JP6581038B2 - メッキ方法 - Google Patents

メッキ方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6581038B2
JP6581038B2 JP2016104487A JP2016104487A JP6581038B2 JP 6581038 B2 JP6581038 B2 JP 6581038B2 JP 2016104487 A JP2016104487 A JP 2016104487A JP 2016104487 A JP2016104487 A JP 2016104487A JP 6581038 B2 JP6581038 B2 JP 6581038B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plating
ink
plated
mask
ink droplets
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016104487A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017137562A (ja
Inventor
大西 勝
勝 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mimaki Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mimaki Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mimaki Engineering Co Ltd filed Critical Mimaki Engineering Co Ltd
Priority to US15/422,477 priority Critical patent/US20170226642A1/en
Publication of JP2017137562A publication Critical patent/JP2017137562A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6581038B2 publication Critical patent/JP6581038B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chemically Coating (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、インクジェットにより被メッキ対象物にメッキ用マスクを形成して、被メッキ対象物にメッキ処理を行うメッキ方法に関するものである。
従来、被メッキ対象物にメッキを行うメッキ方法として、フォトマスクを用いて基板上にフォトレジストをパターニング形成し、パターニング形成されたフォトレジストをマスクとして用いて無電解メッキ処理することで、金属層を析出させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、基板上に形成された下地電極層の両側の端部にメッキマスクを形成し、メッキ処理を行って、下地電極層上にメッキ電極層を形成する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。この方法では、メッキマスクを形成する場合、レジスト剤をインクジェット印刷してもよいことが記載されている。
特開2007−57749号公報 特開2010−98232号公報
しかしながら、特許文献1の方法によりマスクの形成を行う場合、フォトレジストを基板上に塗布するための塗布装置、及びフォトマスクを用いてパターニング形成を行うための露光装置等の設備を用いることから、設備コストが増大する。また、フォトレジストの塗布作業及びフォトマスクを用いた露光作業を要することから、マスクを形成する作業が煩雑となるため、作業性を向上させることが困難である。
また、特許文献2の方法によりマスクの形成を行う場合、レジスト剤を基板上にインクジェット印刷すると、基板上に着弾したレジスト液が硬化して、隣接するレジスト液同士の間に隙間が形成されることにより、マスクにピンホール等の欠損が形成され易くなる。このとき、硬化したレジスト液により形成されるマスクの厚みは厚いものとなるため、メッキ処理において使用されるメッキ液が、マスクが形成されていない部分に浸され難くなり、メッキの解像度が低下する可能性があった。
