JP6575747B2 - 遮蔽部材、及び、椅子 - Google Patents

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Description

この発明は、不要な外部視界を遮蔽する遮蔽部材、及び、その遮蔽部材を備えた椅子に関するものである。
オフィス等の執務環境においては、多数の人が比較的近接した状況で作業を行う。このような環境においては、近接した人の視線や動きが気になり、執務等の作業に集中しずらくなる。
このため、このような環境を改善するための家具が案出されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1,2に記載の家具は、机等の天板付き家具であり、天板上には隣接する作業空間を仕切る仕切りパネルが立設され、その仕切りパネルによって作業者の視界から隣接する作業空間の動きを遮蔽するようになっている。
特許第5463608号公報 特許第3826678号公報
しかし、特許文献1,2に記載の天板付き家具は、隣接する作業空間を仕切る仕切りパネルが天板上に立設されるものであるため、例えば、作業者の着座する椅子の位置が天板から離れたり、椅子の向きが左右方向に動くと、隣接する作業空間や他の作業者等の様子が視界に入り、執務等の作業に集中しにくくなることが懸念される。
そこでこの発明は、椅子の移動位置等に拘わらず、不要な外部視界を安定して遮蔽することができる遮蔽部材、及び、椅子を提供しようとするものである。
この発明に係る遮蔽部材は、床面上に載置される脚部と、該脚部に支持される座と、該座の後方側で前記脚部に支持される背凭れと、を備えた椅子の前記背凭れの上部に設置される遮蔽部材であって、前記背凭れに設置された状態において、前記背凭れの上部の左右両側から、前記脚部の接地部の中心位置よりも前方側まで延出する一対の遮蔽用側壁部と、該一対の遮蔽用側壁部同士を連結する後壁部と、を有し、前記背凭れの上部後面に対して前記後壁部で固定されることを特徴とする。
着座者が正規姿勢で椅子に着座すると、通常、着座者の頭部は脚部の接地部の中心位置よりも後方側に位置される。このため、正規姿勢で椅子に着座した着座者の頭部は、その左右の側方を一対の遮蔽用側壁部によって覆われる。この結果、着座者の側方や前部斜め側方の外部視界が一対の遮蔽用側壁部によって遮蔽されることになる。
この場合、遮蔽部材が左右の遮蔽用側壁部と後壁部によって平面視で略U字形状を成すようになる。このため、遮蔽用側壁部の前方からの入力荷重を後壁部で安定的に受け止め易くなる。
前記背凭れは、着座者の腰部位置に向かって前方に膨出するとともに、その最前突出位置が前記脚部の接地部の中心位置よりも後方に位置する膨出部を有する構造であっても良い。
この場合、着座者が正規姿勢で椅子に着座すると、着座者の腰部位置が脚部の接地部の中心位置よりも後方側に位置する背凭れの膨出部に当たり、着座者の頭部を含む腰部位置よりも上方側部分が後傾する。これにより、着座者の腰部位置よりも上方側部分は、膨出部よりも後方である背凭れの上部前面に近接する位置に位置されるようになる。このため、着座者の頭部を、腰部位置よりも相対的に後方へ位置させることができるので、着座者の頭部の左右の側方は、一対の遮蔽用側壁部によってより確実に遮蔽されることになる。
前記背凭れは、前記膨出部よりも上方側が後傾するように側面視で前方に凸に湾曲、若しくは、屈曲して形成されるようにしても良い。
この場合、背凭れの膨出部よりも上方側が後傾しているので、着座者の腰部を無理に曲げることなく、着座者の腰部よりも上方部分を自然に後傾させて頭部を後方に位置させることができる。
前記遮蔽用側壁部は、前記背凭れに設置された状態において、前記背凭れの幅方向の両端部の近傍から前方に延出する構造であることが望ましい。
この場合、正規姿勢で椅子に着座した着座者の頭部や肩部に対し、左右の遮蔽用側壁部が充分に離間して配置されることになる。この結果、着座者は上半身を余裕をもって動かすことが可能になる。
前記遮蔽用側壁部は、前記背凭れに設置された状態において、下端部が前記背凭れの上端部と略同一の高さであることが望ましい。
この場合、正規姿勢で椅子に着座した着座者の頭部よりも下側部分が遮蔽用側壁部によって遮蔽されずに外部から視認され易くなる。このため、この構造を採用した場合には、椅子に人が着座しているか否かを、着座者以外の外部の人が容易に目視確認することができる。
前記遮蔽用側壁部の下縁には、前記背凭れに設置された状態において、前記背凭れの上端部よりも前方側位置で上方側に凹状に窪む窪み部が設けられるようにしても良い。
この場合、遮蔽用側壁部に、椅子に着座した着座者の肩部を避けるように窪み部が配置されるため、着座者の肩部が遮蔽用側壁部と干渉しにくくなる。
前記後壁部は、前記背凭れに設置された状態で前後となる方向が略中央領域の板厚方向となる芯材板を有することが好ましい。
この場合、遮蔽用側壁部の前方からの入力荷重を、後壁部の芯材板によってより安定的に受け止めることができる。
前記芯材板は、背凭れ側との連結部を有するとともに、左右方向の端部が前記遮蔽用側壁部の軟質基材の一部にのみ埋設されるようにしても良い。
この場合、後壁部の芯材板は連結部を通して背凭れ側と連結されるが、芯材板の左右方向の端部は左右の遮蔽用側壁部の軟質基材の一部にのみ埋設される。このため、着座者や着座者以外の人が遮蔽用側壁部に接触することがあっても、遮蔽用側壁部が柔軟に撓んで接触者の動きを拘束したり、接触者に違和感を与えたりするのを抑制することができる。
