初めに、図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。
上述の通り、印刷において、効率的に適切な修正を行うことを実現することに貢献するサーバ装置が望まれる。
そこで、一例として、図1に示すサーバ装置1000を提供する。サーバ装置1000は、印刷データ記憶部1001と、印刷修正受付部1002と、印刷データ修正部1003と、印刷データ生成部1004とを備える。サーバ装置1000は、印刷を行う印刷装置2000と接続するものとする。
印刷データ記憶部1001は、印刷元データとは異なるデータ形式である、第1の印刷データ1011を記憶する。ここで、第1の印刷データ1011のデータ形式は、印刷装置2000に対応するデータ形式とは異なるデータ形式であっても良い。
印刷修正受付部1002は、第1の印刷データ1011に対する修正内容及び修正箇所を、修正データ1012として受信する。ここで、修正データ1012は、文字情報、画像情報のうち少なくともいずれかの情報と、書式情報と、レイアウト情報とが対応付けられた情報を含むものとする。
印刷データ修正部1003は、第1の印刷データ1011に修正データ1012を反映して、印刷データ記憶部1001が記憶する、第1の印刷データ1011を更新する。印刷データ生成部1004は、第1の印刷データ1011に基づいて、第2の印刷データ1013を生成し、第2の印刷データ1013を印刷装置2000に送信する。ここで、第2の印刷データ1013は、印刷を実行する印刷装置2000に対応するデータ形式であるものとする。
以上の通り、サーバ装置1000は、印刷元データとは異なるデータ形式である、第1の印刷データ1011に対する修正を、修正データ1012として取得する。ここで、修正データ1012のデータ形式は、第1の印刷データ1011のデータ形式に対応するデータ形式であれば良く、印刷元データとは異なるデータ形式であっても良い。そのため、サーバ装置1000は、ユーザが、印刷元データを作成したアプリケーションプログラムを利用せず、修正作業を行うことを実現することに貢献する。
さらに、サーバ装置1000は、文字情報、画像情報のうち少なくともいずれかの情報と、書式情報と、レイアウト情報とが対応付けられた修正データ1012に基づいて、印刷対象のデータ(第1の印刷データ1011)を更新する。そのため、サーバ装置1000は、ユーザが多様な内容の修正を行うことを実現することに貢献する。従って、サーバ装置1000は、ユーザが適切な修正を行うことを実現することに貢献する。
以上より、サーバ装置1000は、印刷において、効率的に適切な修正を行うことを実現することに貢献する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る印刷システムの全体構成の一例を示す図である。図2を参照すると、印刷システムは、クライアント装置10と、サーバ装置20と、修正操作受付装置30と、印刷装置40と、を含んで構成される。クライアント装置10、印刷装置40、修正操作受付装置30は、夫々、サーバ装置20に接続する。
クライアント装置10は、印刷対象の文書データ、画像データ等を作成する情報処理装置(コンピュータ)である。クライアント装置10は、文書作成アプリケーションプログラム、画像編集アプリケーションプログラム等を搭載する、PC、タブレット端末、スマートフォン等であっても良い。
クライアント装置10は、印刷対象の文書(印刷元データ101)を作成し、作成した印刷元データ101を、印刷用の中間データ(第1の印刷データ102)に変換する。そして、クライアント装置10は、印刷用の中間データ(第1の印刷データ102)及び印刷設定情報103を、サーバ装置20に送信する。
ここで、印刷設定情報103は、割り付け印刷、及び/又は両面印刷に関する情報を含むものとする。なお、割り付け印刷とは、印刷用紙の一面に、2ページ以上を印刷することを意味する。
また、第1の印刷データ102は、文字情報、画像情報のうち少なくともいずれかの情報と、書式情報と、レイアウト情報とが対応付けられた情報であるものとする。例えば、第1の印刷データ102は、PDF(Portable Document Format)、XPS(XML (Extensible Markup Language) Paper Specification)、PS(Post Script)等のデータ形式のデータであっても良い。なお、第1の印刷データ102のデータ形式は、印刷元データ101を作成したアプリケーションプログラム、及び印刷装置40に依存しないデータ形式であることが好ましい。
サーバ装置20は、印刷ジョブを制御する情報処理装置(コンピュータ)である。サーバ装置20は、印刷データ記憶部21と、印刷設定記憶部22とを含んで構成される。印刷データ記憶部21、及び印刷設定記憶部22は、磁気ディスク装置や光ディスク装置、半導体メモリによって実現される。サーバ装置20は、クライアント装置10から受信した第1の印刷データ102を、印刷データ記憶部21に格納する。また、サーバ装置20は、クライアント装置10から受信した印刷設定情報103を、印刷設定記憶部22に格納する。
修正操作受付装置30は、ユーザの操作に基づいて、第1の印刷データ102の送信要求、及び、再印刷要求をサーバ装置20に送信する、情報処理装置(コンピュータ)である。
具体的には、修正操作受付装置30は、ユーザの操作に基づいて、修正対象の印刷データを、サーバ装置20に要求する。サーバ装置20は、第1の印刷データ102の複製データを、第1の印刷データ104として、修正操作受付装置30に送信する。修正操作受付装置30は、第1の印刷データ104に対する修正内容及び修正箇所を、修正データ105として、サーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、受信した修正データ105を、第1の印刷データ102に反映し、印刷データ記憶部21が記憶する第1の印刷データ102を更新する。
