JP6578723B2 - 積層フィルム及び、それから得られる偏光板保護フィルム - Google Patents

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本発明は、保管後もシワが少なく、カールが小さいフィルムを提供し得る積層フィルムに関するものであり、詳しくは液晶ディスプレイに使用される偏光板を保護する部材として好適に用いることのできるフィルム、及び、このフィルムを用いた偏光板とこの偏光板を有する液晶表示装置に関するものである。
近年、液晶ディスプレイが、テレビ、パソコン、デジタルカメラ、携帯電話等の表示装置として広く用いられている。液晶ディスプレイは、表示側を前面側、その反対側(バックライト側)を後面側とするとき、前面側偏光板/液晶/後面側偏光板の構成を有する。偏光板は通常、染色一軸延伸されたポリビニルアルコール膜よりなる偏光膜に、保護フィルム等を貼り合わせて構成され、例えば保護フィルム/偏光膜/保護フィルムの積層フィルムとなっている。前面側偏光板を構成する偏光膜の前面側及び後面側に配置する保護フィルムをそれぞれ保護フィルムA、保護フィルムBとし、後面側偏光板を構成する偏光膜の前面側及び後面側に配置する保護フィルムをそれぞれ保護フィルムC、保護フィルムDとすると、全体的な構成は、前面側から、保護フィルムA/前面側偏光膜/保護フィルムB/液晶/保護フィルムC/後面側偏光膜/保護フィルムDとなる。
本発明で対象とする保護フィルムは、偏光膜を保護する観点から、偏光膜保護フィルムと呼ばれることもあるが、通例に従い「偏光板保護フィルム」と呼ぶこととする。
偏光板保護フィルムには、光学異方性が小さいこと、透明性が高いこと、防湿性や耐熱性、機械的強度に優れていること、異物の付着が少ないこと等が要求される。
また、最近では偏光板の軽量化・薄膜化の為に、偏光板保護フィルムも薄膜化することが求められ、薄膜化に伴い、破断しやすくなる、シワやカールが発生しやすくなる、などの不具合が生じやすくなることから、これらの対策も要求されている。
従来、偏光板保護フィルムとしては、高い透明性や光学等方性を有することから、溶液流延法で作製されたトリアセチルセルロースフィルム(以下、TACフィルムと略記することがある)が多く使用されている。
しかし、溶液流延法で作製されたTACフィルムは、光学異方性は小さいが、生産性に劣る、フィルム内に残留する溶剤が揮発し、液晶表示装置内の電子回路や他の部品に悪影響を与えるなどの問題があった。
そこで、近年、偏光板保護フィルムとして、溶液流延法によるフィルムに代えて、熱可塑性樹脂の溶融押出法によるフィルムが検討されている。例えば、特許文献1では、熱可塑性樹脂としてアクリル系樹脂を用いて、偏光板保護フィルム等に使用可能な光学フィルムを製造している。しかし、この製造方法では、製膜時や巻き取り時に異物がフィルムに付着しやすく、クリーン度の非常に高い環境で製膜する必要があり、製造設備が限られるという課題があった。また、このような製造方法で、例えば50μm以下程度の薄いフィルムを作製すると、口金の内壁からのせん断応力や、ドロー比(口金のリップギャップとフィルム膜厚との比)が大きいことなどによりフィルムに歪みがかかりやすく、光学異方性の小さなフィルムを製造することが困難であった。また、このような製造方法では、特に薄膜化したときに、フィルムの巻き取り時にシワが入りやすい、破断しやすいという課題があり、生産性にも劣るものであった。
一方、光学異方性を小さくする手段として、特許文献2では、熱可塑性樹脂Aの両面に熱可塑性樹脂Bが積層された状態で共押出し、その後、熱可塑性樹脂B層を剥離することで、表面平滑性、レタデーションむらに優れた液晶表示素子基板用熱可塑性樹脂フィルムが製造できることが開示されている。ただし、特許文献2に記載のフィルムの厚さは100μm以上であるため偏光板保護フィルムとしての利用は困難である。
また、特許文献2と同様の共押出で得られる、光学フィルムとして有用な薄膜のフィルムが特許文献3に開示されている。
特開2014−98133号公報 特開2001−356329号公報 特開2006−145626号公報
特許文献2に開示されている方法では、剥離される熱可塑性樹脂Bについて、「剥離力」、「厚さ」が記載されているが、薄く、光学歪みの小さいフィルムを得るための製造方法としては、不十分であった。特に、膜厚50μm以下で、フィルムの面内位相差(R)および厚み位相差(Rth)が10nm以下というような、光学歪みの非常に小さいフィルムを得るには、特許文献2で開示されている技術だけでは、不十分であった。
一方、特許文献3に開示されているフィルムは薄膜であることから偏光板保護フィルム用途として利用でき、かつ偏光板製造工程中のシワや折れは抑制できるものの、保管時のシワやカールについては言及されていない。
本発明の課題は、上記した従来技術の問題点に鑑み、薄く、光学異方性が非常に小さく、透明性に優れ、保管後のシワが少なく、カールも小さいフィルムと、このフィルムを用いた偏光板保護フィルム、偏光板、及び液晶表示装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた結果、特定の樹脂を主成分とする(I)層と(II)層とを特定の条件で共押出することで、薄膜で光学歪みが非常に小さく、透明性に優れ、保管後のシワが少なく、カールも小さいフィルムを得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、下記(I)層と下記(II)層とを共押出してなり、(I)層の膜厚が50μm以下であり、(I)層と(II)層が剥離可能であることを特徴とする積層フィルムが提供される。
(I)層:熱可塑性樹脂(i)を主成分とする層
(II)層:熱可塑性樹脂(ii)を主成分とし、23℃、50%RHで一週間保管後の寸法変化率の絶対値が0.5%未満である層
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、厚み比率が、(II)層/(I)層で0.2〜4であることを特徴とする積層フィルムが提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記共押出の際、(II)層が口金と接するように押出されることを特徴とする積層フィルムが提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記熱可塑性樹脂(i)が、下記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含有するポリカーボネート樹脂であることを特徴とする積層フィルムが提供される。
Figure 0006578723
