JP6580407B2 - 位置計測装置、データ補正装置、位置計測方法、およびデータ補正方法 - Google Patents

位置計測装置、データ補正装置、位置計測方法、およびデータ補正方法 Download PDF

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本発明は、図形の中心線を計測する位置計測装置および位置計測方法、ならびに、基板上に描画されるパターンの設計データを補正するデータ補正装置およびデータ補正方法に関する。
従来、基板上に現れた図形の形状の歪みを検出する技術が知られている。基板上に形成されたアライメントマークや、基板上に形成されたパターンの形状の歪みを検出することにより、基板自体の歪みを検出したり、パターンの設計補正を行うことができる。基板上に現れた図形の形状の歪みを検出するためには、当該図形の中心線やエッジ位置を正確に検出する必要がある。
従来の図形の歪み検出方法については、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1の輝度値分布取得装置は、基板上に形成されたパターンの画像から、当該パターンのエッジ位置を検出することにより、図形の歪みを検出している。
特開2014−192227号公報
しかしながら、CCDカメラ等の撮像装置を用いて基板上に現れた図形の画像を取得する場合、当該図形に対する解像度が十分でないと、正確な中心線やエッジ位置を検出するのが困難である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、より正確に図形の中心線を検出できる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、対象物を撮像した二次元画像に含まれる図形の中心線を測定する位置計測装置であって、前記対象物を撮像した前記画像を記憶する画像記憶部と、前記画像における前記図形およびその周辺の所定のy座標におけるx方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記図形の前記所定のy座標におけるx方向の中心位置を算出する演算部と、複数のy座標に対して前記演算部の算出した複数の前記中心位置から、y方向に延びる前記図形の中心線を取得する中心線取得部と、を備え、前記演算部は、前記一次元画素値分布を、トップハット形状のプロファイルを有する偏微分可能なモデル関数にてモデル化し、前記モデル関数に含まれる複数の係数を最適化法にて決定することにより取得し、前記トップハット形状は、略台形状、あるいは、ガウス分布のピークを平坦化した形状である。
本願の第2発明は、第1発明の位置計測装置であって、前記最適化法が、ガウス・ニュートン法またはレーベンバーグ・マルカート法である。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の位置計測装置であって、前記演算部において、前記図形周辺の前記一次元画素値分布が数1に示す前記モデル関数にてモデル化され、
前記複数の係数は、数1中の係数a,b,c,d,eであり、前記係数eの初期値が、前記画像における前記図形の背景の明るさに基づいて決定され、前記係数dの初期値が、前記図形の前記一次元画素値分布のプロファイルにおける外縁部での傾きに基づいて決定され、前記係数aの初期値が、前記図形の明るさと前記背景の明るさとの差に基づいて決定され、前記係数bの初期値が、前記係数dの初期値、および、前記図形のx方向の長さに基づいて決定され、前記係数cの初期値が、前記図形の略中心のx座標に基づいて決定される。
本願の第4発明は、第1発明ないし第3発明のいずれかの位置計測装置であって、前記図形は、y方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形と略同一である。
本願の第5発明は、第4発明の位置計測装置であって、前記図形は、y方向に対して略平行に延び、略一定の幅を有する線分である。
本願の第6発明は、第1発明ないし第5発明のいずれかの位置計測装置であって、前記対象物は、表面にパターンが形成された基板であり、前記図形は、前記基板上に形成された前記パターンの一部、または、前記基板に形成された穴部を示す画像である。
本願の第7発明は、基板上に描画されるパターンの設計データを補正するデータ補正装置であって、基板を撮像した二次元画像を記憶する画像記憶部と、前記画像からy方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形を第1図形として抽出する第1図形抽出部と、前記画像における前記第1図形およびその周辺の所定のy座標におけるx方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記第1図形の前記所定のy座標におけるx方向の中心位置である第1中心位置を算出する第1演算部と、複数のy座標に対して前記第1演算部の算出した複数の前記第1中心位置から、y方向に延びる前記第1図形の中心線である第1中心線を取得する第1中心線取得部と、前記画像からx方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形を第2図形として抽出する第2図形抽出部と、前記画像における前記第2図形およびその周辺の所定のx座標におけるy方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記第2図形の前記所定のx座標におけるy方向の中心位置である第2中心位置を算出する第2演算部と、複数のx座標に対して前記第2演算部の算出した複数の前記第2中心位置から、x方向に延びる前記第2図形の中心線である第2中心線を取得する第2中心線取得部と、前記第1中心線および前記第2中心線の形状に基づいて、基板上に描画されるパターンの設計データを補正するデータ補正部と、を備え、前記第1演算部および前記第2演算部は、前記一次元画素値分布を、トップハット形状のプロファイルを有する偏微分可能なモデル関数にてモデル化し、前記モデル関数に含まれる複数の係数を最適化方法にて決定することにより取得する。
