JP6568498B2 - フォトニック結晶光ファイバ - Google Patents
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Description
(i)の穴開け法では、非特許文献3に示されているように空孔の内表面に破砕層と呼ばれる不純物を含む凹凸が生じ、光損失増加の原因となる。これを除去するために、空孔内面の研磨やエッチングといった追加処理が必要となる。また、穴開け中に母材自体が破損する可能性も皆無ではない。従って、空孔数を減らせば減らすほど、それに応じて、製造性(加工精度の歩留り)、作製されるファイバの特性が向上し、作製に要する時間も短縮できる。
上記課題を解決するために、本発明は、d/ΛとΛの座標平面上で任意の波長及び伝搬モードにおける実効断面積の領域と閉じ込め損失の領域とを重ね合わせ、重複する領域内にdとΛがあるように空孔を設計することとした。
座標(d/Λ,Λ)としたとき、
A2(0.690,12.5)
B(0.900,14.6)
C(0.900,40.0)
D(0.600,40.0)
E2(0.600,33.3)
F2(0.650,32.1)
G2(0.658,30.0)
H2(0.658,28.8)
I1(0.600,28.3)
J1(0.600,27.5)
K2(0.604,26.0)
L2(0.651,24.0)
M2(0.651,22.5)
N2(0.675,20.0)
O2(0.675,18.5)
P2(0.655,17.9)
Q2(0.655,16.8)
R2(0.686,15.8)
S2(0.690,13.8)
を頂点とする多角形で囲まれる設計領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
波長1450nmの基本モードを伝搬させるときに実効コア断面積Aeffが120μm2以上且つ閉じ込め損失が0.011dB/m以下を可能とすることを特徴とする。
A2a(0.692,12.5)
B(0.900,14.6)
C2a(0.900,34.2)
D2a(0.800,34.2)
E2a(0.800,24.0)
F2a(0.762,22.5)
G2a(0.704,21.9)
を頂点とする多角形で囲まれる低曲げ損失領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする。
A2b(0.700,12.6)
B(0.900,14.6)
C2a(0.900,34.2)
D2a(0.800,34.2)
E2b(0.794,21.7)
F2b(0.775,20.0)
G2b(0.700,18.5)
を頂点とする多角形で囲まれる低曲げ損失領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.005dB/m以下を可能とすることを特徴とする。
Y1(0.800,13.3)
Z1(0.854,13.8)
Z2(0.800,15.4)
を頂点とする多角形で囲まれる領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
基本モードを含めた伝搬可能なモード数が4、かつ、曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする。
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4e(0.775,16.0)
E2e(0.786,16.0)
D2e(0.786,17.7)
Y4e(0.796,17.7)
Y3(0.796,14.0)
Y2(0.800,13.4)
Y1(0.800,13.3)
を頂点とする多角形で囲まれる領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
基本モードを含めた伝搬可能なモード数が3、かつ、曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モード及び第1高次モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする。
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4(0.770,16.3)
X5(0.770,17.6)
X6(0.754,18.5)
X7(0.754,20.0)
X8(0.742,20.6)
X9(0.742,22.1)
F2a(0.762,22.5)
Y6(0.780,23.8)
Y5(0.780,22.4)
Y4(0.796,21.9)
Y3(0.796,14.0)
Y2(0.800,13.4)
Y1(0.800,13.3)
を頂点とする多角形で囲まれる領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
基本モードを含めた伝搬可能なモード数が3、かつ、曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする。
A2e(0.770,13.2)
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4e(0.775,16.0)
F2e(0.775,13.8)
