JP6562802B2 - 屋上配管ボックスとその設置方法 - Google Patents
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Description
そこで、屋上スラブ打設後に、予め製造したユニットを用いて、屋上にハト小屋を設置することが提案されている(例えば特許文献1、非特許文献1)。
前記配管は鉛直管と水平管を有しており、
下端が前記鉛直管を囲んで前記コンクリートスラブに固定され、鉛直上方に延びる中空円筒形の下部支持管と、
前記鉛直管を通す開口孔を有し前記下部支持管の上端に連結される底板と、前記底板の外縁部から上方に延び上端が開口する筒部と、を有する上部本体と、を備え、
前記筒部は、その外周面に鉛直な外平面と、該外平面に設けられ上端まで延びる切欠き孔と、を有しており、
さらに、前記外平面に固定される貫通孔パネルと、前記筒部の前記上端を開閉可能に閉鎖するルーフと、を備え、
前記貫通孔パネルは、前記切欠き孔を塞いで前記外平面に固定される固定板と、該固定板を貫通して前記水平管を水平に通す中空管とを有し、
前記ルーフは、前記筒部の前記上端と前記固定板の上端とを囲む鍔部を有する、屋上配管ボックスが提供される。
前記外平面は、前記貫通孔パネルの前記固定板との間に、前記切欠き孔の下部に設けられ前記切欠き孔から前記固定板の外部まで下方に延びる水抜き溝を有する。
前記上部本体は、ガラス繊維で補強したセメント製であり、
前記貫通孔パネルは、金属製又は前記セメント製である。
前記配管は鉛直管と水平管を有しており、
(A)中空円筒形の下部支持管と、
開口孔、上端の開口、及び上端まで延びる切欠き孔を有する上部本体と、
前記切欠き孔を塞ぐ固定板と、前記固定板を貫通して前記水平管を水平に通す中空管とを有する貫通孔パネルと、を準備する準備工程と、
(B)前記下部支持管の内側に前記鉛直管を通し、前記鉛直管を囲んで前記下部支持管の下端を前記コンクリートスラブに固定する下部固定工程と、
(C)前記鉛直管の上端部が開放された状態で前記鉛直管に前記水平管を連結する水平管連結工程と、
(D)前記開口孔の内側に前記鉛直管を通し、前記水平管の取り出し方向に合わせて前記切欠き孔を位置決めし、前記上部本体の底板を前記下部支持管の上端に連結する上部固定工程と、
(E)前記中空管の内側に前記水平管を通し、前記貫通孔パネルを前記上部本体の筒部の外平面に固定するパネル固定工程と、
(F)前記筒部の前記上端と前記固定板の上端とを鍔部で囲んで、前記筒部の前記上端をルーフで開閉可能に閉鎖するルーフ固定工程と、を有する、屋上配管ボックスの設置方法が提供される。
次いで、下部支持管の固定後、上部本体の連結前に、鉛直管の上端部が開放された状態で鉛直管の上端に水平管を連結することができる。
その結果、設置面積(見付面積)、体積及び重量を大幅に小さくすることができ、揚重機(クレーン)を用いずに搬送及び組立ができる。
本発明の屋上配管ボックス10は、屋上のコンクリートスラブ2を貫通して立ち上がる配管1を防雨する機能を有する。
また、屋上のコンクリートスラブ2を貫通して設置されている配管1は、鉛直管1aのみであることが好ましい。なお本発明はこの構成に限定されず、屋上のコンクリートスラブ2を貫通して設置されている配管1に、エルボ1b又はその他の管継手が連結されていてもよい。また、配管1は、本発明が適用できる限りで、管継手を用いない曲管、ダクト、又は配線(ケーブル)であってもよい。
また下部支持管12の長さは、コンクリートスラブ2の上面に固定した際に、鉛直管1aの上部が上端12bより上方に位置するように設定するのがよい。
上部本体14(底板14aと筒部14b)は、有機繊維より引張強度が高いガラス繊維で補強したセメント製(GRC製)の一体部品であることが好ましい。
底板14aの外縁部は、下部支持管12の上端12bより外方かつ下方に張出しており、上端12bに雨水が侵入するのを防ぐようになっている。
図3に示すように、底板14aの内縁部は、下部支持管12の上端内面より内方かつ下方に張出しており、外縁部と内縁部との間の上方に凹んだ位置にパッキン23aを挟持するのがよい。
また底板14aは、下部支持管12の上端部に複数組(例えば4組)の固定金具20b(例えばL形アングル)と固定ボルト21bにより連結される。
上述した構成により、上部本体14の底板14aと下部支持管12の上端12bとの隙間からの雨水の侵入を防ぐことができる。
また、筒部14bは、その外周面に設けられた鉛直な外平面14cと、外平面14cに設けられ上端まで延びる切欠き孔15bとを有する。
外平面14cは、1つに限定されず、2以上であってもよい。また切欠き孔15bも1つに限定されず、2以上であってもよい。
この構成により、組立完了後であっても配管等(水平管1c)の取り出し方向を自由に変更できる。