さらに、本発明の第5の発明によれば、第4の発明において、前記ポリカーボネート樹脂がさらに、下記式(2)で表されるトリシクロデカンジメタノールに由来する構造単位を含有する積層フィルムが提供される。
Figure 0006578723
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、前記熱可塑性樹脂(ii)がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする積層フィルムが提供される。
さらに、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明に係る積層フィルムから、前記(II)層を少なくとも1層剥離してなる偏光板保護フィルムが提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第7の発明に係る偏光板保護フィルムを用いて作製された偏光板が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第8の発明に係る偏光板が設けられた液晶表示装置が提供される。
本発明の積層フィルムによれば、薄膜かつ光学歪みが非常に小さく、透明性に優れ、保管後のシワが少なく、カールも小さいフィルムを提供することができる。このフィルムの用途としては、光学フィルム、特に、軽量・薄膜な偏光板用の保護フィルムが好適に挙げられる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
[積層フィルム]
本発明の積層フィルムは、下記(I)層と下記(II)層とを共押出してなり、(I)層の膜厚が50μm以下であり、(I)層と(II)層が剥離可能であることを特徴とするものである。
(I)層:熱可塑性樹脂(i)を主成分とする層
(II)層:熱可塑性樹脂(ii)を主成分とし、23℃、50%RHで一週間保管後の寸法変化率の絶対値が0.5%未満である層
1.(I)層
本発明の積層フィルムで使用される(I)層は、熱可塑性樹脂(i)を主成分とする。ここで主成分とは、層中の成分として、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上含むことをいう。(I)層は、単層構成であっても多層積層構成であってもよく、多層積層構成の場合、2層、3層構成以外にも本発明の要旨を超えない限り、4層またはそれ以上の多層であってもよく、特に限定されるものではない。
熱可塑性樹脂(i)としては、透明性の観点から、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、環状オレフィン系樹脂等の1種又は2種以上が挙げられる。本発明において、熱可塑性樹脂(i)としては、光学異方性の小ささ、高透明性、高強度、高耐熱性、高耐候性等の点より、以下に説明するポリカーボネート樹脂が特に好ましい。
本発明において、熱可塑性樹脂(i)として好適に用いられるポリカーボネート樹脂(以下、「本発明のポリカーボネート樹脂」と称す場合がある。)としては、構造の一部に下記式(1)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含むポリカーボネート樹脂が好ましい。
Figure 0006578723
より具体的には、上記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物としては、例えば、立体異性体の関係にある、イソソルビド、イソマンニドおよびイソイデットが挙げられる。
前記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物は、生物起源物質を原料として糖質から製造可能なエーテルジオールである。とりわけ、イソソルビドは、澱粉から得られるD−グルコースを水添してから脱水することにより安価に製造可能であって、資源として豊富に入手することが可能である。これらの事情より、式(1)で表されるジヒドロキシ化合物としては、イソソルビドが最も好ましい。
熱可塑性樹脂(i)に用いる本発明のポリカーボネート樹脂は、前記式(1)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する構造単位以外の構造単位を、更に含んでいてもよい。前記式(1)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する構造単位以外の構造単位を更に含むことで、加工容易性および耐衝撃性を改良することが可能となる。
前記式(1)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する構造単位以外の構造単位のなかでも、芳香族環を有さないジヒドロキシ化合物に由来する構造単位が好ましく用いられる。
より具体的に例えば、国際公開第2004/111106号に記載の脂肪族ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位および国際公開第2007/148604号に記載の脂環式ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を挙げることができる。
前記脂肪族ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位の中でも、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールから選ばれる少なくとも1種のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含むことが好ましい。
前記脂環式ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位の中でも、5員環構造又は6員環構造を含むものであることが好ましい。6員環構造は共有結合によって椅子形又は舟形に固定されていてもよい。
5員環構造又は6員環構造である脂環式ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含むことにより、得られるポリカーボネート樹脂の耐熱性を高くすることができる。
脂環式ジヒドロキシ化合物に含まれる炭素原子数は通常70以下であることが好ましく、50以下であることがより好ましく、30以下であることがさらに好ましい。
前記5員環構造又は6員環構造を含む脂環式ジヒドロキシ化合物としては、上述の国際公開第2007/148604号に記載のものを挙げることができる。
