JP6569858B2 - ライトガイド及び虚像表示装置 - Google Patents

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本発明は、ライトガイド及びこのライトガイドを用いた虚像表示装置に関する。
2次元の画像を虚像光学系により拡大し、拡大された虚像を観察者に観察させるように表示する装置として、ライトガイドを用いた虚像表示装置が知られている。かかる虚像表示装置で用いられるライトガイドの一形態として、近年、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display、以下「HMD」と称する。)が普及し始めている。HMDは、シースルーである透過型と非透過型に分類される。透過型のHMDは、例えばGoogle LTD.(米国)のGoogleglass(商標登録)がある。
透過型のHMDは、情報端末と組み合わせて使用したりAR(Augmented Reality:拡張現実)等の提供用として使用するため、小型で携帯性が良いものが望まれている。非透過型のHMDは、映画鑑賞やゲームやVR(Virtual Reality:仮想現実)等の提供用として使用するため、没入感が得られる広視野角であることが望まれている。
近年、透過型のものにおいても、ユーザーニーズから、薄肉化、小型化、かつ、広視野角であることが要請されるようになり、かかる要請を考慮したものとして、例えば特許文献1乃至3が知られている。
特許文献1の装置は、ある特定の反射率のコートを施した幾つものライトガイドを重ね合わせ、光線の入射角度によって、光線の反射と透過を振り分けて、画像を取り出す方式としている。
特許文献2の装置は、全反射を利用して、ライトガイドを通じて画像光を導くと共に、ライトガイドの画像取り出し側において、ライトガイドの主面に平行な外光透過面を設けることで、画像光に外光と重ね合わせて観察可能にする透過機能を持たせている。
特許文献3の装置は、対向して延びる全反射部と、傾斜するように延びる複数の第一要素面と、その第一要素面に対して、鈍角をなして延びる複数の第二要素面とを交互して配置してなる導光板を組み合わせた方式としている。
これらの方式では、透過性と広い視野角を達成しようとすると数多くのライトガイドが必要であり、シースルー性を保つために平面の導光板部分が必要であり、視野角を広くするためにライトガイドの長さを長くする必要性がある。
本発明は、虚像表示装置用のライトガイドをコンパクトに実現することを主たる目的とする。
本発明は、画像表示素子からの画像光を導光して虚像を表示するために射出する虚像表示装置用のライトガイドであって、前記画像光が入射される光線入射部と前記画像光を外部に射出するための光線射出部とを備えた導光部材と、前記導光部材に一体的に設けられる光学部材と、を有し、前記導光部材は、前記光線入射部に対して傾斜し前記光線入射部で入射した画像光をライトガイド内部に導光させる反射部と、前記光線射出部に対して傾斜する第1面と、該第1面に続き前記光線射出部に平行な第2面と、該第2面に続き前記光線射出部に対して前記第1面の前記光線射出部に対する傾斜の向きとは異なる向きに傾斜する第5面と、該第5面に続く第6面と、からなる鋸歯形状が繰り返し前記光線射出部に平行な第2面とが交互に配置され前記画像光を前記第1面から前記光線射出部に導光して取り出す画像取り出し部を備え、前記光学部材は、前記光線射出部に平行な平行面と、前記平行面に対して傾斜し前記画像取り出し部に近接配置される傾斜部とを有す
本発明によれば、虚像表示装置用のライトガイドをコンパクトにすることができる。
