JP6566941B2 - 多発性硬化症のための樹状細胞asgpr標的化免疫治療薬 - Google Patents
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Description
1. 発明の分野
本発明は、概して医学の分野に関する。より詳細には、本発明は、ミエリン塩基性タンパク質またはミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質と融合した樹状細胞抗ASGPR抗体を使用して多発性硬化症を治療するための方法および組成物に関する。
体内に通常存在する物質および組織に対する身体の不適切な免疫応答は、自己免疫疾患(自己免疫)を引き起こすと考えられる。自己免疫は、ある特定の器官に限られるか、または異なる場所で特定の組織に関与する。自己免疫疾患の治療は、典型的には免疫応答を軽減する免疫抑制薬物療法が用いられるものの、これらの薬物のレパートリーは、限定される可能性があり、場合によっては、根底となる状態を治療するには不十分である。多数の自己免疫疾患が認知されているので、これらの治療は、実質的なヒトの保健上の問題点に相当する。散在性硬化症または播種性脳脊髄炎としても公知の多発性硬化症(MS)は、脳および脊髄の軸索周囲のミエリン鞘が損傷を受け、ミエリンの喪失および瘢痕化に至る炎症性疾患である。いくつかの場合では、根底となるメカニズムは、免疫系によるいずれかの破壊であると考えられる。これらの変化は、神経細胞が通信する能力に影響し、広範囲の徴候および症状を招く。
患者において少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質に対する免疫寛容を誘導する方法であって、少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質またはその抗原性フラグメントに結合した樹状細胞抗体またはその標的指向フラグメントを含む樹状細胞標的化複合体を含む組成物の有効量を患者に投与する段階を含む、方法。
[本発明1002]
少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質が、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)、ミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)、プロテオリピドタンパク質(PLP)、またはミエリン関連糖タンパク質(MAG)である、本発明1001の方法。
[本発明1003]
少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質がMBPである、本発明1002の方法。
[本発明1004]
少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質がMOGである、本発明1002の方法。
[本発明1005]
樹状細胞抗体が、アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)と特異的に結合する、本発明1001〜1004のいずれかの方法。
[本発明1006]
組成物が、複数の樹状細胞標的化複合体を含む、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1007]
複数の樹状細胞標的化複合体が、異なるミエリン鞘タンパク質または1つもしくは複数のミエリン鞘タンパク質の異なる抗原性フラグメントを含む、本発明1006の方法。
[本発明1008]
各ミエリン鞘タンパク質または抗原フラグメントが、樹状細胞抗体またはその標的指向フラグメントに別々に結合している、本発明1006または1007の方法。
[本発明1009]
樹状細胞抗体が、ペプチドリンカーを使用してミエリン鞘タンパク質に結合している、本発明1001〜1008のいずれかの方法。
[本発明1010]
組成物が、少なくとも1つの寛容原性アジュバントをさらに含む、本発明1001〜1009のいずれかの方法。
[本発明1011]
寛容原性アジュバントが、樹状細胞標的化複合体に結合している、本発明1010の方法。
[本発明1012]
寛容原性アジュバントが、樹状細胞標的化複合体にコンジュゲートされている、本発明1011の方法。
[本発明1013]
寛容原性アジュバントが、樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメント、および/または少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質に融合されている、本発明1011の方法。
[本発明1014]
寛容原性アジュバントが、IL-10、デキサメタゾン、FK506(タクロリムス)、コレラ毒素Bサブユニット、大腸菌(Escherichia coli)熱不安定性エンテロトキシンBサブユニット、IFN-β、グルココルチコイド、ビタミンD3、およびビタミンD3類似体より選択される、本発明1010〜1013のいずれかの方法。
[本発明1015]
樹状細胞抗体が、結合ポリペプチドを経由して少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質に結合している、本発明1001〜1014のいずれかの方法。
[本発明1016]
結合ポリペプチドが、ドッケリン(dockerin)およびコヒーシンである、本発明1015の方法。
[本発明1017]
1回を超える組成物の投与を含む、本発明1001〜1016のいずれかの方法。
[本発明1018]
組成物が、経口的、静脈内、皮下、皮内、筋肉内、経鼻的に、注射により、吸入により、粘膜的に、および/またはネブライザーを使用して投与される、本発明1001〜1016のいずれかの方法。
[本発明1019]
対象が、脱髄疾患の1つまたは複数の症状を示す、本発明1001〜1018のいずれかの方法。
