JP6577809B2 - モータ制御装置 - Google Patents
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Description
また、上記モータ制御装置は、例えば、回転体を回転させる第一のモータの電気角を検出する第一の電気角センサと、上記第一の電気角センサによる検出結果に基づいて上記第一のモータを制御する第一のモータ制御部と、上記回転体を回転させる第二のモータの電気角を検出する第二の電気角センサと、上記第二の電気角センサによる検出結果に基づいて上記第二のモータを制御する第二のモータ制御部と、上記回転体の絶対角を検出する絶対角センサと、上記第一の電気角センサによる検出結果、上記第二の電気角センサによる検出結果、および上記絶対角センサによる検出結果を比較することにより、上記第一の電気角センサによる検出結果または上記第二の電気角センサによる検出結果の異常を判断する判断部と、上記絶対角センサによる検出結果と上記第一の電気角センサによる検出結果との第一の相関関係、または上記絶対角センサによる検出結果と上記第二の電気角センサによる検出結果との第二の相関関係に基づいて、上記絶対角センサによる検出結果を補正する補正部と、を備え、上記第一のモータ制御部は、上記判断部によって上記第一の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、上記第二の電気角センサによる検出結果に基づいて上記第一のモータを制御し、上記第二のモータ制御部は、上記判断部によって上記第二の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、上記第一の電気角センサによる検出結果に基づいて上記第二のモータを制御し、上記判断部によって上記第一の電気角センサによる検出結果が異常でありかつ上記第二の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、上記第一のモータ制御部は、上記絶対角センサによる検出結果に基づいて上記第一のモータを制御し、上記第二のモータ制御部は、上記絶対角センサによる検出結果に基づいて上記第二のモータを制御する。よって、上記モータ制御装置は、例えば、モータに対応する電気角センサに異常が生じたような場合にあっても、他の電気角センサによる検出結果に基づいてモータを制御できる。また、上記モータ制御装置は、例えば、二つのモータに対応する電気角センサに異常が生じたような場合にあっても、絶対角センサによる検出結果に基づいてモータを制御できる。さらに、上記モータ制御装置は、例えば、絶対角センサによる検出結果と電気角センサによる検出結果とをより精度良く比較したり、絶対角センサによる検出結果に基づいてモータをより精度良く制御したりできる。
モータ制御装置1は、二つのモータ40A,40Bを制御することにより、一つの回転体50を回転させる。回転体50は、対象物とも称されうる。二つのモータ40A,40Bは、一つのシャフト51を回転させ、ギヤボックス等の減速機52を介して回転体50を回転させる。モータ制御装置1は、互いにトルク差や回転速度差が生じないよう、二つのモータ40A,40Bを制御する。モータ40Aは、第一のモータの一例であり、モータ40Bは、第二のモータの一例である。
第一の制御部10Aにおいて、判断部12Aは、第一の電気角センサ61Aによる検出結果、第二の電気角センサ61Bによる検出結果、および絶対角センサ62による検出結果を取得し、これらの検出結果が正常であるか異常であるかを判断する。本実施形態では、第一の制御部10Aは、第一の電気角センサ61Aによる検出結果を第一の電気角センサ61Aから取得し、絶対角センサ62による検出結果を絶対角センサ62から取得し、第二の電気角センサ61Bによる検出結果を第二の制御部10Bから取得する。ただし、これは一例であって、第二の電気角センサ61Bの検出結果による検出結果を第二の電気角センサ61Bから取得してもよい。
判断部12Aによる比較、および第一のモータ制御部11Aまたは第二のモータ制御部11Bによるモータ40A,40Bの制御においては、絶対角センサ62による検出結果(デジタル値)はより精度が高いのが好ましい。しかしながら、小さい値から大きい値までデジタル値の精度を確保するため、例えば、アナログ−デジタル変換におけるデジタル値のビット数(桁数)を増やすと、例えば、より高価な構成が必要となったり、演算処理の速度が遅くなったりといった、不都合が生じやすい。そこで、本実施形態では、補正部13は、アナログ値の大きさが所定値より小さい場合にあっては、取得したアナログ値を所定倍率で大きくした値に対して、アナログ−デジタル変換を実行する。具体的には、図2に例示されるように、補正部13は、二つのデジタル値θd1s,θd2sを算出する。デジタル値θd1sは、検出結果のアナログ値θaをアナログ−デジタル変換して得られたデジタル値θd1を、2のk乗倍して、すなわち値が0(ゼロ)のk個の下位ビットを付加して得られる。デジタル値θd2sは、検出結果のアナログ値θaを2のk乗倍した後にアナログ−デジタル変換したデジタル値θd2に、値が0(ゼロ)のk個の上位ビットを付加して得られる。アナログ−デジタル変換処理におけるデジタル値θd1,θd2のビット数は、nであり、補正部13で出力され後段の演算で用いられるデジタル値θd1s,θd2sのビット数は、n+kである。図2には、k=2、n=12の場合が例示されている。補正部13は、アナログ値θaが閾値θth1よりも大きい状態では、出力値θdfをデジタル値θd1sとし、アナログ値θaが閾値θth2よりも小さい状態では、出力値θdfをデジタル値θd2sとする。また、補正部13は、アナログ値θaが、閾値θth2以上であり、かつ閾値θth1以下である場合には、次の式(1)により、出力値θdfを算出する。
