JP6580437B2 - 情報処理装置 - Google Patents
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しかしながら、道路標識を認識する際に、道路標識を認識できない場合や、誤認識してしまうおそれがあり、このような場合に、不適切な標識の内容に設定がされてしまうおそれがあるという問題を有している。
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものであり、道路標識の認識結果を運転者に選択させることで、適切な道路標識の認識を行うことのできる情報処理装置を提供することを目的とする。
図1は、第1実施形態に係る情報処理装置の車載ナビゲーション装置1(情報処理装置)の機能的構成を示すブロック図である。
以下において、車載ナビゲーション装置1が搭載された車両を「自車両」と表現する。
また、制御部10は、標識検出部20と、標識認識部21と、表示制御部22とを備える。
また、操作部11の他の例としては、車両のステアリングに設置されるステアリングリモコンで構成してもよい。ステアリングリモコンは、操作スイッチを備え、操作スイッチにより運転者の操作を検出し、操作を示す信号を制御部10に出力する。
制御部10は、タッチセンサから入力された信号またはステアリングリモコンの操作スイッチから入力された信号に基づいて、ユーザの操作に対応する処理を実行する。
なお、操作部11は、タッチパネルおよびステアリングリモコンの両方で構成するようにしてもよい。
記憶部13は、地図データ30を記憶する。
地図データ30は、パーセルデータを含む。パーセルデータは、前述した地図表示や、経路案内で利用されるデータであり、道路の形状の描画に係る道路描画データや、地形等の背景の描画に係る背景描画データ、行政区画等の文字列の描画に係る文字列描画データ等の地図の表示に係る描画データを含む。なお、前記道路描画データは、交差点等の道路網における結線点に対応するノードに関する情報を有するノード情報や、ノードとノードとの間に形成される道路に対応するリンクに関する情報を有するリンク情報、経路案内のために必要な情報をさらに含んでいる。
また、地図データ30は、リージョンデータを含む。リージョンデータは、前述した経路探索で利用されるデータであり、交差点等の道路網における結線点に対応するノードに関する情報を有するノード情報や、ノードとノードとの間に形成される道路に対応するリンクに関する情報を有するリンク情報等、経路探索のために必要な情報を含む。
道路情報データ31は、地図データ30に基づく地図に表示される道路標識(地図データ30で管理する道路標識)のそれぞれについて、レコードを有するデータベースである。
道路情報データ31の1件のレコードは、標識情報と、対応道路情報とを有する。
また、記憶部13は、画像記憶部32を備え、後述する撮影装置としての車載カメラ35による撮影画像を記憶する。
また、制御部10は、経路探索を行う場合、地図データ30に基づいて、検出した現在位置から、運転者に設定された目的地に至る経路を探索する。
また、制御部10は、経路案内を行う場合、目的地までの経路を地図上に示しつつ、現出した自車両の現在位置を地図上に表示し、経路を案内する。
車載カメラ35は、自車両の前方を撮影するものであり、車載カメラ35は、撮影画像をインターフェース16を介して制御部10に出力する。
図2は道路標識の認識処理動作の流れを示す説明図である。図3は、撮影画像の一例について模式的に示す説明図である。図3においては、道路標識の最高速度表示が40km/hの場合を示している。
具体的には、標識検出部20は、図3に示す撮影画像について、例えば、統計的処理により、道路標識の存在領域を検出するパラメータに基づいて道路標識が存在する領域の確率を計算することで、撮影画像における道路標識領域の候補を抽出する。
標識検出部20は、抽出された道路標識が存在する領域の確率が所定の閾値以上にあるか否かを判断し、所定の閾値以上にある領域を道路標識が存在する抽出領域として決定する。図3において、破線で囲んだ領域が抽出領域を示している。
なお、閾値は、任意に設定することができる。
図4は尤度関数を用いた速度標識の認識結果の処理を示す説明図である。
図4に示すように、標識認識部21は、標識検出部20により検出された抽出領域において、撮影画像から特徴点を数値的に抽出する。
標識認識部21は、撮影画像から抽出した特徴量に基づいて、道路標識に表された数字、本実施形態においては、最高速度を表す表示速度に対して、尤度関数を求めるためのパラメータを参照して、道路標識の表示速度の尤もらしさを表す尤度を計算する。例えば、道路標識に表された表示速度が「10」としたときの尤もらしさが「10」の尤度となる。
