JP6566559B2 - キャップ - Google Patents

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本発明は、キャップに関する。
歯磨剤等を収容するチューブ容器や、化粧品等を収容するボトル容器におけるキャップとしては、ヒンジ式キャップが知られている。ヒンジ式キャップの具体例としては、筒状の外筒壁の下端が容器本体の上端部に打ち込み式の嵌合によって固定され、該外筒壁の上端を閉止するように設けられ、かつ中央部に内容物を注出する注出口が形成された上板部に、ヒンジ部を介して前記注出口を閉止する上蓋部が設けられたキャップが挙げられる。
このようなキャップを備える容器は、片手で上蓋部を空けやすいため使用性に優れる。
特にチューブ容器の場合、容器内の内容物の残量が少なくなるにつれてキャップが邪魔になって内容物を押し出し難くなる。そのため、容器本体からキャップを取り外して使用出来るようにネジ嵌合等が採用されるが、そのときキャップは容器本体から長時間取り外さずに使われることになる。結果として、湿度・温度条件や水浸入の影響によりキャップ内やキャップによって覆われていた容器本体の一部分にカビが発生することが考えられる。一方、キャップが打込み式(キャップが外せないタイプ)の場合、カビの発生の可能性はあるが、最後まで外さないため気が付かないことが考えられる。
このようなカビ発生を防止するために、キャップ内の水はけを考慮した構成が開示されている(例えば、特許文献1〜3)。
特開平10−258853号公報 特開2004−250079号公報 特開平08−11903号公報
特許文献1〜3のように、キャップを下側に向けて倒立載置するタイプの容器の場合、
使用者が使用の都度、好みによって開封方式を選択することが想定されていない。つまり、容器本体からキャップ自体を取り外して使用することが想定されていないため、本体容器からキャップを一度取り外してしまうと再度セットすることが不可能となっている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、キャップ内部に浸入した少量の水を外部に排出させることなく速やかに乾燥させることで、使用者へ不快感を与えることなくカビの発生を防ぐことのできるキャップを提供することを目的とする。
本発明の一態様におけるキャップは、内容物を収容する容器本体の上端に着脱可能に取り付けられるキャップであって、キャップ本体に対して蓋部が係合されてなり、前記キャップ本体は、中央部分に注出口が形成された上板部と、前記上板部から下方に突出する内筒壁と、前記上板部における前記内筒壁の外側から下方に突出する外筒壁と、を有し、前記内筒壁の内周面には、前記キャップを前記容器本体に取り付けたときに前記容器本体側と係合する係合部が形成され、前記上板部には、前記外筒壁の内部に通じる複数の貫通孔と、前記複数の貫通孔の各々の周囲を囲う周壁部と、が形成されており、前記周壁部は、前記上板部から下方に向かって突出しており、前記周壁部、前記上板部、前記外筒壁及び前記内筒壁によって囲まれる領域に凹部が形成され、前記複数の貫通孔は、前記注出口の両側の前記上板部にそれぞれ配置されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様におけるキャップにおいて、前記周壁部は、前記上板部から下方に向かって突出しており、前記周壁部、前記上板部、前記外筒壁及び前記内筒壁によって囲まれる領域に凹部が形成されている構成としてもよい。
また、本発明の一態様におけるキャップにおいて、前記キャップ本体と前記蓋部とがヒンジ部を介して結合されてなる構成としてもよい。
また、本発明の一態様におけるキャップにおいて、前記複数の貫通孔は、中央部分に対して前記ヒンジ部が配置される方向と交差する方向における前記上板部の両側の前記外筒壁側にそれぞれ配置されている構成としてもよい。
また、本発明の一態様におけるキャップにおいて、前記複数の貫通孔は、軸方向から見た前記外筒壁の形状に沿って長穴形状とされている構成としてもよい。
また、本発明の一態様におけるキャップにおいて、前記蓋部は、接地面と、接地面から下方に突出する外壁部と、を有しており、前記外壁部には、中央部分に対して前記ヒンジ部が配置される方向と交差する方向における前記ヒンジ部の両側に空気孔がそれぞれ設けられている構成としてもよい。