[本発明1020]
対象が、脱髄疾患と診断されている、本発明1001〜1019のいずれかの方法。
[本発明1021]
対象に、脱髄疾患のリスクがある、本発明1001〜1020のいずれかの方法。
[本発明1022]
脱髄疾患が、中枢神経系を侵す、本発明1019〜1021のいずれかの方法。
[本発明1023]
脱髄疾患が、突発性炎症性脱髄疾患である、本発明1022の方法。
[本発明1024]
脱髄疾患が、多発性硬化症、ニューロパシー、橋中心髄鞘崩壊症、脊髄ろう、横断性脊髄炎、デビック病、進行性多巣性白質脳症、視神経炎、または白質ジストロフィーである、本発明1022の方法。
[本発明1025]
脱髄疾患が、多発性硬化症である、本発明1024の方法。
[本発明1026]
脱髄疾患が、末梢神経系を侵す、本発明1019〜1021のいずれかの方法。
[本発明1027]
脱髄疾患が、ギラン-バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシー、抗MAG末梢性ニューロパシー、シャルコー-マリー-トゥース病、銅欠乏症、または進行性炎症性ニューロパシーである、本発明1026の方法。
[本発明1028]
組成物を調製する段階をさらに含む、本発明1001〜1024のいずれかの方法。
[本発明1029]
組成物を投与した後に、対象における少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質に対する抗体を測定する段階をさらに含む、本発明1001〜1028のいずれかの方法。
[本発明1030]
対象における脱髄疾患を治療するための方法であって、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)および/もしくはミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)またはその抗原性フラグメントに結合した少なくとも第1のASGPR抗体またはその結合フラグメントを含む薬学的に許容されるワクチン組成物を対象に投与する段階を含む、方法。
[本発明1031]
ASGPR抗体またはその結合フラグメントが、MBPもしくはMOGまたはその抗原性フラグメントに融合されている、本発明1030の方法。
[本発明1032]
対象にワクチン組成物が複数回投与される、本発明1030または1031の方法。
[本発明1033]
組成物が、経口的、静脈内、皮下、皮内、筋肉内、経鼻的、注射により、吸入により、粘膜的に、および/またはネブライザーを使用して投与される、本発明1032の方法。
[本発明1034]
対象が、脱髄疾患の1つまたは複数の症状を示す、本発明1030〜1033のいずれかの方法。
[本発明1035]
対象が、脱髄疾患と診断されている、本発明1030〜1033のいずれかの方法。
[本発明1036]
対象に、脱髄疾患のリスクがある、本発明1030〜1033のいずれかの方法。
[本発明1037]
脱髄疾患が、中枢神経系を侵す、本発明1034〜1036のいずれかの方法。
[本発明1038]
脱髄疾患が、突発性炎症性脱髄疾患である、本発明1037の方法。
[本発明1039]
脱髄疾患が、多発性硬化症、ニューロパシー、橋中心髄鞘崩壊症、脊髄ろう、横断性脊髄炎、デビック病、進行性多巣性白質脳症、視神経炎、または白質ジストロフィーである、本発明1038の方法。
[本発明1040]
脱髄疾患が、多発性硬化症である、本発明1039の方法。
[本発明1041]
脱髄疾患が、末梢神経系を侵す、本発明1034〜1036のいずれかの方法。
[本発明1042]
脱髄疾患が、ギラン-バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシー、抗MAG末梢性ニューロパシー、シャルコー-マリー-トゥース病、銅欠乏症、または進行性炎症性ニューロパシーである、本発明1041の方法。
[本発明1043]
組成物を調製する段階をさらに含む、本発明1030〜1042のいずれかの方法。
[本発明1044]
組成物を投与した後に、対象における少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質に対する抗体を測定する段階をさらに含む、本発明1030〜1043のいずれかの方法。
[本発明1045]
ミエリン塩基性タンパク質(MBP)および/もしくはミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)またはその抗原性フラグメントに結合した少なくとも第1のASGPR抗体またはその結合フラグメントを含む組成物。
[本発明1046]
樹状細胞抗体が、ペプチドリンカーを使用して、ミエリン鞘タンパク質またはその抗原性フラグメントに結合している、本発明1045の組成物。
[本発明1047]
少なくとも1つの寛容原性アジュバントをさらに含む、本発明1045〜1046のいずれかの組成物。
[本発明1048]
寛容原性アジュバントが、樹状細胞標的化複合体に結合している、本発明1047の組成物。
[本発明1049]
寛容原性アジュバントが、樹状細胞標的化複合体にコンジュゲートされている、本発明1048の組成物。
[本発明1050]
寛容原性アジュバントが、樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメントに、および/または少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質に融合されている、本発明1048の組成物。
[本発明1051]
寛容原性アジュバントが、IL-10、デキサメタゾン、FK506(タクロリムス)、コレラ毒素Bサブユニット、大腸菌熱不安定性エンテロトキシンBサブユニット、IFN-β、グルココルチコイド、ビタミンD3、およびビタミンD3類似体より選択される、本発明1047〜1050のいずれかの組成物。
[本発明1052]
