JP6561262B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、弾球遊技機の技術分野に属する。
当否判定で当りになると、遊技球が抽選ゲートを通過することに起因して抽出された乱数による抽選を行い、抽選結果に応じて定められたラウンド数の大当り遊技を行う遊技機が知られている(例えば、特許文献1)。このような遊技機によれば、遊技球の挙動によりラウンド数が決定するため、パチンコ本来の楽しさと、図柄演出の楽しさの双方を提供することができる。
一方、複数の特定領域を備え、当否判定で当りとなった際に各特定領域にラウンド数を割り当て、大当り遊技のラウンド数を、当り発生後に遊技球が通過した特定領域に割り当てられたラウンド数とする遊技機が知られている。このような遊技機において、いずれかの特定領域を通過する確率が80%以上に達した際に、不正や不具合が生じた可能性が高いとみなし、警告を行うことが知られている(例えば、特許文献2)。
特開2008−132167号公報 特開2014−124511号公報
特許文献2に記載の遊技機によれば、複数の特定領域を用いてラウンド数の抽選が行われる遊技機への不正行為を防止することができる。しかし、実際の遊技での遊技球の各特定領域への短期的な進入確率が設計値と異なってしまうことは、十分に想定される。
本願発明は、複数の特定領域を用いた抽選により大当り遊技のラウンド数を決定する弾球遊技機の、遊技の興趣を高めることを目的とする。
上記課題に鑑みてなされた発明は、始動口への入球に起因して当否判定を行う当否判定手段と、当否判定にて当りとなる際に当り図柄を決定する決定手段と、複数の特定領域を備え、自装置に進入した遊技球が予め定められた確率でそれぞれの特定領域に進入するよう構成されている振分装置と、当否判定で当りになると、当り図柄に応じて、振分装置に設けられたそれぞれの特定領域に該当りに起因して行われる大当り遊技のラウンド数を割り当てる手段であって、それぞれの特定領域に割り当てられるラウンド数の平均値が同一となるようにラウンド数を割り当てる割当手段と、当否判定で当りとなった後、遊技球がいずれかの特定領域に進入すると、該特定領域に割り当てられたラウンド数の大当り遊技を行う大当り遊技手段と、当否判定で当りとなった後に遊技球が特定領域に進入すると、当否判定での当りに伴いそれぞれの特定領域に進入した遊技球の数を特定可能な履歴情報を更新する更新手段と、当否判定で当りになると、履歴情報に応じた態様で、特定領域に割り当てられたラウンド数を示唆するラウンド抽選演出を行う演出手段と、を備えることを特徴とする弾球遊技機に関するものである。
このような構成によれば、実際の遊技での各特定領域への進入回数に偏りが生じた場合には、該進入回数を特定可能な履歴情報に基づき、該偏りに応じた態様でラウンド抽選演出が行われる。
より詳しくは、ラウンド抽選演出にて、例えば、過去の遊技球の進入頻度が高い特定領域に多くのラウンド数(又は少ないラウンド数)が割り当てられたこと等を示唆することができ、過去の遊技内容に基づいて、大量の出玉獲得への期待感を煽ったり、遊技者を奮い立たせたりすることができる。
また、履歴情報は各弾球遊技機に固有のものであるため、各弾球遊技機では異なる態様でラウンド抽選演出が行われる。さらに、遊技が行われるに伴い履歴情報の内容が変化するため、同じ弾球遊技機であっても、遊技を行う時期によって異なる態様でラウンド抽選演出が行われる。
したがって、複数の特定領域を用いた抽選により大当り遊技のラウンド数を決定する弾球遊技機の遊技の興趣を高めることができる。
また、請求項1に係る発明は、始動口への入球に起因して当否判定を行う当否判定手段と、当否判定にて当りとなる際の当り図柄を決定する決定手段と、複数の特定領域を備え、自装置に進入した遊技球が予め定められた確率でそれぞれの特定領域に進入するよう構成されている振分装置と、当否判定で当りになると、当り図柄に応じて、振分装置に設けられたそれぞれの特定領域に該当りに起因して行われる大当り遊技のラウンド数を割り当てる手段であって、それぞれの特定領域に割り当てられるラウンド数の平均値が同一となるようにラウンド数を割り当てる割当手段と、当否判定で当りとなった後、遊技球がいずれかの特定領域に進入すると、該特定領域に割り当てられたラウンド数の大当り遊技を行う大当り遊技手段と、当否判定で当りとなった後に遊技球が特定領域に進入すると、当否判定での当りに伴いそれぞれの特定領域に進入した遊技球の数を特定可能な履歴情報を更新する更新手段と、大当り遊技と共に大当り演出を行う演出手段と、を備えることを特徴とする弾球遊技機に関するものである。演出手段は、大当り遊技のラウンド数と、履歴情報に基づき特定される、該ラウンド数を決定する際に進入した特定領域の入球率とに基づき、該大当り遊技についての大当り演出の態様を設定する構成であり、少なくとも、入球率が最も高いことを履歴情報が示している特定領域に最も多いラウンド数が割り当てられているが、該特定領域以外の他の特定領域に遊技球が進入した場合に、特別な態様で大当り演出を行う。
このような構成によれば、実際の遊技での各特定領域への進入回数に偏りが生じた場合には、該進入回数を特定可能な履歴情報に基づき、該偏りに応じた態様で大当り演出が行われる。
より詳しくは、例えば、当りの後に遊技球が進入した特定領域についての過去の遊技球の進入頻度が高いか低いかにより、大当り演出の態様を変えることができる。つまり、例えば、進入頻度が高い特定領域に遊技球を進入させて多くのラウンド数を獲得した場合と、進入頻度が低い特定領域に遊技球を進入させて多くのラウンド数を獲得した場合とで、大当り演出の態様を変えることができる。
また、履歴情報は各弾球遊技機に固有のものであるため、各弾球遊技機では異なる態様で大当り演出が行われる。さらに、遊技が行われるに伴い履歴情報の内容が変化するため、同じ弾球遊技機であっても、遊技を行う時期によって異なる態様で大当り演出が行われる。
したがって、複数の特定領域を用いた抽選により大当り遊技のラウンド数を決定する弾球遊技機の遊技の興趣を高めることができる。
また、本発明は、始動口への入球に起因して当否判定を行う当否判定手段と、当否判定にて当りとなる際に当り図柄を決定する決定手段と、複数の特定領域を備え、自装置に進入した遊技球が予め定められた確率でそれぞれの特定領域に進入するよう構成されている振分装置と、当否判定で当りになると、当り図柄に応じて、振分装置に設けられたそれぞれの特定領域に該当りに起因して行われる大当り遊技のラウンド数を割り当てる手段であって、それぞれの特定領域に割り当てられるラウンド数の平均値が同一となるようにラウンド数を割り当てる割当手段と、当否判定で当りとなった後、遊技球がいずれかの特定領域に進入すると、該特定領域に割り当てられたラウンド数の大当り遊技を行う大当り遊技手段と、当否判定で当りとなった後に遊技球が特定領域に進入すると、当否判定での当りに伴いそれぞれの特定領域に進入した遊技球の数を特定可能な履歴情報を更新する更新手段と、遊技の進行に伴い各種演出を行う演出手段と、履歴情報に応じて、演出の態様を定める演出モードを選択する選択手段と、を備えることを特徴とする弾球遊技機に関するものである。
このような構成によれば、実際の遊技での各特定領域への進入回数に偏りが生じた場合には、該進入回数を特定可能な履歴情報に基づき、該偏りに応じて演出モードが選択される。
より詳しくは、例えば、当りとなった際、過去の遊技球が進入頻度の低い特定領域に進入して大当り遊技が開始された場合等には、大当り遊技後に、特別な演出モードに移行させることが可能となる。
また、履歴情報は各弾球遊技機に固有のものであるため、弾球遊技機毎に移行する演出モードが異なるという場合がある。さらに、遊技が行われるに伴い履歴情報の内容が変化するため、同じ弾球遊技機であっても、遊技を行う時期によって移行する演出モードが異なる。
したがって、複数の特定領域を用いた抽選により大当り遊技のラウンド数を決定する弾球遊技機の遊技の興趣を高めることができる。
また、本発明は、始動口への入球に起因して当否判定を行う当否判定手段と、当否判定にて当りとなる際に当り図柄を決定する決定手段と、複数の特定領域を備え、自装置に進入した遊技球が予め定められた確率でそれぞれの特定領域に進入するよう構成されている振分装置と、当否判定で当りになると、当り図柄に応じて、振分装置に設けられたそれぞれの特定領域に該当りに起因して行われる大当り遊技のラウンド数を割り当てる手段であって、それぞれの特定領域に割り当てられるラウンド数の平均値が同一となるようにラウンド数を割り当てる割当手段と、当否判定で当りとなった後、遊技球がいずれかの特定領域に進入すると、該特定領域に割り当てられたラウンド数の大当り遊技を行う大当り遊技手段と、当否判定で当りとなった後に遊技球が特定領域に進入すると、当否判定での当りに伴いそれぞれの特定領域に進入した遊技球の数を特定可能な履歴情報を更新する更新手段と、当否判定の結果を報知するための図柄演出を行うと共に、図柄演出でリーチになると、履歴情報に応じた態様でリーチ演出を行う演出手段と、を備えることを特徴とする弾球遊技機に関するものである。
このような構成によれば、実際の遊技での各特定領域への進入回数に偏りが生じた場合には、該進入回数を特定可能な履歴情報に基づき、該偏りに応じた態様でリーチ演出が行われる。
より詳しくは、リーチ演出にて、例えば、当りとなった際には、過去の遊技球の進入頻度が高い特定領域に多くのラウンド数が割り当てられたこと等を示唆することができ、過去の遊技内容に基づいて、大量の出玉獲得への期待感を煽ることができる。
また、履歴情報は各弾球遊技機に固有のものであるため、各弾球遊技機では異なる態様でリーチ演出が行われる。さらに、遊技が行われるに伴い履歴情報の内容が変化するため、同じ弾球遊技機であっても、遊技を行う時期によって異なる態様でリーチ演出が行われる。
したがって、複数の特定領域を用いた抽選により大当り遊技のラウンド数を決定する弾球遊技機の遊技の興趣を高めることができる。
また、本発明は、始動口への入球に起因して抽出された乱数の保留記憶を行う保留記憶手段と、保留記憶に係る乱数に基づき当否判定を行う当否判定手段と、保留記憶に係る乱数に基づき、該保留記憶に基づく当否判定で当りとなる際の当り図柄を決定する決定手段と、複数の特定領域を備え、自装置に進入した遊技球が予め定められた確率でそれぞれの特定領域に進入するよう構成されている振分装置と、当否判定で当りになると、当り図柄に応じて、振分装置に設けられたそれぞれの特定領域に該当りに起因して行われる大当り遊技のラウンド数を割り当てる手段であって、それぞれの特定領域に割り当てられるラウンド数の平均値が同一となるようにラウンド数を割り当てる割当手段と、当否判定で当りとなった後、遊技球がいずれかの特定領域に進入すると、該特定領域に割り当てられたラウンド数の大当り遊技を行う大当り遊技手段と、保留記憶に係る乱数に基づき当否判定で当りとなることを示唆する先読み演出を行う手段であって、当りとなる保留記憶についての先読み演出を、割当手段によるラウンド数の割り当てに応じた態様で行う演出手段と、を備えることを特徴とする弾球遊技機に関するものである。
このような構成によれば、先読み演出において、当りとなった際に各特定領域にどの程度のラウンド数が割り当てられるかを示唆すること等が可能となり、大量の出玉獲得への遊技者の期待感を煽ることができる。したがって、複数の特定領域を用いた抽選により大当り遊技のラウンド数を決定する弾球遊技機の遊技の興趣を高めることができる。