また、本発明の一態様におけるキャップにおいて、前記空気孔は、前記接地面とは反対側の前記キャップ本体側に設けられている構成としてもよい。
本発明のキャップによれば、キャップ内部に浸入した少量の水を外部に排出させることなく速やかに乾燥させることで、使用者へ不快感を与えることなくカビの発生を防ぐことのできるキャップを提供することができる。
第1実施形態におけるヒンジ式キャップを容器本体に装着した状態の様子を示す図。 ヒンジ式キャップの一例を示す図。 図2のキャップにおける蓋部を開いた図。 キャップの斜視図。 図4のキャップにおける蓋部を開いた図。 キャップ本体の構成を示す断面図。 キャップの背面側の構成を示す図。 キャップの内側の構成を部分的に示す断面図。 周壁部の構成を部分的に拡大して示す斜視図。
以下に、本発明に係るキャップの一例として、ヒンジ式キャップについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の各図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
なお、キャップとしては、ヒンジ式キャップに限られることなく、倒立載置される容器であれば適宜応用が可能である。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態におけるヒンジ式キャップを容器本体に装着した状態の様子を示す図である。図2は、ヒンジ式キャップの一例を示す図であり、容器本体は側面図で示し、キャップは断面図で示す。図3は、図2のキャップにおける蓋部を開いた図であり、容器本体は側面図で示し、キャップは断面図で示す。図4は、キャップの斜視図である。図5は、図4のキャップにおける蓋部を開いた図である。図6は、キャップ本体の構成を示す断面図である。図7は、キャップの背面側の構成を示す図である。図8は、キャップの内側の構成を部分的に示す断面図である。図9は、周壁部の構成を部分的に拡大して示す斜視図である。
本実施形態のキャップ3は、内容物を収容する容器本体101の端部に着脱可能に取り付けられるものである。容器本体101にキャップ3が装着されてなる容器は、通常の使用状態において、図1に示すようにキャップ3を下側に向けて倒立載置される。
(容器本体)
容器本体101としては、特に限定されず、歯磨剤、練りワサビ、練りガラシ等の内容物や化粧クリーム等を収容できるものであればよく、例えば、チューブ、ボトル、パウチ、金属缶、瓶等が挙げられる。
容器本体101は、図2及び図3に示すように、内容物を収容する胴部102と、胴部102の上端に形成され、上方に向かって漸次窄まるように傾斜した肩部103と、肩部103の上端に突設され、上端が開口した筒状の首部104と、を有する。胴部102の断面形状は、特に限定されず、例えば、円形、多角形、楕円形、星形等、任意に選択できる。ここで「断面」とは、胴部の長手方向に対して垂直方向に切断した時の断面を意味する。
首部104の外周面には、首部104の全周にわたって径方向の外側に突き出る環状の凸条からなる第一係合部(係合部)106が設けられている。第一係合部106の縦断面形状は、この例では三角形状であるが、三角形状には限定されず、半円形、矩形等であってもよい。
[ヒンジ式キャップ]
本実施形態のヒンジ式キャップ(以下、単にキャップ3と称する。)は、図2及び図3に示すように、キャップ本体2と蓋部26とがヒンジ部24を介して連結されてなる。
キャップ本体2は、上板部20と、上板部20から下方に突出する内筒壁22と、上板部20の周縁、すなわち上板部20における内筒壁22よりも外側から下方に突出する外筒壁18と、を有している。
接地面26aは、平面視で円の一部が曲線状に欠けた欠円状(図4)である。また、上板部20の中央部には注出口20a(図5)が形成されている。蓋部26は、注出口20aを開閉自在に閉じるようになっている。
内筒壁22は、外筒壁18よりも内側において、上板部20から注出口20aを囲うように垂下されている。
外筒壁18は、内筒壁22の外側において、上板部20の外縁から垂下されている。
