JP6575997B2 - 光電変換素子、光電変換素子の製造方法、固体撮像素子 - Google Patents

光電変換素子、光電変換素子の製造方法、固体撮像素子 Download PDF

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Description

本発明は、光電変換素子およびその製造方法、光電変換素子を備える固体撮像素子に関し、特に、光電変換層に結晶セレン膜を用いた光電変換素子に関する。
光電変換層に結晶セレン膜を用いた光電変換素子は、整流器や太陽電池などに広く利用されている。このような光電変換素子は、光電変換層の材料が安価であり、可視光全域における高い光吸収係数と視感度に近い分光感度特性とを有する。
光電変換層に結晶セレン膜を用いた光電変換素子としては、結晶セレン膜と導電性金属酸化物であるITO膜とのショットキー接合を用いたものや、結晶セレン膜と半絶縁性金属酸化物とのPN接合を用いたものが報告されている(例えば、非特許文献1、非特許文献2、特許文献1参照)。
また、光電変換素子を備える固体撮像装置において、光電変換素子の光電変換層が結晶膜で形成されている場合、結晶膜の結晶粒径と画素サイズとの大小関係が画質に大きく影響することが知られている。
例えば、特許文献2には、光電変換膜として、結晶粒の大きさが1の画素よりも大である再結晶化した半導体膜を用いた固体撮像装置が提案されている。
また、非特許文献3には、臭素を添加したセレン結晶では、セレン結晶の鎖を臭素が終端するため、セレン結晶の成長が妨げられることが記載されている。
特開昭61−67279号公報 特開2006−147657号公報
Japanese Journal of Applied Physics,Vol.23,No.8,pp.L587-L589(1984) Applied Physics Letters,Vol.104,No.24,pp.242101-242101-4(2014) 東京工業大学 福田秀樹 1969年1月「セレン単結晶薄膜の製作とその電気的性質の解析」
従来の技術では、可視光全域で十分な感度が得られ、かつ、これを用いた固体撮像素子において高画質の画像が得られる光電変換素子が望まれていた。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、可視光全域で十分な感度が得られ、かつ、これを用いた固体撮像素子において高画質の画像が得られる光電変換素子およびその製造方法、上記の光電変換素子を備える固体撮像素子を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意検討した。その結果、光電変換膜の最大結晶粒径を小さくすることで、画素間の光電変換膜の感度の差が小さくなり、高画質の画像が得られるという知見を得た。しかしながら、従来の技術では、光電変換膜として用いる結晶セレン膜の結晶粒径を小さくするには、結晶セレン膜の膜厚を薄くしなければならなかった。結晶セレン膜の膜厚を薄くすると、結晶セレン膜からなる光電変換膜を備えた固体撮像素子において、長波長領域の感度が得られにくくなってしまう。
そこで、本発明者は、さらに鋭意検討を重ねた。その結果、塩素、臭素、ヨウ素、アンチモン、タリウムから選ばれるいずれか一種または二種以上の添加元素を含むアモルファスセレン膜を熱処理して結晶セレン膜を形成することで、膜厚に関わらず、結晶粒径の小さい結晶セレン膜が得られることを見出した。
しかし、上記の方法を用いて結晶セレン膜を形成すると、アモルファスセレン膜を熱処理することによってピンホールが発生したり、熱処理後に形成される結晶セレン膜の膜厚ムラが大きいために膜剥がれが生じたりする場合があった。
そこで、本発明者は、膜厚に関わらず結晶粒径を十分に小さくでき、しかも熱処理によるピンホールおよび膜剥がれを抑制できる結晶セレン膜の製造方法について、検討を重ねた。その結果、添加元素を添加せずにアモルファスセレン膜を形成し、その上に添加元素を含むアモルファスセレン膜を形成し、その後、添加元素を含まないアモルファスセレン膜および添加元素を含むアモルファスセレン膜を熱処理して結晶化する方法により結晶セレン膜を形成すればよいことを見出し、本発明を想到した。
すなわち、本発明は、以下の発明に関わるものである。
(1)セレンからなる第1結晶セレン膜と、
前記第1結晶セレン膜に接して形成され、塩素、臭素、ヨウ素、アンチモン、タリウムから選ばれるいずれか一種または二種以上の添加元素とセレンとを含み、結晶粒の最大半径が400nm以下であり、膜厚が0.1〜5μmである第2結晶セレン膜とからなる結晶セレン膜を含む光電変換層を有することを特徴とする光電変換素子。
