JP6578746B2 - 水力発電システム - Google Patents
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Description
本実施形態1における水力発電システムの構成を図1に示す。また、発電機制御システム25のダイナミックブレーキ回路27の動作に関する構成を図2に示す。なお、図2では、発電機制御システム25の出力である制御指令に関する処理を省略している。
原動機(水車)21と発電機22は軸で接続されているため、原動機(水車)21の回転速度と発電機22の回転速度は等しい。
(1)時刻t1まで、水力発電システムは速度1で自立運転している。自立運転負荷への給電電力は、図4に示す原動機(水車)21の出力1と等しいとする。そのため、原動機(水車)21は一定速度の速度1で運転している。ここでは、簡単のため、発電機22、発電機制御用の電力変換回路23、出力電圧制御用の電力変換回路24の損失は無視し、原動機(水車)21の出力エネルギー=発電機22の出力エネルギー=出力電圧制御用の電力変換回路24の出力エネルギー(自立運転負荷への給電エネルギー)とする。
(2)時刻t1で、自立運転負荷が減少する。さらに、出力電圧制御用の電力変換回路24は出力電圧(自立運転負荷の電圧)を一定にする制御を行っているため、自立運転負荷へ給電するエネルギーが図4の出力2に減少していく。
(3)自立運転負荷へ給電するエネルギーの減少にしたがって原動機(水車)21の出力も減少し、さらに図4に示すように原動機(水車)21の回転速度が速度2に向かって上昇する。
(4)時刻t2で、原動機(水車)21の回転速度が速度設定範囲内に入る。速度比較手段33で原動機(水車)21の回転速度と設定速度範囲を比較し、第1時間計測手段34で速度設定範囲内での運転時間を計測する。また、時刻t2の後、原動機(水車)21の回転速度は速度2まで上昇して、その後一定速度で運転する。
(5)時刻t3で、計測時間が連続運転判定時間を経過すると、第1時間比較手段35において、機械共振点での連続運転が発生したと判定してダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをオン動作させる。これによりPN端子にダイナミックブレーキ用抵抗27aが接続され、発電機制御用の電力変換回路23の負荷が急増する。また、発電機制御用の電力変換回路23は直流電圧(PN端子間の電圧)の電圧が一定になるような制御を行っているため、発電機22の電流を増加させるような(すなわち発電機22の出力を増加させるような)制御動作を行うことになる。これにしたがって、原動機(水車)21の出力も増加し、さらに図4に従って原動機21の回転速度が速度3に向かって減少する。
(6)時刻t4で、原動機21の速度が速度設定範囲外になる。第2時間計測手段36において、速度設定範囲外での運転時間を計測する。
(7)時刻t5で、計測した速度設定範囲外での運転時間が停止判定時間を経過すると、第2時間比較手段37において、速度設定範囲から脱したと判定して、ダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをオフ動作させる。これにより発電機制御用の電力変換回路23にはダイナミックブレーキ回路27の負荷がなくなるため、発電機制御用の電力変換回路23は発電機22の電流を減少させるような(すなわち、発電機22の出力を減少させるような)制御動作を行う。これにより、図4に従って原動機21の回転速度は、自立運転負荷とつり合う速度2に向かって増加する。
(1)時刻t1まで、水力発電システムは速度1で自立運転している。自立運転負荷への給電電力は、図6の原動機(水車)21の出力1と等しいとする。そのため、発電機22は一定速度の速度1で運転している。ここでは簡単のため、発電機22、発電機制御用の電力変換回路23,出力電圧制御用の電力変換回路24の損失は無視し、原動機(水車)21の出力エネルギー=出力電圧制御用の電力変換回路24の出力エネルギー(自立運転負荷への給電エネルギー)とする。
(2)時刻t1で、自立運転負荷が減少する。さらに、出力電圧制御用の電力変換回路24は出力電圧(自立運転負荷の電圧)を一定にする制御を行っているため、自立運転負荷へ給電するエネルギーが図6の出力2に減少していく。
(3)自立運転負荷へ給電するエネルギーの減少にしたがって原動機(水車)21の出力も減少し、さらに図6に従って原動機(水車)21の回転速度が速度2に向かって上昇する。
(4)時刻t2で、原動機(水車)21の回転速度が速度設定範囲内に入る。第1時間計測手段34において、速度設定範囲内での運転時間を計測する。
