JP6567221B2 - 通信システム - Google Patents
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Description
このため、音声専用回線を用いて音声通話を行う場合は、音声帯域モデムを用いて通報データの通信を行うことが考えられる。音声帯域モデムには、例えば、ITU−T(International Telecomunication Union Telecomunication Standardization Sector)が規定するITU−T勧告V.21に規定される300bpsのFSK(Frequency Shift Keying)モデム等がある。
また、携帯電話回線を用いた通信であっても、DTMF(Dual Tone Multi Frequency)信号等のトーン信号であれば伝送できるため、トーン信号によるデータ伝送は可能である。例えば、DTMF信号であれば1桁当り0から16までのコード(4ビットの情報に相当する)を伝送することができる。但し、1桁のコードを送信するために少なくとも0.1秒程度を要する。従って、あまり多くの情報を伝送することができないという問題がある。
図1は、実施の形態1に係る通信システム100の構成を概略的に示すブロック図である。
通信システム100は、複数の通報装置110−1、110−2、・・・、110−nと、2つのコールセンタ側システム150A、150Bと、センタサーバ170とを備える。
ここで、nは、2以上の整数である。
また、通報装置110−1、110−2、・・・、110−nの各々を特に区別する必要がない場合には、通報装置110という。
さらに、コールセンタ側システム150A、150Bの各々を特に区別する必要がない場合には、コールセンタ側システム150という。
IP回線101は、データ通信が可能な回線である。例えば、IP回線101は、IPパケットを伝送する通信網である。具体的には、IP回線101は、インターネットである。
電話回線102は、音声通信が可能な回線である。例えば、電話回線102は、音声信号を伝送する公衆アナログ電話回線又はデジタル電話回線である。具体的には、電話回線102は、公衆交換電話網又は移動体通信の通信網である。電話回線102は、IP回線101とは異なる回線であり、電話回線102では、IPパケットを用いたデータ通信を行うことはできない。
このとき、IP回線101の通信品質が良い場合は、通話音声と通報データの両方がIP回線101経由で伝送される。逆にIP回線101の通信品質が悪い場合は、通話音声は電話回線102経由で伝送され、通報データのみがIP回線101経由で伝送される。
通報装置110は、検出部111と、通報制御部112と、通報データ生成部113と、リンクデータ取得部114と、データ合成部115と、DTMF変換部116と、IP回線インターフェース部(以下、IP回線I/F部という)117と、電話回線I/F部118と、変換部119と、出力側スイッチ部120と、入力側スイッチ部121とを備える。
通報制御部112は、コールセンタ側システム150及びセンタサーバ170との通信制御、並びに、通報装置110内の動作制御を行う。
例えば、通報制御部112は、センタサーバ170に通報先とするコールセンタ側システム150の問い合わせを行う。そして、通報装置110は、その問い合わせの応答に従って、コールセンタ側システム150に音声通信の発信を行う。ここで、通報制御部112は、IP回線101の品質が良好である場合には、IP回線I/F部117を介して、IP回線101からコールセンタ側システム150に音声通話の発信を行う。また、通報制御部112は、IP回線101の品質が良好ではない場合には、電話回線I/F部118を介して、電話回線102からコールセンタ側システム150に音声通話の発信を行う。
リンクデータ取得部114は、通報制御部112からの指示に応じて、通報データと音声通話とをリンクさせるために、通報データを識別するためのリンクデータを取得する。例えば、リンクデータ取得部114は、IP回線I/F部117を介して、リンクデータを要求するリンクデータ要求をセンタサーバ170に送信することで、リンクデータを取得する。ここでは、リンクデータは、通報データを識別するための値を示す。
データ合成部115は、リンクデータと通報データとを合成することで、リンクデータ及び通報データを含む合成データを生成する。そして、データ合成部115は、IP回線I/F部117を介して、合成データをコールセンタ側システム150に送信する。