中でも、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、アダマンタンジオール及びペンタシクロペンタデカンジメタノールを好適に例示することができる。これらの中でも、シクロヘキサンジメタノール又はトリシクロデカンジメタノールが経済性および耐熱性などからより好ましい。特に、下記式(2)で表されるトリシクロデカンジメタノールに由来する構造単位を含有することが、経済性や耐熱性および、光学特性とのバランスの点で、最も好ましい。
なお、これらの他の構造単位は、ポリカーボネート樹脂中に1種のみが含まれていてもよく2種以上が含まれていてもよい。
Figure 0006578723
本発明のポリカーボネート樹脂の、構造の一部に前記式(1)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する構造単位の含有割合は、ポリカーボネート樹脂中の全ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位に対して、好ましくは30モル%以上、より好ましくは40モル%以上、特に好ましくは50モル%以上であって、また、好ましくは90モル%下、より好ましくは80モル%以下である。
また構造の一部に前記式(1)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する構成単位と、脂環式ジヒドロキシ化合物に由来する構成単位とのモル比率は、95:5〜30:70であることが好ましく、80:20〜40:60であることが更に好ましい。モル比率がこの範囲であれば、ガラス転移温度の維持による耐熱性の向上が可能となるため好ましい。
このような範囲とすることによって、カーボネート構造に由来する着色、生物起源物質を原料に用いる故に微量に含有する不純物に由来する着色等を抑制することができ、通常(I)層に要求される透明性を損なわない可能性がある。また、構造の一部に前記式(1)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する構造単位のみで構成されるポリカーボネート樹脂では達成が困難な、適当な成形加工性、機械強度および耐熱性等のバランスを取ることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂は、構造の一部に前記式(1)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、更に脂肪族ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位及び/又は脂環式ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位とからなることが好ましいが、本発明の目的を損なわない範囲で、更にそれら以外のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位が含まれていてもよい。
本発明のポリカーボネート樹脂は、一般に用いられる重合方法で製造することができ、その製造方法は、ホスゲン法または炭酸ジエステルと反応させるエステル交換法のいずれでもよい。なかでも、重合触媒の存在下に、構造の一部に前記式(1)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物と、脂肪族及び/又は脂環式ジヒドロキシ化合物と、必要に応じて用いられるその他のジヒドロキシ化合物と、炭酸ジエステルとを反応させるエステル交換法が好ましい。
エステル交換法は、構造の一部に前記式(1)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物と、脂肪族及び/又は脂環式ジヒドロキシ化合物と、必要に応じて用いられるその他のジヒドロキシ化合物と、炭酸ジエステルとに、塩基性触媒、さらにはこの塩基性触媒を中和する酸性物質を添加し、エステル交換反応を行う製造方法である。
炭酸ジエステルの代表例としては、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナフチルカーネート、ビス(ビフェニル)カーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネートおよびジシクロヘキシルカーボネートなどが挙げられる。これらのうち、特にジフェニルカーボネートが好ましく用いられる。
本発明のポリカーボネート樹脂の分子量は、還元粘度で表すことができ、還元粘度の下限は、0.20dl/g以上が好ましく、0.30dl/g以上がより好ましく、0.35dl/g以上が更に好ましい。還元粘度の上限は、1.20dl/g以下が好ましく、1.00dl/g以下がより好ましく、0.80dl/g以下が更に好ましい。
ポリカーボネート樹脂の還元粘度が低すぎると得られるフィルムの機械的強度が小さい可能性があり、大きすぎると、成形する際の流動性が低下し、生産性や成形性を低下させる傾向がある。
なお、ポリカーボネート樹脂の還元粘度は、中央理化社製DT−504型自動粘度計にてウベローデ型粘度計を用い、溶媒として塩化メチレンを用い、ポリカーボネート樹脂の濃度が0.60g/dlになるように精密に調整した後に、温度20.0℃±0.1℃で、下記に基づき測定する。
溶媒の通過時間t、溶液の通過時間tから、下記式:
ηrel=t/t
より相対粘度ηrelを求め、 相対粘度ηrelから、下記式:
ηsp=(η−η)/η=ηrel−1
より比粘度ηspを求める。
比粘度ηspを濃度c(g/dl)で割って、下記式:
ηred=ηsp/c
より還元粘度(換算粘度)ηredを求める。
また、本発明のポリカーボネート樹脂の耐熱性の指標となるガラス転移温度(Tg)は、100℃以上であることが好ましく、110℃以上であることがさらに好ましい。ガラス転移温度(Tg)の上限については特に制限はないが、通常160℃以下である。
ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度の測定方法は、後述の実施例の項に記載されるとおりである。
(I)層には、本発明の効果を阻害しない範囲で、適宜種々の添加剤や他の樹脂を配合することができる。ここで添加剤としては、例えば紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、滑剤、難燃剤、可塑性、加工助剤などが挙げられる。これらは、公知のもの、例えば各種市販のものを特に制限なく使用できる。中でも、公知の芳香族ポリカーボネート樹脂への添加に通常用いられるものを好適に用いることができる。