(2)前記第1結晶セレン膜の膜厚が0.1nm〜100nmであることを特徴とする(1)に記載の光電変換素子。
(3)前記添加元素が塩素であることを特徴とする(1)または(2)に記載の光電変換素子。
(4)前記第1結晶セレン膜の前記第2結晶セレン膜と反対側の面に接して、テルル、ビスマス、アンチモンから選ばれるいずれか一種または二種以上からなる接合膜が形成されていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の光電変換素子。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の光電変換素子を製造する製造方法であって、
光電変換層を形成する工程が、セレンからなる第1アモルファスセレン膜を形成する第1成膜工程と、
前記第1アモルファスセレン膜上に、塩素、臭素、ヨウ素、アンチモン、タリウムから選ばれるいずれか一種または二種以上の添加元素とセレンとを含む第2アモルファスセレン膜を形成する第2成膜工程と、
前記第1アモルファスセレン膜および前記第2アモルファスセレン膜を熱処理することにより結晶セレン膜を形成する熱処理工程とを有することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
(6)前記第2成膜工程が、10ppm〜700ppmの前記添加元素とセレンとを含む蒸着源を用いて蒸着することにより、前記第2アモルファスセレン膜を形成する工程であることを特徴とする(5)に記載の光電変換素子の製造方法。
(7)前記添加元素が塩素であることを特徴とする(5)または(6)に記載の光電変換素子の製造方法。
(8)前記光電変換層を形成する工程を行う前に、前記光電変換層の被形成面上にテルル、ビスマス、アンチモンから選ばれるいずれか一種または二種以上からなる接合膜を形成する工程を有することを特徴とする(5)〜(7)のいずれかに記載の光電変換素子の製造方法。
(9)(1)〜(4)のいずれかに記載の光電変換素子を備えることを特徴とする固体撮像素子。
本発明の光電変換素子では、光電変換層に含まれる結晶セレン膜の膜厚が十分に確保されているため、可視光全域で十分な感度を得ることができる。また、本発明の光電変換素子は、十分に小さい結晶粒径を有する結晶セレン膜を含む光電変換層を有しているため、これを用いた固体撮像素子において高画質の画像が得られる。
また、本発明の光電変換素子の製造方法によれば、十分に厚い膜厚で、かつ十分に小さい結晶粒径を有する結晶セレン膜を形成でき、さらに熱処理により結晶セレン膜に発生するピンホールおよび膜剥がれを抑制できる。したがって、本発明の光電変換素子の製造方法によれば、高品質な結晶セレン膜を有する光電変換素子を、歩留まりよく製造できる。
本発明の光電変換素子の一例を説明するための断面模式図である。 本発明の光電変換素子の他の例を説明するための断面模式図である。 本発明の固体撮像素子の一例を説明するための模式図である。 実施例で作成した試料を説明するための断面模式図である。 試料1の結晶セレン膜の表面の光学顕微鏡写真である。 試料2の結晶セレン膜の表面の光学顕微鏡写真である。
以下、例を挙げて本発明を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の光電変換素子の一例を説明するための断面模式図である。図1に示す光電変換素子100は、透明基板1上に、透明導電膜2(電極)と、半絶縁性金属酸化物膜3と、接合膜4と、光電変換層としての結晶セレン膜5と、電極6とがこの順に積層されているものである。図1に示す光電変換素子100は、透明基板1側から光入射を行うものである。
透明基板1としては、例えば、ガラス基板などを用いることができる。
透明導電膜2としては、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)、IZO(酸化亜鉛スズ)、AZO(アルミニウム添加酸化亜鉛)などからなるものを用いることができる。
半絶縁性金属酸化物膜3は、n型半導体として機能するものである。半絶縁性金属酸化物膜3としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ガリウム(Ga)、酸化セリウム(CeO)、酸化イットリウム(Y)、酸化インジウム(In)からなる群から選択される一種または二種以上のものを用いることができる。これらの半絶縁性金属酸化物膜3の中でも、特に、非加熱で成膜でき、光電変換素子100の逆バイアス電圧印加時の暗電流を大幅に低減できる酸化亜鉛膜または酸化ガリウム膜を用いることが好ましい。半絶縁性金属酸化物膜3が酸化ガリウム膜である場合、酸化ガリウム膜は結晶構造を有するものであってもよいし、アモルファス(非結晶)であってもよい。