DTMF変換部116は、リンクデータを、電話回線102で送信することのできる信号に変換する信号変換部である。例えば、DTMF変換部116は、リンクデータを、トーン信号であるDTMF信号に変換する。そして、DTMF変換部116は、電話回線I/F部118を介して、DTMF信号をコールセンタ側システム150に送信する。
電話回線I/F部118は、電話回線102との間で、音声信号と呼接続信号とをやり取りする第2の通信部である。例えば、電話回線I/F部118は、リンクデータから変換されたDTMF信号を、電話回線102を介して、コールセンタ側システム150に送信する。
変換部119は、アナログ信号をデジタル信号に、デジタル信号をアナログ信号に変換する。
入力側スイッチ部121は、通報装置110に入力する信号を選択するためのスイッチ部である。
通報制御部112、通報データ生成部113、リンクデータ取得部114、データ合成部115、DTMF変換部116、出力側スイッチ部120及び入力側スイッチ部121は、メモリ10に記憶されたプログラムを実行するプロセッサ11によって実現される。なお、これは一例であって、これ以外の専用処理回路等を用いたハードウェア構成であっても構わない。
コールセンタ側システム150は、VoIPゲートウェイ151と、情報表示端末152A、152Bと、IP電話端末153A、153Bと、センタ装置160とを備える。
コールセンタ側システム150は、同時に2か所の通報装置110からの着信を処理できる構成となっている。このため、図4では、2つの情報表示端末152A、152B及び2つのIP電話端末153A、153Bが備えられている。
なお、情報表示端末152A、152Bの各々を特に区別する必要がない場合には、情報表示端末152といい、IP電話端末153A、153Bの各々を特に区別する必要がない場合には、IP電話端末153という。
例えば、VoIPゲートウェイ151は、公衆アナログ電話回線又はデジタル電話回線対応の電話回線I/F及びIPに対応した通信ネットワーク対応の通信I/Fを備える。
さらに、VoIPゲートウェイ151は、VoIPベースの音声信号として用いられるRTPパケット送受信機能、及び、VoIPベースの呼制御プロトコルとして用いられるSIP(Session Initiation Protocol)に対応した呼制御機能を備える。具体的には、VoIPゲートウェイ151は、電話回線102との間で送受信する音声信号及び呼制御信号と、VoIPベースの音声信号及び呼制御信号との相互変換を行う。
IP電話端末153は、VoIPに対応した電話端末であり、IPパケットを送受信して電話通信を行う。IP電話端末153としては、例えば、RTPパケット送受信機能、及び、SIPに対応した呼制御機能を有する一般的な機器が用いられる。
なお、DTMF解読部164A、164Bの各々を特に区別する必要がない場合には、DTMF解読部164といい、通報データ選択部165A、165Bの各々を特に区別する必要がない場合には、通報データ選択部165といい、音声パケット転送部166A、166Bの各々を特に区別する必要がない場合には、音声パケット転送部166という。
ここで、図4では、同時に2か所の通報装置110からの着信を処理できるように、2つのDTMF解読部164、2つの通報データ選択部165及び2つの音声パケット転送部166が設けられているが、DTMF解読部164、通報データ選択部165及び音声パケット転送部166の数を変えることにより、コールセンタ側システム150で対応する通報装置110の数を変えることができる。
装置制御部162は、センタ装置160での処理の全体を制御する。例えば、装置制御部162は、IP回線101側又は電話回線102側から着信する呼の通信制御及び装置全体の制御を行う。具体的には、装置制御部162は、IP回線101又は電話回線102を介して、音声通話の着信を受け付ける。
DTMF解読部164は、受信されたDTMF信号を解読することで、DTMF信号からリンクデータを特定する特定部である。
通報データ選択部165は、受信データ保持部163に記憶された合成データの中から、DTMF解読部164によって解読されたリンクデータを含む合成データを選択して、選択された合成データに含まれている通報データで示される予め定められた情報を情報表示端末152に表示させる通報データ処理部である。
音声パケット転送部166は、音声パケットの転送を行う音声処理部である。
装置制御部162、DTMF解読部164、通報データ選択部165及び音声パケット転送部166は、メモリ20に記憶されたプログラムを実行するプロセッサ21によって実現される。
受信データ保持部163は、プロセッサ21がメモリ20を利用することで実現される。
