JP6567379B2 - リチウム二次電池の充放電方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウム二次電池用正極活物質およびリチウム二次電池に関する。
近年、リチウム二次電池は、高エネルギー密度を有する等の理由から広く普及し、携帯電話やデジタルカメラ、ノートパソコン等の携帯用小型機器の電源として搭載されている。また、リチウム二次電池は、エネルギー資源枯渇問題や地球温暖化等の観点から、ハイブリッド自動車や電気自動車、または太陽光や風力等の自然エネルギー発電による電力貯蔵用等の大型産業用途への開発が進められている。リチウム二次電池は、これらの電源の利用拡大のために更なる高密度化、長寿命化が求められている。
このようなリチウム二次電池は、正極と負極との間でリチウムイオンを移動させて充放電を行う。リチウム二次電池の正極活物質は、現在、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、マンガン酸リチウム(LiMn24)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)等のリチウム含有金属酸化物、またはリン酸鉄リチウム(LiFePO4)等のリン酸金属リチウムが実用化され、または商品化を目指して開発が進められている。
負極活物質は、グラファイトなどの炭素材料またはチタン酸リチウム(Li4Ti512)が用いられ、これら活物質を含む正極と負極の間には、内部短絡を防止するためのセパレータが介在されている。セパレータは、一般的にポリオレフィンからなる微孔性薄膜が使用されている。
ところで、負極活物質である金属リチウムは単位重量当たりの電気量が3.86Ah/gと大きい特徴を持つ。このため、最も理論エネルギー密度を持つ、高容量のリチウム二次電池の実現のために、金属リチウムを負極活物質として用いる研究が再び進められている。
しかしながら、負極活物質に金属リチウムを用いるリチウム二次電池は充放電の繰り返しにおいて、負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長し、デンドライト状のリチウムが正極と負極の間に介在したセパレータを貫通して正極に達し、内部短絡を起こす課題があった。
このようなことから、例えば特許文献1には正極の主活物質としてLiCoO2を、副活物質として初期から放電可能な材料、例えば二酸化マンガン、を用いる非水電解質二次電池が記載されている。
特許文献1の第2頁左上欄には、リチウムのデンドライト状の成長のメカニズムが記載されている。デンドライト状の成長の主な要因は、1)電池組立直後の負極の金属リチウムの表面に炭酸リチウムまたは水酸化リチウムのような不活性被膜が形成されていること、2)正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)を用いた場合、充放電サイクルが充電から始まり、初回の充電時において、正極から放出されたリチウムイオン(Li+)が負極の金属リチウム表面にリチウムとして還元析出し、負極の金属リチウム表面に形成された不活性被膜が除去されないこと、である。負極の金属リチウム表面の不活性被膜が除去されないと、リチウムが負極の金属リチウム表面に不均一に析出し、その後の充放電サイクルの充電時に、負極表面に析出するリチウムがデンドライト状に成長し、セパレータを貫通して正極に達し、内部短絡を起こす。
特許文献1では、正極活物質として主活物質であるLiCoO2の他に、副活物質である初期から放電可能な材料、例えば二酸化マンガン、を用いているため、充放電時において、初回から放電を行うことができる。すなわち、負極から金属リチウムをリチウムイオンとして放出できる。このため、電池組立直後の負極の金属リチウム表面に形成された炭酸リチウムまたは水酸化リチウムのような不活性被膜が除去される。その結果、初回放電後の充電時にはリチウムイオンが良好な表面状態を有する負極の金属リチウム表面に還元析出するため、負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制することが可能になる。
特開平4−206267号公報
しかしながら、前記特許文献1に開示された副活物質である初期から放電可能な材料(例えば二酸化マンガン)は、主活物質(例えばLiCoO2)に比べて充放電に伴うリチウムの吸蔵・放出による膨張・収縮が大きい性質を有する。このため、主活物質および副活物質を含む正極層を正極集電体に設けて正極を構成し、当該正極を備えるリチウム二次電池を繰り返し充放電すると、正極層中の副活物質の結晶構造等に前記膨張・収縮に起因する負荷が加わる。その結果、当該副活物質を含む正極層にクラックが発生したり、正極集電体から正極層が剥離したりする。従って、リチウム二次電池の充放電サイクル特性が著しく低下する課題があった。
本発明は、前記課題を解決し、リチウム二次電池に組込んだ時に初回から放電が可能で、充放電の繰り返しにおいて負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制しつつ、充放電時に高い安定性を示すことによって、リチウム二次電池の高容量化と充放電サイクル特性の向上とを同時に達成することが可能なリチウム二次電池用正極活物質を提供する。
また、本発明は初回から放電が可能で、充放電の繰り返しにおいて負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制しつつ、充放電時に高い安定性を示す正極活物質を含む正極を備え、高容量と充放電サイクル特性の向上とを同時に実現することが可能なリチウム二次電池を提供する。
本発明によると、金属リチウムを負極活物質として含む負極を備えたリチウム二次電池に用いる正極活物質であって、
リチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li4Mn5-xM1x12(ここで、M1はCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、CrおよびGaからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上の元素、xは0≦x<5、である)にて表されるリチウムマンガン系複合酸化物を第1の活物質として含み、
前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有することを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質が提供される。
また、本発明によると、金属リチウムを負極活物質として含む負極を備えたリチウム二次電池に用いる正極活物質であって、
リチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li4M2512(ここで、M2はCo、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の元素である)にて表されるリチウム遷移金属複合酸化物を第1の活物質として含み、
前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有することを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質が提供される。