樹状細胞抗体が、結合ポリペプチドを経由して少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質またはその抗原性フラグメントに結合している、本発明1045〜1051のいずれかの組成物。
[本発明1053]
結合ポリペプチドが、ドッケリンおよびコヒーシンである、本発明1052の組成物。
態様の他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかとなる。しかし、態様の主旨および範囲内の様々な変更および改変がこの詳細な説明から当業者に明らかになるので、詳細な説明および具体例は、好ましい態様を示すものの、例証のためだけに示されていることを理解すべきである。
I. 多発性硬化症の免疫治療技法
多発性硬化症などの自己免疫障害から防御するためまたは自己免疫障害を処置するために、1つまたは複数のミエリン鞘抗原に対する免疫寛容を対象において発生させるための方法および組成物が提供される。樹状細胞(DC)は、抗原特異的免疫を調節することに主要な役割を果たす抗原提示細胞である(Mellman および Steinman 2001)、(Banchereau, Briere et al. 2000)、(Cella, Sallusto et al. 1997)。DCは、抗原を捕捉し、それらをペプチドにプロセシングし、これらをT細胞に提示する。したがって、抗原をDCに直接送達することは、免疫治療薬を開発するための焦点領域である。
ある特定の態様では、本明細書に記載のタンパク質、ポリペプチド、またはペプチドをコードする組換え核酸がある。方法および組成物における使用のために考えられるポリヌクレオチドには、DC受容体に対する抗体(抗DC抗体およびDC標的化抗体とも呼ばれる)またはその結合部分をコードするものが含まれる。
ポリペプチドは、核酸分子によってコードされ得る。核酸分子は、核酸ベクターの形態の可能性がある。用語「ベクター」は、異種核酸配列を複製および発現できる細胞内に導入するために、異種核酸配列を挿入できる担体核酸分子を表すために使用される。核酸配列は、「異種」の可能性があり、それは、ベクターが導入されつつある細胞または組み入れられる核酸にとって外来の状況にあることを意味し、それらには、細胞または核酸中の配列と相同であるが、宿主細胞または核酸内に通常見い出されない位置にある配列が含まれる。ベクターには、DNA、RNA、プラスミド、コスミド、ウイルス(バクテリオファージ、動物ウイルス、および植物ウイルス)、ならびに人工染色体(例えばYAC)が含まれる。当業者は、標準的な組換え技法(例えば、両方とも参照により本明細書に組み入れられるSambrook et al., 2001; Ausubel et al., 1996)によりベクターを構築するための知識を身につけている。ベクターは、樹状細胞受容体と結合する抗体を産生するために宿主細胞において使用され得る。
本明細書に使用されるように、用語「細胞」、「細胞系」、および「細胞培養物」は、互換的に使用され得る。これらの用語のすべてには、任意およびすべてのその後の世代である後代も含まれる。すべての後代は、計画的突然変異または偶発性突然変異により同一なわけではない場合があることが理解されている。異種核酸配列を発現することに関連して、「宿主細胞」は、原核細胞または真核細胞を表し、それには、ベクターを複製する、またはベクターによってコードされる異種遺伝子を発現する能力のある任意の形質転換可能な生物が含まれる。宿主細胞は、ベクターまたはウイルスのレシピエントとして使用することができ、使用されてきた。宿主細胞は、組換えタンパク質をコードする配列などの外因性核酸が宿主細胞内に転移または導入される過程を表す「トランスフェクション」または「形質導入」がされ得る。形質転換細胞には、初代対象細胞およびその後代が含まれる。
上述の組成物の少なくとも一部またはすべてを含む多数の発現系が存在する。原核生物および/または真核生物に基づく系を、核酸配列またはそれらの同族ポリペプチド、タンパク質およびペプチドを産生するための態様を用いた使用のために採用することができる。多くのそのような系は、市販されており、広く入手可能である。
置換変異体は、典型的にはタンパク質内の1つまたは複数の部位で1つのアミノ酸から別のアミノ酸への交換を含み、他の機能または性質を欠如してまたは欠如せずに、ポリペプチドの1つまたは複数の性質をモジュレートするように設計され得る。置換は、保存的、すなわち1つのアミノ酸が類似の形状および電荷の1つと交換されることであり得る。保存的置換は、当技術分野において周知であり、それには、例えば、アラニンからセリン;アルギニンからリシン;アスパラギンからグルタミンまたはヒスチジン;アスパラギン酸からグルタミン酸;システインからセリン;グルタミンからアスパラギン;グルタミン酸からアスパラギン酸;グリシンからプロリン;ヒスチジンからアスパラギンまたはグルタミン;イソロイシンからロイシンまたはバリン;ロイシンからバリンまたはイソロイシン;リシンからアルギニン;メチオニンからロイシンまたはイソロイシン;フェニルアラニンからチロシン、ロイシンまたはメチオニン;セリンからトレオニン;トレオニンからセリン;トリプトファンからチロシン;チロシンからトリプトファンまたはフェニルアラニン;およびバリンからイソロイシンまたはロイシンへの変更が含まれる。あるいは、置換は、ポリペプチドの機能または活性が侵されるような非保存的であり得る。非保存的変更は、典型的には、残基を非極性または無荷電アミノ酸の代わりに極性または荷電アミノ酸などの化学的に異なる残基に置換すること、およびその逆を伴う。
