JP6566467B2 - 涼感性不織布及びその製造方法 - Google Patents
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Description
加熱ロールによって接触加熱処理が施された前記不織布の表面の少なくとも一部に、
相転移材料を封入したマイクロカプセルが固着していることを特徴とする涼感性不織布。
相転移材料を封入したマイクロカプセルが少なくとも一部に固着している前記不織布の表面が、
加熱ロールによって接触加熱処理を施されていることを特徴とする涼感性不織布。
前記接触加熱工程後の不織布の接触加熱された面に相転移材料を封入したマイクロカプセルとバインダー樹脂を含む処理液を塗布する塗布工程と、
前記塗布工程後の不織布を乾燥する乾燥工程と、
を順に実施することを特徴とする涼感性不織布の製造方法。
前記塗布工程後の不織布を乾燥する乾燥工程と、
前記乾燥工程後の不織布の処理液を塗布された面を加熱ロールによって接触加熱する接触加熱工程と、
を順に実施することを特徴とする涼感性不織布の製造方法。
接触加熱工程では、加熱ロールを接触させて加熱処理を施す。前記加熱ロールとしては、180℃〜250℃程度まで加熱できるロールであれば特に限定されないが、例えば、スチールロール、ジャケットロール等を挙げることができる。これらの加熱ロールに当てたり、巻きつけたりするなどして接触させればよく、この場合、特にロール間で挟んで押圧させる必要はないが、不織布の用途に応じて挟み込んで押圧してもよい。
塗布工程では、バインダー樹脂溶液に浸透剤、相転移材料を封入したマイクロカプセル等を均一に分散させた溶液を、不織布の表面にスプレー法やロールコート法で塗布する。また、分散溶液を発泡させてから塗布してもよい。
乾燥工程では、公知の方法で乾燥処理すればよい。乾燥手段は、加熱処理により連続的に乾燥させ巻き取る方法が望ましい。この時の加熱処理温度は、不織布を構成する合成繊維の種類にもよるが、100〜180℃とするのが好ましい。この温度での加熱処理により不織布への固着性がより高まり、耐久性が一段と向上する。
合成繊維・・・ポリエステル繊維(3dtex(融点220℃)50質量%、4dtex(融点170℃)20質量%、6dtex(融点220℃)30質量%の混綿)
不織布・・・前記合成繊維からなるニードルパンチ不織布(目付150g/m2)
相転移材料を封入したマイクロカプセル・・・(プレサーモ(大和化学工業株式会社製)、固形分40%、融点25℃と融点31℃の二種類)
バインダー樹脂・・・ポリウレタン樹脂エマルジョン「U−30NP」(大和化学工業株式会社製)
吸湿剤・・・有機アミド系吸湿剤「FC460」(三木理研工業株式会社製)
不織布の表面を温度210℃に設定された加熱ロール(直径500mm)の外周に1/4巻き付け接触加熱を20秒間施した。次に、水100重量部に相転移材料を封入したマイクロカプセル分散液を40重量部分散させておいてから、バインダー樹脂を8重量部及び吸湿剤を18重量部分散した水溶液をスプレーにて不織布表面に250g/m2塗布し、その後120℃、10分間乾燥処理を施して、不織布上に相転移材料を封入したマイクロカプセルが30g/m2、吸湿剤が10g/m2、及びバインダー樹脂が5g/m2固着した涼感性不織布を得た。涼感性能測定試験でQMAXは0.108j/cm2・secであった。比較例1との官能評価においては10人の人が冷たいと感じ、また、風合いも「◎」で合格であった。
実施例1において、不織布を構成する3dtexのポリエステル繊維に替えて3dtexのナイロン繊維50質量%を用いた以外は実施例1と同様にして、不織布上に相転移材料を封入したマイクロカプセルが30g/m2、吸湿剤が10g/m2、及びバインダー樹脂が5g/m2固着した涼感性不織布を得た。涼感性能測定試験でQMAXは0.120j/cm2・secであった。比較例1との官能評価においては10人の人が冷たいと感じ、また、風合いも「◎」で合格であった。
実施例1において、不織布を構成するポリエステル繊維をすべて10dtexの繊維とし、加熱ロールの設定温度を240℃とした以外は実施例1と同様にして、不織布上に相転移材料を封入したマイクロカプセルが30g/m2、吸湿剤が10g/m2、及びバインダー樹脂が5g/m2固着した涼感性不織布を得た。涼感性能測定試験でQMAXは0.102j/cm2・secであった。比較例1との官能評価においては8人の人が冷たいと感じ、また、風合いも「◎」で合格であった。
実施例1において、水100重量部に相転移材料を封入したマイクロカプセル分散液を80重量部分散させておいてから、バインダー樹脂を21重量部及び吸湿剤を34重量部分散した水溶液をスプレーにて不織布表面に250g/m2塗布した以外は実施例1と同様にして、不織布上に相転移材料を封入したマイクロカプセルが75g/m2、吸湿剤が20g/m2、及びバインダー樹脂が15g/m2固着した涼感性不織布を得た。涼感性能測定試験でQMAXは0.158j/cm2・secであった。比較例1との官能評価においては10人の人が冷たいと感じ、また、風合いも「○」で合格であった。
実施例3において、不織布を構成する繊維をすべて1dtexのアクリル繊維とした以外は実施例3と同様にして、不織布上に相転移材料を封入したマイクロカプセルが30g/m2、吸湿剤が10g/m2、及びバインダー樹脂が5g/m2固着した涼感性不織布を得た。涼感性能測定試験でQMAXは0.125j/cm2・secであった。比較例1との官能評価においては10人の人が冷たいと感じ、風合いも「◎」で合格であった。