さらに、本発明によると、正極活物質を含む正極、負極、セパレータおよび非水電解質を備えたリチウム二次電池であって、
前記正極活物質は、リチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li4Mn5-xM1x12(ここで、M1はCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、CrおよびGaからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上の元素、xは0≦x<5、である)にて表されるリチウムマンガン系複合酸化物を第1の活物質として含み、
前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、
前記負極は、金属リチウムを負極活物質として含むことを特徴とするリチウム二次電池が提供される。
さらに、本発明によると、正極活物質を含む正極、負極、セパレータおよび非水電解質を備えたリチウム二次電池であって、
前記正極活物質は、リチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li4M2512(ここで、M2はCo、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の元素である)にて表されるリチウム遷移金属複合酸化物を第1の活物質として含み、
前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、
前記負極は、金属リチウムを負極活物質として含むことを特徴とするリチウム二次電池が提供される。
本発明によれば、リチウム二次電池に組込んだ時に初回から放電が可能で、充放電の繰り返しにおいて負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制しつつ、充放電時に高い安定性を示すことによって、リチウム二次電池の高容量化と充放電サイクル特性の向上とを同時に達成すること可能なリチウム二次電池用正極活物質を提供できる。
また本発明によれば、初回から放電が可能で、充放電の繰り返しにおいて負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制しつつ、充放電時に高い安定性を示す正極活物質を含む正極を備え、高容量と充放電サイクル特性の向上とを同時に実現することが可能なリチウム二次電池を提供できる。
実施形態に係る積層型のリチウム二次電池の一例を示す斜視図である。 図1の積層型のリチウム二次電池のII−II線に沿う断面図である。
以下、実施形態に係るリチウム二次電池用正極活物質およびリチウム二次電池を詳細に説明する。
実施形態に係るリチウム二次電池用正極活物質は、金属リチウムを負極活物質として含む負極を備えたリチウム二次電池に用いる正極活物質であって、リチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li4Mn5-xM1x12(ここで、M1はCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、CrおよびGaからなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の元素、xは0≦x<5である)にて表されるリチウムマンガン系複合酸化物を第1の活物質として含む。第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有する。
このようなリチウムマンガン系複合酸化物を第1の活物質として含む正極活物質は、当該正極活物質を含む正極を前記負極と共にリチウム二次電池に組込むと、初回に放電から始めることが可能になり、充放電の繰り返しにおいて負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制しつつ、充放電時に高い安定性を示す。その結果、リチウム二次電池の高容量化と充放電サイクル特性の向上とを同時に達成することが可能になる。
すなわち、前記一般式で表されるリチウムマンガン系複合酸化物(例えば、Li4Mn512)は、リチウムを吸蔵及び放出することが可能で、次の充放電反応式(1)に示すように初回に放電から始めることが可能である。このため、当該リチウムマンガン系複合酸化物を活物質として含む正極および金属リチウムを活物質として含む負極を備えたリチウム二次電池の組立後の充放電を放電から始めることが可能になる。当該初回放電では、負極の金属リチウム表面からリチウム(Li)がイオンとして非水電解質に放出され、セパレータを通して正極側に移動し、正極のリチウムマンガン系複合酸化物に吸蔵される。
Li4Mn512+3Li++3e-⇔Li7Mn512 …(1)
なお、前記式(1)において右方向の反応が放電反応、左方向の反応が充電反応である。
また、リチウムマンガン系複合酸化物(第1の活物質)が正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有するため、初回放電において十分な量のリチウムイオンを負極の金属リチウム表面から放出できる。
従って、前述したリチウム二次電池の組立後の充放電を放電から始めることが可能であること、正極括物質中のリチウムマンガン系複合酸化物の含有割合を規定することによって、初回放電において、負極の金属リチウム表面からのリチウムイオンの放出量を著しく増大できる。負極の金属リチウム表面からのリチウムイオンの放出は、電池組立直後の負極の金属リチウム表面に形成された炭酸リチウムまたは水酸化リチウムのような不活性被膜を破壊して除去できる。初回放電後の充電において、リチウムマンガン系複合酸化物を含む正極活物質からリチウムイオンが放出され、当該リチウムイオンは負極の金属リチウム表面でリチウムを還元析出する。この還元析出において、金属リチウム表面は不活性被膜が除去されているため、リチウムは金属リチウム表面に偏って析出することなく、金属リチウム表面に均一に析出する。その結果、充放電の繰り返しにおいて、負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制して、リチウムのデンドライト状の成長に伴う負極と正極間の内部短絡を防止できる。それ故、単位重量当たりの電気量が3.86Ah/gと大きい特徴を持つ金属リチウムを負極活物質として安全に使用できるため、リチウム二次電池の高容量化を実現することができる。
また、初回から放電が可能な活物質材料として知られている二酸化マンガンは、背景技術で説明したように汎用の正極活物質(例えばLiCoO2)に比べて充放電に伴うリチウムの吸蔵・放出による膨張・収縮が大きい性質を有する。そのため、前記二酸化マンガンを含む正極層を正極集電体に設けて正極を構成し、当該正極を備えるリチウム二次電池を繰り返し充放電すると、当該二酸化マンガンの結晶構造に負荷が加わるため、当該二酸化マンガンを含む正極層にクラックが発生したり、正極集電体から正極層が剥離したりする。
実施形態に係るリチウムマンガン系複合酸化物、例えばLi4Mn512は、前記式(1)の充放電反応に示すように初回放電後の充放電において、汎用の正極活物質、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO2)と同様に充放電の繰り返しに伴うリチウムの吸蔵・放出による膨張・収縮が小さく、安定した結晶構造を維持することができる。その結果、リチウム二次電池の充放電サイクル特性を向上することができる。
