JP2021083942A - 遊技機 - Google Patents

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優太郎 青木
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Abstract

【課題】所定の箇所を通過したことに基づいて遊技者に特典を付与する遊技機において、遊技興趣を高める。【解決手段】本発明の遊技機では、遊技球が検知手段によって検知された場合(遊技球が所定の領域を流下した場合)は、「役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所であって、当該遊技球が進入する可能性のある箇所(あるいは当該遊技球が進入し易い箇所)」が示唆される。このため、遊技者に対して、「役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所であって、発射した遊技球が進入する可能性のある箇所(あるいは発射した遊技球が進入する可能性が高くなった箇所)」を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。【選択図】図16

Description

本発明は、遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機(パチンコ機)に関する。
このような遊技機では、遊技球が所定の箇所を通過することに基づいて、遊技者に特典を付与することが一般的である。
例えば、遊技球が所定の箇所を通過したことに基づいて、特別図柄を変動表示させる遊技機が知られている。このような遊技機の中には、特別図柄が大当り図柄で停止表示すると大当り遊技を行う遊技や、特別図柄が小当り図柄で停止表示すると小当り遊技を行う遊技機が存在する(特許文献1)。
特開2009−240423号公報
しかしながら、上述したような所定の箇所を通過したことに基づいて遊技者に特典を付与する遊技機は、近年では遊技者に広く認知されており、遊技興趣を十分に高めているとは言い難いという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、所定の箇所を通過したことに基づいて遊技者に特典を付与する遊技機であって、遊技興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機であって、
遊技球を検知する検知手段と、
前記検知手段によって遊技球が検知された場合に、当該遊技球が進入する可能性のある箇所のうちの少なくとも一部の箇所を示唆可能な示唆手段と、
を備える
ことを特徴とする。
また、本発明の遊技機は、
前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記検知手段によって検知されなかった遊技球よりも前記検知手段によって検知された遊技球の方が進入し易い箇所である
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
前記検知手段によって検知された遊技球が進入可能な複数の箇所を有する役物を備え、
前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所である
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
前記役物が有する複数の箇所のうち特定箇所に進入することに基づいて、遊技者に特典を付与可能である特典付与手段を備え、
前記示唆手段によって示唆される箇所の少なくとも一部は前記特定箇所である
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
可動役物と、前記可動役物を駆動する駆動手段とを備え、
前記可動役物の状態に起因して、前記検知手段によって検知された遊技球が進入し易い箇所が変化するものであり、
前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記可動役物の状態に基づいて決定される箇所である
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
前記可動役物は、前記検知手段によって検知された遊技球が進入可能な複数の箇所を有しており、
前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記可動役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所である
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
前記検知手段によって検知された遊技球が進入した箇所を進入履歴として記憶する進入履歴記憶手段を備え、
前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記進入履歴に基づいて決定される
こととしてもよい。
本発明によれば、所定の箇所を通過したことに基づいて遊技者に特典を付与する遊技機において、遊技興趣を高めることができる。
本実施例のパチンコ機1の正面図である。 遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。 パチンコ機1における制御回路の構成を示すブロック図である。 セグメント表示部50の構成を示す説明図である。 演出表示装置41の表示内容を例示する説明図である。 遊技の進行態様を示す説明図である。 主制御基板200のCPU201よって実行される遊技制御処理を示すフローチャートである。 変動パターン選択テーブルを概念的に示す説明図である。 変動パターン選択テーブルの種類を示す説明図である。 サブ制御基板220のCPU221よって実行される演出制御処理を示すフローチャートである。 サブ制御基板220のCPU221の受信コマンドに対応する処理を示す説明図である。 下振分部材73を上方からみた平面図である。 第1通路R1、第2通路R2を流下した遊技球が進入可能な振分部を示す説明図である。 振分装置70に関連する制御回路の構成を示すブロック図である。 振分部を発光させている様子を例示する説明図である。 サブ制御基板220のCPU221によって実行される振分部発光処理を示すフローチャートである。 振分部Aの位置に対応する推定部を示す説明図である。 変形例の進入履歴を示す説明図である。
上述した本発明の内容を明確にするために、本発明を適用した実施例について説明する。尚、実施例においては、特に断りがない限りは、パチンコ機正面に向かって右側を「右」と表現し、左側を「左」と表現する。
また、以下の実施例は次のような順序に従って説明する。
A.パチンコ機の装置構成:
A−1.装置前面側の構成:
A−2.遊技盤の構成:
A−3.制御回路の構成:
B.遊技の内容:
C.遊技制御処理:
D.演出制御処理:
E.振分装置70:
E−1.下振分部材73:
E−2.振分装置70に関連する制御回路の構成:
E−3.振分部発光処理:
G.変形例(進入履歴):
A.パチンコ機の装置構成 :
A−1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aには合成樹脂製の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置される遊技盤20(図2参照)の遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20のセグメント表示部50(図2参照)を視認可能である。詳しくは後述するが、セグメント表示部50とは、複数のLEDの組合せによって遊技に係る情報を表示する表示部である。
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの周縁部における右部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの周縁部における左部には左サイドランプ5cが設けられている。また、窓部4aの左右上方には上部スピーカー6aが設けられており、前面枠4の下方(後述する本体枠の幕板前面)には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、カードユニット242(図3参照)を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
前面枠4における下皿部8の右方には、回転可能に設けられた発射ハンドル9が設けられており、発射ハンドル9の奥側には、発射装置ユニットが搭載されている。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、発射モーターが駆動して、上皿部7から発射装置ユニットに供給された遊技球が発射される。この際、遊技球は、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さ(発射強度)で発射される。
また、上皿部7の縁部には遊技者による押下操作が可能な演出ボタン10aが設けられており、下皿部8の左方には遊技者による押込操作や回転操作が可能なジョグシャトル10bが設けられている。また、図示は省略するが、上皿部7の縁部であって演出ボタン10aの左側には方向ボタン10cが設けられている。方向ボタン10cは上下左右方向のそれぞれに対応する4個のボタン(上ボタン、下ボタン、左ボタン、右ボタン)から構成されている。これらの演出ボタン10aや、ジョグシャトル10b、方向ボタン10cは、何れも遊技者によって操作される演出操作部であり、所定の条件成立時に遊技者によって操作されると、所定の遊技演出が行われる。
また、図示は省略するが、前面枠4の背面側には中枠および本体枠が設けられ、前面枠4は、一端(図1における左側)が中枠に対して回動可能に軸支されており、中枠は、一端(図1における左側)が本体枠に対して回動可能に軸支されている。本体枠は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1はこの本体枠が島設備に取り付けられることで遊技ホールに設置される。中枠の前面側には遊技盤20が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠に対してパチンコ機1前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出された状態となる。
A−2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。前述したように、遊技盤20は中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。発射装置ユニット261(図3参照)から発射された遊技球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21に放出され、遊技領域21の上方から下方に向かって流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4aを通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者に視認されることとなる。