G2e(0.770,13.8)
を頂点とする多角形で囲まれる領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
基本モードを含めた伝搬可能なモード数が2、かつ、曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モード及び第1高次モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする。
A2a(0.692,12.5)
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4(0.770,16.3)
X5(0.770,17.6)
X6(0.754,18.5)
X7(0.754,20.0)
X8(0.742,20.6)
X9(0.742,22.1)
G2a(0.704,21.9)
基本モードを含めた伝搬可能なモード数が2、かつ、曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする。
一般的にPCFは、空孔層数が3層、空孔個数が36個以上必要であるが、本発明ではその3分の1の12個の空孔で十分な閉じ込め損失を実現するPCF構造を用いる。これにより、PCF母材の作製において、その加工時間や加工費用を3分の1以下に低減することが可能になる。
各実施形態を説明する前に、各実施形態のPCFの構造について説明する。図1は、12個の空孔2を有する1cell構造のPCFである。図1に示すように、各実施形態のPCFは、コア部とコア部を包囲するクラッド部とを有し、コア部及びクラッド部が均一な光屈折率を有する媒質からなると共に、クラッド部に長手方向に沿って均一な空孔2が12個形成された1cell構造である。なお、ここで1cell構造とはファイバの中心部にだけ、1個分の空孔の代りにガラス材料がコアとして充填された構造のことを指す。
続いて、各実施形態にてAeffの拡大と既定の曲げ損失を実現するための構造パラメータ(空孔2の直径dと空孔2の間隔Λ)の選定方法を説明する。
図2は、横軸をd/Λ、縦軸をΛとし、波長1550nmの基本モード光における(a)実効断面積Aeffと、(b)閉じ込め損失を示した図である。伝送用ファイバとして用いるためには、ファイバ構造による伝送損失も重要なパラメータになる。それゆえ、図2(a)と図2(b)から必要なAeffが得られる構造で、かつ、使用するファイバ長において閉じ込め損失が十分に無視できる構造を選択することで所望の特性を有する構造を決定することができる。例えば、Aeffが120μm2以上の構造で閉じ込め損失0.013dB/m以下のPCFを設計するとする。
座標(d/Λ,Λ)において、
A1(0.687,12.5)
B(0.900,14.6)
C(0.900,40.0)
D(0.600,40.0)
E1(0.600,33.0)
F1(0.642,31.9)
G1(0.650,30.0)
H1(0.650,29.0)
I1(0.600,28.3)
J1(0.600,27.5)
K1(0.634,25.8)
L1(0.656,23.8)
M1(0.656,20.8)
N1(0.675,19.7)
O1(0.675,18.0)
P1(0.664,17.7)
Q1(0.664,16.7)
R1(0.680,15.8)
S1(0.687,13.8)
を頂点とする多角形で囲まれる領域を選択することで、波長1550nmにおいてAeffが120μm2以上且つ閉じ込め損失0.013dB/m以下のPCFとすることができる。この領域を領域Aarea1とする。
以上より、使用波長域を1550nm以上に設定した場合、Aeffが120μm2以上の構造で閉じ込め損失0.013dB/m以下を想定し、かつ、曲げ半径R30mmにおける基本モードの曲げ損失が0.1dB/100turn又は0.5dB/100turnを満たす光ファイバの設計範囲は、領域Aarea1及び領域Aarea2の範囲の両方を満たす領域である。
座標(d/Λ,Λ)において、
A1a(0.690,12.6)
B(0.900,14.6)
C1a(0.900,36.3)
D1a(0.800,36.3)
E1a(0.800,25.8)
F1a(0.775,23.8)
G1a(0.700,23.3)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図10参照)。
座標(d/Λ,Λ)において、
A1b(0.700,12.7)
B(0.900,14.6)
C1a(0.900,36.3)
D1a(0.800,36.3)
E1b(0.794,23.8)
F1b(0.780,22.1)
G1b(0.700,19.3)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図10参照)。
一例として、(d/Λ,Λ)=(0.85,22.5)が考えられる。
本実施形態では、使用波長域をSバンド以上(1450nm以上)に設定した場合を説明する。
図3は、横軸をd/Λ、縦軸をΛとし、波長1450nmの基本モード光における(a)Aeffと、(b)閉じ込め損失を示した図である。本実施形態も実施形態1と同様に、Aeffが120μm2以上の構造で閉じ込め損失0.011dB/m以下のPCFを設計するとする。