例えば、(I)層に添加する紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−クミル−6−ベンゾトリアゾールフェニル)及び2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤;2,2’−p−フェニレンビス(1,3−ベンゾオキサジン−4−オン)等のベンゾオキサジン系紫外線吸収剤;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシル)オキシ−フェノール等のヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤;などを挙げることができる。
紫外線吸収剤の融点としては、特に120℃〜250℃の範囲にあるものが好ましい。融点が120℃以上の紫外線吸収剤を使用することにより、紫外線吸収剤が時間経過とともにフィルム表面に凝集するブリードアウト現象によりフィルム表面が汚れたり、口金や金属ロールを用いてフィルム成形する場合に、ブリードアウトによりそれらが汚れたりすることを防止し、フィルム表面の曇りを減少させ、また改善することが容易になる。
これらの観点、及び、本発明のポリカーボネート樹脂との相溶性や、液晶や偏光膜の紫外線劣化を効率的に防ぐ観点から、紫外線吸収剤としては、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)]フェノール及び2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、並びに2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシル)オキシ−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤を好ましく使用できる。
これらの中でも、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)]フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシル)オキシ−フェノールが特に好ましい。
これらの紫外線吸収剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記紫外線吸収剤の添加量は、積層フィルムの厚みや要求特性によって適宜調整すれば良いが、例えば、本発明で用いる熱可塑性樹脂(i)100重量部に対して、0.01重量部以上、5重量部以下の割合で添加することが好ましく、0.05重量部以上、4重量部以下の割合で添加することがより好ましく、0.1重量部以上、3重量部以下の割合で添加することがさらに好ましい。
かかる範囲で紫外線吸収剤を添加することにより、(I)層表面への紫外線吸収剤のブリードや(I)層の機械特性低下を生じることなく、本発明の積層フィルムの耐候性を向上させることができる。
(I)層は、後述の如く、(II)層を剥離して、好ましくは偏光板保護フィルムとして使用されるものであり、その膜厚は、偏光板の薄膜化の観点から、50μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましく、30μm以下がさらに好ましい。また、機械強度の観点から、3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、10μm以上が更に好ましい。
2.(II)層
本発明の積層フィルムで使用される(II)層は、熱可塑性樹脂(ii)を主成分とし、23℃、50%RHで一週間保管後の寸法変化率(以下、単に「(II)層の寸法変化率」と称す場合がある。)の絶対値が0.5%未満であり、かつ(I)層と剥離可能な層である。
(II)層に主成分として含まれる熱可塑性樹脂(ii)は、上記の条件を満たすものであれば特に限定されず、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などの1種又は2種以上が挙げられる。この中で、共押出時の熱安定性や、フィルムの強度、ハンドリング性の観点から、ポリオレフィン系樹脂、特にポリプロピレン、ポリエチレン、又は環状オレフィン樹脂であることが好ましい。
ここで主成分とは、層中の成分として、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上含むことをいう。また(II)層は、単層構成であっても多層積層構成であってもよく、多層積層構成の場合、2層、3層構成以外にも本発明の要旨を超えない限り、4層またはそれ以上の多層であってもよく、特に限定されるものではない。
本発明に係る(II)層の寸法変化率の絶対値は、0.5%未満であり、0.3%未満であることが好ましく、0.1%未満であることがさらに好ましい。寸法変化率の絶対値が上記上限以下であれば、本発明の積層フィルムから(II)層を剥離した時、シワが少なくカールも小さいフィルムを得ることができる。
寸法変化率の絶対値は、(II)層に用いる熱可塑性樹脂(ii)の結晶性や、積層フィルム製造時の製膜条件、特にキャスト温度やエアギャップ(口金からキャストロールまでの距離)を変えることで調整することができる。
なお、(II)層の寸法変化率は、具体的には、後述の実施例の項に記載される方法で測定される。
(II)層を構成する熱可塑性樹脂(ii)としてポリプロピレン、ポリエチレン、又は環状オレフィン樹脂を選択使用する場合、そのメルトフローレート(MFR)は、特に制限されるものではないが、通常0.5〜50g/10分であることが好ましく、1.0〜40g/10分であることがより好ましく、2.0〜30g/分であることがさらに好ましい。MFRが上記範囲であれば、(II)層を(I)層上に均一に展開できるため好ましい。なお、MFRは、JIS K7210に従い、ポリプロピレン、環状オレフィン樹脂の場合は温度230℃、荷重21.18Nの条件で、ポリエチレンの場合は温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定したものである。
本発明の熱可塑性樹脂(ii)として用いられるポリオレフィン系樹脂の製造方法は特に限定されず、公知のオレフィン系重合用触媒を用いた公知の重合方法、例えばチーグラー・ナッタ型触媒に代表されるマルチサイト触媒や、メタロセン系触媒に代表されるシングルサイト触媒などを用いた重合方法が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂(ii)の融点(Tm)やガラス転移温度(Tg)は、特に制限されないが、後述する積層フィルムのブロッキング防止の観点から、60℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、80℃以上がさらに好ましい。また、上限は特に制限されないが、通常180℃程度である。