遊技領域21の略中央には、液晶表示器を有する演出表示装置41が設けられている。演出表示装置41の表示画面上には、演出用の種々の画像を表示することが可能である。また、遊技領域21には、演出表示装置41を囲繞するように振分装置70が設けられており、この振分装置70の下方には、開口部の大きさが不変(一定)であり遊技球が常時入球可能な始動口24が設けられている。始動口24には、振分装置70内で振り分けられた遊技球のみが入球可能である。
詳しくは、振分装置70は、遊技球が振分装置70内に進入するための進入口71と、進入口71から振分装置70内に進入した遊技球が流下可能な第1通路R1と、振分装置70内に進入した遊技球が流下可能な第2通路R2と、進入口71から振分装置70内に進入した遊技球を第1通路R1および第2通路R2の何れかに振り分ける上振分部材72と、第1経路R1または第2経路R2を流下した遊技球を始動口24および遊技盤20の裏面の何れかに振り分ける下振分部材73とを備えている。従って、進入口71から振分装置70内に進入した遊技球は、上振分部材72によって第1経路R1および第2経路R2の何れかに振り分けられる。そして、第1経路R1および第2経路R2の何れかを流下して(図中の破線矢印の経路で)下振分部材73に到達した遊技球は、下振分部材73によって、始動口24に入球させられるか、あるいは、遊技盤20の裏面に(遊技領域21から)排出される。尚、下振分部材73の構成については、後に詳しく説明する。
始動口24に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。始動口24の内部の通路には、始動口センサー24s(図3参照)が設けられており、始動口24に入球した遊技球を検知可能である。
また、本実施例のパチンコ機1では、大入賞口(可変入球口)として、下大入賞口28と右大入賞口35の2つが設けられている。これらのうち、下大入賞口28は、遊技領域21における振分装置70の下方に設けられており、略長方形状に大きく開口されている。そして、この下大入賞口28には、パチンコ機1の前後方向に回動可能な開閉扉29(図中のハッチング部分)が設けられており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態(入球不能状態)と、開閉扉29がパチンコ機1の前方側に回動して遊技球が入球可能な開放状態(入球可能状態)とに変化可能である。図2では、下大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。下大入賞口28に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。下大入賞口28の内部の通路には、下大入賞口センサー28s(図3参照)が設けられており、下大入賞口28に入球した遊技球を検知可能である。
また、遊技領域21における振分装置70の右下方(遊技領域21の右下隅部)には、遊技盤20の表面から前方(遊技者側)に突出した右大入賞口ユニット33が設けられている。右大入賞口ユニット33の上面は、右側から左側にかけて下方へ傾斜しており、遊技球が右側から左側(パチンコ機1中央側)に転動可能な転動面34となっている。この転動面34の中途部(遊技球の転動方向の中途部)には、右大入賞口35が設けられている。この右大入賞口35は、パチンコ機1の前後方向に摺動可能(移動可能)な開閉扉36(図中のハッチング部分)を備えており、開閉扉36が前方側に摺動(移動)して遊技球が入球不能な閉鎖状態(入球不能状態)と、開閉扉36が後方側に摺動(移動)して遊技球が入球可能な開放状態(入球可能状態)とに変化可能である。
右大入賞口35に入球した遊技球は、右大入賞口ユニット33内部に設けられた通路を介して特定口37(いわゆるV)または非特定口38に導かれる。すなわち、特定口37の上方には可動部材39が設けられており、この可動部材39は、遊技球が特定口37に入球(特定領域を通過)することを阻止する「阻止状態」と、遊技球が特定口37に入球(特定領域を通過)することを許容する「許容状態」とに変化可能である。右大入賞口35に入球した遊技球は、可動部材39が「許容状態」である場合は特定口37に入球し(導かれ)、可動部材39が「阻止状態」である場合は(可動部材39の上面を通過して)非特定口38に入球する(導かれる)。
右大入賞口ユニット33の前壁は、少なくとも一部が透明板によって形成されている(光透過性を有している)。このため、遊技者は右大入賞口ユニット33の前壁を通して、可動部材39の状態(許容状態または阻止状態)や、右大入賞口35に入球した遊技球が特定口37または非特定口38に導かれる様子を視認可能である。
右大入賞口35の内部には右大入賞口センサー35s(図3参照)が設けられており、右大入賞口35に入球した遊技球を検知可能である。また、特定口37の内部には特定口センサー37s(図3参照)が設けられており、特定口37に入球した遊技球を検知可能である。さらに、非特定口38の内部には非特定口センサー38s(図3参照)が設けられており、非特定口38に入球した遊技球を検知可能である。
上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が入球可能な一般入球口30や、遊技球の流下経路に影響を与える風車型ホイール31、多数の障害釘(図示省略)が設けられている。また、遊技領域21の最下部にはアウト口32が設けられており、上述した振分装置70、下大入賞口28、右大入賞口35、一般入球口30の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口32から遊技盤20の裏側に排出される。
本実施例のパチンコ機1では、始動口24に遊技球が入球した場合は3個の遊技球が遊技者に払い出され、一般入球口30に遊技球が入球した場合は5個の遊技球が遊技者に払い出される。また、下大入賞口28または右大入賞口35に遊技球が入球した場合は10個の遊技球が遊技者に払い出される。
また、遊技盤20における遊技領域21の右下方には、LEDの組合せによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部50が設けられている。セグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者に視認される。尚、セグメント表示部50の詳しい表示内容については後述する。
A−3.制御回路の構成 :
次に、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成について説明する。図3は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板、中継端子板などから構成されている。詳しくは、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(図3におけるCPU201、221、231等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(図3におけるROM202、222、232等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(図3における203、223、233等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
主制御基板200には、始動口24へ入球した遊技球を検知する始動口センサー24sや、下大入賞口28へ入球した遊技球を検知する下大入賞口センサー28s、右大入賞口35へ入球した遊技球を検知する右大入賞口センサー35s、特定口37に入球した遊技球を検知する特定口センサー37s、非特定口38に入球した遊技球を検知する非特定口センサー38sなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、これらのセンサーなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応するコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240、発射制御基板260などに向けて送信する。
また、主制御基板200には、下大入賞口28に設けられた開閉扉29に開閉動作を行わせるための(下大入賞口28を開放状態、閉鎖状態にするための)下大入賞口ソレノイド28mや、右大入賞口35に設けられた開閉扉36に開閉動作を行わせるための(右大入賞口35を開放状態、閉鎖状態にするための)右大入賞口ソレノイド35m、可動部材39を阻止状態、許容状態にするための可動部材ソレノイド39m、セグメント表示部50などが接続されている。主制御基板200のCPU201は、下大入賞口ソレノイド28m、右大入賞口ソレノイド35m、可動部材ソレノイド39m、セグメント表示部50に向けて駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。
また、サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228が接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対しては、出力画像や出力音声を指定するコマンドを送信し、ランプ制御基板226に対しては、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(本明細書では「各種ランプ5a〜5c」ともいう)の発光パターンを指定するコマンドを送信することによって、各種演出を行う。また、サブ制御基板220のCPU221は、演出操作基板228を介して、演出ボタン10aや、ジョグシャトル10b、方向ボタン10cに対する遊技者の操作を検知すると、該操作に対応する演出を行う。
また、画像音声制御基板230は、CPU231、ROM232、RAM233に加えて、VDP234、画像ROM235、音声ROM236を備えている。画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する画像の表示をVDP234に指示する。VDP234は、指示された画像の表示に利用する画像データ(例えば、スプライトデータや動画データなど)を画像ROM235から読み出して画像を生成し、演出表示装置41の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する音声データを音声ROM236から読み出す。そして、該音声データに基づく音声を、アンプ基板224を介して、上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6b(本明細書では「各種スピーカー6a,6b」ともいう)から出力する。
