JP6561505B2 - 等速ジョイント - Google Patents

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Description

本発明は、回転軸線方向の伸縮を許容するスライド式の等速ジョイントに関するものである。
スライド式の等速ジョイントとして、特許文献1には、トリポード型等速ジョイントが開示されている。特許文献1の等速ジョイントは、内側ジョイント部材(トリポード)に設けられた3本の脚軸にそれぞれ支持され、複数の転動体が外周を循環する循環式の転動体ユニットを備える。このような循環式の転動体ユニットを備える等速ジョイントがジョイント角を付与された状態でトルク伝達を行うと、転動体ユニットが外側ジョイント部材(外輪)の軌道溝を移動するとともに、トリポードの脚軸が外輪の軌道溝に対して外輪の軸方向に傾動する。
特開2010−007701号公報
転動体ユニットに対してトリポードの脚軸が傾動しながら動力を加えることにより、転動体ユニットには、上記動力の伝達方向に平行な軸線周りの回転モーメントが発生する。そうすると、転動体ユニットが外輪の軸方向に対して傾斜して、転動体ユニットが保持する複数の転動体の循環方向と、外輪の軌道溝における転動体ユニットの移動方向との間に角度差が生じるおそれがある。また、転動体ユニットの回転角度が大きくなると、転動体ユニットが外輪の軌道溝の溝底面に接触して摺動抵抗となるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ジョイント角を付与した状態でトルク伝達を行った際に、複数の転動体を保持する保持部材の傾斜を抑制することが可能な等速ジョイントを提供することを目的とする。
(請求項1)本発明に係る等速ジョイントは、軸方向一方側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝を備える外側ジョイント部材と、前記軌道溝に挿入される脚軸を複数備える内側ジョイント部材と、環状に形成され、複数の前記脚軸の各々に対して傾動可能に且つ前記脚軸との間で動力伝達可能に設けられ、外面に前記外側ジョイント部材の軸方向の両端部に位置する側端面および前記軌道溝の溝側面と対向する平面状の動力伝達面を有する複数の内側部材と、前記軌道溝の溝側面と前記動力伝達面との間に、前記軌道溝の溝側面に沿って転動可能に設けられる複数の転動体と、前記転動体が前記内側部材の外周を循環可能となるように前記転動体を保持する保持部材と、を備える。
前記内側部材は、前記脚軸に対して当該脚軸の延伸方向への相対移動を規制され、且つ前記保持部材に対して前記軌道溝の溝深さ方向への相対移動を許容される。前記内側部材の前記側端面は、前記外側ジョイント部材の軸方向の断面形状が円弧凸状に形成され、当該側端面に対向する前記保持部材の内周面と接触する接触面を有する。前記接触面における前記円弧凸状の中心位置は、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転の中心位置に設定される。前記接触面の曲率半径は、前記内側部材と前記脚軸との接触部位から前記側端面と対向する前記保持部材の内周面までの距離に等しい値、または当該距離よりも小さい値に設定される。
前記等速ジョイントのトルク伝達に伴って前記脚軸が前記軌道溝に対して前記外側ジョイント部材の軸方向に傾動した場合に、当該脚軸の傾動に連動して、前記内側部材と前記脚軸との間における動力伝達の方向に平行な軸線周りに前記内側部材が前記保持部材に対して相対回転する。
請求項1に記載の発明によると、内側部材、複数の転動体、および保持部材により循環式の転動体ユニットが構成される。この転動体ユニットは、等速ジョイントのトルク伝達の際には、外側ジョイント部材の軌道溝に対して傾動する内側ジョイント部材の脚軸から荷重を受ける。そのため、内側部材は、内側ジョイント部材の脚軸の傾動と連動して、脚軸とともに外側ジョイント部材の軌道溝に対して傾動する。このとき、内側部材は、脚軸との間における動力伝達の方向に平行は軸線周りに保持部材に対して相対回転する。
これにより、内側部材の傾動に伴って保持部材が外側ジョイント部材の軌道溝に対して傾斜することを抑制できる。つまり、転動体ユニットは、内側ジョイント部材の脚軸が傾動しながら内側部材に荷重を加えた場合(動力を伝達した場合)に、発生する回転モーメントを内側部材において吸収する。よって、転動体ユニットは、全体としては外側ジョイント部材の軸方向に対する傾斜を抑制される。従って、複数の転動体の循環方向と、外側ジョイント部材の軌道溝における転動体ユニットの移動方向との間に角度差が生じることが防止される。また、転動体ユニットが傾斜して外側ジョイント部材の軌道溝の溝底面に転動体ユニットが接触することを防止できる。
実施形態における等速ジョイントの外側ジョイント部材の軸方向断面および転動体ユニットの一部の断面を示す斜視図である。 トリポードと、内側部材を分離された転動体ユニットとを示す斜視図である。 転動体ユニットの上面図である。 図3におけるIV-IV断面図である。 図4における内側部材のみを示す断面図である。 図5におけるVI-VI断面図である。 図4における内側部材を除いた転動体および保持部材を示す断面図である。 図4の一部の拡大図である。 保持部材に対する内側部材の相対回転が規制されている状態を示す図8に対応する拡大図である。 実施形態の変形態様:移動規制部に係る第一の適用例における転動体ユニットの内側部材を除いた転動体および保持部材を拡大して示す断面図である。 保持部材に対する内側部材の相対移動が規制されている状態を示す拡大図である。 移動規制部に係る第二の適用例における転動体ユニットの内側部材を除いた転動体および保持部材を拡大して示す断面図である。