半絶縁性金属酸化物膜3の膜厚は10〜100nmであることが好ましい。半絶縁性金属酸化物膜3の膜厚が10nm以上である場合、暗電流を効果的に抑制できる。また、半絶縁性金属酸化物膜3の膜厚が100nm以下である場合、十分な感度を有する光電変換素子100が得られる。さらに、半絶縁性金属酸化物膜3の膜厚が20nm以下である場合、より高感度の光電変換素子100が得られる。したがって、半絶縁性金属酸化物膜3の膜厚は、20nm以下であることがより好ましい。
接合膜4は、図1に示すように、半絶縁性金属酸化物膜3の一方の面(図1においては上面)に接して配置されている。接合膜4は、半絶縁性金属酸化物膜3と結晶セレン膜5との接着力を向上させる機能を有する。
接合膜4は、テルル(Te)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)から選ばれるいずれか一種または二種以上からなるものであることが好ましい。接合膜4としては、上記の中でもテルル膜を用いることが好ましい。
接合膜4は、半絶縁性金属酸化物膜3と結晶セレン膜5との間の全域に連続して形成されたものであってもよいし、接合膜4の厚みを薄くすることによって半絶縁性金属酸化物膜3と結晶セレン膜5との間の一部に形成されていない領域が存在しているものであってもよい。例えば、接合膜4が平面視で島状に形成されている場合など、半絶縁性金属酸化物膜3と結晶セレン膜5との間の一部に接合膜4の形成されていない領域が存在していても、接合膜4によって半絶縁性金属酸化物膜3と結晶セレン膜5との密着性を向上させることができる。
接合膜4の膜厚は0.1〜10nmであることが好ましい。接合膜4の膜厚が、0.1nm以上であると、半絶縁性金属酸化物膜3と結晶セレン膜5との接着力を効果的に高くでき、好ましい。また、接合膜4の膜厚が10nm以下、より好ましくは3nm以下であると、接合膜4が結晶セレン中の結晶欠陥となり、暗電流増加の要因となることを防止できる。
接合膜4の半絶縁性金属酸化物膜3と反対側の面(図1においては上面)には、接合膜4に接して光電変換層である結晶セレン膜5が配置されている。
図1に示す結晶セレン膜5は、接合膜4に接して形成された第1結晶セレン膜5aと、第1結晶セレン膜5aの接合膜4と反対側の面に接して形成された第2結晶セレン膜5bとを有する。すなわち、結晶セレン膜5を形成している第1結晶セレン膜5aの第2結晶セレン膜5bと反対側の面に接して、接合膜4が形成されている。
第1結晶セレン膜5aはセレンからなる。
第1結晶セレン膜5aは、接合膜4上の全面に連続して形成されたものであってもよいし、第1結晶セレン膜5aの厚みが薄いことによって接合膜4上の一部に第1結晶セレン膜5aの形成されていない領域が存在していてもよい。例えば、第1結晶セレン膜5aが平面視で島状に形成されている場合など、接合膜4上の一部に第1結晶セレン膜5aの形成されていない領域が存在していても、接合膜4上に第1結晶セレン膜5aが設けられていることにより、光電変換素子100の製造工程において後述する機能が得られる。
第1結晶セレン膜5aの膜厚は0.1〜100nmであることが好ましい。第1結晶セレン膜5aの膜厚が0.1nm以上、より好ましくは1nm以上であると、結晶セレン膜5を形成するための熱処理によって第2結晶セレン膜5bに発生するピンホールおよび膜剥がれが、十分に抑制されたものとなる。第1結晶セレン膜5aの膜厚が100nm以下、より好ましくは10nm以下であると、後述する方法により、より一層結晶粒径の小さい結晶セレン膜5が得られる。
第2結晶セレン膜5bは、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、アンチモン(Sb)、タリウム(TI)から選ばれるいずれか一種または二種以上の添加元素とセレンとを含む。上記の添加元素を含む第2結晶セレン膜5bは、後述する方法により形成することで、十分に小さい結晶粒径を有する結晶性の良好なものとなる。添加元素は、上記のうちハロゲン元素である塩素、臭素、ヨウ素から選ばれるいずれか一種または二種以上であることが好ましい。添加元素としてハロゲン元素を含む第2結晶セレン膜5bは、後述する方法により形成することで、より結晶粒径が小さく結晶性の良好なものとなる。また、添加元素としてハロゲン元素を含む第2結晶セレン膜5bは、アバランシェ効果を損なうことなく、良好な暗電流特性が得られる。特に、添加元素が塩素であると、イオン半径が他の添加元素よりも小さく、セレン中で安定な構造をとりやすいため、より好ましい。