外筒壁18は、平面視形状が円形におけるヒンジ部24側が曲線状に欠けた欠円状である。外筒壁18における前面部分及び側面部分は、下方に向かって暫時拡径している。
キャップ3の外筒壁18における背面側の部分は、上板部20における背面部分から、上板部20に対して垂直に垂下されている。このように、外筒壁18における背面壁18bは、上下方向において外径が変化しないようになっている。これにより、特別な金型を用いることなく、より低コストにキャップ3を製造することができる。
外筒壁18の下端の底面視形状は、基本形状は円形で、ヒンジ部24側が曲線状に欠けた欠円状になっている。外筒壁18における、上板部20の切欠辺20c(図5)から垂直に垂下された背面壁18bの下端は、容器本体101の肩部103の形状に沿って蓋部26側に向かって凹んだ円弧状になっている。
図5に示すように、外筒壁18における、ヒンジ部24の開閉方向(X方向)に交差する方向(Y方向)において対向する部分には、外筒壁18を径方向の内側に押圧する位置を示す押圧位置表示部19,19が設けられている。
押圧位置表示部19,19は、外筒壁18におけるヒンジ部24の開閉方向(X方向)に交差する方向(Y方向)の両側にそれぞれ設けられている。これら押圧位置表示部19,19を外筒壁18の内側へ向かって押圧したときには、外筒壁18の下端18aが容器本体101の肩部103の表面をせり上がり、キャップ3(外筒壁18)が押し広げられて、キャップ3側の第二係合部(係合部)28と容器本体101側の第一係合部106との係合状態が解除される。
外筒壁18の平面視形状が前記したような欠円状である場合、本実施形態のように外筒壁18におけるY方向において対向する部分に押圧位置表示部19,19を設けることが好ましい。
外筒壁18の平面視形状が、ヒンジ部24側が欠けた欠円状である場合、外筒壁18におけるY方向において対向する部分を押圧する方が、外筒壁18におけるX方向において対向する部分を押圧する場合に比べて外筒壁18が、容器本体101の肩部103をせり上がりやすい。そのため、押圧位置表示部19,19を設けて、この押圧位置表示部19,19を押圧するように促すことで、容器本体101からキャップ3を容易に取り外すことが可能となる。
この例の押圧位置表示部19,19は、上下方向に延び、かつ外筒壁18の外側面から外方に突出する複数の凸条からなる。押圧位置表示部19,19の態様は、複数の凸条からなる態様には限定されず、印刷等により形成してもよい。押圧位置表示部19,19の正面視形状は、この例では略矩形状になっている。なお、押圧位置表示部19,19の正面視形状は、半円形状等であってもよい。
外筒壁18においては、キャップ3を容器本体101に取り付けた状態で、押圧位置表示部19,19が径方向の内側に押圧されたときに、下端18aが肩部103に接するようになっている。そして、外筒壁18における押圧位置表示部19,19を径方向の内側に押圧したときには、外筒壁18の下端18aが肩部103に接し、さらに外筒壁18の下端18aが肩部103をせり上がることで、キャップ3が押し上げられて容器本体101から外れるようになっている。
外筒壁18の押圧位置表示部19,19を径方向の内側に押圧していない状態においては、外筒壁18の下端18aは、キャップ3を容器本体101に取り付けた状態で肩部103を上側に凸に湾曲させても肩部103と接触しないように、肩部103から離間していることが好ましい。これにより、内容物の残量が少ないときに容器本体101の胴部102における上端側部分を絞ることで、肩部103が上側に凸状に湾曲しても、キャップ3が予期せず外れることを抑制できる。
外筒壁18の押圧位置表示部19,19を径方向の内側に押圧していない状態における外筒壁18の下端18aと肩部103との距離は、外筒壁18を押圧したときに外筒壁18が肩部103をせり上がる範囲内で適宜設定でき、第一係合部106と後述の第二係合部28の嵌合力との兼ね合いで決まる。この距離は、例えば、0〜2.0mmとすることができる。
上板部20の平面視形状は、円におけるヒンジ部24側が直線状に欠けた形状である。
このように、キャップ3においては、上板部20の平面視形状をヒンジ部24側が欠けた形状にすることで、平面視において、ヒンジ部24が、容器本体101の胴部102における上端の外縁よりも内側に収まるようにしている。これにより、使用時、保管時、輸送時等にヒンジ部24が引っ掛かって取り扱いにくくなることを抑制できる。