なお、当否判定で当りとなった後に遊技球が特定領域に進入すると、当否判定での当りに伴いそれぞれの特定領域に進入した遊技球の数を特定可能な履歴情報を更新する更新手段をさらに備え、演出手段は、当りとなる保留記憶についての先読み演出を、履歴情報をさらに加味した態様で行っても良い。
このような構成によれば、実際の遊技での各特定領域への進入回数に偏りが生じた場合には、該進入回数を特定可能な履歴情報に基づき、該偏りに応じた態様で先読み演出が行われる。
より詳しくは、当りとなる保留記憶についての先読み演出にて、例えば、当りとなった際には、過去の遊技球の進入頻度が高い特定領域に多くのラウンド数が割り当てられること等を示唆することができ、過去の遊技内容に基づいて、大量の出玉獲得への期待感を煽ることができる。
また、履歴情報は各弾球遊技機に固有のものであるため、各弾球遊技機では異なる態様で先読み演出が行われる。さらに、遊技が行われるに伴い履歴情報の内容が変化するため、同じ弾球遊技機であっても、遊技を行う時期によって異なる態様で先読み演出が行われる。
したがって、複数の特定領域を用いた抽選により大当り遊技のラウンド数を決定する弾球遊技機の遊技の興趣を高めることができる。
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 パチンコ機の遊技盤のセンターケースに配されたクルーンへの誘導経路等の説明図である。 パチンコ機の裏面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第1〜第4特定領域の説明図と、第1特図の当り図柄に応じて各特定領域に割り当てられるラウンド数を示す表である。 第2特図の当り図柄に応じて各特定領域に割り当てられるラウンド数を示す表である。 メインルーチンについてのフローチャートである。 始動口入賞確認処理についてのフローチャートである。 当否判定処理についてのフローチャートである。 当否判定処理についてのフローチャートである。 当否判定処理についてのフローチャートである。 当否判定処理についてのフローチャートである。 ラウンド抽選処理についてのフローチャートである。 大当り遊技処理についてのフローチャートである。 大当り遊技処理についてのフローチャートである。 大当り遊技処理についてのフローチャートである。 入球記憶処理についてのフローチャートである。 ラウンド抽選演出処理についてのフローチャートである。 ラウンド抽選演出の演出画面の説明図である。 大当り演出処理についてのフローチャートである。 大当り演出等の演出画面の説明図である。 演出モード選択処理についてのフローチャートである。 演出内容選択処理についてのフローチャートである。 図柄演出の演出画面の説明図である。 先読み演出の演出画面の説明図である。 先読み演出の演出画面の説明図である。 入球率等表示画面と入球履歴画面の説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上下にはヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び後述の内枠が、外枠51に対し開閉可能に保持される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に保持された遊技盤1(図2)が設けられている。
前枠52の上部の左右両側にはスピーカ66が設置されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向性を向上させる。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLEDが設けられている。
前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体に形成されている。また、下皿63の右側には発射ハンドル64が設けられており、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受けるよう構成されており、球抜きレバーを操作することで、下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられたドル箱に移すことができる。また、上皿55の中央には、演出ボタン67及びジョグダイヤル68が設けられている。
本パチンコ機50は、いわゆるCR機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属されていると共に、上皿55の右側には球貸ボタン57,精算ボタン58,残高表示器59が設けられている。
なお、図1の39は、前枠52及び前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入して鍵を時計回りに操作すると、内枠が開放され、反時計回りに操作すると、前枠52が開放される。
また、図2に示すように、遊技盤1には、外レール2aと内レール2bとによって囲まれた略円形の遊技領域3が形成されている。遊技領域3には、その中央部にセンターケース5が装着され、センターケース5に向かって左横には、普通図柄作動ゲート17が設置されている。普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づく当否判定(普通図柄抽選)が行なわれる。
センターケース5の直下には、遊技球の入球に起因して、特別図柄(特図とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選が行われる第1始動口11及び第2始動口12が、上下に並んで配設されている。本パチンコ機50は、第1始動口11への入球により変動する第1特別図柄(第1特図)と、第2始動口12への入球により変動する第2特別図柄(第2特図)との2種類の特別図柄を備える。第1始動口11は、常時遊技球が入球可能に構成されているが、第2始動口12は、普通図柄抽選での当選により開放される普通電動役物として構成されており、開放時のみ入球可能となっている。
第1始動口11に遊技球が入球すると、第1特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第1保留記憶として記憶されると共に、第2始動口12に遊技球が入球すると、第2特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第2保留記憶として記憶される。
普通電動役物として構成された第2始動口12は、普通図柄抽選での当選時に、所定時間の開放が行われる。
第2始動口12の下方には、大当り抽選で当ると行われる大当り遊技の際に開放される特別電動役物からなる大入賞口14が配設されている。また、遊技領域3における向かって左下の領域には、複数の一般入賞口31が配設されている。
遊技盤1のセンターケース5には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージ等が設けられている。また、センターケース5の内側には、遊技球が進入不可能な内部空間が形成されている。内部空間の奥側には、演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設され、LCDパネルの画面上では、演出図柄の変動表示等を行うことで、第1,第2特図に対応する大当り抽選の結果を報知する図柄演出等が行われる。
また、センターケース5の内部空間の底部であって、演出図柄表示装置6のLCDパネルの手前側の位置には、4つの入球口(第1〜第4特定領域42〜45)が形成されたクルーン41が設けられている。また、センターケース5には、クルーン41に遊技球を誘導する誘導経路40が設けられている。センターケース5の上部中央には、誘導経路40の始点となる入球口40aが形成されており、誘導経路40は、演出図柄表示装置6の上縁と右側の縁部に沿って下方に延びた後、LCDパネルの下部を左方に横断してクルーン41に到達するように配されている(図3参照)。入球口40aには開閉部材47が設けられており、大当り抽選で当選した後に到来するラウンド抽選状態中は、開閉部材47により入球口40aが開放され、それ以外の場合は、入球口40aは開閉部材47により閉鎖された状態となる。
誘導経路40を通過してクルーン41に到達した遊技球は、第1〜第4特定領域42〜45のいずれかに必ず入球する。そして、特定領域に入球した遊技球は、排出口46から遊技領域に排出される。クルーン41は、遊技球が第1〜第4特定領域42〜45に入球する確率が全て1/4となるよう構成されている。無論、これに限定されることは無く、各特定領域への入球確率を任意に設定することができる。また、特定領域の数は、4つに限らず、3つ以下、又は、5つ以上であっても良い。
なお、誘導経路40における開閉部材47の配置位置(開閉部材47の手前側)に検出手段を設け、大当り抽選で当選すると開閉部材47を開位置に変位させると共に、検出手段により遊技球が該配置位置を通過したことが検出されると、大当り遊技の開始条件が一部充足されたとみなして開閉部材47を閉位置に変位させても良い。そして、該検出された遊技球がいずれかの特定領域に入球すると、大当り遊技のラウンド数を決定すると共に、大当り遊技の開始条件が全て充足されたものとして大当り遊技を開始する構成も考えられる。制御や装置の役割が多少変わってくるが、遊技性としては同じ効果を奏することができる。
なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘が植設されており、盤面最下部にはアウト口が設けられている。
また、図4に示すように、パチンコ機50の裏側は、遊技盤1を脱着可能に取付ける内枠70が外枠51に収納された構成となっている。内枠70は、前枠52と同様、一方の側縁(図4に向かって右側)の上下位置が外枠51に設けられたヒンジ53に結合され、開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71、タンクレール72、払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤1の入賞口に遊技球が入賞すると、球タンク71に貯留されている所定個数の遊技球(賞球)が払出装置から払い出され、流下通路を通り上皿55に払い出される。また、本実施形態では、払出装置は、貸出ボタンの操作に応じて遊技球(貸球)を払い出すよう構成されている。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80,払出制御装置81,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83,発射制御装置,電源基板85が設けられている。主制御装置80,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83は、遊技盤1に設けられ、払出制御装置81,発射制御装置,電源基板85は、内枠70に設けられている。なお、図4では発射制御装置が記載されていないが、発射制御装置は、払出制御装置81の奥側(遊技盤1側)に配されている。
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けられており、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。
(2)電気的構成について