パラメータは、例えば、道路標識の表示速度が「10」の場合のパラメータ、「20」の場合のパラメータというように、各表示速度に対してあらかじめ設定され、例えば、記憶部13に記憶されている。
このように各表示速度のパラメータを参照することにより、各表示速度に応じた尤度を求めた後、標識認識部21は、図4に示すように、各表示速度に応じた尤度を並び替える並び替え処理を行い、並び替えられた各表示速度に応じた尤度を候補テーブル40に格納する。なお、候補テーブル40は、記憶部13に記憶される。
図4の例では、表示速度を「40」としたときの尤度が0.9、表示速度を「10」としたときの尤度が0.5、表示速度を「70」としたときの尤度が0.1となっている場合の例を示している。
図4の例において、例えば、閾値を0.8とした場合、閾値である0.8を超えている尤度は、表示速度を「40」としたときの尤度0.9のみであるため、標識認識部21は、表示速度の認識結果として、表示速度が「40」であると出力する。
また、閾値に達した尤度の表示速度が複数ある場合には、標識認識部21は、最も尤度が高い表示速度を1位候補の認識結果として出力する。
この場合において、例えば、尤度が0.9の表示速度と、尤度が0.89の表示速度とが候補として認識された場合のように、尤度が極めて近い値を示す表示速度が複数ある場合には、尤度が競合し、いずれの表示速度が正しいかを判断することができないことから、標識認識部21は、表示速度の認識不能と判断する。
なお、このように閾値に達した尤度の表示速度が複数存在する場合に、両表示速度を表示部12に表示させて運転者に選択させるようにしてもよい。
すなわち、自車両が1つの道路を走行している場合においては、通常、道路標識の表示速度が大きく変動することはない。そのため、標識認識部21は、認識結果の履歴を解析した際に、表示速度の認識結果が頻繁に変動する場合には、表示速度の認識異常と判断するものである。
このように認識異常と判断した場合には、標識認識部21における標識認識処理において、尤度の閾値を上げて処理を行う。これにより、尤度の高い表示速度のみを認識結果として採用することになり、認識結果の正解率を高めることが可能となる。
なお、このように表示速度の認識異常と判断した場合に、これらの認識結果をすべて認識不能とする処理を行ってもよい。
道路標識の位置あるいは電光掲示板の位置がわかっているならば、標識の位置付近を自車両が走行している場合には、標識を検出する確率が高くなるので、標識を認識する際に、尤度を閾値処理する際の閾値を下げるように設定する。これにより、認識不能になりにくく、表示速度の認識結果の正解率を高めることが可能となる。
制御部10は、前述の標識認識部21の認識結果による表示速度と、制限速度情報とを比較し、認識結果による表示速度が制限速度情報と異なる場合は、表示制御部22により、表示部12を制御することで、認識結果による表示速度を表示させる。
図5は、認識結果による表示速度が「40」の場合の表示例を示す説明図である。
図5に示すように、メータパネル表示部26の速度計41の上方に、認識結果による表示速度を速度標識を模したアイコンで示した例である。
このようにメータパネル表示部26に表示速度を表示させることで、運転者は認識結果による表示速度を容易に確認することができる。
なお、本実施形態においては、認識結果による表示速度と制限速度情報とが一致している場合には、メータパネル表示部26に表示させない。
制御部10は、車載カメラ35により撮影した撮影画像を画像記憶部32に記憶させる。図6に示すように、表示制御部22は、標識認識部21の認識結果による表示速度と、画像記憶部32に記憶された撮影画像とをそれぞれメータパネル表示部26に表示させる。
このとき、表示制御部22は、メータパネル表示部26に、選択操作部42を表示させる。選択操作部42は、本実施形態においては、「設定」の選択部43および「無視」の選択部44を備えている。
運転者は、メータパネル表示部26に表示された認識結果による表示速度と、撮影画像とを視認した状態で、表示速度をそのまま目標速度に設定する場合は、選択操作部42の「設定」の選択部43をタッチパネルによるタッチ操作またはステアリングリモコンによるスイッチ操作で選択操作する。
一方、目標速度を変更しない場合は、運転者は、選択操作部42の「無視」の選択部44を選択操作する。この場合には、認識結果による表示速度は、ECU18に出力されない。
このように道路標識の認識結果を運転者に確認させることで、誤認識に基づく設定ミスを防止することができる。