なお、二酸化マンガンは、初回放電後の充放電時の条件を制御することにより充放電に関与しない状態にすることができる。しかしながら、充放電に関与しない二酸化マンガンは実質的に活物質として寄与しないことを意味し、正極の容量が低下する。実施形態に係る第1の活物質としてのリチウムマンガン系複合酸化物は、汎用の正極活物質、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO2)と同様に初回放電後に安定した充放電を行えるため、高い容量を有する正極を実現できる。
さらに、第1の活物質としてのリチウムマンガン系複合酸化物を第2の活物質(例えばコバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム)と組合せて正極活物質とすることによって、リチウムマンガン系複合酸化物、例えばLi4Mn512は前記コバルト酸リチウムに近似した高いプラトー電圧(3.0V)を示すために、リチウム二次電池の充放電の繰り返し時に高い放電電圧を取り出すことができる。
実施形態に係るリチウム二次電池は、正極活物質を含む正極、負極、セパレータおよび非水電解質を備えたリチウム二次電池であって、正極活物質は前述した一般式Li4Mn5-xM1x12(ここで、M1はCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、CrおよびGaからなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の元素、xは0≦x<5である)にて表わされるリチウムマンガン系複合酸化物を第1の活物質として含み、当該第1の活物質が正極活物質に特定の割合で含み、かつ負極は金属リチウムを負極活物質として含む。
このような実施形態に係るリチウム二次電池によれば、リチウムマンガン系複合酸化物を第1の活物質として含む正極活物質の前述した作用により、充放電の繰り返しにおいて負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制ないし防止しつつ、充放電時に正極活物質を含む正極層を安定化でき、高容量化と充放電サイクル特性の向上を同時に実現することができる。
別の実施形態に係るリチウム二次電池用正極活物質は、金属リチウムを負極活物質として含む負極を備えたリチウム二次電池に用いる正極活物質であって、リチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li4M2512(ここで、M2はCo、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の元素である)にて表されるリチウム遷移金属複合酸化物を第1の活物質として含む。第1の活物質は、正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有する。
このようなリチウム遷移金属複合酸化物を第1の活物質として含む正極活物質は、当該正極活物質を含む正極を前記負極と共にリチウム二次電池に組込むと、初回に放電から始めることが可能になり、充放電の繰り返しにおいて負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制しつつ、充放電時に高い安定性を示す。その結果、リチウム二次電池の高容量化と充放電サイクル特性の向上とを同時に達成することが可能になる。
すなわち、前記一般式で表されるリチウム遷移金属複合酸化物(例えば、Li4Ni512)は、リチウムを吸蔵及び放出することが可能で、次の充放電反応式(2)に示すように初回に放電から始めることが可能である。このため、当該リチウム遷移金属複合酸化物を活物質として含む正極および金属リチウムを活物質として含む負極を備えたリチウム二次電池の組立後の充放電を放電から始めることが可能になる。当該初回放電では、負極の金属リチウム表面からリチウム(Li)がイオンとして非水電解質に放出され、セパレータを通して正極側に移動し、正極のリチウム遷移金属複合酸化物に吸蔵される。
Li4Ni512+3Li++3e-⇔Li7Ni512 …(2)
なお、前記式(1)において右方向の反応が放電反応、左方向の反応が充電反応である。
また、リチウム遷移金属複合酸化物(第1の活物質)が正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有するため、初回放電において十分な量のリチウムイオンを負極の金属リチウム表面から放出できる。
従って、前述したリチウム二次電池の組立後の充放電を放電から始めることが可能であること、正極括物質中のリチウム遷移金属複合酸化物の含有割合を規定することによって、初回放電において、負極の金属リチウム表面からのリチウムイオンの放出量を著しく増大できる。負極の金属リチウム表面からのリチウムイオンの放出は、電池組立直後の負極の金属リチウム表面に形成された炭酸リチウムまたは水酸化リチウムのような不活性被膜を破壊して除去できる。初回放電後の充電において、リチウム遷移金属複合酸化物を含む正極活物質からリチウムイオンが放出され、当該リチウムイオンは負極の金属リチウム表面でリチウムを還元析出する。この還元析出において、金属リチウム表面は不活性被膜が除去されているため、リチウムは金属リチウム表面に偏って析出することなく、金属リチウム表面に均一に析出する。その結果、充放電の繰り返しにおいて、負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制して、リチウムのデンドライト状の成長に伴う負極と正極間の内部短絡を防止できる。それ故、単位重量当たりの電気量が3.86Ah/gと大きい特徴を持つ金属リチウムを負極活物質として安全に使用できるため、リチウム二次電池の高容量化を実現することができる。
また、初回から放電が可能な活物質材料として知られている二酸化マンガンは、背景技術で説明したように汎用の正極活物質(例えばLiCoO2)に比べて充放電に伴うリチウムの吸蔵・放出による膨張・収縮が大きい性質を有する。そのため、前記二酸化マンガンを含む正極層を正極集電体に設けて正極を構成し、当該正極を備えるリチウム二次電池を繰り返し充放電すると、当該二酸化マンガンの結晶構造に負荷が加わるため、当該二酸化マンガンを含む正極層にクラックが発生したり、正極集電体から正極層が剥離したりする。
別の実施形態に係るリチウム遷移金属複合酸化物、例えばLi4Ni512は、前記式(2)の充放電反応に示すように初回放電後の充放電において、汎用の正極活物質、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO2)と同様に充放電の繰り返しに伴うリチウムの吸蔵・放出による膨張・収縮が小さく、安定した結晶構造を維持することができる。その結果、リチウム二次電池の充放電サイクル特性を向上することができる。
なお、二酸化マンガンは、初回放電後の充放電時の条件を制御することにより充放電に関与しない状態にすることができる。しかしながら、充放電に関与しない二酸化マンガンは実質的に活物質として寄与しないことを意味し、正極の容量が低下する。別の実施形態に係る第1の活物質としてのリチウム遷移金属複合酸化物は、汎用の正極活物質、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO2)と同様に初回放電後に安定した充放電を行えるため、高い容量を有する正極を実現できる。