印刷装置40は、サーバ装置20の指示に応じて、印刷処理を実行する。具体的には、サーバ装置20は、印刷装置40に対応するページ記述言語(PDL;Page Description Language)を用いて、第1の印刷データ102に基づいて、第2の印刷データ106を生成する。そして、サーバ装置20は、印刷装置40に、第2の印刷データ106を送信する。印刷装置40は、第2の印刷データ106を受信した場合、第2の印刷データ106の印刷を行う。なお、以下の説明では、印刷装置40に対応するページ記述言語を、「プリンタ言語」とも呼ぶ。
さらに、サーバ装置20は、修正データ105に基づいて、第1の印刷データ102を更新した場合、再印刷が必要なページ(以下、「再印刷ページ」とも呼ぶ)を計算する。そして、サーバ装置20は、第1の印刷データ102のうち、再印刷が必要なページに相当するデータを、第2の印刷データ106に変換し、印刷装置40に送信する。その結果、印刷装置40は、再印刷を行う場合に、印刷済みの情報を再印刷することを回避できる。
なお、コピー機能、スキャナ機能等を備える複合機に、印刷装置40が搭載されている場合、ユーザの操作を受け付け、処理を実行する、複合機に搭載されたコンピュータが、修正操作受付装置30の機能を実現しても良い。つまり、修正操作受付装置30が、印刷装置40が搭載されている複合機に一体化していても良い。なお、修正操作受付装置30と、印刷装置40とが一体化していない場合には、印刷装置40の近傍に、修正操作受付装置30を設置することが好ましい。印刷装置40の近傍に、修正操作受付装置30を設置することで、ユーザは、印刷結果を確認後に、容易に修正を行うことができる。
次に、図3を参照しながら、クライアント装置10、サーバ装置20、修正操作受付装置30の内部構成について、詳細に説明する。
[クライアント装置の構成]
図3を参照すると、クライアント装置10は、印刷指示部11と、仮想プリンタドライバ12とを含んで構成される。
印刷指示部11は、仮想プリンタドライバ12に、サーバ装置20への印刷データの送信を指示する。例えば、文書作成アプリケーションプログラム等において、ユーザの操作に基づいて、印刷実行が指示された場合、印刷指示部11は、仮想プリンタドライバ12に、サーバ装置20への印刷データの送信を指示する。
仮想プリンタドライバ12は、文書作成アプリケーションプログラム等を用いて作成した、印刷対象の文書データ等(印刷元データ)を、印刷用の中間形式に変換し、印刷用の中間データ(第1の印刷データ)を生成する。そして、仮想プリンタドライバ12は、生成した第1の印刷データを、サーバ装置20に送信する。さらに、仮想プリンタドライバ12は、第1の印刷データに対応する印刷設定情報を、サーバ装置20に送信する。
[サーバ装置の構成]
図4は、サーバ装置20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。サーバ装置20は、内部バスにより相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)201、メモリ202、NIC(Network Interface Card)203等を備える。メモリ202は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等である。サーバ装置20は、NIC203を介して、クライアント装置10、印刷装置40、修正操作受付装置30と通信する。なお、図4に示す構成は、サーバ装置20のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。サーバ装置20は、図示しないハードウェアを含んでも良い。
図3を参照すると、サーバ装置20は、印刷データ記憶部21と、印刷設定記憶部22と、印刷受付部23と、印刷修正受付部24と、印刷データ修正部25と、印刷ページ計算部26と、印刷データ生成部27と、実プリンタドライバ28とを含んで構成される。例えば、図3に示すサーバ装置20の各処理モジュールは、メモリ202に格納されたプログラムを、CPU201が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能を何らかのハードウェア、及び/又は、ソフトウェアで実行する手段があればよい。
印刷受付部23は、クライアント装置10から送信された第1の印刷データを、印刷データ記憶部21に格納する。また、印刷受付部23は、クライアント装置10から送信された印刷設定情報を、印刷設定記憶部22に格納する。
印刷修正受付部24は、修正操作受付装置30からの要求に応じて、処理を行う。印刷修正受付部24は、修正操作受付装置30から、印刷データの取得要求があった場合、印刷データ記憶部21が記憶する第1の印刷データを、修正操作受付装置30に送信する。具体的には、印刷修正受付部24は、印刷データ記憶部21が記憶する第1の印刷データの複製を生成し、複製した第1の印刷データを、修正操作受付装置30に送信する。
また、印刷修正受付部24は、第1の印刷データに対する修正内容及び修正箇所を、修正データとして取得する。具体的には、印刷修正受付部24は、修正操作受付装置30から、再印刷要求があった場合、再印刷対象の文書に対応する、修正データを、修正操作受付装置30から受信する。換言すると、印刷修正受付部24は、修正操作受付装置30から、再印刷対象の文書に対応する、第1の印刷データに対する修正内容及び修正箇所を、修正データとして取得する。
修正データは、文字情報、画像情報のうち少なくともいずれかの情報と、書式情報と、レイアウト情報とが対応付けられた情報を含むものとする。そして、文字情報に関して修正された場合、修正データは、文字の変更、挿入、削除、書式変更、レイアウト変更のうち、少なくともいずれか一に関する情報を含むことが好ましい。また、画像情報に関して修正された場合、修正データは、画像の形態変更(画像の拡大、縮小、移動等)、挿入、削除、書式変更、レイアウト変更のうち、少なくともいずれか一に関する情報を含むことが好ましい。
