JP6574984B2 - 整流子モータ - Google Patents

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Description

本発明は、コミュテータと摺り合って接するブラシおよび電源と、電気的に接続される、雑音防止用のチョークコイルを備えた整流子モータに関する。
自動車等の車両に設けられる、ABS装置(Anti−lock Brake System)やクラッチ冷却装置等に代表される電装品の駆動源として、ブラシを備えた整流子モータが多く用いられている。
従来、整流子モータは、アーマチュア軸に固定されるコミュテータと、コミュテータに摺り合って接する、一対のブラシと、整流子モータの外部に位置する電源と電気的に接続される給電端子と、を備えている。整流子モータには、一対のブラシとコミュテータとが用いられて、アーマチュアコイルに駆動電流が供給される。駆動電流は、電源から給電端子を介して、ブラシに供給される。アーマチュアコイルに供給される駆動電流は、一対のブラシとコミュテータにより、切り替えられる。
一対のブラシは、樹脂で成型されるブラシホルダの内部に、アーマチュア軸の半径方向に沿って移動可能に収納される。ブラシホルダは、樹脂で成型されるベースの一部と、天板と、で形成される。一対の給電端子も、ベースに取り付けられる。なお、コミュテータは、整流子ともいう。
整流子モータが車両に取り付けられる電装品として用いられる場合、整流子モータには、電気的雑音を低減する対策が求められる。電気的雑音は、コミュテータと、一対のブラシとが摺り合って接する部分から発生する。電気的雑音は、ノイズともいう。以下の説明において、電気的雑音は、単に、雑音という。
整流子モータに求められる雑音対策は、車両に取り付けられた他の電装品などに誤動作が生じない程度の対策が求められる。
一般的な雑音対策として、一対の給電端子のそれぞれと、一対のブラシのそれぞれとの間に、各々チョークコイルが接続される。チョークコイルは、整流子モータ内に存在する電流回路の雑音を吸収して、雑音を低減する。なお、整流子モータ内において、チョークコイルを固定する方法は、いろいろな方法が提案されている。
一例として、図9Aから図9Dに示す、特許文献1に記載された整流子モータがある。
図9Aは、従来の整流子モータの縦断面図である。図9Bは、従来の整流子モータの横断面図である。図9Cは、従来の整流子モータに用いられるチョークコイル保持部の要部拡大図である。図9Dは、従来の整流子モータに用いられる他のチョークコイル保持部の要部拡大図である。
図9Aに示すように、整流子モータ101は、アーマチュア軸102に固定されたコミュテータ103を有する。コミュテータ103には、一対のブラシホルダ104に保持された、一対のブラシ105が摺り合わされて接する。
図9Bに示すように、一対のブラシ105のそれぞれは、一対のチョークコイル107のそれぞれを介して、各々給電端子106と接続される。チョークコイル107は、チョークコイル保持部108に保持される。チョークコイル保持部108は、ベース121に形成される。
図9Cに示すように、チョークコイル保持部108は、一対の保持壁109を有する。一対の保持壁109は、一対の平板が、間隔を空けて対向して位置する。一対の保持壁109は、お互いの間隔を増減する方向に作用する弾性力を有する。一対の保持壁109のそれぞれは、相手側の保持壁109に向かって、先端部109aが傾斜する。一対の保持壁109は、基端部109b側よりも先端部109a側の間隔が狭くなる。
図9Dに示すように、一対の保持壁109は、チョークコイル107を挟んで保持する。一対の保持壁109は、チョークコイル107に対して、チョークコイル107の半径方向から接する。
図9Bに示すように、一対の保持壁109は、整流子モータ101の外郭を構成するベース121の一部である。一対の保持壁109は、挟み込むチョークコイル107が有する、大きな直径公差を吸収するため、弾性域が大きい材料で形成される。弾性域とは、弾性体である一対の保持壁109のそれぞれが、弾性変形できる限界領域をいう。一対の保持壁109は、弾性域が大きい材料を用いて形成されるため、一対の保持壁109とチョークコイル107との間に、隙間が生じない。
特開2011−35976号公報
本発明が対象とする整流子モータは、アーマチュア軸に固定されるコミュテータと、一対のブラシホルダと、一対のブラシと、一対のチョークコイルと、一対のチョークコイル保持部と、を備える。
一対のブラシホルダは、コミュテータと対向する位置に開口部を含む。一対のブラシホルダは、アーマチュア軸の半径方向に沿って延伸する。
一対のブラシは、一対のブラシホルダのそれぞれの内部に、アーマチュア軸の半径方向に沿って移動可能に収納される。一対のブラシは、コミュテータとは摺接面で摺り合って接する。
一対のチョークコイルは、導線が螺旋状に巻き回されて円筒形を成す。一対のチョークコイルは、一対のブラシのそれぞれとは電気的に接続される。
一対のチョークコイル保持部は、第1の保持壁と、第2の保持壁と、を有する。
第1の保持壁は、第1の曲面部と、導入部と、第1の曲面部と導入部とをつなぐ接点部と、を有する。第1の曲面部は、一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルの側面と接する。導入部は、一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルを第1の曲面部に導く。
第2の保持壁は、第1の保持壁とは対向して位置する。第2の保持壁は、第2の曲面部を有する。第2の曲面部は、第1の曲面部が接する部分とは異なる部分で、一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルの側面と接する。
一対のチョークコイル保持部は、一対のチョークコイルのうち、それぞれのチョークコイルが成す円筒形の軸心方向に亘って、一対のチョークコイルのうち、それぞれのチョークコイルを、第1の保持壁と第2の保持壁とで挟んで保持する。
