JP6579316B2 - 羽根駆動装置および光学機器 - Google Patents
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Description
上記不具合を防止するために、可撓性基板と素線との接合部にシリコーン等の樹脂材料からなる被覆材を塗布してはんだを覆い、はんだやフラックスの飛散を防止する方法が考えられる。
本発明によれば、壁面には、軸方向における羽根と基板との間に、軸方向に交差する方向に沿って延在する角部が設けられているので、基板収容部内に被覆材を塗布したときに、壁面の角部において被覆材が軸方向他方側から一方側へと濡れ広がることを規制できる。これにより、被覆材が軸方向における羽根の位置(すなわち羽根の作動面内)に進入することを防止して、羽根の可動部に被覆材が付着することを防止できる。したがって、羽根の動作不良を防止できる羽根駆動装置が得られる。
しかも、角部により被覆材の濡れ広がりを規制できるので、羽根をより軸方向における基板側に接近して配置することが可能となる。これにより、羽根駆動装置の軸方向における寸法を小さくすることができる。したがって、小型な羽根駆動装置が得られる。
また、基板収容部にはリブが設けられているので、台板の強度を向上させることができる。
本発明によれば、上記の羽根駆動装置を備えることで、羽根の動作不良を防止でき、撮像性能の優れた光学機器とすることができる。
図1は、光学機器のブロック図である。
図1に示すように、光学機器101は、例えば携帯電話等に搭載されるカメラであって、羽根駆動装置1と、カメラモジュール50と、制御部102と、撮像素子104と、を備えている。
制御部102は、光学機器101の全体の動作を制御しており、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えている。制御部102は、羽根駆動装置1およびカメラモジュール50の動作を制御する。
撮像素子104は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等であって、光により形成された被写体像を電気信号に変換する。
図2に示すように、羽根駆動装置1は、カメラモジュール50のレンズの光軸P方向(以下、単に「軸方向」という。)に厚みを有する、軸方向視矩形状の直方体状に形成されている。羽根駆動装置1は、カメラモジュール50に対して、軸方向に重ねて配置される。なお、以下の説明では、軸方向におけるカメラモジュール50から見た羽根駆動装置1側を「軸方向外側」といい、その反対側を「軸方向内側」という。
図3に示すように、羽根駆動装置1は、光軸P上に開口部5を有する台板2と、開口部5よりも軸方向外側に配置され、開口部5を規制する第1シャッタ羽根23、第2シャッタ羽根24および絞り羽根28と、各シャッタ羽根23,24を駆動する第1アクチュエータ10A(駆動源)と、絞り羽根28を駆動する第2アクチュエータ10B(駆動源)と、各アクチュエータ10A,10Bの導線9が接合された接合部6cを有するフレキシブル基板6(基板)と、を備えている。なお、各羽根23,24,28による開口部5の規制とは、開口部5の開口面積を調整することである。
台板2の角領域には、周壁部4と、開口壁部7と、により挟まれ、フレキシブル基板6の一部が収容されるとともに、後述する被覆材8(図5参照)が塗布される基板収容部40が設けられている。図4に示すように、基板収容部40には、リブ41A,41Bがベース部3から軸方向外側に向かって立設されている。リブ41A,41Bは、周壁部4の外形をなす4辺のうち基板収容部40を形成する2辺それぞれの中間部と、開口壁部7と、の間にそれぞれ設けられている。リブ41A,41Bは、それぞれ光軸Pの径方向(以下、単に「径方向」という。)に沿うように設けられている。リブ41A,41Bは、それぞれ径方向における中間部分において分断され、その隙間には各アクチュエータ10A,10Bとフレキシブル基板6とを接続する導線9が配置される。リブ41A,41Bの軸方向外側の先端部は、軸方向に直交する平面状に形成され、開口壁部7の先端部と面一となっている。
第4ピン46の先端部は、開口壁部7の先端部およびリブ41A,41Bの先端部と軸方向において同じ位置に設けられている。