本発明に係るライトガイドの実施形態を示す平面図である。 図1のライトガイドの斜視図である。 ライトガイドを用いた虚像表示装置の平面図である。 ライトガイドの導光部材における光線入射部と反射部を説明するための部分拡大平面図である。 ライトガイドの導光部材における画像取り出し部を説明するための部分拡大平面図である。 導光部材の画像取り出し部と光学部材の傾斜部の境界面の配置状態を説明するための平面図及び部分拡大平面図である。 導光部材の他の実施形態を説明する部分拡大平面図であり、(a)は画像取り出し部を拡大して示す図、(b)は画像取り出し部をさらに拡大して示す図である。 図7の導光部材と光学部材の配置状態を示す部分拡大平面図であり、(a)は画像取り出し部を拡大して示す図、(b)は画像取り出し部をさらに拡大して示す図である。 実施形態のライトガイドを眼鏡型のHMDに適用した例を表す模式図であり、(a)はライトガイドを両眼一体型とした場合、(b)及び(c)は、ライトガイドを単眼型とし、左右の目に各々適用した場合及び片方の目に適用した場合を示す。 実施形態のライトガイドを用いた虚像表示装置の実施例1を説明するための平面図である。 実施形態のライトガイドを用いた虚像表示装置の実施例2を説明するための平面図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態を説明する。以下の実施形態は、透過型のライトガイド及びこれを用いた虚像表示装置に関する。
図1及び図2に、本実施形態のライトガイド50を示し、かかるライトガイド50を虚像表示光学系の光路上に配置した虚像表示装置の構成を図3に示す。図3では、虚像表示装置における虚像表示光学系の光路を矢印で示すとともに、装置のユーザすなわち虚像観察者の目を模式的に描いている。以下、ライトガイド50の面に関し、観察者から見て手前側(図3において下側)の面を「後面」とし、奥側(図3において上側)の面を「前面」として説明する。
ライトガイド50は、画像表示素子からの画像光を内部に入射及び導光して虚像表示のために射出する素子であり、本実施形態では、導光部材100と光学部材200とが一体的に設けられることで、全体が略角柱状、平面視で非対称な台形の外形を呈する。
ライトガイド50の導光部材100は、画像表示素子からの画像光を内部に取り込んで導光し、虚像表示のために外部に射出する役割を有する。このため、導光部材100は、画像光を内部に入射する光線入射部101、入射した画像光を反射して内部に導光させるための反射部102、導光した画像光を取り出して外部に射出させるための画像取り出し部103及び光線射出部104を備える。
シースルー性を良好にするために、導光部材100は、光線射出部104が設けられた後面と、奥側(図1において上側)の前面105は、それぞれ平面であり、互いに平行に形成されている。
光線入射部101及び光線射出部104は、いずれも導光部材100の後面に設けられている。したがって、光線入射部101と光線射出部104とは、同一面上に配置されている。このように光線入射部101及び光線射出部104を同一面上に配置することで、導光部材100さらにはライトガイド50の生産性を向上させ、また、導光部材100及びライトガイド50全体をシンプルな構成にすることができる。
導光部材100の画像取り出し部103は、内部に導光される画像光を光線射出部104に向けて反射させる役割を有し、光線射出部104は、画像取り出し部103から導かれた画像光を虚像観察者の目に向けて外部に射出させる役割を有する。
他方、光学部材200は、平面視でテーパー状の外形を有し、導光部材100の画像取り出し部103に対向して設けられることで、主に光線射出部104及び画像取り出し部103の光線透過性すなわちシースルー性を確保する役割を有する。
光学部材200は、導光部材100の光線射出部104に平行な平行面としての前面210と、かかる前面210に対して傾斜し、導光部材100の画像取り出し部103に対向配置される傾斜部203を有する。光学部材200の傾斜部203は、導光部材100の画像取り出し部103に対して近接設置される部位であり、かかる部位の詳細については後述する。
以下、ライトガイド50を用いた虚像表示装置について説明する。図3に示す本実施形態の虚像表示装置は、表示画像の画像光を出力する画像表示素子10と、画像表示素子10からの画像光をコリメートして射出するコリメート光学系300と、上述したライトガイド50とを虚像表示光学系として備える。