図1は、本発明の実施の形態1における整流子モータの斜視外観図である。 図2は、図1中に示す2−2断面図である。 図3は、図1中に示す3−3断面図である。 図4Aは、図3中に示す4A−4A断面図である。 図4Bは、図4Aの他の態様を示す説明図である。 図4Cは、図4Aの別の態様を示す説明図である。 図4Dは、図4Aのさらに他の態様を示す説明図である。 図5Aは、本発明の実施の形態1における整流子モータに用いられるチョークコイル保持部を示す要部拡大図である。 図5Bは、本発明の実施の形態1における整流子モータに用いられる他のチョークコイル保持部を示す要部拡大図である。 図6Aは、本発明の実施の形態1における整流子モータに用いられるチョークコイル保持部にチョークコイルを挿入する工程を示す説明図である。 図6Bは、本発明の実施の形態1における整流子モータに用いられるチョークコイル保持部にチョークコイルを挿入する工程を示す説明図である。 図6Cは、本発明の実施の形態1における整流子モータに用いられるチョークコイル保持部にチョークコイルを挿入する工程を示す説明図である。 図7は、本発明の実施の形態2における整流子モータに用いられるチョークコイル保持部の要部断面図である。 図8は、本発明の実施の形態2における整流子モータに用いられるチョークコイル保持部を示す要部拡大図である。 図9Aは、従来の整流子モータの縦断面図である。 図9Bは、従来の整流子モータの横断面図である。 図9Cは、従来の整流子モータに用いられるチョークコイル保持部の要部拡大図である。 図9Dは、従来の整流子モータに用いられる他のチョークコイル保持部の要部拡大図である。
本発明の実施の形態である整流子モータは、弾性域が小さい耐熱性の樹脂材料を用いて、一対のチョークコイル保持部を形成する。一対のチョークコイル保持部は、弾性域が小さい耐熱性の樹脂材料を用いて形成された、ベースの一部を利用できる。
一対のチョークコイル保持部は、それぞれが曲面部を有する、一対の保持壁を有する。チョークコイルは、それぞれが有する曲面部を利用して、一対の保持壁により保持される。チョークコイルは、一方の保持壁に含まれる導入部により、適正な保持位置まで容易に移動できる。
よって、本実施の形態である整流子モータは、弾性域が小さい樹脂材料で成型された保持壁であっても、チョークコイルが容易に取り付けられる。
つまり、従来の整流子モータには、つぎの改善すべき点があった。すなわち、近年、整流子モータが用いられる電装品は、厳しい環境条件下で使用される。よって、整流子モータは、雰囲気温度が高温の環境下であっても、使用に耐え得る樹脂材料が用いられる。しかも、整流子モータは、樹脂を成型して製造されることがある。この場合、樹脂材料には、流動性が良いことが求められる。
これらの条件を満たす代表的な樹脂材料として、ポリフェニレンサルファイド(Poly Phenylene Sulfide)が、知られている。しかしながら、ポリフェニレンサルファイドは、弾性域が大きくないため、上述した、従来の保持方法を用いることができなかった。
よって、従来の整流子モータは、チョークコイルの保持を目的とした部品を有していた。チョークコイルの保持を目的とした部品は、ベースに、インサート成型するなどして取り付けられる。チョークコイルの保持を目的とした部品は、チョークコイルが振動することで、チョークコイルと給電端子との接続部分に断線が生じることを防止していた。
そこで、後述する本発明の実施の形態である整流子モータは、弾性域が小さいポリフェニサルファイドを用いて、ベースを形成する。本実施の形態である整流子モータは、ベースの一部を利用してチョークコイルの保持を行う。本実施の形態である整流子モータは、チョークコイルと給電端子との接続部分において、断線の発生を防止する。
しかも、本発明の実施の形態である整流子モータは、量産時における組立の作業性を著しく損なうことがない。本発明の実施の形態を用いれば、信頼性が高い、比較的安価な整流子モータを提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具現化した一例であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における整流子モータの斜視外観図である。図2は、図1中に示す2−2断面図である。図3は、図1中に示す3−3断面図である。
また、図4Aは、図3中に示す4A−4A断面図である。図4Bは、図4Aの他の態様を示す説明図である。図4Cは、図4Aの別の態様を示す説明図である。図4Dは、図4Aのさらに他の態様を示す説明図である。
また、図5Aは、本発明の実施の形態1における整流子モータに用いられるチョークコイル保持部を示す要部拡大図である。図5Bは、本発明の実施の形態1における整流子モータに用いられる他のチョークコイル保持部を示す要部拡大図である。
さらに、図6Aから図6Cは、本発明の実施の形態1における整流子モータに用いられるチョークコイル保持部にチョークコイルを挿入する工程を示す説明図である。
図1から図3に示すように、本発明の実施の形態1における整流子モータ11は、アーマチュア軸15に固定されるコミュテータ19と、一対のブラシホルダ21と、一対のブラシ22と、一対のチョークコイル27と、一対のチョークコイル保持部29と、を備える。
一対のブラシホルダ21は、コミュテータ19と対向する位置に開口部21aを含む。一対のブラシホルダ21は、アーマチュア軸15の半径方向に沿って延伸する。
一対のブラシ22は、一対のブラシホルダ21のそれぞれの内部に、アーマチュア軸15の半径方向に沿って移動可能に収納される。一対のブラシ22は、コミュテータ19とは摺接面22aで摺り合って接する。
一対のチョークコイル27は、導線27cが螺旋状に巻き回されて円筒形を成す。一対のチョークコイル27は、一対のブラシ22のそれぞれとは電気的に接続される。