座標(d/Λ,Λ)において、
A2(0.690,12.5)
B(0.900,14.6)
C(0.900,40.0)
D(0.600,40.0)
E2(0.600,33.3)
F2(0.650,32.1)
G2(0.658,30.0)
H2(0.658,28.8)
I2(0.600,28.3)
J2(0.600,27.5)
K2(0.604,26.0)
L2(0.651,24.0)
M2(0.651,22.5)
N2(0.675,20.0)
O2(0.675,18.5)
P2(0.655,17.9)
Q2(0.655,16.8)
R2(0.686,15.8)
S2(0.690,13.8)
を頂点とする多角形で囲まれる領域を選択することで、波長1450nmにおいてAeffが120μm2以上且つ閉じ込め損失0.011dB/m以下のPCFとすることができる。この領域を領域Barea1とする。
以上より、使用波長域を1450nm以上に設定した場合、Aeffが120μm2以上の構造で閉じ込め損失0.011dB/m以下を想定し、かつ、曲げ半径R30mmにおける基本モードの曲げ損失が0.1dB/100turn又は0.5dB/100turnを満たす光ファイバの設計範囲は、領域Barea1及び領域Barea2の範囲の両方を満たす領域である。
座標(d/Λ,Λ)において、
A2a(0.692,12.5)
B(0.900,14.6)
C2a(0.900,34.2)
D2a(0.800,34.2)
E2a(0.800,24.0)
F2a(0.762,22.5)
G2a(0.704,21.9)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図12参照)。
座標(d/Λ,Λ)において、
A2b(0.700,12.6)
B(0.900,14.6)
C2a(0.900,34.2)
D2a(0.800,34.2)
E2b(0.794,21.7)
F2b(0.775,20.0)
G2b(0.700,18.5)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図12参照)。
一例として、(d/Λ,Λ)=(0.85,25)が考えられる。
本実施形態では、使用波長域を1310nm以上)に設定した場合を説明する。
図4は、横軸をd/Λ、縦軸をΛとし、波長1310nmの基本モード光における(a)Aeffと、(b)閉じ込め損失を示した図である。本実施形態も実施形態1と同様に、Aeffが120μm2以上の構造で閉じ込め損失0.0001dB/m以下のPCFを設計するとする。
座標(d/Λ,Λ)において、
A3(0.788,13.1)
B3(0.900,14.6)
C(0.900,40.0)
D3(0.700,40.0)
E3(0.700,33.3)
F3(0.744,32.0)
G3(0.744,31.3)
H3(0.700,31.0)
I3(0.700,28.8)
J3(0.731,27.7)
K3(0.731,27.0)
L3(0.700,26.7)
M3(0.700,23.8)
N3(0.754,22.5)
O3(0.750,20.8)
P3(0.731,20.0)
Q3(0.757,18.3)
R3(0.775,17.5)
S3(0.776,14.0)
T3(0.788,13.5)
を頂点とする多角形で囲まれる領域を選択することで、波長1310nmにおいてAeffが120μm2以上且つ閉じ込め損失0.0001dB/m以下のPCFとすることができる。この領域を領域Carea1とする。
以上より、使用波長域を1310nm以上に設定した場合、Aeffが120μm2以上の構造で閉じ込め損失0.0001dB/m以下を想定し、かつ、曲げ半径R30mmにおける基本モードの曲げ損失が0.1dB/100turn又は0.5dB/100turnを満たす光ファイバの設計範囲は、領域Carea1及び領域Carea2の範囲の両方を満たす領域である。
座標(d/Λ,Λ)において、
A3(0.687,13.1)
B3(0.900,14.6)
C3a(0.900,31.7)
D3a(0.800,31.7)
E3a(0.800,24.0)
F3a(0.794,21.8)
G3a(0.754,21.8)
H3a(0.750,20.8)
P3(0.731,20.0)
Q3(0.757,18.3)
R3(0.775,17.5)
S3(0.776,14.0)
T3(0.788,13.5)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図14参照)。
座標(d/Λ,Λ)において、
A3(0.687,13.1)
B3(0.900,14.6)
C3a(0.900,31.7)
D3a(0.800,31.7)
E3b(0.800,21.8)
F3b(0.794,20.0)
G3b(0.761,19.8)
Q3(0.757,18.3)
R3(0.775,17.5)
S3(0.776,14.0)
T3(0.788,13.5)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図14参照)。
一例として、(d/Λ,Λ)=(0.85,20)が考えられる。
本実施形態では、多モード伝送を可能とするPCFの設計について説明する。本実施形態では代表として波長1450nm以上を伝送させるPCFについて説明するが、他の波長の光を伝送させるPCFの設計も同様である。