画像表示素子10は、ライトガイド50を通じて表示する虚像の基となる表示画像の画像光を出力するデバイスである。画像表示素子10は、有機ELD(OLED:Organic Light Emitting Diode)や液晶表示素子が好適であるが、他にも種々の表示方式のものが適用できる。例えば、画像表示素子10として、DMD(Digital Micromirror Device)が適用可能である。また、画像表示素子10として、TFT(Thin Film Transistor)やLCOS(Liquid Crystal On Silicon)が適用可能である。さらに、画像表示素子10として、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)が適用可能である。
図3では、画像表示素子10として、光源を必要とするLCOSやDMDなどを用いた例を示しており、画像表示素子10を照明するための光源LSを加えている。光源LSは、種々のものが適用でき、例えばLED(Light Emitting Diode)、半導体レーザ(Laser Diode:LD)、放電ランプなどを用いることができる。
コリメート光学系300は、複数の光学レンズや絞りなどから構成され、画像表示素子10から出力される画像光を拡大し平行光として射出する。
かかる虚像表示装置によれば、光源LSで照明された画像表示素子10の画像光は、コリメート光学系300で拡大されてライトガイド50に入射する。すなわち、コリメート光学系300で拡大された画像光は、ライトガイド50における導光部材100の光線入射部101から入射し、反射部102で反射されて導光部材100の内部に導光される。導光された画像光は、画像取り出し部103で反射され、光線射出部104からユーザの両目に向けて画像情報として射出される。ユーザは、導光部材100の光線射出部104及び光学部材200を通して前方を覗くことで、画像光の虚像を視認することができる。
次に、図4以下を参照して、ライトガイド50の構成を更に詳細に説明する。
導光部材100の材質は、シースルー性を考慮すると透過性の高い材質が好ましく、さらに、後述する画像取り出し部103の加工を考慮すると、樹脂で成形することが好ましい。
導光部材100の光線入射部101及び反射部102は、コリメート光学系300で拡大された画像光を光線束として入射及び反射する。したがって、光線入射部101及び反射部102は、かかる光線束の大きさ以上のサイズで形成される。
反射部102は、光線入射部101で入射した画像光を反射してライトガイド50の内部に導光させるために、図4に示すように、光線入射部101に対して角度θ0で傾斜している。かかる傾斜角θ0は、光線入射部101から入射された画像光を全反射する角度であり、ライトガイド内部に画像光を良好に導光するために、15度から75度までの角度とすることが望ましい。さらに、後述する画像取り出し部103の第1面103aと光線射出部104とのなす角度θaの好適範囲を考慮すると、傾斜角θ0は、20度から30度までの範囲に設定することがより好ましい。
また、反射部102には任意のコートを施すことができる。ライトガイド50の内部に画像情報を導光させるためには、反射部102は、アルミニウムや銀、誘電コートなどの反射率が高いミラーコートを施すことが望ましい。
画像取り出し部103は、図5に示すように、光線射出部104に対してθaの角度を有する第1面103aと、光線射出部104に対してθbの角度を有する第2面103bとが、交互に配置されており、略階段状の形状をなしている。図5中、光線射出部104と平行な基準面を点線で表し、第2面103bの幅をwで表している。
画像取り出し部103の第1面103aは、導光部材100の内部に入射及び導光された画像光を光線射出部104に導いて光線射出部104から射出させる役割を担う面であり、光線射出部104に対して傾斜する平面となっている。ここで、光線射出部104に対する第1面103aの傾斜の向きは、光線入射部101に対する反射部102の傾斜の向きと逆である。第1面103aが光線射出部104に対して傾斜する角度θaの値は、導光部材100の材質の屈折率にもよるが、20度から30度までの範囲に設定することが好ましい。また、角度θaの値は、上述した光線入射部101に対する反射部102の傾斜角θ0の値と同一に設定することがより好ましく、かかる設定とすることで、コリメート光学系300の配置の調整等が容易になる。