また、払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(図1では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、この信号は、払出制御基板240を介してカードユニット242に伝達される。カードユニット242は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信した場合も、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には、遊技球を発射させるための発射モーター262や遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263等を有する発射装置ユニット261が接続されている。発射制御基板260は、タッチスイッチ263を介して遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知すると、発射モーター262を駆動することによって、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
尚、サブ制御基板220には、上述したもの以外にも、振分装置70に関連するセンサー、ソレノイド、モーター等が接続されているが、これらの構成については後に詳しく説明する。
B.遊技の内容 :
本実施例のパチンコ機1では、次のようにして遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で発射ハンドル9が回転されると、貯留された遊技球が1個ずつ発射装置ユニット261に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域21に発射される。遊技球を打ち出す強さ(遊技球の発射強度)は発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、所望する領域に遊技球を流下させることができる。
<特別図柄の変動表示>
図2を用いて前述したように、始動口24には、振分装置70内で振り分けられた遊技球が入球可能である。遊技球が始動口24に入球すると(遊技球が始動口センサー24sに検知されると)、所定の判定乱数(後述する当り判定乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて、「小当り」、「外れ」の何れであるかを判定する「当り判定」を行う。そして、この「当り判定」の結果に基づいて特別図柄を変動表示させる。ここで、特別図柄について説明する。
図4は、セグメント表示部50を拡大して示す説明図である。前述したように、セグメント表示部50は遊技盤20における遊技領域21の右下方に設けられており(図2参照)、遊技者は前面枠4の小窓部4c(図1参照)を通してセグメント表示部50を視認可能である。図4に示すように、セグメント表示部50には、特別図柄を表示する特別図柄表示部51が設けられており、特別図柄表示部51には、9個のLEDが配置されている。特別図柄は、これら9個のLEDのうち点灯するLEDを切り換えることによって変動表示され、9個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。
本実施例のパチンコ機1では、特別図柄として、100種類の小当り図柄(小当り図柄101〜200)、1種類の外れ図柄(外れ図柄300)を停止表示可能である。これらの図柄の種類は、点灯するLEDの組合せの相違によって識別可能である。
遊技球が始動口24に入球した際に取得した判定乱数に基づく当り判定の結果が「小当り」である場合は、特別図柄が小当り図柄101〜200の何れかで停止表示され、「外れ」である場合は、特別図柄が外れ図柄300で停止表示される。
特別図柄を小当り図柄、外れ図柄の何れかで停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示(本明細書では「確定表示」ともいう)を行う。本明細書では、特別図柄が変動表示を開始してから確定表示されるまでの遊技、すなわち1回の変動表示の結果が得られるまでの遊技を「図柄変動遊技」とも表現する。
<小当り遊技>
特別図柄が小当り図柄101〜200の何れかで停止表示された場合は、右大入賞口35が開放状態となる「小当り遊技(役物連続作動装置は作動することなく特別電動役物が作動する小当り遊技)」を実行する。右大入賞口35には、振分装置70の右側の領域を流下する遊技球が入球可能である。このため、小当り遊技中は、振分装置70の右側の領域を流下するような遊技球の発射(本明細書では「右打ち」ともいう)を行うことが遊技者にとって有益である。そこで、小当り遊技中は、セグメント表示部50の右打ち表示部59に配置された2個のLEDを点灯することによって右打ちを行うことを遊技者に促す。
小当り遊技は、10個の遊技球が入球したことに基づいて終了するので、1回の小当り遊技では100個(10個の入球×1個入球あたりの払出数10個)の遊技球が払い出されることとなる。
<大当り遊技>
小当り遊技中に右大入賞口35に入球した遊技球が特定口37(図2参照)を通過(特定口37に入球)すると、大当り遊技(役物連続作動装置が作動することで特別電動役物が作動する大当り遊技)が行われる。この大当り遊技では、「下大入賞口28が開放状態となるラウンド遊技」が10回行われる。1回のラウンド遊技は、10個の遊技球が入球したことに基づいて終了する(10カウントである)。このため、1回のラウンド遊技では100個(10個の入球×1個入球あたりの払出数10個)の遊技球が払い出される。従って、10回のラウンド遊技が行われる大当り遊技では、1000個の遊技球が払い出されることとなる。
下大入賞口28には、右打ちされた遊技球が入球可能であるので、当然ながら大当り遊技中も、右打ちを行うことが遊技者にとって有益である。そこで、大当り遊技中も、小当り遊技中と同様に、セグメント表示部50の右打ち表示部59に配置された2個のLEDを点灯することによって、右打ちを行うことを遊技者に促す。
<特別図柄の保留>
上述したように、遊技球が始動口24に入球すると、当り判定が行われると共に特別図柄の変動表示が行われる。もっとも、当り判定や特別図柄の変動表示は、遊技球の始動口24入球後、直ぐに行われるわけではない。すなわち、遊技球が始動口24に入球すると、先ずは、判定乱数を取得すると共にそれを特図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した特図保留に基づいて当り判定や特別図柄の変動表示を行う。このような特図保留は4個を上限として記憶される。
特図保留の記憶数(特図保留数)は、セグメント表示部50の特図保留表示部53に表示される。すなわち、図4に示すように、特図保留表示部53には2個のLEDが配置されており、この特図保留表示部53では、2個のLEDのうち両方を消灯することで特図保留数が0個であることを示し、1個のLEDを点灯することで特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで特図保留数が4個であることを示す。
尚、本実施例のパチンコ機1では、特別図柄の変動表示中や、特別図柄の確定表示中、小当り遊技中、大当り遊技中は、特図保留が記憶されていても、この特図保留に基づく新たな当り判定や特別図柄の変動表示は行わない。また、複数の特図保留が記憶されている場合は、最先に記憶された特図保留について当り判定や特別図柄の変動表示を行う。
<演出表示装置41の表示内容>
上述したような遊技を行うための処理は、主に主制御基板200のCPU201によって行われる。本実施例のパチンコ機1では、上述したような遊技に合わせて、演出表示装置41に種々の画像を表示する演出を行う。このような演出を行うための処理は、主にサブ制御基板220のCPU221によって行われる。
例えば、演出表示装置41では、特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)に合わせた演出(本明細書では「図柄変動演出」ともいう)が行われる。すなわち、特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)の開始タイミングと同期して、演出表示装置41において装飾図柄41zの変動表示を開始する。その後、特別図柄の変動時間が経過するまで種々の態様で装飾図柄41zの変動表示を行う。そして、特別図柄の変動表示の終了タイミング(特別図柄の停止表示)と同期して装飾図柄41zの変動表示を終了する。本実施例のパチンコ機1では、装飾図柄として「1」〜「9」までの9つの数字を示す(意匠化した)図柄を表示可能である。
図5(a)には、装飾図柄41zが変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始された後、所定時間が経過すると、装飾図柄41zが停止表示される。停止表示される装飾図柄41zは、前述した特別図柄表示部51にて停止表示される特別図柄と対応するように構成されている。
すなわち、特別図柄が小当り図柄で停止表示される場合は、図5(b)に示すように、装飾図柄41zは「7」を示す図柄で停止表示される。これに対して、特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合は、装飾図柄41zは「7」以外の数字を示す図柄で停止表示される。尚、停止表示された装飾図柄41zは、特別図柄の確定表示時間が経過するまで停止表示された状態となる(確定表示される)。
このように、特別図柄表示部51で表示される特別図柄と、演出表示装置41で表示される装飾図柄41zとは、表示内容が互いに対応しており、変動表示中の特別図柄が停止表示する際には、装飾図柄41zも停止表示するようになっている。しかも、図2に示すように、演出表示装置41は、特別図柄表示部51(セグメント表示部50)よりも目に付き易い位置に設けられており、表示画面も大きく、表示内容も分かり易いので、遊技者は演出表示装置41の画面を視認しながら遊技を行うことが通常である。従って、特別図柄が小当り図柄で停止表示されることを期待している遊技者に対して、装飾図柄41zは「7」を示す図柄で停止表示されることを期待させることとなる。
<遊技の主な進行態様>
本実施例のパチンコ機1では主に次のような態様で遊技が進行される。図6に示すように、本実施例のパチンコ機1では、通常は(小当り遊技中でも大当り遊技中でもなければ)、振分装置70への入球を狙わせる遊技が行われる。そして、遊技球が振分装置70に入球すると(ev.1)、当該遊技球が始動口24に入球することを遊技者に期待させる遊技が行われる。
振分装置70内の遊技球が始動口24に入球すると(ev.2)、特別図柄の変動表示が行われる(ev.3)。そして、特別図柄が小当り図柄で停止表示されると(ev.4)、小当り遊技が行われる(ev.5)。この小当り遊技で開放状態となる右大入賞口35には、右打ちした遊技球が入球可能であるため、小当り遊技中は、右打ちが行われることとなる。そして、小当り遊技中に右大入賞口35に入球した遊技球が特定口37を通過(特定口37に入球)すると(ev.6)、大当り遊技が行われる(ev.7)。
ここで、小当り遊技が行われても遊技球が特定口37に入球しなければ、大当り遊技は行われない。もっとも、本実施例のパチンコ機1では、小当り遊技中に右打ちを行っていればほぼ確実に(100%の確率で)遊技球が特定口37を通過(特定口37に入球)することとなる。このため、小当り遊技中に右打ちを行っていればほぼ確実に(100%の確率で)大当り遊技が行われる。大当り遊技で開放状態となる下大入賞口28は、右打ちした遊技球が入球可能であるため、大当り遊技中も右打ちが行われることとなる。
