JP6563430B2 - Lng船の蒸気ライン - Google Patents
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Description
本発明に係るLNG船の蒸気ラインは、LNG船に搭載されたLNGタンクに貯蔵された液化天然ガスあるいは前記LNGタンクで自然発生したボイルオフガスを燃料とするボイラにて発生した蒸気を主復水器に導くLNG船の蒸気ラインであって、前記ボイラにて発生した蒸気を主機用蒸気タービンに導き、前記主機用蒸気タービンにて仕事を終えた蒸気を主復水器に導く主機用蒸気管と、前記ボイラと前記主機用蒸気タービンとの間に位置する前記主機用蒸気管の途中と、前記主機用蒸気タービンと前記主復水器との間に位置する前記主機用蒸気管の途中とを連通し、前記ボイラにて発生した蒸気を、前記主機用蒸気タービンを迂回して前記主復水器に導くダンプ蒸気管と、前記ダンプ蒸気管を通過する蒸気の流量を調節する流量調節弁と、を備え、前記主機用蒸気タービンの負荷が所定値以下の場合において、前記主機用蒸気タービンの負荷を上げる負荷上げ要求に対応可能に、前記ボイラは、一定流量の前記燃料が供給されて前記主機用蒸気タービンが要求する蒸気量より多い一定の蒸気量を常に生成するように設定され、かつ、前記主機用蒸気タービンが要求する蒸気量を超えた分の蒸気は、前記ダンプ蒸気管に導かれ、前記主機用蒸気タービンの負荷が前記所定値を超える場合には、前記ボイラは、前記主機用蒸気タービンが要求する蒸気量と同等の蒸気量を生成するように設定されていることを特徴とする。
これにより、マニューバリング領域でもボイラにおいて天然ガスの専焼を行うことができる。
上記LNG船の蒸気ラインにおいて、前記主機用蒸気タービンの負荷を上げる負荷上げ要求があったとき、前記流量調節弁を閉方向に操作し、前記ダンプ蒸気管を通過する蒸気の流量を減少させるとさらに好適である。
上記LNG船の蒸気ラインにおいて、前記主機用蒸気タービンの負荷が所定値以下の場合の負荷は、マニューバリング領域で航海するときの負荷であるとさらに好適である。
これにより、主機用蒸気タービンの負荷に応じて天然ガスの流量を増減させる必要がなくなり、天然ガスの流量を増減させる機構(構成)を不要とすることができて、設備コストおよびランニングコストを削減することができる。
これにより、マニューバリング領域でもボイラにおいて天然ガスの専焼を行うことができる。
上記LNG船の運用方法において、前記主機用蒸気タービンの負荷を上げる負荷上げ要求があったとき、前記主機用蒸気タービンを迂回し、前記主復水器に導かれる一部の前記蒸気の流量を減少させるとさらに好適である。
上記LNG船の運用方法において、前記主機用蒸気タービンの負荷が所定値以下の場合の負荷は、マニューバリング領域で航海するときの負荷であるとさらに好適である。
これにより、主機用蒸気タービンの負荷に応じて天然ガスの流量を増減させる必要がなくなり、天然ガスの流量を増減させる機構(構成)を不要とすることができて、設備コストおよびランニングコストを削減することができる。
以下、本発明の第1実施形態に係るLNG船の蒸気ラインについて、図1および図2を参照しながら説明する。
本実施形態に係るLNG船の蒸気ライン(以下、「蒸気ライン」という。)1は、主蒸気管(主機用蒸気管)2と、ダンプ蒸気管(バイパス蒸気管)3と、を備えている。
蒸気タービン12は、プロペラ31を前進方向に回転させる高圧タービン32および低圧タービン33と、プロペラ31を後進方向に回転させる後進タービン34と、を備えている。プロペラ31を前進方向に回転させる際、ボイラ11にて発生した蒸気は、高圧タービン32、低圧タービン33を通って主復水器13に至り、プロペラ31を後進方向に回転させる際、ボイラ11にて発生した蒸気は、後進タービン34を通って主復水器13に至る。
また、図1中の符号35は、蒸気タービン12の回転をプロペラ31に伝達する減速機を示している。
すなわち、図2に実線で示すように、ボイラ11において、蒸気タービン12が要求する蒸気量よりも多い、一定の蒸気量が発生するよう、ボイラ11には、一定流量の天然ガス(燃料)が供給されている。
これにより、マニューバリング領域でもボイラ11において天然ガスの専焼を行うことができる。
これにより、蒸気タービン12の負荷に応じて天然ガスの流量を増減させる必要がなくなり、天然ガスの流量を増減させる機構(構成)を不要とすることができて、設備コストおよびランニングコストを削減することができる。
本発明の第2実施形態に係る蒸気ラインについて、図3を参照しながら説明する。
図3に斜線で示すように、本実施形態に係る蒸気ラインでは、蒸気タービン12の負荷が0%〜50%、具体的には、マニューバリング・フル・アヘッドハーフ・アヘッド、スロー・アヘッド、デッド・スロー・アヘッド、デッド・スロー・アスターン、スロー・アスターン、ハーフ・アスターン、フル・アスターンで航海する際の、余剰分の蒸気量(ダンプ蒸気管3を通過する蒸気量)が、第1実施形態のところで説明した余剰分の蒸気量の(約)半分に設定されているという点で上述した第1実施形態のものと異なる。