さらに、第1の活物質としてのリチウム遷移金属複合酸化物を第2の活物質(例えばコバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム)と組合せて正極活物質とすることによって、リチウム遷移金属複合酸化物、例えばLi4Ni512は前記コバルト酸リチウムに近似した高いプラトー電圧(3.0V)を示すために、リチウム二次電池の充放電の繰り返し時に高い放電電圧を取り出すことができる。
別の実施形態に係るリチウム二次電池は、正極活物質を含む正極、負極、セパレータおよび非水電解質を備えたリチウム二次電池であって、正極活物質は前述した一般式Li4M2512(ここで、M2はCo、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の元素である)にて表されるリチウム遷移金属複合酸化物を第1の活物質として含み、当該第1の活物質が正極活物質に特定の割合で含み、かつ負極は金属リチウムを負極活物質として含む。
このような別の実施形態に係るリチウム二次電池によれば、リチウム遷移金属複合酸化物を第1の活物質として含む正極活物質の前述した作用により、充放電の繰り返しにおいて負極の金属リチウム表面からリチウムがデンドライト状に成長するのを抑制ないし防止しつつ、充放電時に正極活物質を含む正極層を安定化でき、高容量化と充放電サイクル特性の向上を同時に実現することができる。
次に、実施形態に係るリチウム二次電池の構成及び充放電条件について説明する。
<正極>
正極は、例えば正極集電体と、当該正極集電体の一方または両方の面に形成された正極層とを備える。正極層は、例えば正極活物質、導電材および結着剤を含む。
実施形態において、正極活物質はリチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li4Mn5-xx12にて表されるリチウムマンガン系複合酸化物を第1の活物質として含む。一般式中のM1はCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、CrおよびGaからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上の元素、xは0≦x<5、である。M1の元素の内Co、Ni、Feを用いることが好ましい。リチウムマンガン系複合酸化物は、x=0の場合、すなわちMnが前記元素M1で置換されない形態の場合、Li4Mn512で表わされる。一般式で表わされるリチウムマンガン系複合酸化物は、通常、スピネル型である。スピネル型のリチウムマンガン系複合酸化物は、結晶構造またはその寸法を変化させることなく、リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能である。つまり、スピネル型のリチウムマンガン系複合酸化物は、結晶構造またはその寸法がリチウムイオンの吸蔵および放出の影響を受けに難い特性を有する。その結果、リチウム二次電池の充放電サイクル特性を向上できる。
リチウムマンガン系複合酸化物、例えばLi4Mn512は、次のような方法により合成することができる。
1.原料の混合
マンガン化合物およびリチウム化合物を所定のモル量で秤量する。秤量したマンガン化合物およびリチウム化合物を十分に混合・撹拌して試料を調製する。得られた試料をさらに粉砕・撹拌する。粉砕・撹拌した試料を例えば篩を用いて所望の粒径(例えばメッシュ)に分級する。
2.焼成・分級
粉砕・撹拌および分級した試料を酸素リッチの雰囲気中で焼成する。得られた焼成物を例えば篩を用いて分級することにより所望の粒径(例えばメッシュ)を有するLi4Mn512を合成する。
マンガン化合物の例は、酸化マンガン(例えば、Mn34)、炭酸マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、塩化マンガンなどの無機塩、または酢酸マンガンなどの有機酸塩を含む。
リチウム化合物の例は、炭酸リチウム(LiCO3)、硝酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウムなどの無機塩、または酢酸リチウムなどの有機酸塩を含む。
マンガン化合物およびリチウム化合物の秤量は、リチウム化合物のリチウムのモル量がマンガン化合物のマンガンのモル量より多くなるようすることが好ましい。具体的には、リチウム化合物のリチウムがマンガン化合物のマンガンより0.02〜0.15モル量多くする。
秤量したマンガン化合物およびリチウム化合物は、スクリュー管に入れ、自転公転ミキサーで混合撹拌することが好ましい。
得られた試料は、例えばジルコニア製容器にジルコニア製ボールと共に入れ、遊星ボールミルで粉砕・撹拌することが好ましい。粉砕・撹拌は、所定の時間間隔毎に、その時間間隔より短い時間の休止時間を取ることが好ましい。
粉砕・撹拌した試料の分級は、50μm〜150μmメッシュにすることが好ましい。
粉砕・撹拌および分級した試料の焼成は、例えばアルミナボートに入れ、酸素リッチの雰囲気の管状炉で行うことが好ましい。酸素リッチの雰囲気は、例えば酸素濃度が50%以上であることが好ましい。
焼成条件は、第1段の焼成と第1段より高い温度の第2段の焼成を行うことが好ましい。具体的には、第1段の焼成は300〜350℃、第2段の焼成は450〜600℃で行う。第2段の焼成は第1段の焼成より長い時間行うことが好ましい。第1段、第2段の焼成時の昇温速度は、1〜3℃/分にすることが好ましい。
焼成後の分級は、50μm〜150μmメッシュにすることが好ましい
なお、Co、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、CrおよびGaからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上の元素でMnを置換したリチウムマンガン系複合酸化物を合成するには、原料の混合において前記元素の化合物をマンガン化合物およびリチウム化合物と共に所定のモル量で秤量すればよい。
正極活物質は、第1の活物質(1質量%以上40質量%以下)および残りの第2の活物質(60質量%以上99質量%以下)からなる。第2の活物質は、リチウムを吸蔵および放出することが可能なリチウム含有化合物であれば特に限定されない。当該リチウム含有化合物は、リチウム含有金属酸化物(前記リチウムマンガン系複合酸化物を除く)またはリン酸金属リチウムであることが好ましい。リチウム含有金属酸化物の例は、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、マンガン酸リチウム(LiMnO2、LiMn24)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、リチウムコバルト鉄複合酸化物(例えばLiCo0.5Fe0.52)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(例えばLi(NixCoyMn1-x-y)O2、ここでx、yはそれぞれ0<x<1、0<y<1である)を含む。リン酸金属リチウムの例は、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)を含む。第2の活物質は、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム(LiMnO2、またはLiMn24)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムおよびリン酸鉄リチウムの群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