また、上板部20にこのようなヒンジ部24側が欠けた形状を採用することで、内容物の充填設備のサイズを変更する必要がなく、内容物の充填が容易になる。また、平面視においてヒンジ部24を胴部102における上端の外縁よりも内側に収めつつ、外筒壁18における前面部分及び側面部分の半径を胴部102の上端部の半径と同等となるまで大きくすることができる。これにより、外筒壁18における対向する部分を径方向の内側に押圧したときに、外筒壁18が肩部103をせり上がってキャップ3が充分に押し上げられやすくなることで、キャップ3が容器本体101から外れやすくなる。
また、平面視において、上板部20におけるヒンジ部24と反対側の部分は、後述する凹み部32により、径方向の外側に向かって凸状の曲線状に円の一部が欠けた形状になっている。このように、この例の上板部20全体の平面視形状は、Y方向に長い略楕円状になっている。
上板部20における内筒壁22の内側の中央部分には、平面視円形状の注出口20aが形成されている。注出口20aの直径は、図2及び図3に示すように、容器本体101の首部104における上端開口部104bの直径よりも小さくなっている。
また、上板部20の曲げ剛性を、外筒壁18の曲げ剛性よりも高くしておくことによっても、キャップ3が容器本体101から外れやすくなる。上板部20の曲げ剛性を外筒壁18の曲げ剛性よりも高くする態様は、特に限定されず、上板部20の厚みを外筒壁18の厚みよりも厚くする態様、外筒壁18を形成する材料よりも曲げ剛性が高くなる材料で上板部20を形成する態様、上板部20にリブを設けて補強する態様等が挙げられる。なかでも、製造が容易な点から、上板部20の厚みを外筒壁18の厚みよりも厚くする態様が好ましい。
(貫通孔)
図5及び図6に示すように、上板部20における、中央に対してヒンジ部24が配置される方向(X方向)と交差する方向(Y方向)には、一対の水抜き孔(貫通孔)25,25が形成されている。これら一対の水抜き孔25,25は、上板部20における、平面視でヒンジ部24の開閉方向(X方向)に交差する方向(Y方向)で、内筒壁22の両側の外筒壁18寄りの位置にそれぞれ形成され、外筒壁18の内部に通じている。
水抜き孔25,25が形成されていることで、肩部103上の外筒壁18の内側に水が入り込んだとしても乾燥しやすいため、肩部103にカビが生えにくい。また、水抜き孔25,25が上板部20における上記の位置、つまり注出口20aから離れた位置に形成されていることで、使用時に、後述の注出筒部23から出た内容物によって水抜き孔25,25が埋まることが抑制される。
水抜き孔25,25の平面視形状は、この例では長穴形状である。水抜き孔25,25の平面視形状は、長穴形状には限定されないが、外筒壁18の外形形状に沿って、長手方向が湾曲していることが好ましい。
また、上板部20には、図6に示すように水抜き孔25,25ごとに周囲全体を囲う周壁部25Aがそれぞれ設けられている。これら周壁部25A,25Aは、図8及び図9に示すように、上板部20の底面20bから外筒壁18の下端18a側へ向かって所定の高さでそれぞれ突出している。周壁部25Aの底面20bからの高さは適宜設定され、ここでは一例として、2〜3mm程度としている。これら周壁部25A,25Aと、底面20bと、外筒壁18と、内筒壁22とによって囲まれる領域には、凹部16が形成される。
凹部16は、容器が倒立載置された際に上方に開口する凹部となる。この場合に、凹部16は、キャップ本体2内に浸入した水を溜める部分となる。凹部16内に溜めることのできる水の量は僅かであり、大量の水が浸入した場合には、周壁部25Aを乗り越えて水抜き孔25から排出されることになる。
内筒壁22は、上板部20における外筒壁18よりも内側から下方に延びるように設けられている。内筒壁22は円筒状である。内筒壁22の内径は、容器本体101の首部104の外径とほぼ同等になっており、内筒壁22の内部に容器本体101の首部104が嵌まり込むようになっている。
内筒壁22には、図6に示すように、周方向において、内筒壁22の下端から上方に向かって延びる1つ以上の切欠溝22bが形成されていることが好ましい。切欠溝22bは細長いスリット状の隙間である。