これにより、マニューバリング領域でもボイラ11において天然ガスの専焼を行うことができる。
本発明の第3実施形態に係る蒸気ラインについて、図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、本実施形態に係る蒸気ライン51は、主蒸気管2およびダンプ蒸気管3の他に、発電機用蒸気管52を備えているという点で上述した実施形態のものと異なる。
なお、上述した実施形態と同じ部材には同じ符号を付し、ここではそれら部材についての説明は省略する。
例えば、上述した実施形態では、マニューバリング領域を、マニューバリング・フル・アヘッド、ハーフ・アヘッド、スロー・アヘッド、デッド・スロー・アヘッド、デッド・スロー・アスターン、スロー・アスターン、ハーフ・アスターン、フル・アスターンで航海しているときと定義したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ハーフ・アヘッド、スロー・アヘッド、デッド・スロー・アヘッド、デッド・スロー・アスターン、スロー・アスターン、ハーフ・アスターン、フル・アスターンで航海しているとき等と定義してもよい。
ここで、出入港時のような負荷変動が頻繁に発生する際には、早い制御速度が要求され、さらには負荷変動を賄うためのある一定の蒸気量を保持する必要がある。
これに対して、LNG船が停泊している等の負荷変動が極力少ない場合には、PIDモードの定数を変化させる、つまり制御速度を遅くすることにより、保持する蒸気量を負荷変動が比較的激しい場合に比べて、減少させることができ、最終的に使用燃料の削減につながる。
2 (主機用)蒸気管
3 ダンプ蒸気管
11 ボイラ
12 (主機用)蒸気タービン
13 主復水器
46 流量調節弁
51 蒸気ライン(LNG船の蒸気ライン)
Claims (15)
- LNG船に搭載されたLNGタンクに貯蔵された液化天然ガスあるいは前記LNGタンクで自然発生したボイルオフガスを燃料とするボイラにて発生した蒸気を主復水器に導くLNG船の蒸気ラインであって、
前記ボイラにて発生した蒸気を主機用蒸気タービンに導き、前記主機用蒸気タービンにて仕事を終えた蒸気を主復水器に導く主機用蒸気管と、
前記ボイラと前記主機用蒸気タービンとの間に位置する前記主機用蒸気管の途中と、前記主機用蒸気タービンと前記主復水器との間に位置する前記主機用蒸気管の途中とを連通し、前記ボイラにて発生した蒸気を、前記主機用蒸気タービンを迂回して前記主復水器に導くダンプ蒸気管と、
前記ダンプ蒸気管を通過する蒸気の流量を調節する流量調節弁と、を備え、
前記主機用蒸気タービンの負荷が所定値以下の場合において、前記主機用蒸気タービンの負荷を上げる負荷上げ要求に対応可能に、前記ボイラは、一定流量の前記燃料が供給されて前記主機用蒸気タービンが要求する蒸気量より多い一定の蒸気量を常に生成するように設定され、かつ、前記主機用蒸気タービンが要求する蒸気量を超えた分の蒸気は、前記ダンプ蒸気管に導かれ、前記主機用蒸気タービンの負荷が前記所定値を超える場合には、前記ボイラは、前記主機用蒸気タービンが要求する蒸気量と同等の蒸気量を生成するように設定されていることを特徴とするLNG船の蒸気ライン。 - 前記ボイラと前記主機用蒸気タービンとの間に位置する前記主機用蒸気管の途中と、前記主機用蒸気タービンと前記主復水器との間に位置する前記主機用蒸気管の途中とを連通し、前記主機用蒸気タービンを迂回し、前記ボイラにて発生した蒸気を、発電機を回転駆動する発電機用蒸気タービンに供給した後、前記主復水器に導く発電機用蒸気管を更に備え、
前記LNG船が航海しているときには、前記LNG船が停泊しているときの前記発電機用蒸気タービンへの蒸気量の増減よりも、前記主機用蒸気タービンの負荷変動に即応して、前記主機用蒸気タービンへの蒸気量を増減させる請求項1に記載のLNG船の蒸気ライン。 - 前記ボイラと前記主機用蒸気タービンとの間に位置する前記主機用蒸気管の途中と、前記主機用蒸気タービンと前記主復水器との間に位置する前記主機用蒸気管の途中とを連通し、前記主機用蒸気タービンを迂回し、前記ボイラにて発生した蒸気を、発電機を回転駆動する発電機用蒸気タービンに供給した後、前記主復水器に導く発電機用蒸気管を更に備え、