これら第2の活物質のプラトー電圧は、マンガン酸リチウム(LiMn24):4V、コバルト酸リチウム(LiCoO2):3.9V、リン酸鉄リチウム(LiFePO4):3.4V、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNi0.5Co0.2Mn0.32):3.8V、である。なお、前述した第1の活物質であるリチウムマンガン複合酸化物(Li4Mn512)のプラトー電圧は、3Vである。
リチウムマンガン系複合酸化物(第1の活物質)は、正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有する。正極活物質の総量に対してリチウムマンガン系複合酸化物の含有量を1質量%未満にすると、初回放電時に負極の金属リチウム表面から放出されるリチウムイオン量が低下してリチウムイオンの放出に伴う金属リチウム表面の不活性被膜の破壊、除去が不十分になる。その結果、リチウムのデンドライト状の成長を効果的に防止することが困難になる虞がある。第1の活物質は、正極活物質の総量に対して40質量%を超えると、正極活物質中に占める残りの第2の活物質(例えばコバルト酸リチウム)の割合が減少して所望の充放電サイクル後(例えば100サイクル目)の放電容量および電池エネルギーが低下する虞がある。第1の活物質は、正極活物質の総量に対して5質量%以上40質量%以下、より好ましくは5質量%以上30質量%以下の割合で含有することが望ましい。
別の実施形態において、正極活物質はリチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li4M2512で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を第1の活物質として含む。一般式中のM2は、Co、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の元素である。M2の元素の内Co、Ni、Feを用いることが好ましい。
正極活物質は、第1の活物質(1質量%以上40質量%以下)および残りの第2の活物質(60質量%以上99質量%以下)からなる。第2の活物質は、リチウムを吸蔵および放出することが可能なリチウム含有化合物であれば特に限定されない。当該リチウム含有化合物は、前述したリチウム含有金属酸化物(前記リチウム遷移金属複合酸化物を除く)またはリン酸金属リチウムであることが好ましい。
リチウム遷移金属複合酸化物(第1の活物質)は、正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有する。正極活物質の総量に対してリチウム遷移金属複合酸化物の含有量を1質量%未満にすると、初回放電時に負極の金属リチウム表面から放出されるリチウムイオン量が低下してリチウムイオンの放出に伴う金属リチウム表面の不活性被膜の破壊、除去が不十分になる。その結果、リチウムのデンドライト状の成長を効果的に防止することが困難になる虞がある。第1の活物質は、正極活物質の総量に対して40質量%を超えると、正極活物質中に占める残りの第2の活物質(例えばコバルト酸リチウム)の割合が減少して所望の充放電サイクル後(例えば100サイクル目)の放電容量および電池エネルギーが低下する虞がある。第1の活物質は、正極活物質の総量に対して5質量%以上40質量%以下、より好ましくは5質量%以上30質量%以下の割合で含有することが望ましい。
正極集電体は、特に限定されるものではなく、公知または市販のものを使用することができる。正極集電体は、例えばアルミニウムなどの金属箔、ラス加工またはエッチング処理された金属箔、金属多孔体等が挙げられる。
導電材は、特に限定されるものではなく、公知または市販のものを使用することができる。導電材は、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック、カーボンナノチューブ、炭素繊維、活性炭、黒鉛等が挙げられる。
結着剤は、特に限定されるものではなく、公知または市販のものを使用することができる。結着剤は、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレンープロピレン共重合体、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリル樹脂等が挙げられる。
なお、正極は例えば次に示す方法で作製することができる。前述した正極活物質、導電材および結着剤を溶剤に分散させて正極スラリーを調製する。つづいて、正極スラリーを正極集電体の一方または両方の面に塗布した後、乾燥して正極層を形成して正極を作製する。
溶剤は、特に限定されるものではなく、リチウム二次電池で一般に用いられる溶剤を用いることができる。溶剤は、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等が挙げられる。なお、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いる場合には、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶剤に用いることが好ましい。
<負極>
負極は、例えば負極集電体と、当該負極集電体の一方または両方の面に形成された負極活物質である金属リチウムとを備える。
負極集電体は、特に限定されるものではなく、公知または市販のものを使用することができる。負極集電体は、例えば銅または銅合金からなる圧延箔、電解箔、多孔体等を用いることができる。
<非水電解質>
非水電解質は、液体状の場合、非水溶媒及び電解質を含む。
非水溶媒は、主成分として環状カーボネート及び鎖状カーボネートを含有する。環状カーボネートは、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、およびブチレンカーボネート(BC)の群から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。鎖状カーボネートは、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)およびエチルメチルカーボネート(EMC)の群から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