第2結晶セレン膜5bは、結晶粒径が小さいほど、表面の平坦性に優れる。具体的には、第2結晶セレン膜5bは、Ra(平均面粗さ)が20nm以下であることが好ましく、11nm以下であることがより好ましい。
第2結晶セレン膜5bの表面の平坦性が優れていると、結晶セレン膜5に局所的な高電界が生じにくいため、アバランシェ電荷倍増を生じさせる高電界を安定して印加できる。具体的には、アバランシェ電荷増倍は、光電変換膜である結晶セレン膜5に高電界が印加されることで生じる。この時、第2結晶セレン膜5bの結晶粒径が大きく、表面の平坦性が不十分であると、結晶セレン膜5に局所的に高電界がかかり、光電変換素子の絶縁破壊が生じやすくなる。
第2結晶セレン膜5bの結晶粒の最大半径は、400nm以下であり、370nm以下であることが好ましい。第2結晶セレン膜5bの結晶粒の最大半径が370nm以下であると、画素間の結晶セレン膜の感度の差が十分に小さいものとなり、より高画質の画像が得られる。しかし、第2結晶セレン膜5bの結晶粒の最大半径を50nm未満にしても、結晶粒の最大半径が50nmである場合と比較して画質向上効果は得られない。また、結晶粒の最大半径が50nm以上の第2結晶セレン膜5bは、添加元素とセレンとを含む蒸着源を用いて蒸着した第2アモルファスセレン膜を用いて容易に効率よく形成できる。したがって、第2結晶セレン膜5bの結晶粒の最大半径は、50nm以上であることが好ましく、第2結晶セレン膜5bをより容易に形成するために100nm以上であることがより好ましい。
第2結晶セレン膜5bの結晶粒の最大半径は、以下に示す方法により測定できる。第2結晶セレン膜の表面を原子間力顕微鏡(AFM)により観察し、各粒子の面積を測定し、その面積に相当する円の半径(円相当半径)を算出し、その最大値を結晶粒の最大半径とする。
第2結晶セレン膜5bの膜厚は0.1〜5μmである。第2結晶セレン膜5bの膜厚が0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上であると、充分な膜厚を有する結晶セレン膜5が得られる。したがって、可視光全域で十分な感度を得ることができ、光電変換層として良好な結晶セレン膜5となる。第2結晶セレン膜5bの膜厚が5μm以下、好ましくは2μm以下であると、第2結晶セレン膜5bを効率よく形成でき、生産性に優れた光電変換素子100となる。
結晶セレン膜5の膜厚(第1結晶セレン膜5aと第2結晶セレン膜5bの合計の膜厚)は0.1〜5μmであることが好ましい。結晶セレン膜5の膜厚が0.1μm以上であると、可視光全域で十分な感度を得ることができ、光電変換層として良好に機能する。結晶セレン膜5の膜厚は、長波長領域の感度を高めるために、0.5μm以上であることがより好ましい。また、結晶セレン膜5の膜厚が5μm以下であると、効率よく形成でき、生産性に優れた光電変換素子100となる。結晶セレン膜5の膜厚は、2μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。
電極6は、ITO、IZO、AZO、Al(アルミ)、W(タングステン)、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)など導電性を有する材料からなる。電極6は、透光性を有するものであってもよいし、透光性を有していなくてもよい。
次に、図1に示す光電変換素子100の製造方法を説明する。
図1に示す光電変換素子100を製造するには、まず、透明基板1の一方の面(図1においては上面)に、例えば、スパッタリング法などにより透明導電膜2を形成する。
次いで、透明導電膜2上に、スパッタリング法、パルスレーザー蒸着法、真空蒸着法などにより、半絶縁性金属酸化物膜3を形成する。なお、半絶縁性金属酸化物膜3として、酸化ガリウム膜または酸化亜鉛膜を形成する場合、スパッタリング法などを用いて非加熱で半絶縁性金属酸化物膜3を成膜でき、好ましい。
半絶縁性金属酸化物膜3は、酸素雰囲気中で形成することが好ましい。半絶縁性金属酸化物膜3を酸素雰囲気中で形成する場合、形成する際の酸素の圧力は7.5×10−3Pa〜3.0×10−1Paであることが好ましい。半絶縁性金属酸化物膜3を圧力7.5×10−3Pa〜3.0×10−1Paの酸素雰囲気中で形成することで、半絶縁性金属酸化物膜3の結晶欠陥を低減することができ、逆バイアス電圧印加時の暗電流をより一層低減できる。
次に、図1に示す半絶縁性金属酸化物膜3の上面(結晶セレン膜5の被形成面上)に、真空蒸着法やスパッタリング法などにより、テルル、ビスマス、アンチモンから選ばれるいずれか一種または二種以上からなる接合膜4を形成する。
