JP6945221B2 - 液体注出用の部材及び容器 - Google Patents

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Description

本発明は、残留液垂れ防止構造を備えた液体注出用の部材及び容器に関する。
薬品等の液体を保管する容器は、一般に、容器本体と、薬品を外部に注出するための液体注出口を有する中栓若しくはキャップ等の部材とを備え、該部材は容器本体の口部に嵌合されている。かかる容器において内部の薬品を注出する際には、液体注出口の蓋若しくはキャップを開け、正立した状態の容器を倒立した状態(水平状態)へと傾けることによって内部の薬品を液体注出口から注出する。
液体の注出を完了した後、容器を倒立した状態から正立した状態に戻す際に、液体注出口付近に液体が残留することがある。残留した液体は、通常、容器内部に戻ることができず、容器外部へと液垂れする。
このような容器外部への液垂れの問題を解決するため、下記特許文献1に記載の注出キャップに関する技術がある。当該技術に係る注出キャップは、容器本体3の口部に組付き、頂壁4から注出筒5を立設したキャップ本体1と、キャップ本体1に開閉回動自在にヒンジ結合され、閉状態で注出筒5に密嵌入する嵌入筒7を突設した上蓋2とを備えている。注出筒5は、頂壁4から立設する円筒形状の筒片8と、筒片8の外周面上端から外方に突周設した鍔片9とを備えており、鍔片9の幅 lが2mm以上とされている。
特許文献1記載の従来技術によれば、容器を傾けることによって鍔片9上を内容液が流れて注出される。注出後に、容器を正立した状態に戻す際には、この鍔片9外周端縁上に残留している内容液は、その表面張力により、注出筒5内、よって容器内へと引き戻されて、鍔片9外周端縁に内容液が残留するのを防止することができる。
しかし、上記従来技術では、注出キャップを正立した位置に戻しても鍔片9外周端縁下部に残留した液体は鍔片9上の表面張力だけでは引き戻されず、当該残留液が容器の外壁を伝わって垂れたりするという問題が依然として残されていた。
特開平9−226801号公報
本発明は、上記事実に鑑みてなされたもので、容器を正立した状態に戻したとき液体注出口の外周端縁に残された液体のみならず、外周端縁下部に残留する液体を防止することで容器外部への液垂れを未然に防止することができる、液体注出用の部材及び容器を提供することを、その目的とする。
上記課題を解決するため本発明の液体注出用の部材は、容器の口部に係合する基部と、前記基部から延在するノズル部と、を備える。前記ノズル部は、前記容器からの液体が通過する内部通路と、前記内部通路を通過した液体が流れ出る出口と、前記出口の外周囲に形成されたノズル先端部と、を備える。前記ノズル先端部は、前記出口から延在する内側表面であって、該出口から流れ出た液体は該内側表面上を流れて外部へと注出される、前記内側表面と、前記ノズル先端部の端縁を境界として前記内側表面と反対側の外側表面と、前記内側表面及び前記外側表面の間を貫通する、少なくとも1つの残留液防止用通路と、を備える。
好ましい態様に係る前記ノズル部は、斜切頭形の柱状体として形成され、前記柱状体の斜切頭形の先端部が前記ノズル先端部を画定し、該ノズル先端部の端縁のうち前記基部から最も高い位置が前記出口から流れ出た液体が前記内側表面上を流れて注出されるところの注出位置となる。
前記少なくとも1つの残留液防止用通路には次のいくつかの態様が考えられるが、これらの例に限定されるものではない。
(1)少なくとも1つの残留液防止用通路が前記注出位置の下方に形成されている。
(2)2つの残留液防止用通路が、前記注出位置の下方に形成されている。
(3)残留液防止用通路は、前記内側表面及び前記外側表面の間を貫通する孔である。前記孔は、略楕円状に形成されていてもよく、また前記孔は、該孔の幅が略一定であるように形成されていてもよい。
(4)残留液防止用通路は、前記内側表面及び前記外側表面の間を貫通するスリットであり、該スリットは、前記注出位置で前記ノズル先端部の端縁を切り込む形状を有する。
好ましくは、前記ノズル先端部の端縁のうち、前記注出位置を含む少なくとも一部の端縁に沿って凸状のリップ部が形成されている。別の例では、前記少なくとも1つの残留液防止用通路の下方の位置に凸部が形成されている。
