JP6560299B2 - 雌型管継手部材 - Google Patents

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Description

本発明は、雄型管継手部材に着脱可能に連結される雌型管継手部材に関し、より詳細には、外周面に係止突起を有するパイプ状の雄型管継手部材に着脱可能に連結される雌型管継手部材に関する。
外周面に係止突起を有するパイプ(雄型管継手部材)に着脱可能に連結される雌型管継手部材として、特許文献1に開示されたものがある。この雌型管継手部材は、パイプの係止突起の後方に向けて拡径した傾斜面に係合してパイプが長手軸線の方向で引き抜かれるのを防止するための第1のロックボールと、該第1のロックボールの前方に位置してパイプの外周面に係合して該パイプの径方向位置を拘束するための第2のロックボールとを備えている。これら第1及び第2のロックボールはそれぞれ周方向に1列に複数個並べて配置されていて、雌型管継手部材の外周にその長手軸線の方向で変位可能に設けられたスリーブの内周面によって径方向での位置が拘束されるようになっている。パイプの外径は実際には寸法公差の範囲内で多少のバラツキがあるため、第2のロックボールがパイプの外周面に係合することになる径方向での位置はパイプの外径に応じて変化することになる。そのため、第2のロックボールに径方向外側から係合するスリーブの内周面は前方に向かって径方向外側に拡径した傾斜面とされ、第2のロックボールはこの傾斜面によってパイプの外周面に押しつけられるようになっている。すなわち、スリーブの内周面の傾斜面が第2のロックボールをパイプの外周面に押圧する位置までスリーブが変位することにより、外径が少々異なるパイプに対しても適切に係合して該パイプの径方向位置を拘束することができるようになっている。
実公平2−37356 特開2017−82863
しかしながら、パイプの製作精度があまり高くなく外径のバラツキが大きくなり、例えばパイプの外径が設計寸法よりも大幅に小さくなってしまった場合には、スリーブの傾斜面によって押圧できる範囲内では第2のロックボールがパイプの外周面に係合されずパイプの径方向位置を拘束することができなくなることがあった。そのため、拘束可能なパイプの径の幅をなるべく大きくすることが望まれる。本願発明者はこのような技術的要望を満たすものとして特許文献2に開示されている雌型管継手部材を開発している。
特許文献2の雌型管継手部材は上記技術的要望を満たし得るものであるが、本願発明者は更に技術開発を継続してきた。本発明は、特許文献2のものとは異なる構造により、上記技術的要望を満たすことができる雌型継手部材を提供することを目的とするものである。
すなわち本発明は、
外周面に係止突起を有する雄型管継手部材に着脱可能に連結される雌型管継手部材であって、
前端から後端に向かって延びる流体通路を有する筒状壁を有し、該筒状壁に径方向にそれぞれ貫通した施錠子保持孔、該施錠子保持孔よりも該筒状壁の長手軸線の方向で前方に位置する第1拘束部材保持孔、及び該第1拘束部材保持孔から該前方にずれた位置にある第2拘束部材保持孔が形成されている雌型管継手本体と、
該施錠子保持孔内において該長手軸線に対する径方向で変位可能に保持された施錠子であって、該流体通路内に該雄型管継手部材が挿入されたときに該雄型管継手部材の該係止突起に係合して該雄型管継手部材を該流体通路内に保持する施錠位置と、該係止突起の径方向外側に位置して該係止突起との係合を解除する解錠位置との間で変位可能とされた施錠子と、
該第1拘束部材保持孔内において該径方向で変位可能に保持された第1拘束部材であって、挿入された該雄型管継手部材の外周面に係合して該雄型管継手部材の径方向位置を拘束する拘束位置と、該拘束位置よりも径方向外側に位置して該係止突起が該長手軸線の方向で通過可能となる通過可能位置との間で変位可能とされた第1拘束部材と、
該第2拘束部材保持孔内において該径方向で変位可能に保持され、該第1拘束部材よりも大径とされた第2拘束部材であって、挿入された該雄型管継手部材の外周面に係合して該雄型管継手部材の径方向位置を拘束する拘束位置と、該拘束位置よりも径方向外側に位置して該係止突起が該長手軸線の方向で通過可能となる通過可能位置との間で変位可能とされた第2拘束部材と、
