JP6561505B2 - 等速ジョイント - Google Patents
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- F16D3/205—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints the pins extending radially outwardly from the coupling part
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Description
前記内側部材は、前記脚軸に対して当該脚軸の延伸方向への相対移動を規制され、且つ前記保持部材に対して前記軌道溝の溝深さ方向への相対移動を許容される。前記内側部材の前記側端面は、前記外側ジョイント部材の軸方向の断面形状が円弧凸状に形成され、当該側端面に対向する前記保持部材の内周面と接触する接触面を有する。前記接触面における前記円弧凸状の中心位置は、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転の中心位置に設定される。前記接触面の曲率半径は、前記内側部材と前記脚軸との接触部位から前記側端面と対向する前記保持部材の内周面までの距離に等しい値、または当該距離よりも小さい値に設定される。
前記等速ジョイントのトルク伝達に伴って前記脚軸が前記軌道溝に対して前記外側ジョイント部材の軸方向に傾動した場合に、当該脚軸の傾動に連動して、前記内側部材と前記脚軸との間における動力伝達の方向に平行な軸線周りに前記内側部材が前記保持部材に対して相対回転する。
(等速ジョイントの全体構成)
本発明の等速ジョイント1について、図1および図2を参照して説明する。ここで、本実施形態の等速ジョイント1は、例えば、車両の動力伝達シャフトに用いられる。動力伝達シャフトは、ディファレンシャルギヤ(図示せず)と車輪(図示せず)との連結部位に用いられる。
転動体ユニット30は、図2および図3に示すように、内側部材40と、複数の転動体60と、保持部材70とを備え、循環式を採用する。内側部材40は、全体としては、環状に形成される。内側部材40は、複数の脚軸22の各々に対して傾動可能に設けられ、脚軸22に対する転動体ユニット30の傾動を可能にしている。また、内側部材40は、脚軸22との間で動力伝達可能に設けられ、脚軸22と転動体ユニット30との間での動力伝達を可能にしている。内側部材40は、外面に軌道溝12の溝側面12bと対向する動力伝達面54を有する。
内側部材40は、本実施形態において、外輪10の軌道溝12の溝幅方向に分割された一対の第一分割部材41、第二分割部材42により構成される。第一分割部材41および第二分割部材42は、トリポード20の回転軸および脚軸22の中心軸を含む平面を基準に面対称な形状からなる。第一分割部材41および第二分割部材42は、それぞれ独立した部材であって、図2に示すように、軌道溝12の溝幅方向の両側から脚軸22を挟むように配置される。第一分割部材41および第二分割部材42は、上記のように面対称な形状により構成されるため、以下では一方の第一分割部材41の詳細な形状について説明する。
実施形態において、等速ジョイント1のトルク伝達に伴って脚軸22が軌道溝12に対して外輪10の軸方向に傾動した場合に、当該脚軸22の傾動に連動して、内側部材40と脚軸22との間における動力伝達の方向Tdに平行な軸線周りに内側部材40が保持部材70に対して相対回転する。
このような構成によると、内側部材40と保持部材70との間に設けられた隙間Gpによって、保持部材70に対する内側部材40の相対回転が許容される。これにより、脚軸22との間でのトルク伝達に伴って回転モーメントが発生した場合に、内側部材40のみが回転して、転動体ユニット30が全体として傾斜することが抑制される。
このような構成によると、保持部材70に対して相対回転した場合に、内側部材40の端面と保持部材70の内周面73との間隔が所定量に維持される。これにより、内側部材40と保持部材70との間の機械的ガタが小さくなり、等速ジョイント1の動作安定性を向上できる。
このような構成によると、内側部材40が脚軸22に対して脚軸22の延伸方向への相対移動を規制されるように、脚軸22と内側部材40の内周面73とが接触する場合には、当該接触部位において内側部材40が脚軸22から荷重を受ける。このとき、等速ジョイント1のトルク伝達において、比較的大きな回転モーメントが発生した場合に、保持部材70に対する内側部材40の相対回転を許容する構成は、保持部材70への影響を抑制できるので特に有用である。