別の態様に係る前記ノズル部は、平頭の柱状体として形成され、前記平頭の柱状体の先端部が前記ノズル先端部を画定し、2つ以上の前記残留液防止用通路が、前記ノズル先端部の端縁の下方に形成されている。この場合、好ましくは前記ノズル先端部の端縁の全周に亘って凸状のリップ部が形成されている。また、前記2つ以上の前記残留液防止用通路は周方向に等間隔に分布している。別の態様に係る前記残留液防止用通路も、孔若しくはスリットであってもよい。
上記各態様に係る部材の前記内側表面は、少なくとも部分的に凸状の曲面を有していてもよい。また、好ましい前記ノズル部は、前記内部通路の前記出口とは反対側の端部に前記容器からの液体が流入する入口を備え、前記入口の周囲の前記基部の内壁表面には、該入口から径方向外側に延在する少なくとも1つの溝が形成されている。前記溝は、2つ以上形成されており、隣接する前記溝がなす角度が等角度となるように配列されていてもよい。前記溝は、前記基部の側壁内側まで延びている。
前記溝が形成されている前記基部の内壁表面は、好ましくは、前記内部通路に対して傾斜している。前記溝が形成されている前記基部の内壁表面は、前記内部通路に対して略垂直であってもよい。
例えば、前記液体注出用の部材は、前記容器の口部に挿入される、中栓であり、或いは、前記液体注出用の部材は、前記ノズル部を覆うための枢動式の蓋を備えるキャップであってもよい。また、本発明は、上記本発明の各態様に係る液体注出用の部材を備える容器としても構成することができる。
図1(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態(孔が一つの基本形)に係る、液体注出用の中栓を示す図であって、図1(a)は平面図、図1(b)は正面図、図1(c)は右側面図、図1(d)は図1(a)のA−A線に沿って取られた断面図、及び図1(e)は底面図である。 図2は、第1の実施形態に係る中栓の動作を説明するための断面図であって、図2(a)は、当該中栓が嵌合された容器の正立時、図2(b)は容器の水平倒立時に矢印の方向に沿って流れる液体により注出位置で形成される通常の液滴発生時、図2(c)は容器の水平倒立時に矢印の方向に沿って液体が凸部裏面側に回ることで形成される液滴発生時、図2(d)は、水平倒立から正立に戻す途中(初期段階)、図2(e)は、水平倒立から正立に戻す途中(正立に近い段階)で内部通路内に引き込まれた液体が矢印の方向に沿って溝を通り容器内に引き込まれる状態、図2(f)は、正立に戻した状態をそれぞれ示す。 図3(a)〜(e)は、本発明の第2の実施形態(孔が二つある形)に係る、液体注出用の中栓を示す図であって、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図、図3(c)は右側面図、図3(d)は図3(a)のB−B線に沿って取られた断面図、及び図3(e)は底面図である。 図4(a)〜(e)は、本発明の第3の実施形態(孔が突き抜けてスリット形)に係る、液体注出用の中栓を示す図であって、図4(a)は平面図、図4(b)は正面図、図4(c)は右側面図、図4(d)は図4(a)のC−C線に沿って取られた断面図、及び図4(e)は底面図である。 図5(a)〜(e)は、本発明の第4の実施形態(孔がストレート形)に係る、液体注出用の中栓を示す図であって、図5(a)は平面図、図5(b)は正面図、図5(c)は右側面図、図5(d)は図5(a)のD−D線に沿って取られた断面図、及び図5(e)は底面図である。 図6(a)〜(e)は、本発明の第5の実施形態(溝がない形)に係る、液体注出用の中栓を示す図であって、図6(a)は平面図、図6(b)は正面図、図6(c)は右側面図、図6(d)は図6(a)のE−E線に沿って取られた断面図、及び図6(e)は底面図である。 図7(a)〜(e)は、本発明の第6の実施形態(テーパがない形)に係る、液体注出用の中栓を示す図であって、図7(a)は平面図、図7(b)は正面図、図7(c)は右側面図、図7(d)は図7(a)のF−F線に沿って取られた断面図、及び図7(e)は底面図である。 図8(a)〜(de)は、本発明の第7の実施形態(凸部が全周で孔が4つある形)に係る、液体注出用の中栓を示す図であって、図8(a)は平面図、図8(b)は正面図、図8(c)は図8(a)のG−G線に沿って取られた断面図、及び図8(d)は底面図である。 