印刷修正受付部24は、修正データを受信した場合、印刷データ修正部25に、印刷データ記憶部21が記憶する第1の印刷データの更新を要求する。そして、印刷データ修正部25が第1の印刷データを更新した場合、印刷修正受付部24は、印刷データ生成部27に、再印刷の指示を行う。
印刷データ修正部25は、印刷データ記憶部21が記憶する第1の印刷データに、修正操作受付装置30から送信された修正データを反映して、第1の印刷データを更新する。さらに、印刷データ修正部25は、第1の印刷データを更新した場合、修正データに基づいて、修正箇所を含むページ(以下、修正ページと呼ぶ)を特定する。そして、印刷データ修正部25は、更新した第1の印刷データにおいて、特定した修正ページに、修正マークを記録する。
印刷ページ計算部26は、再印刷対象の第1の印刷データに対応する修正データ、及び印刷設定情報(両面設定、割り付け設定)に基づいて、再印刷ページを計算する。具体的には、印刷ページ計算部26は、再印刷対象の第1の印刷データに対応する修正マーク、及び印刷設定情報(両面設定、割り付け設定)に基づいて、再印刷ページを計算する。
印刷データ生成部27は、印刷データ記憶部21が記憶する第1の印刷データに基づいて、第2の印刷データを生成し、第2の印刷データを印刷装置40に送信する。具体的には、印刷データ生成部27は、印刷対象の第1の印刷データを、印刷データ記憶部21から取得する。さらに、印刷データ生成部27は、印刷対象の第1の印刷データに対応する、印刷設定情報を、印刷設定記憶部22から取得する。そして、印刷データ生成部27は、実プリンタドライバ28を利用して、取得した第1の印刷データ、及び印刷設定情報に基づいて、印刷装置40に対応する印刷データ(第2の印刷データ)を生成する。具体的には、印刷データ生成部27は、印刷装置40に対応するページ記述言語(プリンタ言語)を用いて、第2の印刷データ106を生成する。
また、印刷ページ計算部26、第1の印刷データに関して、再印刷ページを計算した場合、印刷データ生成部27は、当該第1の印刷データのうち、再印刷ページに相当するデータを、第2の印刷データに変換する。そして、印刷データ生成部27は、生成した第2の印刷データを、印刷装置40に送信する。
印刷装置40は、受信した第2の印刷データに基づいて、印刷処理を実行する。なお、印刷装置40が印刷を実行後においても、印刷データ記憶部21は、印刷対象であった第1の印刷データを保持する。同様に、印刷設定記憶部22は、印刷対象であった第1の印刷データに対応する、印刷設定情報を保持する。
[修正操作受付装置の構成]
図5は、修正操作受付装置30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。修正操作受付装置30は、内部バスにより相互に接続されるCPU301、メモリ302、NIC303、表示装置304、タッチパネル305を備える。修正操作受付装置30は、NIC303を介して、サーバ装置20と通信する。なお、図5に示す構成は、修正操作受付装置30のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。修正操作受付装置30は、図示しないハードウェアを含んでも良い。
メモリ302は、RAM、ROM、HDD等である。表示装置304は、液晶パネル等である。タッチパネル305は、表示装置304の表示画面に対する操作を受け付けるように配置される。例えば、タッチパネル305は、表示装置304と一体化するように配置されていても良い。
図3を参照すると、修正操作受付装置30は、修正装置通信部31と、印刷データ読み取り部32と、表示画面情報制御部33と、修正データ生成部34と、修正装置操作部35と、修正装置表示部36とを含んで構成される。図3に示す印刷データ読み取り部32から修正データ生成部34の各処理モジュールは、メモリ302に格納されたプログラムを、CPU301が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能を何らかのハードウェア、及び/又は、ソフトウェアで実行する手段があればよい。
修正装置通信部31は、サーバ装置20との通信を制御する。修正装置通信部31は、NIC303を用いて、実現される。修正装置通信部31は、印刷装置40において印刷済みである、印刷ジョブの一覧を、サーバ装置20から受信する。また、修正対象の印刷ジョブが指定された場合、修正装置通信部31は、指定された印刷ジョブに対応する、第1の印刷データを、サーバ装置20から受信する。また、修正装置通信部31は、修正データ生成部34が生成した修正データを、サーバ装置20に送信する。修正データの生成については、後述する。
印刷データ読み取り部32は、修正装置通信部31が受信した第1の印刷データから文字情報、画像情報のうち少なくともいずれかの情報と、書式情報と、レイアウト情報とを読み取る。
表示画面情報制御部33は、印刷データ読み取り部32が読み取った文字情報、画像情報、書式情報、レイアウト情報に基づいて、表示画面情報を生成する。
修正データ生成部34は、ユーザの操作に基づいて、第1の印刷データに対する修正内容及び修正箇所を特定する。そして、修正データ生成部34は、特定した修正内容及び修正箇所を含んで構成されるデータを、修正データとして生成する。
修正装置表示部36は、表示画面情報制御部33が生成した、表示画面情報を表示する。修正装置表示部36は、表示装置304を用いて実現される。
修正装置操作部35は、ユーザの操作を受け付ける。具体的には、修正装置操作部35は、表示画面情報に対するユーザの操作を受け付ける、タッチパネル305を含んで構成される。
以下、ユーザが行う操作を含めて、修正操作受付装置30について説明する。
ユーザが、印刷後に、印刷済みの紙を確認して、誤字、脱字、図のずれ等、修正が必要な箇所を発見したとする。その場合、ユーザは、修正操作受付装置30の修正装置操作部35を用いて、印刷済みの印刷ジョブの一覧を要求する操作を行う。修正操作受付装置30は、印刷済みの印刷ジョブの一覧を要求する操作に基づいて、サーバ装置20に、印刷済みの印刷ジョブの一覧を要求する。そして、修正操作受付装置30は、印刷済みの印刷ジョブの一覧を、修正装置表示部36に表示する。