図4Aに示すように、一対のチョークコイル保持部29は、第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aと、を有する。
第1の保持壁30bは、第1の曲面部35bと、導入部であるスロープ32と、第1の曲面部35bと導入部であるスロープ32とをつなぐ接点部36と、を有する。第1の曲面部35bは、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27の側面27aと接する。導入部であるスロープ32は、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27を第1の曲面部35bに導く。
第2の保持壁30aは、第1の保持壁30bとは対向して位置する。第2の保持壁30aは、第2の曲面部35aを有する。第2の曲面部35aは、第1の曲面部35bが接する部分とは異なる部分で、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27の側面27aと接する。
図3に示すように、一対のチョークコイル保持部29は、一対のチョークコイル27のうち、それぞれのチョークコイル27が成す円筒形の軸心27b方向に亘って、一対のチョークコイル27のうち、それぞれのチョークコイル27を、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとで挟んで保持する。
本構成とすれば、第1の保持壁30bは、第1の曲面部35bを有する。第2の保持壁30aは、第2の曲面部35aを有する。チョークコイル27は、第1の保持壁30bが有するスロープ32上を滑って、第1の曲面部35bと第2の曲面部35aとの間に挿入される。チョークコイル27が、スロープ32上を移動して、チョークコイル保持部29内にて、予め定められた位置に容易に挿入される。
よって、チョークコイル保持部29が、弾性域が小さい樹脂材料で形成されたとしても、チョークコイル27は、容易に、正しい位置へ取り付けられる。
つまり、本実施の形態1によれば、組立工数を低減しつつ、組付けのばらつきが抑制された、信頼性の高い、整流子モータを提供できる。
特に、顕著な作用効果を奏する形態は、以下のとおりである。
すなわち、図2、図3に示すように、本実施の形態1における整流子モータ11は、さらにベース20を備える。ベース20は、一対のブラシホルダ21と、一対のチョークコイル保持部29と、を樹脂で一体に成型する。ベース20は、一対の給電端子24を有する。一対の給電端子24は、一対のチョークコイル27のそれぞれのチョークコイル27が含む導線27cの両方の端部27dをそれぞれ接続する。本実施の形態1において、それぞれのチョークコイル27は、一対の給電端子24と接続される。よって、本実施の形態1における整流子モータ11は、2対の給電端子24を有する。
図4Bに示すように、軸心27bと直交する面において、第1の曲面部35bが成す曲線の長さL1は、第2の曲面部35aが成す曲線の長さL2よりも短い。
また、図4Cに示すように、軸心27bと直交する面において、第2の曲面部35aが成す曲線の曲率半径R1は、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27が成す円筒形の断面形状の曲率半径R2よりも短い。
また、図4Dに示すように、第2の保持壁30aは、一対の第2の爪部31a、31bを含む。一対の第2の爪部31a、31bは、第2の曲面部35aの両端に位置する。一対の第2の爪部31a、31bは、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27の側面27aと接する。
また、第1の保持壁30bにおいて、第1の曲面部35bが、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27の側面27aと接する。一方のチョークコイル27が挿入される方向を含む断面40において、接点部36が、一対の第2の爪部31a、31bの間に位置する。
また、一対のチョークコイル保持部29のそれぞれは、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27の側面27aと第1の保持壁30bとが接する箇所と、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27の側面27aと第2の保持壁30aとが接する箇所との合計が、3である。
以上の構成とすれば、チョークコイル27は、チョークコイル27の径方向において、第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aとで挟まれて、保持される。第1の保持壁30bは、第1の曲面部35bを有する。第1の曲面部35bは、両端に一対の第2の爪部31a、31bを含む。第2の保持壁30aは、第2の曲面部35aを有する。
よって、チョークコイル27は、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aから、3箇所で保持される。チョークコイル27と、第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aとの各々の接点には、隙間が生じない。従って、チョークコイル27は、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとに、しっかりと保持される。
また、図4Aから図4Dに示すように、本実施の形態1における整流子モータには、第2の曲面部35aと側面27aとの間に、隙間である調整部39が形成される。チョークコイル27の直径の寸法は、公差の範囲で変動する。よって、調整部39は、チョークコイル27の直径の寸法が変動しても、この変動を吸収することができる。さらに、調整部39は、整流子モータが動作することによって生じる振動を吸収できるため、チョークコイル保持部29がチョークコイル27を損傷することを防止できる。
