JP6578746B2 - 水力発電システム - Google Patents

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Description

本発明は水力発電システムに係り、特に、発電機の機械共振点での連続運転を抑制する方法に関する。
水力発電システムは発電機と対に原動機(水車)が接続され、原動機(水車)の機械エネルギーを発電機で電気エネルギーに変換している。図13に従来の水力発電システムの構成例を示す。
自立運転動作時は、系統側開閉器12が開いて系統17から自立運転負荷15へ給電がされず、発電機4が発電した電力のみが自立運転負荷15へ給電される。このとき発電機側電力変換回路6では、直流回路7の電圧が一定になるように発電機4の出力を制御する。系統側電力変換回路8では、自立運転負荷15へ給電する出力電圧を制御する。
また、発電機側電力変換回路6と系統側電力変換回路8には、IGBTなどの自己消弧形スイッチングデバイスを用いるPWM変換器が多用されている。
一方、原動機(水車)1は、図14に示すように水量が一定の場合に回転速度によって出力が変化する特性を持つ。また、原動機(水車)1が受ける水流の流量(水量)が変化すると、この回転速度−出力の特性カーブも変化する。
また、原動機(水車)1の出力は、発電機4と発電機側電力変換回路6を介して系統側電力変換回路8の出力(すなわち、自立運転負荷15)に給電される。したがって、自立運転時の原動機(水車)1と発電機4の回転速度は、原動機(水車)1を回す水量と、自立運転負荷15に依存したものとなる。
水力発電システムの先行技術として特許文献1が公開されている。この特許文献1では、原動機への入力が過大になった時の保護に関する技術と、回生電力消費のための制動回路(ダイナミックブレーキ回路)に関する技術について記載されている。図13では、ダイナミックブレーキ用素子9とダイナミックブレーキ用抵抗10でダイナミックブレーキ回路を構成している。
回生電力が発生した時には、発電機側電力変換回路6や系統側電力変換回路8が過電圧破壊する直流電圧まで上昇してしまうおそれがある。直流電圧が装置を保護する必要があるレベルまで上昇した時には、ダイナミックブレーキ用素子9をON動作させることで直流電圧の上昇を抑制する。
特許第4595398号公報 特開平8−111980号公報
しかしながら、水力発電システムには、原動機(水車)1や発電機4などの機械的な要素により、原動機1(水車)と発電機4に大きな振動が発生する機械的な共振点となる回転速度が存在する。
一方、上述のように自立運転中の原動機(水車)1と発電機4の回転速度は、原動機(水車)1を回す水量と自立運転負荷15によって決まる。したがって、自立運転負荷量によっては、原動機(水車)1と発電機4が機械共振点における回転速度で連続運転し、不安定な動作となる恐れがある。この不安定動作が長時間連続すると原動機(水車)1と発電機4の金属疲労につながるため好ましくない。
水力発電システムにおける軸ねじれ現象を抑制する先行技術として特許文献2が開示されている。しかし、この特許文献2は、発電機によって給電する交流系統をサイリスタ式AC/DC電力変換器を介して直流系統と連系するシステムにおいて、サイリスタの制御角を適正な値に制御することによって軸ねじれ現象を抑制する技術である。電力変換器が自己消弧形スイッチングデバイスからなるPWM変換器である場合には適用できない技術である。
さらに、電力変換器への制御指令(サイリスタの制御角)を変化させることで共振点の抑制を行っており、演算処理が増えてしまうため高速処理が可能な演算処理装置を必要とするという問題点があった。
以上示したようなことから、水力発電システムにおいて、自立運転時に機械共振点の回転速度による連続運転を回避することが課題となる。
本発明は、前記従来の問題に鑑み、案出されたもので、その一態様は、水流により回転する原動機と、原動機と接続される発電機と、発電機の出力電力を直流電力に変換する発電機制御用の電力変換回路と、直流に変換した電力を自立運転負荷に給電するための電力に変換する出力電圧制御用の電力変換回路と、系統を出力電圧制御用の電力変換回路から解列する開閉器と、発電機制御用の電力変換回路と出力電圧制御用の電力変換回路との間の直流電圧部に接続され、ダイナミックブレーキ用素子とダイナミックブレーキ用抵抗との直列接続を有するダイナミックブレーキ回路と、原動機、または、発電機の回転速度を検出あるいは推定する速度検出推定手段と、を