前記主機用蒸気タービンの負荷が所定値以下の場合において、前記主機用蒸気タービンの負荷を上げる負荷上げ要求に対応可能に、前記ボイラは、一定流量の前記燃料が供給されて前記主機用蒸気タービン及び前記発電機用蒸気タービンが要求する蒸気量より多い一定の蒸気量を常に生成するように設定され、前記主機用蒸気タービンの負荷が前記所定値を超える場合には、前記ボイラは、前記主機用蒸気タービン及び前記発電機用蒸気タービンが要求する蒸気量と同等の蒸気量を生成するように設定されている請求項1に記載のLNG船の蒸気ライン。 - 前記LNG船が航海しているときの出入港時には、前記出入港時以外よりも、前記主機用蒸気タービンの負荷変動に即応して、前記主機用蒸気タービンへの蒸気量を増減させ、前記LNG船が航海しているときの前記出入港時以外には、前記主機用蒸気タービンの負荷変動に対して、前記出入港時よりも前記主機用蒸気タービンへの蒸気量を緩やかに増減させる請求項1に記載のLNG船の蒸気ライン。
- 前記主機用蒸気タービンの負荷を上げる負荷上げ要求があったとき、前記流量調節弁を閉方向に操作し、前記ダンプ蒸気管を通過する蒸気の流量を減少させる請求項1から4のいずれか1項に記載のLNG船の蒸気ライン。
- 前記主機用蒸気タービンの負荷が所定値以下の場合の負荷は、マニューバリング領域で航海するときの負荷である請求項1から5のいずれか1項に記載のLNG船の蒸気ライン。
- 前記ボイラで発生するトータルの蒸気量が一定となるように設定されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のLNG船の蒸気ライン。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載のLNG船の蒸気ラインを具備していることを特徴とするLNG船。
- LNG船に搭載されたLNGタンクに貯蔵された液化天然ガスあるいは前記LNGタンクで自然発生したボイルオフガスを燃料としてボイラにて蒸気を生成する工程と、
前記蒸気を主機用蒸気タービンに導き、前記主機用蒸気タービンにて仕事を終えた蒸気を主復水器に導く工程と、
前記蒸気が前記主機用蒸気タービンを迂回し、前記主復水器に導かれる工程と、
前記主機用蒸気タービンを迂回し、前記主復水器に導かれる前記蒸気の流量を調節する工程と、を備えたLNG船の運用方法であって、
前記主機用蒸気タービンの負荷が所定値以下の場合において、前記主機用蒸気タービンの負荷を上げる負荷上げ要求に対応可能に、前記ボイラは、一定流量の前記燃料が供給されて前記主機用蒸気タービンが要求する蒸気量より多い一定の蒸気量を常に生成するように設定され、かつ、前記主機用蒸気タービンが要求する蒸気量を超えた分の蒸気は、前記主機用蒸気タービンを迂回して前記主復水器に導かれ、前記主機用蒸気タービンの負荷が前記所定値を超える場合には、前記ボイラは、前記主機用蒸気タービンが要求する蒸気量と同等の蒸気量を生成するように設定されていることを特徴とするLNG船の運用方法。 - 前記主機用蒸気タービンを迂回し、前記ボイラにて発生した前記蒸気を、発電機を回転駆動する発電機用蒸気タービンに供給した後、前記主復水器に導く工程を更に備え、
前記LNG船が航海しているときには、前記LNG船が停泊しているときの前記発電機用蒸気タービンへの蒸気量の増減よりも、前記主機用蒸気タービンの負荷変動に即応して、前記主機用蒸気タービンへの蒸気量を増減させる請求項9に記載のLNG船の運用方法。 - 前記主機用蒸気タービンを迂回し、前記ボイラにて発生した前記蒸気を、発電機を回転駆動する発電機用蒸気タービンに供給した後、前記主復水器に導く工程を更に備え、
前記主機用蒸気タービンの負荷が所定値以下の場合において、前記主機用蒸気タービンの負荷を上げる負荷上げ要求に対応可能に、前記ボイラは、一定流量の前記燃料が供給されて前記主機用蒸気タービン及び前記発電機用蒸気タービンが要求する蒸気量より多い一定の蒸気量を常に生成するように設定され、前記主機用蒸気タービンの負荷が前記所定値を超える場合には、前記ボイラは、前記主機用蒸気タービン及び前記発電機用蒸気タービンが要求する蒸気量と同等の蒸気量を生成するように設定されている請求項9に記載のLNG船の運用方法。 - 前記LNG船が航海しているときの出入港時には、前記出入港時以外よりも、前記主機用蒸気タービンの負荷変動に即応して、前記主機用蒸気タービンへの蒸気量を増減させ、前記LNG船が航海しているときの前記出入港時以外には、前記主機用蒸気タービンの負荷変動に対して、前記出入港時よりも前記主機用蒸気タービンへの蒸気量を緩やかに増減させる請求項9に記載のLNG船の運用方法。
- 前記主機用蒸気タービンの負荷を上げる負荷上げ要求があったとき、前記主機用蒸気タービンを迂回して前記主復水器に導かれる前記蒸気の流量を減少させる請求項9から12のいずれか1項に記載のLNG船の運用方法。
- 前記主機用蒸気タービンの負荷が所定値以下の場合の負荷は、マニューバリング領域で航海するときの負荷である請求項9から13のいずれか1項に記載のLNG船の運用方法。
- 前記ボイラで一定の蒸気量が発生するようにしたことを特徴とする請求項9から14のいずれか1項に記載のLNG船の運用方法。
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