また、内筒壁22の内周面22aにおける下端寄りの部分には、キャップ3を容器本体101に取り付けたときに容器本体101側の第一係合部106と係合する第二係合部28が設けられている。第二係合部28は、内周面22aの周方向に全周にわたって延び、径方向の内側に突き出る環状の凸条からなる。
内筒壁22に設けられた切欠溝22bによって、内筒壁22が撓みやすくなるため、内筒壁22の内部に容器本体101の首部104を嵌め込んで、容器本体101が側の第一係合部106と、後述のキャップ3側の第二係合部28と、を係合させることが容易になる。内筒壁22に形成される切欠溝22bの数は、特に限定されず、1つであってもよく、複数であってもよい。本実施形態では、内筒壁22の周方向に所定の間隔をおいて複数の切欠溝22bが設けられている。
内筒壁22は可撓性を有しており、首部104をキャップ3の内筒壁22の内側に嵌め込んでキャップ3を容器本体101に取り付けたときに、第一係合部106に第二係合部28が係合するようになっている。具体的には、第二係合部28が第一係合部106の下側に引っ掛かって掛止されることで係合構造が形成される。これにより、容器本体101に取り付けたキャップ3が上方に移動することが規制され、キャップ3が予期せず外れることが抑制されている。
キャップ3を容器本体101に取り付けた状態で、外筒壁18の対向する押圧位置表示部19,19を径方向の内側に押圧したときには、外筒壁18が肩部103をせり上がりつつ、第一係合部106に対する第二係合部28の係合状態が解除されることで、キャップ3が押し上げられて容器本体101から外れる。
第二係合部28の縦断面形状は、この例では三角形状であるが、三角形状には限定されず、半円形、矩形等であってもよい。
上板部20の下面における内筒壁22よりも内側には、注出口20aの周縁から垂下された筒状のスリーブ21が設けられている。キャップ3を容器本体101の首部104に取り付けた状態においては、スリーブ21は、首部104の上端開口部104bの内側に液密に挿入されるインナーリングとして作用する。これにより、キャップ3を容器本体101に取り付けた状態で、上板部20の下方において首部104から肩部103に内容物が漏れることが抑制される。
上板部20の上面における内筒壁22よりも内側には、注出口20aの周縁から上方に突設された筒状の注出筒部23が設けられている。容器本体101内に収容された内容物は、首部104からスリーブ21、注出口20aを介して注出筒部23から注出される。
ヒンジ部24は、3点式ヒンジであって、キャップの背面側中央に設けられた断面L字状のバネ部24Aと、バネ部24Aの両側に設けられた一対のヒンジ24B,24Bと、を有する。バネ部24Aは、下部が外筒壁18の背面壁18bに接続され、かつ上部が蓋部26に接続されて形成されている。ヒンジ24B,24Bは、背面壁18bから後方に突出させた状態で形成されている。
蓋部26の中央部には、蓋部26の下面から垂下された環状の突起部30が設けられている。キャップ3を容器本体101に取り付けた状態においては、上板部20から上方に突出する注出筒部23の先端部が環状の突起部30内に嵌まり込むようになっている。すなわち、蓋部26は、いわゆるアウターリング方式によって注出口20aと通じる注出筒部23を開閉自在に塞ぐようになっている。これにより、蓋部26を閉めた状態において内容物が漏れることが抑制される。
なお、本発明の容器においては、インナーリング方式を採用してもよく、インナーボス方式を採用してもよい。
蓋部26及び外筒壁18におけるヒンジ部24と反対側の前面部分には、径方向の内側に凹んだ凹み部32が形成されており、蓋部26の前面側の先端部が指掛部34とされている。これにより、指掛部34に指を掛けて蓋部26を容易に開くことができる。蓋部26の前面は容器の使用時において下側に向けられる面であって、洗面台等の載置面に接する接地面26aとなる部分である。
凹み部32は、外筒壁18における下端18aから上方に向かうにしたがって径方向に内側に凹み、かつ蓋部26の上端から下方に向かうにしたがって径方向に内側に凹むように形成されている。凹み部32の形状及び大きさは、特に限定されず、キャップ3の大きさ等に応じて適宜設定できる。