<実施形態>
(等速ジョイントの全体構成)
本発明の等速ジョイント1について、図1および図2を参照して説明する。ここで、本実施形態の等速ジョイント1は、例えば、車両の動力伝達シャフトに用いられる。動力伝達シャフトは、ディファレンシャルギヤ(図示せず)と車輪(図示せず)との連結部位に用いられる。
等速ジョイント1は、図1に示すように、外輪10(本発明の「外側ジョイント部材」に相当する)と、トリポード20(本発明の「内側ジョイント部材」に相当する)と、3つの転動体ユニット30とから構成される。図1には、シャフト2の回転軸と外輪10の回転軸とがなす角度(以下、「ジョイント角」とも称する)が0°の状態にある等速ジョイント1が示されている。
外輪10は、軸方向一方側に開口部11を有する筒状(本実施形態においては、有底筒状)に形成される。外輪10の底部外側は、ディファレンシャルに連結される。外輪10の筒状部分の内周面には、開口部11から軸方向(図1の左右方向)に延びる複数の軌道溝12が、周方向に等間隔に形成される。
それぞれの軌道溝12における溝延伸方向に直交する断面形状は、外輪10の回転軸中心に向かって開口する溝形状からなる。軌道溝12は、平面状に形成された溝底面12aと、溝底面12aの溝幅方向の両側に位置して互いに対向する一対の溝側面12bとにより構成される。
トリポード20は、外輪10の内側に配置される。トリポード20は、外輪10に対して、外輪10の回転軸方向に移動可能であると共に、傾動可能である。トリポード20は、図2に示すように、環状に形成されたボス21と、ボス21から径方向外方に延びる3本の脚軸22とを備える。ボス21は、内周側をシャフト2に一体的に連結される。
脚軸22の各々は、外周面が球面凸状に形成された先端部と、当該先端部をボス21に連結する根元部とから構成される。脚軸22の先端部における軸心方向(脚軸22の延伸方向)の断面形状は、円弧凸状を呈する。また、脚軸22の先端部は、外輪10の軌道溝12に挿入される。
転動体ユニット30は、全体としては、環状に形成される。本実施形態において、転動体ユニット30は、矩形状に形成される。転動体ユニット30は、脚軸22の先端部の外周側に回転可能に、且つ脚軸22の軸線に対して傾動可能に支持される。転動体ユニット30は、外輪10の軌道溝12に沿って移動可能に軌道溝12に配置される。転動体ユニット30は、外輪10の軌道溝12と脚軸22との間に介在し、両部材間でのトルク伝達を可能に構成される。
(転動体ユニット30の詳細構成)
転動体ユニット30は、図2および図3に示すように、内側部材40と、複数の転動体60と、保持部材70とを備え、循環式を採用する。内側部材40は、全体としては、環状に形成される。内側部材40は、複数の脚軸22の各々に対して傾動可能に設けられ、脚軸22に対する転動体ユニット30の傾動を可能にしている。また、内側部材40は、脚軸22との間で動力伝達可能に設けられ、脚軸22と転動体ユニット30との間での動力伝達を可能にしている。内側部材40は、外面に軌道溝12の溝側面12bと対向する動力伝達面54を有する。
転動体60は、軌道溝12の溝側面12bと内側部材40の動力伝達面54との間に、軌道溝12の溝側面12bに沿って転動可能に設けられる。本実施形態において、転動体60は、軸状に形成されたニードルである。転動体60は、円筒状の外周面を有する本体部61と、当該本体部の両端から軸方向に突出する小径部62とにより構成される。
保持部材70は、複数の転動体60が内側部材40の外周を循環可能となるように複数の転動体60を保持する。保持部材70は、図3に示すように、全体としては環状に形成され、内側部材40の外周を囲む形状をなしている。この保持部材70は、転動体60の循環路を形成する一対の循環路形成部材により構成される。一対の循環路形成部材は、互いのレール部71を軸方向(図4の上下方向)に対向させた状態で、それぞれの連結部72をかしめて一体的に連結されている。
一対のレール部71は、転動体60の軸方向両端に位置する小径部62を覆うように保持する。これにより、保持部材70は、転動体60の軸方向移動を規制するとともに、転動体60を循環路に沿って循環可能としている。また、保持部材70は、連結された2組の連結部72により、外輪10の軸方向に対向する一対の内周面73が形成される。一対の内周面73の各々は、本実施形態において、保持部材70の軸方向に平行で、且つ外輪10の軸方向に直交する平面状に形成される。
(内側部材40の詳細構成)
内側部材40は、本実施形態において、外輪10の軌道溝12の溝幅方向に分割された一対の第一分割部材41、第二分割部材42により構成される。第一分割部材41および第二分割部材42は、トリポード20の回転軸および脚軸22の中心軸を含む平面を基準に面対称な形状からなる。第一分割部材41および第二分割部材42は、それぞれ独立した部材であって、図2に示すように、軌道溝12の溝幅方向の両側から脚軸22を挟むように配置される。第一分割部材41および第二分割部材42は、上記のように面対称な形状により構成されるため、以下では一方の第一分割部材41の詳細な形状について説明する。
