣に対する連結具を有するテープ状基材を裏側に固定した上衣であって、
上衣を構成する布同士が当該上衣の裏側にて左右方向に縫い合わされた縫い代部分に、前記テープ状基材の長辺の一方のみを直接縫い付け固定することで、上衣の外側から縫い目が見えてしまうことなく、当該テープ状基材を上衣に固定したことを特徴とする上衣。
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