備え、前記開閉器を開にして系統を出力電圧制御用の電力変換回路から解列した時に、出力電圧制御用の電力変換回路の出力に接続した自立運転負荷に発電機が出力する電力を給電する水力発電システムであって、水力発電システムの機械共振点に基づいて原動機、または、発電機の所定の速度設定範囲を設定し、自立運転時に、原動機、または、発電機の回転速度が所定の速度設定範囲内である時間が連続運転判定時間以上、連続で経過した場合にダイナミックブレーキ用素子をオン動作させて原動機または発電機の回転速度を所定の速度設定範囲外に移動させ、原動機、または、発電機の回転速度を所定の速度設定範囲外に移動させた後の時間が停止判定時間以上、連続で経過した場合、ダイナミックブレーキ用素子をオフ動作させることを特徴とする。
また、他の態様として、水流により回転する原動機と、原動機に接続される発電機と、発電機の出力電力を直流電力に変換する発電機制御用の電力変換回路と、直流に変換した電力を自立運転負荷に給電するための電力に変換する出力電圧制御用の電力変換回路と、系統を出力電圧制御用の電力変換回路から解列する開閉器と、発電機制御用の電力変換回路と出力電圧制御用の電力変換回路との間の直流回路に接続され、ダイナミックブレーキ用素子とダイナミックブレーキ用抵抗との直列接続を有するダイナミックブレーキ回路と、前記原動機に入力する水流の流量を調整する流量調整手段と前記流量調整手段を制御する流量コントローラと、発電機の出力電力を検出あるいは推定する出力電力検出推定手段と、を備え、前記開閉器を開にして系統を出力電圧制御用の電力変換回路から解列した時に電力を出力電圧制御用の電力変換装置の出力に接続した自立運転負荷に発電機が出力する給電する水力発電システムであって、水力発電システムの機械共振点に基づいて所定の出力設定範囲を設定し、自立運転時に、流量コントローラが前記水流の流量が一定となる制御を行い、自立運転時に、発電機の出力電力が所定の出力設定範囲内である時間が連続運転判定時間以上、連続で経過した場合にダイナミックブレーキ素子をオン動作させて発電機の出力電力を所定の出力範囲外に移動させ、発電機の出力電力を所定の出力設定範囲外に移動させた後の時間が停止判定時間以上連続で経過した場合、ダイナミックブレーキ用素子をオフ動作させることを特徴とする。
本発明によれば、水力発電システムにおいて、自立運転時に機械共振点の回転速度による連続運転を回避することが可能となる。
実施形態1における水力発電システムを示すブロック図。 実施形態1における発電機制御システムのダイナミックブレーキ回路に関する処理を示すブロック図。 本実施形態1における水力発電システムの動作例を示すタイムチャート。 実施形態1における原動機の速度−出力特性を示すグラフ。 実施形態1における水力発電システムの動作例を示すタイムチャート。 実施形態1における原動機の速度−出力特性を示すグラフ。 実施形態1における水力発電システムの動作例を示すタイムチャート。 実施形態1における原動機の速度−出力特性を示すグラフ。 実施形態2における水力発電システムを示すブロック図。 実施形態2における発電機制御のダイナミックブレーキ回路に関する処理を示すブロック図。 実施形態2における水力発電システムの動作例を示すタイムチャート。 実施形態2における原動機の速度−出力特性を示すグラフ。 従来の水力発電システムの一例を示すブロック図。 従来における原動機の速度−出力特性を示すグラフ。
以下、本発明に係る水力発電システムの実施形態1,2を図1〜図12に基づいて詳述する。
[実施形態1]
本実施形態1における水力発電システムの構成を図1に示す。また、発電機制御システム25のダイナミックブレーキ回路27の動作に関する構成を図2に示す。なお、図2では、発電機制御システム25の出力である制御指令に関する処理を省略している。
図1に基づいて自立運転時に関する水力発電システムの構成を説明する。なお、系統連系時に関する水力発電システムの構成は省略する。
本実施形態1における水力発電システムは、水流により回転する原動機(水車)21と、原動機21と軸で接続された発電機22と、発電機22の出力電力を直流電力に変換する発電機制御用の電力変換回路23と、直流に変換した電力を自立運転負荷(図示省略)に給電するための一定電圧(正常時の系統20の電圧と同値)である電力に変換する出力電圧制御用の電力変換回路24と、を備える。
原動機(水車)21と発電機22は軸で接続されているため、原動機(水車)21の回転速度と発電機22の回転速度は等しい。