第一分割部材41は、内側部材40の軸方向(図3の前後方向)から見た形状がU字型のブロック状に形成される。第一分割部材41の側周面のうち脚軸22の外周面に対向する内側面51には、図5および図6に示すように、円形の凹部52が設けられている。凹部52は、第一分割部材41が脚軸22の外周側に配置された状態において、脚軸22の先端部の外周面との間で動力を伝達可能に接触する部位である。
また、凹部52の円弧状断面の曲率半径は、脚軸22の先端部の最外周面の曲率半径と同程度、若しくはそれよりも少し大きい値に設定される。これにより、凹部52は、等速ジョイント1のトルク伝達において脚軸22と線接触または点接触した状態で係合する。
つまり、凹部52は、脚軸22に対する第一分割部材41の傾動を許容しつつ、凹部52の径方向への相対移動を規制する。このような構成により、一対の第一分割部材41、第二分割部材42により構成される内側部材40は、脚軸22に対して脚軸22の延伸方向への相対移動を規制される。
第一分割部材41は、環状に形成された内側部材40の外面(第一分割部材41の側周面)に外輪10の軸方向の両端部に位置する側端面53および軌道溝12の溝側面12bと対向する動力伝達面54を有する。側端面53は、第一分割部材41の長手方向(図4の左右方向)の両端面である。ここで、図5に示すように、内側部材40の長手方向において一対の側端面53の最外部同士の離間距離を第一距離Le1とする。
また、図7に示すように、保持部材70において外輪10の軸方向に対向する一対の内周面73同士の離間距離を内周距離Liとする。本実施形態において、第一距離Le1は、内周距離Liと同程度、または内周距離Liよりも僅かに小さく設定されている。そのため、内側部材40は、保持部材70に対して軌道溝12の溝深さ方向(図4の上下方向)への相対移動を許容される。
本実施形態において、転動体ユニット30は、等速ジョイント1のトルク伝達に伴って脚軸22が軌道溝12に対して外輪10の軸方向に傾動した場合に、当該脚軸22の傾動に連動して、内側部材40と脚軸22との間における動力伝達の方向Tdに平行な軸線周りに内側部材40が保持部材70に対して相対回転可能に構成される。
上記の「動力伝達の方向Td」とは、内側部材40と脚軸22の接触部位を通りトリポード20の回転中心を中心とする仮想円において上記の接触部位での接線方向であって、本実施形態においては図3の上下方向および図4の前後方向に相当する。また、「動力」は、等速ジョイント1が伝達するトルクに応じて内側部材40と脚軸22のとの間に生じる荷重に相当し、内側部材40が脚軸22から受ける反力を含む。
本実施形態において、内側部材40のうちトルク伝達側にある第一分割部材41または第二分割部材42は、内側面51の凹部52において脚軸22と接触し、当該接触部位を回転の中心位置Pcとして、脚軸22の傾動に連動して回転する(図8および図9を参照)。より具体的には、図8に示すように、内側部材40の側端面53と、当該側端面53と対向する保持部材70の内周面73との間には、保持部材70に対する内側部材40の相対回転を許容する隙間Gpが設けられる。
ここで、内側部材40の側端面53は、図8に示すように、外輪10の軸方向の断面形状が円弧凸状に形成され、当該側端面53に対向する保持部材70の内周面73に接触する接触面53aを有する。当該接触面53aにおける円弧凸状の中心位置は、保持部材70に対する内側部材40の相対回転の中心位置Pcに設定される。
そして、接触面53aの曲率半径Rc(図5を参照)は、内側部材40と脚軸22との接触部位から側端面53と対向する保持部材70の内周面73までの距離Dc(図4を参照)に等しい値、または当該距離Dcよりも小さい値に設定される。本実施形態において、接触面53aの曲率半径Rcは、距離Dcに等しい値、換言すると内側部材40における第一距離Le1のおよそ半分に相当する値に設定される。
上記のように、内側部材40における側端面53は、当該側端面53に対向する保持部材70の内周面73に向かって突出する凸状曲面である接触面53aを有する。これにより、接触面53aの一部が保持部材70の内周面73に接触した場合に、図8に示すように、当該接触部位を挟んで転動体ユニット30の軸方向の両側に隙間Gpがそれぞれ設けられる。
ここで、循環式の転動体ユニット30を備える等速ジョイント1がジョイント角を付与された状態でトルク伝達を行うと、転動体ユニット30が外輪10の軌道溝12を移動するとともに、脚軸22が外輪10の軌道溝12に対して外輪10の軸方向に傾動する。そのため、転動体ユニット30に対して、脚軸22は、傾動しながら動力を伝達する。
そうすると、転動体ユニット30には、上記の動力伝達の方向Tdに平行な軸線周りの回転モーメントが発生する。このとき、転動体ユニット30は、上記のような構成により、脚軸22の傾動に連動して、保持部材70に対して内側部材40を相対回転させる。これにより、内側部材40の回転運動が保持部材70と独立するため、上記の回転モーメントの影響によって保持部材70を含む転動体ユニット30は、全体として外輪10の軸方向に対する傾斜を抑制される。
