JP2008138762A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成によりトラニオンの軸方向変位を規制して駆動装置におけるピストン−シリンダ間の接触を防止できる安価なトロイダル型無段変速機を提供する。
【解決手段】このトロイダル型無段変速機では、トラニオンの軸方向変位に伴うヨーク23A,23Bの揺動を規制する規制手段(ストッパ面310)が支持部材300に形成されている。そのため、ヨーク23A,23Bの揺動規制によりトラニオンの軸方向変位を規制することができ、それにより、トラニオンを軸方向に変位させる駆動装置の駆動ピストンと駆動シリンダとの間の接触を防止することが可能になる。また、規制手段が支持部材300自体に形成されているため、変位規制のために新たに部品を用意する必要がなく、したがって、安価に製造することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図4および図5に示すように構成されている。図4に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁(中間壁)13に対しアンギュラ玉軸受107を介して支持されるとともに、この仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図5参照)が回転自在に挟持されている。
図4中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図4の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図4のA−A線に沿う断面図である図5に示すように、ケーシング50の内側であって、出力側ディスク3,3の側方位置には、両ディスク3,3を両側から挟む状態で一対のヨーク23A,23Bが支持されている。これら一対のヨーク23A,23Bは、鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。そして、後述するトラニオン15の両端部に設けられた枢軸14を揺動自在に支持するため、ヨーク23A,23Bの四隅には、円形の支持孔18が設けられるとともに、ヨーク23A,23Bの幅方向の中央部には、円形の係止孔19が設けられている。
一対のヨーク23A,23Bは、ケーシング50の内面の互いに対向する部分に形成された支持ポスト64,68により、支持ポスト64,68を支点として揺動できるように支持されている。これらの支持ポスト64,68はそれぞれ、入力側ディスク2の内側面2aと出力側ディスク3の内側面3aとの間にある第1キャビティ221および第2キャビティ222にそれぞれ対向する状態で設けられている。
したがって、ヨーク23A,23Bは、各支持ポスト64,68に支持された状態で、その一端部が第1キャビティ221の外周部分に対向するとともに、その他端部が第2キャビティ222の外周部分に対向している。
第1および第2のキャビティ221,222は同一構造であるため、以下、第1キャビティ221のみについて説明する。
図5に示すように、ケーシング50の内側において、第1キャビティ221には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸(傾転軸)14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図5においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、その本体部である支持板部16の長手方向(図5の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部(第2の軸部)23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、前述したように、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図5の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。前述したように、各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受(傾転軸受)30を介して揺動自在(傾転自在)に支持されている。また、前述したように、ヨーク23A,23Bの幅方向(図5の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、支持ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図5で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉26,26と、これら各玉26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図5の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(枢軸14から延びる軸部)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、駆動軸22の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2および入力軸1に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位(オフセット)する。例えば、図5の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、上記構成のトロイダル型無段変速機において、トラニオン15の枢軸14を揺動自在に且つ軸方向に変位自在に支持する前述したヨーク23A,23Bは、従来から様々な構造形態のものが知られているが、一般的には、変速時、それ自体が球面ポスト64,68を中心に揺動することにより、例えば一方のトラニオン15(例えば図5の右側のトラニオン15)の上側への変位に伴って他方のトラニオン15(例えば図5の左側のトラニオン15)を下側へ変位させるといったように、同一キャビティ内で対向する一対のトラニオン15の動きをシーソーのように同期させてこれらをそれぞれ逆方向に変位させる機能を有している。