(転動体ユニット30について)
実施形態において、内側部材40は、内側部材40における第一距離Le1(内側部材40の長手方向において一対の側端面53の最外部同士の離間距離(図5を参照))が保持部材70における内周距離Li以下に設定されることにより(Le1≦Li)、保持部材70に対して軌道溝12の溝深さ方向(図4の上下方向)への相対移動を許容される。そのため、等速ジョイント1の組み付け工程においては、内側部材40が保持部材70から脱落するおそれがある。
実施形態において、側端面53の接触面53aの曲率半径Rcは、内側部材40と脚軸22との接触部位から側端面53と対向する保持部材70の内周面73までの距離に設定される。これに対して、側端面53の接触面53aの曲率半径Rcは、実施形態において例示した値よりも大きく、または小さく設定される構成としてもよい。このような構成においても、内側部材40の側端面53と、当該側端面53と対向する保持部材70の内周面73との間には、実施形態と同様に、保持部材70に対する内側部材40の相対回転を許容する隙間Gpが形成される。よって、実施形態と同様の効果を奏する。
実施形態において、内側部材40の側端面53と保持部材70の内周面73との間には、隙間Gpが設けられる。具体的には、当該隙間Gpは、側端面53が凸状曲面である接触面53aを有することにより形成される。
実施形態において、内側部材40は、凹部52が脚軸22の先端部と係合することにより、脚軸22に対して当該脚軸22の延伸方向への相対移動が規制される。さらに、内側部材40は、内側部材40における第一距離が保持部材70における内周距離Li以下に設定されることにより、保持部材70に対して軌道溝12の溝深さ方向(図4の上下方向)への相対移動を許容される。
実施形態において、内側部材40が保持部材70に対して所定角度θ相対回転した場合に、側端面53の斜面部53bは、保持部材70の内周面73に接触して相対回転を規制するように、回転規制部として機能する。これに対して、転動体ユニット30は、回転規制部として種々の態様を採用し得る。
実施形態において、転動体ユニット30の内側部材40は、別々の部材からなる第一分割部材41および第二分割部材42により構成される。これに対して、内側部材40は、これらの分割部材が一体に形成された一つの部材により構成されるようにしてもよい。このようなタイプの転動体ユニット30においても、実施形態と同様の構成を適用することにより、同様の効果を奏する。
Claims (11)
- 軸方向一方側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝を備える外側ジョイント部材と、
前記軌道溝に挿入される脚軸を複数備える内側ジョイント部材と、
環状に形成され、複数の前記脚軸の各々に対して傾動可能に且つ前記脚軸との間で動力伝達可能に設けられ、外面に前記外側ジョイント部材の軸方向の両端部に位置する側端面および前記軌道溝の溝側面と対向する平面状の動力伝達面を有する複数の内側部材と、
前記軌道溝の溝側面と前記動力伝達面との間に、前記軌道溝の溝側面に沿って転動可能に設けられる複数の転動体と、
前記転動体が前記内側部材の外周を循環可能となるように前記転動体を保持する保持部材と、を備え、
前記内側部材は、前記脚軸に対して当該脚軸の延伸方向への相対移動を規制され、且つ前記保持部材に対して前記軌道溝の溝深さ方向への相対移動を許容され、
前記内側部材の前記側端面は、前記外側ジョイント部材の軸方向の断面形状が円弧凸状に形成され、当該側端面に対向する前記保持部材の内周面と接触する接触面を有し、
前記接触面における前記円弧凸状の中心位置は、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転の中心位置に設定され、
前記接触面の曲率半径は、前記内側部材と前記脚軸との接触部位から前記側端面と対向する前記保持部材の内周面までの距離に等しい値、または当該距離よりも小さい値に設定され、