他方、第2面103bは、入射された画像光を導光部材100の内部に導光させる反射面としての役割を担う面であり、光線射出部104と平行な平面となっている。したがって、角度θb=0°である。さらに、第2面103bは、シースルー性を確保するため、ライトガイド50の前面及び後面からの外部の光を入射させる透過面としての役割も担っている。
第2面103bを光線射出部104に対して傾斜させる、すなわち角度θb≠0°に設定すると、導光部材100内で導光される画像光が、第2面103bで反射される反射角と、光線射出部104で反射される反射角とで一致せずに変化することになる。この場合、光線入射部101から入射される光線と光線入射部101の法線とのなす角で定義される入射角θinと、光線射出部104から射出される光線と光線射出部104の法線とのなす角で定義される射出角θoutとが同角度とならない。さらに、画像光が第1面103a及び光線射出部104を通じてライトガイド50の外部に射出される際に、異なった方向に射出されてしまい、虚像としては思わしくないものとなってしまう。したがって、本実施形態では、角度θb=0°とし、第2面103bを光線射出部104に対して平行に形成している。
導光部材100における画像取り出し部103の第2面103bの幅wの値は、
0.5[mm] < w < 3.0[mm]
の条件を満たすように設定される。ここで、幅wは、導光部材100の長手方向に沿った方向すなわち入射された画像光の進行方向に沿った方向における第2面103bの長さである。
以下、第2面103bの幅wの設定条件について詳細に説明する。
虚像として確認できる視野の幅を「アイボックス」と称し、虚像が確認できる光線射出部104から眼球までの距離を「アイレリーフ」と称する。そして、アイボックスの径をφ、アイレリーフをL、ライトガイドの厚み(肉厚)をt、画像取り出し部103が有する光線射出部104と平行な面すなわち第2面103bの数をnとすると、第2面103bの幅wは、次式で表される。

ここで、アイボックスの幅が広いほど見える範囲も広くなるため、通常、アイボックス径φは大きいほうが望ましい。他方、アイボックス径φを大きくすると、ライトガイドの厚みが厚くなり、ライトガイドの設計難易度が高くなりがちとなる。
一般的には、目の瞳の直径は5mm程度であるが、個人差に応じてライトガイド50の適切な位置設定が必要となるため、アイボックス径φを大きく設定する方が良い。また、後述のようにライトガイド50を眼鏡型の虚像表示装置に適用することを考慮すると、一般にアイレリーフLは15mm以上必要である。
したがって、例えばアイレリーフを20mmに設定し、アイボックスを5mm以上10mm以下に設定すると、第2面103bの幅wは、上記の
0.5[mm] < w < 3.0[mm]
の条件を満たす必要がある。
画像取り出し部103の第2面103bの幅wが0.5mmに満たない場合、第1面103aの幅が短くする必要があり、入射された画像光の回折現象が生じやすくなり、また製造が難しくなるため、望ましくない。さらに、第1面103aの幅を短くすることなしに、アイレリーフ20mmの位置においてアイボックス5mm以上10mm以下を確保するためには、ライトガイドの厚みを増す必要があり、重量も大きくなるため望ましくない。
一方、第2面103bの幅wが3.0mmを超える場合、入射された画像光につき、第1面103aを反射して光線射出部104から射出される光線の密度が低下し、目の位置における光量が低下するため、望ましくない。したがって、画像取り出し部103の第2面103bの幅wは、0.5[mm] < w < 3.0[mm]の条件を満たすことが望ましい。
第2面103bの幅wは、各々の第2面103bで異なる値としてもよい。具体的には、通常、反射部102からの距離が長くなるほど画像光の光線密度が低下することから、反射部102からの距離が長くなるほど第2面103bの幅wを小さくする設定にするとよい。かかる設定とすることで、反射部102から遠くなるほど第1面103aの単位長さあたりの配置数が増えるので、光量ムラを低減させることができる。