例えば、図5の左側の駆動ピストン33が同図の下側に変位し且つ右側の駆動ピストン33が同図の上側に変位すると、これらの駆動ピストン33に結合されているトラニオン15,15が互いに逆方向に変位し(左側のトラニオン15が下側に変位し、右側のトラニオン15が上側に変位し)、これにより、上側のヨーク23Aは、その右側が上になる方向に傾く。同様に、下側のヨーク23Bも上側のヨーク23Aと同じ方向に傾く。逆に、図5の左側の駆動ピストン33が同図の上側に変位し且つ右側の駆動ピストン33が同図の下側に変位すると、上側のヨーク23Aは、その左側が上になる方向に傾き、同様に、下側のヨーク23Bも上側のヨーク23Aと同じ方向に傾く。
ここで問題となるのは、駆動ピストン33の油圧制御によっては上記変速時に駆動ピストン33の端面33aと駆動シリンダ31(61)の端面61aとが接触することが考えられ、その場合には、両者が接触しながらトラニオン15およびパワーローラ11と共に駆動ピストン33が傾転してしまうということである。このような事態が生じると、端面33a,61a同士の接触部に摩耗が発生したり、また、接触による摩擦抵抗によって駆動ピストン33を固定するためのボルトが緩むことが懸念される。そのため、例えば特許文献1では、ヨーク23A,23Bが傾転軸方向に変位することを規制する別個の変位規制部材をトラニオン15の端部に取り付けることが提案されている。
特開2003−222217号公報
しかしながら、変位規制部材を別個に設けてこれをトラニオン15の端部に取り付けることは、部品点数および組立工数の増大や重量の増加を招き、ひいては製造コストの増大を引き起こしてしまうこととなる。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、簡単な構成によりトラニオンの軸方向変位を規制して駆動装置におけるピストン−シリンダ間の接触を防止できる安価なトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機は、回転トルクが入力される入力側ディスクと、前記入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持する複数のトラニオンと、前記各トラニオンを前記枢軸の軸方向に変位させる駆動装置と、前記各トラニオンの前記各枢軸をそれぞれ傾転自在且つ軸方向に変位自在に支持するとともに、前記トラニオンの変位により揺動する一対のヨークと、一対のヨークを揺動可能に支持する支持部材とを備えるトロイダル型無段変速機であって、前記支持部材および前記ヨークの少なくとも一方には、前記トラニオンの軸方向変位に伴う前記ヨークの揺動を規制する規制手段が形成されていることを特徴とする。
この請求項1に記載された発明においては、トラニオンの軸方向変位に伴うヨークの揺動を規制する規制手段が支持部材およびヨークの少なくとも一方に形成されているので、ヨークの揺動規制によりトラニオンの軸方向変位を規制することができ、それにより、トラニオンを軸方向に変位させる駆動装置のピストン−シリンダ間の接触を防止することが可能になる。また、規制手段がポスト自体及び/又はヨーク自体に形成されているため、変位規制のために新たに部品を用意する必要がなく、したがって、安価に製造することができる。また、このように規制手段がポスト自体及び/又はヨーク自体に設けられていれば、これらをケーシングの外側で仮組立した時点で規制変位を検査できるので、装置の信頼性を確保することができる。
また、請求項2に記載されたトロイダル型無段変速機は、請求項1に記載された発明において、前記規制手段は、前記トラニオンの軸方向変位に伴う前記ヨークの揺動により前記ヨークまたは前記支持部材と当接してヨークのそれ以上の揺動を規制するストッパ面から成ることを特徴とする。
この請求項2に記載された発明においては、規制手段がポストまたはヨークの面(ストッパ面)として形成されているので、製造の簡略化およびコスト低減を更に促進することが可能になる。
本発明によれば、簡単且つ安価な構成によりトラニオンの軸方向変位を規制して駆動装置におけるピストン−シリンダ間の接触を防止できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、トラニオンの傾転軸方向の変位を規制するための構造にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図4および図5と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1〜図3に示すように、本発明の実施形態に係るトロイダル型無段変速機は、図5に示した従来構造の支持ポスト64,68を一体に形成して成る支持部材(ポスト部材)300を備えており、この支持部材300により一対のヨーク23A,23Bが軸受302を介して揺動可能に支持されている。また、支持部材300は、ヨーク23A,23B間で延びる大径な本体軸部300aと、本体軸部300aの両端に形成され且つ各ヨーク23A,23Bの円形の係止孔19に軸受302を介して嵌挿される小径軸部300bとから成り、小径軸部300bと本体軸部300aとの段差部が、トラニオン15の軸方向変位に伴うヨーク23A,23Bの揺動を規制する規制手段として形成されている。特に、本実施形態において、前記規制手段は、小径軸部300bの外周面と本体軸部300aの外周面とを接続する傾斜状のストッパ面310として形成されている。