そこで、本発明は、インクジェットによりメッキ用マスクを形成する場合、メッキ用マスクに発生する欠損を抑制することができるメッキ方法を提供することを課題とする。
本発明のメッキ方法は、UV硬化型インクをインクジェットヘッドからインク液滴として吐出し、吐出された前記インク液滴を被メッキ対象物に着弾させて、前記被メッキ対象物にメッキ用マスクを形成するマスク形成工程と、前記マスク形成工程後、前記被メッキ対象物にメッキ処理を行うメッキ処理工程と、を備え、前記マスク形成工程では、前記被メッキ対象物に対して、相互に隣接して着弾する前記インク液滴同士が接触するように前記インク液滴を吐出することを特徴とする。
この構成によれば、インク液滴同士が互いに接触することにより、インク液滴同士の間を隙間なく連結させることができるため、メッキ用マスクに欠損が生じることを抑制することができ、メッキ用マスクを好適に形成することができる。このとき、隣接するインク液滴同士が接触することによって、その厚みが均される。また、インク液滴は、他のインク液滴と隣接しない部位において、表面張力により広がりを抑制できる。このため、メッキ用マスクのエッジ部分(メッキ用マスクと被メッキ対象物との境界部分)の滲みを抑制することができるため、メッキ用マスクを精細に形成することができる。
また、前記UV硬化型インクは、有機溶剤とコンクUVインクとを含むソルベントUVインクであることが好ましい。
この構成によれば、ソルベントUVインクは、有機溶剤を含むことでその粘度が下がることから、インクジェットヘッドは、インク液滴を好適に吐出することができる。インク液滴の被メッキ対象物への着弾時においては、粘度の低いインク液滴同士が互いに接触することで、インク液滴が接触する側により好適に広がる。このため、インク液滴により形成されるメッキ用マスクを、隙間のない平坦化された連続膜として形成することができる。また、インク液滴は、隣接する他のインク液滴と接触する側に広がることから、他のインク液滴と隣接しない部位において広がりを抑制することができる。この後、例えば、加熱手段により、有機溶剤を揮発させ、インク液滴を増粘させることにより、インク液滴の広がりを抑制できるため、メッキ用マスクのエッジ部分が滲むことなく、メッキ用マスクを鮮明に形成することができる。さらに、有機溶剤を揮発させることで、メッキ用マスクの膜厚を薄くできるため、メッキ処理に用いられるメッキ液を、メッキ用マスクが形成されていない部分により好適に浸すことができる。このため、被メッキ対象物に形成されるメッキ層を高精細なものとすることができる。
また、前記ソルベントUVインクは、20mPa・sec以上の粘度となる前記コンクUVインクに、前記有機溶剤が添加されることで、3mPa・sec以上18mPa・sec以下の粘度となることが好ましい。
この構成によれば、ソルベントUVインクの粘度を、メッキ用マスクを好適に形成可能な粘度とすることができる。
また、前記マスク形成工程では、加熱手段により前記被メッキ対象物を加熱することで、前記被メッキ対象物に着弾した前記インク液滴に含まれる前記有機溶剤を揮発させた後、UV照射手段により前記有機溶剤が揮発した後の前記インク液滴に対して紫外線を照射して、前記インク液滴を硬化させることが好ましい。
この構成によれば、加熱手段によりインク液滴に含まれる有機溶剤を揮発させることにより、インク液滴を増粘して、インク液滴の広がりを抑制し、メッキ用マスクのエッジ部分の滲みを抑制することができる。この後、紫外線を照射してメッキ用マスクを硬化させることで、精細なメッキ用マスクを形成することができる。なお、加熱手段は、例えば、インク液滴が着弾する被メッキ対象物の被メッキ面に対して、反対側の面から加熱するプラテンヒーターが適用される。
また、前記メッキ処理工程後、マスク除去用有機溶剤を用いて、前記メッキ対象物の前記メッキ用マスクを除去するマスク除去工程を、さらに備え、前記メッキ処理工程では、前記メッキ対象物をメッキ液に含浸させており、前記UV硬化型インクは、前記メッキ液に不溶で、前記マスク除去用有機溶剤に可溶な溶剤可溶性樹脂を添加材として含んでいることが好ましい。
この構成によれば、UV硬化型インクは、溶剤可溶性樹脂を添加材として含んでいることから、マスク除去用有機溶剤を用いることで、メッキ対象物に形成されたメッキ用マスクの除去を容易に行うことができる。
また、前記溶剤可溶性樹脂は、ブチラール樹脂及び塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂の少なくとも一方を含むことが好ましい。