接合膜4は、後述する熱処理工程において、半絶縁性金属酸化物膜3と結晶セレン膜5との接着力を向上させ、結晶セレン膜5の膜剥がれを防止する機能を有する。
次に、以下に示す方法により、光電変換層である結晶セレン膜5として、接合膜4に接する第1結晶セレン膜5aと、第1結晶セレン膜5aの接合膜4と反対側の面に接する第2結晶セレン膜5bとを形成する。
まず、接合膜4上に真空蒸着法などにより、セレンからなる第1アモルファスセレン膜を形成する(第1成膜工程)。
第1アモルファスセレン膜は、第1アモルファスセレン膜および第2アモルファスセレン膜を熱処理することによって第2結晶セレン膜5bにピンホールが発生するのを抑制する機能と、熱処理後に得られる第2結晶セレン膜5bの膜厚ムラを抑制して膜剥がれを防止する機能とを有する。この機能は、第1アモルファスセレン膜を接合膜4と第2アモルファスセレン膜との間に配置することにより、上記の熱処理時における接合膜4と第2アモルファスセレン膜(第2結晶セレン膜5b)との熱膨張係数の差が緩和され、接合膜4と第2結晶セレン膜5bとの密着性が向上することによるものと推定される。
第1アモルファスセレン膜の膜厚(第1結晶セレン膜5aの膜厚)は0.1〜100nmであることが好ましい。第1アモルファスセレン膜の膜厚を0.1nm以上とすることで、第1アモルファスセレン膜による上記の機能が十分に得られる。したがって、熱処理によって第2結晶セレン膜5bにピンホールが発生するのを十分に抑制できるとともに、第2結晶セレン膜5bの膜剥がれを十分に抑制できる。第1アモルファスセレン膜の膜厚は、上記の機能をより効果的に発揮させるために、1nm以上であることがより好ましい。第1アモルファスセレン膜の膜厚が100nm以下であると、第1アモルファスセレン膜を結晶化して得られる第1結晶セレン膜5aの結晶粒径が粗大化されにくくなる。このため、第1結晶セレン膜5aの結晶粒径が粗大であることによって、第2結晶セレン膜5bの結晶粒径の微細化が妨げられることがなく、より結晶粒径の小さい第2結晶セレン膜5bが得られる。第1アモルファスセレン膜の膜厚は、より一層結晶粒径の小さい第2結晶セレン膜5bを得るために、10nm以下であることがより好ましい。
次に、第1アモルファスセレン膜上に真空蒸着法などにより、塩素、臭素、ヨウ素、アンチモン、タリウムから選ばれるいずれか一種または二種以上の添加元素とセレンとを含む第2アモルファスセレン膜を形成する(第2成膜工程)。
第2アモルファスセレン膜中に上記の添加元素が含まれていると、第2アモルファスセレン膜の膜厚に関わらず、熱処理後に得られる第2結晶セレン膜5bの結晶粒径が小さくなるとともに、結晶性が良好となる。第2アモルファスセレン膜中における上記の添加元素の濃度が高いほど、熱処理後に得られる第2結晶セレン膜5bの結晶粒径が小さくなるとともに、結晶性が良好となる。
添加元素は、上記のうちハロゲン元素である塩素、臭素、ヨウ素から選ばれるいずれか一種または二種以上であることが好ましい。第2アモルファスセレン膜中のハロゲン元素は、鎖状に成長するセレン結晶の鎖の終端に結合し、セレン結晶の成長を妨げると推定される。このことによって、第2アモルファスセレン膜を熱処理する際におけるセレン結晶の成長が抑制され、微細な結晶粒径を有し、平坦性に優れた第2結晶セレン膜5bが得られると推定される。
また、塩素、臭素、ヨウ素は、電子捕獲準位を形成する物質である。したがって、添加元素が、塩素、臭素、ヨウ素から選ばれるいずれか一種または二種以上である場合、アバランシェ効果を損なうことなく、良好な暗電流特性が得られる。さらに、添加元素が塩素であると、イオン半径が他の添加元素よりも小さく、セレン中で安定な構造をとりやすいため、より好ましい。
第2成膜工程は、添加元素とセレンとを含むペレットなどの蒸着源を用いて、真空蒸着法により第2アモルファスセレン膜を形成する工程であることが好ましい。添加元素とセレンとを含む蒸着源を用いて第2アモルファスセレン膜を形成する場合、第2アモルファスセレン膜中の添加元素の濃度を高精度で制御でき、所定の結晶粒径を有する第2結晶セレン膜5を容易に形成できる。また、上記の蒸着源を用いて第2アモルファスセレン膜を形成する場合、第2アモルファスセレン膜中の添加元素の濃度が均一となりやすいため、第2結晶セレン膜5bが均一な結晶粒径を有し、より一層平坦性に優れたものとなる。