換言すれば、本実施の形態1における整流子モータは、チョークコイル27を第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとで、隙間なく保持するための第2の爪部31a、31bを有する。また、本実施の形態1における整流子モータには、チョークコイル27に生じる公差を吸収したり、整流子モータが動作する際に生じる振動を防止したりする、調整部39が形成される。
この結果、本実施の形態1における整流子モータは、整流子モータが動作する際、チョークコイル27に伝えられる振動を抑制できる。よって、本実施の形態1における整流子モータは、チョークコイル27と給電端子24との接続部分に対する信頼性が高められる。
また、図5Aに示すように、第1の保持壁30bは、軸心27b方向において、第1の曲面部35bを複数に分割する第1の溝部37bをさらに有する。換言すれば、第1の溝部37bは、複数の第1の保持壁30bを形成する。
また、軸心27bを含む断面に対して、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとは、千鳥状に位置する。
以上の構成によれば、チョークコイル27は、チョークコイル27の軸心27b方向において、複数個の第1の保持壁30bを得ることができる。よって、複数個の第1の保持壁30bがそれぞれ有する弾性力を調整することで、チョークコイル27に与えられる弾性力が、調整可能となる。
なお、上記説明において、第1の保持壁30bは、2つに分割された形態を例示した。十分な保持力を確保できる場合、第1の保持壁30bは、対向して位置する第2の保持壁30aのように、分割されない形態でもよい。
また、上述した構成によれば、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとは、弾性変形した状態で、チョークコイル27を保持する。このとき、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとは、チョークコイル27の直径の公差を吸収できる。よって、本実施の形態1における整流子モータは、チョークコイル27の公差の範囲を大きくしても、しっかりとチョークコイル27を保持できる。
この結果、本実施の形態1における整流子モータは、公差が大きいチョークコイル27を使用できるため、チョークコイル27の価格を低減できる。よって、本実施の形態1によれば、整流子モータの価格も低減できる。
また、一対のチョークコイル保持部29は、ポリフェニレンサルファイドを材料とすることができる。
以上の構成によれば、本実施の形態1における整流子モータは、弾性域が小さい樹脂材料で構成できる。例えば、一般的に高耐熱性の樹脂材料として知られる、ポリフェニレンサルファイドでも構成できる。よって、本実施の形態1によれば、高い耐熱性を有する整流子モータを、提供できる。
図面を用いて、さらに詳細に説明する。
図1、図2に示すように、整流子モータ11は、自動車等の車両に搭載されるクラッチ冷却装置の駆動源として用いられる。
図2に示すように、整流子モータ11のヨーク12は、鋼板により有底筒状に形成される。ヨーク12の開口端12aには、ベース20が取り付けられる。ヨーク12の内周面には、一対の永久磁石であるマグネット13が固定される。一対のマグネット13は、ヨーク12の内部に磁界を発生させる。
ヨーク12の内部には、アーマチュア14が収容される。アーマチュアは、電機子ともいう。アーマチュア14は、アーマチュア軸15の一端が軸受16に支持されることで、回転自在となる。軸受16は、ヨーク12の底部に固定される。
アーマチュアコア17は、アーマチュア軸15に固定される。アーマチュアコアは、電機子鉄心ともいう。アーマチュアコア17には、アーマチュア軸15の周方向に沿って、複数のスロット17aが形成される。アーマチュアコア17には、それぞれのスロット17aを通って、それぞれアーマチュアコイル18が巻き回される。アーマチュアコイルは、電機子巻線ともいう。
軸心15a方向において、アーマチュア軸15には、アーマチュアコア17と隣接して、コミュテータ19が固定される。コミュテータは、整流子ともいう。コミュテータ19は、複数のセグメント片19aを有する。複数のセグメント片19aは、アーマチュア軸15の周方向に沿って、等間隔で並べられる。それぞれのセグメント片19aは、互いに絶縁されている。それぞれのセグメント片19aは、それぞれに対応するアーマチュアコイル18に含まれるコイル端と、電気的に接続される。
ヨーク12に含まれる開口端12aには、円筒部分を含むベース20が取り付けられる。ベース20は、樹脂で成型されており、一対のブラシホルダ21を有する。
一対のブラシホルダ21には、それぞれ、ブラシ22が挿入される。ブラシ22は、炭素や黒鉛等の導体により形成される。ブラシ22は、ブラシホルダ21内を移動可能に収納される。
図3に示すように、ブラシ22には、ピグテール22bが接続される。
図2に示すように、ブラシホルダ21内には、ブラシバネ23も収納される。ブラシ22は、ブラシバネ23により付勢されて、コミュテータ19の外周面に対して、弾性的に接触する。
図3に示すように、ベース20には、一対の給電端子24が取り付けられる。それぞれの給電端子24は、一方がベース20の内部を通って、コネクタ25と、接続される。コネクタ25は、整流子モータ11の外部に位置する、車両に取り付けられたバッテリ等の電源と接続される。
それぞれの給電端子24は、他方がピグテール22bを介して、ブラシ22と電気的に接続される。
本構成とすれば、バッテリ等の電源から供給された駆動電流は、コネクタ25から給電端子24、ピグテール22bを介して、ブラシ22からコミュテータ19へと流される。駆動電流は、ブラシ22とコミュテータ19とにより、所定のタイミングで切り替えられて、アーマチュアコイル18に供給される。