使用波長域をSバンド以上(1450nm以上)に設定したとき、基本モードを含めた伝搬可能なモード数が4でかつ、基本モードから第3高次モードまでを含むすべての曲げ損失が曲げ半径R30mmにおいて0.026dB/mを満たす範囲でPCFを設計することを考える。この場合、領域Barea3、図8の4モード導波可能な領域、及び図6(d)の破線にて囲まれる領域にあるdとΛに設定すればよい。
つまり、座標(d/Λ,Λ)において、
Y1(0.800,13.3)
Z1(0.854,13.8)
Z2(0.800,15.4)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図15参照)。
設計の一例として、(d/Λ,Λ)=(0.83,14)にて設計すればよい。
使用波長域をSバンド以上(1450nm以上)に設定したとき、基本モードを含めた伝搬可能なモード数が4でかつ、基本モードから第2高次モードまでの曲げ損失が曲げ半径R30mmにおいて0.026dB/mを満たす範囲でPCFを設計することを考える。この場合、領域Barea3、図8の4モード導波可能な領域、及び図6(c)の破線にて囲まれる領域にあるdとΛに設定すればよい。
つまり、座標(d/Λ,Λ)において、
Y1(0.800,13.3)
Z1(0.854,13.8)
Z2(0.800,15.4)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図16参照)。
設計の一例として、(d/Λ,Λ)=(0.83,14)にて設計すればよい。
使用波長域をSバンド以上(1450nm以上)に設定したとき、基本モードを含めた伝搬可能なモード数が4でかつ、基本モード及び第1高次モードの曲げ損失が曲げ半径R30mmにおいて0.026dB/mを満たす範囲でPCFを設計することを考える。この場合、領域Barea3、図8の4モード導波可能な領域、及び図6(b)の破線にて囲まれる領域にあるdとΛに設定すればよい。
つまり、座標(d/Λ,Λ)において、
Y1(0.800,13.3)
Z1(0.854,13.8)
Z2(0.800,15.4)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図17参照)。
設計の一例として、(d/Λ,Λ)=(0.83,14)にて設計すればよい。
使用波長域をSバンド以上(1450nm以上)に設定したとき、基本モードを含めた伝搬可能なモード数が4でかつ、基本モードの曲げ損失が曲げ半径R30mmにおいて0.026dB/mを満たす範囲でPCFを設計することを考える。この場合、領域Barea3、図8の4モード導波可能な領域、及び図6(a)の破線にて囲まれる領域にあるdとΛに設定すればよい。
つまり、座標(d/Λ,Λ)において、
Y1(0.800,13.3)
Z1(0.854,13.8)
Z2(0.800,15.4)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図18参照)。
設計の一例として、(d/Λ,Λ)=(0.83,14)にて設計すればよい。
使用波長域をSバンド以上(1450nm以上)に設定したとき、基本モードを含めた伝搬可能なモード数が3でかつ、基本モード及び第1高次モードの曲げ損失が曲げ半径R30mmにおいて0.026dB/mを満たす範囲でPCFを設計することを考える。この場合、領域Barea3、図8の2モード導波可能な領域、及び図6(b)の破線にて囲まれる領域にあるdとΛに設定すればよい。
つまり、座標(d/Λ,Λ)において、
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4e(0.775,16.0)
E2e(0.786,16.0)
D2e(0.786,17.7)
Y4e(0.796,17.7)
Y3(0.796,14.0)
Y2(0.800,13.4)
Y1(0.800,13.3)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図17参照)。
設計の一例として、(d/Λ,Λ)=(0.79,15)にて設計すればよい。
使用波長域をSバンド以上(1450nm以上)に設定したとき、基本モードを含めた伝搬可能なモード数が3でかつ、基本モードの曲げ損失が曲げ半径R30mmにおいて0.026dB/mを満たす範囲でPCFを設計することを考える。この場合、領域Barea3、図8の2モード導波可能な領域、及び図6(b)の破線にて囲まれる領域にあるdとΛに設定すればよい。
つまり、座標(d/Λ,Λ)において、
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4(0.770,16.3)
X5(0.770,17.6)
X6(0.754,18.5)
X7(0.754,20.0)
X8(0.742,20.6)
X9(0.742,22.1)
F2a(0.762,22.5)
Y6(0.780,23.8)
Y5(0.780,22.4)
Y4(0.796,21.9)
Y3(0.796,14.0)
Y2(0.800,13.4)
Y1(0.800,13.3)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図18参照)。