ユーザは、表示された印刷済みの印刷ジョブの一覧から、修正対象の印刷ジョブを選択する。修正操作受付装置30は、選択された印刷ジョブに対応する、第1の印刷データを、サーバ装置20に要求する。サーバ装置20は、要求された第1の印刷データの複製を生成し、修正操作受付装置30に送信する。
修正操作受付装置30は、受信した第1の印刷データを読み取り、表示画像情報を生成する。そして、修正操作受付装置30は、生成した表示画像情報を表示する。ユーザは、表示された表示画像情報(即ち、修正対象の文書)に対して、修正作業を行う。例えば、ユーザは、誤字・脱字の修正、図の拡大・縮小・移動等の操作を行う。修正操作受付装置30は、ユーザが行った修正操作に基づいて、修正データを生成する。
そして、ユーザは、修正操作を終了後に、修正操作受付装置30において、再印刷を指示する操作を行う。修正操作受付装置30は、再印刷を指示する操作を受け付けた場合には、生成した修正データをサーバ装置20に送信するとともに、サーバ装置20に再印刷を指示する。サーバ装置20は、受信した修正データを、第1の印刷データに反映して、修正データ記憶部21が記憶する第1の印刷データを更新する。そして、サーバ装置20は、再印刷ページを計算する。サーバ装置20は、第1の印刷データのうち、再印刷ページに相当するデータを、第2の印刷データに変換し、印刷装置40に送信する。
[印刷システムの動作]
次に、印刷システムの動作について、詳細に説明する。
まず、図6を参照しながら、初回の印刷処理について説明する。
印刷指示部11は、印刷対象のデータを印刷指示する処理を実行し、仮想プリンタドライバ12を用いて、印刷対象のデータを、第1の印刷データに変換する(ステップS1、ステップS2)。具体的には、ユーザが、クライアント装置10において、印刷を指示する操作を行うと、印刷指示部11は、ユーザの操作に基づいて、印刷対象のデータを印刷指示する処理を実行する。そして、印刷指示部11は、仮想プリンタドライバ12を用いて、印刷対象のデータ(印刷元データ)を、PDF、XPS、PS等のデータ形式に変換し、第1の印刷データを生成する。そして、印刷指示部11は、生成した第1の印刷データ、及び印刷設定情報を、サーバ装置20に送信する(ステップS3)。
印刷受付部23は、第1の印刷データ、及び印刷設定情報を受信すると、第1の印刷データ、及び印刷設定情報を保存する(ステップS4)。具体的には、印刷受付部23は、受信した第1の印刷データを印刷データ記憶部21に格納し、受信した印刷設定情報を印刷設定記憶部22に格納する。
図7は、印刷設定情報の一例を示す図である。図7に示す印刷設定情報は、印刷対象の印刷ジョブと、カラー印刷の有無と、両面印刷の有無と、割り付け印刷の有無と、印刷部数とを対応付けた情報である。なお、図7は、テーブル形式で印刷設定情報を示すが、印刷設定情報をテーブル形式のデータに限定する趣旨ではない。また、図7は、印刷設定情報の一例を示し、印刷設定情報を図7に示す情報に限定する趣旨ではない。
ステップS5において、印刷データ生成部27は、プリンタ言語を用いて、第1の印刷データ、及び印刷設定情報に基づいて、第2の印刷データを生成する。具体的には、印刷データ生成部27は、実プリンタドライバ28を用いて、第1の印刷データを、プリンタ言語で構成された第2の印刷データに変換する。そして、印刷データ生成部27は、実プリンタドライバ28を介して、生成した第2の印刷データを、印刷装置40に送信する(ステップS6)。ステップS7において、印刷装置40は、受信した第2の印刷データを印刷する処理を実行する。
なお、印刷装置40が印刷を実行後においても、印刷データ記憶部21は、印刷対象であった第1の印刷データを保持する。同様に、印刷設定記憶部22は、印刷対象であった第1の印刷データに対応する、印刷設定情報を保持する。
次に、図8を参照しながら、印刷対象のデータを修正し、再印刷を行う処理について説明する。
ユーザは、印刷結果を確認し、修正が必要であると判断した場合、修正操作受付装置30を利用して、修正操作を行う。具体的には、まず、修正操作受付装置30は、サーバ装置20に、印刷済みの印刷ジョブの一覧を要求する(ステップS101)。印刷修正受付部24は、印刷済みの印刷ジョブの一覧の要求を受信した場合、印刷済みの印刷ジョブの一覧を生成する(ステップS102)。そして、印刷修正受付部24は、修正操作受付装置30に、印刷済みの印刷ジョブの一覧を送信する(ステップS103)。
修正装置通信部31が、印刷済みの印刷ジョブの一覧を受信すると、表示画面情報制御部33は、印刷済みの印刷ジョブの一覧を、修正装置表示部36に表示する(ステップ104)。
図9は、修正装置表示部36に表示される、印刷ジョブの一覧の一例を示す図である。図9は、印刷対象の印刷ジョブと、印刷日時と、ページ数とを対応付けた情報を示す。なお、図9は、修正装置表示部36に表示される、印刷ジョブの一覧の一例であり、修正装置表示部36に表示される、印刷ジョブの一覧を、図9に示す形式に限定する趣旨ではない。
ユーザは、修正装置表示部36に表示される、印刷ジョブの一覧から、修正対象の印刷ジョブ(修正対象の文書)を、修正装置操作部35を利用して選択する。印刷ジョブが選択されたか否かを、印刷データ読み取り部32は判断する(ステップS105)。
印刷ジョブが選択された場合(ステップS105のYes分岐)には、修正装置通信部31は、選択された印刷ジョブに対応する、第1の印刷データを、サーバ装置20に要求する(ステップS106)。そして、ステップS107に遷移する。一方、印刷ジョブが選択されていない場合(ステップS105のNo分岐)には、印刷ジョブが選択されたか否かを判断する処理(ステップS105)を繰り返す。
