JP6574991B2 - 自動変速機 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、コストの増大を招くことなく早期にドグを噛み合わせることが可能な自動変速機を提供することにある。
図1は実施例1の自動変速機を表す概略システム図である。エンジン1のエンジン出力軸には、クラッチ2が接続されている。クラッチ2は乾式クラッチであり、クラッチプレートの位置をクラッチアクチュエータ2aにより制御する。クラッチアクチュエータ2aは、要求されたトルク伝達容量に応じてクラッチプレートを押圧するクラッチピストンの位置を制御し、クラッチ2の相対回転を許容しながらトルクを伝達するスリップ制御や、クラッチ2の相対回転を許容しない完全締結制御を行う。クラッチアクチュエータ2aは、クラッチピストンのストローク位置を検出するピストンストロークセンサ11を有し、検出されたストローク位置に基づいてトルク伝達容量を制御する。
ステップ1では、シフトフォークによるクラッチリングの押し付け力が第1の所定値F1となるようにシフトドラム50を所定トルクで回転駆動する。例えば、NレンジからDレンジに切り換えられた場合であれば、シフト用モータ53に駆動電流を供給し、第1シフトフォーク310をストロークさせる。
ステップS3では、シフト時に係合する両ドグの相対回転数を演算する。具体的には、第1シャフト3aと一体に回転するドグの回転数と、第2シャフト3bに所定のギヤ比を掛けた回転数で回転するドグの回転数との差から相対回転数Ndを演算する。尚、各ドグに個別に回転数を検出するセンサを設けてもよい。
ステップS5では、クラッチリングの押し付け力が第1の所定値F1から、第1の所定値F1よりも小さな第2の所定値F2(2)となるように、シフトドラム50の回転駆動トルクを制御する。ここで、第2の所定値F2(2)は、第1の所定値F1よりも小さく、かつ、後述する第2の所定値F2(1)よりも大きな値を表す。相対回転Ndが比較的大きいときは、次のドグが到来し、入り不状態となるまでの時間が短い。言い換えると、ドグが噛み合い可能な時間も短いため、第1の所定値F1よりは小さくしつつも、比較的大きな押し付け力とすることで、ドグの噛合いを確実に行う。
ステップS8では、クラッチリングの押し付け力を第2の所定値F2から第1の所定値F1に引き上げる。この段階では、既にドグが噛み合いを開始しているため、押し付け力を強くしても衝突音等が生じることはなく、素早いドグクラッチの締結を達成できる。
ステップS8では、シフトが完了したか否か、具体的にはストローク位置Strが変速完了を表す所定ストローク量Str3だけ移動したか否かを判断し、シフト完了と判断したときは本制御フローを終了し、それ以外のときは本ステップを繰り返す。
時刻t1において、変速制御によって1速から2速へのアップシフト指令が出力されると、クラッチ2が解放される。これにより、第1シャフト3aの回転数が惰性回転しながら徐々に低下する。
時刻t2において、アップシフト指令に基づいてシフト用モータ53が駆動し、シフトドラム50を回転することで、第2シフトフォーク320がストロークを開始する。尚、第1シフトフォーク310は、第2シフトフォーク320の移動に伴い1速用クラッチリングドグ311aと第1ドグ31aとの噛合いを解放する方向に移動する。
(1)第1シャフト3a(第1回転体)に相対回転可能に支持された第2ドグ32a(第1ドグ)と、第1シャフト3aに軸方向移動可能に支持され、軸方向噛合い側への移動により第2ドグ31aと噛合う2速用クラッチリングドグ321a(第2ドグ)と、2速用クラッチリングドグ321aの軸方向移動を行うシフトアクチュエータ5(アクチュエータ)と、シフトアクチュエータ5を制御する変速機コントローラ30(制御部)と、2速用クラッチリングドグ321aの軸方向位置を検出するストロークセンサ13(ストロークセンサ)と、を備え、変速機コントローラ30は、シフトアクチュエータ5に2速用クラッチリングドグ321aを軸方向噛合い位置に向けて第1の押し付け力F1により軸方向噛合い側に移動する指令を出力し、2速用クラッチリングドグ321aの軸方向位置であるストローク位置Strが、2速用クラッチリングドグ321aの軸方向の歯先と第2ドグ32aの軸方向の歯先とが当接する前の第1の所定位置Str1に到達すると、第1の押し付け力F1から第1の押し付け力F1よりも小さな第2の押し付け力F2とし、2速用クラッチリングドグ321aの軸方向位置であるストローク位置Strが、2速用クラッチリングドグ321aの軸方向の歯先が第2ドグ32aの軸方向歯先よりも軸方向噛合い側となる第2の所定位置Str2に到達すると、第2の押し付け力F2から第1の押し付け力F1とすることとした。