また、熱可塑性樹脂(ii)の25℃、周波数10Hzで測定される貯蔵弾性率E’は、特に制限されないが、後述する積層フィルムのブロッキング防止や、(II)層の剥離のしやすさ(伸びにくさ)の観点から、50MPa以上が好ましく、100MPa以上がより好ましく、500MPa以上が更に好ましい。上限は特に制限されないが、通常3000MPa程度である。
(II)層には、本発明の効果を阻害しない範囲で、適宜各種の添加剤を配合することができる。添加剤の例としては、例えば前述の(I)層の添加剤として挙げたものや、核剤等が挙げられる。このうち、紫外線吸収剤としては、前述の(I)層に添加する紫外線吸収剤として例示したものを、(I)層におけると同程度の量で用いることができる。
(II)層の膜厚(この膜厚は、(II)層の1層当たりの膜厚をさす)は、機械強度やハンドリング性の観点から、3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、10μm以上がさらに好ましい。一方、コストの観点から、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、40μm以下が更に好ましい。
本発明において、(I)層と(II)層が剥離可能とは、通常の操作で(過剰な力をかけることなく)、かつ、(I)層および(II)層を破壊することなく、これらの層を剥離することができることをいう。より具体的には、(I)層と(II)層との剥離強度は、(I)層と(II)層とが自然に剥離しない限り、できる限り小さいほうが好ましい。具体的には剥離強度の上限は、好ましくは5N/cm以下であり、さらに好ましくは3N/cm以下であり、最も好ましくは1N/cm以下である。剥離強度が上記上限以下であれば、過剰な力や操作を要することなく、(I)層と(II)層とを容易に剥離できる。一方、剥離強度の下限は、好ましくは0.01N/cm以上、さらに好ましくは0.1N/cm以上である。剥離強度が上記下限以上であれば、(I)層と(II)層とが良好に積層状態を維持し得るので、自然剥離によって操作が中断されるおそれがきわめて小さい。
なお、(I)層と(II)層の剥離強度は、後述の実施例の項に記載の方法で測定される。
3.積層構造
本発明の積層フィルムの積層構造は、少なくとも(II)層が、共押出の際に口金と接するようにすればその層構成は特に制限されず、(II)層/(I)層、あるいは(II)層/(I)層/(II)層のような構成が挙げられる。特に、得られる積層フィルムの強度やカールのしにくさ、フィルムへの歪みのかかりにくさの等の観点から、(II)層/(I)層/(II)層の3層積層構造が好ましく例示される。また、この場合、(I)層の一方の面に積層される(II)層と、他方の面に積層される(II)層は、含有される樹脂やその比率、添加剤等の構成が全く同じでもよいし、異なっていてもよい。
本発明の積層フィルムの積層厚み比は、特に制限されないが、積層フィルムの強度や、(I)層への歪みのかかりにくさ、保管時のシワ発生抑制の観点から、(II)層と(I)層の厚み比率((II)層/(I)層)が、0.2〜4であることが好ましい。より好ましくは0.3以上であり、さらに好ましくは0.4以上である。厚み比が上記下限以上であれば、積層フィルムの強度が高く、(I)層に歪みがかかりにくく、好ましい。(II)層と(I)層の厚み比率((II)層/(I)層)は、より好ましくは3.5以下であり、さらに好ましくは3以下である。厚み比が上記上限以下であれば、保管時のシワ発生が抑制され、好ましい。
なお、ここで、(II)層の厚みは、(II)層が複数存在する場合は、その合計の厚みを指す。
本発明の積層フィルムが(II)層/(I)層/(II)層の3層積層構造の場合、(I)層の一方の面に積層される(II)層と、他方の面に積層される(II)層の膜厚は、同じであっても、異なっていてもよい。
本発明の積層フィルムの総膜厚は、特に制限されないが、前述した(I)層や(II)層の膜厚および膜厚比を満足しやすくする観点から、30〜200μmが好ましく、40〜150μmがより好ましい。
4.積層フィルムの製造方法
本発明の積層フィルムは、(I)層と(II)層とを共押出することにより作製される。共押出法としては、フィードブロック法や、マルチマニホールド法等の、任意の適切な方法が採用され得る。
フィードブロック法の具体的な手順の一例は以下の通りである。
まず、2台以上の押出機と口金とを、フィードブロック等を介して接続する。押出機の形式としては、任意の適切な形式が採用され得る。例えば、単軸スクリュータイプの押出機を用いてもよく、2軸スクリュータイプの押出機を用いてもよい。また、口金は後述するTダイでも良いし、丸ダイでも構わない。一方の押出機に(I)層に使用する熱可塑性樹脂(i)を供給し、溶融混練する。同様に、他方の押出機に(II)層に使用する熱可塑性樹脂(ii)を供給し、溶融混練する。押出機の設定温度(溶融温度)、混練時間、スクリュー速度等は、使用される樹脂の種類等に応じて適宜設定され得る。例えば、熱可塑性樹脂(i)として用いられる前述した本発明のポリカーボネート樹脂の溶融温度は、代表的には200〜300℃であり、好ましくは220〜260℃である。また例えば、熱可塑性樹脂(ii)として用いられる前述したポリプロピレンやポリエチレンの溶融温度は、代表的には100〜300℃であり、好ましくは150〜260℃である。前述の通り、これらの熱可塑性樹脂(i),(ii)には、必要に応じて、使用する樹脂に任意の適切な添加剤(例えば、可塑剤、酸化防止剤、加工助剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤)が添加され得る。
次に、押出機にて溶融された(I)層および(II)層に使用する熱可塑性樹脂(i),(ii)を、それぞれの溶融樹脂供給路からフィードブロックを介してTダイに供給する。このとき、前述したとおり、(II)層用の熱可塑性樹脂(ii)は、必ず口金(Tダイ)と接する面に供給する。
Tダイの温度もまた、使用される(I)層および(II)層に使用する熱可塑性樹脂(i),(ii)の種類等に応じて適宜設定され得る。前述したポリカーボネート樹脂およびポリエチレン、ポリプロピレンを用いた場合、Tダイ温度(口金の設定温度)は、代表的には200〜300℃であり、好ましくは240〜260℃である。Tダイにおいて(I)層および(II)層に使用する熱可塑性樹脂(i),(ii)を積層しながら共押出し、冷却(例えば、水冷)して引き取ることにより、(I)層および(II)層を有する積層フィルムが得られる。(I)層および(II)層の厚みは、フィードブロックの分割比や、押出量等を調整することにより、適切に制御され得る。