該雌型管継手本体の外周面上に配置され、該施錠子に径方向外側から係合して該施錠子を該施錠位置に保持する施錠子保持面、及び該第1及び第2拘束部材にそれぞれ径方向外側から係合して該第1及び第2拘束部材を該拘束位置に保持する拘束部材保持面を有し、該拘束部材保持面が該前方に向かって径方向外側に傾斜しているスリーブと、
を備え
該スリーブは、
連結解除位置と、該連結解除位置から該前方に変位した第1連結位置と、該第1連結位置から更に該前方に変位した第2連結位置との間で該雌型管継手本体に対して該長手軸線の方向で変位可能とされ、
該連結解除位置では、該施錠子を該解錠位置に変位可能とするとともに、該第1及び第2拘束部材を該通過可能位置に変位可能とし、
該第1連結位置では、該施錠子保持面が該施錠子を該施錠位置に保持し、該拘束部材保持面が該第1拘束部材と係合して該第1拘束部材を該拘束位置に保持し、
該第2連結位置では、該施錠子保持面が該施錠子を該施錠位置に保持し、該拘束部材保持面が該第2拘束部材と係合して該第2拘束部材を該拘束位置に保持するようにされている、雌型管継手部材を提供する。
当該雌型管継手部材においては、第1拘束部材と、第1拘束部材よりも大径とされた第2拘束部材とを備えており、雄型管継手部材の外径が比較的に大きいときには第1拘束部材が該雄型管継手部材の外周面に係合して該雄型管継手部材の径方向位置を拘束し、雄型管継手部材の外径が比較的に小さいときには第2拘束部材が該雄型管継手部材の外周面に係合して該雄型管継手部材の径方向位置を拘束するようになる。すなわち、第1拘束部材では拘束できないような小さな外径の雄型管継手部材に対しては第2拘束部材により拘束するようになる。したがって、従来のように周方向に1列に並べた1組の拘束部材(ロックボール)だけでは対応できないような大きな寸法公差を有する雄型管継手部材に対しても適切な連結をすることが可能となる。
好ましくは、
該施錠子保持面が、第1施錠子保持面と、該第1施錠子保持面の後方に位置し該第1施錠子保持面よりも小径とされた第2施錠子保持面とを有し、
該スリーブが該第1連結位置にあるときには、該第1施錠子保持面が該施錠子を該施錠位置における第1施錠位置に保持し、該スリーブが該第2連結位置にあるときには、該第2施錠子保持面が該施錠子を該第1施錠位置よりも径方向内側の第2施錠位置に保持するようにすることができる。
このような構成により、挿入された雄型管継手部材の外径が比較的に小さくスリーブが第2連結位置となって第2拘束部材により雄型管継手部材の径方向位置を拘束したときには、施錠子はより小径な第2施錠子保持面によって保持されることになる。すなわち、雄型管継手部材の外径が比較的に小さい場合には、施錠子はより内側の位置で雄型管継手部材の係止突起に係合するようになるため、係止突起をより確実に係止することが可能となる。
また、該スリーブが該第1連結位置と該第2連結位置との間の非拘束位置にあるときには、該スリーブの該拘束部材保持面は該第1及び第2拘束部材を該拘束位置に保持しないようにすることができる。
このような構成により、施錠子が第1施錠子保持面と第2施錠子保持面との間の位置で不安定に保持されることを防止することが可能となる。
さらには、該雌型管継手本体の該筒状壁の該第1及び第2拘束部材保持孔が形成されている部分の外周面が、該施錠子保持孔が形成されている部分の外周面よりも小径とされ、該スリーブの傾斜した該拘束部材保持面が該施錠子保持面よりも径方向内側にまで延在しているようにすることができる。
通常、第1及び第2拘束部材が係合する雄型管継手部材の外周面は、施錠子が係合する係止突起よりも径が小さいため、連結状態においては第1又は第2拘束部材は施錠子よりも径方向内側に位置することになるが、上述のように拘束部材保持面が施錠子保持面よりも径方向内側にまで延在する構成とすることにより、第1及び第2拘束部材を施錠子と同径又はより小径としても施錠子よりも内側にまで変位させることができるようになる。すなわち、第1及び第2拘束部材を施錠子に対して大きくする必要がなくなり、当該雌型管継手部材を小型化することが可能となる。