尚、当然ながら、遊技球が始動口24に入球することで特別図柄の変動表示が行われても(ev.3)、特別図柄が外れ図柄が停止表示された場合は(ev.8)、小当り遊技は行われない。
C.遊技制御処理 :
図7は、遊技の進行に係る制御を行うための遊技制御処理を示すフローチャートである。遊技制御処理は、主制御基板200のCPU201によって、所定周期毎に(例えば4msec毎に発生するタイマ割り込みに基づいて)行われる。以下、フローチャートに従って、主制御基板200のCPU201が行う遊技制御処理について説明する。尚、以下の説明では、CPU201の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
<出力処理>
図7に示すように、主制御基板200のCPU201は遊技制御処理を開始すると先ず、出力処理(S100)を行う。本実施例のパチンコ機1では、後述する各種処理において、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドをRAM203に確保された出力バッファに記憶する。出力処理(S100)では、このように出力バッファに記憶された各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する。こうすることにより、例えば、サブ制御基板220では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われることになり、払出制御基板240では、払出モーター243の駆動制御(遊技球の払い出し)が行われることとなる。
<入力処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、入力処理(S200)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、始動口24、一般入球口30、下大入賞口28、右大入賞口35の何れかに遊技球が入球した場合は遊技球が払い出される。そこで、入力処理(S200)では、これらの入球を検知するセンサー類(始動口センサー24sや、下大入賞口センサー28s、右大入賞口センサー35s等)について、遊技球を検知したか否かを判断する。その結果、遊技球を検知している場合は、払い出す遊技球の数を示す払出コマンドを上述した出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは次回の出力処理(S100)で払出制御基板240に向けて送信される。
<乱数更新処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、乱数更新処理(S300)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、所定の判定乱数に基づいて当り判定が行われる。詳しくは、当り判定は「当り判定乱数」に基づいて行われる。また、本実施例のパチンコ機1における特別図柄の変動表示は後述する変動パターンに基づいて行われるが、この変動パターンは「変動パターン選択乱数」に基づいて選択される。また、本実施例のパチンコ機1では、当り判定結果が「小当り」である場合は100種類の小当り図柄のうち何れかの小当り図柄が停止表示されるが、これらの図柄の種類は「図柄選択乱数」に基づいて選択される。乱数更新処理(S300)では、これらの乱数を更新する。尚、これらの乱数の更新は、乱数更新処理(S300)においてだけでなく、遊技制御処理を終了してから次の遊技制御処理を開始する(次のタイマ割り込み)までの期間にも行うこととしてもよい。また、乱数更新の専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新することとしてもよい。
<始動口等センサー検出処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、始動口等センサー検出処理(S400)を行う。この始動口等センサー検出処理(S400)では、先ず、始動口センサー24sの検知結果に基づいて、遊技球が始動口24に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が始動口24に入球した場合は、特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、特図保留数が4個に達していなければ、当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を特図保留(取得情報)として記憶する。尚、特図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな特図保留は記憶しない。また、特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された特図保留記憶領域(取得情報記憶手段)に記憶される。
ここで、特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)は、特図保留として取得された当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数に基づいて行われる。また、特別図柄の変動表示に合わせて行われる演出(図柄変動演出)も、特図保留として取得された当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数に基づいて行われる。従って、特図保留を記憶した場合は、未だ該特図保留に基づく変動表示が開始されていなくても(変動開始条件が成立していなくても)、該特図保留に基づく変動表示や演出(特図保留に基づく図柄変動遊技や図柄変動演出)の態様を判定することが可能である。
例えば、特図保留に基づく変動表示が行われる前であっても、当該特図保留についての当り判定の結果や、当該特図保留に基づく変動表示の結果として停止表示される図柄の種類等(取得情報が所定の情報であるか否か)を判定することが可能である。このような判定は事前判定と称されるものであって、本実施例のパチンコ機1では、特図保留を記憶すると、該特図保留について事前判定を行い、該事前判定結果も該特図保留と対応付けて記憶する。
こうして、特図保留を記憶すると共に該特図保留についての事前判定結果を記憶したら、この事前判定結果を示す情報が含まれた特図保留記憶コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された特図保留記憶コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、特図保留が記憶されたことを検出できると共に、特図保留の事前判定結果に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。
<特別動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、特別動作処理(S500)を行う。この特別動作処理(S500)では、特別図柄を変動表示させたり、小当り遊技を実行したり、大当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、大当り遊技中、小当り遊技中、特別図柄の変動表示中、特別図柄の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、これらの何れでもない場合は、特図保留記憶領域に特図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、特図保留記憶領域に特図保留が記憶されている場合は、最先に記憶された特図保留(当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数)を読み出す。そして、読み出した特図保留に含まれる当り判定乱数に基づいて当り判定を行う。
ここで、本実施例のパチンコ機1では、当り判定乱数は、所定の範囲(例えば、0〜65535の範囲)で更新される乱数(例えば、65536個の値をとることが可能な乱数)である。特図保留として取得した当り判定乱数が「小当り」に対応する値の何れかであれば「小当り」と判定する。このような「小当り」に対応する値を適宜設定することによって、当り判定で小当りとされる確率(本明細書では「小当り確率」ともいう)が設定される。尚、本実施例の小当り確率は、約10分の1である。
当り判定の結果、「小当り」である場合は、今回読み出した特図保留に含まれる図柄選択乱数に基づいて、今回の特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)にて停止表示する小当り図柄の種類を選択する。すなわち、本実施例のパチンコ機1では、特別図柄として小当り図柄101〜200を停止表示可能である。そこで、小当り図柄101〜200に図柄選択乱数が割り振られた小当り図柄選択テーブル(図示省略)を参照して、特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する小当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。尚、小当り図柄選択テーブルも、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
一方、当り判定の結果が「外れ」である場合においては、外れ図柄300を停止表示する図柄として選択する。尚、停止表示する図柄として選択された小当り図柄、外れ図柄は、RAM203に確保された停止図柄記憶領域に記憶される。
こうして停止表示する図柄を選択したら、特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)の変動パターンを選択する。変動パターンとは、特別図柄が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間(変動時間)であり、各変動パターンには他の変動パターンと識別するための情報(変動パターンID)が付されている。
変動パターンを選択する処理では、変動パターン選択テーブルを参照する。変動パターン選択テーブルとは、図8に示すように、複数の変動パターン(変動パターンID、変動時間)に変動パターン選択乱数が割り振られたテーブルである。変動パターンを選択する処理では、このような変動パターン選択テーブルを参照して、特図保留として今回読み出した変動パターン選択乱数に対応する変動パターンを、今回の変動パターンとして決定する。従って、各変動パターンが選択される確率は、取得可能な変動パターン選択乱数のうち各変動パターンに割り振られた乱数の割合によって決定される。
このように選択された変動パターンは、後述の変動パターン指定コマンドとして、サブ制御基板220に向けて送信される。サブ制御基板220のCPU221は、変動パターン指定コマンドを受信すると、該変動パターン指定コマンドに基づいて今回の図柄変動遊技の変動パターンを認識し、認識した変動パターンに基づく(対応する)演出パターン(態様)で図柄変動演出を実行する。