また、本実施形態1における水力発電システムは、発電機制御用の電力変換回路23へ直流電圧を一定とする制御指令を与えるとともに、ダイナミックブレーキ制御システム28にダイナミックブレーキ動作指令/停止指令を与える発電機制御システム25と、出力電圧制御用の電力変換回路24に出力電圧制御指令を与える系統連系制御システム26と、発電機制御用の電力変換回路23と出力電圧制御用の電力変換回路24をつなぐ直流電圧部のPN間に接続されるダイナミックブレーキ用抵抗27aとダイナミックブレーキ用素子27bとの直列接続を有するダイナミックブレーキ回路27と、発電機制御システム25が出力したダイナミックブレーキ動作指令/停止指令に基づいてダイナミックブレーキ回路27に制御指令を出力するダイナミックブレーキ制御システム28と、を備える。
また、本実施形態1における水力発電システムは、原動機21または発電機22の回転速度を検出あるいは推定する速度検出推定手段29aと、発電機制御システム25へ機械共振点とする速度設定範囲を入力する速度範囲設定入力手段30aと、発電機制御システム25へ機械共振点で連続運転を行っていると判断するための連続運転判定時間を入力する判定時間入力手段31と、発電機制御システム25へ速度設定範囲を脱したと判断するための停止判定時間を入力する停止判定時間入力手段32と、を備える。
発電機制御システム25は、速度検出推定手段29aから出力された原動機21または発電機22の回転速度と機械共振点とする速度設定範囲とを比較する速度比較手段33と、速度比較手段33で原動機21または発電機22の回転速度が機械共振点とする速度設定範囲内の場合に時間を計測する第1時間計測手段34と、第1時間計測手段34で計測された時間が連続運転判定時間を経過した時にダイナミックブレーキ制御システム28に動作命令を出力する第1時間比較手段35と、を有する。
また、発電機制御システム25は、第1時間比較手段35がダイナミックブレーキ制御システム28へ動作命令を与えている時に、速度比較手段33で発電機の回転速度が機械共振点とする速度設定範囲外になったと判断したとき、時間を計測する第2時間計測手段36と、第2時間計測手段36で計測した時間が停止判定時間を経過した時にダイナミックブレーキ制御システム28に停止命令を出力する第2時間比較手段37と、を有する。また、図1には示していないが、図13と同様に、出力電圧制御用の電力変換回路24と系統20との間に自立運転負荷(図13の15)と系統側開閉器(図13の12)が接続されている。
以上示したように、本実施形態1における水力発電システムは、自立運転時に発電機22の機械共振点での連続運転を抑制する。
本実施形態1の水力発電システムでは、速度検出推定手段29aによって検出あるいは推定した原動機21または発電機22の回転速度が、速度範囲設定入力手段30で設定した所定の機械共振点となる速度設定範囲内で運転している時間を第1時間計測手段34で計測し、計測した時間が連続運転判定時間を経過した場合に、ダイナミックブレーキ回路27を動作させることで、原動機21または発電機22の回転速度を機械共振点速度範囲外に移動させるものである。
図3に本実施形態1における水力発電システムの動作例を、図4に原動機(水車)21の速度−出力特性を示す。図4は、原動機(水車)21が受ける水流の流量(水量)が一定の時の特性カーブである。なお、図3と図4の速度1〜3は各々対応している。
図3,図4に基づいて、本実施形態1における水力発電システムの動作を説明する。
(1)時刻t1まで、水力発電システムは速度1で自立運転している。自立運転負荷への給電電力は、図4に示す原動機(水車)21の出力1と等しいとする。そのため、原動機(水車)21は一定速度の速度1で運転している。ここでは、簡単のため、発電機22、発電機制御用の電力変換回路23、出力電圧制御用の電力変換回路24の損失は無視し、原動機(水車)21の出力エネルギー=発電機22の出力エネルギー=出力電圧制御用の電力変換回路24の出力エネルギー(自立運転負荷への給電エネルギー)とする。
(2)時刻t1で、自立運転負荷が減少する。さらに、出力電圧制御用の電力変換回路24は出力電圧(自立運転負荷の電圧)を一定にする制御を行っているため、自立運転負荷へ給電するエネルギーが図4の出力2に減少していく。
(3)自立運転負荷へ給電するエネルギーの減少にしたがって原動機(水車)21の出力も減少し、さらに図4に示すように原動機(水車)21の回転速度が速度2に向かって上昇する。