具体的には、該第1拘束部材と該第2拘束部材とが、該雌型管継手本体の周方向で互いに整合しない位置において周方向で見て互いに重なるように、それぞれ複数配置されているようにすることができ、この場合にはさらに、該第1拘束部材と該第2拘束部材とが、該周方向で交互に配置されているようにすることができる。
このような構成により、当該雌型管継手部材の特に長手軸線の方向での大きさを小さくしつつ、第1及び第2拘束部材による雄型管継手部材の拘束をより安定した状態とすることが可能となる。
以下、本発明に係る雌型管継手部材の実施形態を添付図面に基づき説明する。
本発明の一実施形態に係る雌型管継手部材の非連結状態における側面断面図である。 図1の雌型管継手部材に比較的に外径が大きいパイプを挿入して、スリーブが第1連結位置となった状態を示す側面断面図である。 図2の状態からパイプが押し戻されて比較的に外径が大きいパイプが当該雌型管継手部材に連結された状態を示す側面断面図である。 図1の雌型管継手部材に比較的に外径が小さいパイプを挿入して、スリーブが第1連結位置を過ぎて第2連結位置に至る途中の非拘束位置を通過している途中の状態を示す側面断面図である。 スリーブが図4の位置からさらに前方に変位して第2連結位置となった状態を示す側面断面図である。 図5の状態からパイプが押し戻されて比較的に外径が小さいパイプが当該雌型管継手部材に連結された状態を示す側面断面図である。
本発明の一実施形態に係る雌型管継手部材1は、図1に示すように、前端12から後端14にまで延びる流体通路16を画定する筒状壁18を有する雌型管継手本体10と、筒状壁18に形成された施錠子保持孔20内に保持された球状の施錠子22と、筒状壁18に形成された第1拘束部材保持孔24内に保持された球状の第1拘束部材26と、同じく筒状壁18に形成された第2拘束部材保持孔28内に保持された球状の第2拘束部材30と、雌型管継手本体10の外周面32上に配置された筒状のスリーブ34とを備える。第2拘束部材30は、第1拘束部材26よりも大径となっている。当該雌型管継手部材1はさらに、流体通路16内において筒状壁18の長手軸線Lの方向で変位可能に配置されていて施錠子22を径方向内側から支持するスライド部材36を備える。当該雌型管継手部材1は、後述するように、係止突起82を有するパイプ(雄型管継手部材)80(80L、80S)に着脱可能に連結されるようになっている。
雌型管継手本体10の筒状壁18に形成された施錠子保持孔20、第1拘束部材保持孔24、及び第2拘束部材保持孔28は、それぞれ筒状壁18を径方向に貫通し、径方向内側に向かって縮径する形状とされていて、施錠子22、第1拘束部材26、及び第2拘束部材30のそれぞれが内側からは外れない大きさとなっている。第1拘束部材保持孔24は施錠子保持孔20よりも長手軸線Lの方向で前方(図で見て右方)に位置し、第2拘束部材保持孔28は第1拘束部材保持孔24よりも前方にずれた位置に配置されている。従って、第1拘束部材26は施錠子22の前方に配置され、第2拘束部材30は第1拘束部材26から前方にずれた位置に配置されている。第1拘束部材26と第2拘束部材30とは、それぞれ周方向に1列に並べて複数個配置されている。第1拘束部材26と第2拘束部材30とは、周方向で見て互いに重なる位置にあり、周方向に交互に並べて配置されている。施錠子22も同様に周方向に1列に並んで複数個配置されている。本実施形態においては、施錠子22の大きさは第2拘束部材30と同じであり、第1拘束部材26は、施錠子22及び第2拘束部材30よりも小径となっている。なお、当該実施形態においては、雌型管継手部材1の全長を短くするために第1拘束部材26と第2拘束部材30とが周方向で見て互いに重なる位置となるようにしているが、第2拘束部材30を第1拘束部材26の前方に配置して互いに重ならない位置としてもよい。