この構成によれば、溶剤可溶性樹脂として、接着性を有するブチラール樹脂及び塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂を用いることができるため、メッキ用マスクのメッキ対象物への接着性を高めることができる。
また、前記溶剤可溶性樹脂は、前記UV硬化型インクの総重量に対して、20重量%以上70重量%以下となっていることが好ましい。
この構成によれば、UV硬化型インクに含まれる溶剤可溶性樹脂の割合を適切な割合とすることができるため、メッキ用マスクの除去を好適に行うことができる。
また、前記UV硬化型インクは、有機溶剤とコンクUVインクと前記溶剤可溶性樹脂とを含むソルベントUVインクであることが好ましい。
この構成によれば、ソルベントUVインクは、有機溶剤を含むことでその粘度が下がることから、インクジェットヘッドは、インク液滴を好適に吐出することができる。インク液滴の被メッキ対象物への着弾時においては、粘度の低いインク液滴同士が互いに接触することで、インク液滴が接触する側により好適に広がる。このため、インク液滴により形成されるメッキ用マスクを、隙間のない平坦化された連続膜として形成することができる。また、インク液滴は、隣接する他のインク液滴と接触する側に広がることから、他のインク液滴と隣接しない部位において広がりを抑制することができる。この後、例えば、加熱手段により、有機溶剤を揮発させ、インク液滴を増粘させることにより、インク液滴の広がりを抑制できるため、メッキ用マスクのエッジ部分が滲むことなく、メッキ用マスクを鮮明に形成することができる。さらに、有機溶剤を揮発させることで、メッキ用マスクの膜厚を薄くできるため、メッキ処理に用いられるメッキ液を、メッキ用マスクが形成されていない部分により好適に浸すことができる。このため、被メッキ対象物に形成されるメッキ層を高精細なものとすることができる。
図1は、実施形態1に係るメッキ方法を示すフローチャートである。 図2は、実施形態1に係るメッキ方法を示す説明図である。 図3は、被メッキ対象物に着弾したインク液滴を模式的に示す側面図である。 図4は、実施形態2に係るメッキ方法を示す説明図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態1]
実施形態1に係るメッキ方法は、インクジェット印刷により被メッキ対象物にメッキ用マスクを形成し、メッキ用マスクが形成された被メッキ対象物にメッキ処理を行った後、メッキ用マスクを除去している。以下、図1から図3を参照して、メッキ方法について説明する。
図1は、実施形態1に係るメッキ方法を示すフローチャートである。図2は、実施形態1に係るメッキ方法を示す説明図である。図3は、被メッキ対象物に着弾したインク液滴を模式的に示す側面図である。
先ず、メッキ方法の説明に先立ち、メッキ処理される被メッキ対象物1について説明する。被メッキ対象物1は、材料として、樹脂、金属またはガラス等の材料を適用可能であり、メッキが可能な材料であれば、いずれの材料を適用することが可能である。また、被メッキ対象物1は、形状として、板状、または曲面を有する立体形状等を適用可能であり、メッキが可能な形状であれば、いずれの形状を適用することが可能である。なお、以下では、被メッキ対象物1として、樹脂で形成されたカードに適用して説明する。
図1に示すように、実施形態1のメッキ方法は、マスク形成工程S1と、粗面化処理工程S2と、触媒付加工程S3と、メッキ処理工程S4と、マスク除去工程S5と、定着工程S6とを順に行っている。なお、メッキ方法は、少なくともマスク形成工程S1、メッキ処理工程S4及びマスク除去工程S5を行えばよく、他の各工程については、適宜省いてもよい。
マスク形成工程S1は、UV硬化型インクをインクジェットヘッド10からインク液滴として吐出し、吐出されたインク液滴を被メッキ対象物1に着弾させて、被メッキ対象物1にメッキ用マスク15を形成する工程である。
ここで、実施形態1のマスク形成工程S1に用いられるUV硬化型インクについて説明する。実施形態1では、UV硬化型インクとして、後述するマスク除去工程S5において使用される溶剤に可溶する有機溶剤を含む溶剤可溶性SUV硬化型インク(以下、SUVインクという)を用いている。SUVインク(ソルベントUVインク)は、有機溶剤とコンクUVインクとを含んでおり、水溶液には不溶であり、有機溶剤に可溶となっている。これは、後述するメッキ処理工程S4において使用されるメッキ液が水溶性であり、メッキ処理時において、メッキ用マスク15が溶けないようにするためである。コンクUVインクは、少なくともモノマーと、色材と、開始剤とを含んでいる。そして、SUVインクは、20mPa・sec以上の粘度となるコンクUVインクに、有機溶剤が添加されることで、3mPa・sec以上18mPa・sec以下の低い粘度となるように調整されている。このSUVインクは、加熱されることにより有機溶剤が揮発して、その粘度が増粘し、また、紫外線が照射され、開始剤が活性してモノマーと反応することで硬化する。
