JP6560959B2 - 圧縮成型製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、グルコサミン塩酸塩を含有する圧縮成型製剤に関する。
グルコサミンは、天然アミノ糖の一種で、主にN−アセチル体として動植物、微生物の複合糖質、特にキチンやプロテオグリカン、糖タンパク質、糖脂質中に存在する。工業的には、主にキチンを加水分解し、塩酸塩や硫酸塩の形で結晶化し製造されている。日本では、グルコサミン塩酸塩が食品に使用される。
グルコサミン塩酸塩の薬理学的な特性としては、変形性関節炎の症状改善や皮膚の保湿効果等が知られ、これまでにグルコサミン塩酸塩を日常的に摂取するための製品が数多く開発させている。例えば、チュアブル錠、顆粒、ゼリータイプ、飲料等がある(例えば、特許文献1)。
製剤形態のなかでも圧縮成型製剤は、携帯性や保存性に優れ、1回当たり少量で簡便に摂取できる経口摂取に適した形態である。
一般に、圧縮成型製剤は、原料粉体と製剤添加物を打錠機等により圧縮成型して製されるが、圧縮成型に際しては、製剤の上杵側が帽子状に剥離するキャッピングや、原料粉体等が杵へ付着して錠剤表面に傷がつくスティッキング等の打錠障害が発生することがある。通常、ショ糖脂肪酸エステルやステアリン酸塩等の滑沢剤を配合してこれら打錠障害の防止が図られている。
特開2008−24623号公報
三浦晋、FOOD STYLE21、2009年
しかしながら、本発明者がグルコサミン塩酸塩を多く含む圧縮成型製剤の調製を試みたところ、グルコサミン塩酸塩の打錠性が悪く、汎用されている滑沢剤を使用しても打錠障害が発生する場合があることが判明した。
したがって、本発明は、製造性が良好な、グルコサミン塩酸塩を含有する圧縮成型製剤を提供することに関する。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、グルコサミン塩酸塩に所定量の乳脂肪球皮膜成分を組み合わせて圧縮成型することにより、製造時の打錠障害が改善され、取扱い上適度な硬度を有するグルコサミン塩酸塩を含む圧縮成型製剤が簡便に得られることを見出した。
乳脂肪球皮膜成分は、乳腺より分泌される乳脂肪球を被覆している膜成分である(非特許文献1)。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)グルコサミン塩酸塩 10質量%以上40質量%未満、
(B)乳脂肪球皮膜成分 10質量%以上70質量%以下
を含有する圧縮成型製剤を提供するものである。
本発明によれば、製造性が良好で適度な硬度を有する、グルコサミン塩酸塩を含有する圧縮成型製剤を提供することができる。
本発明で用いられる(A)グルコサミン塩酸塩は、グルコサミン(C13NO,分子量179.17)の塩酸塩である。グルコサミンは、D体であってもL体であってもよく、両異性体が混在するDL体であってもよいが、D体が好ましい。また、α型とβ型いずれであってもよい。
(A)グルコサミン塩酸塩は、カニやエビ等の甲殻等から得られるキチンの酵素処理、加水分解、微生物発酵、化学合成等の公知の方法により製造してもよいし、市販のものを用いることもできる。
本発明の圧縮成型製剤中、(A)グルコサミン塩酸塩の含有量は10質量%以上40質量%未満(以下、「質量%」は単に「%」とする)であるが、摂取形態として一度に少量の摂取で可能であるという点から、20%以上が好ましく、更に%以上が好ましい。また、風味の点から、39%以下が好ましく、更に35%以下が好ましい。圧縮成型製剤中の(A)グルコサミン塩酸塩の含有量は、20%以上40%未満が好ましく、20%以上39%以下がより好ましく、23%以上35%以下が更に好ましい。
圧縮成型製剤中グルコサミン塩酸塩の含有量は、高速液体クロマトグラフ法により測定することができる。