本発明の積層フィルムの(II)層が前述の寸法変化率の絶対値を満たすようにするためには、(II)層に用いる熱可塑性樹脂(ii)の結晶性や、積層フィルムの製造時の製膜条件、特にキャスト温度や引取速度が重要な因子となる。以下に説明する。
(II)層に使用される樹脂の結晶性は小さいことが好ましい。結晶性の小さい樹脂であれば、製膜後のフィルムが、保管時に結晶化することに伴い体積が小さくなり寸法変化を生じることが少ないからである。結晶性熱可塑性樹脂であるポリエチレン、ポリプロピレンの場合、示差走査熱量測定における結晶融解熱量(ΔHm)は150J/g以下が好ましく、120J/g以下がより好ましく、100J/g以下が特に好ましい。結晶融解熱量(ΔHm)の下限は10J/g以上が好ましく、30J/g以上がより好ましく、50J/g以上が特に好ましい。この範囲であれば、原料ペレットのブロッキングなどの不具合が生じ難い。なお、環状オレフィンなどの非晶性熱可塑性樹脂の場合は、結晶融解ピークが存在しない。
キャスト温度(キャストロールの温度)としては、100℃以下であることが好ましく、80℃以下であることがより好ましく、60℃以下であることが更に好ましい。キャスト温度が上記範囲であれば、寸法変化を小さくすることができる。また、キャスト温度の下限は特に設けていないが、10℃以上が好ましく、15℃以上がより好ましく、20℃以上が特に好ましい。この範囲であれば、キャストロール上に結露が発生し、フィルム外観に影響を及ぼすことが少なくなる。
また、エアギャップ(Tダイからキャストロールまでの距離)としては、60cm以下が好ましく、40cm以下がより好ましく、20cm以下が特に好ましい。この範囲であれば、エアギャップ中に樹脂に歪が掛かることによる寸法変化率の増加や、空気の流れなどによる外乱により厚みが不均一になるなどの不具合を生じ難い。また、エアギャップの下限値としては、1cm以上が好ましく、3cm以上がより好ましく、5cm以上が特に好ましい。この範囲であれば、Tダイとキャストロールが接触し損傷するなどの不具合を生じ難い。
5.異物検査
異物検査は、本発明の積層フィルムの製造工程において、本発明の積層フィルムについてそのまま実施してもよいし、(II)層の少なくとも1層を剥離してから実施してもよい。
なお、積層フィルムから(II)層を剥離せずにそのまま検査する場合は、(II)層を透明な層にすることが好ましい。この場合、(II)層の全光線透過率が、80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。(II)層の全光線透過率を上記下限以上にする方法としては、押出製膜後に急冷する、(II)層表面にエンボス(凹凸)がつかないようにする、(II)層に結晶核剤をいれ、結晶サイズを微小にする、等が挙げられる。
なお、本発明において、全光線透過率は、JIS K7105に準じて測定された値である。
[偏光板保護フィルム]
本発明の積層フィルムから(II)層を少なくとも1層剥離することにより、本発明の目的とする、薄膜かつ光学異方性が非常に小さいフィルムが得られる。このフィルムは、光学フィルム、特に、軽量・薄膜な偏光板用の偏光板保護フィルムとして適している。ここで、本発明の偏光板保護フィルムは、最終的に液晶表示装置に組み込まれて使用されるときは(II)層をすべて剥離して使用されることが望ましいが、それまでは、ハンドリング性や(I)層への異物付着抑制の観点から、片面あるいは両面に、(II)層が積層された状態で扱われることが好ましい。
本発明の積層フィルムから(II)層を少なくとも1層剥離することにより得られるフィルム、特に(I)層よりなるフィルムの全光線透過率は好ましくは、85%以上、より好ましくは88%以上、特に好ましくは90%以上である。全光線透過率が85%以上であれば、透明な光学フィルムとして適する。前述した本発明のポリカーボネート樹脂を使用することで、このような全光線透過率の高いフィルムを得ることができる。
また、本発明の積層フィルムから(II)層を少なくとも1層剥離することにより得られるフィルム、特に(I)層よりなるフィルムの膜厚は、前述したとおり、偏光板の薄膜化の観点から、50μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましく、30μm以下がさらに好ましい。また、機械強度の観点から、3μm以上か好ましく、5μm以上がより好ましく、10μm以上が更に好ましい。
また、本発明の積層フィルムから(II)層を少なくとも1層剥離することにより得られるフィルム、特に(I)層よりなるフィルムの面内位相差(R)及び厚み位相差(Rth)は10nm以下、好ましくは5nm以下、より好ましくは3nm以下である。面内位相差(R)及び厚み位相差(Rth)が10nm以下である場合、光学異方性が小さいため光学フィルムとして適する。前述した製造方法で製膜することで、このような光学異方性の小さいフィルムが製造できる。面内位相差(R)及び厚み位相差(Rth)の下限については特に定めないが、好ましくは−10nm以上、より好ましくは−5nm以上、特に好ましくは−3nm以上である。前述した本発明のポリカーボネート樹脂を用いて、前述の製造方法で製造することにより、このような光学異方性の小さいフィルムを得ることができる。
なお、フィルムの(R)及び厚み位相差(Rth)は、後述の実施例の項に記載の方法で測定される。
また、本発明の積層フィルムから(II)層を少なくとも1層剥離することにより得られるフィルム、特に(I)層よりなるフィルムの機械強度に関して、JIS K7161の方法により測定される引張伸びは好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上、特に好ましくは100%以上である。前述した本発明のポリカーボネート樹脂を使用することで、このような引張伸びの優れたフィルムを製造することができる。
また、本発明の積層フィルムから(II)層を少なくとも1層剥離することにより得られるフィルム、特に(I)層よりなるフィルムのJIS K7161の方法により測定される引張最大強度は好ましくは50MPa以上、より好ましくは60MPa以上、特に好ましくは70MPa以上である。前述した本発明のポリカーボネート樹脂を使用することで、このような引張強度の優れたフィルムを製造することができる。
また、本発明の積層フィルムから(II)層を少なくとも1層剥離することにより得られるフィルム、特に(I)層よりなるフィルムのJIS K7128−2の方法により測定される引き裂き強度は好ましくは3kg/cm以上、より好ましくは6kg/cm以上、特に好ましくは8kg/cm以上である。前述した本発明のポリカーボネート樹脂を使用することで、このような引き裂き強度の優れたフィルムを製造することができる。