図2に示すように、マグネット13から生じる磁界内で、所定のタイミングでアーマチュアコイル18に駆動電流が供給される。この結果、アーマチュアコイル18には、電磁力が発生するため、アーマチュア軸15は回転する。
なお、上述した構成とは別に、ベース20は、給電端子24を用いない構成としてもよい。例えば、ベース20において、ピグテール22bは、半田付けなどにより、直接、チョークコイル27の一方に取り付けられる。チョークコイル27の他方は、ジャンパー線を用いて、ベース20の内部で、電気的に接続される。
図3に示すように、本実施の形態1における整流子モータ11において、一対のブラシ22は、それぞれ、チョークコイル27を介して給電端子24と接続される。チョークコイル27は、雑音を防止する素子である。
整流子モータ11が動作するとき、雑音は、コミュテータ19とブラシ22との摺接面22aから生じる。チョークコイル27は、この雑音を低減するために、取り付けられる。
図4Aから図5Bに示すように、チョークコイル27は、導線27cが円柱状の心材28の外周部を取り巻くように、螺旋状に巻き回される。巻き回された導線は、コイルとして機能する。巻き回された導線27cは、心材28に固定される。心材28は、チョークコイル27よりも軸心27b方向の長さが長い。心材28は、両端部分がチョークコイル27の両端部から軸心27b方向に突出する。チョークコイル27の両方の端部27dは、それぞれ給電端子24に接続されて、半田付けにより固定される。一対の給電端子24は、チョークコイル保持部29の近傍に位置する。本構成とすれば、チョークコイル27には、チョークコイル保持部29の保持力に加え、給電端子24から導線27cの端部27dに対する保持力も期待できる。よって、チョークコイル27は、さらに、しっかりと保持される。
ベース20は、チョークコイル27を保持するために、一対のチョークコイル保持部29を有する。チョークコイル保持部29は、一対の給電端子24間に位置する。チョークコイル保持部29は、チョークコイル27がベース20の底面20aに対して、平行の状態を保持する。
さらに、チョークコイル保持部29について、詳細に説明する。なお、図3に示すように、2つのチョークコイル保持部29は、左右対称で、基本的に同一の構造である。よって、以下の説明では、一方のチョークコイル保持部29の構造について解説を行う。一方のチョークコイル保持部29の説明は、他方のチョークコイル保持部29に援用できる。
図4Aから図5Bに示すように、チョークコイル保持部29は、ベース20から突出した、第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aと、を有する。第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aとは、樹脂材料により、ベース20と一体で形成される。第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aと、チョークコイル27の軸心27bとは、互いに平行となる位置にある。第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aとは、所定の間隔を空けて、対向して位置する。
第1の保持壁30bは、第2の保持壁30aが位置する側に、第1の曲面部35bを有する。第1の保持壁30bは、第1の曲面部35bと連続して、スロープ32が形成される。接点部36は、第1の曲面部35bとスロープ32とのつなぎ目に位置する。
第2の保持壁30aは、第1の保持壁30bが位置する側に、第2の曲面部35aを有する。
なお、以下の説明において、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとの間に位置する空間を、チョークコイル保持部29の内側ということもある。また、チョークコイル27の径方向であって、チョークコイル保持部29の内側と反対側を、チョークコイル保持部29の外側ということもある。
図4Aに示すように、第2の保持壁30aは、一対の第2の爪部31a、31bを含む。一対の第2の爪部31a、31bは、第2の保持壁30aと一体に形成される。第2の爪部31aは、第2の保持壁30aの反底面20a側先端から、第1の保持壁30bに含まれるスロープ32と向かい合うように形成される。換言すれば、第2の爪部31aは、チョークコイル保持部29の内側に向けて突出するよう、形成される。
図6A、図6Bに示すように、チョークコイル27が挿入されていない状態において、第2の保持壁30aの先端部分と、第1の保持壁30bの接点部36との間隔W1は、チョークコイル27の直径Dよりも狭い。
また、図6Cに示すように、チョークコイル27が挿入された状態において、第2の保持壁30aとチョークコイル27との接点部分と、第1の保持壁30bとチョークコイル27との接点部分との間隔W2は、チョークコイル27の直径Dの公差最小値と同一の値である。直径Dの公差最小値とは、チョークコイル27を製造する際の寸法公差であり、チョークコイル27の直径が最も小さくなる値をいう。チョークコイル27は、公差最小値以上の直径Dを有する。よって、本構成とすれば、チョークコイル27は、寸法公差を考慮しても、しっかりとチョークコイル保持部29に保持される。
図5A、図5Bに示すように、底面20aに形成された、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとの間には、型抜き用の凹部33が形成される。ベース20が樹脂成型される際、型抜き用の凹部33が使用される。
図5Aに示すように、チョークコイルの軸心27b方向において、凹部33と隣り合う位置には、それぞれ、壁34が形成される。一対の壁34は、チョークコイル27の位置決めに用いられる。一対の壁34は、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aと同様、ベース20と一体に形成される。一対の壁34は、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aと同じ方向に、底面20aの表面から突出するよう形成される。