次に、パチンコ機50の電気的構成について説明する。このパチンコ機50は、図5のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU,ROM,RAM,入力ポート,出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84、電源基板にはCPU,ROM,RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU,ROM,RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口SW11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口SW12a、普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動SW17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するための第1カウントSW14a、一般入賞口31に入球した遊技球を検出する一般入賞口SW31a等からの検出信号が入力される。
主制御装置80は、搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特図表示装置9,第2特図表示装置10,第1特図保留数表示装置18,第2特図保留数表示装置19,普通図柄表示装置7,普図保留数表示装置8の表示を制御する。
第1特図表示装置9及び第2特図表示装置10は、7セグメントのLEDにより構成されている。また、第1特図保留数表示装置18及び第2特図保留数表示装置19は、4個のLEDからなり、普通図柄表示装置7は2個のLEDからなり、普図保留数表示装置8は4個のLEDからなる。これらは、遊技盤1における向かって右下の領域に配されている。
さらに、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普電役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
また、主制御装置80は、クルーン41に設けられた第1〜第4特定領域42〜45への入球を検出する第1〜第4特定領域SW42a〜45aからの検出信号が入力される。
また、主制御装置80は、クルーン41への誘導経路40の始点である入球口40aを開閉する開閉部材47を制御する開閉部材ソレノイド47aに対し制御信号を出力することで、入球口40aを開閉する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力されるほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子板78に出力されてホールコンピュータ87に送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出SW21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出SW21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81は、ガラス枠閉鎖SW35,内枠閉鎖SW36,球切れSW23,払出SW21,満杯SW22からの信号が入力され、満杯SW22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合や、球切れSW23により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力された場合には、払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯SW22,球切れSW23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81は、CRユニット端子板24を介してCRユニット56と交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出SW21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。また、CRユニット端子板24は、残高表示器59とも双方向通信可能に接続されており、残高表示器59には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン57、精算を要求するための精算ボタン58が設けられている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子板78を介して賞球に関する情報、枠(内枠70,前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は、発射モータ30を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置84には、払出制御装置81以外に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチSW28からのタッチ信号、発射停止SW29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止SW29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67,ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ボタン67,ジョグダイヤル68を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄の変動表示(図柄演出)等の演出画面を表示させる。
[動作の説明]
次に、本実施形態のパチンコ機50の動作について説明する。パチンコ機50は、第1,第2特図に対応する乱数を用いて行われる当否判定で当りになると、大入賞口14を開放して遊技者に多くの賞球を付与する大当り遊技を行うが、大当り遊技のラウンド数は、クルーン41に設けられた第1〜第4特定領域42〜45のうちのいずれに遊技球が入球したかにより決定される(図6(a)参照)。なお、第1,第3特定領域42,44は奥側に、第2,第4特定領域43,45は手前側に位置する。
具体的には、当否判定で当りになると、条件装置が作動してラウンド抽選状態となり、当り図柄に応じて第1〜第4特定領域42〜45にラウンド数が割り当てられる。そして、遊技球がいずれかの特定領域に入球すると、役物連続作動装置が作動してラウンド抽選状態が終了し、入球した特定領域に割り当てられたラウンド数にわたり大当り遊技が行われる。
図6(b)の表は、第1特図の当り図柄1〜14に応じて、第1〜第4特定領域42〜45に割り当てられるラウンド数を示しており、図7の表は、第2特図の当り図柄1〜14に応じて、第1〜第4特定領域42〜45に割り当てられるラウンド数を示している。なお、これらの表において、“第1”〜“第4”は、それぞれ、第1〜第4特定領域42〜45を示している。
これらの表は、第1特図で当りとなった場合には、当り図柄に応じて、各特定領域に15R又は4Rが割り当てられ、第2特図で当りとなった場合には、当り図柄に応じて、各特定領域に15R又は8Rが割り当てられることを示している。また、当りとなった際に各当り図柄が選択される確率は1/14であることを示している。また、上述したように、クルーン41に到達した遊技球が各特定領域に入球する確率は、全て1/4となっている。
そして、第1特図で当りとなった場合では、各特定領域に割り当てられる平均的なラウンド数が9.5ラウンドに、第2特図で当りとなった場合では、各特定領域に割り当てられる平均的なラウンド数が11.5ラウンドになるよう、当り図柄に応じて各特定領域に割り当てられるラウンド数が調整されている。このため、短期的には、ラウンド数が変動して大当り遊技の賞球数が増減する可能性があるが、長期的には、大当り遊技により一定の水準の賞球数が付与されることになる。
また、パチンコ機50の設置角度やホール環境、特定領域が設けられたクルーン41の微妙な形状の違い等により、想定していない入賞率の隔たりが生じる虞がある。これに対し、上述したように各特定領域に割り当てる平均的なラウンド数を同一にすることで、大当り抽選に当選した際、例え1つの特定領域にしか入球しなくても、長期的には大当りにより一定の水準の賞球が付与されるようになり、遊技者に不利益を与えることが無い。
以下では、本実施形態のパチンコ機50の動作について、詳しく説明する。
(1)メインルーチンについて
まず、パチンコ機50の主制御装置80におけるメインルーチンについて、図8に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、2ms周期のタイマ割り込み処理として起動される。
S10では、主制御装置80は、正常なタイマ割り込みによりメインルーチンが起動されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S10:Yes)、S20に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S10:No)、S15に処理を移行する。
S15では、主制御装置80は、CPUやI/O等の初期設定を行い、S80に処理を移行する。
一方、S10で肯定判定が得られた場合には、主制御装置80は、初期値乱数の更新(S20),大当り決定用乱数の更新(S25),大当り図柄決定用乱数の更新(S30),当り決定用乱数の更新(S35),リーチ判定用乱数の更新(S40),変動パターン決定用乱数の更新(S45)を行う。
そして、主制御装置80は、始動口等といった入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞確認処理と(S50)、始動口への入賞に起因して大当り抽選を行う当否判定処理と(S55)、大当り抽選で当選した際に、遊技者に所定の遊技価値を付与する大当り遊技を行うための大当り遊技処理(S60)を行う。また、遊技球の普通図柄作動ゲート17の通過に起因して普通図柄抽選等を行う普図当否判定処理と(S65)、普通電動役物(第2始動口12)を開放することで普図遊技を行う普図遊技処理と(S67)、遊技者の不正行為を検出する不正監視処理と(S70)、サブ統合制御装置83等にデータ及びコマンドを送信し、また、ホールコンピュータ87等に各種情報を送信する各出力処理と(S75)を行う。
また、S80では、主制御装置80は、次のタイマ割込みが発生してメインルーチンが起動されるまで、初期値乱数の更新を繰り返し行う。
(2)始動口入賞確認処理について
次に、第1,第2始動口11,12への入賞を検出し、該入賞に応じて保留記憶等を行う始動口入賞確認処理について、図9に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される入賞確認処理からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S100では、主制御装置80は、第1始動口SW11aの検出信号と、第2始動口SW12aの検出信号とに基づき、第1始動口11或いは第2始動口12への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S100:Yes)、S105に処理を移行し、否定判定の場合は(S100:No)、本処理を終了する。
S105では、主制御装置80は、入賞が生じた始動口に対応する特図についての保留記憶の数が、最大値(一例として4)に達しているか否かを判定する。そして、最大値に達している場合には(S105:Yes)、S110に処理を移行し、最大値に達していない場合には(S105:No)、本処理を終了する。