また、本発明の積層フィルムから(II)層を少なくとも1層剥離することにより得られる本発明の偏光板保護フィルムは、(I)層の表面に、プライマー層や接着層、粘着層、ハードコート層等の機能層が設けられていたり、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理が行われていてもよい。
[偏光板およびその製造方法]
本発明の偏光板は、上記の本発明の偏光板保護フィルム、即ち、本発明の積層フィルムから(II)層を少なくとも1層剥離することにより得られるフィルムの(I)層側を、偏光膜の少なくとも一方の面に貼り合わせてなる。(I)層と偏光膜を接着するための接着剤としては、従来公知のものを使用することができ、例えば、ポリビニルアルコール系やウレタン化合物等の水系接着剤、アクリル系化合物やエポキシ系化合物、オキサゾリン化合物等の活性エネルギー線硬化系接着剤が挙げられる。中でも、偏光膜であるポリビニルアルコール(PVA)との接着性や、廃棄物等における環境安全性等の観点より、ポリビニルアルコール系等の水系接着剤が好ましい。
本発明の偏光板保護フィルムを用いた偏光板は、例えば、本発明の偏光板保護フィルムの(I)層上に水系接着剤等の接着剤を塗布して接着剤層を形成した後、この上に、例えば一軸延伸され、ヨウ素等で染色されたポリビニルアルコール膜などの偏光膜を貼り合わせることにより製造される。この偏光膜の反対側にも本発明の偏光板保護フィルムの(I)層側を同様に接着剤層を介して接着してもよく、位相差フィルム等の他のフィルムを貼り合わせて偏光板とすることができる。
ここで、本発明の積層フィルムの構成が、(II)層/(I)層/(II)層の場合、片方の(II)層のみ剥がされた状態で、(I)層側を偏光膜と貼り合わせ、その後もう一方の(II)層を剥離してもよいし、両方の(II)層を剥離してから(I)層を偏光膜と貼り合わせてもよいが、前者の方が、フィルムの剛性やハンドリング性の観点から好ましい。また、本発明の積層フィルムの構成が、(II)層/(I)層の場合、(II)層が積層されていない(I)層面と偏光膜とを貼り合せてから、(II)層を剥離してもよいし、(II)層を剥離してから(I)層と偏光膜とを貼りあわされてもよいが、前者の方が、フィルムの剛性やハンドリング性の観点から好ましい。
[液晶表示装置]
本発明の偏光板保護フィルムを備える本発明の偏光板は、TN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型、IPS型などの各種の駆動方式を有する液晶表示装置に使用できるが、本発明の偏光板保護フィルムの光学異方性が非常に小さい点から、IPS型の駆動方式を有する液晶表示装置に、特に適する。
前述の通り、液晶ディスプレイは、前面側偏光板/液晶/後面側偏光板の構成を有し、偏光板は保護フィルム/偏光膜/保護フィルムの構成を有することから、前面側偏光板を構成する偏光膜の前面側及び後面側に配置する保護フィルムをそれぞれ保護フィルムA、保護フィルムBとし、後面側偏光板を構成する偏光膜の前面側及び後面側に配置する保護フィルムをそれぞれ保護フィルムC、保護フィルムDとすると、全体的な構成は、前面側から、保護フィルムA/前面側偏光膜/保護フィルムB/液晶/保護フィルムC/後面側偏光膜/保護フィルムDとなる。
本発明の偏光板保護フィルムは、一方のフィルム面側には前述の接着剤層を介して偏光膜を接着し、他方のフィルム面側には前述の接着剤層を介して他の機能性フィルムや透明基材を接着することができる。他の機能性フィルムとしては、特に制限はないが、例えば、高屈折率フィルム、低屈折率フィルム、これらを積層した反射防止フィルム、色補正フィルムなどの光学フィルム、ハードコートフィルム、防汚フィルム、電磁波シールドフィルム、赤外線吸収フィルム、紫外線吸収フィルムなどが挙げられる。また、透明基材としては、支持基板としてのガラスや各種透明フィルムが挙げられる。
以下に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、これらの実施例及び比較例により本発明は制限を受けるものではない。
[評価方法]
以下において、種々の物性等の測定及び評価は次のようにして行った。
<結晶化温度(Tc)、融点(Tm)、ガラス転移温度(Tg)、結晶融解熱量(ΔHm)>
示差走査熱量計((株)パーキンエルマー社製、商品名:Pyris1 DSC)を用いて、JIS K7122に準じて、試料樹脂約10mgを加熱速度10℃/分で室温から250℃まで昇温し、250℃で5分間保持した後、冷却速度10℃/分で室温まで降温した時に測定されたサーモグラムから、発熱ピーク温度を結晶化温度(Tc)として読みとった。また、これを再度加熱速度10℃/分で250℃まで昇温した時に測定されたサーモグラムから、吸熱ピーク温度を融点(Tm)として読みとった。また、同じく再度昇温した時のサーモグラムから、ガラス転移温度(Tg)、結晶融解熱量(ΔHm)を求めた。
<面内位相差(R)および厚み位相差(Rth)>
実施例1〜2、参考例1、比較例1〜3にて作製した積層フィルムから(II)層をすべて剥離し、評価用サンプルとした。比較例4については、作製した単層フィルムをそのまま評価用サンプルとした。これら評価用サンプルを、位相差測定装置(王子計測社製、商品名:KOBRA)を用いて測定した。なお、Rthは、入射角度0°のときと、40°のときの位相差より算出した。測定結果から、以下のように評価した。
◎:R、Rthの絶対値が5nm以下
○:R、Rthの絶対値が5nmより大きく、10nm以下
×:R、Rthの絶対値が10nmより大きい
<寸法変化率>
実施例1〜2、参考例1、比較例1〜3にて作製した積層フィルムから、フィルムの流れ方向(MD)及び直交方向(TD)に、幅5cm、長さ1mの評価用サンプルを切り出した。この長さを0.1mm単位で測定しLとした。次に、評価用サンプルを23℃、50%RHの環境下で一週間保管した。ついで、評価用サンプルから(II)層を剥離し、剥離した(II)層の長さを0.1mm単位で測定しLとした。以下の式より寸法変化率を算出し、MD、TDの内、絶対値が大きいものを寸法変化率とした。
式:(L−L)/L×100 (%)
<シワ>
実施例1〜2、参考例1、比較例1〜3にて作製した積層フィルム、および比較例4にて作製した単層フィルムを、ロールの状態のまま23℃、50%RHの環境下で一週間保管した。一週間経過後の外観を目視観察し、以下のように評価した。
○:シワがなく、良好な状態
△:ややシワがあるものの、実用上問題がない状態
×:顕著なシワがあり、実用上問題がある状態
<カール>