本願の第8発明は、対象物を撮像した二次元画像に含まれる図形の一次元的な中心線を測定する位置計測方法であって、a)前記画像から解析対象となる図形を抽出する工程と、b)前記画像における前記図形およびその周辺の所定のy座標におけるx方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記図形の前記所定のy座標におけるx方向の中心位置を算出する工程と、c)複数回の前記工程b)により算出される、複数のy座標に対する複数の前記中心位置から、y方向に延びる前記図形の中心線を取得する工程と、を有し、前記工程b)において、前記一次元画素値分布を、トップハット形状のプロファイルを有する偏微分可能なモデル関数にてモデル化し、前記モデル関数に含まれる複数の係数を最適化法にて決定することにより取得し、前記トップハット形状は、略台形状、あるいは、ガウス分布のピークを平坦化した形状である。
本願の第9発明は、第8発明の位置計測方法であって、前記最適化法が、ガウス・ニュートン法またはレーベンバーグ・マルカート法である。
本願の第10発明は、第8発明または第9発明の位置計測方法であって、前記工程b)において、前記図形周辺の前記一次元画素値分布が数2に示す前記モデル関数にてモデル化され、
前記複数の係数は、数2中の係数a,b,c,d,eであり、前記係数eの初期値が、前記画像における前記図形の背景の明るさに基づいて決定され、前記係数dの初期値が、前記図形の前記一次元画素値分布のプロファイルにおける外縁部での傾きに基づいて決定され、前記係数aの初期値が、前記図形の明るさと前記背景の明るさとの差に基づいて決定され、前記係数bの初期値が、前記係数dの初期値、および、前記図形のx方向の長さに基づいて決定され、前記係数cの初期値が、前記図形の略中心のx座標に基づいて決定される。
本願の第11発明は、第8発明ないし第10発明のいずれかの位置計測方法であって、前記図形は、y方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形と略同一である。
本願の第12発明は、第11発明の位置計測方法であって、前記図形は、y方向に対して略平行に延び、略一定の幅を有する線分である。
本願の第13発明は、第8発明ないし第12発明の位置計測方法であって、前記対象物は、表面にパターンが形成された基板であり、前記図形は、前記基板上に形成された前記パターンの一部、または、前記基板に形成された穴部を示す画像である。
本願の第14発明は、基板上に描画されるパターンの設計データを補正するデータ補正方法であって、d)補正対象となるパターンが描画された基板を撮像した二次元画像を取得する工程と、e)前記画像からy方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形を第1図形として抽出する工程と、f)前記画像における前記第1図形およびその周辺の所定のy座標におけるx方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記第1図形の前記所定のy座標におけるx方向の中心位置である第1中心位置を算出する工程と、g)複数回の前記工程f)により算出される、複数のy座標に対する複数の前記第1中心位置から、y方向に延びる前記第1図形の中心線である第1中心線を取得する工程と、h)前記画像からx方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形を第2図形として抽出する工程と、i)前記画像における前記第2図形およびその周辺の所定のx座標におけるy方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記第2図形の前記所定のx座標におけるy方向の中心位置である第2中心位置を算出する工程と、j)複数回の前記工程i)により算出される、複数のx座標に対する複数の前記第2中心位置から、x方向に延びる前記第2図形の中心線である第2中心線を取得する工程と、k)前記工程g)により取得した前記第1中心線および前記工程j)により取得した前記第2中心線の形状に基づいて、基板上に描画されるパターンの設計データを補正する工程と、を有し、前記工程f)および前記工程i)において、前記一次元画素値分布を、トップハット形状のプロファイルを有する偏微分可能なモデル関数にてモデル化し、前記モデル関数に含まれる複数の係数を最適化方法にて決定することにより取得する。
本願の第1発明から第6発明、および、第8発明および第13発明によれば、画像中の図形の中心線をより正確に検出できる。
また、本願の第7発明および第14発明によれば、描画パターンの設計データを、より適切に補正できる。
一実施形態に係るパターン描画装置の構成を概念的に示した図である。 一実施形態に係るパターン描画装置の制御系統を示したブロック図である。 一実施形態に係るパターン描画装置における描画工程の流れを示すフローチャートである。 一実施形態に係る回路基板に付されたアライメントマークの一例を示す、回路基板の上面図である。 一実施形態に係る画像データの一例である。 一実施形態に係る中心線抽出部の機能を示すブロック図である。 一実施形態に係る中心線抽出部における中心線算出工程の流れを示すフローチャートである。 一実施形態に係る画像データの一部と、所定のy座標における画素値分布プロファイルとを示した図である。 一実施形態に係るモデル関数F(x)における係数bおよび係数dの変化による画像の変化を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、回路基板9が搬送される方向を「搬送方向」、搬送方向に直行する水平方向を「幅方向」とそれぞれ称する。
<1.パターン描画装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る描画装置1の構成を、概念的に示した図である。図2は、描画装置1の制御系統を示したブロック図である。この描画装置1は、平板状の回路基板9を搬送しつつ、描画部13の各描画ヘッド131から光を出射することにより、回路基板9上にパターンを描画する装置である。本実施形態では、パターンを描画する対象物として、感光材料の層が設けられたプリント配線基板である回路基板9が使用される。
図1に示すように、描画装置1は、ステージ11と、ステージ移動機構12と、描画部13と、描画部移動機構14と、撮像部15と、制御部10とを備える。