(4)時刻t2で、原動機(水車)21の回転速度が速度設定範囲内に入る。速度比較手段33で原動機(水車)21の回転速度と設定速度範囲を比較し、第1時間計測手段34で速度設定範囲内での運転時間を計測する。また、時刻t2の後、原動機(水車)21の回転速度は速度2まで上昇して、その後一定速度で運転する。
(5)時刻t3で、計測時間が連続運転判定時間を経過すると、第1時間比較手段35において、機械共振点での連続運転が発生したと判定してダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをオン動作させる。これによりPN端子にダイナミックブレーキ用抵抗27aが接続され、発電機制御用の電力変換回路23の負荷が急増する。また、発電機制御用の電力変換回路23は直流電圧(PN端子間の電圧)の電圧が一定になるような制御を行っているため、発電機22の電流を増加させるような(すなわち発電機22の出力を増加させるような)制御動作を行うことになる。これにしたがって、原動機(水車)21の出力も増加し、さらに図4に従って原動機21の回転速度が速度3に向かって減少する。
(6)時刻t4で、原動機21の速度が速度設定範囲外になる。第2時間計測手段36において、速度設定範囲外での運転時間を計測する。
(7)時刻t5で、計測した速度設定範囲外での運転時間が停止判定時間を経過すると、第2時間比較手段37において、速度設定範囲から脱したと判定して、ダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをオフ動作させる。これにより発電機制御用の電力変換回路23にはダイナミックブレーキ回路27の負荷がなくなるため、発電機制御用の電力変換回路23は発電機22の電流を減少させるような(すなわち、発電機22の出力を減少させるような)制御動作を行う。これにより、図4に従って原動機21の回転速度は、自立運転負荷とつり合う速度2に向かって増加する。
本実施形態1における水力発電システムでは、ダイナミックブレーキ回路27が動作中でも、自立運転負荷への給電は継続できる。
なお、機械共振点は、原動機(水車)21や軸などの機械的要素が影響してくるため推定することは難しい。ここで、設定する速度設定範囲(機械共振点近傍速度)を求める方法の一例として、原動機(水車)21と発電機22を組み合わせた試験を行い、実際に機械共振が発生した回転速度により求める方法がある。この方法において、機械共振点での連続運転判定時間は、原動機(水車)21と発電機22を組み合わせた試験を行い、機械共振点での連続運転が起こっても問題ない時間を計測し、その時間以下で、かつ、使用環境に合わせた時間を設定する。
また、停止判定時間と機械共振点での連続運転判定時間との比率を変化させることで、速度設定範囲内での運転時間と機械共振点近傍速度外での運転時間との比率を調整できる。
次に、速度設定範囲を超える自立運転負荷の変動が発生し、速度設定範囲内での運転時間が連続運転判定 時間に未達のときの水力発電システムの動作の説明を図5に示す。また、原動機(水車)21の速度−出力特性カーブを図6に示す。図6は、原動機(水車)21が受ける水流の流量(水量)が一定の時の特性カーブである。
(1)時刻t1まで、水力発電システムは速度1で自立運転している。自立運転負荷への給電電力は、図6の原動機(水車)21の出力1と等しいとする。そのため、発電機22は一定速度の速度1で運転している。ここでは簡単のため、発電機22、発電機制御用の電力変換回路23,出力電圧制御用の電力変換回路24の損失は無視し、原動機(水車)21の出力エネルギー=出力電圧制御用の電力変換回路24の出力エネルギー(自立運転負荷への給電エネルギー)とする。
(2)時刻t1で、自立運転負荷が減少する。さらに、出力電圧制御用の電力変換回路24は出力電圧(自立運転負荷の電圧)を一定にする制御を行っているため、自立運転負荷へ給電するエネルギーが図6の出力2に減少していく。
(3)自立運転負荷へ給電するエネルギーの減少にしたがって原動機(水車)21の出力も減少し、さらに図6に従って原動機(水車)21の回転速度が速度2に向かって上昇する。
(4)時刻t2で、原動機(水車)21の回転速度が速度設定範囲内に入る。第1時間計測手段34において、速度設定範囲内での運転時間を計測する。
(5)時刻t3で、第1時間計測手段34で計測した計測時間が連続運転判定時間を超過せずに、速度設定範囲を脱する。
(6)時刻t4で、原動機(水車)21の回転速度が速度2に到達する。自立運転負荷への給電電力は、図6に示す原動機(水車)21の出力2と等しいため、原動機21の回転速度は速度2で一定の定常状態になる。