なお、本例では、1対の傾斜した側面としたが、平行側面であってもよい。
この例において、ルーフ16は、上面視で矩形の平板であり、その四隅に下方に張出した鍔部16aを有する。また鍔部16aの内側に位置するルーフ16の下面は、上部本体14の上端全体と固定板18a(後述する)の上端を覆う大きさを有する。鍔部16aは、筒部14bの上端と固定板18aの上端とを囲むようになっている。
図2に示すように、ルーフ16の下面と上部本体14の上端との間には、パッキン23bが挟持され、その間を液密にシールする。
この構成により、ルーフ16の下面と上部本体14(及び固定板18a)の上端との隙間からの雨水の侵入を防ぐことができる。
固定板18aは、この例ではU字形の平板であり、切欠き孔15bの全体を覆い、かつ筒部14bの上端に達するように設定されている。
この構成により、筒部14bの外平面14cと貫通孔パネル18の固定板18aとの隙間からの雨水の侵入を防ぐことができる。
また、中空管18bは、その内側に水平管1cが通るように、内径が配管1の外径より大きく設定されている。さらに、中空管18bは半径方向に貫通する雌ねじ穴を、周方向に複数(例えば4つ)有している。この雌ねじ穴には固定ボルト21eが螺合し、内側を通る水平管1cを固定するようになっている。
この図において、中空管18bの内面と水平管1cとの間は、シール24a(シリコンシール又は変成シリコン)が充填され、その間を液密にシールする。
この構成により、中空管18bの内面と水平管1cとの隙間からの雨水の侵入を防ぐことができる。
さらに、切欠き孔15bの下部内面は、図3に示すように、外側に向けて下方に傾斜するテーパ面15cになっている。
この構成により、中空管18bと水平管1cとの間から侵入する雨水を、水抜き溝14dを通して外部に排出し、シール24aが劣化した場合でも雨水の侵入を防止することができる。
図3に示すように、防水層4は、下部支持管12の外面上部まで連続して形成され、その上端はバンド5で固定される。防水層4は、上述した固定金具20a,20bの外側に形成するのがよい。さらに、防水層4の上端と上部本体14の底板14aの下面との間にはシール24bが施される。
この構成により、防水層4と下部支持管12との隙間への雨水の侵入を防ぐことができる。
貫通孔パネル18の中空管18bは、小径の配管1に適合するように、設定されている。その他の構成は、第1実施形態と同一である。
貫通孔パネル18の中空管18bは、他端(外方端)にフード25を取付けるフランジ26を有する。その他の構成は、第1実施形態と同一である。
貫通孔パネル18は、中空管18bの代わりにセパレータ付きのプルボックス27を有する。その他の構成は、第1実施形態と同一である。
本発明の方法は、屋上のコンクリートスラブ2を貫通して立ち上がる配管1を防雨する屋上配管ボックス10の設置方法である。配管1は鉛直管1aと水平管1cを有している。
この図において、本発明の方法は、S1〜S7の各工程(ステップ)からなる。
この固定は、例えば固定金具20a(例えばL形アングル)、固定ボルト21a、及びアンカー22(例えば商標登録オールアンカー)によるのがよい。
この連結は、ネジの螺合、溶接、シール材、などによるのがよい。
この連結の際、上部本体14の底板14aと下部支持管12の上端面との間に、パッキン23aを挟持する。
また、この連結は、配管1の水平管1cの取り出し方向に合わせた後に、複数組(例えば4組)の固定金具20b(例えばL形アングル)と固定ボルト21bによるのがよい。
この固定の際に、筒部14bの外平面14cと貫通孔パネル18の固定板18aとの間に、パッキン23cを挟持する。
また、中空管18bの内側を通る水平管1cを固定ボルト21dで固定する。
さらに、中空管18bの内面と水平管1cとの間に、シール24a(シリコンシール又は変成シリコン)を充填し、その間を液密にシールする。
この閉鎖の際に、ルーフ16の下面と上部本体14の上端との間に、パッキン23bを挟持し、その間を液密にシールする。
この防水層4は、下部支持管12の外面上部まで連続して形成し、その上端をバンド5で固定する。防水層4は、上述した固定金具20a,20bの外側に形成する。さらに、防水層4の上端と上部本体14の底板14aの下面との間にシール24bを施す。
次いで、下部支持管12の固定後、上部本体14の連結前に、鉛直管1aの上端部が開放された状態で鉛直管1aの上端に水平管1cを連結することができる。
その結果、屋上配管ボックス10の設置面積(見付面積)、体積及び重量を大幅に小さくすることができ、揚重機(クレーン)を用いずに搬送及び組立ができる。
また、屋上配管ボックス10の最大寸法は、例えば幅が約440mm、高さが約375mmであり、従来のハト小屋とくらべて見付面積は約2割、体積は約1割となる。