ステージ11には、上面に感光材料の層が形成された回路基板9が略水平に保持される。ステージ移動機構12は、搬送方向に延びる一対のレール121を有する。ステージ移動機構12は、ステージ11をレール121に沿って搬送方向に移動する。これにより、回路基板9が、描画部13および撮像部15に対して相対的に移動する。
描画部13は、複数の描画ヘッド131を有する。複数の描画ヘッド131は、ステージ11の上方に配置され、幅方向に略等間隔に配列される。描画ヘッド131はそれぞれ、下方に配置された回路基板9上の感光材料に向けて、変調されたビーム光を照射する。
描画部移動機構14は、描画部13の各描画ヘッド131を幅方向に移動可能に支持する。これにより、描画ヘッド131により、回路基板9の幅方向のほぼ全幅に対して、ビーム光を照射することができる。
撮像部15は、ステージ11の上方に位置し、幅方向に配列された複数の撮像素子を有する。これにより、撮像部15は、回路基板9の幅方向のほぼ全幅について、上面に描画されたパターンを撮影できる。
制御部10は、描画装置1内の各部を動作制御するための部位である。図1中に概念的に示したように、本実施形態の制御部10は、CPU等の演算処理部101、RAM等のメモリ102、およびハードディスクドライブ等の記憶部103を有するコンピュータにより構成されている。また、制御部10は、図2に示したように、ステージ移動機構12、描画部13、描画部移動機構14および撮像部15と、それぞれ電気的に接続されている。
制御部10は、記憶部103に記憶されたコンピュータプログラムPやデータDを、メモリ102に一時的に読み出し、当該コンピュータプログラムPおよびデータDに基づいて、演算処理部101が演算処理を行うことにより、描画装置1内の各部を動作制御する。これにより、描画装置1における描画工程が進行する。なお、制御部10は、電子回路により構成されていてもよい。
制御部10の記憶部103内には、予め、描画パターンの設計データD1と、回路基板9に付されたアライメントマークの位置および形状を示すアライメントマークデータD2とが記憶される。また、記憶部103には、撮像部15が取得した画像データD3が記憶される。すなわち、記憶部103は、解析対象物であるアライメントマークを撮像した画像データD3を記憶する画像記憶部である。なお、撮像部15が取得した画像データD3は、xy二次元画像である。
また、図2に示したように、制御部10は、ソフトウェア上で実現される処理部として、描画制御部21、撮像制御部22、中心線抽出部23、歪み分布算出部24、設計データ補正部25を有する。
描画制御部21は、設計データに基づいて、ステージ移動機構12、描画部13および描画部移動機構14を駆動させることにより、回路基板9上にパターンを描画する。撮像制御部22は、ステージ移動機構12および撮像部15を駆動させることにより、回路基板9上に形成されたアライメントマークまたは回路基板9上に形成されたパターンを撮像し、撮像した画像を画像データD3として記憶部103に記憶する。
中心線抽出部23は、記憶部103に記憶されたアライメントマークデータD2と撮像部15が撮像したアライメントマークの画像データD3とに基づいて、中心線データD4を算出する。歪み分布算出部24は、中心線抽出部23の算出した中心線データD4に基づいて、回路基板9の歪み分布を示す歪み分布データD5を算出する。
設計データ補正部25は、歪み分布算出部24の算出した歪み分布データD5に基づいて、記憶部103に記憶された設計データD1を補正し、補正設計データD6を算出する。描画制御部21は、この補正設計データD6に基づいて、回路基板9上にパターンを描画させる。
上記構成により、本実施形態では、画像データD3を記憶する記憶部103と、中心線抽出部23に含まれる後述する第1演算部32、第1中心線取得部33、第2演算部35および第2中心線取得部36とにより、画像データD3に含まれる対象図形の中心線を測定する位置計測装置40が構成される。
また、本実施形態では、画像データD3を記憶する記憶部103と、中心線抽出部23に含まれる後述する第1図形抽出部31、第1演算部32、第1中心線取得部33、第2図形抽出部34、第2演算部35および第2中心線取得部36と、歪み分布算出部24と、設計データ補正部25とにより、y方向に延びる第1中心線と、x方向に延びる第2中心線との形状に基づいて、回路基板9上に描画されるパターンの設計データD1を補正するデータ補正装置50が構成される。
<2.描画工程について>
次に、描画装置1における描画工程について、図3を参照しつつ説明する。図3は、描画装置1による描画工程の流れを示す図である。
まず、描画装置1に回路基板9がセットされる(ステップS10)。具体的には、回路基板9をステージ11上に載置し、保持する。この回路基板9には、アライメントマークが付されている。アライメントマークとは、回路基板9の歪みを検出するためのマークとして機能する図形である。アライメントマークは、例えば、回路基板9に予め印刷された図形であってもよいし、回路基板9上に既に形成されているパターン(下層のパターン)をアライメントマークとして用いるものであってもよい。
図4は、回路基板9に付されたアライメントマーク91の一例を示す、回路基板9の上面図である。図4に示すように、本実施形態では、回路基板9には、線分状のアライメントマーク91が複数印刷されている。また、回路基板9には、図4に示すように、描画対象の層の下層に、下層パターン92が既に形成されている場合がある。このような場合、下層パターン92をアライメントマークとして用いてもよい。なお、図4は便宜上グレースケールで示しているため、アライメントマーク91を黒で示している。
次に、制御部10の撮像制御部22は、ステージ移動機構12を駆動させて、撮像部15の下方にアライメントマーク91が配置される位置へステージ11を移動させる。そして、制御部10は、撮像部15に回路基板9を撮像させる(ステップS20)。これにより、アライメントマーク91を撮像した画像データD3が取得される。この画像データD3は、制御部10内の記憶部103に記憶される。回路基板9上にはアライメントマーク91が複数箇所に設けられている。このため、制御部10は、ステージ11の移動と撮像部15による撮像を繰り返し、複数のアライメントマーク91のそれぞれについて画像データD3を取得する。