通信I/F部167は、ネットワークI/F23により実現される。例えば、プロセッサ21は、VoIPゲートウェイ151、情報表示端末152及びIP電話端末153との間もIPパケットを用いてデータを送受信し、これらのデータの送受信は、ネットワークI/F23を介して行われる。
なお、図6に示すセンタ装置160のハードウェア構成は一例であって、例えば、センタ装置160は、パーソナルコンピュータで実現されてもよい。
センタサーバ170は、記憶部171と、サーバ制御部172と、IP回線I/F部173とを備える。
記憶部171は、センタサーバ170での処理に必要な情報を記憶する。
サーバ制御部172は、センタサーバ170での処理を制御する。例えば、サーバ制御部172は、通報装置110からの通報先とするコールセンタ側システム150の問い合わせに対する応答処理、及び、通報装置110からのリンクデータの要求に対する応答処理を行う。具体的には、サーバ制御部172は、通報装置110からのリンクデータ要求に応じて、リンクデータを生成し、生成されたリンクデータを、IP回線I/F部を介して、リンクデータ要求の送信元である通報装置110に送信する。
IP回線I/F部173は、IP回線101との間で通信を行う第5の通信部である。
メモリ30に記憶されたプログラムをプロセッサ31が実行することで、サーバ制御部172が実現される。メモリ30により、記憶部171が実現される。また、ネットワークI/F32がIP回線101と接続され、通報装置110とのIPパケットの送受信を行う。
まず、通報制御部112は、検出部111を介して、インターホン130の非常通報ボタン131が押下されたかどうかを監視する(S10)。通報者が、コールセンタに助けを求めるために、非常通報ボタン131を押下すると(S10でYes)、処理はステップS11に進む。
なお、通報制御部112は、IP回線I/F部117を介して、定期的にコールセンタ側システム150との間でIPパケットの通信を行うことで、IP回線101の品質の良否を判断してもよい。
その後、通報制御部112は、コールセンタ側システム150からの応答を待つ(S14)。応答があった場合(S14でYes)には、処理はステップS15に進む。
発信の応答として、電話回線102の電位が極性反転した場合には、コールセンタ側システム150が着信を受け付けたことになる。一方、その応答として、電話回線102から話中音が入力された場合は、コールセンタ側システム150が着信を拒否したことになる。電話回線I/F部118がこれらを検出し、通報制御部112に通知する。
一方、ステップS17では、通報制御部112は、リンクデータ取得部114にリンクデータの取得を指示する。リンクデータ取得部114は、IP回線I/F部117を介して、リンクデータを要求するリンクデータ要求を格納したIPパケットをセンタサーバ170に送信する。そして、リンクデータ取得部114は、IP回線I/F部117を介して、その応答として、リンクデータを示すリンクデータ応答を格納したIPパケットをセンタサーバ170から受信する。このとき、リンクデータ要求には、通報先のコールセンタ側システム150を示す通報先識別情報が含まれるものとする。
ここで、リンクデータは、通報データを識別するためのデータであり、実施の形態1では、リンクデータは、通報先のコールセンタ側システム150が、通報データと電話回線からの通話音声との対応を認識するために用いられる。リンクデータは、例えば、1桁の10進数とする。この場合、リンクデータは“0”〜“9”の何れかの値となる。
通報データは、エレベータの型番、故障状態又は設置場所等の情報を含む予め定められた情報を示す。
生成された合成データは、IP回線I/F部117でIPパケット化され、IP回線101を介してコールセンタ側システム150に送信される(S20)。
ここで、DTMF信号は、4種類の高群周波数トーンと、4種類の低群周波数トーンとの組合せによって、“0”から“9”までの数字と、“A”、“B”、“C”、“D”、“*”、“#”という6通りの文字とから成る16種類の数字及び文字の何れかを、1桁の信号で表すことができる。リンクデータは、1桁の10進数であるため、DTMF変換部116は、これをDTMF信号の1桁に割当てることで、1桁分のDTMF信号を生成する。
ステップS25では、ステップS12と同様に、通報制御部112は、IP回線I/F部117を介して、センタサーバ170に、何れのコールセンタ側システム150A、150Bに通報するかを問合せる通報先問い合わせ要求を格納したIPパケットを送信する。そして、通報制御部112は、IP回線I/F部117を介して、通報先問い合わせ要求への応答として、通報先識別情報を示す通報先応答を格納したIPパケットを受信する。