上述した変動パターンを選択する処理では、常時同じ変動パターン選択テーブルを参照するのではなく、種々の状況に対応する変動パターン選択テーブルを参照する。例えば、図9に示すように、当り判定の結果や、記憶されている特図保留の数などに対応する変動パターン選択テーブルを参照する。
こうすることで、種々の状況に対応する変動パターンを選択可能となり、ひいては、サブ制御基板220のCPU221は種々の状況に対応する演出パターン(態様)で図柄変動演出を実行可能となる。尚、各変動パターン選択テーブルは、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
こうして、今回の特別図柄の変動表示にて停止表示させる図柄を選択すると共に、今回の特別図柄の変動表示の変動パターンを選択したら、特別図柄の変動表示を開始する。そして、今回選択された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された変動パターン指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。また、今回の当り判定の対象となった特図保留(最先に記憶された特図保留)を特図保留記憶領域から消去する。
以上は、大当り遊技中、小当り遊技中、特別図柄の変動表示中、特別図柄の確定表示中の何れでもない場合の処理について説明した。これに対して、特別図柄の変動表示中である場合は、変動表示中の特別図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の特別図柄を予め停止図柄記憶領域に記憶しておいた図柄で停止表示させる(確定表示を開始する)。このように特別図柄が停止表示されたら、特別図柄の確定表示が開始されるので、特別図柄の確定表示時間を設定する。そして、特別図柄を停止表示させたことを示す変動停止コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された変動停止コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
また、特別図柄の確定表示中である場合は、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示(確定表示)された特別図柄が小当り図柄、外れ図柄の何れであるかを判断する。その結果、停止表示された特別図柄が小当り図柄である場合は、小当り遊技を開始すべく、『小当り遊技における右大入賞口35の開放パターン』や、『小当り遊技における可動部材39の動作パターン』を設定する。そして、小当り遊技の開始を示す小当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。出力バッファに記憶された小当り遊技開始コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
そして、小当り遊技中は、『小当り遊技における右大入賞口35の開放パターン』で右大入賞口35が開放状態・閉鎖状態となるように、右大入賞口ソレノイド35mを制御して、開閉扉36を動作させる。また、『小当り遊技における可動部材39の動作パターン』で可動部材39が許容状態・阻止状態となるように、可動部材ソレノイド39mを制御して、可動部材39を動作させる。尚、『小当り遊技における右大入賞口35の開放パターン』、『小当り遊技における可動部材39の動作パターン』としては、小当り遊技中に右大入賞口35に遊技球が10個入球可能であり、そのうちの少なくとも1個が特定口37に入球可能であるパターンが設定される。
また、小当り遊技中に右大入賞口35に入球した遊技球が特定口37を通過(特定口37に入球)した際は、その旨を示す特定口通過コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された特定口通過コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
『小当り遊技における右大入賞口35の開放パターン』に基づく右大入賞口ソレノイド35mの制御(開閉扉36の動作)、『小当り遊技における可動部材39の動作パターン』に基づく可動部材ソレノイド39mの制御(可動部材39の動作)が終了したら、小当り遊技の終了を示す小当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された小当り遊技終了コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
そして、今回終了した小当り遊技において右大入賞口35に入球した遊技球が特定口37を通過(特定口37に入球)したか否かを判断する。その結果、遊技球が特定口37を通過(特定口37に入球)した場合は、大当り遊技を開始すべく、『大当り遊技における下大入賞口28の開放パターン』を設定する。そして、大当り遊技の開始を示す大当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。出力バッファに記憶された大当り遊技開始コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
尚、『大当り遊技における下大入賞口28の開放パターン』としては、大当り遊技中に10回のラウンド遊技が行われ、各ラウンド遊技中に下大入賞口28に遊技球が10個入球可能であるパターンが設定される。
大当り遊技中は、『大当り遊技における下大入賞口28の開放パターン』で下大入賞口28が開放状態・閉鎖状態となるように、下大入賞口ソレノイド28mを制御して、開閉扉29を動作させる。そして、ラウンド遊技の開始時には、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶し、ラウンド遊技の終了時には、ラウンド遊技の終了を示すラウンド遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶されたラウンド遊技開始コマンド、ラウンド遊技終了コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
尚、停止表示された図柄が外れ図柄である場合は、当然ながら、小当り遊技、大当り遊技の何れも行わない。
また、「特別図柄」を変動表示させる主制御基板200のCPU201は「特別図柄表示手段」として捉えることもでき、「大当り遊技」を実行する主制御基板200のCPU201は「大当り遊技実行手段」として捉えることもできる。また、「特定口37」は「特定領域」として捉えることもでき、「小当り遊技」を実行する主制御基板200のCPU201は「小当り遊技実行手段」として捉えることもできる。
<保留数処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、保留数処理(S600)を行う。この保留数処理(S600)では、特図保留記憶領域に記憶されている特図保留の数を読み出して、これらの数を示す保留数伝達コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された保留数伝達コマンドも次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、記憶されている特図保留の数(例えば、保留図柄など)を演出表示装置41に表示する等、これらの数に基づく種々の演出を実行することが可能となる。
D.演出制御処理 :
図10は、サブ制御基板220のCPU221が、演出に係る制御として行う演出制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。演出制御処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、所定周期毎(例えば10m秒毎)に発生するタイマ割り込みに基づき行われる。以下、フローチャートに従って、サブ制御基板220のCPU221が行う演出制御処理について説明する。尚、以下の説明では、CPU221の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
演出制御処理を開始すると、サブ制御基板220のCPU221は先ず、コマンド解析処理を行う(S800)。ここで、サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からコマンドを受信するたびに、外部割り込み処理として、このコマンドをRAM223の受信コマンド記憶領域に記憶している。コマンド解析処理(S800)では、この受信コマンド記憶領域に記憶されたコマンド、すなわち、主制御基板200から受信したコマンドに対応する演出を決定し、この演出を行うために画像音声制御基板230やランプ制御基板226等に送信するコマンドをRAM223に確保された出力バッファに記憶する。
サブ制御基板220のCPU221は、続いて、出力処理を行う(S900)。この処理では、RAM223の出力バッファに記憶されたコマンドを画像音声制御基板230やランプ制御基板226等に送信する。サブ制御基板220からコマンドを受信すると、画像音声制御基板230は、受信したコマンドに対応する画像を演出表示装置41に表示すると共に、受信したコマンドに対応する音声を各種スピーカー6a,6b等から出力する。また、ランプ制御基板226は、受信したコマンドに対応する発光パターンで各種ランプ5a〜5c等を発光させる。
以上のように、サブ制御基板220は、画像音声制御基板230やランプ制御基板226等と協働して各種演出を実行するが、本明細書では説明の便宜上、サブ制御基板220が画像音声制御基板230やランプ制御基板226等と協働して各種演出を実行することを、単に、「サブ制御基板220のCPU221が各種演出を実行する」とも表現する。
図11には、主制御基板200から受信したコマンドに対応して、サブ制御基板220のCPU221が行う処理を示している。図11に示すように、サブ制御基板220のCPU221は、特図保留記憶コマンドを受信した場合は、事前判定結果に基づく演出である事前演出を行う。例えば、事前判定結果に対応するキャラクター等の画像を演出表示装置41に表示させる。尚、事前判定演出は、事前判定結果コマンドを受信した場合において、常時行う必要はなく、所定の条件が成立したら(例えば所定の実行抽選に当選したら)行うこととしてもよい。
また、サブ制御基板220のCPU221は、変動パターン指定コマンドを受信すると、特別図柄の変動表示に合わせて、変動パターン指定コマンドが示す変動パターンに対応する図柄変動演出(装飾図柄41zの変動表示を含む)を開始する。詳しくは、当り判定の結果が小当りである場合に変動パターンが選択されると、装飾図柄41zが「7」を示す図柄で停止表示される図柄変動演出が行われ、当り判定の結果が外れである場合に変動パターンが選択されると、装飾図柄41zが「7」以外の数字を示す図柄で停止表示される図柄変動演出が行われる。そして、変動停止コマンドを受信すると、サブ制御基板220のCPU221は図柄変動演出を終了する。