電解質は、特に限定されるものではなく、リチウム二次電池で一般に用いられるリチウム塩の電解質を用いることができる。例えば、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(Cm2m+1SO2)(Cn2m+1SO2)、ここでm,nは1以上の整数、LiC(Cq2p+1SO2)(Cq2p+1SO2)(CrF2r+1SO2),ここでp、q、rは1以上の整数、ジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム等を用いることができる。これらの電解質は、一種類で使用してもよく、または二種類以上組み合わせて使用してもよい。また、この電解質は非水溶媒に対して0.1モル/L以上1.5モル/L以下、好ましくは0.5モル/L以上1.5モル/L以下の濃度で溶解することが望ましい。
<セパレータ>
セパレータは、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂の微多孔膜または不織布を用いることができる。微多孔膜または不織布は単層であっても、多層構造であってもよい。特に、ポリイミド樹脂を基材とした三次元構造が好ましい。
<充放電条件>
リチウム二次電池の組立後の充放電条件は、放電から始める。
実施形態に係るリチウム二次電池の形状は特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、角型等が挙げられる。
以下、積層型のリチウム二次電池を例にして、実施形態に係るリチウム二次電池の構造を図面を参照して説明する。図1は、積層型のリチウム二次電池の一例を示す斜視図、図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
積層型のリチウム二次電池1は、ラミネートフィルムからなる袋状の外装体2を備えている。外装体2内には、扁平状の電極群3が収納されている。ラミネートフィルムは、例えば複数枚(例えば2枚)のプラスチックフィルムをそれらのフイルム間にアルミニウム箔のような金属箔を挟んで積層した構造を有する。2枚のプラスチックフィルムのうち、一方のプラスチックフィルムは熱融着性樹脂フイルムが用いられる。外装体2は、2枚のラミネートフィルムを熱融着性樹脂フイルムが互いに対向するように重ね、外周部を熱シールすることにより袋状に形成されている。電極群3は、外装体2の開口部を通して挿入した後、外装体2の開口部を熱融着して封止することにより、外装体2内に気密に収納される。
電極群3は、図2に示すように正極4と負極5とそれら正極4、負極5の間に介在されたセパレータ6とを負極5が最外層に位置するように複数積層した構造を有する。
正極4は、正極集電体42と当該集電体42の両面にそれぞれ形成された正極層41,41とから構成されている。正極層41,41は、例えば正極活物質、導電材および結着剤を含む。実施形態において、正極活物質はリチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li4Mn5-xM1x12(ここで、M1はCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、CrおよびGaからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の元素、xは0≦x<5、である)にて表されるリチウムマンガン系複合酸化物を第1の活物質として含む。別の実施形態において、正極活物質は一般式Li4M2512(ここで、M2はCo、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の元素である)にて表されるリチウム遷移金属複合酸化物を第1の活物質として含む。第1の活物質は、正極活物質の総量に対し1質量%以上40質量%以下の割合で含有する。
最外層に位置する負極5は、負極集電体52と、当該集電体52のセパレータ6と対向する面に形成された金属リチウムからなる負極層51とから構成されている。最外層に位置する負極5を除く、正極4間に位置する負極5は、負極集電体52と、当該集電体52の両面にそれぞれ形成された金属リチウムからなる負極層51,51とから構成されている。
正極4は、例えば図2に示すように正極集電体42の右側面から延出した正極リード43を有する。各正極リード43は、外装体2内において先端側で互いに束ねられ、接合されている。正極端子7は、一端が正極リード43の接合部に接合され、かつ他端が外装体2の封止部を通して外部に延出している。
負極5は、例えば図2に示すように負極集電体52の左側面から延出した負極リード53を有する。各負極リード53は、外装体2内において先端側で互いに束ねられ、接合されている。負極端子8は、一端が負極リード53の接合部に接合され、かつ他端が外装体2の封止部を通して外部に延出している。
以下、本発明は実施例を詳細に説明する。
(実施例1〜8および比較例1〜4)
[リチウムマンガン複合酸化物(Li4Mn512)の合成]
Mn34(高純度化学研究所、純度99.9%) 11.4g(0.05mol)、およびLiCO3(和光純薬工業、和光特級)4.65g(0.063mol、Liが5質量%増となる量)を秤量し、50mLのスクリュー管に入れ、自転公転ミキサー(泡とり練太郎)で2000rpm、10分撹拌して試料を調製した。当該試料をジルコニア製ボール(ボールの直径:5mm、重量:40g、個数:約100個)と共に80mLのジルコニア製容器に入れ、遊星ボールミル(Fritch社、PULVERISETTE)にて回転数250rpmで30分間粉砕・撹拌を5回繰り返した。30分間の撹拌毎に5分間の休止時間を入れた。
次いで、粉砕・撹拌した試料を取り出して篩(90μmメッシュパス)にかけ分級した。その後、粉砕・撹拌および分級した試料をアルミナボートに入れ、酸素雰囲気の管状炉で焼成した。前記焼成条件は、まず300℃にて2時間、次いで500℃にて24時間とした。昇温速度は1.5℃/分とした。
最後に、得られた焼成物を篩(45μmメッシュパス)にかけ分級し、リチウムマンガン複合酸化物(Li4Mn512)を得た。
なお、リチウムマンガン複合酸化物(Li4Mn512)は粉末X線回折分析方法により同定した。
[正極1の作製]
前記方法で合成された第1の活物質であるリチウムマンガン複合酸化物(Li4Mn512)1質量%と第2の活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)99質量%とを混合して正極活物質を調製した。つづいて、正極活物質に導電材としてアセチレンブラック6.7質量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)4.4質量%をそれぞれ添加して混合し、当該混合物に溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を添加して塗布可能な粘度まで正極スラリーを調製した。次いで、アルミニウム箔表面に正極スラリーを塗工量が120g/m2となるよう塗布し、100℃で乾燥した。その後、電極密度が3.3g/ccになるまでプレス加工して正極1を作製した。
[正極2〜5,9〜11の作製]
第1の活物質であるリチウムマンガン複合酸化物(Li4Mn512)が正極活物質の総量に対して0質量%、0.5質量%、5質量%、20質量%、30質量%、40質量%、50質量%の割合で含有する正極活物質を用いた以外、前記正極1の作製方法と同様な方法により正極2〜5,9〜11をそれぞれ作製した。なお、第1の活物質が正極活物質の総量に対して50質量%以下である正極2〜5,9〜11の形態において、残りの正極活物質である第2の活物質はコバルト酸リチウム(LiCoO2)である。