また、本実施形態において、内側部材40の側端面53は、図9に示すように、内側部材40が保持部材70に対して所定角度θ相対回転した場合に、当該側端面53と対向する保持部材70の内周面73と接触して保持部材70に対する内側部材40の相対回転を規制する斜面部53b(本発明の「回転規制部」に相当する)を有する。この斜面部53bは、凸状曲面である接触面53aと連続し、且つ保持部材70の内周面73と面接触可能な平面状に形成される。
ここで、図5に示すように、内側部材40における一方の側端面53の斜面部53bから他方の側端面53の最外部までの離間距離を第二距離Le2とする。本実施形態において、第二距離Le2は、保持部材70における内周距離Liと同程度、または内周距離Liよりも僅かに大きく設定されている。そのため、保持部材70に対して所定角度θだけ相対回転すると、一方の側端面53の斜面部53b、および他方の側端面53の接触面53aが一対の内周面73に共に接触する。これにより、保持部材70に対する内側部材40の相対回転が規制される。
(実施形態の構成による効果)
実施形態において、等速ジョイント1のトルク伝達に伴って脚軸22が軌道溝12に対して外輪10の軸方向に傾動した場合に、当該脚軸22の傾動に連動して、内側部材40と脚軸22との間における動力伝達の方向Tdに平行な軸線周りに内側部材40が保持部材70に対して相対回転する。
このような構成によると、転動体ユニット30は、等速ジョイント1のトルク伝達の際には、外輪10の軌道溝12に対して傾動する脚軸22から荷重を受ける。そのため、内側部材40は、脚軸22の傾動と連動して、脚軸22とともに外輪10の軌道溝12に対して傾動する。このとき、内側部材40は、脚軸22から受ける荷重の方向(動力伝達の方向Td)を中心軸として保持部材70に対して相対回転する。
これにより、内側部材40の傾動に伴って保持部材70が外輪10の軌道溝12に対して傾斜することを抑制できる。つまり、転動体ユニット30は、脚軸22が傾動しながら内側部材40に荷重を加えた場合(動力を伝達した場合)に、発生する回転モーメントを内側部材40において吸収する。よって、転動体ユニット30は、全体としては外輪10の軸方向に対する傾斜を抑制される。従って、複数の転動体60の循環方向と、外輪10の軌道溝12における転動体ユニット30の移動方向との間に角度差が生じることが防止される。また、転動体ユニット30が傾斜して外輪10の軌道溝12の溝底面12aに転動体ユニット30が接触することを防止できる。
また、内側部材40の側端面53と、当該側端面53と対向する保持部材70の内周面73との間には、保持部材70に対する内側部材40の相対回転を許容する隙間Gpが設けられる。
このような構成によると、内側部材40と保持部材70との間に設けられた隙間Gpによって、保持部材70に対する内側部材40の相対回転が許容される。これにより、脚軸22との間でのトルク伝達に伴って回転モーメントが発生した場合に、内側部材40のみが回転して、転動体ユニット30が全体として傾斜することが抑制される。
また、内側部材40の側端面53は、当該側端面53に対向する保持部材70の内周面73に向かって突出する凸状曲面を有する。
このような構成によると、保持部材70に対して相対回転した場合に、内側部材40の端面と保持部材70の内周面73との間隔が所定量に維持される。これにより、内側部材40と保持部材70との間の機械的ガタが小さくなり、等速ジョイント1の動作安定性を向上できる。
また、内側部材40は、脚軸22に対して当該脚軸22の延伸方向への相対移動を規制され、且つ保持部材70に対して軌道溝12の溝深さ方向への相対移動を許容される。
このような構成によると、内側部材40が脚軸22に対して脚軸22の延伸方向への相対移動を規制されるように、脚軸22と内側部材40の内周面73とが接触する場合には、当該接触部位において内側部材40が脚軸22から荷重を受ける。このとき、等速ジョイント1のトルク伝達において、比較的大きな回転モーメントが発生した場合に、保持部材70に対する内側部材40の相対回転を許容する構成は、保持部材70への影響を抑制できるので特に有用である。
また、内側部材40の側端面53は、外輪10の軸方向の断面形状が円弧凸状に形成され、当該側端面53に対向する保持部材70の内周面73と接触する接触面53aを有する。接触面53aにおける円弧凸状の中心位置は、保持部材70に対する内側部材40の相対回転の中心位置に設定される。接触面53aの曲率半径Rcは、内側部材40と脚軸22との接触部位から側端面53と対向する保持部材70の内周面73までの距離Dcに等しい値に設定される。
このような構成によると、保持部材70に対して内側部材40が相対回転する際に、回転角度の大小に関わらず、接触面53aの一部が保持部材70の内周面73と接触する。そのため、内側部材40と保持部材70との間の機械的ガタが小さくなり、等速ジョイント1の動作安定性を向上できる。
また、保持部材70の内周面73は、平面状に形成される。内側部材40の側端面53は、内側部材40が保持部材70に対して所定角度θ相対回転した場合に、当該側端面53と対向する保持部材70の内周面73と接触して保持部材70に対する内側部材40の相対回転を規制する回転規制部(斜面部53b)を有し、回転規制部(53b)は、接触面53aと連続し、且つ保持部材70の内周面73と面接触可能な平面状に形成される。
