JP6581536B2 - トンネル覆工用鉄筋籠の製作方法、及び、トンネル覆工方法 - Google Patents
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(2)アンカー筋の外側鉄筋取付位置のマーキングを基準に、アンカー筋に段取り鉄筋(円周方向鉄筋)を取付ける。そして、段取り鉄筋に軸方向外側鉄筋を取付け、軸方向外側鉄筋に円周方向外側鉄筋を取付ける。
(3)アンカー筋の内側鉄筋取付位置のマーキングを基準に、アンカー筋に段取り鉄筋(軸方向鉄筋)を取付ける。そして、段取り鉄筋に円周方向内側鉄筋を取付け、円周方向内側鉄筋に軸方向内側鉄筋を取付ける。
(4)せん断補強鉄筋をその定着部が内外の軸方向鉄筋にかかるように配置する。
アンカー筋をガイドにして組み立てるが、そもそもトンネル内という閉所での作業となるため、鉄筋の位置精度を確保することが難しい。そのため、鉄筋のかぶりに過不足が生じやすい。
また、特許文献1に記載の工法でも、トンネル内の作業となることは変わらず、それ故、作業性の向上は望めない。
トンネル外にて、平置き状態から建て起こし可能な鉄筋組立架台を用い、平置き状態の鉄筋組立架台上で、鉄筋を組み立て、リング状の鉄筋籠をその中心軸線が上向きとなるように製作する工程と、
リング状の鉄筋籠の製作後、リング状の鉄筋籠の中心軸線が水平となるように、鉄筋組立架台を建て起こす工程と、
建て起こし後、リング状の鉄筋籠をスライド移動させて仮置き架台に移載する工程と、
仮置き架台上の鉄筋籠をトンネル内に搬入する工程と、
を含む。
尚、ここでいう「リング状」とは、トンネル断面に沿う形状であれば、円形、楕円形に限らず、馬蹄形などC字状のものも含む。
図1は本発明の一実施形態として示すトンネルの軸方向に沿う断面図、図2は図1のA−A断面図である。
トンネル1は、立坑と立坑との間で、掘削及び一次覆工が完了しているものとする。
B2位置では、トンネル1の内周面とその内側にセットされたセントル(型枠)3との間(コンクリート打設空間)に、鉄筋籠が入れられた状態で、コンクリートが打設され、鉄筋籠入りの覆工コンクリート2が構築されたところである。
B3位置では、トンネル1の内周面とその内側にセットされるセントルとの間のコンクリート打設空間4に、コンクリート打設前に、鉄筋籠100が設置されている。
また、覆工コンクリート2の構築進行方向の終点側にある立坑5が、鉄筋籠100のトンネル内への搬入口となる。
そして、搬入口となる立坑5の坑口付近の地上部6が、鉄筋籠100の製作(及び仮置き)エリアとなる。
図3は鉄筋籠の正面図、図4は図3のB−B断面図である。
鉄筋籠100は、円周方向外側鉄筋101と、円周方向内側鉄筋102と、軸方向外側鉄筋103と、軸方向内側鉄筋104と、せん断補強鉄筋105と、を含んで構成される。尚、本実施形態では鉄筋籠100は複鉄筋(内外二重構造)としたが、単鉄筋であってもよい。その場合にはせん断補強鉄筋105は配置されない。
鉄筋組立架台10は、ベース部11と、ベース部11上に平置きされた底板12と、底板12上に立設された複数の支保部材(柱材)13と、を含んで構成される。
従って、鉄筋組立架台10は、底板12がベース部11上に水平に配置される平置き状態と、底板12が90°回動して起き上がる建て起こし状態とをとることができる。
ここで、外周側及び内周側の支保部材13は、周方向に所定の間隔で複数配置されるが、支軸11a側(建て起こし時に下側となる側)では、例えば45°間隔、支軸11aと反対側(建て起こし時に上側となる側)では、例えば90°間隔で、配置される。
鉄筋組立架台10には、この他、鉄筋組立や建て起こしのための各種治具、足場などが備えられる。