制御部10は、自車両の現在の走行速度と、標識認識部21の認識結果による表示速度とを比較し、現在の走行速度と、表示速度とが大きく異なる場合は、表示制御部22は、図6の場合と同様に、標識認識部21の認識結果による表示速度と、画像記憶部32に記憶された撮影画像とをそれぞれメータパネル表示部26に表示させるとともに、選択操作部42を表示させる。
さらに、本実施形態においては、表示制御部22は、撮影画像の表示領域の横に、メッセージを表示するメッセージ領域45を表示させる。
このような場合には、自車両の現在の走行速度と、認識結果による表示速度とが35km/hも異なっていることから、表示制御部22は、メッセージ領域45に、警告メッセージを表示する。具体的には、例えば、「警告 減速しますか?」というように、自車両の減速を促す警告メッセージを表示する。
運転者は、メッセージに応じて、走行速度を変更する場合は、選択操作部の「設定」の選択部43を選択操作することで、制御部10は、認識結果による表示速度をECU18に出力する。これにより、ECU18は、認識結果による新たな速度により制御される。
一方、自車両の走行速度を変更しない場合は、運転者は、選択操作部42の「無視」の選択部44を選択操作する。この場合には、認識結果による表示速度は、ECU18に出力されない。
すなわち、標識検出部20により、撮影画像に基づいて、画像中に道路標識が存在するか否かを検出できたが、例えば、尤度の閾値処理を行っても閾値を超えた尤度が存在しなかった場合など、標識認識部21により、道路標識の表示速度の認識不能となった場合には、表示制御部22は、表示制御部22は、画像記憶部32に記憶された撮影画像と、メッセージ領域とをそれぞれメータパネル表示部26に表示させる。
表示制御部22は、メッセージ領域45に、注意喚起メッセージを表示する。具体的には、例えば、「標識が検出されました」というように、道路標識が検出された旨のメッセージを表示する。
なお、注意喚起メッセージを表示させる際に、メッセージ領域45における表示とともに、音声により注意喚起するようにしてもよい。
次に、標識検出部20は、車載カメラ35による撮影画像に基づいて、撮影画像中に道路標識が存在するか否かを検出する(ステップS2)。標識検出部20により、道路標識が存在する抽出領域を検出した場合には(ステップS2:YES)、道路標識の抽出領域を標識認識部21に送る。
すなわち、前述のように、標識認識部21は、標識検出部20により検出された抽出領域において、撮影画像から特徴点を数値的に抽出し、この特徴量に基づいて、道路標識に表された表示速度に対して、尤度関数を求めるためのパラメータを参照して、道路標識の表示速度に応じた尤度を計算する。
標識認識部21は、各尤度が所定の閾値を超えたか否かを判断し(ステップS5)、尤度が所定の閾値を超えた場合には(ステップS5:YES)、その尤度に対応する表示速度を認識結果とする。
一方、標識認識部21は、閾値を超えた尤度がない場合は(ステップS5:NO)、認識不能であるとして、表示速度の認識結果は出力しない(ステップS14)。
そして、標識認識部21は、所定の閾値を超えた尤度が複数あるか否か判断し(ステップS6)、所定の閾値を超えた尤度が複数ある場合は(ステップS6:YES)、認識結果が競合するとして、表示速度の認識結果は出力しない(ステップS15)。
制御部10は、認識結果による表示速度が制限速度情報と異なると判断した場合は(ステップS9)、表示制御部22により、表示部12を制御することで、認識結果による表示速度を表示させる(ステップS10)。また、制御部10は、認識結果による表示速度が制限速度情報と異ならないと判断した場合は(ステップS9)、そのまま終了する。
一方、運転者が「無視」の選択部44の選択操作をした場合は(ステップS11:NO)、目標速度はそのままに処理を終了する(ステップS17)。
この構成によれば、道路標識の認識結果を運転者に確認させることで、誤認識に基づく設定ミスを防止することができる。
この構成によれば、道路標識の認識結果および撮影画像を表示部12に表示させるので、運転者は撮影画像を確認しながら道路標識の認識結果を判断することができる。
この構成によれば、道路標識に応じて求めた尤度を閾値処理し、閾値を超えた尤度における道路標識を認識結果として表示部12に表示するので、道路標識の認識の正解率を高めることができる。
この構成によれば、制御部10が、撮影画像に基づいて、道路標識に応じて求めた尤度を閾値処理し、尤度が閾値を超えなかった場合、認識不能と判断するため、認識の正確性の低い道路標識による判断を行わなくて済む。
この構成によれば、制御部10が、道路情報データ31の標識情報に基づいて標識の位置がわかっている場合には、尤度を閾値処理する際の閾値を下げた場合でも、道路標識の認識の正解率を高めることが可能となる。