このような構成によると、予め設定された所定角度θをなすまで内側部材40が保持部材70に対して相対回転した場合に、斜面部53bが保持部材70の内周面73に面接触して、所定角度θ以上に両部材が相対回転することを防止する。ここで、内側部材40が保持部材70に対して相対回転すると、当該回転に伴って動力伝達面54に接触し得る転動体60の数量が低減するおそれがある。そこで、上記のような構成とすることにより、内側部材40が保持部材70に対して過剰に相対回転することが防止され、動力伝達面54に接触する転動体60の数量が確保される。
<実施形態の変形態様>
(転動体ユニット30について)
実施形態において、内側部材40は、内側部材40における第一距離Le1(内側部材40の長手方向において一対の側端面53の最外部同士の離間距離(図5を参照))が保持部材70における内周距離Li以下に設定されることにより(Le1≦Li)、保持部材70に対して軌道溝12の溝深さ方向(図4の上下方向)への相対移動を許容される。そのため、等速ジョイント1の組み付け工程においては、内側部材40が保持部材70から脱落するおそれがある。
そこで、転動体ユニット30は、保持部材70に対する内側部材40の相対移動を一定の範囲で程度許容しつつ、当該一定の範囲を超える相対移動を規制する機構を有する態様を採用してもよい。このような構成において、内側部材40および保持部材70の一方は、保持部材70に対して内側部材40が軌道溝12の溝深さ方向の所定位置まで移動した場合に内側部材40および保持部材70の他方に移動方向に係合して、保持部材70に対する内側部材40の相対移動を規制する移動規制部を有する。
ここで、上記の移動規制部に係る第一の適用例について、図10および図11を参照して説明する。第一の適用例として、移動規制部は、図10に示すように、保持部材170の一対の内周面73に設けられた複数の突起部174を有する。より詳細には、複数の突起部174の各々は、内側部材40に係り止め可能に保持部材170の内周面73に設けられ、内側部材40の側端面53に向かって突出する。
ここで、保持部材170を構成する一対の循環路形成部材のうち図10の上側に位置する一方を第一循環路形成部材Mc11とし、一対の循環路形成部材のうち図10の下側に位置する他方を第二循環路形成部材Mc12とする。第一循環路形成部材Mc11の突起部174と第二循環路形成部材Mc12の内周面73との離間距離Li1が内側部材40における第一距離Le1よりも短くなるように(Li1<Le1)、突起部174の突出量が設定される。
また、第一の適用例においては、第一循環路形成部材Mc11および第二循環路形成部材Mc12は、実施形態と同様に同一形状の部品である。第一循環路形成部材Mc11および第二循環路形成部材Mc12は、一方のレール部71に他方のレール部71を対向して配置される。そのため、第二循環路形成部材Mc12の突起部174と第一循環路形成部材Mc11の内周面73との離間距離Li2は、上記の離間距離Li1に等しく(Li1=Li2)、同様に、内側部材40における第一距離Le1よりも短い(Li2<Le2)。
上記のような構成からなる移動規制部によると、図11の左側に示すように、保持部材170に対して内側部材40が軌道溝12の溝深さ方向の一方側(図11の下側)の所定位置Pwまで移動した場合には、第一循環路形成部材Mc11に形成された第一の突起部174が内側部材40に係り止めされる。これにより、移動規制部は、保持部材170に対する内側部材40の相対移動を規制し、保持部材170から内側部材40が溝深さ方向の一方側に抜け落ちることを防止する。
また、図11の右側に示すように、保持部材170に対して内側部材40が軌道溝12の溝深さ方向の他方側(図11の上側)の所定位置Puまで移動した場合には、第二循環路形成部材Mc12に形成された第二の突起部174が内側部材40に係り止めされる。これにより、移動規制部は、保持部材170に対する内側部材40の相対移動を規制し、保持部材170から内側部材40が溝深さ方向の他方側に抜け落ちることを防止する。
このように、保持部材70に対する内側部材40の相対移動が一定の範囲に限られることによって、等速ジョイント1の組み付け工程において、保持部材70の内周側に内側部材40が配置され、転動体ユニット30が脚軸22に装着される前段階において、保持部材70から内側部材40が脱落することを防止できる。また、等速ジョイント1の組み付け工程において、転動体ユニット30が脚軸22に装着され、転動体ユニット30が外輪10の軌道溝12に配置される前段階において、脚軸22に対して相対移動を規制された内側部材40から保持部材70が脱落することを防止できる。
次に、移動規制部に係る第二の適用例について、図12を参照して説明する。第二の適用例として、移動規制部は、図12に示すように、保持部材270の一対の内周面73に設けられた一対の突起部274を有する。より詳細には、一対の突起部274の各々は、内側部材40に係り止め可能に保持部材270の内周面73に設けられ、内側部材40の側端面53に向かって突出する。