前記背凭れの上部にはヘッドレストが取り付けられ、前記後壁部は、前記ヘッドレストの後方位置に設置されるようにしても良い。
この場合、着座者の頭部が後方に凭れたときに、その荷重をヘッドレストが受け止め、その荷重が後壁部に直接入力されにくくなる。
前記ヘッドレストは、下部において前記背凭れに取り付けられ、前記後壁部には前方に延出する下部側連結部が設けられ、前記後壁部は、前記下部側連結部によって前記ヘッドレストの前記下部に結合されるようにしても良い。
この場合、ヘッドレストに小荷重が入力されたときには、ヘッドレストから後壁部の上部領域に荷重が入力されるのを抑制することができ、また、ヘッドレストに前方側から大荷重が入力されたときには、ヘッドレストと後壁部が二重になって荷重を受け止めることができる。さらに、この場合、遮蔽部材の後壁部を下部側連結部によってヘッドレストの下部に結合し、その状態においてヘッドレストの下部を背凭れに取り付けることができる。このため、遮蔽部材とヘッドレストを容易に背凭れに取り付けることができる。また、ヘッドレストと遮蔽部材を個別に背凭れに取り付ける場合に比較して、背凭れに取り付けるための部品を削減することができる。
前記ヘッドレストは、下部において前記背凭れに取り付けられ、前記後壁部には前方に延出する上部側連結部が設けられ、前記後壁部は、前記上部側連結部によって前記ヘッドレストの前記下部よりも上方側部位に連結されるようにしても良い。
この場合、遮蔽部材の後壁部が上部側連結部を介してヘッドレストの上方側部位に連結されるため、遮蔽部材をヘッドレストにバランス良く支持させることができる。
後壁部が上部側連結部のみでヘッドレストに連結される場合には、ヘッドレストへの荷重の入力時に後壁部がヘッドレストと一体に変位し、後壁部に不要な応力が生じにくくなる。
また、後壁部が上部側連結部と下部側連結部とでヘッドレストに連結される場合には、後壁部を介してヘッドレストの支持剛性をより高めることができる。
この発明に係る椅子は、床面上に載置される脚部と、該脚部に支持される座と、該座の後方側で前記脚部に支持される背凭れと、を備えた椅子において、前記いずれかに記載の遮蔽部材が前記背凭れの上部に設けられるようにした。
この発明によれば、正規姿勢で椅子に着座した着座者の頭部の左右の側方が一対の遮蔽用側壁部によって覆われるため、椅子の移動位置等に拘わらず、不要な外部視界を安定して遮蔽することができる。
この発明の第1の実施形態に係る椅子の一使用形態を示す上面図である。 この発明の第1の実施形態に係る椅子の他の使用形態を示す上面図である。 この発明の第1の実施形態に係る椅子の正面図である。 この発明の第1の実施形態に係る椅子の左側面図である。 この発明の第1の実施形態に係る椅子の背面図である。 この発明の第1の実施形態に係る椅子の上面図である。 この発明の第1の実施形態に係る椅子の図5のVII−VII断面に対応する断面図である。 この発明の第1の実施形態に係る椅子の図5のVIII−VIIIに断面に対応する断面図である。 この発明の第1の実施形態に係る遮蔽部材の一部の分解斜視図である。 この発明の第1の実施形態に係る椅子の図5のX−X断面に対応する断面図である。 この発明の第1の実施形態に係る椅子の上面図である。 この発明の第2の実施形態に係る椅子の上面図である。 この発明の第3の実施形態に係る遮蔽部材とヘッドレストの骨格部の分解斜視図である。 この発明の第3の実施形態に係る遮蔽部材とヘッドレストの縦断面図である。 この発明の第3の実施形態に係る遮蔽部材とヘッドレストの上面図である。 この発明の第4の実施形態に係る遮蔽部材とヘッドレストの骨格部の分解斜視図である。 この発明の第4の実施形態に係る遮蔽部材とヘッドレストの縦断面図である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においては、椅子1に正規姿勢で着座した人の前方を「前」、それと逆側を「後」と呼ぶものとする。また、「上」,「下」と「左」,「右」については、椅子1に正規姿勢で着座した人の上方を「上」、それと逆側を「下」と呼び、椅子に正規姿勢で着座した人の左側方を「左」、それと逆側を「右」と呼ぶものとする。また、図中矢印FRは前方を指し、矢印UPは上方を、矢印LHは左側方をそれぞれ指すものとする。また、各実施形態においては、共通部分に同一符号を付して重複する説明を省略するものとする。
図1は、第1の実施形態に係る椅子1の一使用形態を示す図であり、図2は、第1の実施形態に係る椅子1の他の使用形態を示す図である。
この実施形態に係る椅子1は、例えば、図1に示すように、長尺なテーブル70の上を複数人が執務領域として共用する場合や、図2に示すように、個人が小型の専用机71を使用する場合でも、所謂集中ブース等で椅子1の着座部の周囲を外部環境から遮断したいとき等に有効となる。なお、後述する他の実施形態の椅子においても同様の使用形態を採用することができる。
図3は、第1の実施形態に係る椅子1を正面から見た図であり、図4は、椅子1を左側方から見た図である。また、図5は、椅子1を背面から見た図であり、図6は、椅子1を上面から見た図である。
これらの図に示すように、この実施形態に係る椅子1は、床面上に載置される脚部10と、脚部10の上端に設置されるボックス状の支基11と、支基11の上面側に取り付けられて着座者の臀部を支持する座12と、支基11の後部に取り付けられて着座者mの背部を支持する背凭れ13と、座12の下面側の左右の両側部から座12の上方側に延出し、着座者mの肘や腕先が載せ置かれる肘掛け15と、を備えている。さらに、椅子1は、背凭れ13の上部に取り付けられて、着座者mの頭部hを後方から支持するヘッドレスト16と、ヘッドレスト16を介して背凭れ13の上部に取り付けられて、着座者mの頭部hの後方側と左右の側方を覆う遮蔽部材17と、を備えている。