図2に示すように、マスク形成工程S1では、SUVインクをインクジェットヘッド10からインク液滴として吐出し、吐出されたインク液滴を被メッキ対象物1に着弾させる塗布工程S1aと、紫外線を照射してSUVインクを硬化させる硬化工程S1bとを行っている。
塗布工程S1aでは、インクジェットヘッド10を主走査方向及び副走査方向に移動させながら、所定のパターニングとなるように被メッキ対象物1にインク液滴を吐出する。ここで、被メッキ対象物1は、その表面がメッキ用マスク15が形成される被メッキ面となっている。また、被メッキ対象物1の裏面には、プラテンヒーター12が設けられており、被メッキ対象物1を加熱している。
塗布工程S1aでは、図3の左右方向において、例えば、4パスでSUVインクを塗布している。つまり、1パス目では、インクジェットヘッド10から所定の間隔を空けてインク液滴P1が、被メッキ対象物1に吐出される。2パス目では、インクジェットヘッド10から1パス目と同様の間隔を空けてインク液滴P2が、被メッキ対象物1に吐出される。このとき、塗布工程S1aでは、被メッキ対象物1に着弾した1パス目のインク液滴P1に対して、相互に隣接してインク液滴P1と接触するように、インク液滴P2がインクジェットヘッド10から吐出される。同様に、3パス目では、着弾した2パス目のインク液滴P3と隣接するようにインク液滴P3が、所定の間隔を空けてインクジェットヘッド10から吐出される。また、4パス目では、着弾した3パス目のインク液滴P3及び1パス目のインク液滴P1と隣接するように、インク液滴P1とインク液滴P3との間にインク液滴P4が吐出される。このように、塗布工程S1aでは、被メッキ対象物1に対して、相互に隣接して着弾するインク液滴P1〜P4同士が接触するようにインク液滴を吐出する。
塗布工程S1aにおいて、粘度の低いインク液滴P1〜P4同士が互いに接触すると、インク液滴P1〜P4同士が接触する側に広がる。このため、インク液滴同士P1〜P4の間が隙間なく連結し、また、その厚みが均されることで、隙間のない平坦化された連続膜としてのマスキング層16が形成される。一方で、端側となるインク液滴P1〜P4、例えば、図3の左側のインク液滴P1及び図3の右側のインク液滴P4は、他のインク液滴と隣接しない部位において、表面張力により広がりが抑制される。つまり、図3の左側のインク液滴P1は、図3の右側に隣接する他のインク液滴P2と接触する側に広がることから、他のインク液滴と隣接しない部位において広がりが抑制される。そして、プラテンヒーター12により、有機溶剤が揮発することで、インク液滴が増粘することにより、インク液滴の広がりがさらに抑制される。このとき、有機溶剤が揮発することで、マスキング層16の膜厚は薄くなる。
続いて、硬化工程S1bでは、被メッキ対象物1の表面に塗布されたインク液滴P1〜P4により形成されるマスキング層16に紫外線照射部11から紫外線を照射し、マスキング層16を硬化させることで、メッキ用マスク15を形成する。
粗面化処理工程S2では、メッキ用マスク15が形成されていない部分となる被メッキ対象物1の被メッキ面を粗面化する。粗面化処理工程S2では、例えば、エッチング液を用いて、被メッキ面をエッチングし、被メッキ面に凹凸を発生させることで、表面改質を行う。なお、エッチング液は、使用する被メッキ対象物1に適したものを使用する。なお、粗面化処理工程S2では、例えば、被メッキ面にサンドブラストを行い、被メッキ面に凹凸を発生させることで、表面改質を行ってもよい。このように、粗面化処理工程S2では、被メッキ面を粗面化させることで、メッキの付着力を向上させる。
触媒付加工程S3では、粗面化した被メッキ面に対し触媒を付着させる。なお、実施形態1では、被メッキ対象物1が樹脂であるため、後工程となるメッキ処理工程S4においてメッキを析出させるために触媒を付着させたが、被めっき対象物1が金属である場合、触媒付加工程S3を省いてもよい。触媒付加工程S3では、被メッキ対象物1を、塩化第一錫の水溶液と塩化パラジウム水溶液とに交互に浸して、触媒Sn2+・Pd2+を吸着処理し、Sn2+を除去して、Pd(パラジウム)を析出させる。