図9(a)〜(e)は、本発明の第8の実施形態(凸部がない形)に係る、液体注出用の中栓を示す図であって、図9(a)は平面図、図9(b)は正面図、図9(c)は右側面図、図9(d)は図9(a)のH−H線に沿って取られた断面図、及び図9(e)は底面図である。 図10(a)〜(e)は、本発明の第9の実施形態(凸部が孔の下にある形)に係る、液体注出用の中栓を示す図であって、図10(a)は平面図、図10(b)は正面図、図10(c)は右側面図、図10(d)は図10(a)のI−I線に沿って取られた断面図、及び図10(e)は底面図である。 図11は、第8の実施形態に係る中栓が嵌合された容器を水平倒立状態から正立状態に戻す途中で液体が矢印の方向に沿って容器内に引き込まれる状態を示す断面図である。 図12は、第9の実施形態に係る中栓が嵌合された容器を水平倒立状態から正立状態に戻す途中で液体が矢印の方向に沿って容器内に引き込まれる状態を示す断面図である。 図13は、本発明の各実施形態に係る中栓を覆うためのキャップの図であって、図13(a)は平面図、図13(b)は正面図、図13(c)は図13(a)のJ−J線に沿って取られた断面図。図13(d)は底面図である。 図14は、本発明の各実施形態に係る中栓を容器に嵌合し、さらに図13に示すキャップで覆った状態の図であって、図14(a)は平面図、図14(b)は正面図、図14(c)は図14(a)のK−K線に沿って取られた断面図である。 図15は、本発明の液体注出用の部材を中栓ではなくヒンジキャップで構成した場合の図であって、図15(a)は平面図、図15(b)は図15(a)のL−L線に沿って取られた断面図、図15(c)は底面図である。 図16は、従来技術に係る中栓の動作を説明するための断面図であって、図16(a)は、水平倒立から正立に戻す途中(初期段階)、図16(b)は、水平倒立から正立に戻す途中(正立に近い段階)、図16(c)は、正立に戻した状態をそれぞれ示す。
以下、図面を参照して本発明の各実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)〜(e)には、本発明の第1の実施形態に係る、液体注出用の部材である中栓1aが示されている。中栓1aは、後述するように、薬品等の液体を蓄える容器に嵌合され、当該液体を注出することを可能とする部材である。中栓1aは、射出成形により一体の部品として作ることができるが、これに限定されるものではない。
図1(b)に示されるように、中栓1aは、容器(図示せず)の口部に係合する基部2aと、該基部2aから延在するノズル部3aと、を備えている。図1(d)に最も良く示されるように、基部2aは、容器の口部に係合される部分である中空の係合部4aと、容器の口部先端と係合して中栓1aを係止するためのフランジ5aと、フランジ5aからノズル部3aまでを連結する連結部6aと、を備えている。
図1(d)に示されるように、ノズル部3aは、容器からの液体が通過する内部通路7aと、該内部通路7aを通過した液体が流れ出る出口8aと、該出口8aの外周囲に形成されたノズル先端部9aと、を備える。
図1(a)、図1(c)及び図1(d)に示されるように、ノズル先端部9aは、出口8aから延在する内側表面10aと、ノズル先端部9aの端縁を境界として内側表面10aと反対側の外側表面11aと、内側表面10a及び外側表面11aの間を貫通する1つの残留液防止用通路12aと、を備えている。第1の実施形態では、残留液防止用通路12aは、注出位置14aの下方に形成されている、略楕円形状の貫通孔である。
図1(b)及び図1(d)に示されるように、ノズル部3aは、斜切頭形の柱状体として形成されており、該柱状体の斜切頭形の先端部がノズル先端部9aを画定し、該ノズル先端部9aの端縁のうち基部2aから最も高い位置が出口8aから流れ出た液体が内側表面10a上を流れて注出されるところの注出位置14aとなる。ノズル先端部9aの内側表面10aは、出口8aから流れ出た液体が該内側表面10a上を流れて注出位置14aから外部へと注出されるように形成されている。このため、内側表面10aは、少なくとも部分的に凸状の曲面を有しており、出口8aから出た液体が、注出位置14aまで導かれるように形成されている。