この構成によれば、制御部10が、道路標識の認識結果の履歴を解析し、道路標識の認識結果が頻繁に変動する場合には、道路標識の認識異常と判断し、尤度を閾値処理する際の閾値を上げることで、尤度の高い表示速度のみを認識結果として採用することになり、認識結果の正解率を高めることが可能となる。
この構成によれば、制御部10が、認識した道路標識が道路情報データ31の標識情報と大きく異なる場合に、表示部12に警告を表示させることで、運転者に道路標識の確認の警告を行うことができる。
この構成によれば、制御部10は、車載カメラ35から取得した撮影画像に基づいて、道路標識を認識することができる。
この構成によれば、制御部10が、運転者が選択した道路標識をECU18に出力することで、この選択した道路標識の基づくECU18による制御が可能となる。
例えば、前述した実施形態では、車載ナビゲーション装置1は、道路標識の最高速度標識の認識を行うようにした例について説明したが、道路標識であれば、いずれの標識の認識を行うようにしてもよい。
また、前記実施形態においては、道路情報データ31や地図データ30を記憶部13に記憶させるようにしているが、例えば、これらのデータを無線通信ネットワークなどを介して外部サーバから取得するようにしてもよい。
また、前記実施形態においては、車載ナビゲーション装置1は、外部装置である車載カメラ35から撮影画像データを取得する構成であったが、車載ナビゲーション装置1が撮影機能を有する構成であってもよい。
10 制御部
11 操作部
12 表示部
13 記憶部
14 GPSユニット
15 相対方位検出ユニット
16 インターフェース
18 ECU
20 標識検出部
21 標識認識部
22 表示制御部
25 ナビゲーション表示部
26 メータパネル表示部
30 地図データ
31 道路情報データ
32 画像記憶部
35 車載カメラ
42 選択操作部
Claims (7)
- 車両に搭載された情報処理装置において、
車両の外を撮影して得られた撮影画像を取得し、前記撮影画像に道路標識が含まれるか否かを検出して撮影画像に含まれた道路標識を認識する制御部を備え、
前記制御部は、前記認識した道路標識と道路情報データの標識情報とを比較し、前記認識した道路標識が前記道路情報データの標識情報と異なる場合に、前記認識した道路標識情報の表示を行い、
前記制御部は、前記撮影画像に基づいて、道路標識に応じて求めた尤度を閾値処理し、閾値を超えた尤度における道路標識を認識結果として前記表示部に表示する表示対象とし、前記道路情報データの標識情報に基づいて前記標識の位置がわかっている場合には、尤度を閾値処理する際の閾値を下げるように設定することを特徴とする情報処理装置。 - 前記道路情報データおよび前記撮影画像を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記道路標識の認識結果および前記撮影画像を表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、前記撮影画像に基づいて、道路標識に応じて求めた尤度を閾値処理し、尤度が閾値を超えなかった場合、認識不能と判断し、前記表示部には表示しないことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記制御部は、前記道路標識の認識結果の履歴を解析し、前記道路標識の認識結果が頻繁に変動する場合には、道路標識の認識異常と判断し、尤度を閾値処理する際の閾値を上げるように設定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記制御部は、前記認識した道路標識と前記道路情報データの標識情報とを比較し、前記認識した道路標識が前記道路情報データの標識情報と大きく異なる場合に、前記表示部に警告を表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 撮影機能を有する撮影装置が接続可能なインターフェースを備え、
前記制御部は、前記インターフェースを介して前記撮影装置から前記撮影画像を取得することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、運転者が表示部に表示された前記認識した道路標識を選択した場合に、この認識した道路標識をECUに出力することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
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