仮置き架台20は、鉄筋組立架台10の建て起こしにより、中心軸線が水平となるようにされたリング状の鉄筋籠100を水平状態のままスライドさせることで仮置き支持できるように、底部が円筒面状の凹面21をなすように形成されている。この凹面21は周方向に連続するものであってもよいし、複数の支持材を周方向に所定の間隔で配置したものであってもよい。いずれにしても、周方向に少なくとも120°支持できるように形成されるとよい。
仮置き架台20には、複数の鉄筋籠(分割体)100を仮置き可能である。
特に、円周方向鉄筋が小径鉄筋の場合、単鉄筋の場合、楕円形、馬蹄形の場合など、剛性が不足して変形しやすい条件では、対傾構106とは別に、補強鋼材と一体にして鉄筋を組み立て、仮置き時や搬送時の変形を防止することが必要である。
すなわち、トンネル1内に搬入する工程では、仮置き架台20上の鉄筋籠100を立坑5を介してトンネル1内に吊り降ろした後、トンネル1内をその坑道に沿って搬送すればよい。
2 鉄筋籠入りの覆工コンクリート
3 セントル(型枠)
4 コンクリート打設空間
5 立坑
6 地上部(鉄筋籠の製作及び仮置きエリア)
10 鉄筋組立架台
11 ベース部
11a 支軸
12 底板
13 支保部材
20 仮置き架台
21 凹面
100 鉄筋籠
101 円周方向外側鉄筋
102 円周方向内側鉄筋
103 軸方向外側鉄筋
104 軸方向内側鉄筋
105 せん断補強鉄筋
106 対傾構
Claims (7)
- トンネル外にて、平置き状態から建て起こし可能な鉄筋組立架台を用い、平置き状態の鉄筋組立架台上で、鉄筋を組み立てて、リング状の鉄筋籠をその中心軸線が上向きとなるように製作する工程と、
リング状の鉄筋籠の製作後、リング状の鉄筋籠の中心軸線が水平となるように、鉄筋組立架台を建て起こす工程と、
建て起こし後、リング状の鉄筋籠をスライド移動させて仮置き架台に移載する工程と、
仮置き架台上の鉄筋籠をトンネル内に搬入する工程と、
を含む、トンネル覆工用鉄筋籠の製作方法。 - 前記鉄筋組立架台は、ベース部と、ベース部上に平置きされその一端縁側の水平な支軸回りに回動して起き上がることができる底板と、底板上に立設されてリング状の鉄筋籠の外周部及び内周部に相対する複数の支保部材と、を含んで構成されることを特徴とする、請求項1記載のトンネル覆工用鉄筋籠の製作方法。
- 前記鉄筋組立架台の建て起こし時に、前記複数の支保部材のうち下側となる支保部材で、前記リング状の鉄筋籠の下側となる外周部を支持することを特徴とする、請求項2記載のトンネル覆工用鉄筋籠の製作方法。
- 前記鉄筋籠を製作する工程は、トンネル外の地上部にて行い、
前記トンネル内に搬入する工程では、前記仮置き架台上の鉄筋籠を立坑を介してトンネル内に吊り降ろした後、トンネル内をその坑道に沿って搬送することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のトンネル覆工用鉄筋籠の製作方法。 - 前記仮置き時及び前記搬入時には、リング状の鉄筋籠の内周部に対傾構を配置して、鉄筋籠の変形を抑止することを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のトンネル覆工用鉄筋籠の製作方法。
- 前記鉄筋籠は、覆工コンクリートの打設単位の1ブロック分に対し、トンネル軸方向に複数に分割して製作し、
複数の分割体をそれぞれトンネル内に搬入した後、コンクリート打設までに、トンネル内で複数の分割体を連結することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のトンネル覆工用鉄筋籠の製作方法。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の製作方法で、製作されてトンネル内に搬入されたリング状の鉄筋籠を、トンネル内周面とその内側にセットされるセントルとの間の空間に設置して、当該空間にコンクリートを打設することを特徴とする、トンネル覆工方法。
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