態様は、本明細書に記載の様々な局面における使用のためのポリペプチド、ペプチド、およびタンパク質ならびにそれらの免疫原性フラグメントを伴う。例えば、DC受容体と結合することおよびミエリン鞘タンパク質または成分を抗原として提示することについて特異的抗体がアッセイまたは使用される。特定の態様では、本明細書に記載のタンパク質のすべてまたは部分は、従来の技法により溶液中または固体支持体上で合成することもできる。様々な自動合成装置が市販されており、公知のプロトコールにより使用することができる。例えば、それぞれが参照により本明細書に組み入れられるStewartおよびYoung(1984);Tamら(1983);Merrifield(1986);ならびにBaranyおよびMerrifield(1979)を参照されたい。あるいは、ペプチドまたはポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が発現ベクター内に挿入され、適切な宿主細胞内に形質転換またはトランスフェクトされ、発現に適した条件で培養される組換えDNA技法が採用され得る。
ある特定の局面では、DC受容体に対して特異性を有する1種または複数種の抗体または抗体様分子(例えば、抗体のCDRドメインを含むポリペプチド)が、入手または産生され得る。これらの抗体は、本明細書に記載の様々な診断または治療的応用に使用され得る。
抗体(例えば、モノクローナル抗体および/またはモノクローナル抗体)を作製するための方法は、当技術分野において公知である。簡潔には、ポリクローナル抗体は、態様にしたがってDC受容体ポリペプチドまたはその部分を動物に免疫処置すること、および免疫処置された動物から抗血清を収集することによって調製される。
態様は、少なくとも1つの作用物質と連結されて抗体コンジュゲートもしくはペイロードもしくは融合体を形成する、DC受容体に対する抗体および抗体様分子、ポリペプチドおよびペプチドを提供する。態様は、また、抗体薬物コンジュゲート(ADC)を提供する。診断薬または治療薬としての抗体分子の有効性を増大させるために、少なくとも1つの所望の分子または部分と連結または共有結合または複合体形成させることが慣例的である。そのような分子または部分は、少なくとも1つのエフェクターまたは受容体分子であり得るが、それらに限定されない。エフェクター分子は、所望の活性、例えば細胞傷害活性を有する分子を含む。抗体に結合したエフェクター分子の非限定的な例には、毒素、治療用酵素、抗生物質、放射標識ヌクレオチドなどが含まれる。対照的に、レポーター分子は、アッセイを用いて検出され得る任意の部分として定義される。抗体にコンジュゲートされたレポーター分子の非限定的な例には、酵素、放射標識、ハプテン、蛍光標識、リン光分子、化学発光分子、発色団、発光分子、光親和性分子、着色粒子またはビオチンなどのリガンドが含まれる。
本明細書に使用されるように、「樹状細胞」(DC)は、リンパ組織または非リンパ組織中に見られる、形態が類似の細胞型の多様な集団の任意のメンバーを表す。これらの細胞は、それらの別個の形態、高レベルの表面MHC-クラスII発現によって特徴付けられる(Steinman, et al., Ann. Rev. Immunol. 9:271 (1991);そのような細胞の説明について参照により本明細書に組み入れられる)。これらの細胞は、いくつかの組織起源から、好都合には本明細書に記載の末梢血から単離することができる。
ある特定の態様では、任意のミエリン鞘タンパク質または成分(ミエリン鞘タンパク質、糖タンパク質、脂質または糖脂質を含むが、これらに限定されない)は、樹状細胞にミエリン鞘タンパク質または成分を送達するためにDC標的化抗体に組換え融合または化学的にコンジュゲートされ得る。ミエリン鞘タンパク質または成分は、DC標的化抗体と融合した場合に対象において免疫寛容応答を誘発するために十分な、任意のミエリン鞘タンパク質または成分であり得る。ある特定の態様では、免疫応答は、対象を多発性硬化症から保護するために十分である。他の態様では、抗原/標的化抗体融合体によって与えられる保護は、多発性硬化症に関連する症状を抑制または予防するために十分である。
ある特定の局面では、樹状細胞にミエリン鞘タンパク質または成分を標的指向させるために使用される抗体は、樹状細胞特異的抗体である。この目的のために使用され得る抗体の一部は、当技術分野において公知である。
ある特定の局面では、ペプチドリンカーは、樹状細胞特異的抗体および提示されるべきミエリン鞘タンパク質または成分を連結するために使用される。ペプチドリンカーは、グリコシル化部位を組み入れるか、または二次構造を導入する場合がある。さらに、これらのリンカーは、融合タンパク質の発現または安定性の効率を、結果として樹状細胞への抗原提示の効率を増加させる。リンカーには、
が含まれ得る。これらの例およびその他は、国際公開公報第2010/104747号に論じられており、その内容は、参照により本明細書に組み入れられる。この目的に有用なさらなるリンカーは、US2010/291082に記載されており、その内容は、参照により本明細書に組み入れられる。
他の態様では、免疫アジュバントは、免疫治療薬の効力を高めるために、樹状細胞特異的抗体と直接融合またはその他の方法で連結される。ある特定の局面では、免疫アジュバントは、トール様受容体(TLR)アゴニストであり得る。TLRアゴニストは、サルモネラ-エンテリカ(Salmonella enterica)またはコレラ菌(Vibrio cholerae)由来のフラジェリンを含む。ある特定の局面では、アジュバントはフラジェリン-1またはフラジェリン-2である。TLRアゴニストは、ある特定のTLRクラスに特異的であり得(すなわちTLR5、TLR7またはTLR9アゴニスト)、任意の組合せまたは任意の改変として提示され得る。そのような免疫アジュバントの例は、国際公開公報第2012/021834号に記載されており、その内容は、参照により本明細書に組み入れられる。TLR3リガンドであるポリICLCも、ミエリン鞘タンパク質または成分DC標的化免疫治療薬組成物を用いた使用のために考えられる。いくつかの態様では、DC標的化免疫治療薬は、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)、ミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)、プロテオリピドタンパク質(PLP)、ミエリン関連糖タンパク質、末梢ミエリンタンパク質(PMP-22)、P0タンパク質、コネキシン32タンパク質、シュワン細胞ミエリンタンパク質、またはオリゴデンドロサイト-ミエリン糖タンパク質(OMgp)を含み、ポリICLCは、抗体抗原融合ポリペプチドと別に送達される。