蒸着源中の添加元素の濃度は、添加元素の種類および要求される結晶セレン膜の結晶粒径に応じて適宜決定できる。蒸着源中の添加元素の濃度は、好ましくは10ppm〜700ppmである。蒸着源中の添加元素の濃度が10ppm以上であると、添加元素による第2結晶セレン膜5bの結晶粒径を小さくする効果が十分に得られる。第2結晶セレン膜5bの結晶粒径をより一層小さくするために、蒸着源中の添加元素の濃度は50ppm以上であることが、より好ましい。また、蒸着源中の添加元素濃度が700ppm以下であると、添加元素が多すぎることによる暗電流特性の低下を防止でき、好ましい。蒸着源中の添加元素濃度は、良好な暗電流特性を得るために、500ppm以下であることが、より好ましい。なお、本発明における「ppm」は質量基準である。
第2アモルファスセレン膜の膜厚(第2結晶セレン膜5bの膜厚)は0.1〜5μmであることが好ましい。本実施形態では、第2アモルファスセレン膜の膜厚に関わらず、熱処理後に得られる第2結晶セレン膜5bの結晶粒径が小さくなる。したがって、第2アモルファスセレン膜の膜厚を、可視光全域で十分な感度が得られるように十分に厚くすることができる。具体的には、第2アモルファスセレン膜の膜厚が0.1μm以上であると、可視光全域で十分な感度を得ることができ、光電変換層として良好な結晶セレン膜5となる。第2アモルファスセレン膜の膜厚は、上記効果をより一層向上させるため0.5μm以上であることがより好ましい。第2アモルファスセレン膜の膜厚が5μm以下であると、第2アモルファスセレン膜を効率よく形成でき、生産性に優れた光電変換素子100となる。第2アモルファスセレン膜の膜厚は、生産性を向上させるために、2μm以下であることがより好ましい。
本実施形態において、第1アモルファスセレン膜および第2アモルファスセレン膜の両方を真空蒸着法により形成する場合、第1アモルファスセレン膜および第2アモルファスセレン膜を真空一貫で形成することが好ましい。
本実施形態では、第2成膜工程の後、第2アモルファスセレン膜までの各層の形成された透明基板1を、例えば、100℃〜220℃の温度で30秒〜5分間熱処理する。このことにより、第1アモルファスセレン膜および第2アモルファスセレン膜が結晶化され、結晶セレン膜5となる(熱処理工程)。
熱処理工程における熱処理温度および熱処理時間が上記範囲内であると、結晶性の良好な結晶セレン膜5が得られる。
その後、結晶セレン膜5の上に、真空蒸着法、スパッタリング法などにより、ITOなどからなる電極6を形成する。
以上の工程を行うことにより、図1に示す光電変換素子100が得られる。
図1に示す光電変換素子100は、光電変換層として、第1結晶セレン膜5aと、結晶粒の最大半径が400nm以下であり、膜厚が0.1〜5μmである第2結晶セレン膜5bとからなる結晶セレン膜5を含む。したがって、本実施形態の光電変換素子100では、結晶セレン膜5の厚みを確保することにより可視光全域で十分な感度を得ることができるとともに、画素間の結晶セレン膜5の感度の差を小さくできる。
また、本実施形態の製造方法では、セレンからなる第1アモルファスセレン膜を形成する第1成膜工程と、第1アモルファスセレン膜上に、塩素、臭素、ヨウ素、アンチモン、タリウムから選ばれるいずれか一種または二種以上の添加元素とセレンとを含む第2アモルファスセレン膜を形成する第2成膜工程と、第1アモルファスセレン膜および第2アモルファスセレン膜を熱処理することにより結晶セレン膜5を形成する熱処理工程とを有する。このため、第1結晶セレン膜5aと、結晶粒の最大半径が400nm以下であり、膜厚が0.1〜5μmである第2結晶セレン膜5bとからなる結晶セレン膜5を形成でき、しかも熱処理により第2結晶セレン膜5bに発生するピンホールおよび膜剥がれを抑制できる。
これに対し、例えば、第1アモルファスセレン膜を形成する第1成膜工程を行わずに、第2成膜工程と熱処理工程とをこの順で行った場合、第2結晶セレン膜5bにピンホールが発生したり、第2結晶セレン膜5bの膜剥がれが生じたりする場合があった。発明者が検討した結果、上記のピンホールおよび膜剥がれは、第2アモルファスセレン膜中の添加元素の濃度を高くするほど発生しやすいことが分かった。具体的には、第2アモルファスセレン膜の形成に用いる蒸着源中の添加元素の濃度を50ppm以上にすると、上記のピンホールおよび膜剥がれが発生する場合があり、蒸着源中の添加元素の濃度を500ppm以上にすると、上記のピンホールおよび膜剥がれの発生が顕著となることが分かった。しかし、上記のピンホールおよび膜剥がれを防止するために蒸着源中の添加元素の濃度を低減すると、添加元素を含むことによる第2結晶セレン膜5bの結晶粒径を小さくする効果が不十分となる場合があった。
(第2実施形態)