θdf=b・θd1s+(1−b)θd2s
b=(θd1s−θth2)/(θth1−θth2)
・・・(1)
ここに、bは、加重平均の重み付け係数である。本実施形態によれば、補正部13は、より少ないビット数でより精度良くアナログ−デジタル変換を実行することができる。閾値θth1は、所定値の一例である。2kは、所定倍率の一例である。補正部13は、アナログ−デジタル変換部の一例である。
絶対角センサ62による検出結果と、電気角センサ61A,61Bによる検出結果との誤差は、判断部12Aにおける誤判断の一因となりうる。また、絶対角センサ62による検出結果と、電気角センサ61A,61Bによる検出結果との誤差は、第一のモータ制御部11Aや第二のモータ制御部11Bが絶対角センサ62による検出結果を用いてモータ40A,40Bを制御する際に、制御精度の低下の一因となりうる。そこで、補正部13は、絶対角センサ62による検出結果と電気角センサ61A,61Bによる検出結果との相関関係に基づいて、絶対角センサ62による検出結果を、電気角センサ61A,61Bによる検出結果のスケールに適合するように、補正する。
θe(s)=θe(i)+K(i)・(θd(s)−θd(i))
K(i)=(θe(i+1)−θe(i))/(θd(i+1)−θd(i))
・・・(2)
ここに、K(i)は、補正演算における係数(傾き)である。式(2)では、絶対角の参照値θd(i)には電気角の参照値θe(i)が対応し、絶対角の参照値θd(i+1)には、電気角の参照値θe(i+1)が対応している。なお、比較や制御には、絶対角センサ62のギヤ比や、モータ極数、取り付け位置のオフセット等を反映した絶対角の補正値θe(s)が、用いられる。
θd(i)≦θd(s)≦θd(i+1) ・・・(3)
を満たす絶対角の参照値θd(i),θd(i+1)、およびこれらに対応する電気角の参照値θe(i),θe(i+1)を取得する。次に、補正部13は、式(2)によって、絶対角の検出値θd(s)に対応する絶対角の補正値θe(s)を算出する。
θe(s)=(θeA(s)+θeB(s))/2 ・・・(4)
によって、絶対角の補正値θe(s)を算出してもよい。
θe(i)=(θeA(i)+θeB(i))/2 ・・・(5)
で算出される電気角の参照値θe(i)を、記憶部15Aに記憶してもよい。この場合、対応付けがわかるように記憶された参照値θd(i),θe(i)は、第一の相関関係および第二の相関関係の双方に基づく統合された相関関係(第三の相関関係)を示すデータの一例である。
図4には、判断部12Aによる判断結果に基づく制御形態の切り替えの手順(場合分け、ロジック)が例示されている。まず、判断部12Aは、絶対角センサ62による検出結果、電気角センサ61Aによる検出結果、および電気角センサ61Bによる検出結果を比較する(S1)。なお、以下では、便宜上、検出結果の異常を、センサの異常と表記している。実際にセンサに異常が生じているか否かは、S1の判断のみではわからない場合がある。
図5には、変形例にかかるモータ制御装置1anが例示されている。上記実施形態では、図1に示されるように、判断部12A、補正部13、相関関係取得部14A、および記憶部15Aが、第一の制御部10Aのみに含まれている。これに対し、本変形例では、判断部12A,12B、補正部13A,13B、相関関係取得部14A,14B、および記憶部15A,15Bは、第一の制御部10Aおよび第二の制御部10Bのそれぞれに含まれている。このような構成においても、上記実施形態と同様の演算処理や制御を実行でき、同様の演算処理や制御による同様の作用や効果が得られる。判断部12A,12Bは、上記実施形態の判断部12Aと同様の演算処理を行うことができる。補正部13A,13Bは、上記実施形態の補正部13と同様の演算処理を行うことができる。相関関係取得部14Bは、上記実施形態の相関関係取得部14Aと同様の演算処理を行うことができる。記憶部15A,15Bは、上記実施形態の記憶部15Aと同様のデータを記憶することができる。判断部12Aおよび判断部12Bのうちどちらが判断を行うか、すなわち、二つの判断部12A,12Bのうち、一方が判断を行うか、双方が判断を行うかは、第一の統合制御部20Aまたは第二の統合制御部20Bが決定することができる。制御形態は、双方の判断結果に基づいて決定されうるし、通常は一方の判断結果に基づいて制御が行われ、一方の判断で異常があることがわかった場合に他方の判断結果が参照されてもよい。
Claims (4)
- 回転体を回転させる第一のモータの電気角を検出する第一の電気角センサと、
前記第一の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第一のモータを制御する第一のモータ制御部と、
前記回転体を回転させる第二のモータの電気角を検出する第二の電気角センサと、
前記第二の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第二のモータを制御する第二のモータ制御部と、
前記回転体の絶対角を検出する絶対角センサと、
前記第一の電気角センサによる検出結果、前記第二の電気角センサによる検出結果、および前記絶対角センサによる検出結果を比較することにより、前記第一の電気角センサによる検出結果または前記第二の電気角センサによる検出結果の異常を判断する判断部と、
を備え、