S110では、主制御装置80は、大当り抽選に用いられる大当り決定用乱数や、大当り抽選で当った際に停止表示される特図(当り図柄)を決定するための大当り図柄決定用乱数や、図柄演出において、リーチとなった後に外れを示す演出図柄を停止表示させる演出を行うか否かを決定するためのリーチ判定用乱数や、特別図柄の変動時間等を決定するための変動パターン決定用乱数等を抽出する。そして、抽出した乱数を、入賞が生じた始動口に対応する特図についての保留記憶として記憶し、S115に処理を移行する。
S115では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数が特定値(大当り抽選で当りとなる値)であるか否かと、該保留記憶に係るリーチ判定用乱数等が特定値(図柄演出でリーチとなる値)であるか否かを判定すると共に、大当り図柄決定用乱数に基づき、大当り抽選で当りとなる際の当り図柄を判定する先読み判定を行う。そして、先読み判定の結果と、先読み判定が行われた保留記憶に対応する特図の種類(第1特図であるか第2特図であるか)を示す先読みコマンドを生成し、サブ統合制御装置83に送信する(S120)。
なお、先読みコマンドを受信したサブ統合制御装置83は、該先読みコマンドに対応する保留記憶が消化されるまで、該先読みコマンドが示す先読み判定結果を保存する。
続くS125では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に対応する特図について、何個の保留記憶が生じているかを示す保留数コマンドを生成し、サブ統合制御装置83に送信する。なお、第1特図に対応する保留数コマンドを第1保留数コマンド、第2特図に対応する保留数コマンドを第2保留数コマンドとする。その後、主制御装置80は、本処理を終了する。
また、各特図に対応する保留記憶の数と、該保留記憶についての先読み判定の結果とを示す一つのコマンドを生成し、該コマンドを、先読みコマンドや保留数コマンドに替えて用いても良い。
(3)当否判定処理について
次に、保留記憶に係る大当り決定用乱数により大当り抽選を行う当否判定処理について、図10〜13のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される。
まず、図10に関して、S200では、主制御装置80は、条件装置の作動中、すなわち、当否判定で当りとなった後から大当り遊技が終了するまでの期間か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S200:Yes)、本処理を終了し、否定判定の場合には(S200:No)、S205に処理を移行する。
S205では、主制御装置80は、第1特図或いは第2特図の変動表示の停止中か否か(変動表示が行われていない状態か否か)を判定する。そして、肯定判定の場合には(S205:Yes)、S210に処理を移行し、否定判定の場合には(S205:No)、図12のS280に処理を移行する。
S210では、主制御装置80は、第1特図又は第2特図の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S210:Yes)、図13のS335に処理を移行し、否定判定の場合には(S210:No)、S215に処理を移行する。
S215では、主制御装置80は、第1及び第2保留記憶の有無について判定し、肯定判定の場合には(S215:Yes)、S220に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S215:No)、本処理を終了する。
S220では、主制御装置80は、第1,第2保留記憶のうち、最も古い保留記憶を選択する。なお、第2保留記憶が存在する場合には、第2保留記憶のうちの最も古いものを選択し、第2保留記憶が存在しない場合には、第1保留記憶のうちの最も古いものを選択しても良い(つまり、第2保留記憶を優先消化する構成でも良い)。そして、選択した保留記憶に係る乱数を読み出し、選択した第1又は第2保留記憶の残りの保留記憶の記憶領域をシフトさせると共に、読み出した第1又は第2保留記憶の保留記憶数をデクリメントし、S225に処理を移行する。
続いて図11に関して、S225では、主制御装置80は、確変状態であることを示す確変フラグが1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S225:Yes)、S230に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S225:No)、S235に処理を移行する。
S230では、主制御装置80は、読み出した大当り判定用乱数と、確変状態に対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)に基づき、大当り抽選で当るか否かを判定し(当否判定)、該保留記憶を消化する。そして、S240に処理を移行する。
一方、S235では、主制御装置80は、読み出した大当り判定用乱数と、通常状態に対応する当否判定用テーブル(通常テーブル)に基づき、大当り抽選で当るか否かを判定し(当否判定)、該保留記憶を消化する。そして、S240に処理を移行する。
S240では、主制御装置80は、大当り抽選で当ったか否かを判定し、肯定判定の場合には(S240:Yes)、S245に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S240:No)、S260に処理を移行する。
S245では、主制御装置80は、読み出した大当り図柄決定用乱数に基づき当り図柄を決定し、S250に処理を移行する。
S250では、主制御装置80は、読み出した変動パターン決定用乱数等に基づき特別図柄の変動時間等を決定し、S255に処理を移行する。
S255では、主制御装置80は、当り図柄に基づき、大当り遊技後に確変状態や時短状態となるか否か等を設定し、S275に処理を移行する。
一方、S240で否定判定が得られた場合に移行する(すなわち、大当り抽選で外れた際に移行する)S260では、主制御装置80は、読み出した大当り図柄決定用乱数に基づき停止表示される特図(ハズレ図柄)を決定し、続く265では、読み出したリーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数等に基づき特別図柄の変動時間等を決定する。なお、この特別図柄の変動時間に応じて、大当り抽選で外れる場合の図柄演出の態様(リーチ外れとなるかノーマル外れ(リーチとなることなく外れる図柄演出)となるか等)が決定される。
続くS270では、主制御装置80は、確変状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数(確変回数)や、時短状態中に実行可能な大当り抽選の残り回数(時短回数)を示すカウンタの更新等を行い、S275に処理を移行する。
S275では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、大当り抽選後の第1保留記憶の数を示す第1保留数コマンドと、大当り抽選後の第2保留記憶の数を示す第2保留数コマンドとを送信する。また、消化した保留記憶に対応する特図の変動表示を開始すると共に、サブ統合制御装置83に対し特別図柄の変動時間等を示す変動開始コマンドを送信することで図柄演出を開始させる。さらに、サブ統合制御装置83に対し、当り図柄又はハズレ図柄を示す図柄指定コマンドを送信し、本処理を終了する。
続いて図12に関して、第1特図或いは第2特図の変動表示中に移行するS280では、主制御装置80は、特図の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S280:Yes)、S285に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S280:No)、本処理を終了する。
S285では、主制御装置80は、特図の変動表示を停止すると共に、サブ統合制御装置83に対し演出図柄の変動表示を停止させる図柄停止コマンドを送信し、S290に処理を移行する。
S290では、主制御装置80は、確定表示すべき特図が大当り抽選で当選した際の当り図柄であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S290:Yes)、S295に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S290:No)、S315に処理を移行する。
S295では、主制御装置80は、特図の当り図柄を確定表示すると共に、サブ統合制御装置83に対し、当り図柄に応じた演出図柄の確定表示を行わせる図柄確定コマンドを送信し、その後、条件装置を作動させてラウンド抽選状態になり(S300)、ラウンド抽選処理を実行して特定領域への入球に応じて大当り遊技のラウンド数を決定する(S305)。そして、特定領域への入球によりラウンド抽選処理が終了すると、役物連続作動装置を作動させ(S310)、大当り遊技のラウンド数等を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンドをサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
一方、確定表示すべき特図がハズレ図柄である場合に移行するS315では、主制御装置80は、ハズレ図柄を確定表示すると共に、サブ統合制御装置83に対し、ハズレ図柄に応じた演出図柄の確定表示を行わせる図柄確定コマンドを送信する。続くS320では、確変回数を示す確変カウンタや時短回数を示す時短カウンタをデクリメントし、続くS325,S330では、確変カウンタが0になった場合には確変フラグをクリアすると共に、時短カウンタが0になった場合には時短フラグをクリアし、本処理を終了する。
S335では、主制御装置80は、特図の確定表示時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S335:Yes)、S340に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S335:No)、本処理を終了する。
S340では、主制御装置80は、特図の確定表示を終了し、本処理を終了する。
(4)ラウンド抽選処理について
次に、遊技球が入球した特定領域に応じて大当り遊技のラウンド数を決定するラウンド抽選処理について、図14のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、当否判定処理からコールされる。
S400では、主制御装置80は、条件装置が作動しているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S400:Yes)、S405に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S400:No)、本処理を終了する。
S405では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、ラウンド抽選状態に移行したことを示すラウンド抽選状態指定コマンドを送信する。続くS410では、主制御装置80は、当り図柄に応じて、第1〜第4特定領域42〜45にラウンド数を割り当てると共に、開閉部材47を制御して誘導経路40の始点である入球口40aを開放し、S415に移行する。