図7に示すように、この例では、蓋部26の背面部分には、中央に対してヒンジ部24が配置される方向(X方向)と交差する方向(Y方向)におけるヒンジ部24の両側に、空気孔27,27がそれぞれ形成されている。これにより、肩部103と外筒壁18の下端18aの隙間から、肩部103上の外筒壁18の内側、上板部20に形成された水抜き孔25,25及び蓋部26に形成された空気孔27,27まで通じる空気の通り道ができる。一例として、図6に空気の通り道を破線の矢印で示す。このような空気の循環によって、肩部103上の外筒壁18の内側に水が入り込んだときの乾燥速度がより速くなるため、肩部103にカビがより生えにくくなる。本実施形態では、空気を循環させる働きを有する空気孔27,27によって、凹部16内に溜まった水を短時間で蒸発させることが可能となる。
また、空気孔27,27は、蓋部26の外壁部26bにおける接地面26aとは反対側のキャップ本体2側に設けられている。これにより、容器を倒立載置した際に、蓋部26の接地面26aよりも高い位置に空気孔27,27が位置することになるので、容器を倒立載置させた載置面上に溜まった水が、空気孔27,27を介して蓋部26の内部に浸入するのを防ぐことができる。
空気孔27,27の正面視形状は、この例では矩形である。なお、空気孔27,27の平面視形状は、矩形には限定されず、円形状、三角形状等であってもよい。
キャップ3の材料は、キャップに通常用いられる材料であれば特に限定されず、例えば、PP、PE、PA、PET、PS、金属、又はこれらの複合材料等が挙げられる。
以上述べたように、本実施形態のキャップ3が構成されている。
本実施形態では、水抜き孔25,25の周囲に周壁部25A,25Aをそれぞれ設けることで、キャップ本体2内に浸入した水が、すぐに水抜き孔25,25から蓋部26側に流れ出るのを防ぐ構成とした。
(効果検証)
本発明者らは、本実施形態のヒンジ式キャップの効果を検証するために、実施例Aと、比較例B,比較例Cの構造をそれぞれ作製し、キャップ本体内に存在する水滴の蒸発スピードを比較した。
<目的>
キャップ本体2の上板部20に水抜き孔25を有するヒンジ式キャップにおいて、キャップ本体2内に浸入した水の乾燥速度へ影響(効果)を確認する。
<検証方法>
キャップ本体2内に数滴(0.4ml〜0.5ml)の水を垂らし、室温(通常実験室)で放置したときの蒸発スピードの比較を行った。ここでは、水の初期滴下量を0.45gとした。
実施例Aは、本発明に係るヒンジ式キャップであって、上述した通り、キャップ本体2に水抜き孔25,25と周壁部25A,25Aとを有し、蓋部26の背面部分に一対の空気孔27,27を有している。
水抜き孔25の寸法は、一例として、幅1,6mm×10.0mmとした。
空気孔27の寸法は、一例として、幅3mm×高さ2mmとした。
比較例Bは、キャップ本体2に水抜き孔25,25を有し、周壁部25Aや空気孔27を備えていない構成となっている。水抜き孔25の寸法は上記の通りである。
比較例Cは、水抜き孔、周壁部、空気孔のいずれも備えていない構成となっている。
表1は、実施例A,比較例B,比較例Cにおけるキャップ本体2内の水滴蒸発スピードを示す比較表である。
Figure 0006566559
表1に示すように、実施例Aの構成では、キャップ本体2内の水分は24時間以内でほぼ完全に蒸発した。一方、比較例Bの構成では完全に蒸発するまで2日ほどかかり、比較例Cに関しては、2,3日では蒸発せず5日もかかった。
以上の結果から、実施例Aの構成では、比較例B,Cの構成と比べてキャップ本体内に存在する水分の蒸発スピードが大幅に速いことが分かった。
従来より、水回りで使用される容器では、容器本体とキャップとの隙間から浸入した水分が長時間放置された場合、これがカビや臭いの発生原因となっていた。そのため、キャップ本体内に浸入した水を外部へ速やかに排出させる考案が多く提案されているが、保管時に、蓋部26から流出した水が接地面を濡らしてしまったり、蓋部26を開けたときに水が垂れるなどして使用者を不快に感じさせてしまったりすることが懸念されていた。