脚部10は、キャスタ18a付きの多岐脚18と、多岐脚18の中央部より起立して昇降機構であるガススプリングを内蔵する脚柱19と、を備え、脚柱19の上端部に支基11が取り付けられている。支基11には、脚柱19の昇降調整機構と背凭れ13の傾動調整機構が内蔵されている。なお、脚柱19の軸心A(図4参照)の位置は、座12の前後方向における中央位置か、或いは、その中央位置よりもやや後方位置であることが望ましい。
背凭れ13は、着座者mの背部から荷重を受ける背凭れ本体20と、背凭れ本体20の背部に取り付けられ、着座者mの荷重を支持する強度を有する背凭れフレーム21と、を備えている。背凭れ本体20は、正面視が略矩形状の樹脂製の背板20a(図5参照)を有し、背板20aの前面と周縁部とが表皮材20bによって覆われている。また、背凭れ本体20は、着座者mの腰部に対応する位置(下から三分の一程度上方に上がった位置)が最も前方に膨出するように、上下方向に沿って湾曲して形成されている。この実施形態の場合、背凭れ本体20のこの部分が、着座者mの腰部位置に向かって前方に膨出して着座者mの腰部を支持する膨出部20cを構成している。
膨出部20cの最前突出位置Pは、図4に示すように、脚柱19の軸心Aの位置よりもも後方に位置している。また、背凭れ本体20(背凭れ13)の前面は、膨出部20cよりも上方側が後傾するように、側面視で前方に凸に湾曲して形成されている。具体的には、背凭れ本体20の膨出部20cよりも上方側領域の前面は、膨出部20cの最前突出位置Pを通る脚柱19の軸心Aと平行な直線Bに対し上部側に向かって後方に傾斜している。
背凭れフレーム21は、正面視が下向きの略五角形状の枠状フレーム部21Aと、枠状フレーム部21Aの下端から下方に延出した後に前方側に湾曲して延びる連結フレーム部21Bと、を有している。連結フレーム部21Bの端部は、図示しない連結ステーを介して支基11内の傾動機構に連結されている。
背凭れフレーム21の枠状フレーム部21Aは、背凭れ本体20の後方側に配置され、上半部の左右の側辺部21A−s,21A−sと下端側の縁部とが背凭れ本体20に対して連結されている。左右の側辺部21A−s,21A−sの上端部同士は、背凭れフレーム21の上部側の横梁を成す上辺部21A−uによって連結されている。
上辺部21A−uは、側辺部21A−s,21A−sに連結される左右の端部に対し、中央領域が後方側に凹状に湾曲している。上辺部21A−uの幅方向の中央領域の後面には、ヘッドレスト16等の付加機能部品を取り付けるための部品取付部23が設けられている。部品取付部23には、詳細な図示は省略するが付加機能部品の取付基部が当接する座面と、その取付基部を締結固定するためのボルト締結部が設けられている。この実施形態では、部品取付部23にはヘッドレスト16が取り付けられている。
図7は、図5のVII−VII断面に対応するヘッドレスト16と遮蔽部材17の断面図であり、図8は、図5のVIII−VIII断面に対応するヘッドレスト16と遮蔽部材17の断面図である。また、図9は、遮蔽部材17の一部を分解して示した図であり、図10は、図5のX−X断面に対応するヘッドレスト16と遮蔽部材17の断面図である。
ヘッドレスト16は、図8に示すように、クッション材25aの外側が表皮材25bによって被覆されたヘッドレスト本体部25と、上部側がヘッドレスト本体部25内に埋設される金属等の硬質材料から成るヘッドレストフレーム26と、を備え、ヘッドレストフレーム26の下縁部が、背凭れフレーム21の部品取付部23に締結固定される取付基部26aとされている。また、ヘッドレストフレーム26の取付基部26aの上端部位置には、図5,図10に示すように、左右の側方に張り出してヘッドレスト本体部25の下面を支持する側方張り出し部26b,26bが一体に形成されている。側方張り出し部26bには、図10に示すように、遮蔽部材17を取り付けるために締結孔27(ねじ孔)が形成されている。
遮蔽部材17は、図6,図7に示すように、上面視が略U字状に形成されており、背凭れフレーム21の上部に取り付けられた状態において、着座者mの頭部hの後方側を覆う後壁部17Aと、着座者mの左右の側方を覆う側壁部(遮蔽用側壁部)17B,17Bと、を有している。左右の側壁部17B,17Bは、後壁部17Aによって相互に連結されている。また、後壁部17Aは、遮蔽部材17が背凭れフレーム21の上部に取り付けられた状態において、ヘッドレスト16のクッション材25aの背部側に配置される。
側壁部17B,17Bは、遮蔽部材17が背凭れフレーム21の上部に取り付けられた状態において、背凭れ13の幅方向の両端部の近傍から前方に延出している。また、側壁部17B,17Bは、図4に示すように、遮蔽部材17が背凭れフレーム21の上部に取り付けられた状態において、脚部10の接地部の中心位置(脚柱19の軸心Aの位置)よりも前方側まで延出している。したがって、正規姿勢で椅子1に着座した着座者mの頭部h(耳及び目の高さ位置)の左右の側方は、左右方向に充分な離間幅をもち、なおかつ、前後方向に充分な長さをもって側壁部17B,17Bによって覆われる。
