JP6577856B2 - 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 - Google Patents
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Description
本発明によれば、アクチュエータプレートの同一面上にノズルプレートと回路基板とが取り付けられ、回路基板の大変形部が小変形部を挟んだ両側に設けられているので、大変形部における回路基板の反りにより、ノズルプレートの外周部に対応する位置におけるヘッドチップの反りを抑制することができる。したがって、ヘッドチップの変形を制御して、反りの小さいヘッドチップとすることができる。
最初に、第1実施形態のプリンタ1およびインクジェットヘッド5(液体噴射ヘッド)について説明する。
(プリンタ)
図1は、プリンタの概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のプリンタ1は、紙等の被記録媒体Pを搬送する一対の搬送手段2,3と、インクが収容されたインクタンク4(液体タンク)と、被記録媒体Pに液滴状のインクを吐出するインクジェットヘッド5と、インクタンク4とインクジェットヘッド5との間でインクを循環させるインク循環手段6と、インクジェットヘッド5を被記録媒体Pの搬送方向(以下、X方向とする。)と直交する方向(被記録媒体Pの幅方向(以下、Y方向とする。))に走査させる走査手段7と、を備えている。なお、図中Z方向はX方向およびY方向と直交する高さ方向を示す。
図1および図2に示すように、インク循環手段6は、インクジェットヘッド5にインクを供給するインク供給管21、およびインクジェットヘッド5からインクを排出するインク排出管22を有する循環流路23と、インク供給管21に接続された加圧ポンプ24と、インク排出管22に接続された吸引ポンプ25と、を備えている。なお、インク供給管21およびインク排出管22は、インクジェットヘッド5を支持する走査手段7の動作に対応可能な可撓性を有するフレキシブルホースからなる。
吸引ポンプ25は、インク排出管22内を減圧し、インクジェットヘッド5からインクを吸引している。これにより、インクジェットヘッド5に対してインク排出管22側は負圧となっている。そして、インクは、加圧ポンプ24および吸引ポンプ25の駆動により、インクジェットヘッド5とインクタンク4との間を、循環流路23を介して循環可能となっている。
次に、上述したインクジェットヘッド5について詳述する。なお、インクジェットヘッド5Y,5M,5C,5Kは、供給されるインクの色以外は何れも同一の構成からなるため、以下の説明ではまとめてインクジェットヘッド5として説明する。
図3および図4に示すように、インクジェットヘッド5は、後述する吐出チャネル61におけるチャネル延在方向(Y方向)の中央部からインクを吐出する、いわゆるサイドシュートタイプのうち、インクタンク4との間でインクを循環させる循環式のインクジェットヘッド5である。
ここで、第1チャネル列63に含まれる吐出チャネル61および非吐出チャネル62を第1吐出チャネル61aおよび第1非吐出チャネル62aとする。また、第2チャネル列64に含まれる吐出チャネル61および非吐出チャネル62を第2吐出チャネル61bおよび第2非吐出チャネル62bとする。さらに、第3チャネル列65に含まれる吐出チャネル61および非吐出チャネル62を第3吐出チャネル61cおよび第3非吐出チャネル62cとする。そして、第4チャネル列66に含まれる吐出チャネル61および非吐出チャネル62を第4吐出チャネル61dおよび第4非吐出チャネル62dとする。
図5に示すように、第1チャネル列63に含まれる第1吐出チャネル61aは、X方向にピッチLで配列する。第2〜第4チャネル列64〜66のそれぞれに含まれる各吐出チャネル61b〜61dも、X方向においてそれぞれピッチLで配列する。第1吐出チャネル61aと第2吐出チャネル61bとは、X方向に1/2ピッチLずれている。第3吐出チャネル61cと第4吐出チャネル61dとは、第1吐出チャネル61aと第2吐出チャネル61bとの関係と同様に、X方向に1/2ピッチLずれている。第2吐出チャネル61bと第3吐出チャネル61cとは、X方向に1/4ピッチLずれている。その結果、各吐出チャネル61a〜61dは、X方向について1/4ピッチLで配列し、チャネル列が単独の場合と比べ記録密度を4倍とすることができる。
第1チャネル列63に関し、端子電極69は、アクチュエータプレート52のY方向に面する側面近傍に形成されている。端子電極69は、第1吐出チャネル61aの両側面の駆動電極68(図4参照)と電気的に接続する共通端子電極69a(端子)と、第1吐出チャネル61aを挟む2つの第1非吐出チャネル62aの側面の駆動電極68と電気的に接続する個別端子電極69bと、を含む。個別端子電極69bは、アクチュエータプレート52のY方向に面する側面に沿って形成されている。共通端子電極69aは、個別端子電極69bよりも第1吐出チャネル61a側に形成されている。
第3チャネル列65および第4チャネル列66に関する端子電極69についても同様の構成を備える。
図6および図7に示すように、回路基板80は、シート状の母材81と、アクチュエータプレート52に対向する母材81の上面に形成された複数の共通端子83および複数の個別端子85と、母材81の上面から下面に貫通した複数の貫通電極87と、母材81の下面に形成された共通配線89と、を備えている。
共通端子83は、例えば銅やニッケル、金等の金属材料をめっき等により母材81の上面に積層することで形成されている。複数の共通端子83は、X方向に並んで設けられ、各共通端子電極69aに対応する位置に設けられている。複数の共通端子83は、ACF(不図示)を介して各共通端子電極69aにそれぞれ電気的に接続している。
共通配線89は、共通端子83と同様に、例えば銅やニッケル、金等の金属材料をめっき等により母材81の下面に積層することで形成されている。図8に示すように、共通配線89は、母材81の下面のX方向(基準方向)における一端縁から他端縁に亘って、X方向に延設されるとともに、複数の貫通電極87に電気的に接続している。
本実施形態では、共通端子83、個別端子85、貫通電極87および共通配線89は、母材81よりも剛性の高い(ヤング率の大きい)銅により形成されている。
次に、第2実施形態のインクジェットヘッド105について説明する。
図9は、第2実施形態に係る回路基板の底面図である。
図8に示す第1実施形態では、小変形部R1は、共通配線89を櫛歯状に形成することで設けられている。これに対して、図9に示す第2実施形態では、小変形部R1は、共通配線189をY方向の幅が狭くなるように形成することで設けられている点で、第1実施形態と異なっている。なお、図8に示す第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する(以下の実施形態についても同様)。
したがって、小変形部R1を容易に設けることができ、ヘッドチップ50の変形を制御することができる。
次に、第3実施形態のインクジェットヘッド205について説明する。
図10は、第3実施形態に係る回路基板の底面図である。図11は、図10のXI−XI線における断面図である。
図10および図11に示す第3実施形態では、小変形部R1は、共通配線289を薄くなるように形成することで設けられている点で、第1実施形態と異なっている。
したがって、小変形部R1を容易に設けることができ、ヘッドチップ50の変形を制御することができる。
次に、第4実施形態のインクジェットヘッド305について説明する。
図12は、第4実施形態に係る回路基板の底面図である。
図8に示す第1実施形態では、小変形部R1は、共通配線89を櫛歯状に形成することで設けられている。これに対して、図12に示す第4実施形態では、小変形部R1は、共通配線389に共通配線389よりも熱膨張率が低く、かつ剛性の高い補強部材384を重ね合わせることで設けられている点で、第1実施形態と異なっている。
したがって、小変形部R1を容易に設けることができる。
次に、第4実施形態の変形例のインクジェットヘッド405について説明する。
図13は、第4実施形態の変形例に係る回路基板の底面図である。
図12に示す第4実施形態では、補強部材384は単独で設けられている。これに対して、図13に示す変形例では、補強部材484は、カバーレイ488と一体に設けられている点で、第4実施形態と異なっている。
例えば、上記実施形態においては、液体噴射装置の一例として、インクジェットプリンタ1を例に挙げて説明したが、プリンタに限られるものではない。例えば、ファックスやオンデマンド印刷機等であっても構わない。
Claims (8)
- 基準方向に配列する複数の端子を備えるヘッドチップと、
前記ヘッドチップに接続された回路基板と、
を備え、
前記回路基板は、
前記ヘッドチップに対向する一方主面に形成され、前記複数の端子にそれぞれ電気的に接続する複数の共通端子と、
前記一方主面から他方主面に貫通し、前記複数の共通端子とそれぞれ電気的に接続する複数の貫通電極と、
前記他方主面に形成され、前記基準方向に延設されるとともに、前記複数の貫通電極と電気的に接続する共通配線と、
を備え、
前記回路基板のうち前記共通配線が形成された共通配線形成領域には、
温度変化時の変形量が小さい小変形部と、
温度変化時の変形量が前記小変形部よりも大きい大変形部と、
が設けられている、
ことを特徴とする液体噴射ヘッド。 - 前記ヘッドチップは、
複数のチャネルが前記基準方向に沿って並んで形成されているアクチュエータプレートと、
前記チャネルに連通する複数のノズル孔を有するノズルプレートと、
を備え、
前記アクチュエータプレートの同一面上に、前記ノズルプレートと前記回路基板の前記一方主面とが取り付けられており、
前記共通配線形成領域には、前記基準方向の中央に前記小変形部が設けられており、前記小変形部を挟んだ前記基準方向の両側に前記大変形部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記小変形部は、前記共通配線を櫛歯状に形成してなる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記小変形部は、前記共通配線を前記基準方向に直交する方向の幅が狭くなるように形成してなる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記小変形部は、前記共通配線を薄く形成してなる、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記小変形部は、前記共通配線に、前記共通配線よりも熱膨張率が低く、かつ前記共通配線よりも剛性の高い補強部材を重ね合わせてなる、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記回路基板の前記他方主面を覆うカバー部材を備え、
前記補強部材は、前記カバー部材により形成されている、
ことを特徴とする請求項6に記載の液体噴射ヘッド。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる搬送手段と、
液体が収容された液体タンクと、
前記液体噴射ヘッドと前記液体タンクとの間で前記液体を循環させる循環手段と、
を備えていることを特徴とする液体噴射装置。
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