本発明で用いられる(B)乳脂肪球皮膜成分は、乳脂肪球を被覆している膜、及び膜を構成する成分の混合物と定義されている。乳脂肪球皮膜は、一般的に、乾燥重量の約半分が脂質で構成され、当該脂質としては、トリグリセライドやリン脂質、スフィンゴ糖脂質が含まれることが知られている(三浦晋、FOOD STYLE21、2009及びKeenan TW、Applied Science Publishers、1983、pp89−pp130)。リン脂質としては、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質、ホスファチジルコリンやホスファチジルエタノールアミン等のグリセロリン脂質が含まれることが知られている。
また、脂質以外の成分としては、ミルクムチンと呼ばれる糖タンパク質が含まれることが知られている(Mather、Biochim Biophys Acta、1978)。
本発明で用いられる(B)乳脂肪球皮膜成分は、製造性の点から、乳脂肪球被膜成分中の脂質の含有量が、10%以上、更に20%以上、更に30%以上であるのが好ましく、また、風味・ハンドリングの点から、100%以下、更に90%以下、更に60%以下であるのが好ましい。乳脂肪球皮膜成分中の脂質の含有量は、10〜100%、更に20〜90%、更に30〜60%が好ましい。
(B)乳脂肪球皮膜成分は、製造性の点から、乳脂肪球被膜成分中のリン脂質の含有量が、5%以上、更に8%以上、更に10%以上、更に15%以上であるのが好ましく、また、風味・ハンドリングの点から、100%以下、更に85%以下、更に70%以下、更に60%以下であるのが好ましい。乳脂肪球皮膜成分中のリン脂質の含有量は、5〜100%、更に8〜85%、更に10〜70%、更に15〜60%が好ましい。
(B)乳脂肪球皮膜成分は、製造性の点から、リン脂質としてスフィンゴミエリンを含むのが好ましい。乳脂肪球皮膜成分中のスフィンゴミエリンの含有量は、1%以上、更に2%以上、更に3%以上であるのが好ましく、また、風味・ハンドリングの点から、50%以下、更に30%以下、更に25%以下、更に20%以下であるのが好ましい。乳脂肪球皮膜成分中のスフィンゴミエリンの含有量は、1〜50%、更に2〜30%、更に3〜25%、更に3〜20%が好ましい。
また、同様の点から、乳脂肪球皮膜成分の全リン脂質中のスフィンゴミエリン含有量は、3%以上、更に5%以上、更に10%以上、更に15%以上であるのが好ましく、また、50%以下、更に40%以下、更に35%以下、更に30%以下であるのが好ましい。乳脂肪球皮膜成分の全リン脂質中のスフィンゴミエリン含有量は、3〜50%、更に5〜40%、更に10〜35%、更に15〜30%が好ましい。
なお、本明細書において、乳脂肪球皮膜成分中の脂質、リン脂質及びスフィンゴミエリンの含有量、並びに乳脂肪球皮膜成分の全リン脂質中のスフィンゴミエリン含有量は、乳脂肪球皮膜成分の乾燥物に対する質量割合とする。
上記の(B)乳脂肪球皮膜成分は、原料乳から遠心分離法や有機溶剤抽出法等の公知の方法により得ることができる。例えば、特開平3−47192号公報に記載の乳脂肪球皮膜成分の調製方法を用いることができる。また、特許第3103218号公報、特開2007−89535号公報に記載の方法等を用いることができる。さらに、透析、硫安分画、ゲルろ過、等電点沈殿、イオン交換クロマトグラフィー、溶媒分画等の手法により精製することにより純度を高めたものを用いてもよい。
なお、(B)乳脂肪球皮膜成分の形態は、特に限定されず、室温(15〜25℃)で液状、半固体状(ペースト等)、固体状(粉末、固形、顆粒等)等のいずれでもよく、これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
(B)乳脂肪球皮膜成分の原料乳としては、牛乳やヤギ乳等が挙げられる。なかでも、食経験が豊富であり、安価な点から、牛乳が好ましい。また、原料乳には、生乳、全粉乳や加工乳等の乳の他、乳製品も含まれ、乳製品としては、バターミルク、バターオイル、バターセーラム、ホエータンパク質濃縮物(WPC)等が挙げられる。
バターミルクは、牛乳等を遠心分離して得られるクリームからバター粒を製造する際に得られ、当該バターミルク中に乳脂肪球皮膜成分が多く含まれているので、乳脂肪球皮膜成分としてバターミルクをそのまま使用してもよい。同様に、バターオイルを製造する際に生じるバターセーラム中にも乳脂肪球皮膜成分が多く含まれているので、乳脂肪球皮膜成分としてバターセーラムをそのまま使用してもよい。