図5Bに示すように、チョークコイル27が、チョークコイル保持部29である、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとの間に挿入される。このとき、心材28の両端部分は、一対の壁34に対向して位置する。よって、チョークコイル27は、軸心27b方向に位置決めされる。
図6Aから図6Cに示すように、チョークコイル27は、第1の保持壁30bに形成された傾斜であるスロープ32を滑りながら、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとの間に挿入される。
第1の保持壁30bは、接点部36を介して、スロープ32から第1の曲面部35bが連続して形成される。
本構成とすれば、チョークコイル27がチョークコイル保持部29に挿入される工程において、チョークコイル27は、スロープ32上を滑りながら移動し、チョークコイル保持部29の定められた位置へ容易に挿入される。よって、チョークコイル27がチョークコイル保持部29に挿入される工程は、作業工数を低減できる。しかも、挿入されたチョークコイル27の位置は、ばらつきが抑制される。従って、チョークコイル27が用いられる整流子モータは、品質が向上する。
第2の保持壁30aは、樹脂材料を用いて形成されるため、弾性力を有する。弾性力は、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとが向かい合う方向、すなわち、チョークコイル保持部29の内側に向かって、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとの間の距離を増減するように作用する。第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとの間の距離を増減する方向とは、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとで挟まれる、チョークコイル27の径方向である。
よって、チョークコイル27は、上述した弾性力を利用して、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとを弾性変形させることで、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとの間に挿入される。
チョークコイル27がチョークコイル保持部29の予め定められた位置に挿入されると、チョークコイル27は、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとで、挟まれて保持される。チョークコイル27の外周面である側面27aは、第1の保持壁30bに含まれる第1の曲面部35bと、第2の保持壁30aに含まれる第2の曲面部35aと、に接する。第1の曲面部35bと第2の曲面部35aとは、互いに、チョークコイル保持部29の内側に向かって形成される。
このとき、図4Aに示すように、チョークコイル27の側面27aは、第1の保持壁30bに含まれる第1の曲面部35bと、第2の保持壁30aに含まれる、一対の第2の爪部31a、31bと、隙間なく接して、保持される。
以上のように、本発明の実施の形態1におけるチョークコイル27は、チョークコイル27の径方向において、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとの間で、3箇所の接点を有する。チョークコイル27は、弾性力を利用して、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとの間に保持される。よって、チョークコイル27と、チョークコイル27と接する第1の保持壁30bと、チョークコイル27と接する第2の保持壁30aとの間には、隙間は生じない。従って、チョークコイル27は、しっかりとチョークコイル保持部29に保持される。
この結果、本実施の形態1における整流子モータ11が動作する際、ブラシ22等から生じた振動がチョークコイル27に伝達されて、チョークコイル保持部29内にてチョークコイル27が振動することを抑制できる。チョークコイル27に生じる振動を抑制すれば、チョークコイル27と給電端子24との接続部に施された半田部に、クラック等が生じることを防止できる。よって、チョークコイル27と給電端子24との接続部分の信頼性を向上できる。
さらに、チョークコイル27と、第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aとの間で、振動が発生することを防止できるため、チョークコイル保持部29内でチョークコイル27が振動することによる異音を低減できる。
ところで、図6Cに示すように、チョークコイル27を保持する、第2の保持壁30aの先端部分と、第1の保持壁30bの接点部36との間隔W2は、チョークコイル27の直径Dの公差最小値と同一の値であることは既に説明した。
ここで、チョークコイル27の直径Dが、公差最小値よりも大きい場合について、説明する。
標準的に、チョークコイル27の直径Dは、公差最小値よりも大きいと考えられる。よって、標準的な寸法のチョークコイル27が、チョークコイル保持部29に挿入された場合、チョークコイルの直径Dは、間隔W2よりも大きくなる。このとき、第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aとは、それぞれが有する弾性力により、チョークコイル27を保持する方向とは反対の方向に向かって、広がりながら、チョークコイル27を保持する。換言すれば、第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aとは、チョークコイル27の外側に向かって最小の弾性変形を生じた状態で、チョークコイル27を保持する。