なお、開閉部材47の配置位置には、該配置位置を通過した遊技球を検出する検出手段(図示無し)が設けられている。この検出手段は主制御装置80に接続されており、主制御装置80は、入球口40aの開放後、検出手段を介して遊技球が配置位置を通過したことを検出すると、開閉部材47を制御して入球口40aを閉鎖する。これにより、1球の遊技球でラウンド抽選ができるため、設計した通りの振り分け率で各特定領域に遊技球を入球させることができる。また、遊技者が遊技球が入球した特定領域を把握し易くなると共に、複数の遊技球が複数の特定領域に同時に入球した時の制御等を設ける必要が無く、構成を簡略化することができる。
無論、複数の遊技球がクルーン41に進入可能となるよう、開閉部材47の閉鎖タイミングを調整しても良い。また、条件によって、開閉部材47の閉鎖タイミングを変化させ、クルーン41に進入可能な遊技球の数を変えても良い。また、各特定領域に遊技球が入球するまで、開閉部材47の開放状態を維持しても良い。
S415では、主制御装置80は、遊技球が第1特定領域42に入球したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S415:Yes)、S420に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S415:No)、S425に処理を移行する。
S420では、主制御装置80は、第1特定領域42に割り当てられたラウンド数を、大当り遊技のラウンド数として設定すると共に、ラウンド抽選状態を解除する。また、第1特定領域42に入球した旨と、大当り遊技のラウンド数とを示すコマンドをサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
S425では、主制御装置80は、遊技球が第2特定領域43に入球したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S425:Yes)、S430に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S425:No)、S435に処理を移行する。
S430では、主制御装置80は、第2特定領域43に割り当てられたラウンド数を、大当り遊技のラウンド数として設定すると共に、ラウンド抽選状態を解除する。また、第2特定領域43に入球した旨と、大当り遊技のラウンド数とを示すコマンドをサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
S435では、主制御装置80は、遊技球が第3特定領域44に入球したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S435:Yes)、S440に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S435:No)、S445に処理を移行する。
S440では、主制御装置80は、第3特定領域44に割り当てられたラウンド数を、大当り遊技のラウンド数として設定すると共に、ラウンド抽選状態を解除する。また、第3特定領域44に入球した旨と、大当り遊技のラウンド数とを示すコマンドをサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
S445では、主制御装置80は、遊技球が第4特定領域45に入球したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S445:Yes)、S450に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S445:No)、S415に処理を移行する。
S450では、主制御装置80は、第4特定領域45に割り当てられたラウンド数を、大当り遊技のラウンド数として設定すると共に、ラウンド抽選状態を解除する。また、第4特定領域45に入球した旨と、大当り遊技のラウンド数とを示すコマンドをサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
(5)大当り遊技処理について
次に、大当り遊技の進行を制御する大当り遊技処理について、図15〜17のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される。
S500では、主制御装置80は、役物連続作動装置の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S500:Yes)、S505に処理を移行し、否定判定の場合には(S500:No)、本処理を終了する。
S505では、主制御装置80は、大入賞口14の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S505:Yes)、図16のS550に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S505:No)、S510に処理を移行する。
S510では、主制御装置80は、大当り遊技における各ラウンドのインターバル中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S510:Yes)、図16のS570に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S510:No)、S515に処理を移行する。
S515では、主制御装置80は、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S515:Yes)、図17のS600に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S515:No)、S520に処理を移行する。
S520では、主制御装置80は、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S520:Yes)、S525に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S520:No)、本処理を終了する。
S525では、主制御装置80は、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。
続いて図16に関して、大入賞口14の開放中に移行するS550では、主制御装置80は、大入賞口14に入賞した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S550:Yes)、S560に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S550:No)、S555に処理を移行する。
S555では、主制御装置80は、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S555:Yes)、S560に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S555:No)、本処理を終了する。
S560では、主制御装置80は、大入賞口14を閉鎖させる大入賞口閉鎖処理を実行し、S565に処理を移行する。
S565では、主制御装置80は、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、本処理を終了する。
一方、各ラウンドのインターバル中に移行するS570では、主制御装置80は、大当り遊技の最終ラウンドか否かを判定し、肯定判定の場合には(S570:Yes)、S585に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S570:No)、S575に処理を移行する。
S585では、主制御装置80は、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S575では、主制御装置80は、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S575:Yes)、S580に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S575:No)、本処理を終了する。
S580では、主制御装置80は、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。
続いて図17に関して、大当り遊技の終了演出中に移行するS600では、主制御装置80は、該終了演出の時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S600:Yes)、S605に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S600:No)、本処理を終了する。
続くS605,S610では、主制御装置80は、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S615に処理を移行する。
S615では、主制御装置80は、大当り遊技後に確変状態に移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S615:Yes)、確変状態中に実行可能な大当り抽選の回数(確変回数)を設定すると共に(S620)、確変フラグをセットし(S625)、S630に処理を移行する。
S630では、主制御装置80は、大当り遊技後に時短状態に移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S630:Yes)、時短状態中に実行可能な大当り抽選の回数(時短回数)を設定すると共に(S635)、時短フラグをセットし(S640)、S645に処理を移行する。
S645,S650では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、大当り遊技終了後の遊技状態を通知する状態指定コマンドを送信する状態指定コマンド送信処理とを実行し、本処理を終了する。
(6)入球記憶処理について
次に、ラウンド抽選状態となった際に、第1〜第4特定領域42〜45への入球数や入球履歴等を示す履歴情報を更新する入球記憶処理について、図18のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的に実行される。
S700では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき、第1〜第4特定領域42〜45への入球が生じたか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S700:Yes)、S705に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S700:No)、本処理を終了する。
S705では、サブ統合制御装置83は、上記コマンドに基づき第1特定領域42への入球が生じたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S705:Yes)、S710に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S705:No)、S720に処理を移行する。