同様に、光量ムラを低減させるために、画像取り出し部103の第1面103aの幅を各々の第1面103aで異なる幅としてもよい。ここで、第1面103aの幅は、導光部材100の長手方向に沿った方向すなわち入射された画像光の進行方向に沿った方向における第1面103aの長さである。具体的には、反射部102からの距離が長くなるほど第1面103aの幅を大きくする設定にするとよい。かかる設定とすることにより、反射部102から遠くなるほど第1面103aの面積が大きくなるので、光量ムラを低減させることができる。
ライトガイド50の厚みは、1mmから8mmの範囲とすることが望ましい。ライトガイド50の厚みが1mmに満たないと、導光部材100の画像取り出し部103の形状を形成することが困難となる。他方、ライトガイド50の厚みが8mmを超えると、広視野角を得るには有利であるが、部材の重量が大きくなることから、好ましくない。
(光学部材)
次に、光学部材200の構成及び導光部材100に対する光学部材200の配置について説明する。図6の下段に、導光部材100と光学部材200の境界面を拡大して示す。なお、図6中、光学部材200の前面210と平行な仮想面を点線で表している。
図6に示すように、光学部材200は、傾斜部203が、導光部材100の画像取り出し部103に空気層すなわちエアギャップ140を介して近接配置されている。本実施形態では、導光部材100の画像取り出し部103の端縁と光学部材200の傾斜部203の端縁とを、マイクロボール型の接着剤を用いて接着している。このようにすることで、取り出し部103と傾斜部203のエアギャップ140を等間隔とすることが可能となり、シースルー性をより高めることができる。
光学部材200の傾斜部203は、導光部材100の画像取り出し部103に対向した部位に、前面210に対してθa’の角度を有する第3面203aと、前面210に対してθb’の角度を有する第4面203bとが、交互に配置されている。
前面210は、導光部材100の光線射出部104と平行な面である。また、第4面203bは、前面210と平行であり、角度θb’=0°である。したがって、第4面203bは導光部材100の光線射出部104、第2面103bとも平行であり、θb=θb’=0°である。このような設定とすることで、ライトガイド50のシースルー性を高めることができる。なお、第4面203bが前面210、導光部材100の光線射出部104、第2面103bに対して平行な面でない場合は、プリズム効果によりシースルー性が低下するので好ましくない。
さらに、前面210に対する第3面203aの角度θa’を、上述した角度θaすなわち光線射出部104に対する画像取り出し部103の角度と等しい角度に設定することが好ましい。この場合、光学部材200の第3面203は導光部材100の第1面103aと平行となり、ライトガイド50のシースルー性をより高めることが可能になる。
ライトガイド50のシースルー性について最大の効果を得るためには、導光部材100の第1面103aを光線射出部104の法線方向(図6における上方向)に平行移動させたときに、対向する第3面203aとの間のずれを可能な限り無くせばよい。かかるずれを無くすために、光学部材200に、導光部材100との間の間隔すなわちエアギャップ140を調整する調整機構を取り付けることができる。
ライトガイド50のシースルー性を確保するために、導光部材100と光学部材200は、相互に同一の材料で作られていることが望ましい。
また、取り出し部103と傾斜部203との間のエアギャップ140は、種々の気体や液体を介在させることができるが、シースルー性確保の観点からは大気であることが望ましい。
(導光部材の変形例)
導光部材100の他の構成例について、図7及び図8を参照して説明する。
上述した図6に示す実施形態では、画像取り出し部103は、第1面103a及び第2面103bの2つの平面で構成されている。すなわち、画像取り出し部103は、光線射出部104に対してθaの角度を有する第1面103aと、光線射出部104に対してθbの角度を有する第2面103bとが交互配置された、略階段状の形状をなすものである。