以上のように、本実施形態1における水力発電システムによれば、連続運転判定時間を設定することで、速度設定範囲を超える自立運転負荷の変動が発生しても、ダイナミックブレーキ回路27による不要な減速動作を発生させず、自立運転負荷とつり合う速度での運転が可能となる。
連続運転判定時間は、原動機(水車)21と発電機22の機械時定数や原動機(水車)21に流れる水量、接続される自立運転負荷の変動パターンに応じて設定する。
次に、原動機(水車)21が速度設定範囲以上の回転速度で運転しているときに自立運転負荷が増加し、速度設定範囲内で連続運転判定時間を超えたときの動作を図7に示す。また、原動機(水車)21の速度−出力特性カーブを図8に示す。図8は、原動機(水車)21が受ける水流の流量(水量)が一定の時の特性カーブである。
(1)時刻t1まで、水力発電システムは速度1で自立運転している。自立運転負荷への給電電力は、図8に示す原動機(水車)21の出力1と等しいとする。そのため、原動機(水車)21は一定速度の速度1で運転している。ここでは簡単のため、発電機22、発電機制御用の電力変換回路23、出力電圧制御用の電力変換回路24の損失は無視し、原動機(水車)21の出力エネルギー=出力電圧制御用の電力変換回路24の出力エネルギー(自立運転負荷への給電エネルギー)とする。
(2)時刻t1で自立運転負荷が増加し、さらに出力電圧制御用の電力変換回路24は出力電圧(自立運転負荷の電圧)を一定にする制御を行っているため、自立運転負荷へ給電するエネルギーが図8に示す出力2に増加していく。
(3)自立運転負荷へ給電するエネルギーの増加にしたがって原動機(水車)21の出力も増加し、さらに図8に従って原動機(水車)21の回転速度が速度2に向かって減少する。
(4)時刻t2で原動機(水車)21の速度が速度設定範囲内に入る。第1時間計測手段34において、速度設定範囲内での運転時間を計測する。
(5)時刻t3で、計測時間が設定した連続運転判定時間を超過すると、第1時間比較手段35において、機械共振点での連続運転が発生したと判定してダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをON動作させる。これによりPN端子にダイナミックブレーキ用抵抗27aが接続され、発電機制御用の電力変換回路23の負荷が急増する。また、発電機制御用の電力変換回路23は直流電圧(PN端子間の電圧)の電圧が一定になるような制御をしているため、発電機22の電流を増加させるような(すなわち、発電機22の出力を増加させるような)制御動作を行う。これにしたがって、原動機(水車)21の出力も増加し、さらに図8に従って原動機(水車)21の回転速度が速度3に向かって減少する。
(6)時刻t4で、原動機(水車)21の回転速度が速度設定範囲外になる。第2時間計測手段36において、速度設定範囲外での運転時間を計測する。
(7)時刻t5で、計測時間が停止判定時間を経過し、第2時間比較手段37において、原動機(水車)21の回転速度が速度設定範囲から脱したと判定してダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをOFF動作させる。これにより発電機制御用の電力変換回路23にはダイナミックブレーキ回路27の負荷がなくなるため、発電機制御用の電力変換回路23は、発電機22の電流を減少させるような(すなわち発電機22の出力を減少させるような)制御動作を行う。
(8)原動機(水車)21の回転速度は、自立運転負荷とつり合う速度2に到達する。自立運転負荷への給電電力は、図8に示す原動機(水車)21の出力2 と等しいため、原動機(水車)21の回転速度は速度2で一定の定常状態になる。
自立運転負荷が変化したときの発電機22の回転速度変化の速さは、原動機(水車)21と発電機22の機械時定数や原動機(水車)21に流れる水量などによって変化する。そのため、この動作のように、自立運転負荷とつり合う速度が速度設定範囲ではなくても、原動機(水車)21の回転速度の加速または減速中に速度設定範囲での連続運転が発生する恐れがある。
本実施形態1により、機械時定数や水量などの要素によらず、速度設定範囲での連続運転を回避することができる。
[実施形態2]
本実施形態2における水力発電システムを図9に示す。また、ダイナミックブレーキ回路27に関する発電機制御システム25の構成を図10に示す。なお、発電機制御システム25の出力である制御指令に関する処理は、図10には示していない。ここで、系統連系運転時における各構成の動作の説明は省略する。