このような構成では、例えば、図5に示す左側の駆動ピストン33が同図の上側に変位し且つ右側の駆動ピストン33が同図の下側に変位すると、これらの駆動ピストン33に結合されているトラニオン15,15が互いに逆方向に変位(オフセット)し(左側のトラニオン15が上側に変位し、右側のトラニオン15が下側に変位し)、これにより、ヨーク23A,23Bが図1に示される中立の状態から図2に示される状態へと揺動する。すなわち、上側のヨーク23Aはその左側が上になる方向に傾き、同様に、下側のヨーク23Bも上側のヨーク23Aと同じ方向に傾く。このとき、図3に拡大して示すように、支持部材300に形成された前記ストッパ面310とヨーク23A(23B)とが接触し、ヨークのそれ以上の揺動が規制される(ヨークがそれ以上傾かない)。つまり、トラニオン15はこれ以上オフセットすることができない。したがって、この規制状態で駆動ピストン33と駆動シリンダ31との間に依然として隙間が形成されるように各部の寸法を設定しておけば、変速時における駆動ピストン33と駆動シリンダ31との接触を防止できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、トラニオン15の軸方向変位に伴うヨーク23A,23Bの揺動を規制する規制手段(ストッパ面310)が支持部材300に形成されているため、ヨーク23A,23Bの揺動規制によりトラニオン15の軸方向変位を規制することができ、それにより、トラニオン15を軸方向に変位させる駆動装置32の駆動ピストン33と駆動シリンダ31との間の接触を防止することが可能になる。また、規制手段が支持部材300自体に形成されているため、変位規制のために新たに部品を用意する必要がなく、したがって、安価に製造することができる。特に、本実施形態のように規制手段が支持部材300の面(ストッパ面)として形成されていれば、製造の簡略化およびコスト低減を更に促進することが可能になる。また、このように規制手段が支持部材300自体に設けられていれば、バリエータ部をケーシング50の外側で仮組立した時点で規制手段による変位規制を検査できるため、装置の信頼性を確保することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、規制手段が支持部材300に形成されているが、規制手段は、ヨーク23A,23Bに形成されていても良く、あるいは、ヨーク23A,23Bおよび支持部材300の両方に形成されていても良い。また、前述した実施形態では、規制手段が支持部材300の面(ストッパ面)として形成されているが、規制手段は、面に限らず、ヨーク23A,23Bまたは支持部材300と当接してヨークの揺動を規制できるものであれば、突起などの他の形態のものであっても構わない。
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などの様々なハーフトロイダル型無段変速機に適用することができる。
本発明の実施形態に係るトロイダル型無段変速機の要部断面図(ヨーク中立時)である。 本発明の実施形態に係るトロイダル型無段変速機の要部断面図(ヨーク揺動時)である。 図2のA部拡大図である。 従来から知られているトロイダル型無段変速機の具体的構造の一例を示す断面図である。 図4のA−A線に沿う断面図である。
符号の説明
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
14 枢軸
15 トラニオン
23A,23B ヨーク
32 駆動装置
300 支持部材
310 ストッパ面(規制手段)

Claims (2)

  1. 回転トルクが入力される入力側ディスクと、前記入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記各パワーローラを回転自在に支持する複数のトラニオンと、前記各トラニオンを前記枢軸の軸方向に変位させる駆動装置と、前記各トラニオンの前記各枢軸をそれぞれ傾転自在且つ軸方向に変位自在に支持するとともに、前記トラニオンの変位により揺動する一対のヨークと、一対のヨークを揺動可能に支持する支持部材とを備えるトロイダル型無段変速機において、
    前記支持部材および前記ヨークの少なくとも一方には、前記トラニオンの軸方向変位に伴う前記ヨークの揺動を規制する規制手段が形成されていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記規制手段は、前記トラニオンの軸方向変位に伴う前記ヨークの揺動により前記ヨークまたは前記支持部材と当接してヨークのそれ以上の揺動を規制するストッパ面から成ることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
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