また、図4に示すように、左右の側壁部17Bの上辺は、後壁部17Aと連結される基部側からほぼ水平に前方に延出しているが、側壁部17Bの下辺は、後壁部17Aと連接される基部側が若干斜め下方に延出した後に上方側に大きく湾曲して前方に延出している。したがって、側壁部17Bの先端側の下面は基部側の下面に対して上方側に凹状に窪んでいる。このため、側壁部17Bの下辺は、凹状の窪み部40によって着座者mの肩部が接触するのを回避することができる。なお、左右の側壁部17B,17Bは、遮蔽部材17が背凭れ13に設置された状態において、これらの下端部が背凭れ13の上端部と略同一高さに位置されている。
また、図3,図6,図7等に示すように、側壁部17Bの凹状の窪み部40の上方側位置には、着座者m側に向かって部分的に膨出する膨出部41が形成されている。この膨出部41は、正規姿勢で椅子1に着座した着座者mの側部下方の視界を遮蔽するように機能する。また、膨出部41は、側壁部17Bの外側方から内側方へ向かおうとする音を遮断するとともに、側壁部17Bの下辺を回り込んで着座者mの頭部h側に回り込もうとする音を遮断するようにも機能する。なお、膨出部41の側壁部17Bの前後方向における最適位置は、正規姿勢で椅子1に着座した着座者の目や耳の外側方位置である。
遮蔽部材17は、強度部材として機能する芯材板30と、芯材板30の外側を覆う吸音性を有する外装部材31と、外装部材31の外側を覆う袋状の表皮材32と、を備えている。芯材板30としては、例えば、金属製の板材等を用いることができ、外装部材31としては、樹脂繊維を主原料とするウレタンや不織布等を用いることができる。また、表皮材32としては、樹脂繊維等の織物等を用いることができる。
芯材板30は、図9等に示すように、上面視が略U字状に形成され、後壁部30aと、後壁部30aの左右の両側部から緩やかに湾曲して前方に向かって延出する側壁部30b,30bと、を有している。芯材板30は、遮蔽部材17が背凭れ13に設置された状態で前後となる方向が後壁部30a(略中央領域)の板厚方向となる。また、芯材板30の後壁部30aの下端の左右に離間した位置には、遮蔽部材17をヘッドレストフレーム26に締結固定するための固定片29,29(連結部,下部側連結部)が前方側に屈曲して延設されている。
外装部材31は、芯材板30に外嵌されて芯材板30の表裏両側を覆う内側クッション層31Aと、内側クッション層31Aのさらに表裏両側を覆う外側クッション層31Bと、を有している。内側クッション層31Aは、外側クッション層31Bよりも高密度、かつ高剛性に形成されている。また、内側クッション層31Aの肉厚は、外側クッション層31Bの肉厚よりも薄く形成されている。
内側クッション層31Aは、平面視が略同形状の同材質の二枚のクッション部材が熱溶着等によって接合されて構成されている。ここで、着座者m側に位置されるクッション部材を前層部31A−fと呼び、着座者mと相反する側に位置されるクッション部材を後層部31A−rと呼ぶものとすると、相互に接合された前層部31A−fと後層部31A−rの間には、芯材板30と略同一幅で下方側に開口するスリット33が形成されている。
また、外側クッション層31Bは、平面視が内側クッション層31Aと略同形状の二枚のクッション部材によって構成されている。ここで、着座者m側に位置されるクッション部材を前層部31B−fと呼び、着座者mと相反する側に位置されるクッション部材を後層部31B−rと呼ぶものとすると、前層部31B−fは、内側クッション層31Aの前層部31A−fの前面側に溶着等によって一体に接合されており、後層部31B−rは、内側クッション層31Aに接合されずに、表皮材32の裏面側の内面に縫合や接着等によって接合されている。外側クッション層31Bの前層部31B−fが内側クッション層31Aに接合されたユニットを、以下、外装ユニットUと呼ぶ。
遮蔽部材17を製造する場合に、図9に示すように、芯材板30と、外装ユニットUと、裏面側の内側面に外側クッション層31Bの後層部31B−rを接合した表皮材32と、を用意し、最初に、外装ユニットUのうちの内側クッション層31Aのスリット33に対し、芯材板30を下方から挿入する。このとき、芯材板30は、下端の一対の固定片29,29を除くほぼ全域がスリット33内に配置され、一対の固定片29,29は、外装ユニットUの下端から下方前方側に突出する。
また、スリット33は内側クッション層31Aの長手方向の全長に対して充分に短く形成されている。このため、芯材板30が外装ユニットUに内装されると、芯材板30の左右の側壁部30b,30bの先端側に、外装ユニットUのクッション部材(軟質基材)だけの部分ができる。したがって、芯材板30は、左右方向の端部(側壁部30bの各端部)が遮蔽部材17の側壁部17Bの軟質基材の一部にのみ埋設される。
次に、この状態から芯材板30をスリット33内に配置した外装ユニットUを、袋状の表皮材32の下端の開口を通して表皮材32の内側に収容する。このとき、内側クッション層31Aの後層部31A−rの背面側には、表皮材32の裏面側の内側面に接合された外側クッション層31Bの後層部31B−rが重ね合せられる。また、このとき一対の固定片29,29は、表皮材32の下端から下方前方側に突出する。最後に、袋状の表皮材32の下端の開口が線ファスナー等によって閉じられる。
また、このようにして製造された遮蔽部材17は、後壁部17Aをヘッドレスト16の背部にあてがい、図10に示すように、左右の各固定片29をヘッドレストフレーム26の側方張り出し部26bの下面に当接させてビス34を締め込むことにより、ヘッドレスト16に一体に固定される。
そして、こうしてヘッドレスト16に固定された遮蔽部材17は、ヘッドレスト16の取付基部26aが背凭れフレーム21の上部の部品取付部23に締結されることにより、背凭れ13に一体に固定される。