また、ノズル先端部9aには、注出位置14aを含む少なくとも一部の端縁に沿って凸状のリップ部13aが形成されている。このリップ部13aは、注出位置14aの位置で最も幅が大きくなるように形成されていてもよい(図1(a))。
図1()の底面図を参照すると、柱状部3aは、内部通路7aの出口8aとは反対側の端部に入口17aを備えている。入口17aの周囲の連結部6aの内壁表面15aには、該入口17aから径方向外側に延在する4つの溝16aが形成されている。これらの溝16aは、隣接する溝がなす角度が等角度(本実施形態では90度)となるように配列されている。溝16aは、係合部4aの側壁内側まで延びている。また、連結部6a及び該連結部6aの内壁表面15aは、内部通路7aに対して傾斜している。
次に、第1の実施形態に係る中栓1aの作用を図2を用いて説明する。
図2(a)には、第1の実施形態に係る中栓1aを薬品等の液体30が入った容器20の口部21に挿入し正立させた正立状態が示されている。
図2(b)には、図2(a)の正立状態から最初に容器20を略水平に倒立させたときの水平倒立状態が示されている。この状態において、液体30は、矢印に示されるように、基部4aの中空部分を通過し、入口17aに入って内部通路7aを通過し、出口8aから出ていく。出口8aから流れ出た液体30は、ノズル先端部9aの内側表面10a上を流れてリップ部13aの先端の注出位置14aにて液滴31を形成する。液滴31は、注出位置14aから例えば患部(図示せず)等の目標位置に滴下される。
なお、容器20を図2(b)の状態にすることによって自然に液体が先端の注出位置14aまで流れて液滴31を形成するようにしてもよいが、使用者(図示せず)が容器20を押したときの圧力で容器内の液体が内部通路7aを通って出口から流出して液滴31が形成され、該液滴が滴下されるようにしてもよい。
図2(c)には、液滴31が滴下された後の容器20の別の水平倒立状態が示されている。先に述べた図2(b)の水平倒立状態で何回か液滴31が注出位置14aから滴下されると、図2(c)に示されるように、液体が凸状リップ部の裏面に回り込む場合がある。この場合、注出位置14aで液滴が形成されずに残留液防止用通路12a付近まで回り込んだ液体が液滴31を形成する。液滴31は、例えば患部(図示せず)等の目標位置に滴下される。以降も同様である。
図2(d)には、容器20を図2(c)の水平倒立状態から正立状態に徐々に戻す際の初期段階の状態が示されている。図2(d)に示されるように、徐々に水平から正立へと戻していくと、残留液防止用通路12aから外部に出ている液滴31は、残留液防止用通路12a内部、内側表面10aの凸状曲面及びノズル部3aの外側表面11aに接した液体部分の表面張力によって内部通路12a内に引き込まれる。これに対して、詳細を後述するように、残留液防止用通路12aが存在しない従来技術では、ノズル先端から外部へと形成された液滴は、正立に戻す際に、孤立して表面張力が足らないため容器内に引き込まれず、外部に残留し、場合によっては垂れて流れてしまうこととなる。
図2(e)には、図2(d)よりもさらに正立に近い状態に戻された容器20が示されている。容器20が正立に近づくにつれ、内部通路12a内に引き込まれた液体34は、重力により容器内へ戻ろうとするが、この戻ろうとする力が、液体の分子間力を介して、内側表面10a上に残留した液体や残留液防止用通路12aから外部に出ていた液に伝わるため、これらの残留した液体もまた、容器20内部へと引き込まれる。一方、内部通路7a内の液体には毛細管現象により内部通路内に留まろうとする力も働くが、液体34は、溝16aを通して液体35として容器20内へと流れる。これによって、内部通路7a内の液体は、容器20が正立に近づくにつれて、容器20内へと流れることになる。
図2(f)には、容器20を完全に正立に戻した状態が示されている。図2(f)に示されるように、内部通路7a内の毛細管現象で留まろうとする液体は、溝16aにより容器内へと誘導されるため、ノズル先端部9a及び内部通路7a内には液体が残留しなくなる。これによって、容器20内の空気が外気と連通するため、次回使用時にも液噴出しのおそれがなくなる。