メッキ処理工程S4は、触媒が付着した被メッキ対象物1にメッキ処理を行う。メッキ処理工程S4では、被メッキ対象物1に無電解メッキを処理する無電解メッキ処理工程S4aを行っている。無電解メッキ処理工程S4aでは、被メッキ対象物1を、無電解メッキ槽21に溜められた所定の温度となる無電解メッキ液に、所定の時間だけ浸して、無電解メッキを行う。なお、無電解メッキ液には、ダイヤモンドまたは酸化チタンの粒子を入れてもよく、また、無電解メッキ処理工程S4aを、繰り返し行ってもよい。
また、図2に示すように、無電解メッキ処理工程S4aに加えて、電気メッキ処理工程S4bを行ってもよい。電気メッキ処理工程S4bでは、無電解メッキされた被メッキ対象物1の被メッキ面を負極にして、電気メッキ槽22に溜められたメッキ液に浸して電気メッキを行う。
マスク除去工程S5は、メッキ処理された被メッキ対象物1に形成されているメッキ用マスク15を除去する。マスク除去工程S5では、メッキ用マスク15の形成に用いられたインクが溶剤可溶性のインクであることから、例えば、アルコール等の有機溶媒(メッキ除去用有機溶剤)に浸して、メッキ用マスク15を溶解し除去する。具体的に、マスク除去工程S5では、所定の温度に温めたプロピールアルコールに、被メッキ対象物1を温浴させる。
定着工程S6は、メッキ用マスク15が除去された被メッキ対象物1を、加熱チャンバ25の内部に設置し加熱して、メッキを被メッキ対象物1に定着させる。なお、実施形態1では、被メッキ対象物1へのメッキの定着を十分とするために定着工程S6を実行するが、メッキ処理工程S4において被メッキ対象物1に対するメッキの定着が十分である場合、定着工程S6を省いてもよい。
以上のように、実施形態1によれば、インク液滴P1〜P4同士が互いに接触することにより、インク液滴P1〜P4同士の間を隙間なく連結させることができるため、メッキ用マスク15に欠損が生じることを抑制することができ、メッキ用マスク15を好適に形成することができる。このとき、隣接するインク液滴P1〜P4同士が接触することによって、その厚みが均される。また、インク液滴P1〜P4は、他のインク液滴P1〜P4と隣接しない部位において、表面張力により広がりを抑制できる。このため、メッキ用マスク15のエッジ部分(メッキ用マスク15と被メッキ対象物1との境界部分)の滲みを抑制することができるため、メッキ用マスク15を精細に形成することができる。
また、実施形態1によれば、有機溶剤を含む粘度の低いSUVインクを用いることで、インクジェットヘッド10からインク液滴P1〜P4を好適に吐出することができる。インク液滴P1〜P4の被メッキ対象物1への着弾時においては、粘度の低いインク液滴P1〜P4同士が互いに接触することで、インク液滴P1〜P4が接触する側に広がる一方で、他のインク液滴と隣接しない部位において広がりを抑制することができる。また、プラテンヒーター12により、有機溶剤を揮発させ、インク液滴P1〜P4を増粘させることにより、インク液滴P1〜P4の広がりを抑制できるため、メッキ用マスク15のエッジ部分が滲むことなく、メッキ用マスク15を鮮明に形成することができる。さらに、有機溶剤を揮発させることで、メッキ用マスク15の膜厚を薄くできるため、メッキ処理に用いられるメッキ液を、メッキ用マスク15が形成されていない部分により好適に浸すことができる。このため、被メッキ対象物1に形成されるメッキを高精細なものとすることができる。
また、実施形態1によれば、ソルベントUVインクの粘度を、3mPa・sec以上18mPa・sec以下の粘度とすることで、メッキ用マスク15を好適に形成可能な粘度とすることができる。
[実施形態2]
次に、図4を参照して、実施形態2に係るメッキ方法について説明する。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図4は、実施形態2に係るメッキ方法を示す説明図である。
実施形態2のメッキ方法では、実施形態1のマスク形成工程S1における塗布工程S1aと硬化工程S1bとを同時に行っている。実施形態2のマスク形成工程S1cでは、インクジェットヘッド10と紫外線照射部11とが一体に設けられており、紫外線照射部11は、インクジェットヘッド10から吐出され被メッキ対象物1に着弾したインク液滴P1〜P4に対して、紫外線を照射している。つまり、紫外線照射部11は、インクジェットヘッド10に対して、移動方向の後方側に設けられており、隣接するインク液滴P1〜P4が接触して連結した後に紫外線を照射するような所定の間隔となっている。なお、紫外線の照射は、複数回に分けて行ってもよく、例えば、インク液滴P1〜P4の吐出直後に、紫外線の照射強度を、完全硬化する強度の50%以下にして仮硬化させ、インクジェットヘッド10によるメッキ用マスク15のパターニングの終了後に、紫外線を照射して完全硬化させてもよい。