ここで、一対の突起部274は共に、保持部材270を構成する一対の循環路形成部材のうち図12の上側に位置する第一循環路形成部材Mc21に設けられる。第二の適用例においては、第一循環路形成部材Mc21および第二循環路形成部材Mc22は、異形状の部品である。第一循環路形成部材Mc21の各連結部72は、第二循環路形成部材Mc22の各連結部72の内側にそれぞれ挿入された状態でかしめて連結される。
このような構成により、第二の適用例においては、移動規制部の一対の突起部274は、保持部材270における一方側(図12の下側)のみに設けられる。また、第一循環路形成部材Mc21の一対の突起部274同士の離間距離Li3が内側部材40における第一距離Le1よりも短くなるように(Li3<Le1)、一対の突起部274の突出量が設定される。
上記のような構成からなる移動規制部によると、第一の適用例と同様に、保持部材270に対して内側部材40が軌道溝12の溝深さ方向の一方側(図12の下側)の所定位置まで移動した場合には、第一循環路形成部材Mc21に形成された一対の突起部274が内側部材40に係り止めされる。これにより、移動規制部は、保持部材270に対する内側部材40の相対移動を規制し、保持部材270から内側部材40が溝深さ方向の一方側に抜け落ちることを防止する。
これにより、等速ジョイント1の組み付け工程において、転動体ユニット30が脚軸22に装着され、転動体ユニット30が外輪10の軌道溝12に配置される前段階において、脚軸22に対して相対移動を規制された内側部材40から保持部材70が脱落することを防止できる。また、第二の適用例においては、保持部材270に対して内側部材40が軌道溝12の溝深さ方向の他方側(図12の上側)に相対移動することを規制しない。
換言すると、移動規制部は、例えば脚軸22に支持された内側部材40に対して、保持部材270がトリポード20のボス21側に相対移動することを規制しない。これに対しては、等速ジョイント1の組み付け工程において、転動体ユニット30が脚軸22に装着されることにより、保持部材270は、ボス21と接触することによって内側部材40から脱落することを防止される。
第一および第二の適用例において、移動規制部は、保持部材170,270の内周面73に設けられた突起部174,274を有するものとした。これに対して、移動規制部は、保持部材70に対する内側部材40の相対移動を移動方向の係合によって規制可能な構成であれば、種々の態様を適用することができる。例えば、移動規制部は、内側部材40に設けられ、保持部材70の内周面73に向かって突出する突起部を有する構成としてもよい。
また、移動規制部の突起部174,274は、図10〜図12に示す構成の他に、連結部72の端部を内側に湾曲または屈曲させて形成される構成としてもよい。さらに、上記のような構成からなる移動規制部は、内側部材40の側端面53の形状や相対移動を許容する範囲などに基づいて、突起部174,274の突出量や位置、数量を適宜設定される。このとき、突起部174が内側部材40の斜面部53b(回転規制部)に接触する構成とした場合には、保持部材70に対して内側部材40が相対回転した際に許容する所定角度θを突起部174の突出量により調整できる。
(側端面53の接触面53aについて)
実施形態において、側端面53の接触面53aの曲率半径Rcは、内側部材40と脚軸22との接触部位から側端面53と対向する保持部材70の内周面73までの距離に設定される。これに対して、側端面53の接触面53aの曲率半径Rcは、実施形態において例示した値よりも大きく、または小さく設定される構成としてもよい。このような構成においても、内側部材40の側端面53と、当該側端面53と対向する保持部材70の内周面73との間には、実施形態と同様に、保持部材70に対する内側部材40の相対回転を許容する隙間Gpが形成される。よって、実施形態と同様の効果を奏する。
なお、接触面53aの曲率半径Rcを大きくした場合には、内側部材31が保持部材70に対してある程度相対回転すると、側端面43と保持部材70の内周面73とが接触する。そのため、内側部材40と保持部材70との間の機械的ガタが小さくなり、等速ジョイント1の動作安定性を向上できる。
(内側部材40と保持部材70との間の隙間Gpについて)
実施形態において、内側部材40の側端面53と保持部材70の内周面73との間には、隙間Gpが設けられる。具体的には、当該隙間Gpは、側端面53が凸状曲面である接触面53aを有することにより形成される。
これに対して、隙間Gpは、内側部材40の側端面53、および保持部材70の内周面73の一方または両方に、実施形態にて例示したような凸状曲面または凹状面を設けることにより形成される構成としてもよい。例えば、内側部材40の側端面53を平面状とし、保持部材70の内周面73が凸状曲面を有する構成においても隙間が形成され、保持部材70に対する内側部材40の相対回転が許容される。
また、隙間Gpを形成するために側端面53または内周面73に設けられる凸状曲面は、実施形態にて例示した単一の曲率半径からなる凸状曲面の他に、複数の曲率半径または徐変する曲率半径により表される凸状曲面、または球面状の凸状曲面としてもよい。また、凸状曲面の他に、複数の平面の組み合わせにより隙間Gpが形成される構成としてもよい。
(等速ジョイントのタイプについて)