スリーブ34は、連結解除位置(図1)と、連結解除位置から前方に変位した第1連結位置(図2、図3)と、第1連結位置からさらに前方に変位した第2連結位置(図5、図6)との間で雌型管継手本体10に対して長手軸線Lの方向で変位可能に取り付けられており、スプリング38によって前方に付勢されている。スリーブ34の内周面40には、連結解除位置において施錠子22を収容する収容凹部42が設けられている。図1の状態において施錠子22はスライド部材36によって径方向内側から支持されて内側に変位できない状態となっている。スリーブ34は、収容凹部42の傾斜面44がスライド部材36に支持された施錠子22に係合することにより連結解除位置に保持されている。またスリーブ34の内周面40には、スリーブ34が第1連結位置及び第2連結位置にあるときに施錠子22に径方向外側から係合して施錠子22を図1の解錠位置から径方向内側に変位した施錠位置に保持するための施錠子保持面46が設けられている。この施錠子保持面46は、前方側の第1施錠子保持面46aと、第1施錠子保持面46aよりも小径とされた後方側の第2施錠子保持面46bとからなっている。さらにスリーブ34の内周面40には、前方に向かって径方向外側に傾斜した拘束部材保持面48が設けられており、この拘束部材保持面48は、第1連結位置においては第1拘束部材26に径方向外側から係合して第1拘束部材26を図3の拘束位置に保持し、第2連結位置においては第2拘束部材30に径方向外側から係合して第2拘束部材30を図6の拘束位置に保持するようになっている。
図1に示すように、雌型管継手本体10の筒状壁18の第1拘束部材保持孔24及び第2拘束部材保持孔28が形成されている部分の外周面32aは、施錠子保持孔20が形成されている部分の外周面32bよりも小径とされている。また、スリーブ34の拘束部材保持面48は、外周面32aに近接する位置にまで延びており、施錠子保持面46よりも径方向内側にまで延在している。
図1の非連結状態においては、上述のようにスリーブ34は施錠子22に係止されて連結解除位置に保持されている。このとき第1拘束部材26と第2拘束部材30とは拘束部材保持面48によって拘束位置に保持されておらず、それぞれ図1の通過可能位置にまで径方向外側に変位可能となっている。この状態で図2に示すように比較的に大きな外径を有するパイプ80Lを流体通路16内に挿入していくと、パイプ80Lの係止突起82は通過可能位置にある第2拘束部材30及び第1拘束部材26の内側を長手軸線Lの方向に順に通過し、パイプ80Lの先端面84がスライド部材36のパッキン50に当接して、スライド部材36が後方(図で見て左方)に変位する。スライド部材36が後方に変位することによってスライド部材36による施錠子22に対する径方向内側からの支持がなくなり、施錠子22はスリーブ34の収容凹部42の傾斜面44に押されて径方向内側に変位する。そうするとスリーブ34は施錠子22による係止が解除されてスプリング38の付勢力により前方に変位する。スリーブ34が前方に変位すると、スリーブ34の拘束部材保持面48が第1拘束部材26に径方向外側から係合して第1拘束部材26を径方向内側に変位させ、第1拘束部材26がパイプ80Lの外周面86に係合して、図2の状態となる。スリーブ34は第1拘束部材26に係止されて、図2の第1連結位置に保持される。
第1拘束部材26は、上述のように周方向に複数個配置されており、それら複数の第1拘束部材26のそれぞれが周方向での異なる位置においてパイプ80Lの外周面86に係合する。これにより、雌型管継手本体10に対するパイプ80Lの径方向位置が拘束される。スリーブ34がこの第1連結位置にあるときには、施錠子22の径方向外側には第1施錠子保持面46aが位置する。
パイプ80Lを流体通路16内に挿入していた力を解除すると、パイプ80Lはスプリング52の付勢力により当該雌型管継手部材1に対して相対的に前方に変位する。パイプ80Lは、係止突起82が施錠子22によって係合される位置にまで前方に変位して図3の連結状態となる。この連結状態においては、施錠子22は係止突起82の傾斜面90によって径方向外側に押圧され、第1施錠子保持面46aに押し付けられて第1施錠位置となる。パイプ80Lは、その係止突起82が第1施錠位置にある施錠子22によって長手軸線Lの方向で係止されて流体通路16内に保持される。パイプ80Lの先端面84にはスライド部材36のパッキン50がスプリング52の付勢力によって押し付けられる。これによりパイプ80Lとスライド部材36とが密封係合し、雌型管継手部材1の流体通路16とパイプ80Lの流体通路88とが流体連通した状態となる。また、パイプ80Lは、施錠子22と第1拘束部材26とによって長手軸線Lの方向で離れた2つの位置においてその径方向位置が拘束されることにより、雌型管継手本体10に対して同軸状となり、雌型管継手本体10に対して傾かないように保持される。これにより、パイプ80Lが傾動してパイプ80Lの先端面84とパッキン50との間の密封係合が解除されることがないようにしている。