ステップS107において、印刷修正受付部24は、印刷データ記憶部21から、要求された第1の印刷データを検索し、要求された第1の印刷データを複製する(ステップS107)。そして、印刷修正受付部24は、生成した第1の印刷データの複製を、修正操作受付装置30に送信する(ステップS108)。
修正装置通信部31が第1の印刷データを受信すると、表示画面情報制御部33は、第1の印刷データを、修正装置表示部36に表示する(ステップS109)。具体的には、修正装置通信部31が第1の印刷データを受信すると、印刷データ読み取り部32は、修正装置通信部31が受信した第1の印刷データから、文字情報、画像情報、書式情報、レイアウト情報を読み取る。そして、表示画面情報制御部33は、印刷データ読み取り部32が読み取った文字情報、画像情報、書式情報、レイアウト情報に基づいて、表示画面情報を生成する。
そして、表示画面情報制御部33は、修正操作を許可する状態に遷移する(ステップS110)。ユーザは、修正対象の文書から、修正したいページを開き、修正操作を行う。
図10は、修正装置表示部36が表示する表示画面511の一例を示す図である。図10に示す表示画面511は、表示画面情報512を含んで構成される。図10に示す表示画面情報512は、印刷ジョブ「JOB1」の文書の5ページ目を示すものとする。図10に示す通り、表示画面情報制御部33は、表示画面511に、表示画面情報512を表示するとともに、表示するページを選択するためのボタン、アイコン等を表示させても良い。
ここで、上記の通り、修正操作受付装置30において、タッチパネル305は、表示装置304(修正装置表示部36)と一体化するように配置されているものとする。その場合、修正データ生成部34は、タッチパネル305を用いて、修正装置表示部36に表示される、修正対象の文書に対して、修正操作を行っても良い。
例えば、タッチパネル305が、修正装置表示部36に表示された、修正対象の文書内の文字に対するタップ操作を検出した場合、表示画面情報制御部33は、修正装置表示部36にソフトウェアキーボードを表示させてもよい。ユーザは、ソフトウェアキーボードを、文字の挿入、削除を用いて行っても良い。なお、タップ操作とは、ユーザがタッチパネル305に触れ、所定の時間以内に、指を離す操作である。
また、タッチパネル305が、修正装置表示部36に表示された、修正対象の文書内の画像に対するピンチイン操作、ピンチアウト操作を検出した場合、表示画面情報制御部33は、操作対象の画像のサイズを変更しても良い。なお、ピンチイン操作とは、タッチパネル305に2本の指で触れ、タッチパネル305に触れながら2本の指の間隔を狭める操作である。また、ピンチアウト操作とは、ユーザがタッチパネル305に2本の指で触れ、タッチパネル305に触れながら2本の指の広げる操作である。
また、タッチパネル305が、修正装置表示部36に表示された、修正対象の文書内の画像を回転させる操作を検出した場合、表示画面情報制御部33は、タッチパネルが検出した操作に基づいて、操作対象の画像を回転させても良い。
また、タッチパネル305が、修正装置表示部36に表示された、修正対象の文書内の画像に対する、ドラッグ操作を検出した場合、表示画面情報制御部33は、ドラッグ操作に応じて、操作対象の画像を移動させても良い。なお、ドラッグ操作とは、ユーザが少なくとも1本の指で、タッチパネル305に触れながら、指を移動させる操作である。
ユーザが修正作業を終了した場合、修正操作受付装置30に、修正完了を通知する。例えば、表示画面情報制御部33は、「修正終了」等のボタンを、修正装置表示部36に表示しても良い。そして、タッチパネル305が、「修正終了」等のボタンをタップする操作を検出した場合、表示画面情報制御部33は、修正完了と判断しても良い。
図11、図12は、修正作業の一例を示す図である。具体的には、図11、図12は、修正装置表示部36が表示する表示画面521、531の一例を示す図である。図11に示す表示画面521は、表示画面情報522を含んで構成される。また、図12に示す表示画面531は、表示画面情報532を含んで構成される。
さらに、図11、図12に示す通り、表示画面情報制御部33は、表示画面521、531にソフトウェアキーボード523を表示しても良い。その場合、ユーザは、ソフトウェアキーボード523を用いて、修正対象の文書内の文字(表示画面情報522に含まれる文字)を修正しても良い。
また、ユーザは、指524で、修正対象の文書(表示画面情報522)内の画像領域525を選択しても良い。具体的には、表示画面情報制御部33は、タッチパネル305が検出する接触操作に基づいて、画像領域525が選択されたか否かを判断しても良い。例えば、ユーザは、表示画面521上で、ピンチイン操作、ピンチアウト操作を行い、画像領域525を選択しても良い。そして、タッチパネル305が、表示画面情報522の表示領域内で、画像領域525のドラッグ操作を検出した場合、修正データ生成部34は、当該ドラッグ操作に基づいて、画像領域525内の画像の位置が修正されたと判断しても良い。
また、図12に示す通り、ユーザは、指534でタッチパネル305に接触し、修正対象の文書(表示画面情報532)内の画像領域535を選択しても良い。そして、タッチパネル305が、表示画面情報532の表示領域内で、画像領域535を回転させる操作を検出した場合、修正データ生成部34は、当該操作に基づいて、画像領域535内の画像の向きが修正されたと判断しても良い。
修正が完了した場合、修正データ生成部34は、修正データを生成する(ステップS111)。具体的には、修正データ生成部34は、修正対象の文書に対して行われた、修正内容、修正箇所を特定する、修正データを生成する。
そして、修正装置通信部31は、サーバ装置20に修正データを送信する(ステップS112)。印刷修正受付部24が修正データを受信すると、印刷データ修正部25は、第1の印刷データに修正データを反映する(ステップS113)。具体的には、印刷データ修正部25は、受信した修正データに対応する、第1の印刷データを、印刷データ記憶部21から検索する。そして、印刷データ修正部25は、検索した第1の印刷データに、受信した修正データを反映し、印刷データ記憶部21が記憶する第1の印刷データを更新する。