(5)時刻t3で、第1時間計測手段34で計測した計測時間が連続運転判定時間を超過せずに、速度設定範囲を脱する。
(6)時刻t4で、原動機(水車)21の回転速度が速度2に到達する。自立運転負荷への給電電力は、図6に示す原動機(水車)21の出力2と等しいため、原動機21の回転速度は速度2で一定の定常状態になる。
(1)時刻t1まで、水力発電システムは速度1で自立運転している。自立運転負荷への給電電力は、図8に示す原動機(水車)21の出力1と等しいとする。そのため、原動機(水車)21は一定速度の速度1で運転している。ここでは簡単のため、発電機22、発電機制御用の電力変換回路23、出力電圧制御用の電力変換回路24の損失は無視し、原動機(水車)21の出力エネルギー=出力電圧制御用の電力変換回路24の出力エネルギー(自立運転負荷への給電エネルギー)とする。
(2)時刻t1で自立運転負荷が増加し、さらに出力電圧制御用の電力変換回路24は出力電圧(自立運転負荷の電圧)を一定にする制御を行っているため、自立運転負荷へ給電するエネルギーが図8に示す出力2に増加していく。
(3)自立運転負荷へ給電するエネルギーの増加にしたがって原動機(水車)21の出力も増加し、さらに図8に従って原動機(水車)21の回転速度が速度2に向かって減少する。
(4)時刻t2で原動機(水車)21の速度が速度設定範囲内に入る。第1時間計測手段34において、速度設定範囲内での運転時間を計測する。
(5)時刻t3で、計測時間が設定した連続運転判定時間を超過すると、第1時間比較手段35において、機械共振点での連続運転が発生したと判定してダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをON動作させる。これによりPN端子にダイナミックブレーキ用抵抗27aが接続され、発電機制御用の電力変換回路23の負荷が急増する。また、発電機制御用の電力変換回路23は直流電圧(PN端子間の電圧)の電圧が一定になるような制御をしているため、発電機22の電流を増加させるような(すなわち、発電機22の出力を増加させるような)制御動作を行う。これにしたがって、原動機(水車)21の出力も増加し、さらに図8に従って原動機(水車)21の回転速度が速度3に向かって減少する。
(6)時刻t4で、原動機(水車)21の回転速度が速度設定範囲外になる。第2時間計測手段36において、速度設定範囲外での運転時間を計測する。
(7)時刻t5で、計測時間が停止判定時間を経過し、第2時間比較手段37において、原動機(水車)21の回転速度が速度設定範囲から脱したと判定してダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをOFF動作させる。これにより発電機制御用の電力変換回路23にはダイナミックブレーキ回路27の負荷がなくなるため、発電機制御用の電力変換回路23は、発電機22の電流を減少させるような(すなわち発電機22の出力を減少させるような)制御動作を行う。
(8)原動機(水車)21の回転速度は、自立運転負荷とつり合う速度2に到達する。自立運転負荷への給電電力は、図8に示す原動機(水車)21の出力2 と等しいため、原動機(水車)21の回転速度は速度2で一定の定常状態になる。
本実施形態2における水力発電システムを図9に示す。また、ダイナミックブレーキ回路27に関する発電機制御システム25の構成を図10に示す。なお、発電機制御システム25の出力である制御指令に関する処理は、図10には示していない。ここで、系統連系運転時における各構成の動作の説明は省略する。
水の流量が一定である場合には、原動機(水車)21の速度−出力特性は一定であり、機械共振点に相当する発電機22の出力も一定の値となる。本実施形態2では機械共振点での運転判定を原動機21または発電機22の回転速度ではなく、発電機22の出力値で運転判定を行い、設定した出力範囲内で発電機22が連続運転していると判定された時にはダイナミックブレーキ回路27を動作させ、発電機22の出力(電力)を増加させる事で、機械共振点に相当する発電機22の出力範囲から脱し、機械共振点での連続運転を抑制するものである。
(1)時刻t1まで、水力発電システムは速度1で自立運転している。自立運転負荷への給電電力は、図10に示す原動機(水車)21の出力1と等しいとする。そのため、発電機22は一定速度の速度1で運転している。ここでは、簡単のため、発電機22、発電機制御用の電力変換回路23,出力電圧制御用の電力変換回路24の損失は無視し、原動機(水車)21の出力エネルギー=発電機22の出力エネルギー=出力電圧制御用の電力変換回路24の出力エネルギー(自立運転負荷への給電エネルギー)とする。