以上のように、実施形態2においても、実施形態1と同様に、インク液滴P1〜P4同士が互いに接触することにより、インク液滴P1〜P4同士の間を隙間なく連結させることができるため、メッキ用マスク15に欠損が生じることを抑制することができ、メッキ用マスク15を好適に形成することができる。また、塗布工程S1aと硬化工程S1bとを同時に行うことができるため、作業効率の向上を図ることができる。
[実施形態3]
次に、実施形態3に係るメッキ方法について説明する。なお、実施形態3でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
実施形態3のメッキ方法は、マスク形成工程S1に用いられるUV硬化型インクとして、添加材としての溶剤可溶性樹脂を含んだものとなっている。具体的に、UV硬化型インクは、コンクUVインクと溶剤可溶性樹脂とを含んでいる。なお、コンクUVインクは、実施形態1と同様であり、少なくともモノマーと、色材と、開始剤とを含んでいる。
溶剤可溶性樹脂は、メッキ処理工程S4において使用されるメッキ液に不溶であり、マスク除去工程S5において使用されるプロピールアルコール等の有機溶剤に可溶するものである。具体的に、溶剤可溶性樹脂は、ブチラール樹脂及び塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂の少なくとも一方を含むものとなっている。ここで、ブチラール樹脂及び塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂は、接着性を有することから、マスク形成工程S1において被メッキ対象物1に形成されるメッキ用マスク15の接着性を高めることができる。また、溶剤可溶性樹脂は、UV硬化型インクの総重量に対して、20重量%以上70重量%以下の割合となっている。
なお、溶剤可溶性樹脂は、メッキ対象物1に用いられる材料に応じて、ブチラール樹脂及び塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂を適宜選択すればよく、エタノール等の有機溶剤に容易に可溶するブチラール樹脂を用いることがより好ましい。
上記のUV硬化型インクを用いた実施形態3のメッキ方法は、実施形態1と同様のメッキ方法となっている。つまり、実施形態1のUV硬化型インクを、実施形態3のUV硬化型インクに変更した以外は、実施形態3のメッキ方法と実施形態1のメッキ方法とは、同じ工程を行っている。すなわち、マスク形成工程S1では、実施形態3のUV硬化型インクを用いることで、実施形態1に比して、メッキ対象物1に対するメッキ用マスク15の接着性を高めている。また、マスク除去工程S5では、実施形態3のUV硬化型インクが用いられるため、メッキ用マスク15の有機溶剤への可溶性を高めている。
以上のように、実施形態3によれば、UV硬化型インクは、溶剤可溶性樹脂を添加材として含んでいることから、マスク除去工程S5で用いられる有機溶剤により、メッキ対象物1に形成されたメッキ用マスク15の除去を容易に行うことができる。
また、実施形態3によれば、溶剤可溶性樹脂として、接着性を有するブチラール樹脂及び塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂を用いることで、メッキ用マスク15のメッキ対象物1への接着性を高めることができる。
また、実施形態3によれば、UV硬化型インクに含まれる溶剤可溶性樹脂の割合を適切な割合とすることができるため、メッキ用マスク15の除去を好適に行うことができる。
[実施形態4]
次に、実施形態4に係るメッキ方法について説明する。なお、実施形態4でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1から3と異なる部分について説明し、実施形態1から3と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
実施形態4のメッキ方法は、実施形態3のUV硬化型インクに、有機溶剤を添加した溶剤可溶性SUV硬化型インク(以下、SUVインクという)としている。すなわち、SUVインク(ソルベントUVインク)は、溶剤可溶性樹脂と有機溶剤とコンクUVインクとを含んだものとなっている。換言すれば、実施形態1のSUVインクに、溶剤可溶性樹脂を添加したものとなっている。なお、実施形態4のSUVインクは、有機溶剤とコンクUVインクとが実施形態1と同様であり、溶剤可溶性樹脂は、実施形態3と同様である。