実施形態において、内側部材40は、凹部52が脚軸22の先端部と係合することにより、脚軸22に対して当該脚軸22の延伸方向への相対移動が規制される。さらに、内側部材40は、内側部材40における第一距離が保持部材70における内周距離Li以下に設定されることにより、保持部材70に対して軌道溝12の溝深さ方向(図4の上下方向)への相対移動を許容される。
これに対して、内側部材40は、脚軸22に対して当該脚軸22の延伸方向への相対移動を許容され、且つ保持部材70に対して軌道溝12の溝深さ方向への相対移動を規制される構成を、等速ジョイント1が採用してもよい。このような構成においては、例えば、内側部材40の内周面が円筒状に形成され、脚軸22に対して内側部材40が傾動可能に、且つ摺動可能に構成される。
また、保持部材70の内周面73は、内側部材40における側端面53の凸状曲面に嵌合する凹状曲面を形成される。そして、凸状曲面および凹状曲面の中心位置は、保持部材70に対する内側部材40の相対回転の中心位置Pcに設定される。このような構成により、内側部材40は、保持部材70に対して軌道溝12の溝深さ方向への相対移動を規制されるとともに、保持部材70に対する相対回転を許容される。
このような構成においても実施形態と同様に、転動体ユニット30は、全体としては外輪10の軸方向に対する傾斜を抑制される。また、当該構成においては、内側部材40の側端面53と、側端面53に対向する保持部材70の内周面73との間に、隙間Gpが設けられない、または隙間Gpを微小に設定することが可能である。
また、実施形態において、外側ジョイント部材(外輪10)の軌道溝12、内側ジョイント部材(トリポード20)の脚軸22、および転動体ユニット30の数量は、何れも3である。これに対して、内側ジョイント部材は、周方向に等間隔に配置された複数(例えば2本)の脚軸を備える構成としてもよい。これに伴い、外側ジョイント部材には当該脚軸を挿入される複数の軌道溝12が形成され、複数の転動体ユニット30が当該脚軸と軌道溝12との間に配置される。このようなタイプの等速ジョイントであっても、本発明を適用することにより同様の効果を奏する。
(回転規制部について)
実施形態において、内側部材40が保持部材70に対して所定角度θ相対回転した場合に、側端面53の斜面部53bは、保持部材70の内周面73に接触して相対回転を規制するように、回転規制部として機能する。これに対して、転動体ユニット30は、回転規制部として種々の態様を採用し得る。
例えば、側端面53に、平面状からなる斜面部53bに換えて、側端面53から外方に突出する突起部を設ける構成としてもよい。また、実施形態のように側端面53が凸状曲面からなる接触面53aを有する場合には、当該接触面53aに連続し、且つ曲率半径を適宜設定することにより、回転規制部としての機能を発揮することができる。
(転動体ユニット30のタイプ)
実施形態において、転動体ユニット30の内側部材40は、別々の部材からなる第一分割部材41および第二分割部材42により構成される。これに対して、内側部材40は、これらの分割部材が一体に形成された一つの部材により構成されるようにしてもよい。このようなタイプの転動体ユニット30においても、実施形態と同様の構成を適用することにより、同様の効果を奏する。
実施形態において、転動体ユニット30の転動体60は、軸状に形成されたニードルである。これに対して、転動体60は、本体部61の形状を円筒状の他にバレル状としてもよいし、ニードルの他に球体としてもよい。このようなタイプの転動体ユニット30においても、実施形態と同様の構成を適用することにより、同様の効果を奏する。
1:トリポード型等速ジョイント(等速ジョイント)、 10:外輪(外側ジョイント部材)、 11:開口部、 12:軌道溝、 12b:溝側面、 20:トリポード(内側ジョイント部材)、 22:脚軸、 30:転動体ユニット、 40:内側部材、 53:側端面、 54:動力伝達面、 53a:接触面(凸状曲面)、 53b:斜面部(回転規制部)、 60:転動体、 70,170,270:保持部材、 73:内周面、 174,274:突起部、 Pc:中心位置、 Gp:隙間、 θ:所定角度、 Rc:曲率半径、 Dc:距離、 Td:動力伝達の方向

Claims (11)

  1. 軸方向一方側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝を備える外側ジョイント部材と、
    前記軌道溝に挿入される脚軸を複数備える内側ジョイント部材と、
    環状に形成され、複数の前記脚軸の各々に対して傾動可能に且つ前記脚軸との間で動力伝達可能に設けられ、外面に前記外側ジョイント部材の軸方向の両端部に位置する側端面および前記軌道溝の溝側面と対向する平面状の動力伝達面を有する複数の内側部材と、
    前記軌道溝の溝側面と前記動力伝達面との間に、前記軌道溝の溝側面に沿って転動可能に設けられる複数の転動体と、
    前記転動体が前記内側部材の外周を循環可能となるように前記転動体を保持する保持部材と、を備え、
    前記内側部材は、前記脚軸に対して当該脚軸の延伸方向への相対移動を規制され、且つ前記保持部材に対して前記軌道溝の溝深さ方向への相対移動を許容され、
