JP6564678B2 - 接着シート及び成形品 - Google Patents
接着シート及び成形品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6564678B2 JP6564678B2 JP2015206482A JP2015206482A JP6564678B2 JP 6564678 B2 JP6564678 B2 JP 6564678B2 JP 2015206482 A JP2015206482 A JP 2015206482A JP 2015206482 A JP2015206482 A JP 2015206482A JP 6564678 B2 JP6564678 B2 JP 6564678B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- resin
- primer layer
- adhesive sheet
- vinyl acetate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
ポリ塩化ビニル基材層11は、塩化ビニル系樹脂組成物からなる基材層である。ポリ塩化ビニル基材は、伸びがよく、破断し難いことから、接着シートの基材として好適に用いられる。また、ポリ塩化ビニル基材は、設計の自由度が高い、エンボス加工が可能である、印刷性、耐薬品性、耐候性に優れる等の理由から接着シートの基材として好適に用いられる。
第一のプライマー層12は、エチレン酢酸ビニル共重合体を含有する。エチレン酢酸ビニル共重合体は極性基を有するため極性が高く、同じく極性が高い塩化ビニル系樹脂との親和性が良好である。そのため、第一のプライマー層12が、エチレン酢酸ビニル共重合体を含有することで、ポリ塩化ビニル基材層11と第二のプライマー層13との密着性を良好なものとすることができる。
第二のプライマー層13は、ウレタン系樹脂とエチレン酢酸ビニル共重合体との混合物を含有する。第二のプライマー層13が、ウレタン系樹脂とエチレン酢酸ビニル共重合体との混合物を含有することで、段階的に極性を調整し、第一のプライマー層12とホットメルト接着剤層14との密着性を良好なものとすることができる。特に、ウレタン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂と極性が近く、ポリオレフィン系樹脂との親和性が高い。そのため、第二のプライマー層13がウレタン系樹脂を含有することで、極性が低いポリオレフィン系樹脂を含有するホットメルト接着剤層14との密着性を向上させることができる。
ホットメルト接着剤層14は、ポリオレフィン系樹脂を含有する。ホットメルト接着剤層14が、ポリオレフィン系樹脂を含有することで、ポリカーボネート系樹脂、ABS系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等と極性が近くなるため、被着体がポリカーボネート系樹脂、ABS系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等を含有する被着体に対しても充分な接着性を発現することができる。なかでも、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂を含有する被着体に対して好適に用いることができ、特に、ポリプロピレン系樹脂を含有する被着体に対して好適に用いることができる。また、高温環境下での施工に好適に用いることができる。
(ポリ塩化ビニル基材層の作製)
平均重合度が800の塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、可塑剤を28重量部添加し、塩化ビニル系樹脂組成物を得た。上記塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニルの懸濁重合体を用いた。得られた塩化ビニル系樹脂組成物をバンバリーミキサーで溶融混練後、カレンダー加工により、ポリ塩化ビニル基材層を作製した。ポリ塩化ビニル基材層の膜厚は、100μmであった。
エチレン酢酸ビニル共重合体(コニシ株式会社製、KV−128)100重量部に対して、希釈溶剤(コニシ株式会社製、Gうすめ液)を15重量部添加して混合した。その後、180メッシュのグラビアロールを用いて、得られた混合液を上記ポリ塩化ビニル基材層上に10g/m2となるように塗工し、40℃で2分間乾燥させた。乾燥後の第一のプライマー層の厚みは、1μmであった。
ウレタン系樹脂(広野化学工業株式会社製、T−5265)50重量部に対して、エチレン酢酸ビニル共重合体(コニシ株式会社製、KV−128)を50重量部、イソシアネート系硬化剤(住化バイエルウレタン株式会社製、デスモジュールL−75)を5重量部添加して混合し、ウレタン系樹脂とエチレン酢酸ビニル共重合体との混合物を得た。その後、180メッシュのグラビアロールを用いて、得られた混合物を含む混合液を上記第一のプライマー層上に10g/m2となるように塗工し、40℃で2分間乾燥させた。乾燥後の第二のプライマー層の厚みは、1μmであった。