前記第一のモータ制御部は、前記判断部によって前記第一の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、前記第二の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第一のモータを制御し、
前記第二のモータ制御部は、前記判断部によって前記第二の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、前記第一の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第二のモータを制御し、
前記判断部によって前記第一の電気角センサによる検出結果が異常でありかつ前記第二の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、前記第一のモータ制御部は、前記絶対角センサによる検出結果に基づいて前記第一のモータを制御し、前記第二のモータ制御部は、前記絶対角センサによる検出結果に基づいて前記第二のモータを制御する、モータ制御装置。 - 回転体を回転させる第一のモータの電気角を検出する第一の電気角センサと、
前記第一の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第一のモータを制御する第一のモータ制御部と、
前記回転体を回転させる第二のモータの電気角を検出する第二の電気角センサと、
前記第二の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第二のモータを制御する第二のモータ制御部と、
前記回転体の絶対角を検出する絶対角センサと、
前記第一の電気角センサによる検出結果、前記第二の電気角センサによる検出結果、および前記絶対角センサによる検出結果を比較することにより、前記第一の電気角センサによる検出結果または前記第二の電気角センサによる検出結果の異常を判断する判断部と、
前記絶対角センサによる検出結果と前記第一の電気角センサによる検出結果との第一の相関関係、または前記絶対角センサによる検出結果と前記第二の電気角センサによる検出結果との第二の相関関係に基づいて、前記絶対角センサによる検出結果を補正する補正部と、
を備え、
前記第一のモータ制御部は、前記判断部によって前記第一の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、前記第二の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第一のモータを制御し、
前記第二のモータ制御部は、前記判断部によって前記第二の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、前記第一の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第二のモータを制御する、モータ制御装置。 - 回転体を回転させる第一のモータの電気角を検出する第一の電気角センサと、
前記第一の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第一のモータを制御する第一のモータ制御部と、
前記回転体を回転させる第二のモータの電気角を検出する第二の電気角センサと、
前記第二の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第二のモータを制御する第二のモータ制御部と、
前記回転体の絶対角を検出する絶対角センサと、
前記第一の電気角センサによる検出結果、前記第二の電気角センサによる検出結果、および前記絶対角センサによる検出結果を比較することにより、前記第一の電気角センサによる検出結果または前記第二の電気角センサによる検出結果の異常を判断する判断部と、
前記絶対角センサによる検出結果と前記第一の電気角センサによる検出結果との第一の相関関係、または前記絶対角センサによる検出結果と前記第二の電気角センサによる検出結果との第二の相関関係に基づいて、前記絶対角センサによる検出結果を補正する補正部と、
を備え、
前記第一のモータ制御部は、前記判断部によって前記第一の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、前記第二の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第一のモータを制御し、
前記第二のモータ制御部は、前記判断部によって前記第二の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、前記第一の電気角センサによる検出結果に基づいて前記第二のモータを制御し、
前記判断部によって前記第一の電気角センサによる検出結果が異常でありかつ前記第二の電気角センサによる検出結果が異常であると判断された場合には、前記第一のモータ制御部は、前記絶対角センサによる検出結果に基づいて前記第一のモータを制御し、前記第二のモータ制御部は、前記絶対角センサによる検出結果に基づいて前記第二のモータを制御する、モータ制御装置。 - 前記絶対角センサによる検出結果のアナログ値からアナログ−デジタル変換によりデジタル値を取得し、前記アナログ値が所定値より低い場合には、前記アナログ値を所定倍率で大きくした値からアナログ−デジタル変換によりデジタル値を取得するアナログ−デジタル変換部を備えた、請求項1〜3のうちいずれか一つに記載のモータ制御装置。
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