実施例1において、不織布の表面の接触加熱工程を、相転移材料を封入したマイクロカプセルを不織布に固着乾燥後に施した以外は実施例1と同様にして、不織布上に相転移材料を封入したマイクロカプセルが30g/m2、吸湿剤が10g/m2、及びバインダー樹脂が5g/m2固着した涼感性不織布を得た。涼感性能測定試験でQMAXは0.122j/cm2・secであった。比較例1との官能評価においては10人の人が冷たいと感じ、また、風合いも「◎」で合格であった。
実施例1において、水100重量部に相転移材料を封入したマイクロカプセル分散液を30重量部分散させておいてから、バインダー樹脂を6重量部及び吸湿剤を13重量部分散した水溶液をスプレーにて不織布表面に200g/m2塗布した以外は実施例1と同様にして、不織布上に相転移材料を封入したマイクロカプセルが17g/m2、吸湿剤が7g/m2、及びバインダー樹脂が3g/m2固着した涼感性不織布を得た。涼感性能測定試験でQMAXは0.105j/cm2・secであった。比較例1との官能評価においては8人の人が冷たいと感じ、また、風合いも「◎」で合格であった。
実施例1で用いた不織布に、相転移材料を封入したマイクロカプセルを固着させず、また接触加熱処理も施さない不織布を比較例1とした。涼感性能測定試験でQMAXは0.049j/cm2・secであった。比較例1との官能評価においては誰ひとり冷たいと感じなかった。なお、風合いは「◎」で合格であった。
実施例1において、接触加熱処理を施さなかった以外は実施例1と同様にして、不織布上に相転移材料を封入したマイクロカプセルが30g/m2、吸湿剤が10g/m2、及びバインダー樹脂が5g/m2固着した不織布を得た。涼感性能測定試験でQMAXは0.060j/cm2・secであった。比較例1との官能評価においては2人の人が冷たいと感じ、風合いは「○」で合格であった。
実施例1において、相転移材料を封入したマイクロカプセルを固着させなかった以外は実施例1と同様にして、不織布を得た。涼感性能測定試験でQMAXは0.053j/cm2・secであった。比較例1との官能評価においては誰ひとり冷たいと感じなかった。なお、風合いは「◎」で合格であった。
QMAX(接触冷温感)・・・カトーテック株式会社製THERMO LABO II TYPEを用い、純銅板の初期温度36℃、不織布の温度25℃、接触圧0.98kPaで測定した。0.100j/cm2・secより大きいものを合格とした。
官能評価・・・相転移材料を封入したマイクロカプセルを固着していない不織布を基準として冷たいと感じるかどうかを一対比較法で評価し、被験者数を10人とし、80%以上の人が冷たいと感じたものを合格とした。(気温25℃湿度50%の標準室内にて評価)
不織布の表面を手でさするように触れた際の感触で評価した。すなわち、ザラザラ感が感じられなく滑らかな感触で風合いに優れるのものを「◎」、ザラザラ感が僅かに感じられるものの、風合いの比較的良好なものを「○」、ザラザラ感があって、柔らかい感触が乏しく風合いに劣るものを「×」とし、「○」以上を合格とした。
Claims (6)
- 合成繊維からなる不織布であって、加熱ロールによって接触加熱処理が施された前記不織布の表面の少なくとも一部に、相転移材料を封入したマイクロカプセル及び吸湿剤が固着しており、前記吸湿剤の量は、前記相転移材料を封入したマイクロカプセルの質量の20質量%〜50質量%であり、前記吸湿剤が有機アミド系吸湿剤であり、前記合成繊維の繊度が、2〜15dtexであることを特徴とする涼感性不織布。
- 合成繊維からなる不織布であって、相転移材料を封入したマイクロカプセル及び吸湿剤が少なくとも一部に固着している前記不織布の表面が、加熱ロールによって接触加熱処理を施されており、前記吸湿剤の量は、前記相転移材料を封入したマイクロカプセルの質量の20質量%〜50質量%であり、前記吸湿剤が有機アミド系吸湿剤であり、前記合成繊維の繊度が、2〜15dtexであることを特徴とする涼感性不織布。
- 前記相転移材料の融点が、25℃〜31℃である請求項1又は2に記載の涼感性不織布。
- バインダー樹脂によって前記相転移材料が10〜60g/m2(固形分)固着している請求項1〜3のいずれか1項に記載の涼感性不織布。
- 合成繊維からなる不織布の少なくとも一方の面を加熱ロールによって接触加熱する接触加熱工程と、前記接触加熱工程後の不織布の接触加熱された面に相転移材料を封入したマイクロカプセルとバインダー樹脂と吸湿剤を含む処理液を塗布する塗布工程と、前記塗布工程後の不織布を乾燥する乾燥工程と、を順に実施し、前記吸湿剤の量は、前記相転移材料を封入したマイクロカプセルの質量の20質量%〜50質量%であり、前記吸湿剤が有機アミド系吸湿剤であり、前記加熱ロールの温度が、前記合成繊維の融点より20℃〜60℃高い温度であることを特徴とする涼感性不織布の製造方法。
- 合成繊維からなる不織布に相転移材料を封入したマイクロカプセルとバインダー樹脂と吸湿剤を含む処理液を塗布する塗布工程と、前記塗布工程後の不織布を乾燥する乾燥工程と、前記乾燥工程後の不織布の処理液を塗布された面を加熱ロールによって接触加熱する接触加熱工程と、を順に実施し、前記吸湿剤の量は、前記相転移材料を封入したマイクロカプセルの質量の20質量%〜50質量%であり、前記吸湿剤が有機アミド系吸湿剤であり、前記加熱ロールの温度が、前記合成繊維の融点より20℃〜60℃高い温度であることを特徴とする涼感性不織布の製造方法。
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