実施例1〜2、参考例1、比較例1〜3にて作製した積層フィルムから、幅150mm、長さ150mmに切り取った後、(II)層を一層剥離し、評価用サンプルとした。比較例4については、作製した単層フィルムから幅150mm、長さ150mmを切り取り、そのまま評価用サンプルとした。この評価用サンプルを平らな台上に置き、4角の浮き上がり量を1mm単位で測定し、その平均値を算出し、以下のように評価した。
○:浮き上がり量が10mm以下
△:浮き上がり量が10mmを超え、30mm以下
×:浮き上がり量が30mmを超える
<剥離強度>
実施例1〜2、参考例1、比較例1〜3にて作製した積層フィルムをMDに幅10mm、長さ150mmに切り出し、(I)層と(II)層との界面を剥離面として、試験速度100mm/分、剥離角度180°にて剥離試験を行った。測定結果から、以下のように評価した。
◎:剥離強度が、0.01N/cm以上、1N/cm以下
○;剥離強度が、1N/cmより大きく、3N/cm以下
△:剥離強度が、3N/cmより大きく、5N/cm以下
×:剥離強度が、5N/cmより大きい
[構成材料]
以下に、実施例及び比較例におけるフィルムの作製に用いた構成材料を示す。
<熱可塑性樹脂(i)>
・PC−1:特開2008−024919号公報に準じた方法により得られた、ジヒドロキシ化合物であるイソソルビドに由来する構造単位とトリシクロデカンジメタノールに由来する構造単位のモル比率がイソソルビド/トリシクロデカンジメタノール=6/4で、ガラス転移温度(Tg)が132℃であるポリカーボネート共重合体。
<熱可塑性樹脂(ii)>
・PP−1:ポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ(株)製、商品名ノバテックPP FG3DC、MFR:9.5g/10分、Tm:148℃、Tc:105℃、ΔHm:83J/g)
・COP−1:シクロオレフィンポリマー樹脂(日本ゼオン(株)製、商品名ゼオノア 1060R、MFR:14g/10分、Tg:100℃、結晶融解ピークなし)
・HDPE−1:高密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製、商品名ノバテックHD HF560、MFR:7g/10分、Tm:135℃、Tc:118℃、ΔHm:214J/g)
[実施例及び比較例]
<実施例1>
(I)層用の材料としてPC−1、(II)層用の材料としてPP−1を、それぞれφ65mm単軸押出機、φ40mm単軸押出機に投入し、それぞれ220〜240℃、および、180〜240℃のバレル設定温度にて溶融混練し、フィードブロックおよび幅1350mm、リップギャップ0.7mmの口金(設定温度240℃)から共押出をした後、30℃に温調されたキャストロール(エアギャップ:15cm)にて冷却した後、積層フィルムの端部をカッター刃を用いてスリットし、外径96mmの紙管上に巻き取り、幅1000mm、長さ300m、(II)層/(I)層/(II)層=15μm/20μm/15μmの3層積層構造の積層フィルムのロールを作製した。
<実施例2、参考例1、比較例1>
(II)層用の材料と厚み比を表1の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムのロールを作製した。
<比較例2>
キャストロールの温調を100℃に設定した以外は実施例1と同様にして積層フィルムのロールを作製した。
<比較例3>
厚み比を表1の通り変更した以外は、比較例2と同様にして、積層フィルムのロールを作製した。
<比較例4>
(I)層用の材料をφ65mm単軸押出機に投入し、220〜240℃のバレル設定温度にて溶融混練し、幅1350mm、リップギャップ0.5mmの口金(設定温度240℃)から押出した以外は実施例1と同様にして(I)層のみの単層フィルム(厚み20μm)のロールを作製した。
実施例及び比較例のフィルムの評価結果を表1に示す。
Figure 0006578723
表1より明らかなように、(I)層と、寸法変化率の絶対値が本発明の規定内である(II)層とを備える本発明の積層フィルムから、薄膜かつ光学歪みが非常に小さく、透明性に優れ、保管後のシワが少なく、カールも小さいフィルムを提供することができる。
一方、(II)層の寸法変化率の絶対値が大きい比較例1〜3の積層フィルムでは、シワ、カールの問題があり、単層フィルムの比較例4では、光学異方性が大きい。

Claims (11)

  1. 下記(I)層と下記(II)層とを共押出してなり、(I)層の膜厚が50μm以下であり、(I)層と(II)層が剥離可能であることを特徴とする積層フィルム。
    (I)層:熱可塑性樹脂(i)を主成分とし、該熱可塑性樹脂(i)が、下記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含有するポリカーボネート樹脂である層
    (II)層:熱可塑性樹脂(ii)を主成分とし、23℃、50%RHで一週間保管後の寸法変化率の絶対値が0.5%未満である層
    Figure 0006578723
  2. 厚み比率が、(II)層/(I)層で0.2〜4であることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記ポリカーボネート樹脂がさらに、下記式(2)で表されるトリシクロデカンジメタノールに由来する構造単位を含有する請求項1又は2に記載の積層フィルム。
    Figure 0006578723
  4. 前記熱可塑性樹脂(ii)がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の積層フィルム。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の積層フィルムを用いて作製された偏光板保護フィルム。
  6. 請求項に記載の偏光板保護フィルムを用いて作製された偏光板。
  7. 請求項に記載の偏光板が設けられた液晶表示装置。
  8. 前記共押出の際、(II)層が口金と接するように押出ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法
  9. 請求項に記載の積層フィルムの製造方法で製造された積層フィルムから、前記(II)層を少なくとも1層剥離する偏光板保護フィルムの製造方法
  10. 請求項に記載の偏光板保護フィルムの製造方法で製造された偏光板保護フィルムを用いる偏光板の製造方法
  11. 請求項10に記載の偏光板の製造方法で製造された偏光板を用いる液晶表示装置の製造方法
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