図3の連結状態からパイプ80Lとの連結を解除する際には、スリーブ34を後方に変位させる。スリーブ34の収容凹部42が施錠子22と整合する図1の連結解除位置にまでスリーブ34を変位させると、施錠子22はパイプ80Lの係止突起82の径方向外側の位置にまで変位して解錠位置となり、係止突起82との係合が解除される。これで当該雌型管継手部材1とパイプ80Lとの連結が解除される。
図1の非連結状態において、上述のパイプ80Lよりも外径の小さいパイプ80Sを挿入すると、先程と同様にスリーブ34が前方に変位するが、第1拘束部材26は、パイプ80Sの外径が小さいことにより雌型管継手本体10の外周面32よりも内側にまで変位可能な状態となり、拘束部材保持面48とパイプ80Sの外周面86との間に保持されない。したがって、スリーブ34は第1拘束部材26によって長手軸線Lの方向で係止されず、図2の第1連結位置を超えてさらに前方に変位する。スリーブ34が第1連結位置を超えて図4の非拘束位置にあるときには、拘束部材保持面48は第1拘束部材26の中心位置を既に通過しており、第1拘束部材26はもはや拘束位置には保持されない。また第2拘束部材30もまだ拘束位置には保持されていない。すなわち、スリーブ34が非拘束位置にあるときにはスリーブ34は何れの拘束部材26、30によっても係止されることはなく、スプリング38の付勢力によって前方に変位する。スリーブ34が非拘束位置からさらに前方に変位すると、拘束部材保持面48が第2拘束部材30に径方向外側から係合して第2拘束部材30を径方向内側に変位させ、第2拘束部材30がパイプ80Sの外周面86に係合して、図5の状態となる。スリーブ34は、第2拘束部材30によって係止されて図5の第2連結位置に保持される。
第2拘束部材30も第1拘束部材26と同様に、周方向に複数個配置されており、それら複数の第2拘束部材30が周方向で異なる位置においてそれぞれパイプ80Sの外周面86に係合する。これにより、雌型管継手本体10に対するパイプ80Sの径方向位置が拘束される。スリーブ34が第2連結位置にあるときには、施錠子22の径方向外側には第2施錠子保持面46bが位置する。
パイプ80Sを流体通路16内に挿入していた力を解除すると、パイプ80Sはスプリング52の付勢力により当該雌型管継手部材1に対して相対的に前方に変位する。パイプ80Sは、係止突起82が施錠子22によって係合される位置にまで前方に変位して図5の連結状態となる。この連結状態においては、施錠子22は係止突起82の傾斜面90によって径方向外側に押圧され、第2施錠子保持面46bに押し付けられて第2施錠位置となる。パイプ80Sは、その係止突起82が第2施錠位置にある施錠子22によって長手軸線Lの方向で係止されて流体通路16内に保持される。またパイプ80Sは、施錠子22と第2拘束部材30とによって長手軸線Lの方向で離れた2つの位置において径方向位置が拘束されることにより、雌型管継手本体10に対して同軸状となり、雌型管継手本体10に対して傾かないように保持される。これにより、パイプ80Sの先端面84とパッキン50との間の密封係合が適切に維持される。
このようにして係止突起82を有するパイプ80を施錠子22と第1拘束部材26又は第2拘束部材30とによって係合して保持する場合、施錠子22は径方向外側に突出した係止突起82に係合するため、第1拘束部材26又は第2拘束部材30は施錠子22に対して径方向で少なくとも同じ位置にまで、通常はより内側にまで変位しなければパイプ80の外周面86に係合できない。当該雌型管継手部材1においては、上述のように拘束部材保持面48が施錠子保持面46よりも径方向内側にまで延在しているため、第1拘束部材26及び第2拘束部材30を施錠子22と同じ大きさ又はより小さくしても、第1拘束部材26及び第2拘束部材30を施錠子22よりも内側にまで変位させてパイプ80の外周面86に係合させることが可能となっている。すなわち、拘束部材保持面48が施錠子保持面46よりも径方向内側にまで延在する構成とすることにより、第1拘束部材26及び第2拘束部材30を施錠子22よりも大きくする必要がなくなり、雌型管継手部材1の小型化が可能となる。