図13は、第1の印刷データの更新に関して、データの流れの一例を示す図である。例えば、印刷データ記憶部21が、第1の印刷データ601「JOB1」を記憶するとする。そして、修正操作受付装置30が、修正対象の文書として、第1の印刷データ601「JOB1」を、サーバ装置20に要求するとする。その場合、印刷修正受付部24は、第1の印刷データ601の複製602「JOB1_copy」を生成し、修正操作受付装置30に送信する。表示画面情報制御部33は、第1の印刷データ601の複製602「JOB1_copy」に基づいて、表示画面情報を生成する。
そして、修正データ生成部34は、表示画面情報に対する修正内容、及び修正箇所に基づいて、修正データ603を生成する。そして、修正装置通信部31は、サーバ装置20に、修正データ603を送信する。印刷データ修正部25は、印刷データ記憶部21が記憶する第1の印刷データ601に、修正データ603を反映し、第1の印刷データ604として更新する。
ステップS114において、印刷データ修正部25は、修正されたページに修正マークを記録する。そして、印刷修正受付部24は、印刷データ生成部27に再印刷要求を行う。
印刷データ生成部27は、再印刷要求を受け付けた場合、印刷ページ計算部26に再印刷ページの計算を要求する。印刷ページ計算部26は、再印刷ページの計算を要求された場合、修正マーク及び印刷設定情報に基づいて、再印刷ページを計算する(ステップS115)。
具体的には、印刷ページ計算部26は、修正マークが入ったページpから、印刷を行う開始ページSと、終了ページEとを、以下の式(1)〜式(2)に従って計算する。なお、以下の式(1)においては、割り付け設定をq(一面にqページ分を印刷)、両面印刷の設定をr(両面印刷しない場合はr=1、両面印刷しない場合はr=2)とする。
なお、2ページ以上の修正がある場合は、印刷ページ計算部26は、すべての修正ページ(p1, …, pn)(nは2以上の整数)に対して、(S1, E1), …, (Sn, En)を計算し、同じ値を取り除いたもの(即ち、和集合)を、再印刷ページとして算出する。
例えば、「一面に4ページ分を印刷する割り付け印刷し、両面印刷する」との設定が、印刷設定情報として設定されているとする。その場合において、100ページの文書(第1の印刷データ)に対して、5ページ目と、24ページ目とが、修正されたとする。その場合、印刷ページ計算部26は、上記の式(1)、式(2)に基づいて、(開始ページ=1〜終了ページ=8)、及び(開始ページ=17〜終了ページ=24)を、再印刷ページとして算出する。
ステップS116において、印刷データ生成部27は、プリンタ言語を用いて、第1の印刷データのうち、再印刷ページに相当するデータに基づいて、第2の印刷データを生成する。具体的には、印刷データ生成部27は、実プリンタドライバ28を用いて、第1の印刷データのうち、再印刷ページに相当するデータを、プリンタ言語で構成された第2の印刷データに変換する。そして、印刷データ生成部27は、実プリンタドライバ28を介して、生成した第2の印刷データを、印刷装置40に送信する(ステップS117)。ステップS118において、印刷装置40は、受信した第2の印刷データを印刷する処理を実行する。
なお、上記の通り、印刷装置40が印刷を実行後においても、印刷データ記憶部21は、印刷対象であった第1の印刷データを保持する。同様に、印刷装置40が印刷を実行後においても、印刷設定記憶部22は、印刷対象であった第1の印刷データに対応する、印刷設定情報を保持する。サーバ装置20が、印刷後においても、第1の印刷データ、及び印刷設定情報を保持することで、第1の印刷データに対する修正、及び再印刷を繰り返すことが可能になる。
サーバ装置20は、第1の印刷データ、及び印刷設定情報を削除する場合には、クライアント装置10から、第1の印刷データ、及び印刷設定情報を削除する指示を受け付けても良い。例えば、クライアント装置10が、サーバ装置20に、印刷ジョブの削除を要求した場合には、サーバ装置20は、削除対象の印刷ジョブに対応する第1の印刷データ、及び印刷設定情報を削除しても良い。
以上のように、本実施形態に係る印刷システムにおいては、ユーザは、印刷用の中間データ(第1の印刷データ)に対して、修正を行う。そして、本実施形態に係る印刷システムにおいては、印刷装置40は、修正された文書の再印刷を行う。さらに、本実施形態に係る印刷システムは、印刷元データを作成したクライアント装置10とは異なる、修正操作受付装置30を備えることで、修正を容易に行うことに貢献する。
例えば、クラウドプリンティング(どこでも印刷)を利用した状況、または、PC等(印刷元データを作成したクライアント装置10)が手元にない状況において、ユーザが印刷後に、修正が必要な箇所を発見したとする。そのような状況であっても、本実施形態に係る印刷システムにおいては、ユーザは修正操作受付装置30を用いて、修正の必要な箇所を発見次第、容易に修正することが可能である。なお、クラウドプリンティングとは、利用者が、クライアント装置10からサーバ装置20に予め印刷データを投入しておき、任意の印刷装置(プリンタ)40からサーバ装置20に印刷指示を出すことで、利用者の好きなタイミングで、当該印刷装置40から印刷を行うことができる機能を意味する。なお、印刷データを投入する時には、クライアント装置10と、サーバ装置20とが、インターネット等を介して接続する。一方、印刷を指示する時には、サーバ装置20と、印刷装置40とが接続する。
さらに、本実施形態に係る印刷システムにおいては、印刷対象の文書(第1の印刷データ)を修正し、再印刷を行う場合、再印刷が必要なページを計算する。そして、本実施形態に係る印刷システムにおいては、計算した再印刷ページに対して、再印刷を実行し、再印刷が必要ではないページを、印刷対象から除外する。そのため、本実施形態に係る印刷システムにおいては、ユーザは、再印刷が必要なページを計算する必要がない。従って、本実施形態に係る印刷システムにおいては、再印刷が必要ではないページを、印刷対象から除外するので、紙やトナーの無駄な消費を抑制することに貢献する。