これに対し、図7に示す変形例では、画像取り出し部103は、4つの平面で構成しており、鋸歯状の形状をなしている。具体的には、画像取り出し部103は、光線射出部104に対してθaの角度を有する第1面103aと、θbの角度を有する第2面103bと、θcの角度を有する傾斜面103cと、θdの角度を有する平面103dが、この順で配された形状となっている。画像取り出し部103において、第1面103aと傾斜面103cとは、いずれも光線射出部104に平行な基準面から立ち上がって傾斜しているが、立ち上がりの向きが互いに異なっている。
上記の4つの面の内、第1面103aと第2面103bの機能や最適範囲等は、上述した実施形態と同様であり、説明を省略する。
傾斜面103cは、第1面103aの面積を広く確保する役割、及び導光部材100の曲げ強度を向上させる役割を有する。
光線射出部104に対する傾斜面103cの角度θcは、0°よりも大きく且つ90°以下の範囲とされる。角度θcが0°になると、傾斜面103cは、第2面102bと同一面すなわち第2面102bの一部になるため、上述した実施形態と同じ構成になる。また、角度θcは、生産性を考慮すると45°から90°の範囲とすることが望ましい。さらには、傾斜面103cは、画像表示素子10からの画像光が当たると乱反射等の現象が生じるため、出来るだけ画像表示素子10からの画像光が当たらないような角度範囲とすることが好ましい。
平面103dは、主にシースルー性を保持するための部位であり、光線射出部104に対する角度θd=0°とする、すなわち光線射出部104と平行とすることが望ましい。角度θd=0°とする場合には、第2面102bと同様に、画像表示素子10からの画像光を平面103dで反射させる構成とすることもできる。
さらに、図7に示す形態のさらなる変形例として、第1面103a及び傾斜面103cを図の上方向に伸ばすことで、画像取り出し部103を、第1面103aと傾斜面103cとが接している3平面構成としてもよい。この場合、画像取り出し部103は、光線射出部104に対してθaの角度を有する第1面103aと、光線射出部104に対してθbの角度を有する第2面103bと、光線射出部104に対してθcの角度を有する傾斜面103cとがこの順で連続して配置される。
このように、画像取り出し部103を3平面構成や4平面構成とすることで、図6に示す実施形態と比較して複雑な形状となるが、かかる形状とすることで、第1面103aの面積を相対的に広く取ることができる。したがって、光線射出部104から射出される画像光の光量を相対的に多く確保することが可能となる。また、かかる形状とすることで、曲げ強度の向上を図ることができ、特に導光部材100が樹脂製の場合に有利になる。すなわち、導光部材100を樹脂で形成する場合、導光部材100の厚みが薄くなる先端側で曲げ強度が弱くなるが、傾斜面103cを追加することによって、曲げ強度を向上させることができる。
図8に、画像取り出し部103を4平面構成とした場合の導光部材100と光学部材200の境界面を拡大して示す。図8(a),(b)に示す例では、光学部材200は、導光部材100の画像取り出し部103に空気すなわちエアギャップ140を介して近接配置されている。
また、図8に示す例では、光学部材200は、図6で説明した形状の傾斜部203を有する。すなわち、光学部材200の傾斜部203は、前面210に対してθa’の角度を有する第3面203aと、前面210に対してθb’の角度を有する第4面203bとが交互に配置された2面構成となっている。角度θa’及びθb’については図6の説明で述べた通りであり、角度θa=θa’、角度θb=θb’となっている。この例でも、接着剤150の屈折率を導光部材100の材質の屈折率と同等かそれ以下とすることにより、高いシースルー性を保つことができる。
傾斜面103cや平面103dを追加して画像取り出し部103を3平面構成や4平面構成とする変形例は、画像取り出し部103の全体に施す構成に限られず、画像取り出し部103の一部に施してもよい。すなわち、第1面103aと第2面103bとが交互に配置される図6に示す画像取り出し部103の構成を基本としつつ、光量を確保したい部位や曲げ強度を確保したい部位に傾斜面103cさらには平面103dを個別に追加することができる。