その後、通報制御部112は、コールセンタ側システム150からの応答を待つ(S27)。応答があった場合(S27でYes)には、処理はステップS28に進む。
発信の応答として、“100 Trying”の応答メッセージを受信した場合には、コールセンタ側システム150が着信を受け付けたことになり、例えば、“486 Busy Here”等のエラーを示す応答メッセージを受信した場合には、コールセンタ側システム150が着信を拒否したことになる。
一方、ステップS27では、通報制御部112は、通報データ生成部113にデータの生成を指示し、通報データ生成部113は、通報データを生成する。この通報データは、ステップS18において、電話回線102からコールセンタ側システム150に発信する場合に生成されるデータと同様である。
そして、通報データは、IP回線I/F部117でIPパケット化され、IP回線101を介して、通報先であるコールセンタ側システム150に送信される(S31)。
その後、出力側スイッチ部120が変換部119側に、入力側スイッチ部121がIP回線I/F部117側に接続される(S32)。従って、インターホン130のマイク132からの入力された音声アナログ信号は、変換部119によってデジタル信号に変換された後、IP回線I/F部117を介してIP回線101に送信される。また、IP回線I/F部117を介してIP回線101から入力された音声信号は、変換部119によってアナログ信号に変換された後、インターホン130のスピーカ133から出力される。この動作は、通話終了まで継続される。
まず、通報装置110から音声通話の着信があった場合には、装置制御部162は、IP回線101からの着信であるか否かを判断する(S40)。
通報装置110が、IP回線101経由でコールセンタ側システム150に発信してきた場合、センタ装置160は、IP回線101から着信を受けることになる。上述の通り、通報装置110からはSIPメッセージを格納したIPパケットが受信されるため、装置制御部162は、このSIPメッセージを解読することで、音声通話の着信がIP回線101からのものであるか否かを判断する。IP回線101からの着信ではない場合(S40でNo)には、処理はステップS41に進み、IP回線101からの着信である場合(S40でYes)には、処理はステップS45に進む。
通報装置110が、電話回線102経由でコールセンタ側システム150に発信してきた場合、着信をVoIPゲートウェイ151が認識し、これをSIPメッセージに変換して、センタ装置160に発信する。即ち、センタ装置160は、VoIPゲートウェイ151から着信を受けることになる。このため、ステップS41は、音声通話の着信が電話回線102経由であるか否かを判断していることになる。装置制御部162は、SIPメッセージを解読して、これが電話回線102からの着信であるか否かを判断する。VoIPゲートウェイ151からの着信である場合(S41でYes)には、処理はステップS42に進み、VoIPゲートウェイ151からの着信ではない場合(S41でNo)には、処理はステップS48に進む。
ステップS43では、装置制御部162は、その着信を拒否する。着信の拒否は、SIPに従って、着信拒否を意味する応答メッセージを、通信I/F部167を介して、VoIPゲートウェイ151に返信することで実現される。そして、処理はステップS48に進む。
一方、ステップS44では、装置制御部162は、着信を受け付け、空き状態のIP電話端末153を通話に割り当てる。そして、処理はステップS48に進む。
ステップS45では、装置制御部162は、通話に使用されていない、空き状態のIP電話端末153があるか否かを判断する。空き状態のIP電話端末153がない場合(S45でNo)には、処理はステップS46に進み、空き状態のIP電話端末153がある場合(S45でYes)には、処理はステップS47に進む。
ステップS46では、装置制御部162は、その着信を拒否する。着信の拒否は、SIPに従って、着信拒否を意味する応答メッセージを、IP回線I/F部161を介して、IP回線101経由で発信元の通報装置110に返信することで実現される。そして、処理はステップS48に進む。
一方、ステップS47では、装置制御部162は、着信を受け付け、空き状態のIP電話端末153を通話に割り当てる。そして、処理はステップS48に進む。
一方、ステップS51では、装置制御部162は、IP回線101からの着信用の処理を実施する。この処理については、図13及び図14を用いて説明する。
図11及び図12では、IP電話端末153Aが通話に割り当てられているものとして、説明する。