以上のように、この実施形態に係る遮蔽部材17は、背凭れ13の上部に設置されるものであり、背凭れ13の上部の左右両側から前方に延出する一対の側壁部17B,17Bを有し、その左右の側壁部17B,17Bが椅子1の脚部10の接地部の中心位置よりも前方側位置まで延出している。
通常、着座者mが正規姿勢で椅子1に着座すると、着座者mの頭部hは脚部10の接地部の中心位置よりも後方側に位置される。このため、この実施形態に係る椅子1に着座者mが正規姿勢で着座すると、着座者mの頭部hは、その左右の側方を遮蔽部材17の側壁部17B,17Bによって覆われる。したがって、この実施形態に係る遮蔽部材17を用いた椅子1においては、椅子1の移動位置等に拘わらず、着座者mの頭部hの側方の不要な外部視界を側壁部17B,17Bによって安定的に遮蔽することができる。
また、遮蔽部材17が取り付けられるこの実施形態に係る椅子1は、着座者mの腰部位置に向かって前方に膨出するとともに、その最前突出位置Pが脚部10の接地部の中心位置(脚柱19の軸心Aの位置)よりも後方に位置する膨出部20cが背凭れ13に設けられている。このため、着座者mが正規姿勢で椅子1に着座すると、着座者mの腰部位置が、脚部10の接地部の中心位置よりも後方に位置する背凭れ13の膨出部20cに当たり、着座者mの頭部hを含む上体が後傾して背凭れ13の上部前面に近接する位置(ヘッドレスト16に近接する位置)に位置されるようになる。したがって、この実施形態に係る椅子1においては、着座者mの頭部hを、腰部位置よりも相対的に後方側に位置させることができるため、着座者mの頭部hの左右の側方を、遮蔽部材17の側壁部17B,17Bによって、より確実に遮蔽することができる。
また、この実施形態に係る椅子1の背凭れ13は、膨出部20cよりも上方側が後傾するように側面視で前方に凸に湾曲、若しくは、屈曲して形成されている。このため、この実施形態に係る椅子1においては、着座者mの腰部を無理に曲げることなく、着座者mの腰部よりも上方部分を自然に後傾させて、頭部hをヘッドレスト16の前部位置に位置させることができる。
この実施形態に係る遮蔽部材17は、背凭れ13に設置された状態において、側壁部17Bが背凭れ13の幅方向の両端部の近傍から前方に延出する構造とされている。このため、着座者mが正規姿勢で椅子1に着座すると、着座者mの頭部hや肩部が左右の側壁部17B,17Bから充分に離間することになる。したがって、この実施形態に係る椅子1に着座した着座者mは、遮蔽部材17と干渉することなく、上半身を余裕をもって動かすことができる。
また、この実施形態に係る遮蔽部材17は、背凭れ13に設置された状態において、側壁部17Bの下端部が背凭れ13の上端部と略同一高さとなるように形成されている。このため、着座者mが正規姿勢で椅子1に着座すると、着座者mの頭部hよりも下側部分が側壁部17Bによって遮蔽されずに、外部から見え易くなる。したがって、この構造を採用した場合には、椅子1に人が着座しているか否かを、椅子1の側方や斜め後ろ側からでも容易に目視確認することができる。
また、この実施形態に係る遮蔽部材17は、背凭れ13に設置された状態において、背凭れ13の上端部よりも前方側位置で上方側に凹状に窪む窪み部40が側壁部17Bの下縁に設けられている。これにより、椅子1に着座した着座者mの肩部を避けるように側壁部17Bに窪み部40が設けられることになり、着座者mの肩部が側壁部17Bと干渉しにくくなる。
さらに、この実施形態に係る遮蔽部材17は、背凭れ13に設置された状態において、左右の側壁部17B,17Bが背凭れ13の上部側で後壁部17Aによって相互に連結されている。これにより、遮蔽部材17は、左右の側壁部17B,17Bと後部の後壁部17Aとによって平面視で略U字形状を成すようになり、側壁部17Bの前方側から荷重が入力されたときに後壁部17Aでその荷重を安定的に受け止めることができる。したがって、この構造を採用することにより、遮蔽部材17の強度を高めることができる。
特に、この実施形態に係る遮蔽部材17は、背凭れ13に設置された状態で前後方向となる方向が中央領域(後壁部30a)の肉厚方向となる芯材板30を有している。このため、側壁部17Bの前方側から荷重が入力されたときに、後壁部17Aでその荷重をより安定的に受け止めることができる。
さらに、この実施形態に係る遮蔽部材17は、芯材板30がヘッドレスト16を介して背凭れ13側に連結される固定片29を有するとともに、左右の両端部が側壁部17Bの軟質基材(外装部材31)の一部にのみ埋設されている。このため、芯材板30を固定片29を介して背凭れ13に確実に固定することができるとともに、着座者mや着座者以外の人が側壁部17Bに接触した場合には、図11に示すように、側壁部17Bの前縁部が柔軟に撓んで接触者の動きを拘束したり、接触者に違和感を与えたりするのを抑制することができる。
なお、この実施形態においては、遮蔽部材17の芯材板30が上面視で略U字状に形成されて、芯材板30の両側縁部が前方を向いた状態で側壁部17Bの軟質基材(外装部材31)に埋設されているが、図12に示す第2の実施形態のように、芯材板130を上面視で略直線状に形成して、芯材板130の両端部を、側壁部17Bの基端部にのみ埋設するようにしても良い。図12においては、上記の実施形態と同一部分に同一符号を付してある。
この第2の実施形態の場合、着座者mや着座者以外の人が側壁部17Bに接触したときに、図12に示すように、側壁部17Bのほぼ全域を柔軟に撓み変形させることができる。