さらなる態様では、免疫治療薬は、上述の1つまたは複数の異なるミエリン鞘成分を含む。一態様では、ポリICLCは、その内容が参照により本明細書に組み入れられる米国特許第7,439,349号に記載されている通りである。一態様では、ポリICLCはHiltonol(登録商標)である。インターロイキンも、樹状細胞特異的抗体または樹状細胞特異的抗体上の対応箇所もしくは相補的ドメインに高い親和性で結合する能力のあるタンパク質ドメインに融合され得るアジュバントとして考えられる。そのようなインターロイキンの非限定的な例は、IL-21、IL-2、IL-9およびIL-10である。いくつかの態様では、インターロイキンタンパク質は、ヒトインターロイキンである。ある特定の局面では、アジュバントは、抗原プロセシングを増強するHLA-DR抗原関連インバリアント鎖である。ある特定の局面では、アジュバントは、インターフェロンαである。なお他の態様では、アジュバントは、同様にミエリン鞘タンパク質または成分を受け取っている細胞にデスシグナルを送達することによって免疫治療薬の効率を増強する毒素である。そのような毒素の一例はPE38である。任意のアジュバントは、DC標的化免疫治療薬と融合もしくはコンジュゲートした形態で送達され得、または融合も直接コンジュゲーションも行わずに同じ組成物もしくは調製物の部分として同時に送達され得る。
ある特定の態様では、免疫アジュバントは寛容原性アジュバントであり得る。ある特定の場合では、寛容原性アジュバントは、寛容原性免疫処置のために利用されるアジュバントを表し得、その際、抗原を用いた免疫処置の目的は、免疫処置された対象によって抗原が寛容化されるような免疫応答を発生させることである。ある特定の局面では、寛容原性アジュバントの目標は、抗原に対する寛容がさらに高まるように寛容原性免疫化を高めることである。ある特定の態様では、寛容原性アジュバントは、自己免疫を寛容化するために使用される。なお他の局面では、寛容原性アジュバントは、有害な自己免疫を寛容化するために使用される。いくつかの態様では、寛容原性アジュバントは免疫抑制薬である。なお他の態様では、寛容原性アジュバントは、デキサメタゾン、FK506(タクロリムス)、コレラ毒素Bサブユニット、大腸菌熱不安定性エンテロトキシンBサブユニット、IFN-β、グルココルチコイド、ビタミンD3、またはビタミンD3類似体である。ある特定の局面では、寛容原性アジュバントは、DC標的化免疫治療薬と同時に投与される。他の局面では、寛容原性アジュバントは、DC標的化免疫治療薬の投与前または投与後に投与される。なお他の態様では、2種以上の寛容原性アジュバントが、DC標的化免疫治療薬の投与前または投与後に同時に投与される。ある特定の局面では、寛容原性アジュバントが、DC標的化免疫治療薬と融合、コンジュゲートまたはその他の方法で連結され得る。一態様では、寛容原性アジュバントは、インターロイキン-10(IL-10)である。別の態様では、IL-10は、DC標的化免疫治療薬と同時投与される。ある特定の局面では、IL-10は、組換え法によって融合される。他の局面では、IL-10はコンジュゲートされる。他の態様では、IL-10は、カップリングまたは他のモジュールドメインによって連結される。
哺乳動物細胞によって分泌される抗体のH鎖もしくはL鎖またはタンパク質として提示された場合の下記配列は、シグナルペプチドなしのアミノ酸として(すなわち「成熟」分泌タンパク質として)示され、一方でDNA配列は、存在する場合、シグナル配列を含むコード領域全体である。
抗DC ASGPR mAb
[m抗ASGPR-49C11-7H-LV-hIgG4H-C]
上記配列は、mAb 49C11のH鎖可変領域(下線を付けて示す)とhIgG4のC領域の間のキメラである。
[m抗ASGPR-49C11-7K-LV-hIgGK-C]は、対応するL鎖キメラである(下記配列、可変領域に下線を付ける)
[m抗ASGPR-4G2.2_Hv-V-hIgG4H-C]
上記配列は、mAb 4G2.2のH鎖可変部(下線を付けて示す)とhIgG4のC領域の間のキメラである。
[m抗ASGPR-4G2.2_Kv-V-hIgGK-C]は、対応するL鎖キメラである(下記配列、可変領域に下線を付ける)
[m抗ASGPR-5F10H-LV-hIgG4H-C]は、
である。
上記配列は、mAb 5F10HのH鎖可変部(下線を付けて示す)とhIgG4のC領域の間のキメラである。
[m抗ASGPR-5F10K-LV-hIgGK-C]は、対応するL鎖キメラである(下記配列、可変領域に下線を付ける)
[m抗ASGPR1H11H-V-hIgG4H-C]は、
上記配列は、mAb 1H11のH鎖可変部(下線を付けて示す)とhIgG4のC領域の間のキメラである。
[m抗ASGPR1H11K-LV-hIgGK-C]は、対応するL鎖キメラである(下記配列、可変領域に下線を付ける)。
m抗ASGPR_49C11_7H-LV-hIgG4H-C-Flex-v1-hMBP
(LV-hIgG4H-C配列に下線を付け、Flex-v1配列を太字で、hMBP配列に二重下線を付けて示す)。
m抗ASGPR_49C11_7K-LV-hIgGK-C
(LV-hIgGK-C配列に下線を付ける)
m抗ASGPR_49C11_7H-LV-hIgG4H-C-hMOG
(LV-hIgG4H-C配列に下線を付け;hMOG配列を太字で示す)
m抗ASGPR_49C11_7K-LV-hIgGK-C
(LV-hIgGK-C配列に下線を付ける)
6×His-コヒーシン-hMOG
(6×Hisに下線を付け;コヒーシンを太字で;hMOGに二重下線を付けて示す)
6×His-コヒーシン-hMBP