[正極6〜8の作製]
第1の活物質である20質量%のリチウムマンガン複合酸化物(Li4Mn512)と第2の活物質である80質量%のマンガン酸リチウム(LiMn24)、リン酸鉄リチウム、またはニッケルコバルトマンガン酸リチウムとを混合した正極活物質を用いた以外、前記正極1の作製方法と同様な方法により正極6〜8を作製した。
[正極12の作製]
第1の活物質である40質量%の二酸化マンガン(MnO2)と第2の活物質である60質量%のコバルト酸リチウム(LiCoO2)とを混合した正極活物質を用いた以外、前記正極1の作製方法と同様な方法により正極12を作製した。
[評価セルの組立]
前記各正極を作用極として用いて3極式評価セルを組立てた。評価セルは、両端封止円筒形状を有する例えばポリプロピレンからなる外装体を備えている。外装体内には、各正極から切出した円形の作用極と当該作用極より寸法の大きい円形の対極とがそれら作用極と対極の間にセパレータを挟んで配置している。すなわち、作用極、セパレータおよび対極は積層され、その積層方向は外装体の円筒部と平行している。参照極は、矩形板状をなし、外装体内に作用極、セパレータおよび対極の上方に近接して当該矩形板状表面が前記積層方向と平行するように配置されている。
作用極および対極の各端子は、外装体の対向する封止部からそれぞれ外部に延出されている。参照極の端子は、外装体の円筒部から外部に延出されている。非水電解液は、前記外装体内にその内部全体を満たすように収容されている。前述した作用極、対極および参照極のそれぞれの端子には、電源(試験装置)と接続するためのリード線が取付けられている。後述する充放電サイクル試験では、作用極および対極から導出されるリード線を介し所定電流を流した。また、作用極および参照極から導出されるリード線を介し電圧測定を行った。
前記対極および参照極は、金属リチウムから作った。セパレータは、微多孔質ポリエチレン膜を使用した。非水電解液は、エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)の混合非水溶媒(体積比、EC:EMC:DMC−2:5:3)にLiPF6を1.3モル/L溶解させて調製した。
なお、下記表1に示すように実施例1〜8は、それぞれ正極1〜8を作用極として用いた3極式評価セルであり、比較例1〜4はそれぞれ正極9〜12を作用極として用いた3極式評価セルである。
[充放電サイクル試験]
実施例1〜8および比較例1〜4の評価セルに対し、以下の充放電条件で充放電サイクル試験を行った。
(充放電条件)
初回:2.5Vまで0.1C放電(1回)
活性化:4.3Vまで0.1C充電、2.5Vまで0.1C放電(4回)
サイクル:4.3Vまで0.5C充電、2.5Vまで0.5C放電(l00回)
充放電サイクル試験において、100サイクル目の放電容量、放電容量維持率および電池エネルギーを測定した。その結果を下記表1に示す。
なお、放電容量維持率は下記(i)式から求めた。電池エネルギーは、下記(ii)式から求めた。
放電容量維持率(%)
=(100サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100 …(i)
電池エネルギー(mWh)
=100サイクル目の放電容量(mAh/g)×活物質量(g)×平均放電電圧 …(ii)
Figure 0006567379
前記表1から明らかなように、第1の活物質である初回放電が可能なリチウムマンガン系複合酸化物(Li4Mn512)を正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有する正極1〜5を作用極として用いた実施例1〜5の評価セルは、充放電の繰り返しによるリチウムのデンドライト状の成長を抑制ないし防止されるため、100サイクル目において放電容量、放電容量維持率および電池エネルギーのいずれも極めて高い値を示すことがわかる。
また、第2の活物質としてコバルト酸リチウムの代わりにマンガン酸リチウムを含む正極6、リン酸鉄リチウムを含む正極7、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムを含む正極8を作用極として用いた実施例6〜8の評価セルでも、コバルト酸リチウムを含む正極3を作用極として用いた実施例3の評価セルと同等の特性が得られた。
これに対し、初回放電が可能な第1の活物質としてのリチウムマンガン系複合酸化物(Li4Mn512)を含まず、第2の活物質としてのコバルト酸リチウムのみからなる正極活物質を含有する正極9、およびLi4Mn512が正極活物質の総量に対して0.5質量%と少ない正極10、およびLi4Mn512が正極活物質の総量に対して50質量%と40質量%を超える正極11をそれぞれ作用極として用いた比較例1,2,3の評価セルは100サイクル目での放電容量および電池エネルギーがいずれも実施例1〜8の評価セルに比べて低いことがわかる。
これは、比較例1の評価セルの組立後の充放電において、初回放電が可能なLi4Mn512がゼロであるため、実質的に初回から充電が開始される。その結果、負極の金属リチウム表面からのリチウムイオンの放出が起こらないため、充放電サイクル時にリチウムのデンドライト状の成長によって100サイクル目の放電容量が低くなったものと推定される。また、比較例2の評価セルの組立後の充放電において、初回から放電から開始されるものの、初回放電が可能なリチウムマンガン系複合酸化物(Li4Mn512)の配合量が少ないため、負極の金属リチウム表面からのリチウムイオンの放出量が少なくなる。その結果、充放電サイクル時にリチウムのデンドライト状の成長によって100サイクル目の放電容量が低くなったものと推定される。さらに、比較例3の評価セルの組立後の充放電において、初回から放電から開始されるものの、初回放電が可能なリチウムマンガン系複合酸化物(Li4Mn512)の配合量が多いため、平均放電電圧が低くなる。その結果、100サイクル目の放電容量が実施例1と同等にもかかわらず電池エネルギーが低くなったものと推定される。
さらに、初回放電が可能な第1の活物質として二酸化マンガンを用い、当該二酸化マンガンが正極活物質の総量に対して40質量%の割合で含む正極12を作用極として用いた比較例3の評価セルは、100サイクル目での放電容量、放電容量維持率および電池エネルギーがいずれも実施例1〜8の評価セルに比べて低いことがわかる。
これは、充放電条件において、放電時のカットオフ電圧を二酸化マンガンの崩壊が生じる2.5Vまで下げたため、100サイクル目の放電容量および電池エネルギーが低くなったものと推定される。
仮に、放電時のカットオフ電圧を二酸化マンガンが崩壊しない電圧まで上げると、二酸化マンガンは初回放電後において充放電に関与しなくなるため、正極活物質に占める二酸化マンガン量に相当する容量が低下して、高い容量のセルを得ることができなくなる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]金属リチウムを負極活物質として含む負極を備えたリチウム二次電池に用いる正極活物質であって、
リチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li Mn 5−x M1 12 (ここで、M1はCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、CrおよびGaからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上の元素、xは0≦x<5、である)にて表されるリチウムマンガン系複合酸化物を第1の活物質として含み、