図2は、本発明の光電変換素子の他の例を説明するための断面模式図である。図2に示す光電変換素子200は、基板7上に、電極8と、半絶縁性金属酸化物膜9と、接合膜10と、結晶セレン膜11と、透明導電膜12(電極)とがこの順に積層されているものである。図2に示す光電変換素子100は、透明導電膜12側から光入射を行うものである。
図2に示す光電変換素子200において、電極8、半絶縁性金属酸化物膜9、接合膜10、結晶セレン膜11、透明導電膜12は、それぞれ図1に示す光電変換素子100の電極6、半絶縁性金属酸化物膜3、接合膜4、結晶セレン膜5、透明導電膜2(電極)と同じものであるので、説明を省略する。
図2に示す光電変換素子200は、透明導電膜12側から光入射を行うものであるため、基板7として、透光性を有しない材料からなるものを用いてもよい。具体的には、基板7として、例えば、シリコン基板などを用いることができる。
次に、図2に示す光電変換素子200の製造方法を説明する。
図2に示す光電変換素子200を製造するには、まず、基板7の一方の面(図2においては上面)に、真空蒸着法、スパッタリング法などにより、電極8を形成する。
次いで、電極8上に、図1に示す光電変換素子100の半絶縁性金属酸化物膜3、接合膜4、結晶セレン膜5と同様にして、半絶縁性金属酸化物膜9、接合膜10、結晶セレン膜11を形成する。
次いで、結晶セレン膜11の上に、例えば、スパッタリング法などにより透明導電膜12を形成する。以上の工程を行うことにより、図2に示す光電変換素子200が得られる。
図2に示す光電変換素子200は、図1に示す光電変換素子100と同様に、光電変換層として、第1結晶セレン膜5aと、結晶粒の最大半径が400nm以下であり、膜厚が0.1〜5μmである第2結晶セレン膜5bとからなる結晶セレン膜11を含む。したがって、本実施形態の光電変換素子200においても、結晶セレン膜11の厚みを確保することにより可視光全域で十分な感度を得ることができるとともに、画素間の結晶セレン膜11の感度の差を小さくできる。
また、本実施形態の製造方法では、第1成膜工程において第1アモルファスセレン膜を形成してから、添加元素とセレンとを含む第2アモルファスセレン膜を形成する第2成膜工程と、第1アモルファスセレン膜および第2アモルファスセレン膜を熱処理することにより結晶セレン膜5を形成する熱処理工程とを行う。このため、第1結晶セレン膜5aと、結晶粒の最大半径が400nm以下であり、膜厚が0.1〜5μmである第2結晶セレン膜5bとからなる結晶セレン膜11を形成でき、しかも熱処理により第2結晶セレン膜5bに発生するピンホールおよび膜剥がれを抑制できる。
「固体撮像素子」
図3は、本発明の固体撮像素子の一例を説明するための模式図である。図3に示す固体撮像素子40は、シリコン基板表面に形成された回路を有する信号読み出し回路部41と、信号読み出し回路部41上に積層された光電変換部42とを有する。図3に示す固体撮像素子40の光電変換部42は、図2に示す光電変換素子200を備えている。このため、図3に示す固体撮像素子40は、高感度で高画質の画像が得られる。
以下、本発明の実施例および比較例について説明する。なお、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
「試料1」
以下に示す方法により、図4に示す試料を作成し、評価した。
ガラス基板21上に、真空蒸着法により膜厚1nmのテルルからなる接合膜22を成膜した。
続いて、接合膜22上に、セレンからなるペレットを蒸着源として用いて、真空蒸着法により膜厚50nmの第1アモルファスセレン膜を形成した。次いで、500ppmの塩素とセレンとからなるペレットを蒸着源として用いて、真空蒸着法により塩素を含む膜厚0.5μmの第2アモルファスセレン膜を形成した。なお、第1アモルファスセレン膜および第2アモルファスセレン膜の成膜は、真空一貫で行った。
その後、接合膜22、第1アモルファスセレン膜および第2アモルファスセレン膜の形成されたガラス基板21を、200℃で1分間熱処理し、第1結晶セレン膜23aと第2結晶セレン膜23bとからなる図4に示す結晶セレン膜23を形成した。
「試料2」
第1アモルファスセレン膜を形成しなかったこと以外は、試料1と同様にして、試料2を得た。
試料1および試料2の結晶セレン膜の表面を、光学顕微鏡を用いて倍率約40倍で観察した。その結果を図5および図6に示す。図5は、試料1の結晶セレン膜の表面の光学顕微鏡写真である。図6は、試料2の結晶セレン膜の表面の光学顕微鏡写真である。
図5および図6に示すように、第1アモルファスセレン膜を形成してから第2アモルファスセレン膜を形成した試料1の結晶セレン膜と、第1アモルファスセレン膜を形成しなかった試料2の結晶セレン膜とでは、結晶粒径の差は見られなかった。