図5は、画像データD3の一例である。図5には、図4に示す部位を撮像部15により撮像した画像データD3を示す。図5に示すように、本実施形態の画像データD3はx方向およびy方向に対して2次元的に配列されたピクセル毎に画素値を有する。このため、アライメントマーク91と背景となる回路基板9のそのままの色が現れた部分(以下、背景90と称する)との境界部分に割り当てられたピクセルは、アライメントマーク91を示す画素値と、背景90を示す画素値との間の画素値を有する。
なお、x方向およびy方向は、互いに直交する方向であれば、いずれの方向であってもよい。すなわち、x方向とy方向を互いに入れ替えてもよい。また、本実施形態において、画像データD3のx方向およびy方向は、ピクセルの配列方向と同じ方向としたが、本発明はこれに限られない。例えば、ピクセルの配列方向に対して45°の角度を有する方向をx方向およびy方向として設定してもよい。
続いて、制御部10の中心線抽出部23は、予め記憶部103内に記憶されているアライメントマークデータD2に基づいて、画像データD3から解析対象とする図形Lを抽出する(ステップS30)。解析対象とする図形Lは、x方向またはy方向に延びる直線を対称軸とした線対称パターンである。図4および図5の例では、アライメントマーク91がy方向に延びる線分形状L1と、x方向に延びる線分形状L2とから構成されている。このため、アライメントマーク91を構成する線分形状L1,L2のそれぞれを、解析対象である図形Lとする。ステップS30では、アライメントマークデータD2と画像データD3とを対比しつつ図形Lを抽出することにより、図形Lの抽出を迅速に行うことができる。なお、ステップS30において、画像データD3のみから図形Lを抽出するようにしてもよい。
そして、制御部10の中心線抽出部23は図形Lの中心線Cの座標を示す中心線データD4を算出する(ステップS40)。中心線抽出部23の機能や、ステップS30およびステップS40における中心線Cの座標の算出方法については、詳細を後述する。
その後、制御部10の歪み分布算出部24は、回路基板9の複数箇所について算出された中心線データD4に基づいて、回路基板9全体の歪み分布を示す歪み分布データD5を算出する(ステップS50)。回路基板9には、歪みがあるため、回路基板9上に付されたアライメントマーク91も設計データD1と比べて歪んでいる。このため、アライメントマーク91を撮像した画像データD3中の図形L(線分形状L1,L2)についても、歪みが生じている領域では、設計データD1に基づく中心線と、ステップS40において算出した中心線Cの位置にずれが生じる。このため、ステップS50において、各領域における中心線Cの位置と設計データD1とを比較して、回路基板9の歪み分布を示す歪み分布データD5を算出できる。
制御部10の設計データ補正部25は、ステップS50において求めた歪み分布データD5に基づいて、設計データD1の補正を行い、補正設計データD6を作成する(ステップS60)。そして、補正後の補正設計データD6に基づいて、制御部10の描画制御部21は、ステージ移動機構12、描画部13および描画部移動機構14を駆動させ、回路基板9上の感光材料にパターンを描画する(ステップS70)。
ステップS70において、回路基板9がステージ11とともに搬送方向に走査されつつ、各描画ヘッド131から空間変調されたレーザ光が回路基板9へ照射される。1回の走査が完了すると、各描画ヘッド131の位置が、描画部移動機構14により幅方向に移動する。その後、回路基板9が前回の移動とは逆方向に走査されつつ、各描画ヘッド131から空間変調されたレーザ光が回路基板9へ照射される。
描画装置1は、このような主走査を繰り返すことによって、回路基板9の全体にパターンを描画する。描画が完了すると、回路基板9は、ステージ11から取り出される(ステップS80)。このようにして、回路基板9上にパターンが形成される。
<3.中心線算出工程について>
続いて、ステップS30〜ステップS40の処理と、中心線抽出部23の機能について詳細を説明する。図6は、中心線抽出部23の機能を示すブロック図である。図7は、中心線算出工程(ステップS40)の流れを示すフローチャートである。
図6に示すように、中心線抽出部23は、第1図形抽出部31、第1演算部32、第1中心線取得部33、第2図形抽出部34、第2演算部35および第2中心線取得部36を有する。
上記のステップS30において、第1図形抽出部31は、画像データD3から、y方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形である線分形状L1を、第1図形として抽出する。そして、第1図形抽出部31は、線分形状L1およびその周辺の背景部分の画像および座標データを、第1画像データD11として第1演算部32へと引き渡す。一方、第2図形抽出部34は、画像データD3から、x方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形である線分形状L2を、第2図形として抽出する。そして、第2図形抽出部34は、線分形状L2およびその周辺の背景部分の画像および座標データを、第2画像データD21として第2演算部35へと引き渡す。
続いて、ステップS40における中心線抽出部23の動作について説明する。ステップS40における中心線抽出工程は、第1演算部32および第1中心線取得部33における第1中心線算出工程と、第2演算部35および第2中心線取得部36における第2中心線算出工程とを含む。
図7には、中心線算出工程(ステップS40)の一部である、第1演算部32および第1中心線取得部33における第1中心線算出工程の流れが示されている。第2中心線算出工程は、x座標とy座標とを入れ替えると第1中心線算出工程と同様であるため、第1中心線算出工程のみについて説明を行う。
解析対象の線分形状L1のy方向のピクセル数がNとする。そして、第1図形である線分形状L1のy座標を、y方向の各ピクセル位置を示すカウント数n=1〜Nに対してy=f(n)で表すものとする。図7に示すように、第1中心線抽出工程では、中心線抽出部23は、まず、カウント数nを、n=1に設定する(ステップS41)。