設計の一例として、(d/Λ,Λ)=(0.78,20)にて設計すればよい。
使用波長域をSバンド以上(1450nm以上)に設定したとき、基本モードを含めた伝搬可能なモード数が2でかつ、基本モード及び第1高次モードの曲げ損失が曲げ半径R30mmにおいて0.026dB/mを満たす範囲でPCFを設計することを考える。この場合、領域Barea3、図8の2モード導波可能な領域、及び図6(b)の破線にて囲まれる領域にあるdとΛに設定すればよい。
つまり、座標(d/Λ,Λ)において、
A2e(0.770,13.2)
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4e(0.775,16.0)
F2e(0.775,13.8)
G2e(0.770,13.8)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図17参照)。
設計の一例として、(d/Λ,Λ)=(0.78,12)にて設計すればよい。
使用波長域をSバンド以上(1450nm以上)に設定したとき、基本モードを含めた伝搬可能なモード数が2でかつ、基本モードの曲げ損失が曲げ半径R30mmにおいて0.026dB/mを満たす範囲でPCFを設計することを考える。この場合、領域Barea3、図8の2モード導波可能な領域、及び図6(b)の破線にて囲まれる領域にあるdとΛに設定すればよい。
つまり、座標(d/Λ,Λ)において、
A2a(0.692,12.5)
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4(0.770,16.3)
X5(0.770,17.6)
X6(0.754,18.5)
X7(0.754,20.0)
X8(0.742,20.6)
X9(0.742,22.1)
G2a(0.704,21.9)
を頂点とする多角形で囲まれる領域に直径dと間隔Λがある空孔を持つ構造である(図18参照)。
設計の一例として、(d/Λ,Λ)=(0.75,15)にて設計すればよい。
以下は、本発明に係るPCFについて記載したものである。
(課題)
PCFには、製造性を高めるために空孔数を低減すると閉じ込め損失が大きくなり、閉じ込め損失を低減するために空孔数を増加すれば製造性の悪化とともに実効断面積が小さくなるというトレードオフの関係がある。本願発明が解決しようとする課題は、PCFの製造性を高めるために空孔数を12としたときに、所望の仕様(実効断面積や損失)を満たす空孔構造を見出すことである。
1.d/ΛとΛの座標平面上で任意の波長及び伝搬モードにおける実効断面積の領域と閉じ込め損失の領域とを重ね合わせ、重複する領域内にdとΛがあるように空孔を設計する。
(1):
直径dの12個の空孔が間隔Λで配列する1cell構造のフォトニック結晶光ファイバ(PCF:Photonic Crystal Fiber)を設計するPCF設計方法であって、
dとd/Λの座標平面において任意の波長及び任意の伝搬モードにおいて所望の実効断面積以上となる実効断面積領域を取得し、
dとd/Λの座標平面において任意の波長及び任意の伝搬モードにおいて所望の閉じ込め損失以下となる閉じ込め損失領域を取得し、
前記実効断面積領域と前記閉じ込め損失領域とが重複する第1領域に直径dと間隔Λがあるように設計することを特徴とするPCF設計方法。
(2):
dとd/Λの座標平面において任意の波長及び任意の伝搬モードにおいて所望の曲げ損失以下となる曲げ損失領域をさらに取得し、
前記第1領域と前記曲げ損失領域が重複する第2領域に直径dと間隔Λがあるように設計することを特徴とする上記(1)に記載のPCF設計方法。
(3):
所望の波長における各伝搬モードがカットオフされるカットオフ領域を取得し、
前記第1領域又は前記第2領域と前記カットオフ領域が重複する第3領域に直径dと間隔Λがあるように設計することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のPCF設計方法。
2:空孔
Claims (8)
- 直径d[μm]の12個のみの空孔が間隔Λ[μm]で配列する1cell構造のフォトニック結晶光ファイバ(PCF:Photonic Crystal Fiber)であって、
前記空孔のうち6個が、第1層として、コア部を囲むように且つ隣接する前記空孔との間隔がΛとなるように均等に配列され、
前記空孔のうち他の6個が、第2層として、前記第1層を囲むように且つ前記第1層の前記空孔の2つとの間隔がそれぞれΛとなるように均等に配列され、
座標(d/Λ,Λ)としたとき、
A2(0.690,12.5)
B(0.900,14.6)
C(0.900,40.0)
D(0.600,40.0)
E2(0.600,33.3)
F2(0.650,32.1)
G2(0.658,30.0)
H2(0.658,28.8)
I1(0.600,28.3)
J1(0.600,27.5)
K2(0.604,26.0)
L2(0.651,24.0)
M2(0.651,22.5)
N2(0.675,20.0)
O2(0.675,18.5)
P2(0.655,17.9)
Q2(0.655,16.8)
R2(0.686,15.8)
S2(0.690,13.8)