S710では、サブ統合制御装置83は、第1特定領域42の入球数(ラウンド抽選状態となった際に第1特定領域42に入球した回数)に1を加算する。また、上記コマンドに基づき、第1特定領域42に割り当てられているラウンド数を特定する。そして、特定結果に基づき、15Rの大当り遊技が発生した回数(15R獲得回数)と、8Rの大当り遊技が発生した回数(8R獲得回数)と、4Rの大当り遊技が発生した回数(4R獲得回数)とのうちのいずれかに1を加算し(S715)、S760に処理を移行する。
S720では、サブ統合制御装置83は、上記コマンドに基づき第2特定領域43への入球が生じたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S720:Yes)、S725に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S720:No)、S735に処理を移行する。
S725では、サブ統合制御装置83は、第2特定領域43の入球数(ラウンド抽選状態となった際に第2特定領域43に入球した回数)に1を加算する。また、上記コマンドに基づき、第2特定領域43に割り当てられているラウンド数を特定する。そして、特定結果に基づき、15R獲得回数と、8R獲得回数と、4R獲得回数とのうちのいずれかに1を加算し(S730)、S760に処理を移行する。
S735では、サブ統合制御装置83は、上記コマンドに基づき第3特定領域44への入球が生じたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S735:Yes)、S740に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S735:No)、S750に処理を移行する。
S740では、サブ統合制御装置83は、第3特定領域44の入球数(ラウンド抽選状態となった際に第3特定領域44に入球した回数)に1を加算する。また、上記コマンドに基づき、第3特定領域44に割り当てられているラウンド数を特定する。そして、特定結果に基づき、15R獲得回数と、8R獲得回数と、4R獲得回数とのうちのいずれかに1を加算し(S745)、S760に処理を移行する。
一方、S750では、サブ統合制御装置83は、第4特定領域45の入球数(ラウンド抽選状態となった際に第4特定領域45に入球した回数)に1を加算する。また、上記コマンドに基づき、第4特定領域45に割り当てられているラウンド数を特定する。そして、特定結果に基づき、15R獲得回数と、8R獲得回数と、4R獲得回数とのうちのいずれかに1を加算し(S755)、S760に処理を移行する。
S760では、サブ統合制御装置83は、大当り抽選で当選した日付と、当選時の回転数(前回の当選時、又は、開店時から今回の当選までに行われた大当り抽選の回数)と、入球が生じた特定領域と、大当り遊技のラウンド数等を示す入球履歴を更新し、本処理を終了する。なお、当選した日付は、サブ統合制御装置83に設けられたカレンダー機能により特定されても良い。また、回転数は、変動開始コマンドや、ラウンド抽選状態指定コマンド等に基づき、サブ統合制御装置83にてカウントされたものであっても良い。また、時計機能により時刻を入球履歴としてさらに記憶しても良い。
なお、詳細は後述するが、サブ統合制御装置83は、当該入球記憶処理で更新された履歴情報(つまり、パチンコ機50固有の履歴情報)に基づき演出の態様を設定する。しかしながら、いわゆる携帯連動サービスを利用して、遊技者個人の遊技の履歴情報に基づき演出を設定しても良い。
具体的には、例えば、サブ統合制御装置83は、遊技終了時に履歴情報を特定可能な2次元コードを表示しても良い。そして、遊技者がスマートフォン等で2次元コードを撮影すると、該スマートフォン等がパチンコ機50に対応するウェブサイトにアクセスし、該2次元コードにより特定される入球履歴を、該遊技者のIDに対応付けた状態で該ウェブサイトに保存しても良い。
また、遊技者がスマートフォン等により該ウェブサイトにアクセスすると、該ウェブサイトは、該遊技者の入球履歴を特定可能なパスワードを表示しても良い。そして、遊技者がパチンコ機50に該パスワードを入力して遊技を開始すると、サブ統合制御装置83は、該パスワードにより特定される履歴情報を生成し、入球記憶処理にて該履歴情報を更新しても良い。そして、サブ統合制御装置83は、該履歴情報に基づき演出の態様を設定しても良い。このようにすれば、個々の遊技者の遊技における各特定領域への入球の偏りに基づき演出が変化し、遊技の興趣を高めることができる。
(7)ラウンド抽選演出処理について
次に、ラウンド抽選演出の態様を設定するラウンド抽選演出処理について、図19のフローチャートを用いて説明する。ラウンド抽選演出とは、ラウンド抽選状態中に、第1〜第4特定領域42〜45に割り当てられたラウンド数を報知する演出である。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的に実行される。
S800では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からラウンド抽選状態指定コマンドを受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S800:Yes)、S805に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S800:No)、本処理を終了する。
S805では、サブ統合制御装置83は、当選した大当り抽選が行われた際に主制御装置80から受信した図柄指定コマンドが示す当り図柄を参照すると共に、第1〜第4特定領域42〜45への入球の履歴情報を参照する(S810)。
続くS815では、サブ統合制御装置83は、履歴情報に基づき各特定領域の入球率を算出すると共に、当り図柄に基づき各特定領域に割り当てられたラウンド数を特定する。そして、これらに基づきラウンド抽選演出の態様を設定し、本処理を終了する。
以後、サブ統合制御装置83は、ラウンド抽選状態が終了するまで、設定された態様で、第1〜第4特定領域42〜45に割り当てられたラウンド数を報知するラウンド抽選演出を行う。図20(a)〜(c)には、ラウンド抽選演出の際に演出図柄表示装置6のLCDパネルに表示される演出画面の具体例が記載されている。
これらの演出画面1000〜1020では、中央にクルーン41を模した円形の画像(クルーン画像1001,1011,1021)が表示されている。クルーン画像は、中心角が90°の4つの扇状の領域に分割されている。そして、右上の扇状の領域に配された円が第1特定領域42に、右下の扇状の領域に配された円が第2特定領域43に、左上の扇状の領域に配された円が第3特定領域44に、左下の扇状の領域に配された円が第4特定領域45に相当する。
クルーン画像の各扇状の領域には、該領域に配された特定領域に割り当てられるラウンド数が表示され、15Rが割り当てられた特定領域が配された扇状の領域は、他の扇状の領域とは異なる色や模様で表示される。そして、15Rが割り当てられた特定領域の入球率に応じて、各種メッセージを表示したり、演出画面に表示される動物のキャラクタ(熊の達吉1002,1012,1022)の表情を変化させ、該特定領域に入球する期待度が示される。
具体的には、演出画面1000は、入球率が2番目又は3番目に高い特定領域に15Rが割り当てられ、他の特定領域に4R(又は8R)が割り当てられた場合に表示される。
また、演出画面1010は、入球率が最も高い特定領域に15Rが割り当てられ、他の特定領域に4R(又は8R)が割り当てられた場合に表示される。演出画面1010では、大量の出玉を得るチャンスである旨が報知されると共に、15Rが割り当てられた特定領域(入球率が最も高い特定領域)への入球率が報知される。
また、演出画面1020は、入球率が最も低い特定領域に15Rが割り当てられ、他の特定領域に4R(又は8R)が割り当てられた場合に表示される。演出画面1020においては、少しの出玉しか期待できない旨が示唆される。また、15Rが割り当てられた特定領域(入球率が最も低い特定領域)への入球率が報知される。
なお、この他にも、4R(又は8R)が割り当てられた特定領域の入球率に応じて、各種メッセージを表示したり、熊の達吉の表情を変化させても良い。
また、全部又は一部の特定領域に割り当てられたラウンド数を示唆又は示しつつ、単に、クルーン画像等を用いて、各特定領域の入球率を示したり示唆したりするラウンド抽選演出を行っても良い。
また、入球率に限らず、過去に発生した大当り遊技のラウンド数に応じた態様のラウンド抽選演出を行っても良い。具体的には、全部又は一部の特定領域に割り当てられたラウンド数を示唆又は示しつつ、例えば、15R(又は、4或いは8R)の大当り遊技が連荘していることや、15R(又は、4或いは8R)の大当り遊技がどの程度の確率で発生しているかを示したり、示唆したりするラウンド抽選演出を行っても良い。
また、当り図柄毎に各特定領域に割り当てられるラウンド数の組合せが決まっているが、ラウンド抽選演出にて、組合せが選ばれた回数や(換言すれば、当り図柄が選択された回数)、該組合せが選ばれた際の各ラウンドの選択率を示したり、示唆したりすることも考えられる。また、単に各特定領域への入球の可能性を示すだけでなく、キャラクタがあたかも予想しているように演出することも考えられる。履歴情報が豊富になればなるほど予想の精度が上がっていくため、遊技者はある程度の信頼感をもって予想に一喜一憂することができる。
(8)大当り演出処理について
次に、大当り演出の態様を設定する大当り演出処理について、図21のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的に実行される。
S850では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき、大当り遊技を開始するか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S850:Yes)、S855に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S850:No)、本処理を終了する。
S855では、サブ統合制御装置83は、これから行われる大当り遊技の契機となった大当り抽選が行われた際に主制御装置80から受信した図柄指定コマンドが示す当り図柄を参照すると共に、第1〜第4特定領域42〜45への入球の履歴情報を参照する(S860)。
続くS865では、サブ統合制御装置83は、履歴情報に基づき、各特定領域の入球率を算出すると共に、直前のラウンド抽選状態中に入球した特定領域を特定する。また、参照した当り図柄に基づき、各特定領域に割り当てられたラウンド数を特定する。そして、入球した特定領域や、該特定領域への入球率や、該特定領域に割り当てられたラウンド数に基づき大当り演出の態様を設定し、本処理を終了する。
以後、サブ統合制御装置83は、設定された態様で、大当り遊技と共に大当り演出を行う。具体的には、例えば、入球率が最も低く、15Rが割り当てられた特定領域に入球して大当り遊技が開始された場合や、入球率が最も高い特定領域に15Rが割り当てられているにもかかわらず、4R(又は8R)が割り当てられた特定領域に入球して大当り遊技が開始された場合等には、特別な態様の大当り演出(例えば、遊技者を祝福したり、遊技者を慰めたりするメッセージが表示される等)を行っても良い。
また、単に、ラウンド抽選状態中に入球した特定領域の入球率に応じて、大当り演出の態様を設定しても良い。図22(a)には、このような場合に演出図柄表示装置6のLCDパネルに表示される演出画面の具体例が記載されている。演出画面1030は、入球率が最も低い第3特定領域(図中、特定領域3と記載)に入球した際の大当り演出にて表示される。