ここで、実施形態4のSUVインクは、10〜100000mPa・secの範囲の粘度となるコンクUVインクに、SUVインクの総重量に対して20重量%以上70重量%以下の割合となる溶剤可溶性樹脂と、SUVインクの総重量に対して30重量%以上80重量%以下の割合となる有機溶剤とが含まれている。なお、SUVインクは、コンクUVインクと溶剤可溶性樹脂と有機溶剤との割合が、100重量%となるように調整されている。このとき、有機溶剤は、例えば、セロソルブアセテートが用いられている。
以上のように、実施形態4によれば、実施形態1と同様に、有機溶剤を含む粘度の低いSUVインクを用いることで、インクジェットヘッド10からインク液滴P1〜P4を好適に吐出することができる。このため、被メッキ対象物1に形成されるメッキを高精細なものとすることができる。
1 被メッキ対象物
10 インクジェットヘッド
11 紫外線照射部
12 プラテンヒーター
15 メッキ用マスク
16 マスキング層
21 無電解メッキ槽
22 電気メッキ槽
25 加熱チャンバ

Claims (5)

  1. UV硬化型インクをインクジェットヘッドからインク液滴として吐出し、吐出された前記インク液滴を被メッキ対象物に着弾させて、前記被メッキ対象物にメッキ用マスクを形成するマスク形成工程と、
    前記マスク形成工程後、前記被メッキ対象物にメッキ処理を行うメッキ処理工程と、を備え、
    前記UV硬化型インクは、有機溶剤とコンクUVインクとを含むソルベントUVインクであり、
    前記マスク形成工程では、前記被メッキ対象物に対して、相互に隣接して着弾する前記インク液滴同士が接触するように前記インク液滴を吐出し、加熱手段により前記被メッキ対象物を加熱することで、前記被メッキ対象物に着弾した直後から前記インク液滴に含まれる前記有機溶剤を揮発させた後、UV照射手段により前記有機溶剤が揮発した後の前記インク液滴に対して紫外線を照射して、前記インク液滴を硬化させ、
    前記加熱手段は、前記インク液滴が着弾する前記被メッキ対象物の被メッキ面に対して、反対側の面から加熱するプラテンヒーターであり、前記プラテンヒーターによって、前記被メッキ対象物に着弾した直後から前記インク液滴に含まれる前記有機溶剤を揮発させることを特徴とするメッキ方法。
  2. 前記ソルベントUVインクは、20mPa・sec以上の粘度となる前記コンクUVインクに、前記有機溶剤が添加されることで、3mPa・sec以上18mPa・sec以下の粘度となることを特徴とする請求項1に記載のメッキ方法。
  3. 前記メッキ処理工程後、マスク除去用有機溶剤を用いて、前記メッキ対象物の前記メッキ用マスクを除去するマスク除去工程を、さらに備え、
    前記メッキ処理工程では、前記メッキ対象物をメッキ液に含浸させており、
    前記UV硬化型インクは、前記メッキ液に不溶で、前記マスク除去用有機溶剤に可溶な溶剤可溶性樹脂を添加材として含んでいることを特徴とする請求項1に記載のメッキ方法。
  4. 前記溶剤可溶性樹脂は、ブチラール樹脂及び塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項3に記載のメッキ方法。
  5. 前記溶剤可溶性樹脂は、前記UV硬化型インクの総重量に対して、20重量%以上70重量%以下となっていることを特徴とする請求項3またはに記載のメッキ方法。
JP2016104487A 2016-02-04 2016-05-25 メッキ方法 Active JP6581038B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/422,477 US20170226642A1 (en) 2016-02-04 2017-02-02 Plating method

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016019992 2016-02-04
JP2016019992 2016-02-04

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017137562A JP2017137562A (ja) 2017-08-10
JP6581038B2 true JP6581038B2 (ja) 2019-09-25

Family