実施形態1では機械共振点での連続運転の判定対象を原動機21または発電機22の回転速度としていたが、本実施形態2では判定対象を発電機22の出力電力に変更している。本実施形態2の水力発電システムは、発電機22の出力電力を計測または推定する出力計測推定手段29bが発電機制御システム25内に設けられている。また、本実施形態2において、出力範囲設定入力手段30bは機械共振点となる発電機22の出力範囲を入力する。
また、本実施形態2の水力発電システムは、原動機(水車)21に流れる水量を一定に制御するための流量制御手段(例えば、ガバナ)38と、流量制御手段38を制御するための流量制御コントローラ39と、を有する。
また、図9には示していないが、図1と同様に、出力電圧制御用の電力変換回路24と系統20との間に自立運転負荷(図13の15)と系統側開閉器(図13の12)が接続されている。その他の構成は実施形態1と同様である。
(作用・動作の説明)
水の流量が一定である場合には、原動機(水車)21の速度−出力特性は一定であり、機械共振点に相当する発電機22の出力も一定の値となる。本実施形態2では機械共振点での運転判定を原動機21または発電機22の回転速度ではなく、発電機22の出力値で運転判定を行い、設定した出力範囲内で発電機22が連続運転していると判定された時にはダイナミックブレーキ回路27を動作させ、発電機22の出力(電力)を増加させる事で、機械共振点に相当する発電機22の出力範囲から脱し、機械共振点での連続運転を抑制するものである。
原動機21または発電機22の回転速度ではなく、発電機22の出力電力において機械共振点での連続運転を判定する事により、原動機21または発電機22の回転速度を検出・推定できない環境においても、機械共振点での連続運転をダイナミックブレーキ回路27の動作により抑制することができる。なお、本実施形態2では、流量制御コントローラ39と、流量制御手段38によって原動機(水車)21に流れる水量を一定値に制御している。
図11に本実施形態2の動作例、図12に水の流量が一定の時の出力−速度特性カーブを示す。
(1)時刻t1まで、水力発電システムは速度1で自立運転している。自立運転負荷への給電電力は、図10に示す原動機(水車)21の出力1と等しいとする。そのため、発電機22は一定速度の速度1で運転している。ここでは、簡単のため、発電機22、発電機制御用の電力変換回路23,出力電圧制御用の電力変換回路24の損失は無視し、原動機(水車)21の出力エネルギー=発電機22の出力エネルギー=出力電圧制御用の電力変換回路24の出力エネルギー(自立運転負荷への給電エネルギー)とする。
(2)時刻t1で自立運転負荷が減少する。さらに、出力電圧制御用の電力変換回路24は出力電圧(自立運転負荷の電圧)を一定にする制御を行っているため、自立運転負荷へ給電するエネルギーが図12に示す出力2に減少していく。
(3)自立運転負荷へ給電するエネルギーの減少にしたがって原動機(水車)21の出力も減少し、さらに図12に従って原動機(水車)21の回転速度が速度2に向かって上昇する。
(4)時刻t2で原動機(水車)21の出力が出力設定範囲に入る。第1時間計測手段34において、設定出力範囲内での運転時間を計測する。
(5)時刻t2〜時刻t3の期間中に、原動機(水車)21の出力は出力2となり、自立運転負荷に必要なエネルギーと釣り合う。そのため、原動機(水車)21の出力と速度は一定値となる。さらに、この時の出力2は、出力設定範囲内(機械共振点近傍速度相当の出力)である。
(6)時刻t3で、計測時間が連続運転判定時間を経過すると、第1時間比較手段35において、機械共振点での連続運転が発生したと判定してダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをオン動作させる。これによりPN端子にダイナミックブレーキ用抵抗27aが接続され、発電機制御用の電力変換回路23の負荷が急増するため、発電機22の電流を増加させるような(すなわち、発電機22の出力を増加させるような)制御動作を行う。これにしたがって原動機(水車)21の出力も増加し、さらに、図12に従って原動機(水車)21の回転速度が速度3に向かって減少する。
(7)時刻t4で、原動機(水車)21の回転速度が出力設定範囲外になる。第2時間計測手段36において、出力設定範囲外での運転時間を計測する。