本実施形態との比較のため、図16には、従来技術に係る中栓が嵌合された容器を水平倒立状態から正立状態に戻す際の動作が示されている。先ず、図16(a)に示されるように、水平倒立状態から正立状態への戻し初めでは、凸状リップ部の裏面に付着した液滴は、当該裏面とノズル部の側面と接している部分の表面張力によって残留する。次に図16(b)に示されるように、正立状態に戻していくと、液滴は容器内に戻ることはなく凸状リップ部の裏面に残留したままとなる。図16(c)に示されるように、容器を正立状態に戻したとき、(液滴に対する表面張力の上向きの力の合計よりも液滴の重力の方が大きい場合)、液滴はさらに下方へと垂れることとなる。
本実施形態では、残留液防止用通路を用いているため液滴を容器内へと容易に引き込むことができ、よって液垂れを未然に防止することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、残留液防止用通路12aを1つの貫通孔として構成したが、図3(a)及び図3()に示されるように、注出位置14bの下方に形成された2つの残留液防止用通路12b、12bとして構成することもできる。勿論、3つ以上の残留液防止用通路12bを形成してもよい。他の構成要件については第1の実施形態と同様とすることができる。
(第3の実施形態)
第1及び第2の実施形態では、残留液防止用通路12a、12bを貫通孔として構成したが、図4(a)及び図4()に示されるように、内側表面10c及び外側表面11cの間を貫通するスリット12cとして形成することもできる。スリット12cは、注出位置14cでノズル先端部9cの端縁(リップ部13c)を切り込む形状を有する。他の構成要件については第1及び第2の実施形態のいずれかと同様とすることができる。
(第4の実施形態)
第1の実施形態では、残留液防止用通路12aとしての貫通孔は略楕円形状であったが、図5(a)に示されるように、残留液防止用通路12dは、該貫通孔の幅が略一定(ストレート形)であるように形成されてもよい。また、第2の実施形態のようにストレート形の残留液防止用通路12dが2つ以上形成されていてもよい。他の構成要件については第1乃至第3の実施形態と同様とすることができる。
(第5の実施形態)
第1の実施形態では、連結部6aの内壁表面15aに、溝16aが形成されていたが、図6(d)〜(e)に示されるように、連結部6eの内壁表面15eに、溝を形成しない実施形態も考えられる。他の構成要件については第1乃至第4の実施形態と同様とすることができる。
(第6の実施形態)
第1の実施形態では、連結部6a及びその内壁表面15aは内部通路7aに対して傾斜しているが、図7(d)に示されるように、連結部6f及びその内壁表面15fが、内部通路7fに対して垂直であるように形成することも可能である。他の構成要件については第1乃至第5の実施形態と同様とすることができる。
(第7の実施形態)
第1の実施形態では、ノズル部3aは、斜切頭形状の柱状体として形成されていたが、図8(a)〜(c)に示されるように、ノズル部3gが、平頭の柱状体として形成されてもよい。第7の実施形態では、平頭の柱状体の先端部がノズル先端部を画定しており、2つ以上の残留液防止用通路12gが、ノズル先端部の端縁の下方に形成されている。図8(a)〜(c)の例では、残留液防止用通路12gは、90度毎に4つ形成されている。他の構成要件については第1乃至第6の実施形態と同様とすることができる。
(第8の実施形態)
第1の実施形態では、ノズル先端部9aの端縁のうち、注出位置14aを含む少なくとも一部の端縁に沿って凸状のリップ部13aが形成されていたが、図9(a)〜(d)に示されるように、ノズル先端部9hの端縁に沿って凸状のリップ部が形成されていない態様も考えられる。
図11に示されるように、第8の実施形態に係る中栓1hを用いても、容器20hを水平倒立状態から正立に戻す第1段階で、液滴33は、落下せずに容器20の内部へと引き込まれることが可能となる。
他の構成要件については第1乃至第7の実施形態と同様とすることができる。
(第9の実施形態)
第1の実施形態では、ノズル先端部9aの端縁のうち、注出位置14aを含む少なくとも一部の端縁に沿って凸状のリップ部13aが形成されていたが、図10(a)〜(d)に示されるように、ノズル先端部9iの端縁ではなく、残留液防止用通路12iの下方に凸部13iを形成することもできる。