次に、中心線抽出部23の第1演算部32は、y=f(n)における第1画像データD11の画素値分布プロファイルから、y=f(n)における中心位置xc(n)の座標を算出する(ステップS42)。これにより、第1演算部32は、第1中心位置データD12のうちの1つを算出する。画素値分布プロファイルから中心位置座標の算出を行うアルゴリズムについては、後述する。
そして、中心線抽出部23は、カウント数nをインクリメントする(ステップS43)。その後、中心線抽出部23は、カウント数nが、解析対象の線分形状L1のy方向のピクセル数Nを超えたか否かを判断する(ステップS44)。ステップS44において、カウント数nがピクセル数N以下である場合、ステップS42へ戻り、他のy座標における中心位置xc(n)の算出を行う。一方、ステップS44において、カウント数nがピクセル数Nより大きい場合、ステップS45へ進む。
そして、第1中心線取得部33は、ステップS42〜S44で算出したy=f(1)〜f(N)における各中心位置xc(1)〜xc(N)に基づいて、第1中心線C1を示す第1中心線データD13を算出する(ステップS45)。すなわち、第1中心線取得部33は、第1演算部から引き渡された複数の第1中心位置データD12から、第1中心線データD13を算出する。本実施形態では、ステップS45において、第1中心線C1は、各中心位置xc(1)〜xc(N)を順に並べて求められる。
なお、ステップS45では、各中心位置xc(1)〜xc(N)に対して最適化法を用いて近似曲線を求め、当該近似曲線を第1中心線C1としてもよい。また、各中心位置xc(1)〜xc(N)に対して統計処理を行い、中心位置xc(1)〜xc(N)から誤差が大きいと考えられるものを除外して第1中心線C1を求めてもよい。
このように、第1中心線C1を示す第1中心線データD13が算出される。一方、上記の第1中心線算出工程と同様に、第2演算部35および第2中心線取得部36により、第2中心線算出工程が行われる。これにより、複数の第2中心位置データD22と、第2中心線データD23とが算出される。そして、第1中心線データD13と第2中心線データD23とを統合した中心線データD4が、歪み分布算出部24へと引き渡される。
<4.中心位置算出方法について>
続いて、ステップS42における中心位置算出工程について、図8および図9を参照しつつ説明する。図8は、第1画像データD11の一部と、所定のy座標(A−A断面)における画素値分布プロファイルとを示した図である。図9は、モデル関数F(x)における係数bおよび係数dの変化による画像の変化を示す図である。
中心位置算出工程では、中心線抽出部23の第1演算部32は、まず、線分形状L1周辺について所定のy座標(y=f(n))における画素値分布プロファイルを取得する。図8に示すように、線分形状L1の周辺における画素値分布プロファイルは、中央部の画素値が外縁部の画素値よりも大きい下向きのトップハット形状となる。
トップハット形状は、略台形状、あるいは、(一次元)ガウス分布のピークを平坦化した形状である。第1演算部32では、各線分形状L1の周辺において、x座標にて表される画素の画素値が、数3のモデル関数F(x)にて表現される。なお、トップハット形状の上向き、下向きは数3中の係数aの符号により決定される。
画素値の分布を示す数3のモデル関数F(x)は、複数の係数a〜eを含む。モデル関数F(x)中の未知数である係数a〜eのうち、係数aは、ガウス関数における振幅に対応し、線分形状L1の中央部における明るさを示す。また、係数bは、線分形状L1における画素の広がりの程度、すなわち、線分形状L1のx方向の幅を示す。係数cは、線分形状L1のx方向の中心の位置を示す。すなわち、係数cは、この中心位置算出工程(ステップS42)において求めるべき、y=f(n)における中心位置xc(n)を示す。係数dは、線分形状L1の断面プロファイルにおける外縁部での傾きを示し、係数dが大きいほど外縁部の傾きが急峻となり、断面プロファイルが理想的なトップハット形状に近似する。係数eは、線分形状L1の周辺領域の明るさ、すなわち、背景の明るさ(オフセット)を示す。
図9は、数3のモデル関数F(x)における係数b,dの変化による画像の変化を示す図である。図9では、12個の画像(画素値分布)が3行4列に並んでおり、最も左側の列から右側の列に向かうに従って係数dの値が増加し、最も下側の行から上側に向かうに従って係数bの値が増加している。図9に示すように、係数bの値が大きくなるに従って、黒い領域の幅が大きくなる。また、係数dの値が大きくなるに従って、黒い領域のエッジが明瞭となり、線分形状L1の断面プロファイルにおける外縁部での傾きが大きくなることが判る。
第1画像データD11のモデル化が終了すると、第1演算部32において、モデル関数F(x)に含まれる複数の係数(すなわち、数3中の係数a〜e)が、第1画像データD11の画素値を用いて最適化法にて決定される。ここで用いられる最適化法は、例えば、ガウス・ニュートン法(Gauss-Newton法)またはレーベンバーク・マルカート法(Levenberg-Marquardt法)である。以下では、まず、ガウス・ニュートン法により係数a〜eが決定される場合について説明し、その後、レーベンバーグ・マルカート法により係数a〜eが決定される場合について説明する。
ガウス・ニュートン法では、各断面プロファイルについて、数3にてモデル化された画素値分布が、当該断面における実際の画素値分布に最も精度良くフィットする場合の係数a〜eが、反復計算により求められる。当該反復計算では、数3にて求められる画素値と断面プロファイルの実際の画素値との差の二乗を当該断面の全ての画素について合計した値(すなわち、残差の平方和)が最小値に収束するように、係数a〜eを変更しつつ残差の平方和が繰り返し計算される。
ガウス・ニュートン法では、まず、複数の係数a〜eの初期値a0〜e0が決定される。具体的には、まず、断面プロファイルを所定の閾値にて二値化することにより、線分形状L1と背景とが暫定的に(低精度にて)特定される。なお、当該閾値は、線分形状L1の明るさ(後述の画素値の代表値)と背景の明るさとの間の画素値である。
そして、当該断面プロファイルにおいて、暫定的な線分形状L1の中央部の画素値の代表値から背景の画素値の代表値を引いて得た値が、係数aの初期値a0として求められる。ここで、各領域の画素値の代表値は、当該領域における画素値のヒストグラムにおける中央近傍を示す画素値であり、例えば、平均値または最頻値である。係数cの初期値c0は、暫定的な線分形状L1の中心のx座標であり、正確な線分形状L1の略中心のx座標である。係数eの初期値e0は、背景の画素値の代表値である。