また、図11に示すように、サブ制御基板220のCPU221は、小当り遊技開始コマンドを受信すると、小当り遊技中であることを示す小当り遊技演出を開始して、小当り遊技終了コマンドを受信すると、小当り遊技演出を終了する。また、小当り遊技中は、特定口37に遊技球を通過(入球)させることを遊技者に促す演出を実行する。そして、特定口通過コマンドを受信すると、遊技球が特定口37を通過(特定口37に入球)したことを示す特定口通過演出を実行する。
また、大当り遊技開始コマンドを受信すると、大当り遊技中であることを示す大当り遊技演出を開始し、大当り遊技終了コマンドを受信すると、大当り遊技演出を終了する。また、大当り遊技中にラウンド遊技開始コマンドを受信すると、ラウンド遊技中であることを示すラウンド遊技演出を開始し、ラウンド遊技終了コマンドを受信すると、ラウンド遊技演出を終了する。
E.振分装置70 :
E−1.下振分部材73 :
図2を用いて前述したように、振分装置70内には、下振分部材73が設けられている。この下振分部材73は、進入口71から振分装置70内に進入して第1通路R1または第2通路R2を流下してきた遊技球を、始動口24および遊技盤20の裏面の何れかに振り分ける部材である。ここでは、この下振分部材73について詳しく説明する。
図12には、下振分部材73を上方からみた平面図が示されている。図12に示すように、下振分部材73は、円盤状(上方からみて円形)に形成されており、上方から見て時計回りに回転している。また、下振分部材73には、下振分部材73の上方からみて中心側(以下では単に「中心側」ともいう)から外周側(以下では単に「外周側」ともいう)に伸びる振分部が8個設けられている。すなわち、下振分部材73には、上方からみて放射状に伸びる8個の振分部A〜Hが設けられている。
それぞれの振分部A〜Hは、外周側に開口部が設けられており、遊技球は当該開口部から振分部A〜Hに進入可能である。そして、振分部A〜Hのうち、振分部Aに進入した遊技球は始動口24に入球し、振分部A以外の振分部(振分部B〜H)に進入した遊技球は始動口24に入球することなく遊技盤20の裏面に排出される。すなわち、振分部A〜Hのうち振分部Aに進入した遊技球のみが始動口24に入球することになる。
尚、このような振分態様を実現する構成としては、種々の構成を採用可能である。例えば、振分部Aに進入した遊技球は、始動口24に導かれる(連絡する)通路に流下し、振分部B〜Hに進入した遊技球は、遊技盤20の裏面に導かれる(連絡する)通路に流下する構成を採用してもよい。あるいは、振分部Aに進入した遊技球は、振分部Aが始動口24の上方に位置するタイミングで振分部Aから排出され、振分部B〜Hに進入した遊技球は、振分部B〜Hが始動口24の上方以外に位置するタイミングで振分部B〜Hから排出される構成を採用してもよい。
このような下振分部材73には、第1通路R1または第2通路R2を流下した遊技球が到達する。もっとも、下振分部材73に到達した遊技球であっても、第2通路R2を流下した遊技球については一部の振分部にしか進入できない。すなわち、図13に示すように、第1通路R1を流下した遊技球は振分部A〜Hの全て(8個の振分部)に進入することができるが、第2通路R2を流下した遊技球は振分部A、C、E、G(4個の振分部)にしか進入することができない。従って、始動口24に入球することとなる振分部Aに進入する確率は、第1通路R1を流下した遊技球については8分の1の確率となり、第2通路R2を流下した遊技球については4分の1の確率となる。換言すると、遊技球が第2通路R2を流下する場合の方が第1通路R1を流下する場合よりも当該遊技球が振分部Aに進入する確率は高くなる(当該遊技球が始動口24に入球する確率は高くなる)。このため、遊技者に対して、振分装置70に遊技球が進入した場合は当該遊技球が第1通路R1よりも第2通路R2を流下することを期待させることが可能となり、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、このような振分部への進入確率(始動口24への入球確率)を実現する構成としては、種々の構成を採用可能である。例えば、振分部B、D、F、Hの開口部は、振分部A、C、E、Gの開口部よりも高い位置に形成する。そして、第1通路R1の出口(第1通路R1を流下した遊技球が下振分部材73に到達する箇所の遊技球の転動面)は、振分部B、D、F、Hの開口部および振分部A、C、E、Gの開口部の双方よりも高い位置に形成する。こうすると、第1通路R1を流下した遊技球は振分部A〜Hの全て(8個の振分部)に進入できるようになる。これに対して、第2通路R2の出口(第2通路R2を流下した遊技球が下振分部材73に到達する箇所の遊技球の転動面)は、振分部B、D、F、Hの開口部よりも低く、振分部A、C、E、Gの開口部よりも高い位置に形成する。こうすると、第2通路R2を流下した遊技球は、振分部B、D、F、Hには進入できず、振分部A、C、E、G(4個の振分部)に進入できないようになる。
E−2.振分装置70に関連する制御回路の構成 :
図14には、振分装置70に関連する制御回路の構成を示すブロック図が示されている。図14に示すように、サブ制御基板220には、直接あるいは所定の基板を介して、上振分部材用ソレノイド72m、下振分部材用モーター73m、第1通路センサーR1s、第2通路センサーR2s、8個のLED(発光ダイオード)a〜hが接続されている。
これらのうち上振分部材用ソレノイド72mは、上振分部材72を動作させるためのソレノイドである。サブ制御基板220のCPU221は、上振分部材用ソレノイド72mを適宜制御することによって、上振分部材72の姿勢を「第1通路R1側に遊技球を振り分ける姿勢(左側に傾斜した姿勢)」と「第2通路R2側に遊技球を振り分ける姿勢(右側に傾斜した姿勢)」との間で交互に切り換える。
また、下振分部材用モーター73mは、下振分部材73を時計回りに回転させるためのモーターである。サブ制御基板220のCPU221は、下振分部材用モーター73mを適宜制御することによって、下振分部材73を常時一定速度で時計回りに回転させる。
また、第1通路センサーR1sは、第1通路R1の最上流部に設けられており、第1通路R1を流下(通過)する遊技球(第1通路R1に進入した遊技球)を検知するセンサーである。サブ制御基板220のCPU221は、第1通路センサーR1sの検知結果に基づいて、遊技球が第1通路R1に進入したことを検出する。
また、第2通路センサーR2sは、第2通路R2の最上流部に設けられており、第2通路R2を流下(通過)する遊技球(第2通路R2に進入した遊技球)を検知するセンサーである。サブ制御基板220のCPU221は、第2通路センサーR2sの検知結果に基づいて、遊技球が第2通路R2に進入したことを検出する。
また、8個のLED(発光ダイオード)a〜hは、8個の振分部A〜Hを発光させるためのLEDである。詳しくは、振分部A〜Hのそれぞれは、開口部を除いた周縁部(以下では単に「周縁部」ともいう)が光透過性を有する部材で形成されており、その奥側(下方)にはLEDa〜hが設けられている。サブ制御基板220のCPU221は、これらのLEDa〜hを発光させることによって、振分部A〜Hを発光させる。
すなわち、振分部Aの周縁部の奥側にはLEDaが設けられており、LEDaを発光させることによって振分部Aを発光させる。また、振分部Bの周縁部の奥側にはLEDbが設けられており、LEDbを発光させることによって振分部Bを発光させる。また、振分部Cの周縁部の奥側にはLEDcが設けられており、LEDcを発光させることによって振分部Cを発光させる。また、振分部Dの周縁部の奥側にはLEDdが設けられており、LEDdを発光させることによって振分部Dを発光させる。また、振分部Eの周縁部の奥側にはLEDeが設けられており、LEDeを発光させることによって振分部Eを発光させる。また、振分部Fの周縁部の奥側にはLEDfが設けられており、LEDfを発光させることによって振分部Fを発光させる。また、振分部Gの周縁部の奥側にはLEDgが設けられており、LEDgを発光させることによって振分部Gを発光させる。また、振分部Hの周縁部の奥側にはLEDhが設けられており、LEDhを発光させることによって振分部Hを発光させる。尚、図15には、LEDa、LEDc、LEDe、LEDgを発光させることによって、振分部A、振分部C、振分部E、振分部G(図中のハッチング部分)を発光させている様子が例示されている。
本実施例のパチンコ機1では、遊技球が第1通路R1または第2通路R2に進入した場合に、当該遊技球が進入する可能性のある振分部を発光させることとしている。以下では、このように振分部を発光させる処理について説明する。
E−3.振分部発光処理 :
図16には、振分部を発光させるための「振分部発光処理」のフローチャートが示されている。振分部発光処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、タイマ割り込み処理として(例えば10m秒毎に)実行される。
振分部発光処理を開始すると、サブ制御基板220のCPU221は先ず、第1通路センサーR1sの検知結果に基づいて、遊技球が第1通路R1に進入したか否かを判断する(S1000)。その結果、遊技球が第1通路R1に進入したと判断された場合は(S1000:yes)、回転中の下振分部材73の振分部Aの現在位置(下振分部材73の姿勢)を検出する(S1002)。このような振分部Aの現在位置は、例えば、下振分部材用モーター73mの回転角度に基づいて検出してもよいし、振分部Aの位置を検出するための位置センサーを特別に設けて該センサーの検知結果に基づいて検出してもよい。
こうして振分部Aの現在位置(下振分部材73の姿勢)を検出したら(S1002)、振分部Aの現在位置(下振分部材73の姿勢)に基づいて「推定部」を決定する。「推定部」とは、遊技球が第1通路R1に進入した際の振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢)に基づいて当該遊技球が進入すると推定される振分部であり、ひいては、当該遊技球が進入する可能性の高い振分部である。この「推定部」は、振分部Aの位置に対応させてサブ制御基板220のROM222に予め記憶されている。
すなわち、図17(a)に示すように、振分部Aが第1通路R1の出口に対向している場合の位置(左側の位置)を0度の位置としており、振分部Aの現在位置が0度以上90度未満の位置にあれば、振分部E、Fを「推定部」として決定する。すなわち、遊技球が第1通路R1に進入した際の振分部Aの位置が0度以上90度未満の位置にあれば、振分部E、Fに進入する可能性が高いので、振分部E、Fを「推定部」として決定する。また、図17(b)に示すように、振分部Aの現在位置が90度以上180度未満の位置にあれば、振分部C、Dを「推定部」として決定する。すなわち、遊技球が第1通路R1に進入した際の振分部Aの位置が90度以上180度未満の位置にあれば、振分部C、Dに進入する可能性が高いので、振分部C、Dを「推定部」として決定する。また、図17(c)に示すように、振分部Aの現在位置が180度以上270度未満の位置にあれば、振分部A、Bを「推定部」として決定する。すなわち、遊技球が第1通路R1に進入した際の振分部Aの位置が180度以上270度未満の位置にあれば、振分部A、Bに進入する可能性が高いので、振分部A、Bを「推定部」として決定する。また、図17(d)に示すように、振分部Aの現在位置が270度以上360度未満の位置にあれば、振分部G、Hを「推定部」として決定する。すなわち、遊技球が第1通路R1に進入した際の振分部Aの位置が270度以上360度未満の位置にあれば、振分部G、Hに進入する可能性が高いので、振分部G、Hを「推定部」として決定する。