前記等速ジョイントのトルク伝達に伴って前記脚軸が前記軌道溝に対して前記外側ジョイント部材の軸方向に傾動した場合に、当該脚軸の傾動に連動して、前記内側部材と前記脚軸との間における動力伝達の方向に平行な軸線周りに前記内側部材が前記保持部材に対して相対回転する、等速ジョイント。 - 前記内側部材の前記側端面と、当該側端面と対向する前記保持部材の内周面との間には、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転を許容する隙間が設けられる、請求項1に記載の等速ジョイント。
- 軸方向一方側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝を備える外側ジョイント部材と、
前記軌道溝に挿入される脚軸を複数備える内側ジョイント部材と、
環状に形成され、複数の前記脚軸の各々に対して傾動可能に且つ前記脚軸との間で動力伝達可能に設けられ、外面に前記外側ジョイント部材の軸方向の両端部に位置する側端面および前記軌道溝の溝側面と対向する平面状の動力伝達面を有する複数の内側部材と、
前記軌道溝の溝側面と前記動力伝達面との間に、前記軌道溝の溝側面に沿って転動可能に設けられる複数の転動体と、
前記転動体が前記内側部材の外周を循環可能となるように前記転動体を保持する保持部材と、を備え、
前記内側部材の前記側端面と、当該側端面と対向する前記保持部材の内周面との間には、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転を許容する隙間が設けられ、
前記等速ジョイントのトルク伝達に伴って前記脚軸が前記軌道溝に対して前記外側ジョイント部材の軸方向に傾動した場合に、当該脚軸の傾動に連動して、前記内側部材と前記脚軸との間における動力伝達の方向に平行な軸線周りに前記内側部材が前記保持部材に対して相対回転する、等速ジョイント。 - 前記内側部材は、前記脚軸に対して当該脚軸の延伸方向への相対移動を規制され、且つ前記保持部材に対して前記軌道溝の溝深さ方向への相対移動を許容され、
前記内側部材の前記側端面は、前記外側ジョイント部材の軸方向の断面形状が円弧凸状に形成され、当該側端面に対向する前記保持部材の内周面と接触する接触面を有し、
前記接触面における前記円弧凸状の中心位置は、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転の中心位置に設定され、
前記接触面の曲率半径は、前記内側部材と前記脚軸との接触部位から前記側端面と対向する前記保持部材の内周面までの距離に等しい値、または当該距離よりも小さい値に設定される、請求項3に記載の等速ジョイント。 - 前記内側部材の前記側端面は、前記内側部材が前記保持部材に対して所定角度相対回転した場合に当該側端面と対向する前記保持部材の前記内周面と接触して、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転を規制する回転規制部を有する、請求項1,2,4の何れか一項に記載の等速ジョイント。
- 前記保持部材の前記内周面は、平面状に形成され、
前記回転規制部は、前記接触面と連続し、且つ前記保持部材の前記内周面と面接触可能な平面状に形成される、請求項5に記載の等速ジョイント。 - 前記内側部材および前記保持部材の一方は、前記保持部材に対して前記内側部材が前記軌道溝の溝深さ方向の所定位置まで移動した場合に前記内側部材および前記保持部材の他方に移動方向に係合して、前記保持部材に対する前記内側部材の相対移動を規制する移動規制部を有する、請求項1,2,4−6の何れか一項に記載の等速ジョイント。
- 前記移動規制部は、前記内側部材に係り止め可能に前記保持部材の内周面に設けられ、前記内側部材の前記側端面に向かって突出する突起部を有する、請求項7に記載の等速ジョイント。
- 前記移動規制部は、
前記保持部材に対して前記内側部材が前記軌道溝の溝深さ方向の一方側の所定位置まで移動した場合に前記保持部材に対する前記内側部材の相対移動を規制する第一の前記突起部と、
前記保持部材に対して前記内側部材が前記軌道溝の溝深さ方向の他方側の所定位置まで移動した場合に前記保持部材に対する前記内側部材の相対移動を規制する第二の前記突起部と、を有する、請求項8に記載の等速ジョイント。 - 前記内側部材の前記側端面は、当該側端面に対向する前記保持部材の内周面に向かって突出する凸状曲面を有する、請求項1−9の何れか一項に記載の等速ジョイント。
- 前記転動体は、軸状に形成され、円筒状の外周面を有する、請求項1−10の何れか一項に記載の等速ジョイント。
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