また、この実施形態に係る遮蔽部材17においては、後壁部17Aがヘッドレスト16の後方位置に設置されているため、着座者mの頭部hが後方に凭れたときに、その荷重をヘッドレスト16で受け止め、着座者mの頭部hの荷重が後壁部17Aに直接入力されるのを抑制することができる。
また、この実施形態に係る遮蔽部材17では、ヘッドレスト16がその下部側の取付基部16aにおいて背凭れ13に取り付けられ、遮蔽部材17の下端から前方に延出する固定片29(下部側連結部)が、ヘッドレスト16の下部の側方張り出し部26bに結合される構造とされている。このため、着座者mの頭部h等からヘッドレスト16に小荷重が入力されたときに、ヘッドレスト16から後壁部17Aの上部領域に荷重が伝達されるのを抑制することができる。したがって、遮蔽部材17の振れを抑制することができる。また、ヘッドレスト16に前方側から大荷重が入力されたときには、ヘッドレスト16と後壁部17Aが二重になってその大荷重を強固に受け止めることができる。
また、この遮蔽部材17を採用した場合には、遮蔽部材17の後壁部17Aを固定片29でヘッドレスト16の下部に結合して、遮蔽部材17とヘッドレスト16を予め組み付けておき、その状態で遮蔽部材17をヘッドレスト16とともに背凭れ13に取り付けることができる。したがって、背凭れ13に対する遮蔽部材17とヘッドレスト16の組み付け作業を容易化することができる。また、この実施形態の場合、遮蔽部材17を背凭れ13に直接取り付けるための部品が不要であるため、ヘッドレスト16と遮蔽部材17を個別に背凭れ13に取り付ける場合に比較して、背凭れに取り付けるための部品の点数を削減することができる。
つづいて、図13〜図15に示す第3の実施形態について説明する。
図13は、遮蔽部材117とヘッドレスト116の骨格部を分解して左前部下方側から見た図であり、図14は、遮蔽部材117とヘッドレスト116の縦断面図である。また、図15は、遮蔽部材117とヘッドレスト116を椅子の上方側から見た図である。
ヘッドレスト116は、ヘッドレスト本体部125が、硬質樹脂から成り強度部材として機能する荷重支持板125cと、荷重支持板125cの前面側に配置されるクッション材125a(図14参照)と、クッション材125aと荷重支持板125cの外側を覆う表皮材125b(図14参照)と、を備えている。荷重支持板125cの前面は、上下方向の略中央部が前方に最大に膨出するように湾曲して形成されている。荷重支持板125cの後面には、補強用の複数のリブ35と4本の結合用ボス部37が一体に形成されている。結合用ボス部37は、荷重支持板125cの後面の上下左右の中心位置を取り囲む離間した4か所に突設されている。この実施形態の場合、リブ35と結合用ボス部37は、いずれも後部上方側に向かって傾斜している。各結合用ボス部37には軸方向に沿うようにねじ孔37aが形成されている。
荷重支持板125cの後面に突設された結合用ボス部37には、カラー50を介して連結金具51がボルト52(図14参照)によって締結固定されている。連結金具51は、矩形枠状の金属板を複数段に屈曲させて形成され、カラー50を介してヘッドレスト116側に締結される締結面と、遮蔽部材117側に締結される締結面とがそれぞれ異なる方向を指向している。なお、この実施形態の場合、カラー50は、連結金具51のヘッドレスト116側の締結面を貫通した状態で、その締結面に結合されている。連結金具51の遮蔽部材117側に締結される締結面には、図示しないボルト挿通孔が形成されており、そのボルト挿通孔に臨む連結金具51の前側の縁部にはナット53が溶接固定されている。このナット53には、遮蔽部材117を取り付けるためのボルト49が螺合される。
また、連結金具51は、図14に示すように、ボルト52によって荷重支持板125cの後面に取り付けられた状態において、その外側面側を表皮材125bによって覆われる。ただし、連結金具51の遮蔽部材117側に締結される締結面の一部(ナット53の溶接される部位の後面側部分)は、表皮材125bから外側に露出している。
また、ヘッドレスト本体部125の下端部には、図14に示すように、金属や硬質樹脂等から成る取付部126が一体に取り付けられている。取付部126は、ヘッドレスト本体部125の下面にボルト締結等によって一体に結合されている。取付部126は、幅方向の略中央から下方に延出して背凭れ13の部品取付部に締結固定される取付基部126aと、取付基部126aの上端から左右の側方に張り出してヘッドレスト本体部125の下面に結合される側方張り出し部(図示せず)を備えている。
遮蔽部材117は、第1の実施形態と同様に、上面視が略U字状に形成されており、背凭れフレーム21の上部に取り付けられた状態において、着座者mの頭部hの後方側を覆う後壁部117Aと、着座者mの頭部hの左右の側方を覆う側壁部(遮蔽用側壁部)117B,117Bと、を有している。左右の側壁部117B,117Bは、後壁部117Aによって相互に連結されている。後壁部117Aは、遮蔽部材117が背凭れフレーム21の上部に取り付けられた状態において、ヘッドレスト本体部125の後方側に配置される。
この第3の実施形態の場合も、左右の側壁部117B,117Bは、遮蔽部材117が背凭れフレーム21の上部に取り付けられた状態において、前端部が椅子の脚柱の軸心の位置よりも前方側まで延出するように形成されている。また、左右の側壁部117B,117Bは、遮蔽部材117が背凭れフレーム21の上部に取り付けられた状態において、背凭れ13の幅方向の両端部の近傍から前方側に延出している。遮蔽部材117の外側の形状等は第1の実施形態とほぼ同様とされている。