さらに、図4に例示したように、配管1が給水管、連結送水管、臭突管、ダクト、又はケーブルである場合にも、貫通孔パネル18の大きさ、又は形状を変えるだけで、その他の構成部品はそのまま用いることができる。
(1)貫通孔パネル18の大きさ、又は形状を変えるだけで、本発明の屋上配管ボックス10を穴開け作業なしに異なる寸法の配管、ダクト、又はケーブルに適用することができる。
(2)屋上配管ボックス10がコンパクトであり、目立ちにくい。
(3)従来のハト小屋のようにパラペットとつながり複雑な躯体とはならないので、パラペットと取合う躯体工事を省略することができる。
(4)コンクリートの養生なしに、屋上配管ボックス10を短時間に設置することができる。
(5)パッキン又はシールが劣化しても雨水の侵入を防止することができる。
(6)組立完了後に、配管等の取り出し方向を自由に変更できる。
2 コンクリートスラブ、3 断熱材、4 防水層、5 バンド、6 保温材、
10 屋上配管ボックス、12 下部支持管、12a 下端、12b 上端、
14 上部本体、14a 底板、14b 筒部、14c 外平面、14d 水抜き溝、
15a 開口孔、15b 切欠き孔、15c テーパ面、16 ルーフ、
16a 鍔部、18 貫通孔パネル、18a 固定板、18b 中空管、
20a,20b,20c 固定金具、
21a,21b,21c,21d,21e 固定ボルト、22 アンカー、
23a,23b,23c パッキン、24a,24b シール、
25 フード、26 フランジ、27 プルボックス
Claims (7)
- 屋上のコンクリートスラブを貫通して立ち上がる配管を防雨する屋上配管ボックスであって、
前記配管は鉛直管と水平管を有しており、
下端が前記鉛直管を囲んで前記コンクリートスラブに固定され、鉛直上方に延びる中空円筒形の下部支持管と、
前記鉛直管を通す開口孔を有し前記下部支持管の上端に連結される底板と、前記底板の外縁部から上方に延び上端が開口する筒部と、を有する上部本体と、を備え、
前記筒部は、その外周面に鉛直な外平面と、該外平面に設けられ上端まで延びる切欠き孔と、を有しており、
さらに、前記外平面に固定される貫通孔パネルと、前記筒部の前記上端を開閉可能に閉鎖するルーフと、を備え、
前記貫通孔パネルは、前記切欠き孔を塞いで前記外平面に固定される固定板と、該固定板を貫通して前記水平管を水平に通す中空管とを有し、
前記ルーフは、前記筒部の前記上端と前記固定板の上端とを囲む鍔部を有する、屋上配管ボックス。 - 前記切欠き孔の下部内面は、外側に向けて下方に傾斜するテーパ面であり、
前記外平面は、前記貫通孔パネルの前記固定板との間に、前記切欠き孔の下部に設けられ前記切欠き孔から前記固定板の外部まで下方に延びる水抜き溝を有する、請求項1に記載の屋上配管ボックス。 - 前記水平管の取り出し方向に合わせて前記切欠き孔を位置決めし、前記底板と前記下部支持管の前記上端とを連結する固定金具を備える、請求項1に記載の屋上配管ボックス。
- 前記下部支持管は、硬質塩化ビニル管であり、
前記上部本体は、ガラス繊維で補強したセメント製であり、
前記貫通孔パネルは、金属製又は前記セメント製である、請求項1に記載の屋上配管ボックス。 - 前記配管は、給水管、連結送水管、臭突管、ダクト、又はケーブルである、請求項1に記載の屋上配管ボックス。
- 屋上のコンクリートスラブを貫通して立ち上がる配管を防雨する屋上配管ボックスの設置方法であって、
前記配管は鉛直管と水平管を有しており、
(A)中空円筒形の下部支持管と、
開口孔、上端の開口、及び上端まで延びる切欠き孔を有する上部本体と、
前記切欠き孔を塞ぐ固定板と、前記固定板を貫通して前記水平管を水平に通す中空管とを有する貫通孔パネルと、を準備する準備工程と、
(B)前記下部支持管の内側に前記鉛直管を通し、前記鉛直管を囲んで前記下部支持管の下端を前記コンクリートスラブに固定する下部固定工程と、
(C)前記鉛直管の上端部が開放された状態で前記鉛直管に前記水平管を連結する水平管連結工程と、
(D)前記開口孔の内側に前記鉛直管を通し、前記水平管の取り出し方向に合わせて前記切欠き孔を位置決めし、前記上部本体の底板を前記下部支持管の上端に連結する上部固定工程と、
(E)前記中空管の内側に前記水平管を通し、前記貫通孔パネルを前記上部本体の筒部の外平面に固定するパネル固定工程と、
(F)前記筒部の前記上端と前記固定板の上端とを鍔部で囲んで、前記筒部の前記上端をルーフで開閉可能に閉鎖するルーフ固定工程と、を有する、屋上配管ボックスの設置方法。 - さらに、前記コンクリートスラブの上面に、前記下部支持管の周りまで断熱材を敷設し、その上に防水層を形成する後処理工程を有する、請求項6に記載の屋上配管ボックスの設置方法。
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