よって、相対速度Ndが低いときは、より押し付け力を弱くすることで、衝突音等を抑制でき、一方、相対速度Ndが高いときは、押し付け力を比較的強くすることで、ドグの噛合いを確実に行うことができる。
以上、実施例1に基づいて説明したが、上記実施例に限らず、他の構成を備えた自動変速機に本発明を適用してもよい。例えば、実施例1では、シフト時に本発明を適用したが、N−Dセレクト時に本発明を適用できる。また、実施例1では、第1シャフト3aに相対回転体であるドライブギヤを配置し、これらドライブギヤを第1シャフト3aに選択的に固定可能なドグクラッチ機構を設けた例を示したが、第1シャフト3aに限らず、第2シャフト3bに設けてもよいし、それぞれ組み合わせて第1シャフト3aと第2シャフト3bの両方に設定してもよい。
また、前進4速に限らず、前進2速や、更なる多段化した自動変速機にも適用できる。
また、実施例では、動力源として内燃機関であるエンジンを搭載した例を示したが、動力源として駆動用モータやエンジンとモータを併用するハイブリッド車両であっても本発明を適用できる。
2 クラッチ
2a クラッチアクチュエータ
3 自動変速機
3a 第1シャフト
3b 第2シャフト
4 駆動輪
5 シフトアクチュエータ
7 シフトレバー
10 エンジン回転数センサ
13 ストロークセンサ
30 変速機コントローラ
31 1速ドライブギヤ
31a 第1ドグ
33 1速ドリブンギヤ
50 シフトドラム
53 シフト用モータ
310 第1シフトフォーク
311 第1クラッチリング
311a 1速用クラッチリングドグ
Claims (2)
- 第1回転体に相対回転可能に支持された第1ドグと、
前記第1回転体に軸方向移動可能に支持され、軸方向噛合い側への移動により前記第1ドグと噛合う第2ドグと、
前記第2ドグの軸方向移動を行うアクチュエータと、
前記アクチュエータを制御する制御部と、
前記第2ドグの軸方向位置を検出するストロークセンサと、
を備え、
前記制御部は、前記アクチュエータに前記第2ドグを軸方向噛合い位置に向けて第1の押し付け力により軸方向噛合い側に移動する指令を出力し、前記第2ドグの軸方向位置が、前記第1ドグの軸方向の歯先と前記第2ドグの軸方向の歯先とが当接する前の第1の所定位置に到達すると、前記第1の押し付け力から前記第1の押し付け力よりも小さな第2の押し付け力とし、前記第2ドグの軸方向位置が、前記第2ドグの軸方向の歯先が前記第1ドグの軸方向歯先よりも軸方向噛合い側となる第2の所定位置に到達すると、前記第2の押し付け力から前記第1の押し付け力とすることを特徴とする自動変速機。 - 請求項1に記載の自動変速機において、
前記第1ドグと前記第2ドグとの回転方向における相対速度を検出するセンサを有し、
前記制御部は、前記相対速度が所定速度より大きいときは、小さいときよりも前記第2の押し付け力を大きくすることを特徴とする自動変速機。
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JP2015168416A JP6574991B2 (ja) | 2015-08-28 | 2015-08-28 | 自動変速機 |
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- 2015-08-28 JP JP2015168416A patent/JP6574991B2/ja active Active
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