こうして、振分部Aに基づいて「推定部」を決定したら(S1004)、この決定した「推定部」を発光させる(S1006)。すなわち、振分部E、Fを「推定部」として決定した場合は、LEDe、LEDfを発光させることによって振分部E、Fを発光させる。また、振分部C、Dを「推定部」として決定した場合は、LEDc、LEDdを発光させることによって振分部C、Dを発光させる。また、振分部A、Bを「推定部」として決定した場合は、LEDa、LEDbを発光させることによって振分部A、Bを発光させる。また、振分部G、Hを「推定部」として決定した場合は、LEDg、LEDhを発光させることによって振分部G、Hを発光させる。
以上のように本実施例のパチンコ機1では、遊技球が第1通路R1に進入した場合(遊技球が第1通路センサーR1sによって検知された場合)は、当該遊技球が進入(通過)する可能性の高い振分部を発光させることができ、これによって、当該遊技球が進入(通過)する可能性の高い振分部を遊技者に示唆することができる。このため、遊技者に対して、発射した遊技球、ひいては、第1通路R1に進入した遊技球がその後に進入する可能性の高い振分部を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ機1では、遊技球が振分部Aに進入すると(振分部Aを通過すると)特別図柄の変動表示が行われ、特別図柄が小当り図柄で停止表示されると、小当り遊技が行われる。すなわち、遊技球が振分部Aに進入すること(振分部Aを通過すること)に基づいて小当り遊技を実行可能である。そして、遊技球が第1通路R1に進入した場合(遊技球が第1通路センサーR1sによって検知された場合)において、当該遊技球が振分部Aに進入(振分部Aを通過)する可能性が高ければ、振分部Aが発光されて遊技者に示唆される。このため、遊技者に対して、小当り遊技の開始契機となる振分部Aを認識させると共に、振分部Aを遊技球が通過する可能性が高いことを認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ機1では、遊技球が第1通路R1に進入した際(遊技球が第1通路センサーR1sに検知された際)の振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))に起因して、当該遊技球が進入(通過)し易い振分部が変化する。そして、遊技球が第1通路R1に進入した場合(遊技球が第1通路センサーR1sに検知された場合)は、振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))に基づいて決定された「当該遊技球が進入(通過)する可能性の高い振分部(あるいは可能性のある振分部)」が発光されて示唆される。このため、遊技者に対して、振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))に起因して遊技球が通過し易い振分部が変化する場合であっても、「発射した遊技球が進入(通過)する可能性の高い振分部(あるいは可能性のある振分部)」を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
以上は、図16のS1000の判断処理で、遊技球が第1通路R1に進入したと判断された場合(S1000:yes)の処理について説明した。これに対して、遊技球が第1通路R1に進入していないと判断された場合は(S1000:no)、第2通路センサーR2sの検知結果に基づいて、遊技球が第2通路R2に進入したか否かを判断する(S1008)。その結果、遊技球が第2通路R2に進入したと判断された場合は(S1008:yes)、LEDa、LEDc、LEDe、LEDgを発光させることによって、振分部A、C、E、Gを発光させる(S1010)。
すなわち、前述したように、第2通路R2に進入した遊技球は、振分部A〜Hのうち、振分部A、C、E、Gのみに進入可能であることから、これらの進入可能な振分部A、C、E、Gを発光させる。
このように本実施例のパチンコ機1では、遊技球が第2通路R2に進入した場合(遊技球が第2通路センサーR2sによって検知された場合)は、当該遊技球が進入(通過)する可能性のある振分部A、C、E、Gを発光させることができ、これによって、当該遊技球が進入(通過)する可能性のある振分部A、C、E、Gを遊技者に示唆することができる。このため、遊技者に対して、発射した遊技球、ひいては、第2通路R2に進入した遊技球がその後に進入する可能性のある振分部A、C、E、Gを認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ機1では、遊技球が振分部Aに進入すると(振分部Aを通過すると)特別図柄の変動表示が行われ、特別図柄が小当り図柄で停止表示されると、小当り遊技が行われる。すなわち、遊技球が振分部Aに進入すること(振分部Aを通過すること)に基づいて小当り遊技を実行可能である。そして、遊技球が第2通路R2に進入した場合(遊技球が第2通路センサーR2sによって検知された場合)、換言すると、発射した遊技球が振分部Aに進入する(振分部Aを通過する)可能性が高くなった場合は、振分部Aが発光されて遊技者に示唆される。このため、遊技者に対して、小当り遊技の開始契機となる振分部Aを認識させると共に、振分部Aを遊技球が通過する可能性が高いことを認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、第1通路センサーR1sおよび第2通路センサーR2sは「検知手段」として捉えることもでき、遊技球が進入する振分部(箇所)を発光させることで示唆するサブ制御基板220のCPU221は「示唆手段」として捉えることもできる。また、振分部A、C、E、Gは、「第2通路センサーR2s(検知手段)によって検知されなかった遊技球よりも検知された遊技球の方が進入しやすい振分部(箇所)」として捉えることもできる。また、下振分部材73は「役物」、「可動役物」として捉えることもでき、下振分部材用モーター73mは「駆動手段」として捉えることもできる。また、振分部Aは「特定箇所」として捉えることもできる。また、小当り遊技は「特典」として捉えることもでき、小当り遊技を実行する主制御基板200のCPU201は「特典付与手段」として捉えることもできる。
G.変形例(進入履歴) :
上述した実施例では、遊技球が第1通路R1に進入した場合(遊技球が第1通路センサーR1sに検知された場合)は、振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))に基づいて決定された「当該遊技球が進入(通過)する可能性の高い振分部(あるいは可能性のある振分部)」が発光されて示唆される。この際、発光される振分部、すなわち、「推定部(図17参照)」は、振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))に対応させて予めROM222記憶されている。
変形例では、この「推定部(発光させる振分部)」を「進入履歴」に基づいて決定することとする。すなわち、図18に示すように、サブ制御基板220のCPU221は、遊技球が第1通路R1に進入すると(遊技球が第1通路センサーR1sに検知されると)、その際の振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))と、当該遊技球が実際に入球した振分部とを対応付けた情報を記憶する。そして、この情報を所定の期間に亘って収集したものを「進入履歴」として記憶する。
そして、「推定部(発光させる振分部)」を決定するに際しては、この「進入履歴」を参照する。例えば、サブ制御基板220のCPU221は、遊技球が第1通路R1に進入すると(遊技球が第1通路センサーR1sに検知されると)、その際の振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))を検出する。そして、この検出した振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))に最も近似する振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))を、「進入履歴」の中から検索する。そして、「進入履歴」において、最も近似する振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))に対応付けて記憶されている振分部を「推定部(発光させる振分部)」として決定する。
変形例では、遊技球が第1通路R1に進入した(遊技球が第1通路センサーR1sに検知された)際の振分部Aの位置(下振分部材73の姿勢(状態))と、当該遊技球が実際に入球した振分部が「進入履歴」として記憶される。そして、遊技球が第1通路R1に進入した場合(遊技球が第1通路センサーR1sに検知された場合)は、予め記憶した「進入履歴」に基づいて決定された「推定部(振分部)」が発光されることで示唆される。このため、遊技者に認識させる「発射した遊技球が進入する可能性のある振分部(あるいは発射した遊技球が進入する可能性が高くなった振分部)」の正確性を高めることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、サブ制御基板220のCPU221は、上述した「進入履歴」をRAM223に記憶する。従って、RAM223は「進入履歴記憶手段」として捉えることもできる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上述した実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。尚、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機A1〜遊技機A7>
上述した実施例のパチンコ機1は、次のような遊技機A1〜遊技機A7として捉えることができる。
<遊技機A1>
<概要>
遊技球が検知された場合に、当該遊技球が進入する可能性のある箇所を示唆可能。
<請求項形式>
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機であって、
遊技球を検知する検知手段と、
前記検知手段によって遊技球が検知された場合に、当該遊技球が進入する可能性のある箇所のうちの少なくとも一部の箇所を示唆可能な示唆手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技球が検知手段によって検知された場合(遊技球が所定の領域を流下した場合)は、当該遊技球が進入する可能性のある箇所を示唆可能である。このため、遊技者に対して、発射した遊技球が進入する可能性のある箇所を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A2>
<概要>
「示唆手段によって示唆される箇所」は、検知手段によって検知されなかった遊技球よりも検知手段によって検知された遊技球の方が進入し易い箇所である。