係数dの初期値d0の算出では、まず、断面プロファイルにおいて暫定的な線分形状L1における画素値の最小値m1、および、背景における画素値の最頻値m2が求められる。続いて、当該断面プロファイルの各画素値からm2を引き、さらに(m1−m2)にて除算することにより、振幅が1となるトップハット形状の正規化プロファイルが得られる。そして、当該正規化プロファイルにおいて、x方向に並ぶ画素位置の間が線分にて接続され、(画素値を示す軸の)値が0.25となる2つの位置間のx方向の距離の半分がw1として求められ、値が0.75となる2つの位置間のx方向の距離の半分がw2として求められる。
ここで、上記の正規化プロファイルは、数3において係数aに1、係数fに0を代入した関数にて表現され、当該関数において(x−c)がw1であるときにF(x)が0.25となることから数4が導かれ、(x−c)がw2であるときにF(x)が0.75となることから数5が導かれる。
そして、数4および数5を変形してbを消去することにより、数6が得られる。
数6に上記プロファイルから得られるw1およびw2の値を代入することにより、係数dの初期値d0が求められる。このとき、数6中における(w2/w1)は、実質的に線分形状L1の断面プロファイルにおける外縁部での傾きを示すといえ、係数dの初期値d0は当該外縁部での傾きに依存する値である。また、数4を変形した数7に、係数dの初期値d0およびw1の値を代入することにより、係数bの初期値b0が求められる。w1は、線分形状L1における所定の明るさ以下となる領域の半径を示す。このため、係数bの初期値b0は、実質的に係数eの初期値e0、および、線分形状L1のおよその大きさを用いて求められる。
以上のように、係数aの初期値a0は、第1画像データD11における線分形状L1の中央部の明るさと背景の明るさとの差に基づいて決定される。係数cの初期値c0は、線分形状L1の略中心のx座標に基づいて決定される。係数eの初期値e0は、線分形状L1の背景の明るさに基づいて決定される。係数dの初期値d0は、線分形状L1の断面プロファイルにおける外縁部での傾きに基づいて決定される。係数bの初期値b0は、係数dの初期値d0、および、線分形状L1のおよその大きさに基づいて決定される。
続いて、数3を係数a〜eによりそれぞれ偏微分した数8ないし数12(ただし、数8ないし数11におけるZは数13にて表される。)を使用して数14を解くことにより、上記反復計算における係数a〜eの1回目の変更の際の差分値Δa〜Δeが求められる。
数14では、数式中のxをxiとして取扱い、当該xiは、「i」番目の画素のx座標を示す。数14では、「i=1〜m」であるため、ここでは、m個の画素についての残差の平方和が最小値となるように反復計算が行われる。数14の左辺は、数8ないし数12の6つの偏微分により構成され、m個の画素について合計したものである。数14の右辺は、数3を係数a〜eによりそれぞれ偏微分したものと、数3で得られる値から実際の画素値Biを減算したものとの積を示す5行1列の行列を、m個の画素について合計したものである。
1回目の差分値Δa〜Δeが求められると、係数a〜eの初期値a0〜e0から差分値Δa〜Δeが減算され、1回目の係数a〜eの値が求められる。そして、求められた係数a〜eを使用した数14を解くことにより、2回目の差分値Δa〜Δeが求められ、現在の係数a〜eから2回目の差分値Δa〜Δeが減算されて、2回目の係数a〜eが求められる。
第1演算部32は、所定の終了条件が満たされるまで、差分値Δa〜Δeの算出と、係数a〜eの算出とを繰り返す。当該終了条件とは、例えば、最後に求められた差分値Δa〜Δeのそれぞれの値が所定の大きさ以下となった状態である。あるいは、終了条件は、例えば、差分値Δa〜Δeの算出回数が所定の回数に達した状態である。
終了条件が満たされると、現在の係数a〜e(終了条件が満たされた時点での係数a〜e)が数3に代入される。このようにして、第1演算部32は、数3に示すトップハット形状のモデル関数の複数の係数a〜eを取得する。これにより、第1演算部32は、係数cの値から、この中心位置算出工程(ステップS42)において求めるべき、y=f(n)における中心位置xc(n)を取得できる。
この中心位置算出工程(ステップS42)において、レーベンバーグ・マルカート法により係数a〜eが決定される場合も、ガウス・ニュートン法と同様に、複数のy座標(y=f(n),n=1〜N)のそれぞれについて、数3のモデル関数が、断面プロファイルの実際の画素値分布に最も精度良くフィットする場合の係数a〜eが反復計算により求められる。レーベンバーグ・マルカート法では、ガウス・ニュートン法により適切な係数a〜eが求められない場合に、最急降下法等の勾配法により係数a〜eの粗い収束を試み、収束度が高くなるに従って徐々にガウス・ニュートン法に移行することで、より適切な係数a〜eを求めることができる。これにより、第1演算部32は、係数cの値から、この中心位置算出工程(ステップS42)において求めるべき、y=f(n)における中心位置xc(n)を取得できる。
このように、中心線抽出部23の第1演算部32および第2演算部35では、断面プロファイルがトップハット形状である線分形状L1の画素値分布が、より正確に近似される。
線分形状L1の断面プロファイルに対して、外縁部を単に線分近似した場合、各y=f(n)に対する第1中心位置データD12には、いわゆるピクセルロッキングと呼ばれる第1画像データD11の画素の大きさに起因する周期的なノイズが加わる。しかしながら、本実施形態では、数3に示すモデル関数F(x)で近似することにより、このようなノイズが生じない。すなわち、より正確に図形の断面プロファイルの中心座標を検出できる。
また、線分形状L1の断面プロファイルを、xの2s乗(sは整数)の関数やそれら関数の多項式で近似する方法では、断面プロファイルに含まれる画像サイズやsの大きさの設定等により、結果にばらつきが生じる。また、当該方法では、第1画像データD11の背景部分に含まれるノイズによる影響を受けやすい。しかしながら、本実施形態では、数3に示すモデル関数F(x)で近似することにより、当該方法と比べて、より正確に図形の断面プロファイルの中心座標を検出できる。
したがって、線分形状L1の断面プロファイルの中心座標をより正確に検出することにより、線分形状L1の中心線をより正確に測定できる。
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、対象物を撮像した二次元画像に含まれる図形の中心線を測定する位置計測装置が、描画装置に搭載されたが、本発明はこの限りではない。位置計測装置は、単独で用いられてもよい。
また、上記の実施形態では、基板上に印刷されたアライメントマークであったが、本発明はこれに限られない。解析対象となる図形は、基板上に形成されたパターンの一部であってもよいし、基板に形成された穴部であってもよい。
また、解析対象となる対象物は、基板以外のものであってもよい。対象物は、シート状、板状、その他様々な形状の部材であっても、その表面に解析対象となる図形が現れているものであればよい。
また、このような位置計測装置が、例えば、印刷用紙等のシート状の被搬送物を搬送する搬送装置に備えられていてもよい。これにより、被搬送物に付与されたアライメントマークを読み込むことにより、被搬送物が歪みなく搬送されているか否かを判断できる。
また、上記の実施形態では、中心線を計測する位置計測装置が、線分状の図形の中心線を計測するものであったが、本発明はこれに限られない。本発明の位置計測装置は、二次元画像に含まれる図形であって、解析対象となる方向に延びる直線を対称軸とした線対称の図形であれば、線分形状以外の図形であっても、その中心線を計測できる。したがって、解析対象の図形は円形、方形、十字形等の線対称図形であればよい。また、解析対象の図形は一繋がりでなくてもよい。複数の図形が線対称に配置されたものであってもよい。
また、上記の実施形態の描画装置は、プリント配線基板である回路基板に対してパターンを描画するものであったが、本発明はこの限りではない。描画装置は、液晶表示装置等のフラットパネル表示装置用のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、あるいは、半導体基板等の他の種類の基板にパターンを描画するものであってもよい。描画装置がデータ補正装置を有する事により、様々な種類の基板上に描画されるパターンの設計データの補正に利用可能である。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 描画装置
9 回路基板
10 制御部
13 描画部
15 撮像部
23 中心線抽出部
24 歪み分布算出部
25 設計データ補正部
31 第1図形抽出部
32 第1演算部
33 第1中心線取得部
34 第2図形抽出部
35 第2演算部
36 第2中心線取得部
40 位置計測装置
50 データ補正装置
101 演算処理部
102 メモリ
103 記憶部

Claims (14)

  1. 対象物を撮像した二次元画像に含まれる図形の中心線を測定する位置計測装置であって、
    前記対象物を撮像した前記画像を記憶する画像記憶部と、
    前記画像における前記図形およびその周辺の所定のy座標におけるx方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記図形の前記所定のy座標におけるx方向の中心位置を算出する演算部と、
    複数のy座標に対して前記演算部の算出した複数の前記中心位置から、y方向に延びる前記図形の中心線を取得する中心線取得部と、
    を備え、
    前記演算部は、前記一次元画素値分布を、トップハット形状のプロファイルを有する偏微分可能なモデル関数にてモデル化し、前記モデル関数に含まれる複数の係数を最適化法にて決定することにより取得し、
    前記トップハット形状は、略台形状、あるいは、ガウス分布のピークを平坦化した形状である、位置計測装置。
  2. 請求項1に記載の位置計測装置であって、
    前記最適化法が、ガウス・ニュートン法またはレーベンバーグ・マルカート法である、位置計測装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の位置計測装置であって、
    前記演算部において、前記図形周辺の前記一次元画素値分布が数1に示す前記モデル関数にてモデル化され、
    前記複数の係数は、数1中の係数a,b,c,d,eであり、
    前記係数eの初期値が、前記画像における前記図形の背景の明るさに基づいて決定され、
    前記係数dの初期値が、前記図形の前記一次元画素値分布のプロファイルにおける外縁部での傾きに基づいて決定され、
    前記係数aの初期値が、前記図形の明るさと前記背景の明るさとの差に基づいて決定され、
    前記係数bの初期値が、前記係数dの初期値、および、前記図形のx方向の長さに基づいて決定され、
    前記係数cの初期値が、前記図形の略中心のx座標に基づいて決定される、位置計測装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の位置計測装置であって、
    前記図形は、y方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形と略同一である、位置計測装置。
  5. 請求項4に記載の位置計測装置であって、
    前記図形は、y方向に対して略平行に延び、略一定の幅を有する線分である、位置計測装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の位置計測装置であって、
    前記対象物は、表面にパターンが形成された基板であり、
    前記図形は、前記基板上に形成された前記パターンの一部、または、前記基板に形成された穴部を示す画像である、位置計測装置。
  7. 基板上に描画されるパターンの設計データを補正するデータ補正装置であって、
    基板を撮像した二次元画像を記憶する画像記憶部と、
    前記画像からy方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形を第1図形として抽出する第1図形抽出部と、
    前記画像における前記第1図形およびその周辺の所定のy座標におけるx方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記第1図形の前記所定のy座標におけるx方向の中心位置である第1中心位置を算出する第1演算部と、
    複数のy座標に対して前記第1演算部の算出した複数の前記第1中心位置から、y方向に延びる前記第1図形の中心線である第1中心線を取得する第1中心線取得部と、
    前記画像からx方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形を第2図形として抽出する第2図形抽出部と、
    前記画像における前記第2図形およびその周辺の所定のx座標におけるy方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記第2図形の前記所定のx座標におけるy方向の中心位置である第2中心位置を算出する第2演算部と、
    複数のx座標に対して前記第2演算部の算出した複数の前記第2中心位置から、x方向に延びる前記第2図形の中心線である第2中心線を取得する第2中心線取得部と、
    前記第1中心線および前記第2中心線の形状に基づいて、基板上に描画されるパターンの設計データを補正するデータ補正部と、
    を備え、
    前記第1演算部および前記第2演算部は、前記一次元画素値分布を、トップハット形状のプロファイルを有する偏微分可能なモデル関数にてモデル化し、前記モデル関数に含まれる複数の係数を最適化方法にて決定することにより取得する、データ補正装置。
  8. 対象物を撮像した二次元画像に含まれる図形の一次元的な中心線を測定する位置計測方法であって、
    a)前記画像から解析対象となる図形を抽出する工程と、
    b)前記画像における前記図形およびその周辺の所定のy座標におけるx方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記図形の前記所定のy座標におけるx方向の中心位置を算出する工程と、
    c)複数回の前記工程b)により算出される、複数のy座標に対する複数の前記中心位置から、y方向に延びる前記図形の中心線を取得する工程と、
    を有し、
    前記工程b)において、前記一次元画素値分布を、トップハット形状のプロファイルを有する偏微分可能なモデル関数にてモデル化し、前記モデル関数に含まれる複数の係数を最適化法にて決定することにより取得し、
    前記トップハット形状は、略台形状、あるいは、ガウス分布のピークを平坦化した形状である、位置計測方法。
  9. 請求項8に記載の位置計測方法であって、
    前記最適化法が、ガウス・ニュートン法またはレーベンバーグ・マルカート法である、位置計測方法。
  10. 請求項8または請求項9に記載の位置計測方法であって、
    前記工程b)において、前記図形周辺の前記一次元画素値分布が数2に示す前記モデル関数にてモデル化され、
    前記複数の係数は、数2中の係数a,b,c,d,eであり、
    前記係数eの初期値が、前記画像における前記図形の背景の明るさに基づいて決定され、
    前記係数dの初期値が、前記図形の前記一次元画素値分布のプロファイルにおける外縁部での傾きに基づいて決定され、
    前記係数aの初期値が、前記図形の明るさと前記背景の明るさとの差に基づいて決定され、
    前記係数bの初期値が、前記係数dの初期値、および、前記図形のx方向の長さに基づいて決定され、
    前記係数cの初期値が、前記図形の略中心のx座標に基づいて決定される、位置計測方法。
  11. 請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の位置計測方法であって、
    前記図形は、y方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形と略同一である、位置計測方法。
  12. 請求項11に記載の位置計測方法であって、
    前記図形は、y方向に対して略平行に延び、略一定の幅を有する線分である、位置計測方法。
  13. 請求項8ないし請求項12に記載の位置計測方法であって、
    前記対象物は、表面にパターンが形成された基板であり、
    前記図形は、前記基板上に形成された前記パターンの一部、または、前記基板に形成された穴部を示す画像である、位置計測方法。
  14. 基板上に描画されるパターンの設計データを補正するデータ補正方法であって、
    d)補正対象となるパターンが描画された基板を撮像した二次元画像を取得する工程と、
    e)前記画像からy方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形を第1図形として抽出する工程と、
    f)前記画像における前記第1図形およびその周辺の所定のy座標におけるx方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記第1図形の前記所定のy座標におけるx方向の中心位置である第1中心位置を算出する工程と、
    g)複数回の前記工程f)により算出される、複数のy座標に対する複数の前記第1中心位置から、y方向に延びる前記第1図形の中心線である第1中心線を取得する工程と、
    h)前記画像からx方向に延びる直線を対称軸とした線対称図形を第2図形として抽出する工程と、
    i)前記画像における前記第2図形およびその周辺の所定のx座標におけるy方向の一次元画素値分布のプロファイルから前記第2図形の前記所定のx座標におけるy方向の中心位置である第2中心位置を算出する工程と、
    j)複数回の前記工程i)により算出される、複数のx座標に対する複数の前記第2中心位置から、x方向に延びる前記第2図形の中心線である第2中心線を取得する工程と、
    k)前記工程g)により取得した前記第1中心線および前記工程j)により取得した前記第2中心線の形状に基づいて、基板上に描画されるパターンの設計データを補正する工程と、
    を有し、
    前記工程f)および前記工程i)において、前記一次元画素値分布を、トップハット形状のプロファイルを有する偏微分可能なモデル関数にてモデル化し、前記モデル関数に含まれる複数の係数を最適化方法にて決定することにより取得する、データ補正方法。
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