前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有することを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質。
[2]前記リチウムマンガン系複合酸化物は、Li Mn 12 であることを特徴とする[1]のリチウム二次電池用正極活物質。
[3]前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、残りの正極活物質である第2の活物質はリチウム含有金属酸化物(前記リチウムマンガン系複合酸化物を除く)またはリン酸金属リチウムであることを特徴とする[1]または[2]のリチウム二次電池用正極活物質。
[4]前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、残りの正極活物質である第2の活物質はコバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム(LiMnO 、またはLiMn )、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムおよびリン酸鉄リチウムの群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする[1]または[2]のリチウム二次電池用正極活物質。
[5]金属リチウムを負極活物質として含む負極を備えたリチウム二次電池に用いる正極活物質であって、
リチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li M2 12 (ここで、M2はCo、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の元素である)にて表されるリチウム遷移金属複合酸化物を第1の活物質として含み、
前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有することを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質。
[6]前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、残りの正極活物質である第2の活物質はリチウム含有金属酸化物(前記リチウム遷移金属複合酸化物を除く)またはリン酸金属リチウムであることを特徴とする[5]のリチウム二次電池用正極活物質。
[7]正極活物質を含む正極、負極、セパレータおよび非水電解質を備えたリチウム二次電池であって、
前記正極活物質は、リチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li Mn 5−x M1 12 (ここで、M1はCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、CrおよびGaからなる群より選ばれる少なくとも1つ以上の元素、xは0≦x<5、である)にて表されるリチウムマンガン系複合酸化物を第1の活物質として含み、
前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、
前記負極は、金属リチウムを負極活物質として含むことを特徴とするリチウム二次電池。
[8]前記リチウムマンガン系複合酸化物は、Li Mn 12 であることを特徴とする[7]のリチウム二次電池。
[9]前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、残りの正極活物質である第2の活物質はリチウム含有金属酸化物(前記リチウムマンガン系複合酸化物を除く)またはリン酸金属リチウムであることを特徴とする[7]または[8]のリチウム二次電池。
[10]前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、残りの正極活物質である第2の活物質はコバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム(LiMnO 、またはLiMn )、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムおよびリン酸鉄リチウムの群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする[7]または[8]のリチウム二次電池。
[11]正極活物質を含む正極、負極、セパレータおよび非水電解質を備えたリチウム二次電池であって、
前記正極活物質は、リチウムを吸蔵および放出することが可能な一般式Li M2 12 (ここで、M2はCo、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の元素である)にて表されるリチウム遷移金属複合酸化物を第1の活物質として含み、
前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、
前記負極は、金属リチウムを負極活物質として含むことを特徴とするリチウム二次電池。
[12]前記第1の活物質は、前記正極活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、残りの正極活物質である第2の活物質はリチウム含有金属酸化物(前記リチウム遷移金属複合酸化物を除く)またはリン酸金属リチウムであることを特徴とする[11]のリチウム二次電池。

Claims (3)

  1. 金属リチウムを負極活物質として含む負極と、正極活物質を含む正極と、セパレータと、非水電解質とを備えたリチウム二次電池の充放電方法であって、
    前記正極活物質は、リチウムを吸蔵および放出することが可能なLi Mn 12 にて表される第1の活物質と前記第1の活物質と異なる、リチウムを吸蔵および放出することが可能な第2の活物質とからなり、前記第1の活物質が前記第1および第2の活物質の総量に対して1質量%以上40質量%以下の割合で含有し、
    前記リチウム二次電池の組み立て後の充放電を放電から始め、放電後に充放電を繰り返すことを特徴とするリチウム二次電池の充放電方法
  2. 前記第2の活物質はリチウム含有金属酸化物またはリン酸金属リチウムであることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池の充放電方法
  3. 前記第2の活物質はコバルト酸リチウム、LiMnO、LiMn、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムおよびリン酸鉄リチウムの群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2記載のリチウム二次電池の充放電方法
JP2015191344A 2015-09-29 2015-09-29 リチウム二次電池の充放電方法 Active JP6567379B2 (ja)

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