<請求項形式>
遊技機A1において、
前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記検知手段によって検知されなかった遊技球よりも前記検知手段によって検知された遊技球の方が進入し易い箇所である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技球が検知手段によって検知された場合(遊技球が所定の領域を流下した場合)は、「当該遊技球が進入し易い箇所」が示唆される。このため、遊技者に対して、発射した遊技球が進入する可能性が高くなった箇所を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A3>
<概要>
遊技球が進入可能な複数の箇所を有する役物を有しており、「示唆手段によって示唆される箇所」は、この複数の箇所のうち一部の箇所である。
<請求項形式>
遊技機A1または遊技機A2において、
前記検知手段によって検知された遊技球が進入可能な複数の箇所を有する役物を備え、
前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技球が検知手段によって検知された場合(遊技球が所定の領域を流下した場合)は、「役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所であって、当該遊技球が進入する可能性のある箇所(あるいは当該遊技球が進入し易い箇所)」が示唆される。このため、遊技者に対して、「役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所であって、発射した遊技球が進入する可能性のある箇所(あるいは発射した遊技球が進入する可能性が高くなった箇所)」を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A4>
<概要>
役物が有する複数の箇所のうち特定箇所に進入することに基づいて、遊技者に特典が付与される。「示唆手段によって示唆される箇所」は特定箇所である。
<請求項形式>
遊技機A3において、
前記役物が有する複数の箇所のうち特定箇所に進入することに基づいて、遊技者に特典を付与可能である特典付与手段を備え、
前記示唆手段によって示唆される箇所の少なくとも一部は前記特定箇所である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、役物が有する複数の箇所のうち特定箇所に進入することに基づいて、遊技者に特典を付与可能である。そして、遊技球が検知手段によって検知された場合(遊技球が所定の領域を流下した場合)、換言すると、発射した遊技球が特定箇所に進入する可能性がある場合(あるいは発射した遊技球が特定箇所に進入する可能性が高くなった場合)は、特定箇所が示唆される。このため、遊技者に対して、特定箇所を認識させると共に、特定箇所に遊技球が進入する可能性があること(あるいは特定箇所に遊技球が進入する可能性が高くなったこと)を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A5>
<概要>
「示唆手段によって示唆される箇所」は、可動役物の状態に基づいて決定される箇所である。
<請求項形式>
遊技機A1また遊技機A2において、
可動役物と、前記可動役物を駆動する駆動手段とを備え、
前記可動役物の状態に起因して、前記検知手段によって検知された遊技球が進入し易い箇所が変化するものであり、
前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記可動役物の状態に基づいて決定される箇所である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、可動役物の状態に起因して、検知手段によって検知された遊技球が進入し易い箇所が変化する。そして、遊技球が検知手段によって検知された場合(遊技球が所定の領域を流下した場合)は、可動役物の状態に基づいて決定された「当該遊技球が進入する可能性のある箇所(あるいは当該遊技球が進入し易い箇所)」が示唆される。このため、遊技者に対して、可動役物の状態に起因して遊技球が進入し易い箇所が変化する場合であっても、「発射した遊技球が進入する可能性のある箇所(あるいは発射した遊技球が進入する可能性が高くなった箇所)」を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A6>
<概要>
可動役物は、遊技球が進入可能な複数の箇所を有しており、「示唆手段によって示唆される箇所」は、この複数の箇所のうち一部の箇所である。
<請求項形式>
遊技機A5において、
前記可動役物は、前記検知手段によって検知された遊技球が進入可能な複数の箇所を有しており、
前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記可動役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、可動役物の状態に起因して、「可動役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所であって、検知手段によって検知された遊技球が進入し易い箇所」が変化する。そして、遊技球が検知手段によって検知された場合(遊技球が所定の領域を流下した場合)は、可動役物の状態に基づいて決定された「可動役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所であって、当該遊技球が進入する可能性のある箇所(あるいは当該遊技球が進入し易い箇所)」が示唆される。このため、遊技者に対して、可動役物の状態に起因して遊技球が進入し易い箇所が変化する場合であっても、「可動役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所であって、発射した遊技球が進入する可能性のある箇所(あるいは発射した遊技球が進入する可能性が高くなった箇所)」を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A7>
<概要>
「示唆手段によって示唆される箇所」は、進入履歴に基づいて決定される箇所である。
<請求項形式>
遊技機A1乃至遊技機A6の何れか1つの遊技機において、
前記検知手段によって検知された遊技球が進入した箇所を進入履歴として記憶する進入履歴記憶手段を備え、
前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記進入履歴に基づいて決定される
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、検知手段によって検知された遊技球(所定の領域を流下した遊技球)が実際に進入した箇所が「進入履歴」として記憶される。そして、遊技球が検知手段によって検知された場合(遊技球が所定の領域を流下した場合)は、予め記憶した「進入履歴」に基づいて決定された「当該遊技球が進入する可能性のある箇所(あるいは当該遊技球が進入し易い箇所)」が示唆される。このため、遊技者に認識させる「発射した遊技球が進入する可能性のある箇所(あるいは発射した遊技球が進入する可能性が高くなった箇所)」の正確性を高めることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。
1…パチンコ機(遊技機)、24…始動口、28…下大入賞口、35…右大入賞口、38…特定口(特定領域)、41…演出表示装置、41z…装飾図柄、50…セグメント表示部、70…振分装置、71…進入口、72…上振分部材、73…下振分部材(役物、可動役物)、73m…下振分部材用モーター(駆動手段)、A〜H…振分部、R1…第1通路、R1s…第1通路センサー(検知手段)、R2…第2通路、R2s…第2通路センサー(検知手段)、200…主制御基板、201…CPU(特典付与手段)、220…サブ制御基板、221…CPU(示唆手段)、223…RAM(進入履歴記憶手段)。

Claims (7)

  1. 遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機であって、
    遊技球を検知する検知手段と、
    前記検知手段によって遊技球が検知された場合に、当該遊技球が進入する可能性のある箇所のうちの少なくとも一部の箇所を示唆可能な示唆手段と、
    を備える
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記検知手段によって検知されなかった遊技球よりも前記検知手段によって検知された遊技球の方が進入し易い箇所である
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
    前記検知手段によって検知された遊技球が進入可能な複数の箇所を有する役物を備え、
    前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所である
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項3に記載の遊技機において、
    前記役物が有する複数の箇所のうち特定箇所に進入することに基づいて、遊技者に特典を付与可能である特典付与手段を備え、
    前記示唆手段によって示唆される箇所の少なくとも一部は前記特定箇所である
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
    可動役物と、前記可動役物を駆動する駆動手段とを備え、
    前記可動役物の状態に起因して、前記検知手段によって検知された遊技球が進入し易い箇所が変化するものであり、
    前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記可動役物の状態に基づいて決定される箇所である
    ことを特徴とする遊技機。
  6. 請求項5に記載の遊技機において、
    前記可動役物は、前記検知手段によって検知された遊技球が進入可能な複数の箇所を有しており、
    前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記可動役物が有する複数の箇所のうち一部の箇所である
    ことを特徴とする遊技機。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の遊技機において、
    前記検知手段によって検知された遊技球が進入した箇所を進入履歴として記憶する進入履歴記憶手段を備え、
    前記示唆手段によって示唆される箇所は、前記進入履歴に基づいて決定される
    ことを特徴とする遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016064036A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 株式会社高尾 弾球遊技機

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