まず、装置制御部162は、音声パケット転送部166Aが音声パケット転送中であるかどうかを判断する(S60)。音声パケット転送部166Aが音声パケット転送中である場合(S60でYes)には、処理は図12のステップS72に進み、音声パケット転送部166Aが音声パケット転送中ではない場合(S60でNo)には、処理はステップS61に進む。なお、IP電話端末153Aが通話に割当てられた直後は、音声パケット転送部166Aは、音声パケット転送中でなく、後述する条件を満足すると音声パケット転送中に移行する。
ステップS63では、装置制御部162は、音声パケット転送部166Aの状態を音声パケット転送中状態に移行させる。そして、処理は、ステップS60に戻る。
そして、装置制御部162は、DTMF解読部164Aが1桁のDTMF信号を検出したか否かを判断する(S66)。1桁のDTMF信号が検出された場合(S66でYes)には、処理はステップS67に進み、1桁のDTMF信号が検出されていない場合(S66でNo)には、処理はステップS69に進む。
ステップS69では、装置制御部162は、着信から予め定められた時間が経過したか否かを判断する。着信から予め定められた時間が経過した場合(S69でYes)には、処理はステップS70に進み、着信から予め定められた時間が経過していない場合(S69でNo)には、処理はステップS60に戻る。
なお、この予め定められた時間は、例えば5秒とする。この時間は、通報装置110がDTMF信号によるリンクデータを送信完了するまでの待ち時間である。DTMF信号の1桁当りの長さを100ミリ秒程度となる。このほか、通報装置110が着信を認識しDTMF信号の送信を開始するまでの時間を勘案すると、待ち時間は数秒から10秒程度が適当である。
IP電話端末153Aの呼出し中の場合には、音声パケット転送部166Aは、IP電話端末153Aとの間で呼制御を行う。なお、センタ装置160とIP電話端末153との間の通話開始及び終了制御である呼制御にはSIPが用いられるものとする。このため、音声パケット転送部166Aは、IP電話端末153Aを呼出すため、通信I/F部167を介して、SIPに従って、発信を意味する要求メッセージを格納したIPパケットをIP電話端末153Aに送信する。
ステップS72では、音声パケット転送部166Aが、通信I/F部167を介して、VoIPゲートウェイ151から送信された音声パケットを受信して、IP電話端末153Aに転送するとともに、通信I/F部167を介して、IP電話端末153Aから送信された音声パケットを受信して、VoIPゲートウェイ151に転送する。
例えば、IP電話端末153Aで受話器が置かれると、IP電話端末153Aが、SIPに従って、通話終了を示す要求メッセージを格納したIPパケットを送信する。音声パケット転送部166Aは、通信I/F部167を介して、これを受信すると通話終了と判断する。
なお、VoIPゲートウェイ151への通話終了の通知は、SIPに従って、通話終了を示す要求メッセージを格納したIPパケットをVoIPゲートウェイ151に送信することにより行う。この要求メッセージを受けて、VoIPゲートウェイ151は、電話回線102の通話を切断する。
図13及び図14においても、IP電話端末153Aが通話に割り当てられているものとして、説明する。
まず、音声パケット転送中かどうかの判断(S80)、IP電話端末153Aの呼出し中かどうかの判断(S81)、呼出しに応答したかどうかの判断(S82)、音声パケット転送中状態への移行(S83)については、図11に示された、電話回線102からの着信用の対応する処理(S60〜S63)と同様である。
但し、音声パケット転送部166Aが音声パケット転送中である場合(S80でYes)には、処理は図14のステップS90に進む。
また、IP電話端末153Aの呼出し中ではない場合(S81でNo)には、処理はステップS84に進む。
ステップS90では、音声パケット転送部166Aが、IP回線I/F部161を介してIP回線101から受信された、発信元の通報装置110からの音声パケットを、通信I/F部167を介してIP電話端末153Aに転送するとともに、通信I/F部167を介してIP電話端末153Aから受信された音声パケットを、IP回線I/F部161を介してIP回線101から、発信元の通報装置110に転送する。
例えば、IP電話端末153Aで受話器が置かれると、IP電話端末153Aが、SIPに従って、通話終了を示す要求メッセージを格納したIPパケットを送信する。音声パケット転送部166Aは、通信I/F部167を介して、これを受信すると通話終了と判断する。
なお、発信元の通報装置110への通話終了の通知は、SIPに従って、通話終了を示す要求メッセージを格納したIPパケットを発信元の通報装置110に送信することにより行う。この要求メッセージを受けて、発信元の通報装置110は、IP回線101の通話を切断する。