(8)時刻t5で、計測時間が停止判定時間を経過すると、第2時間比較手段37において、出力設定範囲から脱したと判定してダイナミックブレーキ回路27のダイナミックブレーキ用素子27bをオフ動作させる。これにより発電機制御用の電力変換回路23にはダイナミックブレーキ用抵抗27aの負荷がなくなるため、発電機22の電流を減少させるような(すなわち、発電機22の出力を減少させるような)制御動作を行う。これにより、図12に従って発電機22の出力は、自立運転負荷とつり合う出力2に向かって減少する。
なお、機械共振点は、原動機(水車)21や軸などの機械的要素が影響してくるため推定することは難しい。ここで、設定する出力設定範囲(機械共振点近傍速度にあたる原動機(水車)21の出力)を求める方法の一例として、原動機(水車)21と発電機22を組み合わせた試験を行い、実際に機械共振が発生した出力により求める方法がある。
実施形態1,実施形態2において、発電機制御システム25が出力する制御指令(直流電圧を一定にする指令)と系統連系制御システム26が出力する制御指令(出力電圧を一定にする指令)の動作は、自立運転中の原動機21または発電機22の回転速度に関係せず変わらない。
したがって、特許文献2のように、機械共振点での運転を抑制するために発電機制御用の電力変換回路23と出力電圧制御用の電力変換回路24への制御指令を変化させることはない。本実施形態1,2によって、ダイナミックブレーキ回路27の動作に関する演算処理量は増加するが、発電機制御用の電力変換回路23と出力電圧制御用の電力変換回路24の動作に関する演算処理量は変わらないため、発電機制御用の電力変換回路23と出力電圧制御用の電力変換回路24の制御用にさらに高速な演算処理装置を設ける必要はない。
本実施形態1,2によれば、可変速方式の水力発電システムにおいて、系統解列時における自立運転動作時に、不安定動作となる機械共振点での連続運転時間を少なくすることが可能である。
これにより、水力発電システム内の原動機(水車)21と発電機22の金属疲労が低減されて、システムの寿命が向上する。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
21…原動機(水車)
22…発電機
23…発電機制御用の電力変換回路
24…出力電圧制御用の電力変換回路
27…ダイナミックブレーキ回路
29…速度検出推定手段

Claims (1)

  1. 水流により回転する原動機と、
    原動機と接続される発電機と、
    発電機の出力電力を直流電力に変換する発電機制御用の電力変換回路と、
    直流に変換した電力を自立運転負荷に給電するための電力に変換する出力電圧制御用の電力変換回路と、
    系統を出力電圧制御用の電力変換回路から解列する開閉器と、
    発電機制御用の電力変換回路と出力電圧制御用の電力変換回路との間の直流電圧部に接続され、ダイナミックブレーキ用素子とダイナミックブレーキ用抵抗との直列接続を有するダイナミックブレーキ回路と、
    原動機、または、発電機の回転速度を検出あるいは推定する速度検出推定手段と、
    を備え、前記開閉器を開にして系統を出力電圧制御用の電力変換回路から解列した時に、出力電圧制御用の電力変換回路の出力に接続した自立運転負荷に発電機が出力する電力を給電する水力発電システムであって、
    水力発電システムの機械共振点に基づいて原動機、または、発電機の所定の速度設定範囲を設定し、
    自立運転時に、前記発電機制御用の電力変換回路は前記直流電圧部の電圧を一定にする制御を行い、前記出力電圧制御用の電力変換回路は前記自立運転負荷の電圧を一定にする制御を行い、
    前記自立運転負荷が減少した場合、前記原動機の出力が減少し、前記原動機の回転速度が増加し、
    前記自立運転負荷が増加した場合、前記原動機の出力が増加し、前記原動機の回転速度が減少し、
    自立運転時に、原動機、または、発電機の回転速度が所定の速度設定範囲内である時間が連続運転判定時間以上、連続で経過した場合にダイナミックブレーキ用素子をオン動作させて原動機または発電機の回転速度を所定の速度設定範囲外に移動させ、
    原動機、または、発電機の回転速度を所定の速度設定範囲外に移動させた後の時間が停止判定時間以上、連続で経過した場合、ダイナミックブレーキ用素子をオフ動作させることを特徴とする水力発電システム。
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