を頂点とする多角形で囲まれる設計領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
波長1450nmの基本モードを伝搬させるときに実効コア断面積Aeffが120μm2以上且つ閉じ込め損失が0.011dB/m以下を可能とすることを特徴とするPCF。 - 前記設計領域のうち、
A2a(0.692,12.5)
B(0.900,14.6)
C2a(0.900,34.2)
D2a(0.800,34.2)
E2a(0.800,24.0)
F2a(0.762,22.5)
G2a(0.704,21.9)
を頂点とする多角形で囲まれる低曲げ損失領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする請求項1に記載のPCF。 - 前記設計領域のうち、
A2b(0.700,12.6)
B(0.900,14.6)
C2a(0.900,34.2)
D2a(0.800,34.2)
E2b(0.794,21.7)
F2b(0.775,20.0)
G2b(0.700,18.5)
を頂点とする多角形で囲まれる低曲げ損失領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.005dB/m以下を可能とすることを特徴とする請求項1に記載のPCF。 - 前記設計領域のうち、
Y1(0.800,13.3)
Z1(0.854,13.8)
Z2(0.800,15.4)
を頂点とする多角形で囲まれる領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
基本モードを含めた伝搬可能なモード数が4、かつ、曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする請求項1に記載のPCF。 - 前記設計領域のうち、
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4e(0.775,16.0)
E2e(0.786,16.0)
D2e(0.786,17.7)
Y4e(0.796,17.7)
Y3(0.796,14.0)
Y2(0.800,13.4)
Y1(0.800,13.3)
を頂点とする多角形で囲まれる領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
基本モードを含めた伝搬可能なモード数が3、かつ、曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モード及び第1高次モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする請求項1に記載のPCF。 - 前記設計領域のうち、
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4(0.770,16.3)
X5(0.770,17.6)
X6(0.754,18.5)
X7(0.754,20.0)
X8(0.742,20.6)
X9(0.742,22.1)
F2a(0.762,22.5)
Y6(0.780,23.8)
Y5(0.780,22.4)
Y4(0.796,21.9)
Y3(0.796,14.0)
Y2(0.800,13.4)
Y1(0.800,13.3)
を頂点とする多角形で囲まれる領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
基本モードを含めた伝搬可能なモード数が3、かつ、曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする請求項1に記載のPCF。 - 前記設計領域のうち、
A2e(0.770,13.2)
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4e(0.775,16.0)
F2e(0.775,13.8)
G2e(0.770,13.8)
を頂点とする多角形で囲まれる領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
基本モードを含めた伝搬可能なモード数が2、かつ、曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モード及び第1高次モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする請求項1に記載のPCF。 - 前記設計領域のうち、
A2a(0.692,12.5)
X1(0.788,13.3)
X2(0.780,14.0)
X3(0.780,15.4)
X4(0.770,16.3)
X5(0.770,17.6)
X6(0.754,18.5)
X7(0.754,20.0)
X8(0.742,20.6)
X9(0.742,22.1)
G2a(0.704,21.9)
を頂点とする多角形で囲まれる領域にある直径dと間隔Λの空孔を持ち、
基本モードを含めた伝搬可能なモード数が2、かつ、曲げ半径R30mmにおいて波長1450nmの基本モードを伝搬させるときの曲げ損失が0.026dB/m以下を可能とすることを特徴とする請求項1に記載のPCF。
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