(6×Hisに下線を付け;コヒーシンを太字で;hMBPに二重下線を付けて示す)
m抗hASGPR_6.3H9.1D11H-LV-hIgG4H-C-hMOG
(LV-hIgG4H-Cに下線を付け、可変領域を下線付き太字で;hMOGを太字で示す)
m抗hASGPR_6.3H9.1D11K-LV-hIgGK-C
(LV-hIgGK-Cに下線を付け、可変領域を下線付き太字で示す)
m抗hASGPR_5H8.1D4H-LV-hIgG4H-C-hMOG
(LV-hIgG4H-Cに下線を付け、可変領域を下線付き太字で;hMOGを太字で示す)
m抗hASGPR_5H8.1D4K-LV-hIgGK-C
(LV-hIgGK-Cに下線を付け、可変領域を下線付き太字で示す)
ある特定の局面では、DC標的化多発性硬化症免疫治療薬は、特定の機能に応じて分類された様々なクラスのタンパク質に属するポリペプチドドメインを組合せることによって組み立てられ得る。一般的な意味で、これらのドメインは、抗体、抗体CDR、抗体重鎖、抗体軽鎖、リンカー、抗原、カップリングドメイン、アジュバント、精製タグ、標識タグまたはレポータータグを含むクラスに属し得る。
CD-Ag-Tg;
Ab-Ag-Tg;
Ab-CD-Ag-Tg;
Ab-PL-Ag;
Ab-PL-Ag-Tg;
Ab-PL-Ag(1)-Ag(2)-Tg;
Ab-CD-PL;
Ab-Ag;
Tg-CD-Ag;
Tg-CD-Ag-Tg;
Ab-Adj;
Ab-Adj-Adj;
Tg-CD-Adj;
Tg-CD-Adj(1)-Adj(2);
CD-Adj;
Ab-PL-Ag-PL-Ag;
PLには、非限定的にペプチドリンカーが含まれる。非ペプチド結合を有するリンカーも考えられる。いくつかの態様では、タグは構築物に不在であるか、または除去されている。
Ab-(PL-Ag)x;
Ab-(Ag-PL)x;
Ab-(PL-Ag-PL)x;
Ab-(Ag-PL-Ag)x;
Ab-(PL-Ag)x-PL;または
Ab-(Ag-PL)x-Ag
[式中、Abは、DC標的化抗体またはそのフラグメントであり;PLはペプチドリンカーであり;Agはミエリン鞘タンパク質または成分であり;xは、1〜20の整数またはその中から導き出せる任意の範囲である]。PLには、非限定的にペプチドリンカーが含まれる。非ペプチド結合を有するリンカーも考えられる。
Ab.Doc:Coh.Ag;
Ab.Coh:Doc.Ag;
Ab.(Coh)x:(Doc.Ag)x;
Ab.(Doc)x:(Coh.Ag)x;
Ab.(Coh.Doc)x:(Doc.Ag1)(Coh.Ag2);または
Ab.(Coh)x(Doc)x:(Doc.Ag1)x(Coh.Ag2)x
[式中、Abは、DC標的化抗体またはそのフラグメントであり;Agは、ミエリン鞘タンパク質または成分であり(Ag1およびAg2は、2つの異なるミエリン鞘タンパク質または成分である);Docはドッケリンであり;Cohはコヒーシンであり、xは、1〜10の整数またはその中から導き出せる任意の範囲であり、その直前のカッコ内の分子またはドメインの数を意味する]。ピリオド(「.」)は、2つの分子またはドメインの間の共有結合を意味するために使用される(これらの共有結合の例には、例えば融合タンパク質の翻訳中に形成された、ポリペプチドの2つのドメイン間のペプチド結合が含まれるが、これに限定されない。共有結合は、非限定的に、公知の化学的カップリング手段によっても形成され得る)。コロン(「:」)は、コヒーシンとドッケリンドメインの間の非共有結合性相互作用を意味するために使用される。
上述のように、組成物およびこれらの組成物を使用する方法は、自己免疫障害または関連する疾患、特に多発性硬化症に関連する疾患を有する、有する疑いのある、または発症するリスクのある対象を治療する(例えば多発性硬化症を予防するまたは多発性硬化症の自己免疫発作に対する強い免疫寛容を誘発する)ことができる。
組成物および関連方法、特にDC受容体と結合してミエリン鞘タンパク質または成分もしくはペプチドを患者/対象に送達する抗体の投与は、また、多発性硬化症の有効戦略の施行または伝統的な免疫調節療法と組合せて使用され得る。そのような戦略または治療法は、数ある目標の中で特に、疾患の経過を改変し、増悪を処置し、症状を管理し、または損なわれた機能を改善することに向けられ得る。疾患修飾薬の例には、Aubagio (テリフルノミド)、Avonex(インターフェロンβ-1a)、BetaseronおよびExtavia(インターフェロンβ-1b)、Copaxone(酢酸グラチラマー)、Extavia(インターフェロンβ-1b)、Gilenya(フィンゴリモド)、Novantrone(ミトキサントロン)、Rebif(インターフェロンβ-1a)、Tecfidera(フマル酸ジメチル)、およびTysabri(ナタリズマブ)が含まれるが、これらに限定されない。他の態様では、併用療法で使用されるべき疾患修飾療薬には、フィンゴリモド(Gilenya)、メトトレキサート、アザチオプリン(Imuran)、静脈内免疫グロブリン(IVIg)およびシクロホスファミド(Cytoxan)が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの態様では、薬学的組成物は、対象に投与される。異なる局面が、対象に組成物の有効量を投与することを伴い得る。いくつかの態様では、DC受容体と結合し、ミエリン鞘タンパク質もしくは成分またはそのペプチドもしくはコンセンサスペプチドを送達する抗体は、多発性硬化症から防御または多発性硬化症を処置するために患者に投与され得る。あるいは、1つまたは複数のそのような抗体またはポリペプチドまたはペプチドをコードする発現ベクターが、予防的処置として患者に与えられ得る。さらに、そのような組成物は、免疫抑制薬と組合せて投与することができる。そのような組成物は、一般的に薬学的に許容される担体または水性媒質中に溶解または分散される。