また、図5に示すように、試料1の結晶セレン膜では、ピンホールおよび膜剥がれが発生しなかった。これに対し、試料2の結晶セレン膜では、ピンホールおよび膜剥がれが発生した。このことから、第1アモルファスセレン膜を形成してから第2アモルファスセレン膜を形成することで、熱処理によって生じるピンホールおよび膜剥がれの発生を抑制できることが確認できた。
「試料3」
第1アモルファスセレン膜の膜厚を0.5μmとし、第2アモルファスセレン膜を形成しなかったこと以外は、試料1と同様にして、試料3を得た。
試料1の結晶セレン膜の表面(第2結晶セレン膜の表面)および試料3の結晶セレン膜の表面について、原子間力顕微鏡(AFM)像観察からRa(平均面粗さ)を算出した。また、各結晶セレン膜の表面のAFM像観察から各粒子の面積を測定し、その面積に相当する円の半径(円相当半径)を算出した。そして、縦3μm横3μmの正方形の領域内での円相当半径の最大値を、結晶粒の最大半径として求めた。
その結果、塩素を含む第2アモルファスセレン膜を形成した試料1では、Raが8.3nmであり、結晶粒の最大半径は158nmであった。これに対し、塩素を含む第2アモルファスセレン膜を形成しなかった試料3では、Raが33.9nmであり、結晶粒の最大半径は417nmであった。このように、試料1は、試料3よりもRaおよび結晶粒の最大半径の数値が小さく、表面平坦性が優れていることが分かった。
1…透明基板、2、12…透明導電膜、3、9…半絶縁性金属酸化物膜、4、10…接合膜、5、11…結晶セレン膜、6、8…電極、7…基板、100、200…光電変換素子。

Claims (9)

  1. セレンからなる第1結晶セレン膜と、
    前記第1結晶セレン膜に接して形成され、塩素、臭素、ヨウ素、アンチモン、タリウムから選ばれるいずれか一種または二種以上の添加元素とセレンとを含み、結晶粒の最大半径が400nm以下であり、膜厚が0.1〜5μmである第2結晶セレン膜とからなる結晶セレン膜を含む光電変換層を有することを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記第1結晶セレン膜の膜厚が0.1nm〜100nmであることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記添加元素が塩素のみであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光電変換素子。
  4. 前記第1結晶セレン膜の前記第2結晶セレン膜と反対側の面に接して、テルル、ビスマス、アンチモンから選ばれるいずれか一種または二種以上からなる接合膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の光電変換素子。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の光電変換素子を製造する製造方法であって、
    光電変換層を形成する工程が、セレンからなる第1アモルファスセレン膜を形成する第1成膜工程と、
    前記第1アモルファスセレン膜上に、塩素、臭素、ヨウ素、アンチモン、タリウムから選ばれるいずれか一種または二種以上の添加元素とセレンとを含む第2アモルファスセレン膜を形成する第2成膜工程と、
    前記第1アモルファスセレン膜および前記第2アモルファスセレン膜を熱処理することにより結晶セレン膜を形成する熱処理工程とを有することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  6. 前記第2成膜工程が、10ppm〜700ppmの前記添加元素とセレンとを含む蒸着源を用いて蒸着することにより、前記第2アモルファスセレン膜を形成する工程であることを特徴とする請求項5に記載の光電変換素子の製造方法。
  7. 前記添加元素が塩素のみであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の光電変換素子の製造方法。
  8. 前記光電変換層を形成する工程を行う前に、前記光電変換層の被形成面上にテルル、ビスマス、アンチモンから選ばれるいずれか一種または二種以上からなる接合膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
  9. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の光電変換素子を備えることを特徴とする固体撮像素子。
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