さらに、画像取り出し部103を3平面構成や4平面構成の形状とした場合、対向配置される光学部材200の傾斜部203をかかる3平面や4平面の変形形状に対応した形状とすることもできる。この場合、上述したように、導光部材100の第1面103aを光線射出部104の法線方向に平行移動させたときに、対向する光学部材200の第3面203aとの間のずれが生じない形状とすることにより、ライトガイド50のシースルー性が良好となる。かかるずれを無くすために、光学部材200に、導光部材100との間の間隔を調整する調整機構を取り付けることができる。
このように、上述した種々の実施形態によれば、コンパクトで40度以上の広視野角のライトガイドが実現される。
上述の図1から図8に示す実施形態では、虚像観察者の左側に導光部材100の光線入射部101を配置して、画像光を虚像観察者の左側から入射する例について説明した。かかる配置を左右逆にする場合、すなわち虚像観察者の右側に導光部材100の光線入射部101を配置して、画像光を虚像観察者の右側から入射する場合も、上述と同一の効果が得られる。
上述したライトガイド50を眼鏡型の虚像表示装置すなわちHMDに適用した場合を図9(a)、(b)及び(c)に例示する。
図9(a)に示す例は、一つのライトガイド50を両眼用のHMDに適用した場合であり、導光部材100の光線入射部101を虚像観察者すなわちユーザの右側に配置している。ライトガイド50は、ユーザの耳に掛けられるツルとしての役割を担うフレーム部400に固定される。図9ではフレーム部を簡略化して表しているが、フレーム部400は、ライトガイド50の両端側のみならず、上側縁や下側縁を覆う形状とすることができる。
他方、図9(b)及び(c)に示す例は、一つのライトガイド50を小型化して単眼用のHMDに適用した場合である。図9(b)に示す例は、二つのライトガイド50,50をユーザの左右各々の目の位置に対応させて配置した場合であり、各ライトガイドの光線入射部101は、左右外側に配置される。
なお、図9では虚像光学系や光源の図示を省略したが、これらはフレーム部400に取り付けることができる。すなわち、図9(a)及び(c)に示す例では光源SL、画像表示素子10及びコリメート光学系300を右目側のフレーム部に、図9(b)に示す例ではこれらを左右両方のフレーム部に取り付ければよい。
上述した実施形態では、ライトガイド50を眼鏡型のHMDに適用した場合について説明した。上述したライトガイド50は、他の種類のHMDにも適用可能であり、さらには、ヘッドアップディスプレイ(HUD)にも適用できる。ライトガイド50は、特に、微小デバイスにより光変調された光束によって形成される原画像を虚像表示するのに適している。
以上のように、上述した実施形態によれば、小型で40度以上の広い視野角を有する透過型のライトガイド、及び、ライトガイドをコンパクトに実現できる虚像表示装置を提供することができる。
(虚像表示装置の実施例)
図1乃至図6で上述したライトガイド50を用いて製作した虚像表示装置の具体的な実施例を、図10及び図11を参照して説明する。図10及び図11は、それぞれ実施例1及び2のライトガイドでの画像光の射出状態を表し、アイレリーフの位置を直線ERで表すとともに、寸法等に関する符号を加えており、他方、画像表示素子10やコリメート光学系300などの図示を省略している。また、以下に示す各角度は絶対値表示である。
(実施例1)
図10に示す実施例1では、ライトガイドの厚み(肉厚)t=1mm、長手方向の長さL=50mm、幅=40mm、角度θ0=30度、ライトガイドの屈折率(Nd)=1.54(プラスチック)とした。また、ライトガイドの水平視野角=45度以上とし、アイレリーフ19mmにおいてアイボックス5mm以上を達成する第2面103bの幅w=2.20mmとした。
実施例1では、ライトガイドの厚みを1mmとすることができ、軽量化が実現された。したがって、実施例1のライトガイドは、例えば図9(b)及び(c)に示す片目毎の虚像表示装置への適用に好適である。