(B)乳脂肪球皮膜成分は、市販品を用いることもできる。斯かる市販品としては、メグレジャパン(株)「BSCP」、雪印乳業(株)「ミルクセラミドMC−5」、(株)ニュージーランドミルクプロダクツ「Phospholipid Concentrate シリーズ(500,700)」等が挙げられる。
本発明の圧縮成型製剤中、(B)乳脂肪球皮膜成分の含有量は10%以上70%以下である。グルコサミン塩酸塩と乳脂肪球皮膜成分10%以上70%以下を組み合わせて圧縮成型することで、製造時の打錠性が良好となる。圧縮成型製剤中の乳脂肪球皮膜成分の含有量は、製造性の点から、15%以上が好ましく、25%以上がより好ましく、また、硬度、風味の点から、乳脂肪球皮膜成分は65%以下が好ましく、50%以下がより好ましい。圧縮成型製剤中の(B)乳脂肪球皮膜成分の含有量は、15%以上65%以下が好ましく、25%以上50%以下がより好ましい。
また、本発明の圧縮成型製剤中、リン脂質の含有量は、製造性の点から、1%以上であるのが好ましく、また、後味が良好である点で30%以下が好ましい。圧縮成型製剤中のリン脂質の含有量は、1〜30%が好ましい。
本発明の圧縮成型製剤中、スフィンゴミエリンの含有量は、製造性の点から、0.3%以上、更に0.5%以上であるのが好ましく、また、5%以下、更に4%以下が好ましい。圧縮成型製剤中のスフィンゴミエリンの含有量は、0.3〜5%、更に0.5〜4%が好ましい。
乳脂肪球皮膜成分中又は圧縮成型製剤中の脂質、リン脂質、及びスフィンゴミエリンの含有量は、酸分解法、比色法又は薄層クロマトグラフ法により測定することができる。
本発明の圧縮成型製剤において、圧縮成型製剤中の成分(A)と成分(B)の含有質量比[(B)/(A)]は、打錠性の点から、0.5以上が好ましく、1以上がより好ましい。また、硬度と形状保持のバランス、風味の点から、5以下が好ましい。かかる質量比の範囲としては0.5以上5以下が好ましく、1以上5以下がより好ましい。
また、圧縮成型製剤中の成分(A)と成分(B)の合計量は、打錠性の点から、25%以上が好ましく、更に30%以上、更に45%以上が好ましい。また、硬度と形状保持のバランスの点から、98%以下が好ましく、更に95%以下、更に80%以下が好ましい。かかる質量比の範囲としては20%以上98%以下が好ましく、更に30%以上95%以下、更に45%以上80%以下が好ましい。
本発明の圧縮成型製剤には、上記成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、ミネラル(例えば、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、クロム、セレン、マンガン、モリブデン、銅、ヨウ素、リン、カリウム、ナトリウム)、ビタミン(例えば、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、葉酸及びそれらの塩、又はそれらのエステル)、甘味料(例えば、フルクトース、グルコース、ガラクトース、キシロース等の単糖;ショ糖、乳糖、麦芽糖、トレハロース、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、大豆オリゴ糖、イソマルツロース、カップリングシュガー等の少糖;糖アルコール、サッカリン、スクラロース、ステビア、アセスルファムカリウム等の合成甘味料)、界面活性剤、酸味料、香料、着色料、保存料等が適宜配合されていてもよい。
本発明の圧縮成型製剤は、(A)グルコサミン塩酸塩、(B)乳脂肪球皮膜成分及び必要に応じて添加される製剤添加物を一定の形状に圧縮成型して製される製剤である。具体的な剤型としては、錠剤、トローチ剤等が挙げられる。なかでも、摂取が簡便な点、食品として摂取する点から、錠剤が好ましい。錠剤は、必要に応じて、素錠に対して糖衣、フィルムコーティング等により被覆してもよい。
圧縮成型製剤の形状としては、円形錠又は楕円形、長円形、四角形等の面形を有する各種異形錠であってもよい。円形錠の場合、服用性の点から、直径5〜15mmが好ましい。