(2)時刻t1で自立運転負荷が減少する。さらに、出力電圧制御用の電力変換回路24は出力電圧(自立運転負荷の電圧)を一定にする制御を行っているため、自立運転負荷へ給電するエネルギーが図12に示す出力2に減少していく。
(3)自立運転負荷へ給電するエネルギーの減少にしたがって原動機(水車)21の出力も減少し、さらに図12に従って原動機(水車)21の回転速度が速度2に向かって上昇する。
(4)時刻t2で原動機(水車)21の出力が出力設定範囲に入る。第1時間計測手段34において、設定出力範囲内での運転時間を計測する。
(5)時刻t2〜時刻t3の期間中に、原動機(水車)21の出力は出力2となり、自立運転負荷に必要なエネルギーと釣り合う。そのため、原動機(水車)21の出力と速度は一定値となる。さらに、この時の出力2は、出力設定範囲内(機械共振点近傍速度相当の出力)である。
(6)時刻t3で、計測時間が連続運転判定時間を経過すると、第1時間比較手段35において、機械共振点での連続運転が発生したと判定してダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをオン動作させる。これによりPN端子にダイナミックブレーキ用抵抗27aが接続され、発電機制御用の電力変換回路23の負荷が急増するため、発電機22の電流を増加させるような(すなわち、発電機22の出力を増加させるような)制御動作を行う。これにしたがって原動機(水車)21の出力も増加し、さらに、図12に従って原動機(水車)21の回転速度が速度3に向かって減少する。
(7)時刻t4で、原動機(水車)21の回転速度が出力設定範囲外になる。第2時間計測手段36において、出力設定範囲外での運転時間を計測する。
(8)時刻t5で、計測時間が停止判定時間を経過すると、第2時間比較手段37において、出力設定範囲から脱したと判定してダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをオフ動作させる。これにより発電機制御用の電力変換回路23にはダイナミックブレーキ用抵抗27aの負荷がなくなるため、発電機22の電流を減少させるような(すなわち、発電機22の出力を減少させるような)制御動作を行う。これにより、図12に従って発電機22の出力は、自立運転負荷とつり合う出力2に向かって減少する。
22…発電機
23…発電機制御用の電力変換回路
24…出力電圧制御用の電力変換回路
27…ダイナミックブレーキ回路
29…速度検出推定手段
Claims (1)
- 水流により回転する原動機と、
原動機と接続される発電機と、
発電機の出力電力を直流電力に変換する発電機制御用の電力変換回路と、
直流に変換した電力を自立運転負荷に給電するための電力に変換する出力電圧制御用の電力変換回路と、
系統を出力電圧制御用の電力変換回路から解列する開閉器と、
発電機制御用の電力変換回路と出力電圧制御用の電力変換回路との間の直流電圧部に接続され、ダイナミックブレーキ用素子とダイナミックブレーキ用抵抗との直列接続を有するダイナミックブレーキ回路と、
原動機、または、発電機の回転速度を検出あるいは推定する速度検出推定手段と、
を備え、前記開閉器を開にして系統を出力電圧制御用の電力変換回路から解列した時に、出力電圧制御用の電力変換回路の出力に接続した自立運転負荷に発電機が出力する電力を給電する水力発電システムであって、
水力発電システムの機械共振点に基づいて原動機、または、発電機の所定の速度設定範囲を設定し、
自立運転時に、前記発電機制御用の電力変換回路は前記直流電圧部の電圧を一定にする制御を行い、前記出力電圧制御用の電力変換回路は前記自立運転負荷の電圧を一定にする制御を行い、
前記自立運転負荷が減少した場合、前記原動機の出力が減少し、前記原動機の回転速度が増加し、
前記自立運転負荷が増加した場合、前記原動機の出力が増加し、前記原動機の回転速度が減少し、
自立運転時に、原動機、または、発電機の回転速度が所定の速度設定範囲内である時間が連続運転判定時間以上、連続で経過した場合にダイナミックブレーキ用素子をオン動作させて原動機または発電機の回転速度を所定の速度設定範囲外に移動させ、
原動機、または、発電機の回転速度を所定の速度設定範囲外に移動させた後の時間が停止判定時間以上、連続で経過した場合、ダイナミックブレーキ用素子をオフ動作させることを特徴とする水力発電システム。
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