好ましい態様を実証するために、以下の実施例が含まれる。以下の実施例に開示された技法は、本発明者らによって発見された技法が態様の実施にうまく機能することを表すものであり、したがってそれらの実施のための好ましい様式を構成すると見なすことができることが、当業者によって認識されるべきである。しかし、本開示に照らして、当業者は、開示された具体的な態様に多くの変更を加えることができ、それでも本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、同様または類似の結果が得られることを認識すべきである。
すべての動物(合計12匹:1群あたり6匹)に生きたインフルエンザウイルス(H1N1、PR8)を予備免疫処置した。すべての動物からの血清は、HA1特異的IgGを示した(データは示さず)。初回刺激の4ヶ月後に、動物に抗LOX-1-HA1(右腕)および抗LOX-1-PSA(左腕)または抗DC-ASGPR-HA1(右腕)および抗DC-ASGPR-PSA(左腕)のいずれかを皮内(i.d.)に免疫処置した。同じ組換え融合タンパク質を40日間隔で3回免疫処置後に、表示のように血液を採取した。抗DC-ASGPR-HA1を免疫処置された動物からのPBMCは、HA1ペプチドプールに応答して、抗LOX-1-HA1を免疫処置された動物よりも高いレベルのIL-10を分泌した(図2B、上欄)。逆に、抗LOX-1-HA1を免疫処置された動物からのPBMCは、抗DC-ASGPR-HA1を免疫処置された動物よりも有意に高いレベルのIFNγを分泌した(図2B、下欄)。PSA融合タンパク質で初回刺激され、2回追加免疫された動物で同じ発見がなされた。PSA特異的IL-10産生細胞応答が、抗DC-ASGPR-PSAを免疫処置された動物において優先的に開始された(図1B、上欄)。抗LOX-1-PSAを免疫処置された動物は、抗DC-ASGPR-PSAを免疫処置された動物よりも高いPSA特異的IFNγ産生細胞応答を開始した(図1B、下欄)。HA1およびPSAの両方について、IL-10産生細胞応答のピークは、1週間目に得られたが、IFNγ産生細胞応答のピークは3週間目に得られた。まとめると、データから、DC-ASGPRを介したインビボDCへの抗原の標的指向が、抗原特異的IL-10産生T細胞をインビボで確立することができると示されている。
以下の実験結果は、本発明者らと共に研究したRoger Le Grand博士によって親切にも提供されたものである。
Claims (12)
- 対象において少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質に対する免疫寛容を誘導するための薬学的組成物であって、該薬学的組成物は少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質またはその抗原性フラグメントに結合した樹状細胞抗体またはその標的指向フラグメントを含む樹状細胞標的化複合体を1種または複数種含み、かつ該樹状細胞抗体がアシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)と特異的に結合し、かつ該少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質が、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)、ミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)、プロテオリピドタンパク質(PLP)、および/またはミエリン関連糖タンパク質(MAG)である、薬学的組成物。
- (i)前記薬学的組成物が複数の樹状細胞標的化複合体を含む、
(ii)前記樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメントが、ペプチドリンカーを使用して、前記少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質もしくはその抗原性フラグメントに結合している、
(iii)前記薬学的組成物が、少なくとも1つの寛容原性アジュバントをさらに含む、
(iv)前記樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメントが、結合ポリペプチドを経由して、前記少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質もしくはその抗原性フラグメントに結合している、
(v)前記薬学的組成物が、2回以上投与される、
(vi)前記薬学的組成物が、経口的に、静脈内に、皮下に、皮内に、筋肉内に、経鼻的に、注射により、吸入により、粘膜に、および/もしくはネブライザーを使用して、投与される、
(vii)前記対象が、多発性硬化症の1つまたは複数の症状を示す、
(viii)前記対象が、多発性硬化症と診断されている、
(ix)前記対象に、多発性硬化症のリスクがある、ならびに/または
(x)前記薬学的組成物の投与後に、前記対象におけるMBP、MOG、PLP、もしくはMAGに対する抗体が測定される、
請求項1記載の薬学的組成物。 - (a)前記少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質がMBPであるか、または
(b)前記少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質がMOGである、
請求項2記載の薬学的組成物。 - 前記薬学的組成物が複数の樹状細胞標的化複合体を含み、かつ
(a)該複数の樹状細胞標的化複合体が、異なるミエリン鞘タンパク質を含む、もしくは1つもしくは複数のミエリン鞘タンパク質の異なる抗原性フラグメントを含む、および/または
(b)各ミエリン鞘タンパク質もしくは抗原性フラグメントが、樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメントに別々に結合している、