まず、サーバ制御部172は、IP回線I/F部173を介して、通報装置110からの通報先の問合せである通報先問い合わせ要求を格納したIPパケットを受信したか否かを判断する(S100)。通報先問い合わせ要求を格納したIPパケットを受信した場合(S100でYes)には、処理はステップS101に進み、通報先問い合わせ要求を格納したIPパケットを受信していない場合(S100でNo)には、処理はステップS102に進む。
具体的には、コールセンタ側システム150毎のIP電話端末153の数がMであるとすると、記憶部171は、コールセンタ側システム150毎に要素数Mの配列L(0)、L(1)、・・・、L(M−1)を保持しておく。配列の括弧内の数字は、要素の値であり、この要素の値として、0からM−1までの整数が小さいものから順に割り当てられている。そして、この要素の値が、リンクデータとなる。なお、図4に示されているコールセンタ側システム150では、IP電話端末153の数が2であるが、ここでは一般化して説明する。
即ち、サーバ制御部172は、コールセンタ側システム150毎に割り当てられた、0から、そのコールセンタ側システム150が備えるIP電話端末153の数から1を減算した値までの整数の内、使用されていない、最も小さな値をリンクデータとして特定する(S103)。
また、サーバ制御部172は、特定された要素の値の使用フラグ値を、使用中を示す1に変更する(S105)。これは、リンクデータに選んだ要素の対応する配列の利用フラグ値を1とすることになる。例えば、リンクデータを2とした場合は、L(2)の値を1に変更する。
また、センタサーバ170は、コールセンタ側システム150が電話回線102からの着信時に受信するリンクデータを、そのコールセンタ側システム150内で同時に使用されるリンクデータが異なる値となるように生成するので、コールセンタ側システム150は、音声通話に対応する通報データを確実に使用することができる。
例えば、トーンの周波数によって異なる数字を示すことができるため、リンクデータは、単一周波数のトーン信号に変換されてもよい。具体的には、数字の「0」を400Hz、数字の「1」を500Hz、数字の「2」を600Hz、数字の「3」を700Hz、数字の「4」を800Hz、数字の「5」を900Hz、数字の「6」を1000Hz、数字の「7」を1100Hz、数字の「8」を1200Hz及び数字の「9」を1300Hzのトーン信号に変換することで、0〜9からなる10通りの数字を送信することができる。
図1に示されているように、実施の形態2に係る通信システム200は、通報装置110と、コールセンタ側システム250とを備える。
実施の形態2における通報装置110については、実施の形態1と同様に構成されている。
コールセンタ側システム250は、VoIPゲートウェイ151と、情報表示端末152と、IP電話端末253A、253B、253C、253Dと、センタ装置260とを備える。
実施の形態2におけるVoIPゲートウェイ151及び情報表示端末152は、実施の形態1と同様に構成されている。
なお、IP電話端末253A、253B、253C、253Dの各々を特に区別する必要がない場合には、IP電話端末253という。
実施の形態2におけるセンタ装置260は、音声パケット転送部266A、266Bを除いて、実施の形態1におけるセンタ装置160と同様に構成されている。
なお、音声パケット転送部266A、266Bの各々を特に区別する必要がない場合には、音声パケット転送部266という。
ここで、実施の形態2における音声パケット転送部266Aは、電話回線102からの着信において、電話回線102における受信信号から解読されたリンクデータに一致するリンクデータを含む合成データが受信データ保持部163に記憶されている場合、言い換えると、情報表示端末152Aに出力すべき通報データがある場合には、IP電話端末253Aを呼出し、そうでない場合には、IP電話端末253Cを呼出す。
IP回線101からの着信の場合についても、音声パケット転送部266Aは、情報表示端末152Aに表示すべき通報データがある場合にはIP電話端末253Aを呼出し、そうでない場合にはIP電話端末253Cを呼出す。
IP回線101からの着信の場合についても、音声パケット転送部266Bは、情報表示端末152Bに表示すべき通報データがある場合にはIP電話端末253Bを呼出し、そうでない場合にはIP電話端末253Dを呼出す。
Claims (6)