上述のように、スリーブ34は、拘束部材保持面48が第1拘束部材26によって係止される第1連結位置か、又は拘束部材保持面48が第2拘束部材30によって係止される第2連結位置のどちらかの位置で保持され、それらの間の非拘束位置では保持されない。施錠子保持面46における第1施錠子保持面46aと第2施錠子保持面46bとの間には段差部46cが形成されているが、この段差部46cは、スリーブ34がこの非拘束位置を通過する間に、施錠子22の長手軸線Lの方向での中心位置を通過するようになっている。仮にこのような段差部46cによって施錠子22を施錠位置に保持した状態とすると、パイプ80から受ける力により施錠子22が径方向外側に押圧されたときにスリーブ34には後方への力が作用することになり、スリーブ34が意図せず後退して連結状態が不安定になる虞がある。当該雌型管継手部材1においては、この段差部46cが施錠子22に係合する位置ではスリーブ34が保持されないようにすることによって、このような不安定な連結状態が生じることを防止している。
当該雌型管継手部材1においては、パイプ80の外径が比較的に大きいときには比較的に小径とされた第1拘束部材26がパイプ80の外周面86に係合してパイプ80の径方向位置を拘束し、パイプ80の外径が比較的に小さいときには比較的に大径とされた第2拘束部材30がパイプ80の外周面86に係合してパイプ80の径方向位置を拘束するようになっている。このように、大きさの異なる2種類の拘束部材26、30によってパイプ80の位置を拘束するようにすることにより、連結可能なパイプの外径の範囲を大きくすることが可能となる。すなわち、製作精度があまり高くなく大きな寸法公差を有するパイプに対しても適切な連結を行なうことが可能となる。また、施錠子保持面46が、大径とされた第1施錠子保持面46aと小径とされた第2施錠子保持面46bとを有し、比較的に外径が大きいパイプ80Lが挿入されたときにはより大径とされた第1施錠子保持面46aによって施錠子22をより外側の第1施錠位置でパイプ80Lの係止突起82に係合させ、比較的に外径が小さいパイプ80Sが挿入されたときにはより小径とされた第2施錠子保持面46bによって施錠子22をより内側の第2施錠位置で係止突起82に係合させるようにもなっている。これにより、外径の寸法公差が大きいパイプ80に対しても施錠子22による係止突起82の係合が確実に行なわれるようにすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る雌型管継手部材について説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば第2拘束部材から前方にずれた位置にさらに別の拘束部材を配置してもよく、拘束部材の数は任意に設計変更可能である。その際には施錠子保持面が径の異なる更に別の施錠子保持面を有するようにしてもよい。また、施錠子保持面は、必ずしも径の異なる複数の面により構成される必要はなく、単一径の面としてもよい。
雌型管継手部材1;雌型管継手本体10;前端12;後端14;流体通路16;筒状壁18;施錠子保持孔20;施錠子22;第1拘束部材保持孔24;第1拘束部材26;第2拘束部材保持孔28;第2拘束部材30;(雌型管継手本体10の)外周面32;(大径とされた)外周面32a;(小径とされた)外周面32b;スリーブ34;スライド部材36;スプリング38;内周面40;収容凹部42;傾斜面44;施錠子保持面46;第1施錠子保持面46a;第2施錠子保持面46b;段差部46c;拘束部材保持面48;パッキン50;スプリング52;
パイプ(雄型管継手部材)80、80L、80L;係止突起82;先端面84;外周面86;流体通路88;傾斜面90;
長手軸線L;

Claims (6)

  1. 外周面に係止突起を有する雄型管継手部材に着脱可能に連結される雌型管継手部材であって、