図12に示されるように、第9の実施形態に係る中栓1iを用いても、容器20を水平倒立状態から正立に戻す第1段階で、液滴33は、落下せずに容器20の内部へと引き込まれることが可能となる。
他の構成要件については第1乃至第7の実施形態と同様とすることができる。
(キャップ)
第1乃至第9の実施形態に係る中栓1a〜1iを覆うためのキャップを図13(a)〜(d)に示す。キャップ40の天板内壁には、中栓の出口8に嵌合するための突起部41が形成されている。また、キャップ40の内側壁には、容器の口部の外周に形成されたネジと螺合するネジ42が形成されている。
図14には、容器20の口部に第1乃至第9の実施形態に係る中栓1a〜1iを挿入し、さらにキャップ40をはめ込んだ状態が示されている。
(ヒンジ付キャップ)
第1乃至第9の実施形態に係る部材1a〜1iは、容器の口部に挿入される中栓として説明したが、ヒンジ付のキャップとして構成することもできる。
図15(a)〜(c)に示されるように、ヒンジ付のキャップ60は、第1乃至第9の実施形態に係る中栓1a〜1iのノズル部のいずれかと同様の構成を有するノズル部50と、容器の口部の外周ネジに螺合するためのネジ54を備える基部51と、ヒンジ部52と、上蓋53と、を備えている。また、上蓋53の裏面には、ノズル部の出口に嵌合するための突起部55が形成されている。
以上が本発明の実施形態であるが、本発明は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明が意図した範囲内において任意好適に変更可能である。
(第1実施形態から第9実施形態に応じて添え字a〜を適宜付与)
1 中栓
2 基部
3 ノズル部
4 係合部
5 フランジ
6 連結部
7 内部通路
8 出口
9 ノズル先端部
10 内側表面
11 外側表面
12 残留液防止用通路
13 リップ部(凸部)
14 注出位置
15 内壁表面
16 溝
17 入口
20 容器
30 液体
31 液滴
33 液滴
40 キャップ
41 突起部
42 ネジ
50 ノズル部
51 基部
52 ヒンジ部
53 上蓋
55 突起部

Claims (6)

  1. 液体注出用の部材であって、
    容器の口部に係合する基部と、
    前記基部から延在するノズル部と、
    を備え、
    前記ノズル部は、
    前記容器からの液体が通過する内部通路と、
    前記内部通路を通過した液体が流れ出る出口と、
    前記出口の外周囲に形成されたノズル先端部と、を備え、
    前記ノズル部は、平頭の柱状体として形成され、前記平頭の柱状体の先端部が前記ノズル先端部を画定し、
    前記ノズル先端部は、
    前記出口から延在する内側表面であって、該出口から流れ出た液体は該内側表面上を流れて外部へと注出される、前記内側表面と、
    前記ノズル先端部の端縁を境界として前記内側表面と反対側の外側表面と、
    前記内側表面及び前記外側表面の間を貫通し、前記ノズル先端部の端縁から切り込まれた形状を有する2つ以上のスリットと、を備え、
    前記ノズル先端部の端縁には、前記スリットの下端より上方に、前記スリットが形成された部分を除き全周に亘って凸状のリップ部が形成され、
    前記ノズル部には、前記スリットの下方に、前記ノズル部の全周に亘る凸状の凸部が形成されている、
    液体注出用の部材。
  2. 前記2つ以上のスリットは周方向に等間隔に分布している、請求項に記載の液体注出用の部材。
  3. 前記内側表面は、少なくとも部分的に凸状の曲面を有する、請求項1又は2に記載の液体注出用の部材。
  4. 前記液体注出用の部材は、前記容器の口部に挿入される、中栓である、請求項1乃至のいずれか1項に記載の液体注出用の部材。
  5. 前記液体注出用の部材は、前記ノズル部を覆うための枢動式の蓋を備えるキャップである、請求項1乃至のいずれか1項に記載の液体注出用の部材。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の液体注出用の部材を備える、容器。
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