請求項1〜3のいずれか一項記載の薬学的組成物。 - 前記寛容原性アジュバントが、前記樹状細胞標的化複合体に結合している、請求項2記載の薬学的組成物。
- (a)前記寛容原性アジュバントが、前記樹状細胞標的化複合体にコンジュゲートされている、または
(b)前記寛容原性アジュバントが、前記樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメント、および/もしくは前記少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質もしくはその抗原性フラグメントに融合されている、
請求項2または5記載の薬学的組成物。 - 前記寛容原性アジュバントが、IL-10、デキサメタゾン、FK506(タクロリムス)、コレラ毒素Bサブユニット、大腸菌(Escherichia coli)熱不安定性エンテロトキシンBサブユニット、IFN-β、グルココルチコイド、ビタミンD3、およびビタミンD3類似体より選択される、請求項2、5、または6のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
- 前記結合ポリペプチドが、ドッケリン(dockerin)およびコヒーシンである、請求項2記載の薬学的組成物。
- 対象における多発性硬化症を治療するための薬学的組成物であって、該薬学的組成物が、少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質またはその抗原性フラグメントに結合した樹状細胞抗体またはその標的指向フラグメントを含む樹状細胞標的化複合体を1種または複数種含み、かつ該樹状細胞抗体がアシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)と特異的に結合し、該ミエリン鞘タンパク質が、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)、ミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)、プロテオリピドタンパク質(PLP)、および/またはミエリン関連糖タンパク質(MAG)である、薬学的組成物。
- (i)前記樹状細胞抗体またはその標的指向フラグメントが、MBPもしくはMOGもしくはその抗原性フラグメントに融合されている、
(ii)前記薬学的組成物が、前記対象に複数回投与される、
(iii)前記薬学的組成物が、経口的に、静脈内に、皮下に、皮内に、筋肉内に、経鼻的に、注射により、吸入により、粘膜に、および/もしくはネブライザーを使用して、投与される、
(iv)前記対象が、多発性硬化症の1つまたは複数の症状を示す、
(v)前記対象が、多発性硬化症と診断されている、
(vi)前記対象に、多発性硬化症のリスクがある、および/または
(vii)前記薬学的組成物の投与後に、前記対象における前記少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質に対する抗体が測定される、
請求項9記載の薬学的組成物。 - (i)前記樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメントが、ペプチドリンカーを使用して、前記ミエリン鞘タンパク質またはその抗原性フラグメントに結合している、
(ii)前記薬学的組成物が、少なくとも1つの寛容原性アジュバントをさらに含む、
(iii)前記薬学的組成物が、少なくとも1つの寛容原性アジュバントをさらに含み、かつ該寛容原性アジュバントが前記樹状細胞標的化複合体に結合している、
(iv)前記薬学的組成物が、少なくとも1つの寛容原性アジュバントをさらに含み、かつ該寛容原性アジュバントが、前記樹状細胞標的化複合体にコンジュゲートされている、
(v)前記薬学的組成物が、少なくとも1つの寛容原性アジュバントをさらに含み、かつ該寛容原性アジュバントが、前記樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメントに、および/もしくは前記少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質もしくはその抗原性フラグメントに融合されている、
(vi)前記薬学的組成物が、少なくとも1つの寛容原性アジュバントをさらに含み、かつ該寛容原性アジュバントが、IL-10、デキサメタゾン、FK506(タクロリムス)、コレラ毒素Bサブユニット、大腸菌熱不安定性エンテロトキシンBサブユニット、IFN-β、グルココルチコイド、ビタミンD3、およびビタミンD3類似体より選択される、
(vii)前記樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメントが、結合ポリペプチドを経由して前記少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質もしくはその抗原性フラグメントに結合している、ならびに/または
(viii)前記樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメントが、結合ポリペプチドを経由して前記少なくとも1つのミエリン鞘タンパク質もしくはその抗原性フラグメントに結合しており、かつ結合ポリペプチドがドッケリンおよびコヒーシンである、
請求項9記載の薬学的組成物。 - (i)前記薬学的組成物が複数の樹状細胞標的化複合体を含む、または
(ii)前記薬学的組成物が複数の樹状細胞標的化複合体を含み、かつ
(a)該複数の樹状細胞標的化複合体が、異なるミエリン鞘タンパク質を含む、もしくは1つもしくは複数のミエリン鞘タンパク質の異なる抗原性フラグメントを含む、および/もしくは
(b)各ミエリン鞘タンパク質もしくは抗原性フラグメントが、樹状細胞抗体もしくはその標的指向フラグメントに別々に結合している、
請求項9記載の薬学的組成物。
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