第3の実施形態に係る遮蔽部材117は、第1の実施形態と同様に強度部材の外側に、ウレタンや不織布等から成る外装部材31と、樹脂繊維等の織物等から成る表皮材32とが被着されている。ただし、遮蔽部材117の内側に配置される強度部材は、第1の実施形態のような芯材板ではなく、中実若しくは中空の3本の金属製のロッドフレーム45と、複数の連結金具46,46,47,47を主とするフレーム体48によって構成されている。
3本のロッドフレーム45は、上下方向に等間隔に離間して配置され、長手方向の両端部が連結金具46によって連結されるとともに、長手方向の中央付近の離間した2位置が連結金具47によって連結されている。ロッドフレーム45と連結金具46,47は溶接等によって結合されている。3本のロッドフレーム45は、長手方向において全体が略U字状に曲げられ、それによって中央の後壁部117Aとその両側の側壁部117Bの骨格が形成されている。
連結金具46,47は、上下方向に長い金属板によって形成されている。中央付近に配置される二つの連結金具47は、上下に離間した2位置に、それぞれボルト挿通孔47aが形成されている。これらのボルト挿通孔47aには、遮蔽部材117をヘッドレスト116に固定するためのボルト49が挿通されるようになっている。
遮蔽部材117のフレーム体48は、その外側に外装部材31と表皮材32が被着される前に、中央付近の連結金具47(後壁部117Aの一部を構成する領域)がボルト49によってヘッドレスト116の背部に締結固定される。具体的には、各ボルト49の軸部が挿通されるカラー54を予め用意しておき、フレーム体48の連結金具47の前面とヘッドレスト116側の連結金具51の後面(表皮材125bから露出した部分)の間にカラー54を配置する。そして、フレーム体48の連結金具47の後面側からボルト49の軸部を対応するカラー54に挿通し、そのボルト49の軸部の先端部を、ヘッドレスト116側の連結金具51のナット53に螺合する。フレーム体48の連結金具47は、こうして各ボルト49を締め込むことにより、カラー54を介してヘッドレスト116の背部に締結固定される。この結果、遮蔽部材117の後壁部117bとヘッドレスト116の後面の間には一定以上の離間スペースが確保される。
なお、この実施形態においては、各ボルト49とカラー54が、遮蔽部材117をヘッドレスト116に連結する上部側連結部を構成している。
フレーム体48は、このようにしてヘッドレスト116の後部に取り付けられた後に、その外側部分に上方側から外装部材31と表皮材32が被着される。なお、外装部材31と表皮材32のうちの、連結金具47の前面側に位置される部位には、カラー54の前方側への突出を許容するための図示しないスリットと孔が形成されている。また、表皮材32の下端の開口は、フレーム体48に被着した後に図示しない線ファスナー等によって閉じられる。
この第3の実施形態に係る遮蔽部材117は、基本的な構成は第1の実施形態とほぼ同様であるため、第1の実施形態と同様の遮蔽効果を得ることができる。
また、この第3の実施形態に係る遮蔽部材117においては、ヘッドレスト116が、下部側の取付基部126aにおいて背凭れ20の上部に取り付けられ、後壁部117Aの上下方向の略中央領域が、上部側連結部であるボルト49とカラー54を介してヘッドレスト116の後面に連結固定されている。このため、後壁部117の支持バランスが良好になる。したがって、この構造を採用することにより、遮蔽部材117の過大な振れを抑制することができる。
さらに、この第3の実施形態に係る遮蔽部材117は、上部側連結部であるボルト49とカラー54を介して後壁部117Aの上下方向の略中央領域のみがヘッドレスト116に連結されるため、着座者mの頭部h等からヘッドレスト116に荷重が入力されたときに、後壁部117Aがヘッドレスト116と一体になって後方に移動する。このため、後壁部117Aに不要な応力が生じにくくなり、遮蔽部材117Aの耐久性が向上する。
図16,図17は、第4の実施形態に係る遮蔽部材217とヘッドレスト116を示す図である。図16は、遮蔽部材217とヘッドレスト116の骨格部を分解して示した図であり、図17は、遮蔽部材217とヘッドレスト116の縦断面図である。
この第4の実施形態に係る遮蔽部材217は、基本的な構成は第3の実施形態とほぼ同様であるが、フレーム体48の後壁部217Aの骨格を成す部分の左右の下縁部に、下部側連結部を成す固定片229が延設されている点が異なっている。
具体的には、フレーム体48のロッドフレーム45の後壁部217A相当領域のうちの、中央の連結金具47よりも幅方向の外側の2位置には、下方から前方に向かって略L字状に屈曲する金属製の固定片229(下部側連結部)が一体に取り付けられている。各固定片229の前端部は、取付部126の左右の側方張り出し部にビス34によって締結固定される。したがって、この第4の実施形態に係る遮蔽部材217は、上部側連結部であるボルト49とカラー54を介して後壁部117Aの上下方向の略中央領域がヘッドレスト116の略中央部の後面に結合されるとともに、後部壁117Aの左右の下部領域が、固定片229を介してヘッドレスト116の下部に結合される。
この第4の実施形態に係る遮蔽部材217は、第3の実施形態と同様に、ボルト49とカラー54を介して後壁部117Aの上下方向の略中央領域がヘッドレスト116の略中央部の後面に結合されるため、後壁部117の支持バランスが良好になる。