    前記内側部材の前記側端面は、前記外側ジョイント部材の軸方向の断面形状が円弧凸状に形成され、当該側端面に対向する前記保持部材の内周面と接触する接触面を有し、
    前記接触面における前記円弧凸状の中心位置は、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転の中心位置に設定され、
    前記接触面の曲率半径は、前記内側部材と前記脚軸との接触部位から前記側端面と対向する前記保持部材の内周面までの距離に等しい値、または当該距離よりも小さい値に設定され、
    前記等速ジョイントのトルク伝達に伴って前記脚軸が前記軌道溝に対して前記外側ジョイント部材の軸方向に傾動した場合に、当該脚軸の傾動に連動して、前記内側部材と前記脚軸との間における動力伝達の方向に平行な軸線周りに前記内側部材が前記保持部材に対して相対回転する、等速ジョイント。
  2. 前記内側部材の前記側端面と、当該側端面と対向する前記保持部材の内周面との間には、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転を許容する隙間が設けられる、請求項1に記載の等速ジョイント。
  3. 軸方向一方側に開口部を有し、軸方向に延びる複数の軌道溝を備える外側ジョイント部材と、
    前記軌道溝に挿入される脚軸を複数備える内側ジョイント部材と、
    環状に形成され、複数の前記脚軸の各々に対して傾動可能に且つ前記脚軸との間で動力伝達可能に設けられ、外面に前記外側ジョイント部材の軸方向の両端部に位置する側端面および前記軌道溝の溝側面と対向する平面状の動力伝達面を有する複数の内側部材と、
    前記軌道溝の溝側面と前記動力伝達面との間に、前記軌道溝の溝側面に沿って転動可能に設けられる複数の転動体と、
    前記転動体が前記内側部材の外周を循環可能となるように前記転動体を保持する保持部材と、を備え、
    前記内側部材の前記側端面と、当該側端面と対向する前記保持部材の内周面との間には、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転を許容する隙間が設けられ、
    前記等速ジョイントのトルク伝達に伴って前記脚軸が前記軌道溝に対して前記外側ジョイント部材の軸方向に傾動した場合に、当該脚軸の傾動に連動して、前記内側部材と前記脚軸との間における動力伝達の方向に平行な軸線周りに前記内側部材が前記保持部材に対して相対回転する、等速ジョイント。
  4. 前記内側部材は、前記脚軸に対して当該脚軸の延伸方向への相対移動を規制され、且つ前記保持部材に対して前記軌道溝の溝深さ方向への相対移動を許容され、
    前記内側部材の前記側端面は、前記外側ジョイント部材の軸方向の断面形状が円弧凸状に形成され、当該側端面に対向する前記保持部材の内周面と接触する接触面を有し、
    前記接触面における前記円弧凸状の中心位置は、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転の中心位置に設定され、
    前記接触面の曲率半径は、前記内側部材と前記脚軸との接触部位から前記側端面と対向する前記保持部材の内周面までの距離に等しい値、または当該距離よりも小さい値に設定される、請求項に記載の等速ジョイント。
  5. 前記内側部材の前記側端面は、前記内側部材が前記保持部材に対して所定角度相対回転した場合に当該側端面と対向する前記保持部材の前記内周面と接触して、前記保持部材に対する前記内側部材の相対回転を規制する回転規制部を有する、請求項1,2,4の何れか一項に記載の等速ジョイント。
  6. 前記保持部材の前記内周面は、平面状に形成され、
    前記回転規制部は、前記接触面と連続し、且つ前記保持部材の前記内周面と面接触可能な平面状に形成される、請求項5に記載の等速ジョイント。
  7. 前記内側部材および前記保持部材の一方は、前記保持部材に対して前記内側部材が前記軌道溝の溝深さ方向の所定位置まで移動した場合に前記内側部材および前記保持部材の他方に移動方向に係合して、前記保持部材に対する前記内側部材の相対移動を規制する移動規制部を有する、請求項1,2,4−6の何れか一項に記載の等速ジョイント。
  8. 前記移動規制部は、前記内側部材に係り止め可能に前記保持部材の内周面に設けられ、前記内側部材の前記側端面に向かって突出する突起部を有する、請求項7に記載の等速ジョイント。
  9. 前記移動規制部は、
    前記保持部材に対して前記内側部材が前記軌道溝の溝深さ方向の一方側の所定位置まで移動した場合に前記保持部材に対する前記内側部材の相対移動を規制する第一の前記突起部と、
    前記保持部材に対して前記内側部材が前記軌道溝の溝深さ方向の他方側の所定位置まで移動した場合に前記保持部材に対する前記内側部材の相対移動を規制する第二の前記突起部と、を有する、請求項8に記載の等速ジョイント。
  10. 前記内側部材の前記側端面は、当該側端面に対向する前記保持部材の内周面に向かって突出する凸状曲面を有する、請求項1−の何れか一項に記載の等速ジョイント。
  11. 前記転動体は、軸状に形成され、円筒状の外周面を有する、請求項1−10の何れか一項に記載の等速ジョイント。
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