また、入球率に限らず、過去に発生した大当り遊技のラウンド数に応じた態様の大当り演出を行っても良い。具体的には、例えば、15R(又は、4或いは8R)の大当り遊技が連荘している場合や、直近の所定回数の大当り遊技が高い頻度で15R(又は、4或いは8R)となっている場合等には、特別な態様の大当り演出(例えば、遊技者を祝福したり、激励したりするメッセージが表示される等)を行っても良い。
(9)演出モード選択処理について
次に、大当り遊技の終了時に演出モードを設定する演出モード選択処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。本実施形態のパチンコ機50では、複数の演出モードが設けられており、演出モードに応じた態様で演出が行われる。本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的に実行される。
S900では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき、大当り遊技が終了するか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S900:Yes)、S905に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S900:No)、本処理を終了する。
S905では、サブ統合制御装置83は、終了する大当り遊技の契機となった大当り抽選が行われた際に、主制御装置80から受信した図柄指定コマンドが示す当り図柄を参照すると共に、第1〜第4特定領域42〜45への入球の履歴情報を参照する(S910)。
続くS915では、サブ統合制御装置83は、履歴情報に基づき、各特定領域の入球率を算出すると共に、終了する大当り遊技の開始時に入球した特定領域を特定する。また、参照した当り図柄に基づき、各特定領域に割り当てられたラウンド数を特定する。そして、該大当り遊技の開始時に入球した特定領域や、該特定領域への入球率や、該特定領域に割り当てられたラウンド数に基づき演出モードを新たに設定し、本処理を終了する。なお、大当り遊技終了後の遊技状態(確変状態や時短状態であるか否か)等をさらに加味して、演出モードを新たに設定しても良い。
以後、サブ統合制御装置83は、新たに設定された演出モードに応じた態様の演出を行う。図22(b),(c)は、一例として、特別空手モードや奇跡のボクシングモードの際に表示される演出画面1040,1050を示している。
特別空手モードは、入球率が最も高く、15Rが割り当てられた特定領域に入球して開始された大当り遊技が終了した後に移行する演出モードである。また、奇跡のボクシングモードは、入球率が最も低く、15Rが割り当てられた特定領域に入球して開始された大当り遊技が終了した後に移行する演出モードである。
この他にも、終了する大当り遊技が開始される際に入球した特定領域の入球率に応じて、新たな演出モードを設定しても良い。
また、例えば、入球率に限らず、過去に発生した大当り遊技のラウンド数に応じて、演出モードを設定しても良い。具体的には、例えば、15R(又は、4或いは8R)の大当り遊技が連荘している場合や、直近の所定回数の大当り遊技が高い頻度で15R(又は、4或いは8R)となっている場合等には、特別な演出モードに設定するようにしても良い。
また、各特定領域への入球数が所定数(例えば10等といったきりの良い数)に達した場合に、特別な演出モードに設定するようにしても良い。このようにすれば、遊技者は、入球数が9回の特定領域に入球することを望むようになり、付与されるラウンド数以外で遊技者に興味を持たせることができる。なお、他の演出の態様を設定する際においても、同様にして、各特定領域への入球数が所定数に達した際に、特別な態様を設定しても良い。
(10)演出内容選択処理について
次に、図柄演出の態様を設定する演出内容選択処理について、図24のフローチャートを用いて説明する。本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的に実行される。
S950では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S950:Yes)、S955に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S950:No)、本処理を終了する。
S955では、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドが示す変動時間に基づき、該変動開始コマンドに基づく図柄演出でリーチとなるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S955:Yes)、S960に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S955:No)、S970に処理を移行する。
S960では、サブ統合制御装置83は、大当り抽選で当選する場合には、変動開始コマンドと共に受信した図柄指定コマンドが示す当り図柄を参照すると共に、第1〜第4特定領域42〜45への入球の履歴情報を参照する(S965)。
続くS970では、サブ統合制御装置83は、図柄指定コマンド等に基づき大当り抽選で当選すると判定される場合には、履歴情報に基づき各特定領域の入球率を算出すると共に、当り図柄に基づき各特定領域に割り当てられるラウンド数を特定する。そして、これらに基づき、リーチを経て当りとなる図柄演出の態様を設定する。具体的には、入球率の最も高い特定領域(或いは、入球率の最も低い特定領域)に割り当てられるラウンド数に応じて、図柄演出の態様を設定しても良い。無論、このような図柄演出の態様は、大当り抽選でハズレとなる場合にも設定される可能性がある。一方、大当り抽選で当選しない場合も、各特定領域の入球率に基づき図柄演出の態様を設定しても良い。そして、図柄演出の態様を設定すると、本処理を終了する。
以後、サブ統合制御装置83は、設定された態様で、演出図柄の変動表示を伴う図柄演出を行う。図25には、大当り抽選で当選する際の図柄演出の演出画面の一例が記載されている。演出画面1060は、入球率の最も高い特定領域に15Rが割り当てられる場合に行われる図柄演出にて表示される。この他にも、例えば、入球率の最も高い特定領域に4R又は8Rが割り当てられた場合や、入球率の最も低い特定領域に15Rが割り当てられた場合等に、特別な図柄演出が行われるようにしても良い。
この他にも、図柄演出にて、リーチとなった際に、クルーン画像等を用いて、入球率の最も高い特定領域(或いは、入球率の最も低い特定領域)を示唆したり、該特定領域と、該特定領域に割り当てられるラウンド数とを示唆したりしても良い。
また、入球率に限らず、過去に発生した大当り遊技のラウンド数に応じた態様の大当り演出を行っても良い。具体的には、例えば、15R(又は、4或いは8R)の大当り遊技が連荘している場合や、直近の所定回数の大当り遊技が高い頻度で15R(又は、4或いは8R)となっている場合等には、特別な態様の図柄演出を行っても良い。
(11)先読み処理について
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から先読みコマンドを受信すると、該先読みコマンドが示す先読み判定の結果に応じて対応する保留記憶についての保留図柄を表示することで、先読み演出を行う。保留図柄として、大当り抽選の当選を示唆する示唆保留図柄と、外れを示唆する通常保留図柄が設けられており、各保留記憶に対応して、通常保留図柄と示唆保留図柄のいずれかが表示される。
示唆保留図柄としては、第1〜第5示唆保留図柄が設けられている。これらの示唆保留図柄は、大当り抽選で当選した際に15Rが割り当てられる特定領域の個数を示唆している。具体的には、第1〜第5示唆保留図柄は、それぞれ、15Rが割り当てられる特定領域の個数として4〜0個を示唆している。
サブ統合制御装置83は、先読みコマンドに基づき、対応する保留記憶に基づく大当り抽選で当選するか否かを判定すると共に、先読みコマンドが示す当選する際の当り図柄に基づき、15Rが割り当てられる特定領域の個数を特定する。そして、大当り抽選で当るか否かや、大当り抽選で当った際に15Rが割り当てられる特定領域の個数に基づき、表示する保留図柄の種類を決定する。
無論、所謂ガセの先読み演出が行われる場合もあり、当りとなる保留記憶に対応して通常保留図柄が表示される場合や、実際に15Rが割り当てられる特定領域の個数とは異なる個数に対応する示唆保留図柄が表示される場合もある。また、ハズレとなる保留記憶に対応する保留図柄として、第1〜第5保留図柄が表示される場合もある。
図26(a)〜(c)は、図柄演出と共に保留図柄が表示された演出画面の一例を示している。これらの演出画面では、変動表示される演出図柄の下方に、保留図柄が表示される。
演出画面1070では、通常保留図柄1071が表示されており、演出画面1080では、第1示唆保留図柄1081と通常保留図柄1082が表示されている。また、演出画面1090では、第2示唆保留図柄1092と、第3示唆保留図柄1094と、第4示唆保留図柄1093と、第5示唆保留図柄1091とが表示されている。
また、示唆保留図柄が表示されると、演出画面に表示された熊の達吉の表情が変化する。具体的には、通常保留図柄1071しか表示されていない演出画面1070では、熊の達吉1072は通常の表情だが、第1示唆保留図柄1081が表示された演出画面1080では熊の達吉1083は笑顔となり、第2〜第5示唆保留図柄が表示された演出画面1080では、熊の達吉1083は澄ました表情となる。
この他にも、サブ統合制御装置83は、先読み演出において、大当り抽選で当選した際に第1〜第4特定領域の各々に割り当てられるラウンド数を示唆する示唆保留図柄を表示しても良い。なお、各特定領域に割り当てられるラウンド数は、先読みコマンドが示す当り図柄に基づき特定可能である。
また、サブ統合制御装置83は、先読みコマンドと、第1〜第4特定領域42〜45への入球の履歴情報とに基づき、先読み演出を行っても良い。
すなわち、サブ統合制御装置83は、先読みコマンドに基づき、対応する保留記憶に基づく大当り抽選で当選するか否かを判定すると共に、先読みコマンドが示す当選する際の当り図柄に基づき各特定領域に割り当てられるラウンド数を特定する。また、履歴情報に基づき各特定領域の入球率を算出する。そして、大当り抽選で当選する保留記憶に対応して、15Rが割り当てられる特定領域の入球率に応じた示唆保留図柄を表示することで、先読み演出を行う。無論、ハズレとなる保留記憶に対応して同様の示唆保留図柄が表示される場合があるのは、言うまでもない。
図27(a)〜(c)には、先読みコマンドと履歴情報とに基づき行われた先読み演出における演出画面の一例を示している。
演出画面1100では、第6示唆保留図柄1101と、通常保留図柄1102とが表示される。第6示唆保留図柄1101は、入球率の最も高い特定領域に15Rが割り当てられる場合に表示される。
また、演出画面1110では、第7示唆保留図柄1111と、通常保留図柄1112とが表示される。第7示唆保留図柄1111は、入球率の最も低い特定領域に15Rが割り当てられる場合に表示される。
また、演出画面1120では、第8示唆保留図柄1121と、通常保留図柄1122とが表示される。第8示唆保留図柄1121は、入球率が2番目又は3番目に高い特定領域に15Rが割り当てられる場合に表示される。