この場合、第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aとは、チョークコイルの直径Dが大きくなった分、より多くの弾性力をチョークコイル27に加えることになる。よって、直径Dが大きくなったチョークコイル27は、さらに、しっかりとチョークコイル保持部29に保持される。
なお、本実施の形態1では、チョークコイル27を保持する、第2の保持壁30aの先端部分と、第1の保持壁30bの接点部36との間隔W2は、チョークコイル27の直径Dの公差最小値と同一の値とした。
この間隔W2は、チョークコイル27の直径Dの公差最小値よりも小さい値としてもよい。この場合、第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aとは、常に、チョークコイル保持部29の外側に向かって弾性変形した状態で、チョークコイル27を保持する。換言すれば、第1の保持壁30bと、第2の保持壁30aとは、常に、チョークコイル27に対して弾性力を加えた状態で、チョークコイル27をしっかりと保持する。
以上の説明から明らかなように、本発明の実施の形態1における整流子モータは、第1の保持壁と、第2の保持壁とが、チョークコイル保持部の外側に弾性変形された状態で、チョークコイルを保持する。よって、チョークコイルは、第1の保持壁と、第2の保持壁とから、適度な弾性力を受けながら、しっかりと保持される。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2における整流子モータに用いられるチョークコイル保持部の要部断面図である。図8は、本発明の実施の形態2における整流子モータに用いられるチョークコイル保持部を示す要部拡大図である。
なお、本実施の形態1における整流子モータと同様の構成については、同じ符号を付して、説明を援用する。
図7に示すように、本実施の形態2における整流子モータにおいて、第1の保持壁30bは、第1の曲面部35bの両端に位置して、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27の側面27aと接する、一対の第1の爪部38a、38bを含む。
つまり、一対のチョークコイル保持部29のそれぞれは、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27の側面27aと第1の保持壁30bとが接する箇所と、一対のチョークコイル27のうち、一方のチョークコイル27の側面27aと第2の保持壁30aとが接する箇所との合計が、4である。具体的には、チョークコイル27は、第1の保持壁30bに含まれる第1の爪部38a、38bと、第2の保持壁30aに含まれる第2の爪部31a、31bと、で保持される。
また、図7に示すように、本実施の形態2における整流子モータには、第1の曲面部35bと側面27aとの間に、隙間である調整部39aが形成される。チョークコイル27の直径の寸法は、公差の範囲で変動する。よって、調整部39aは、チョークコイル27の直径の寸法が変動しても、この変動を吸収することができる。さらに、調整部39aは、整流子モータが動作することによって生じる振動を吸収できるため、チョークコイル保持部29がチョークコイル27を損傷することを防止できる。
換言すれば、本実施の形態2における整流子モータは、チョークコイル27を第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとで、隙間なく保持するための第1の爪部38a、38bをさらに有する。また、本実施の形態2における整流子モータには、チョークコイル27に生じる公差を吸収したり、整流子モータが動作する際に生じる振動を防止したりする、調整部39aが形成される。
この結果、本実施の形態2における整流子モータは、整流子モータが動作する際、チョークコイル27に伝えられる振動を抑制できる。よって、本実施の形態2における整流子モータは、チョークコイル27と給電端子24との接続部分に対する信頼性が高められる。
また、図8に示すように、本実施の形態2における整流子モータにおいて、第2の保持壁30aは、軸心27b方向において、第2の曲面部35aを複数に分割する第2の溝部37aをさらに有する。
つまり、第2の溝部37aは、複数の第2の保持壁30aを形成する。軸心27bを含む断面に対して、第1の保持壁30bと第2の保持壁30aとは、千鳥状に位置する。
以上の構成によれば、チョークコイル27は、チョークコイル27の軸心27b方向において、複数個の第1の保持壁30bに加え、複数個の第2の保持壁30aを得ることができる。よって、複数個の第1の保持壁30bと、複数個の第2の保持壁30aと、がそれぞれ有する弾性力を調整することで、チョークコイル27に与えられる弾性力が、調整可能となる。
本構成とすれば、チョークコイルの直径Dの公差の範囲を大きくしても、チョークコイルは、第1の保持壁と第2の保持壁との間で、しっかりと保持される。よって、チョークコイルの直径Dの公差の範囲を大きくすれば、チョークコイルの価格を低減できる。また、チョークコイルの価格低減は、本実施の形態における整流子モータの価格低減にも反映される。
また、以上の説明から明らかなように、本実施の形態における整流子モータは、つぎの形態にて、チョークコイルがチョークコイル保持部によって、保持される。
まず、チョークコイルは、第1の曲面部と、一対の第2の爪部との3箇所で、チョークコイル保持部に保持される。
また、チョークコイルは、一対の第1の爪部と、一対の第2の爪部との4箇所で、チョークコイル保持部に保持される。
本発明の整流子モータは、上述した実施の形態に限定されるものではない。本発明の整流子モータは、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜、要部を変更してもよい。