(実施例2)
図11に示す実施例2では、長さL、幅、角度θ0、及びライトガイドの屈折率(Nd)については実施例1と同一とし、ライトガイドの厚み(肉厚)t=4mmとした。また、実施例2では、ライトガイドの水平視野角=45度以上とし、アイレリーフ19mmにおいてアイボックス5mm以上を達成する第2面103bの幅w=0.90mmとした。
実施例2では、実施例1に比べて第2面103bの幅を狭くすることができ、これにより、図10に示す実施例1と比較して分かるように、瞳位置における光量密度を上げることができた。
10 画像表示素子
300 コリメート光学系
LS 光源
50 ライトガイド
100 導光部材
101 光線入射部
103 画像取り出し部
103a 第1面
103b 第2面
103c 傾斜面
103d 平面
104 光線射出部
140 エアギャップ
200 光学部材
210 前面(平行面)
203 傾斜部
特許4508655号 特許4521285号 特許第5703875号

Claims (10)

  1. 画像表示素子からの画像光を導光して虚像を表示するために射出する虚像表示装置用のライトガイドであって、
    前記画像光が入射される光線入射部と前記画像光を外部に射出するための光線射出部とを備えた導光部材と、前記導光部材に一体的に設けられる光学部材と、を有し、
    前記導光部材は、前記光線入射部に対して傾斜し前記光線入射部で入射した画像光をライトガイド内部に導光させる反射部と、
    前記光線射出部に対して傾斜する第1面と、該第1面に続き前記光線射出部に平行な第2面と、該第2面に続き前記光線射出部に対して前記第1面の前記光線射出部に対する傾斜の向きとは異なる向きに傾斜する第5面と、該第5面に続く第6面と、からなる鋸歯形状が繰り返し配置され前記画像光を前記第1面から前記光線射出部に導光して取り出す画像取り出し部を備え、
    前記光学部材は、前記光線射出部に平行な平行面と、前記平行面に対して傾斜し前記画像取り出し部に近接配置される傾斜部とを有すること
    を特徴とするライトガイド。
  2. 前記光線射出部に対する前記第1面の傾斜の向きは前記光線入射部に対する前記反射部の傾斜の向きと逆であり、
    前記光線射出部に対する前記第1面の傾斜角度と、前記光線入射部に対する前記反射部の傾斜角度とが等しい
    請求項1記載のライトガイド。
  3. 前記光学部材の前記傾斜部は、
    前記平行面に対して傾斜する第3面と前記平行面に平行な第4面とが交互に配置されている
    請求項1又は2に記載のライトガイド。
  4. 前記導光部材の前記画像取り出し部における前記第2面の幅:w[mm]は、下記条件を満たす請求項1乃至3のいずれかに記載のライトガイド。
    0.5 [mm] < w < 3.0 [mm]
  5. 前記導光部材の前記光線射出部に対する前記第1面の傾斜角度と、前記光学部材の前記平行面に対する第3面の傾斜角度とが等しい請求項記載のライトガイド。
  6. 前記導光部材の前記画像取り出し部における前記第2面の幅は、各々の第2面で異なる請求項1乃至5のいずれかに記載のライトガイド。
  7. 前記導光部材の前記画像取り出し部における前記第1面の幅は、各々の第1面で異なる請求項1乃至6のいずれかに記載のライトガイド。
  8. 前記光学部材は、前記導光部材と同一の材料で形成されている請求項1乃至7のいずれかに記載のライトガイド。
  9. 前記導光部材と前記光学部材とは、エアギャップを介して配置されている請求項1乃至8のいずれかに記載のライトガイド。
  10. 照明光を射出する光源と、
    前記光源からの照明光を受けて虚像表示のための表示画像の画像光を出力する画像表示素子と、
    前記画像表示素子からの画像光をコリメートして射出するコリメート光学系と、
    前記コリメート光学系からの画像光を導光して射出する請求項1乃至9のいずれかに記載のライトガイドと、
    を虚像表示光学系として備える虚像表示装置。
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