上記第二のプライマー層上に、厚さ50μmのポリオレフィン系のホットメルト接着シート(東亜合成株式会社製、PPET1025)を140℃で接着した。これにより、ポリ塩化ビニル基材層、第一のプライマー層、第二のプライマー層、ホットメルト接着剤層の順で積層された接着シートを得た。
第二のプライマー層における、ウレタン系樹脂の配合量を40重量部、エチレン酢酸ビニル共重合体の配合量を50重量部(配合比40:50)に変えた点以外は、実施例1と同様にして実施例2の接着シートを得た。
第一のプライマー層において、エチレン酢酸ビニル共重合体90重量部に対して、ウレタン系樹脂(広野化学工業株式会社製、T−5265)を10重量部添加したこと(ウレタン系樹脂/エチレン酢酸ビニル共重合の配合比10:90)、イソシアネート系硬化剤(住化バイエルウレタン株式会社製、デスモジュールL−75)を1重量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3の接着シートを得た。
第一のプライマー層及び第二のプライマー層を設けなかった点以外は、実施例1と同様にして比較例1の接着シートを得た。比較例1では、ポリ塩化ビニル基材層を形成した後、ポリ塩化ビニル基材層上にホットメルト接着剤層を積層し、接着シートを得た。
第二のプライマー層を設けなかった点以外は、実施例1と同様にして比較例2の接着シートを得た。比較例2では、ポリ塩化ビニル基材層を形成した後、ポリ塩化ビニル基材層上に第一の第一のプライマー層を形成し、更に、第一の第一のプライマー層上にホットメルト接着剤層を積層し、接着シートを得た。
第一のプライマー層を設けなかった点以外は、実施例1と同様にして比較例3の接着シートを得た。比較例3では、ポリ塩化ビニル基材層を形成した後、ポリ塩化ビニル基材層上に第二の第一のプライマー層を形成し、更に、第二の第一のプライマー層上にホットメルト接着剤層を積層し、接着シートを得た。
第二のプライマー層の構成が異なる点以外は、実施例1と同様にして比較例4の接着シートを得た。比較例4では、ウレタン系樹脂(広野化学工業株式会社製、T−5265)100重量部に対して、イソシアネート系硬化剤(住化バイエルウレタン株式会社製、デスモジュールL−75)を5重量部添加して混合した。その後、180メッシュのグラビアロールを用いて、得られた混合液を第一のプライマー層上に10g/m2となるように塗工し、乾燥させた。乾燥後の第二のプライマー層の厚みは、1μmであった。第二の第一のプライマー層上にホットメルト接着剤層を積層し、接着シートを得た。
第一のプライマー層と第二のプライマー層の組成を入れ替えた点以外は、実施例1と同様にして比較例5の接着シートを得た。
第二のプライマー層にアクリル系樹脂を用いた点以外は、実施例1と同様にして比較例6の接着シートを得た。比較例6では、アクリル系樹脂(株式会社日本触媒社製、ポリメントNK−350)、トルエン、イソプロピルアルコール(IPA)を含有する混合液を、実施例1と同様に作製した第一のプライマー層に、10g/m2となるように塗工し、40℃で2分間乾燥させた。乾燥後の第二のプライマー層の厚みは、1μmであった。その後、第二の第一のプライマー層上にホットメルト接着剤層を積層し、接着シートを得た。
第二のプライマー層にポリオレフィン系樹脂を用いた点以外は、実施例1と同様にして比較例7の接着シートを得た。比較例7では、ポリオレフィン系樹脂を含有する混合液を、実施例1と同様に作製した第一のプライマー層に、10g/m2となるように塗工し、40℃で2分間乾燥させた。乾燥後の第二のプライマー層の厚みは、1μmであった。その後、第二の第一のプライマー層上にホットメルト接着剤層を積層し、接着シートを得た。
ポリプロピレン系樹脂製の板状の被着体に対して、実施例1の接着シートを、真空・圧空成形で貼り付け、成形品を得た。実施例2及び3、比較例1〜7の接着シートについても、実施例1と同様に、ポリプロピレン系樹脂を含有する板状の被着体に対して貼り付け、それぞれ成形品を得た。
実施例及び比較例で作製した接着シート及び成形品について、下記の方法により、(1)寸法安定性、(2)接着力、及び、(3)密着性の評価の評価を行った。(1)〜(3)の評価結果から、(4)総合評価を行った。
上記実施例及び比較例の接着シートを貼り付けた成形品を、縦150mm、横150mmに切断し、試験片とした。各試験片の接着シートの表面にカッターナイフで、流れ方向及び幅方向に100mmの切り込みを入れ、80℃の環境下で96時間放置した。96時間後に、接着シートの流れ方向の寸法、及び、幅方向の寸法を測定した。寸法安定性の評価の目標値は、流れ方向及び幅方向の寸法変化が0.3mm以下とした。なお、シートの流れ方向とは、カレンダー加工でシートを形成する際のシートの長手方向をいい、幅方向とは、カレンダー加工でシートを形成する際のシートの短手方向をいう。