第1アクチュエータ10Aは、永久磁石を備えたロータ11Aと、励磁されることによりロータ11Aとの間で磁力が作用するステータ12Aと、ステータ12Aを励磁するためのコイル13Aと、を備えている。ロータ11Aは、台板2に回転可能に支持されている。ロータ11Aには、駆動ピン14Aが設けられている。駆動ピン14Aには、各シャッタ羽根23,24が連結されている。第1アクチュエータ10Aは、台板2の基板収容部40が設けられた角領域と隣り合う角領域に配置されている。
フレキシブル基板6を台板2に取り付けるときには、フレキシブル基板6を周壁部4の間欠部4aを通じて基板収容部40内に配置し、挿通孔6a,6bにそれぞれ台板2の第1ピン43および第4ピン46を挿通させる。フレキシブル基板6は、台板2のベース部3に対して例えば両面テープで固定される。このとき、挿通孔6a,6bの内周縁と各ピン43,46とを接触させることで、台板2に対してフレキシブル基板6を位置決めすることができる。
本実施形態では、壁面4b,43d,44aには、軸方向における各シャッタ羽根23,24とフレキシブル基板6との間に、軸方向に直交する方向に沿って延在する角部4c,43e,44bが形成されている。このため、図5に示すように、基板収容部40内でフレキシブル基板6上に塗布された被覆材8が、壁面4b,43d,44aの角部4c,43e,44bにおいて軸方向外側へ濡れ広がることを規制できる。これにより、被覆材8が各羽根23,24,28の作動面に進入することを防止できる。その結果、各羽根23,24,28の可動部(例えば第2シャッタ羽根24と台板2の第1ピン43および第2ピン44との当接部)に被覆材8が付着することを防止できる。したがって、各羽根23,24,28の動作不良を防止できる。
さらに、基板収容部40におけるベース部3は、基板収容部40外に対して、軸方向内側に向けて凹んでいるので、基板収容部40内に塗布された被覆材8が基板収容部40外へ流れ出ることをより確実に規制できる。
これにより、被覆材8の塗布範囲を規定できるとともに、基板収容部40外を伝って被覆材8が各羽根23,24,28の作動面に濡れ広がることを防止できる。したがって、各羽根23,24,28の動作不良を防止できる。
例えば、上記実施形態においては、被覆材8は、シリコーン等の樹脂材料により構成されているが、これに限定されず、例えばUV硬化性樹脂等であってもよい。ただし、自然硬化させることが可能なシリコーン等の樹脂材料のほうが、製造工程を簡略化できるという点で有利である。
Claims (6)
- 光軸上に、羽根によって開閉される開口部を有する台板と、
前記光軸の軸方向における前記台板の一方側において、前記台板と前記羽根との間に配置され、前記羽根を駆動する駆動源の導線が接合された接合部を有する基板と、
を備え、
前記台板には、前記基板の少なくとも一部が収容されるとともに、前記接合部を覆う被覆材が塗布される基板収容部が設けられ、
前記基板収容部には、前記軸方向の他方側から前記一方側に向かって延びる壁面が設けられ、
前記壁面には、前記軸方向に交差する方向に沿って延在する角部が設けられ、
前記角部は、前記軸方向における前記羽根と前記基板との間に設けられ、前記軸方向の前記一方側に面する段差部、または前記基板収容部内で前記軸方向の前記一方側に向かって立設されたピンの基端よりも縮径形成することで設けられる段差部である、
ことを特徴とする羽根駆動装置。 - 前記光軸上に受板開口部を有する羽根受板を備え、
前記羽根受板は、前記羽根と前記開口部との間に配置され、
前記角部は、前記羽根受板と前記基板との間に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の羽根駆動装置。 - 前記台板には、前記軸方向の前記一方側に向かって立設され、前記基板に接触された位置決め部が設けられ、
前記位置決め部には、前記角部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の羽根駆動装置。 - 前記基板収容部には、前記軸方向の前記他方側から前記一方側に向かってリブが立設されている、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の羽根駆動装置。 - 前記羽根を駆動する駆動源を備え、
前記駆動源は、前記羽根の作動面と前記台板との間に配置されている、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の羽根駆動装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の羽根駆動装置を備えることを特徴とする光学機器。
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