また、圧縮成型製剤の重量は、一製剤当たり0.1〜2g、更に0.3〜1gとするのが、簡便性及び有効性の点で好ましい。
圧縮成型製剤を調製するのに用いられる製剤添加物としては、例えば、賦形剤(例えば、乳糖、デンプン類、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、リン酸水素カルシウム等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン、メチルセルロース、硬化油等)、崩壊剤(例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク、二酸化ケイ素等)、増量剤、分散剤、緩衝剤、希釈剤等が挙げられる。
本発明の圧縮成型製剤は、特に制限はなく常法に従い製造される。
例えば、原料粉末を直接圧縮して成型(直接粉末圧縮法)しても、造粒してから造粒物を打錠成型機で圧縮して成型(顆粒圧縮法)しても良い。なかでも、工程の簡便性の点から、直接粉末圧縮法を用いて錠剤とするのが好ましい。
造粒法としては、円筒造粒機、球形整粒機、ペレッター等を使用する押し出し造粒法、スピードミル、パワーミル等を使用する破砕造粒法、転動造粒法、攪拌造粒法、流動層造粒法等が挙げられる。造粒物の平均粒子径は、45μm〜850μmとするのが好ましく、100μm〜500μmとするのが更に好ましい。
直接又は造粒物を圧縮して成型して圧縮成型製剤を製造する場合、打錠成型機としてはロータリー式打錠機や単発式打錠機等通常使用されるものを用いることができる。
打錠時の圧縮成型圧は、成型物の硬度維持、崩壊性等の点から、10〜30MPa程度が好ましい。
また、錠剤硬度は、運搬や保存等に耐え得る硬度であることが好ましく、また、噛み砕きやすさを考慮して、35N以上、更に45N以上、更に55N以上が好ましい。上限は140N以下、更に90N以下が好ましい。
〔原料〕
次の原料を用いた。
グルコサミン塩酸塩:甲陽ケミカル株式会社
マルチトール:アマルティMR−50、三菱商事フードテック株式会社
プルラン:重量平均分子量70,000、(株)林原
ステアリン酸カルシウム:オーラブライトCA−65、日油(株)
乳脂肪球皮膜成分は牛乳から調製したものを使用した。
乳脂肪球皮膜成分の含水量は3.6%であった。乳脂肪球皮膜成分の組成は、乾燥物換算で、炭水化物:11.3%、脂質:25.1%、タンパク質:53.6%であった。また、乳脂肪球皮膜成分中、リン脂質の含有量は乾燥物換算で16.6%であり、スフィンゴミエリンの含有量は3.6%であった。
上記の乳脂肪球皮膜成分の分析は次のとおり行った。
(1)タンパク質の分析
タンパク質量はケルダール法を用いて、窒素・タンパク質換算係数6.38として求めた。
(2)脂質の分析
脂質量は酸分解法で求めた。試料を1g量りとり、塩酸を加え分解した後、ジエチルエーテル及び石油エーテルを加え、攪拌混和した。エーテル混合液層を取り出し、水洗した。溶媒を留去させ、乾燥させた後、重量を秤量することで脂質量を求めた、
(3)炭水化物の分析
炭水化物量は試料の質量から試料中のタンパク質量、脂質質量、灰分量、及び水分量を除くことにより求めた。なお、灰分量は直接灰化法 (550℃で試料を灰化させ重量測定)、水分量は常圧加熱乾燥法 (105℃4時間乾燥させ重量測定)により求めた。
(4)リン脂質の分析
試料1gを量りとり、クロロホルム及びメタノールの2:1(V/V)混液150mL、100mL、及び20mL中でホモジナイズ後、0.88質量%(W/V)塩化カリウム水溶液93mLを添加し、一晩室温で放置した。脱水ろ過、溶媒留去後、クロロホルムを添加し総量を50mLとした。そのうち2mLを分取し、溶媒留去後、550℃16時間加熱処理により灰化した。灰分を6M塩酸水溶液5mLに溶解後、蒸留水を添加し、総量を50mLとした。3mLを分取し、モリブデンブルー発色試薬5mL、5質量%(W/V)アスコルビン酸水溶液1mL及び蒸留水を添加し総量を50mLとし、710nmの吸光度を測定した。リン酸2水素カリウムを用いた検量線からリン量を求め、リン量に25.4をかけた値をリン脂質量とした。
(5)スフィンゴミエリンの分析