- 複数の通報装置及び複数のコールセンタ側システムが、データ通信が可能な第1の回線、及び、音声通信が可能で、当該第1の回線とは異なる第2の回線に接続されるとともに、センタサーバが当該第1の回線に接続された通信システムであって、
前記複数の通報装置の各々は、
前記第1の回線との間で通信を行う第1の通信部と、
前記第2の回線との間で通信を行う第2の通信部と、
前記複数のコールセンタ側システムに含まれる1つのコールセンタ側システムに通報する予め定められた情報を示す通報データを生成する通報データ生成部と、
前記第1の通信部を介して、前記通報データを識別するためのリンクデータを要求するリンクデータ要求を前記センタサーバに送信することで、前記センタサーバから当該リンクデータを取得するリンクデータ取得部と、
前記通報データ及び前記リンクデータを含む合成データを生成し、前記第1の通信部を介して、当該合成データを前記1つのコールセンタ側システムに送信するデータ合成部と、
前記リンクデータを前記第2の回線で送信することのできる信号に変換し、前記第2の通信部を介して、当該信号を前記1つのコールセンタ側システムに送信する信号変換部と、を備え、
前記1つのコールセンタ側システムは、
前記第1の回線との間で通信を行う第3の通信部と、
前記第2の回線との間で通信を行う第4の通信部と、
情報を表示する表示部と、
前記第3の通信部を介して受信された前記合成データを記憶する記憶部と、
前記第4の通信部を介して受信された前記信号から、前記リンクデータを特定する特定部と、
前記特定部で特定された前記リンクデータを含む前記合成データを前記記憶部から選択して、当該選択された合成データに含まれている前記通報データで示される前記予め定められた情報を前記表示部に表示させる通報データ処理部と、を備え、
前記センタサーバは、
前記第1の回線との間で通信を行う第5の通信部と、
前記第5の通信部を介して受信された前記リンクデータ要求に応じて、前記リンクデータを生成し、前記第5の通信部を介して、当該生成されたリンクデータを、前記リンクデータ要求の送信元に送信するサーバ制御部と、を備えること
を特徴とする通信システム。 - 前記リンクデータは、前記通報データを識別するための値を示し、
前記複数の通報装置の各々は、前記第2の通信部を介して、前記第2の回線から、前記1つのコールセンタ側システムに、音声通話の発信を行う通報制御部をさらに備え、
前記1つのコールセンタ側システムは、
前記第4の通信部を介して、前記音声通話の着信を行う装置制御部と、
前記装置制御部が前記着信を受け付けた場合に、前記音声通話を処理する音声処理部と、をさらに備え、
前記サーバ制御部は、前記1つのコールセンタ側システムの前記音声処理部が、前記複数の通報装置に含まれる一又は複数の通報装置との前記音声通話を処理している間に、前記第5の通信部を介して前記リンクデータ要求を受信した場合には、前記一又は複数の通報装置からの一又は複数のリンクデータ要求に応じて生成した一又は複数のリンクデータが示す何れの値とも異なるように前記リンクデータを生成すること
を特徴とする請求項1に記載の通信システム。 - 前記1つのコールセンタ側システムは、
複数の電話端末をさらに備え、
前記音声処理部は、前記特定部で特定された前記リンクデータを含む前記合成データが前記記憶部に記憶されていることを、前記通報データ処理部が確認できた場合に、前記音声通話を前記複数の電話端末に含まれる1つの電話端末に割り当てるとともに、前記特定部で特定された前記リンクデータを含む前記合成データが前記記憶部に記憶されていることを、前記通報データ処理部が確認できなかった場合に、前記音声通話を前記複数の電話端末に含まれる別の電話端末に割り当てること
を特徴とする請求項2に記載の通信システム。 - 前記通報データ処理部は、前記特定部で特定された前記リンクデータを含む前記合成データが前記記憶部に記憶されていることを、前記音声通話の着信を受け付けてから予め定められた期間内に確認できた場合に、前記選択された合成データに含まれている前記通報データで示される前記予め定められた情報を前記表示部に表示させること、
を特徴とする請求項2に記載の通信システム。 - 前記信号変換部は、前記リンクデータをトーン信号に変換すること
を特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の通信システム。 - 前記第1の回線は、インターネットであり、
前記第2の回線は、公衆交換電話網又は移動体通信の通信網であること
を特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の通信システム。
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