    前端から後端に向かって延びる流体通路を有する筒状壁を有し、該筒状壁に径方向にそれぞれ貫通した施錠子保持孔、該施錠子保持孔よりも該筒状壁の長手軸線の方向で前方に位置する第1拘束部材保持孔、及び該第1拘束部材保持孔から該前方にずれた位置にある第2拘束部材保持孔が形成されている雌型管継手本体と、
    該施錠子保持孔内において該長手軸線に対する径方向で変位可能に保持された施錠子であって、該流体通路内に該雄型管継手部材が挿入されたときに該雄型管継手部材の該係止突起に係合して該雄型管継手部材を該流体通路内に保持する施錠位置と、該係止突起の径方向外側に位置して該係止突起との係合を解除する解錠位置との間で変位可能とされた施錠子と、
    該第1拘束部材保持孔内において該径方向で変位可能に保持された第1拘束部材であって、挿入された該雄型管継手部材の外周面に係合して該雄型管継手部材の径方向位置を拘束する拘束位置と、該拘束位置よりも径方向外側に位置して該係止突起が該長手軸線の方向で通過可能となる通過可能位置との間で変位可能とされた第1拘束部材と、
    該第2拘束部材保持孔内において該径方向で変位可能に保持され、該第1拘束部材よりも大径とされた第2拘束部材であって、挿入された該雄型管継手部材の外周面に係合して該雄型管継手部材の径方向位置を拘束する拘束位置と、該拘束位置よりも径方向外側に位置して該係止突起が該長手軸線の方向で通過可能となる通過可能位置との間で変位可能とされた第2拘束部材と、
    該雌型管継手本体の外周面上に配置され、該施錠子に径方向外側から係合して該施錠子を該施錠位置に保持する施錠子保持面、及び該第1及び第2拘束部材にそれぞれ径方向外側から係合して該第1及び第2拘束部材を該拘束位置に保持する拘束部材保持面を有し、該拘束部材保持面が該前方に向かって径方向外側に傾斜しているスリーブと、
    を備え
    該スリーブは、
    連結解除位置と、該連結解除位置から該前方に変位した第1連結位置と、該第1連結位置から更に該前方に変位した第2連結位置との間で該雌型管継手本体に対して該長手軸線の方向で変位可能とされ、
    該連結解除位置では、該施錠子を該解錠位置に変位可能とするとともに、該第1及び第2拘束部材を該通過可能位置に変位可能とし、
    該第1連結位置では、該施錠子保持面が該施錠子を該施錠位置に保持し、該拘束部材保持面が該第1拘束部材と係合して該第1拘束部材を該拘束位置に保持し、
    該第2連結位置では、該施錠子保持面が該施錠子を該施錠位置に保持し、該拘束部材保持面が該第2拘束部材と係合して該第2拘束部材を該拘束位置に保持するようにされている、雌型管継手部材。
  2. 該施錠子保持面が、第1施錠子保持面と、該第1施錠子保持面の後方に位置し該第1施錠子保持面よりも小径とされた第2施錠子保持面とを有し、
    該スリーブが該第1連結位置にあるときには、該第1施錠子保持面が該施錠子を該施錠位置における第1施錠位置に保持し、該スリーブが該第2連結位置にあるときには、該第2施錠子保持面が該施錠子を該第1施錠位置よりも径方向内側の第2施錠位置に保持するようにされた、請求項1に記載の雌型管継手部材。
  3. 該スリーブが該第1連結位置と該第2連結位置との間の非拘束位置にあるときには、該スリーブの該拘束部材保持面は該第1及び第2拘束部材を該拘束位置に保持しないようにされている、請求項2に記載の雌型管継手部材。
  4. 該雌型管継手本体の該筒状壁の該第1及び第2拘束部材保持孔が形成されている部分の外周面が、該施錠子保持孔が形成されている部分の外周面よりも小径とされ、該スリーブの傾斜した該拘束部材保持面が該施錠子保持面よりも径方向内側にまで延在している、請求項1乃至3の何れか一項に記載の雌型管継手部材。
  5. 該第1拘束部材と該第2拘束部材とが、該雌型管継手本体の周方向で互いに整合しない位置において周方向で見て互いに重なるように、それぞれ複数配置されている、請求項1乃至4の何れか一項に記載の雌型管継手部材。
  6. 該第1拘束部材と該第2拘束部材とが、該周方向で交互に配置されている、請求項5に記載の雌型管継手部材。
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