試料1gを量りとり、クロロホルム及びメタノールの2:1(V/V)混液150mL、100mL、及び20mL中でホモジナイズ後、0.88質量%(W/V)塩化カリウム水溶液93mLを添加し、一晩室温で放置した。脱水ろ過、溶媒留去後、クロロホルムを添加し総量を50mLとした。そのうち10mLを分取し、シリカカートリッジカラムに添加した。カラムをクロロホルム20mLで洗浄後、メタノール30mLでリン脂質を溶出し、溶媒留去後クロロホルム1.88mLに溶解した。シリカゲル薄層プレートに20μLを負荷し、1次元展開溶媒としてテトラヒドロフラン:アセトン:メタノール:水=50:20:40:8(V/V)、2次元展開溶媒としてクロロホルム:アセトン:メタノール:酢酸:水=50:20:10:15:5(V/V)を用いて2次元展開を行った。展開後の薄層プレートにディトマー試薬を噴霧し、スフィンゴミエリンのスポットをかきとり、3質量%(V/V)硝酸含有過塩素酸溶液2mL添加後、170℃3時間の加熱処理を行った。蒸留水5mL添加後モリブデンブルー発色試薬5mL、5質量%(W/V)アスコルビン酸水溶液1mL及び蒸留水を添加し総量を50mLとし、710nmの吸光度を測定した。リン酸2水素カリウムを用いた検量線からリン量を求め、リン量に25.4をかけた値をスフィンゴミエリン量とした。
実施例1〜8及び比較例1〜5
〔錠剤の調製〕
表1に記載の配合組成で各原料成分を均一に混合し、単発式打錠機(RIKEN製)を用いて、穴径9mmのリング状杵で、重量360mg/1錠、10MPaの打錠圧にて打錠し、9mmの円形の錠剤を得た。
〔打錠性の評価〕
上記で得た本発明品と比較品の外観を目視により評価した。
スティッキング及びキャッピングの発生がない場合は「○」とし、他方、スティッキングの発生がある場合は「スティッキング」、キャッピングの発生がある場合は「キャッピング」とした。
なお、スティッキングとは、打錠時に錠剤表面と杵の付着力が錠剤の結合力より強い場合に、錠剤表面の一部が杵表面に付着して、錠剤表面に傷が発生する現象をいい、キャッピングとは、圧縮過程で錠剤内部に閉じ込められた空気が逃げ場を失い、錠剤上面のエッジ部に集中し、錠剤が帽子状に剥離する現象をいう。
また、打錠障害なく錠剤が得られたものについて、Hardness Tester(藤原製作所製)を用いて直径方向の硬度を測定した。試験は3錠で行い、その平均値を錠剤硬度とした。
結果を表1に示す。
Figure 0006560959
表1から明らかなように、グルコサミン塩酸塩と所定量の乳脂肪球皮膜成分を一緒に打錠した実施例1〜8は、打錠障害が観察されなかった。他方、乳脂肪球皮膜成分を配合しない比較例1と2はスティッキングの発生が認められ、グルコサミン塩酸塩の割合が多い比較例3と、乳脂肪球皮膜成分の割合が少ない比較例4及び乳脂肪球皮膜成分の割合が多い比較例5は、キャッピングの発生が認められた。また、実施例の錠剤は、いずれもグルコサミン塩酸塩と乳脂肪球皮膜成分由来の異味が低減し、風味のバランスの良いものであった。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)及び(B):
    (A)グルコサミン塩酸塩 10質量%以上40質量%未満、
    (B)乳脂肪球皮膜成分 10質量%以上70質量%以下
    を含有する圧縮成型製剤。
  2. (B)乳脂肪球皮膜成分がスフィンゴミエリンを1質量%以上含有するものである請求項1記載の圧縮成型製剤。
  3. 圧縮成型製剤中のリン脂質の含有量が1質量%以上である請求項1又は2記載の圧縮成型製剤。
  4. 圧縮成型製剤中のスフィンゴミエリンの含有量が0.3質量%以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の圧縮成型製剤。
  5. 成分(A)の含有量に対する成分(B)の含有量の比(含有質量比)[(B)/(A)]が0.5〜5である請求項1〜4のいずれか1項記載の圧縮成型製剤。
  6. 錠剤硬度が35N以上である請求項1〜5のいずれか1項記載の圧縮成型製剤。
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