ID=59565657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016104487A Active JP6581038B2 (ja) 2016-02-04 2016-05-25 メッキ方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6581038B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10224128A1 (de) * 2002-05-29 2003-12-18 Schmid Rhyner Ag Adliswil Verfahren zum Auftrag von Beschichtungen auf Oberflächen
JP2011110802A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Mimaki Engineering Co Ltd 印刷データ生成装置、印刷データ生成方法及び印刷データ生成プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017137562A (ja) 2017-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5356646B2 (ja) 高解像度パターンの形成方法
JP4593623B2 (ja) エッチングレジスト用のインク組成物、これを利用したエッチングレジストパターンの形成方法及び微細溝の形成方法
JP5491528B2 (ja) 絶縁された導電性パターンの製造方法及び積層体
CN1925724A (zh) 在印刷电路板上形成电路图案的方法
KR100664801B1 (ko) 배선 패턴 형성 방법
JP2009051062A (ja) スクリーン印刷方法、スクリーン印刷用孔版の製版方法、スクリーン印刷用孔版、スクリーン印刷用孔版の製版装置、スクリーン印刷用孔版の再生装置、およびスクリーン印刷装置
JP2014528856A (ja) 無水オフセット印刷用の印刷版を製造するための方法
JP2011200763A (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキによって、樹脂皮膜でマスクされた金属板を製造する方法
JP2006159762A (ja) パターン形成方法及びインクジェット記録ヘッドの製造方法
BRPI0410889B1 (pt) Método de transferência com pressão de água e um artigo de transferência com pressão de água
JP6581038B2 (ja) メッキ方法
US11306217B2 (en) Method for bonding substrate and substrate for display manufactured by the same
JP6993801B2 (ja) めっき方法
KR101597671B1 (ko) 기판의 제조 방법
DE60102820T2 (de) Herstellung von druckzylindern mit verwendung von uv-strahlung
US20170226642A1 (en) Plating method
JP5863576B2 (ja) 金属酸化物表面を備えた平坦化部材を有する、uvゲルインク平坦化および基材上に直接に噴射蒸着する方式のデジタル放射線硬化性ゲルインク印刷のための方法、装置、ならびにシステム
TW201938000A (zh) 用以產生和燒結細微線條和圖案的方法和裝置
JP5498328B2 (ja) プリント配線板の製造方法
JP2005050969A (ja) 電気回路部品およびその製造方法
JP2017214645A (ja) めっき方法
US20090087548A1 (en) Method of forming circuit pattern
US10526497B2 (en) Plating method
TWI849058B (zh) 用於製備印刷電路板產品之方法、用於製備印刷電路板產品之裝置、用於噴墨列印機之感光性油墨及不透氧油墨
CN112970337B (zh) 用于制备具有高度密集导体的pcb产品的方法及设备

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180328

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6581038

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250