多くの水がキャップ3内に浸入した場合は、水抜き孔25,25から速やかに外部へと排出させることが望まれるが、水回りでの通常の使用状態において、シャワーの飛び散りや、濡れた手で使用した場合など、キャップ本体2内に浸入する水はそれほど多くない。そのため、浸入した水が少量である場合には、キャップ本体内で乾燥させてしまえば、接地面を濡らしたり、使用時に流出したりすることもない。
本実施形態では、水抜き孔25の周囲に周壁部25Aを有した構成のため、キャップ本体2内に浸入した水が少量である場合は、浸入した水を外部へ積極的に排出させるのではなく、キャップ本体2の凹部16内に留まらせるようにした。少量の水であればキャップ本体2内に留めておき、凹部16内に溜まった水を水抜き孔25,25及び空気孔27,27の相乗効果で乾燥を促すことができる。
このように、本実施形態では、キャップ本体2内に浸入した全ての水を蓋部26側へ積極的に排出させるのではなく、凹部16内に留めて乾燥させることにより、接地面を濡らしたり、使用時に流出したりすることを抑制でき、使用感が損なわれるのを防ぐことができる。
また、大量の水が浸入した場合には、水抜き孔25から流出させることが可能なため、キャップ3が容器本体101から長期間取り外さずに使用された場合であっても、湿度、温度条件や水浸入の影響によってカビが発生することを防止することができる。
以上により、本実施形態のキャップ3は、水回りで使用され且つ倒立保管される容器に好適に用いることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本実施形態では、3点式のヒンジ式キャップを代表例として挙げたが、他のヒンジ式キャップ等にも応用が可能である。例えば、シングルヒンジ、ダブルヒンジ、バタフライヒンジ、スナップヒンジ、スムーズヒンジ、バネ嵌合式等が挙げられる。また、ヒンジ式キャップが最適であるが、通常のキャップであってもよい。例えば、スクリューキャップ、アンダーカットキャップ等に採用してもよい。
2…キャップ本体、3…キャップ、16…凹部、18…外筒壁、20…上板部、20a…注出口、22…内筒壁、22a…内周面、24…ヒンジ部、25…水抜き孔(貫通孔)、25A…周壁部、26…蓋部、26a…接地面、26b…外壁部、27…空気孔、28…第二係合部(係合部)、101…容器本体、106…第一係合部(係合部)

Claims (6)

  1. 内容物を収容する容器本体の上端に着脱可能に取り付けられるキャップであって、
    キャップ本体に対して蓋部が係合されてなり、
    前記キャップ本体は、中央部分に注出口が形成された上板部と、前記上板部から下方に突出する内筒壁と、前記上板部における前記内筒壁の外側から下方に突出する外筒壁と、を有し、
    前記内筒壁の内周面には、前記キャップを前記容器本体に取り付けたときに前記容器本体側と係合する係合部が形成され、
    前記上板部には、前記外筒壁の内部に通じる複数の貫通孔と、前記複数の貫通孔の各々の周囲を囲う周壁部と、が形成されており、
    前記周壁部は、前記上板部から下方に向かって突出しており、
    前記周壁部、前記上板部、前記外筒壁及び前記内筒壁によって囲まれる領域に凹部が形成され、
    前記複数の貫通孔は、前記注出口の両側の前記上板部にそれぞれ配置されていることを特徴とするキャップ。
  2. 前記キャップ本体と前記蓋部とがヒンジ部を介して結合されてなる
    請求項に記載のキャップ。
  3. 前記複数の貫通孔は、中央部分に対して前記ヒンジ部が配置される方向と交差する方向における前記上板部の両側の前記外筒壁側にそれぞれ配置されている
    請求項に記載のキャップ。
  4. 前記複数の貫通孔は、軸方向から見た前記外筒壁の形状に沿って長穴形状とされている 請求項1からのいずれか一項に記載のキャップ。
  5. 前記蓋部は、接地面と、接地面から下方に突出する外壁部と、を有しており、
    前記外壁部には、中央部分に対して前記ヒンジ部が配置される方向と交差する方向における前記ヒンジ部の両側に空気孔がそれぞれ設けられている
    請求項1からのいずれか一項に記載のキャップ。
  6. 前記空気孔は、前記接地面とは反対側の前記キャップ本体側に設けられている
    請求項に記載のキャップ。
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