また、示唆保留図柄が表示されると、演出画面に表示された熊の達吉の表情が変化する。具体的には、第6示唆保留図柄1101が表示された演出画面1100では熊の達吉1103は笑顔となり、第7示唆保留図柄1111が表示された演出画面1110では、熊の達吉1083は焦ったような表情となる。また、第8示唆保留図柄1121が表示された演出画面1120では、熊の達吉1123は澄ました表情となる。
この他にも、サブ統合制御装置83は、4R(又は8R)が割り当てられる特定領域の入球率に応じた示唆保留図柄を表示したり、直近の所定回数の当りにおいて入球した頻度の高い特定領域に割り当てられたラウンド数に応じた示唆保留図柄を表示したりすることで、先読み演出を行っても良い。
また、示唆保留図柄として、各特定領域に割り当てられるラウンド数の組み合わせを先んじて報知したりすることも考えられる。履歴情報に基づく有利な組み合わせ(入球率の高い特定領域に15Rが割り当てられる組合せ)が表示された場合は、遊技者は特に有利と受け止めることができる。
また、先読み演出として保留記憶に対応した演出で説明したが、他の連続予告演出で行っても良い。その場合は、複数の図柄演出に渡って、大当りの期待度と、履歴情報に基づき大当りにより何ラウンドが獲得できそうか(入球率の高い特定領域に何ラウンドが割り当てられるか)を予告演出することが考えられる。
また、先読み演出のタイミングとして、始動口の入球時や変動開始時以外にも、大当り抽選で当選したタイミングで、保留内に大当りが含まれていることや、該大当りでの各特定領域へのラウンド数の割り当てを示唆したり、履歴情報に基づき、15Rを獲得する可能性が高いことを示唆しても良い。
また、特定領域に入球したタイミングでラウンド数を報知するが、そのタイミングで、保留内に大当りが含まれていることや、該大当りでの各特定領域へのラウンド数の割り当てを示唆したり、履歴情報に基づき、15Rを取得する可能性が高いことを示唆したりすることが考えられる。例えば、ラウンド数が15Rであることを報知する際、保留内に、最も入球率の高い特定領域に15Rが割り当てられる大当りがある場合は、合わせて30R獲得したと報知したり、特別な遊技モードに突入したかのように見せることが考えられる。こうすれば、遊技者は、15Rを獲得した喜びに加え、さらに同様の喜びが得られる可能性を知り、喜びを倍増させることができる。
また、開閉部材47の配置位置に検出手段が設けられている場合には、該検出手段で遊技球を検出した際に、保留内に大当りが含まれていることや、各特定領域へのラウンド数の割り当てを報知することも考えられる。こうすれば、ラウンド抽選が開始される直前に保留内にも大当りや、15Rが期待できる大当りがあることを知ることができ、得をした気分でラウンド抽選を楽しむことができる。つまり、15Rが期待できる大当りが確定した状態で、更に有利になるべくラウンド抽選で15Rを目指すことができ、喜びを倍増させることができる。
このように、先読み演出をラウンド抽選と絡ませて演出することにより、新たなタイミングで保留内の当りを告知することが考えられる。
(12)その他
パチンコ機50は、遊技が行われていない際に演出ボタン67等の操作がなされると、音量等の各種設定を行う設定画面を表示する。また、設定画面を介して受け付けた操作に応じて、特定領域への入球の履歴情報を表示する。
具体的には、サブ統合制御装置83は、遊技者からの指示に応じて、演出図柄表示装置6のLCDパネルに入球率等表示画面1130を表示する。入球率等表示画面1130には、クルーン41を模したクルーン画像1131が表示される(図28参照)。
クルーン画像1131は、中心角が90°の4つの扇状の領域に分割されており、右上の扇状の領域に配された円が第1特定領域42に、右下の扇状の領域に配された円が第2特定領域43に、左上の扇状の領域に配された円が第3特定領域44に、左下の扇状の領域に配された円が第4特定領域45に相当する。
サブ統合制御装置83は、履歴情報に基づき、ラウンド抽選状態となった際の各特定領域への入球数と入球率を算出する。そして、入球率等表示画面1130において、クルーン画像1131に描かれた各特定領域に対応して、算出した入球数と入球率を表示する。
また、サブ統合制御装置83は、遊技者からの指示に応じて、演出図柄表示装置6のLCDパネルに入球履歴画面1140を表示する。入球履歴画面1140は、履歴情報を構成する入球履歴に基づき生成される。入球履歴画面1140は、大当り抽選で当選した日付と、当選時の回転数と、入球が生じた特定領域(図中、入球箇所と記載)と、大当り遊技のラウンド数等を示す。
[効果]
本実施形態のパチンコ機50によれば、各特定領域の入球率が等しくなるようクルーン41が構成されているものの、実際の遊技では各特定領域の入球数が偏る場合がある。そこで、遊技中の各特定領域への入球数等を特定可能な履歴情報が生成され、履歴情報に応じた態様で各種演出が行われる。
このため、クルーン41に設けられた各特定領域への入球の偏りや、当りの際に各特定領域に割り当てられるラウンド数等に基づき、大量の出玉獲得への期待感を煽ったり、遊技者を奮い立たせたり、特典としての特別な演出を発生させたりすることができる。
また、履歴情報は各パチンコ機50に固有のものであるため、各パチンコ機50では異なる態様で演出が行われる。さらに、遊技が行われるに伴い履歴情報の内容が変化するため、同じパチンコ機50であっても、遊技を行う時期によって異なる態様で演出が行われる。
したがって、複数の特定領域を用いた抽選により大当り遊技のラウンド数を決定するパチンコ機50の遊技の興趣を高めることができる。
[他の実施形態]
(1)本実施形態のパチンコ機50では、クルーン41に設けられた4つの特定領域を用いて、大当り遊技のラウンド数を決定する構成となっている。しかしながら、複数の特定領域が設けられたクルーン以外の役物を用いて、同様にして大当り遊技のラウンド数を決定しても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
(2)また、本実施形態のパチンコ機50では、サブ統合制御装置83にて特定領域への入球についての履歴情報を保持する構成となっており、大当り抽選に当選した後、いずれかの特定領域に遊技球が入球すると、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき履歴情報を更新する。
しかしながら、これに限らず、主制御装置80にて履歴情報を保持する構成とし、大当り抽選の当選後に特定領域への入球が生じると、主制御装置80にて履歴情報を更新しても良い。そして、サブ統合制御装置83にて、上述したラウンド抽選演出や、図柄演出や、先読み演出や、大当り演出や、大当り遊技の終了に伴う演出モードの設定が行われる際には、主制御装置80は、履歴情報に基づき必要な情報を生成し、該情報を示すコマンドをサブ統合制御装置83に送信しても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。また、これならば、履歴情報を参照した上で有利な大当り(入球率の高い特定領域に多くのラウンド数が割り当てられる大当り)の場合に特別な変動時間を示すコマンドを送信し、サブ統合制御装置83が特別な変動時間に合わせた図柄演出を行うことができるようになる。
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
パチンコ機50が弾球遊技機の一例に、クルーン41が振分装置の一例に、サブ統合制御装置83が演出手段の一例に相当する。
また、当否判定処理のS230,S235が当否判定手段の一例に、S245が決定手段の一例に、大当り遊技処理が大当り遊技手段の一例に、ラウンド抽選処理のS410が割当手段の一例に、入球記憶処理のS710,S715,S725,S730,S740,S745,S750,S755,S760が更新手段の一例に相当する。
また、ラウンド終戦演出処理のS815,大当り演出処理のS865,演出内容選択処理のS970が演出手段の一例に、演出モード選択処理のS915が選択手段の一例に相当する。
1…遊技盤、2a…外レール、2b…内レール、3…遊技領域、5…センターケース、6…演出図柄表示装置、7…普通図柄表示装置、8…普図保留数表示装置、9…第1特図表示装置、10…第2特図表示装置、11…第1始動口、11a…第1始動口SW、12…第2始動口、12a…第2始動口SW、12b…普電役物ソレノイド、14…大入賞口、14a…第1カウントSW、14b…大入賞口ソレノイド、17…普通図柄作動ゲート、17a…普通図柄作動SW、18…第1特図保留数表示装置、19…第2特図保留数表示装置、20…払出モータ、21…払出SW、22…満杯SW、23…球切れSW、24…CRユニット端子板、28…タッチSW、29…発射停止SW、30…発射モータ、35…ガラス枠閉鎖SW、36…内枠閉鎖SW、39…シリンダ錠、40…誘導経路、41…クルーン、42…第1特定領域、43…第2特定領域、44…第3特定領域、45…第4特定領域、46…排出口、47…開閉部材、47a…開閉部材ソレノイド、50…パチンコ機、51…外枠、52…前枠、53…ヒンジ、55…上皿、56…CRユニット、57…球貸ボタン、58…精算ボタン、59…残高表示器、61…板ガラス、63…下皿、64…発射ハンドル、65…枠側装飾ランプ、66…スピーカ、67…演出ボタン、68…ジョグダイヤル、70…内枠、71…球タンク、72…タンクレール、73…払出ユニット、78…外部接続端子板、80…主制御装置、81…払出制御装置、82…演出図柄制御装置、83…サブ統合制御装置、84…発射制御装置、85…電源基板、90…図柄表示装置中継端子板。

Claims (1)

  1. 始動口への入球に起因して当否判定を行う当否判定手段と、
    前記当否判定にて当りとなる際の当り図柄を決定する決定手段と、
    複数の特定領域を備え、自装置に進入した遊技球が予め定められた確率でそれぞれの前記特定領域に進入するよう構成されている振分装置と、
    前記当否判定で当りになると、前記当り図柄に応じて、前記振分装置に設けられたそれぞれの前記特定領域に該当りに起因して行われる大当り遊技のラウンド数を割り当てる手段であって、それぞれの前記特定領域に割り当てられる前記ラウンド数の平均値が同一となるように前記ラウンド数を割り当てる割当手段と、
    前記当否判定で当りとなった後、遊技球がいずれかの前記特定領域に進入すると、該特定領域に割り当てられた前記ラウンド数の前記大当り遊技を行う大当り遊技手段と、
    前記当否判定で当りとなった後に遊技球が前記特定領域に進入すると、前記当否判定での当りに伴いそれぞれの前記特定領域に進入した遊技球の数を特定可能な履歴情報を更新する更新手段と、
    前記大当り遊技と共に大当り演出を行う演出手段と、
    を備え、
    前記演出手段は、前記大当り遊技の前記ラウンド数と、前記履歴情報に基づき特定される、該ラウンド数を決定する際に進入した前記特定領域の入球率とに基づき、該大当り遊技についての前記大当り演出の態様を設定する構成であり、少なくとも、前記入球率が最も高いことを前記履歴情報が示している前記特定領域に最も多い前記ラウンド数が割り当てられているが、該特定領域以外の他の前記特定領域に遊技球が進入した場合に、特別な態様で前記大当り演出を行うこと、
    を特徴とする弾球遊技機。
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