上記実施例及び比較例の接着シートを貼り付けた成形品を、縦150mm、横150mmに切断し、試験片とした。各試験片に対して、180°剥離試験を行い接着力を測定した。JIS Z 0237に準拠した方法で評価した。接着力の目標値は、30N/25mm以上であれば、充分な接着力を有すると判断した。
上記実施例及び比較例の接着シートを貼り付けた成形品を、縦150mm、横150mmに切断し、試験片とした。各試験片から、接着シートを剥離し、剥離した界面を目視で観察し、ポリ塩化ビニル基材層(PVC系樹脂)及びポリプロピレン系樹脂を含有する被着体(PO系樹脂)に対する接着力を評価した。ポリプロピレン系樹脂を含有する被着体とホットメルト接着剤層との間で層間剥離が起こり、かつ、接着シートを構成するポリ塩化ビニル基材層とホットメルト接着剤層との間では密着性が保たれている場合は、○とした。接着シートを構成するポリ塩化ビニル基材層とホットメルト接着剤層との間で層間剥離が起こり、ポリプロピレン系樹脂を含有する被着体にホットメルト接着剤層が残っている場合は、×とした。
上記(1)〜(3)の評価項目が全て目標値を満たせば、○、上記(1)〜(3)の評価項目の目標値を外れる項目が1以上あれば×とした。
11 ポリ塩化ビニル基材層
12 第一のプライマー層
13 第二のプライマー層
14 ホットメルト接着剤層
Claims (4)
- ポリ塩化ビニル基材層、第一のプライマー層、第二のプライマー層、及び、ホットメルト接着剤層の順で積層され、
前記第一のプライマー層は、エチレン酢酸ビニル共重合体を含有し、
前記第二のプライマー層は、ウレタン系樹脂とエチレン酢酸ビニル共重合体との混合物を含有し、
前記ホットメルト接着剤層は、ポリオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする接着シート。 - 前記ウレタン系樹脂とエチレン酢酸ビニル共重合体との混合物は、前記ウレタン系樹脂の配合量(重量部)と前記エチレン酢酸ビニル共重合体の配合量(重量部)との比が、30:70〜70:30であることを特徴とする請求項1に記載の接着シート。
- 前記接着シートは、加飾用接着シートであることを特徴とする請求項1又は2に記載の接着シート。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の接着シートとポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂、又は、ポリオレフィン系樹脂を含有する被着体とを積層したことを特徴とする成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015206482A JP6564678B2 (ja) | 2015-10-20 | 2015-10-20 | 接着シート及び成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015206482A JP6564678B2 (ja) | 2015-10-20 | 2015-10-20 | 接着シート及び成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017078119A JP2017078119A (ja) | 2017-04-27 |
JP6564678B2 true JP6564678B2 (ja) | 2019-08-21 |
Family
ID=58665827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015206482A Active JP6564678B2 (ja) | 2015-10-20 | 2015-10-20 | 接着シート及び成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6564678B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3622031A1 (en) | 2017-05-12 | 2020-03-18 | 3M Innovative Properties Company | Adhesive tapes |
JP7010688B2 (ja) * | 2017-12-21 | 2022-01-26 | リンテック株式会社 | ホイール保護フィルムの貼付方法 |
KR102049230B1 (ko) * | 2019-01-24 | 2019-11-28 | 주식회사 그린폴리머 | 라미네이트용 접착 필름. |
CN110564316B (zh) * | 2019-09-17 | 2021-10-15 | 广东莱尔新材料科技股份有限公司 | 一种电镀加工过程中具有高稳定性的uv降粘保护膜及其制备方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53134833A (en) * | 1977-04-28 | 1978-11-24 | Ito Katsuaki | Waterrbase adhesives |