[変形例1]
上記の説明において、修正内容として、文字の挿入、削除、画像の拡大/縮小、回転、移動を例示して説明した。しかし、仮想プリンタドライバ12が、PDFとして、第1の印刷データを生成した場合には、上記の修正内容よりも多くの事項を修正可能である。具体的には、第1の印刷データのデータ形式がPDFであり、修正操作受付装置30が、PDFを編集可能なアプリケーションプログラムを搭載する場合には、ユーザは、文字の書式変更、画像の追加、削除、注釈の追加等の操作を行うことが可能である。なお、文字の書式変更とは、文字のサイズ変更、フォント変更、色変更、太字表記、斜体(イタリック体)表記、下線追加等を含む。
即ち、本実施形態に係る印刷システムにおいては、第1の印刷データのデータ形式に応じて、修正可能な事項は異なる。従って、本実施形態に係る印刷システムにおいて、修正可能な事項は、上記の例に限定されない。
また、通信機能を備えるタブレット端末が、第1の印刷データのデータ形式(例えば、PDF)を編集可能なアプリケーションプログラムを搭載する場合には、当該タブレット端末を用いて、修正操作受付装置30を実現しても良い。例えば、タブレット端末(修正操作受付装置30)は、印刷装置40(上記複合機を含む)の近傍に設置されても良い。または、修正操作受付装置30は、携帯可能なタブレット端末であっても良い。即ち、修正操作受付装置30は、本書で説明する機能を実現できれば良く、その形態は、上記の例に限定されない。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
本実施形態に係る印刷システムは、印刷元データに、修正内容を反映することを支援する。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
本実施形態に係る印刷システムの全体構成は、図2に示す通りである。また、本実施形態に係るクライアント装置10、サーバ装置20、修正操作受付装置30の内部構成は、図3に示す通りである。
本実施形態に係る印刷修正受付部24は、修正操作受付装置30から修正データを受信した場合、当該修正データに基づいて、第1の印刷データの修正前後の差分情報を、当該第1の印刷データの送信元のクライアント装置10に送信する。
上記の第1の実施形態に係る印刷システムにおいては、サーバ装置20は、印刷データ(第1の印刷データ)に対して、修正内容を反映することで、印刷データ(第1の印刷データ)を更新する。しかし、上記の第1の実施形態に係る印刷システムにおいては、クライアント装置10が記憶する印刷元データに対して、修正内容は反映されない。そのため、ユーザが印刷元データを修正する場合には、ユーザは、修正操作受付装置30を用いて、印刷対象の文書を修正し、再印刷後に、改めて、クライアント装置10を用いて、印刷元データを修正する。
ここで、本実施形態に係る印刷システムにおいては、ユーザは、サーバ装置20から送信された差分情報を用いて、印刷元データに修正内容を容易に反映できる。従って、本実施形態に係る印刷システムは、上記の実施形態と同様の効果を奏すると共に、ユーザが、クライアント装置10において、印刷元データに修正内容を反映することを支援することに貢献する。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
本実施形態に係る印刷システムは、修正を反映した文書を、ユーザに提供する。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
本実施形態に係る印刷システムの全体構成は、図2に示す通りである。また、本実施形態に係るクライアント装置10、サーバ装置20、修正操作受付装置30の内部構成は、図3に示す通りである。
本実施形態に係る印刷修正受付部24は、修正データを反映した第1の印刷データを、クライアント装置10に送信する。その場合に、印刷修正受付部24は、修正データを反映した第1の印刷データを、所定のデータ形式(例えば、PDF等)に変換し、クライアント装置10に送信しても良い。
上記の通り、第1の実施形態に係る印刷システムにおいては、ユーザは、修正操作受付装置30を用いて、印刷対象の文書を修正し、再印刷後に、改めて、クライアント装置10を用いて、印刷元データを修正する。
しかし、本実施形態に係る印刷システムにおいては、ユーザは、クライアント装置10を用いて、修正内容が反映された文書データを、容易に取得できる。従って、本実施形態に係る印刷システムは、上記の実施形態と同様の効果を奏すると共に、ユーザが、印刷元データに修正内容を、より一層容易に反映することを支援することに貢献する。
上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)上記第1の視点に係るサーバ装置の通りである。
(付記2)印刷設定情報を記憶する、印刷設定記憶部と、前記修正データ及び前記印刷設定情報に基づいて、再印刷ページを計算する、印刷ページ計算部と、をさらに備え、前記印刷データ生成部は、前記第1の印刷データのうち、前記再印刷ページに相当するデータを、前記第2の印刷データに変換し、前記第2の印刷データを前記印刷装置に送信する、付記1に記載のサーバ装置。
(付記3)前記印刷データ修正部は、前記修正データに基づいて、修正ページを特定し、前記第1の印刷データにおいて、前記修正ページに修正マークを記録し、前記印刷ページ計算部は、前記修正マーク及び前記印刷設定情報に基づいて、前記再印刷ページを計算する、付記2に記載のサーバ装置。
(付記4)前記修正データは、文字の変更、挿入、削除、書式変更、レイアウト変更のうち、少なくともいずれか一に関する情報を含む、付記1乃至3のいずれか一に記載のサーバ装置。
(付記5)前記修正データは、画像の形態変更、挿入、削除、書式変更、レイアウト変更のうち、少なくともいずれか一に関する情報を含む、付記1乃至4に記載のサーバ装置。
(付記6)上記第2の視点に係る印刷システムの通りである。
(付記7)前記修正操作受付装置は、ユーザの操作に基づいて、前記第1の印刷データに対する修正内容及び修正箇所を特定し、特定した修正内容及び修正箇所を含んで構成されるデータを、前記修正データとして生成する、修正データ生成部と、前記修正データ生成部が生成した前記修正データを、前記サーバ装置に送信する、修正装置通信部と、を備える、付記6に記載の印刷システム。
(付記8)前記修正操作受付装置は、前記第1の印刷データから文字情報、画像情報のうち少なくともいずれかの情報と、書式情報と、レイアウト情報とを読み取る、印刷データ読み取り部と、前記印刷データ読み取り部が読み取った前記文字情報、前記画像情報、前記書式情報、前記レイアウト情報に基づいて、表示画面情報を生成する、表示画面情報制御部と、前記表示画面情報を表示する、修正装置表示部と、をさらに備える、付記6又は7に記載の印刷システム。
(付記9)前記修正装置操作部は、前記表示画面情報に対するユーザの操作を受け付ける、タッチパネルを含んで構成され、前記修正データ生成部は、前記タッチパネルに対する操作に基づいて、前記第1の印刷データに対する修正内容及び修正箇所を特定する、付記8に記載の印刷システム。
(付記10)前記第1の印刷データを生成し、生成した前記第1の印刷データを前記サーバ装置に送信する、クライアント装置をさらに含み、前記サーバ装置は、前記クライアント装置が送信した前記第1の印刷データを受信する、印刷受付部をさらに備え、前記印刷修正受付部は、前記修正操作受付装置から前記修正データを受信した場合、当該修正データに基づいて、前記第1の印刷データの修正前後の差分情報を、当該第1の印刷データの送信元の前記クライアント装置に送信する、付記6乃至9のいずれか一に記載の印刷システム。
(付記11)前記印刷修正受付部は、前記修正データを反映した前記第1の印刷データを、前記クライアント装置に送信する、付記10に記載の印刷システム。
(付記12)前記印刷修正受付部は、前記修正データを反映した前記第1の印刷データを、所定のデータ形式に変換し、前記クライアント装置に送信する、付記11に記載の印刷システム。
(付記13)前記サーバ装置は、印刷設定情報を記憶する、印刷設定記憶部と、前記修正データ及び前記印刷設定情報に基づいて、再印刷ページを計算する、印刷ページ計算部と、をさらに備え、前記印刷データ生成部は、前記第1の印刷データのうち、前記再印刷ページに相当するデータを、前記第2の印刷データに変換し、前記第2の印刷データを前記印刷装置に送信する、付記6乃至12のいずれか一に記載の印刷システム。
(付記14)前記印刷データ修正部は、前記修正データに基づいて、修正ページを特定し、前記第1の印刷データにおいて、前記修正ページに修正マークを記録し、前記印刷ページ計算部は、前記修正マーク及び前記印刷設定情報に基づいて、前記再印刷ページを計算する、付記13に記載の印刷システム。
(付記15)上記第3の視点に係る印刷制御方法の通りである。
(付記16)前記サーバ装置は、ユーザの操作を受け付ける修正操作受付装置と接続し、前記修正操作受付装置が、ユーザの操作に基づいて、前記第1の印刷データに対する修正内容及び修正箇所を特定する工程と、特定した修正内容及び修正箇所を含んで構成されるデータを、前記修正データとして生成する工程と、を含む、付記15に記載の印刷制御方法。
(付記17)前記修正操作受付装置が、前記第1の印刷データから文字情報、画像情報のうち少なくともいずれかの情報と、書式情報と、レイアウト情報とを読み取る工程と、前記印刷データ読み取り部が読み取った前記文字情報、前記画像情報、前記書式情報、前記レイアウト情報に基づいて、表示画面情報を生成する工程と、前記表示画面情報を表示する工程と、を含む、付記16に記載の印刷制御方法。
(付記18)前記修正操作受付装置が、前記表示画面情報に対するユーザの操作に基づいて、前記第1の印刷データに対する修正内容及び修正箇所を特定する工程を含む、付記17に記載の印刷制御方法。
(付記19)前記サーバ装置が、クライアント装置から、前記第1の印刷データを受信する工程と、前記修正操作受付装置から前記修正データを受信した場合、当該修正データに基づいて、前記第1の印刷データの修正前後の差分情報を算出する工程と、当該第1の印刷データの送信元の前記クライアント装置に、前記差分情報を送信する工程と、を含む付記16乃至18のいずれか一に記載の印刷制御方法。
(付記20)前記サーバ装置が、前記修正データを反映した前記第1の印刷データを、前記クライアント装置に送信する工程を含む、付記19に記載の印刷制御方法。
(付記21)前記サーバ装置が、前記修正データを反映した前記第1の印刷データを、所定のデータ形式に変換し、前記クライアント装置に送信する工程を含む、付記20に記載の印刷制御方法。
(付記22)前記サーバ装置が、印刷設定情報を記憶する工程と、前記修正データ及び前記印刷設定情報に基づいて、再印刷ページを計算する工程と、前記第1の印刷データのうち、前記再印刷ページに相当するデータを、前記第2の印刷データに変換する工程と、前記第2の印刷データを前記印刷装置に送信する工程とを含む、付記15乃至21のいずれか一に記載の印刷制御方法。
(付記23)前記サーバ装置が、前記修正データに基づいて、修正ページを特定する工程と、前記第1の印刷データにおいて、前記修正ページに修正マークを記録する工程と、前記修正マーク及び前記印刷設定情報に基づいて、前記再印刷ページを計算する工程と、を含む付記22に記載の印刷制御方法。
(付記24)上記第4の視点に係るプログラムの通りである。
上記の付記24に示す形態は、付記15に示す形態と同様に、付記16乃至23に示す形態に展開することが可能である。
なお、上記の特許文献の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。