この第4の実施形態の場合、さらに、後部壁117Aの左右の下部領域も固定片229を介してヘッドレスト116の下部に結合されているため、遮蔽部材217をヘッドレスト116により安定的に支持させることができる。
また、この実施形態では、ヘッドレスト116の下部とヘッドレスト116の後面側の中央領域が、遮蔽部材217の下部側の固定片229とフレーム体48とボルト49及びカラー54を介して相互に連結されることになる。このため、この実施形態の場合、ヘッドレスト116の支持剛性を高めることができる。特に、この実施形態の場合、ヘッドレスト116の後面側の中央領域と下部側の左右に離間した二位置が遮蔽部材217の骨格部を介して連結されるため、ヘッドレスト116の支持剛性をバランス良く高めることができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態に係る椅子においては、背凭れ13の前面側の上方側領域が全体的に後方に傾斜するように膨出部20cが形成されているが、着座者の腰部に対応する部分のみが局部的に前方に膨出するように膨出部を形成するようにしても良い。
さらに、上記の実施形態においては、遮蔽部材17がヘッドレスト16に固定されてヘッドレスト16とともに椅子1の背凭れ13に取り付けられているが、ヘッドレスト16を背凭れ13に取り付けずに、遮蔽部材17を単独で背凭れ13に取り付けるようにしても良い。また、上記の実施形態においては、遮蔽部材17が背凭れ13と別体部品として製造され、背凭れ13に追加機能部品として脱着可能に取り付けられているが、遮蔽部材は背凭れに一体に形成するようにしても良い。
1 椅子
10 脚部
12 座
13 背凭れ
16,116 ヘッドレスト
17,117,217 遮蔽部材
17A,117A 後壁部
17B,117B 側壁部(遮蔽用側壁部)
20c 膨出部
29 固定片(下部側連結部,連結部)
30 芯材板
40 窪み部
49 ボルト(上部側連結部,連結部)
54 カラー(上部側連結部,連結部)

Claims (12)

  1. 床面上に載置される脚部と、該脚部に支持される座と、該座の後方側で前記脚部に支持される背凭れと、を備えた椅子の前記背凭れの上部に設置される遮蔽部材であって、
    前記背凭れに設置された状態において、前記背凭れの上部の左右両側から、前記脚部の接地部の中心位置よりも前方側まで延出する一対の遮蔽用側壁部と、該一対の遮蔽用側壁部同士を連結する後壁部と、を有し、
    前記背凭れの上部後面に対して前記後壁部で固定されることを特徴とする遮蔽部材。
  2. 前記背凭れは、着座者の腰部位置に向かって前方に膨出するとともに、その最前突出位置が前記脚部の接地部の中心位置よりも後方に位置する膨出部を有することを特徴とする請求項1に記載の遮蔽部材。
  3. 前記背凭れは、前記膨出部よりも上方側が後傾するように側面視で前方に凸に湾曲、若しくは、屈曲して形成されていることを特徴とする請求項2に記載の遮蔽部材。
  4. 前記遮蔽用側壁部は、前記背凭れに設置された状態において、前記背凭れの幅方向の両端部の近傍から前方に延出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遮蔽部材。
  5. 前記遮蔽用側壁部は、前記背凭れに設置された状態において、下端部が前記背凭れの上端部と略同一の高さに位置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の遮蔽部材。
  6. 前記遮蔽用側壁部の下縁には、前記背凭れに設置された状態において、前記背凭れの上端部よりも前方側位置で上方側に凹状に窪む窪み部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の遮蔽部材。
  7. 前記後壁部は、前記背凭れに設置された状態で前後となる方向が略中央領域の板厚方向となる芯材板を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の遮蔽部材。
  8. 前記芯材板は、背凭れ側との連結部を有するとともに、左右方向の端部が前記遮蔽用側壁部の軟質基材の一部にのみ埋設されていることを特徴とする請求項に記載の遮蔽部材。
  9. 前記背凭れの上部にはヘッドレストが取り付けられ、
    前記後壁部は、前記ヘッドレストの後方位置に設置されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の遮蔽部材。
  10. 前記ヘッドレストは、下部において前記背凭れに取り付けられ、
    前記後壁部には前方に延出する下部側連結部が設けられ、
    前記後壁部は、前記下部側連結部によって前記ヘッドレストの前記下部に結合されていることを特徴とする請求項に記載の遮蔽部材。
  11. 前記ヘッドレストは、下部において前記背凭れに取り付けられ、
    前記後壁部には前方に延出する上部側連結部が設けられ、
    前記後壁部は、前記上部側連結部によって前記ヘッドレストの前記下部よりも上方側部位に連結されていることを特徴とする請求項9または10に記載の遮蔽部材。
  12. 床面上に載置される脚部と、該脚部に支持される座と、該座の後方側で前記脚部に支持される背凭れと、を備えた椅子において、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の遮蔽部材が前記背凭れに設置されていることを特徴とする椅子。
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