本発明の整流子モータは、クラッチ冷却用装置の駆動源として用いられる以外に、高温条件となる車両のエンジンルーム内、例えば、ABS装置(Anti−lock Brake System)の駆動源として用いられる整流子モータ等にも、適用できる。
11,101 整流子モータ
12 ヨーク
12a 開口端
13 マグネット
14 アーマチュア
15,102 アーマチュア軸
15a,27b 軸心
16 軸受
17 アーマチュアコア
17a スロット
18 アーマチュアコイル
19,103 コミュテータ
19a セグメント片
20,121 ベース
20a 底面
21,104 ブラシホルダ
21a 開口部
22,105 ブラシ
22a 摺接面
22b ピグテール
23 ブラシバネ
24,106 給電端子
25 コネクタ
27,107 チョークコイル
27a 側面
27c 導線
27d 端部
28 心材
29,108 チョークコイル保持部
30a 第2の保持壁
30b 第1の保持壁
31a,31b 第2の爪部
32 スロープ(導入部)
33 凹部
34 壁
35a 第2の曲面部
35b 第1の曲面部
36 接点部
37a 第2の溝部
37b 第1の溝部
38a,38b 第1の爪部
39,39a 調整部
40 断面
109 保持壁
109a 先端部
109b 基端部

Claims (11)

  1. アーマチュア軸に固定されるコミュテータと、
    前記コミュテータと対向する位置に開口部を含み、前記アーマチュア軸の半径方向に沿って延伸する、一対のブラシホルダと、
    前記一対のブラシホルダのそれぞれの内部に、前記半径方向に沿って移動可能に収納されるとともに、前記コミュテータとは摺接面で摺り合って接する、一対のブラシと、
    導線が螺旋状に巻き回されて円筒形を成し、前記一対のブラシのそれぞれとは電気的に接続される、一対のチョークコイルと、
    前記一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルの側面と接する、第1の曲面部と、前記一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルを前記第1の曲面部に導く、導入部と、前記第1の曲面部と前記導入部とをつなぐ接点部と、を有する第1の保持壁と、前記第1の保持壁とは対向して位置し、前記第1の曲面部が接する部分とは異なる部分で、前記一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルの側面と接する、第2の曲面部を有する第2の保持壁と、を有し、前記一対のチョークコイルのうち、それぞれのチョークコイルが成す前記円筒形の軸心方向に亘って、前記一対のチョークコイルのうち、それぞれのチョークコイルを、前記第1の保持壁と前記第2の保持壁とで挟んで保持する、一対のチョークコイル保持部と、
    を備え
    前記軸心と直交する面において、前記第2の曲面部が成す曲線の曲率半径は、前記一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルが成す前記円筒形の断面形状の曲率半径よりも短い、整流子モータ。
  2. 前記一対のブラシホルダと、
    前記一対のチョークコイル保持部と、
    を樹脂で一体に成型するベースをさらに備え、
    前記ベースは、前記一対のチョークコイルのそれぞれのチョークコイルが含む前記導線の両方の端部をそれぞれ接続する、一対の給電端子を有する、請求項1に記載の整流子モータ。
  3. 前記軸心と直交する面において、前記第1の曲面部が成す曲線の長さは、前記第2の曲
    面部が成す曲線の長さよりも短い、請求項1に記載の整流子モータ。
  4. 前記第1の保持壁は、前記第1の曲面部の両端に位置して、前記一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルの側面と接する、一対の第1の爪部を含む、請求項1に記載の整流子モータ。
  5. 前記第2の保持壁は、前記第2の曲面部の両端に位置して、前記一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルの側面と接する、一対の第2の爪部を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の整流子モータ。
  6. 前記第1の保持壁は、前記第1の曲面部が、前記一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルの側面と接し、前記一方のチョークコイルが挿入される方向を含む断面において、前記接点部が、前記一対の第2の爪部の間に位置する、請求項に記載の整流子モータ。
  7. 前記一対のチョークコイル保持部のそれぞれは、前記一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルの側面と前記第1の保持壁とが接する箇所と、前記一対のチョークコイルのうち、一方のチョークコイルの側面と前記第2の保持壁とが接する箇所との合計が、3または4である、請求項1に記載の整流子モータ。
  8. 前記第1の保持壁は、前記軸心方向において、前記第1の曲面部を複数に分割する第1の溝部をさらに有する、請求項1からのいずれか一項に記載の整流子モータ。
  9. 前記第2の保持壁は、前記軸心方向において、前記第2の曲面部を複数に分割する第2の溝部をさらに有する、請求項1からのいずれか一項に記載の整流子モータ。
  10. 前記軸心を含む断面に対して、前記第1の保持壁と前記第2の保持壁とは、千鳥状に位置する、請求項1からのいずれか一項に記載の整流子モータ。
  11. 前記一対のチョークコイル保持部は、ポリフェニレンサルファイドを材料とする、請求項1からのいずれか一項に記載の整流子モータ。
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