JP3253988B2 (ja) * | 1991-10-22 | 2002-02-04 | 保土谷化学工業株式会社 | ポリオレフィン樹脂素材用水性接着剤 |
JPH0725665B2 (ja) * | 1992-04-16 | 1995-03-22 | バンドー化学株式会社 | 皮膚貼付薬シートの製造方法 |
JP2002114962A (ja) * | 2000-10-06 | 2002-04-16 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 印刷カード用接着剤付きオーバーシート |
JP5078959B2 (ja) * | 2009-09-02 | 2012-11-21 | アイカ工業株式会社 | 化粧材 |
JP5504837B2 (ja) * | 2009-11-17 | 2014-05-28 | 東洋アドレ株式会社 | ホットメルト型粘着組成物及びそれを用いた積層体 |
JP6022825B2 (ja) * | 2012-06-29 | 2016-11-09 | 三井化学株式会社 | 積層体、および該積層体を含む成形体 |
-
2015
- 2015-10-20 JP JP2015206482A patent/JP6564678B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017078119A (ja) | 2017-04-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6564678B2 (ja) | 接着シート及び成形品 | |
US9593200B2 (en) | Thermoplastic polyurethane and a composition thereof | |
JP6606165B2 (ja) | 積層フィルム | |
JP2006021530A (ja) | 積層体 | |
JP4050438B2 (ja) | 表面被覆を施したポリオレフィン系樹脂成形品 | |
KR102359332B1 (ko) | 적층 폴리에스테르 필름 | |
JP2007091996A (ja) | 湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤 | |
JP5247199B2 (ja) | 積層フィルム | |
JP2006021531A (ja) | 積層体 | |
JP2011214191A (ja) | 合成樹脂レザー及びその製造方法 | |
JP5054287B2 (ja) | 壁紙用防汚フィルム | |
JP2021098825A (ja) | 無溶剤型接着剤及び積層体 | |
JP6734077B2 (ja) | 金属調加飾フィルム及び加飾成形品 | |
JP4181920B2 (ja) | 壁紙用防汚フィルム | |
JP7298188B2 (ja) | 積層体及び壁紙 | |
WO2020031963A1 (ja) | 熱可塑性ポリウレタンエラストマー組成物および積層体 | |
JP7063540B2 (ja) | 化粧フィルム及び装飾構造体 | |
US20190276710A1 (en) | Adhesive film | |
EP4201835A1 (en) | Binding tape | |
EP4201834A1 (en) | Binding tape | |
JP4917826B2 (ja) | 壁紙用防汚フィルム | |
JP2020110930A (ja) | 熱接着性フィルム | |
JP5047008B2 (ja) | 壁紙用防汚フィルム及び壁装材 | |
JP7162428B2 (ja) | 不燃性化粧シート | |
PT107725A (pt) | Material híbrido de poliuretano e policloreto de vinilo para estofos com elevada resistência à fissuração |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180913 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190624 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190702 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190729 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6564678 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |