JP2008542643A - 逆止弁とロッキングと引き出し防止を組み合わせたボディとを備えたホース継手 - Google Patents

Abstract

ホース継手は雄部材と雌部材を組み合わせ、この雌部材はその上で軸方向に滑り変位可能なスリーブと協働して連結解除時に圧力を逃がす手段を備えている。継手内のこの手段は角張ったロッキング爪によって形成され、このロッキング爪の一部は雌部材の軸方向溝に挿入可能であり、その少なくとも一部が常にスリーブによって取り囲まれるような長さを有する。ロッキング爪の内側の方に向いた他の部分は、ロッキング爪がスリーブによって操作されるときに雄部材の溝内に達するような長さを有する。ロッキング爪は継手が連結されているときに雄部材をロックし、圧力逃がしのときに雄部材を他の位置にロックする複合手段である。
【選択図】 図１０

Description

圧力逃がし機能を有する急速継手は特許文献１と特許文献２で開示されている。この両特許文献は、連結解除時の反動や騒音を生じない圧縮空気のための急速継手を示している。この反動や騒音はすべて除去される。これは圧力逃がし機能を備えていない普通の継手にとって望ましくない機能である。

これらの継手の発明は、上記特許で言及されているロッキングボディとロッキング爪を備えている。これらの継手の機能はニップル内の逃がし圧力が完全にまたは部分的に低下するまで、雄部材（図３）すなわちニップルを中間位置に停止することである。ニップルは自動的にあるいはニップルを軽く押すことによって解放される。これらの両特許では、継手は対をなして相互作用する少なくとも４個のロッキングボディを備えている。２対のロッキングボディは圧力逃がし機能を有する継手において２つの異なる機能を有する。一方の対のロッキングボディは、継手の連結時にニップルをロックする。他方の対のロッキングボディは圧力逃がし位置においてニップルをロックする。
ＳＥ４７０４５２ Ｂ ＳＥ５０６３０２ Ｃ２

本願は下記のように、前述のようなこれらの異なる２つのロッキングボディを組み合わせたロッキング爪を示す。すなわち、同じ機能を達成するために、２対のロッキングボディの代わりに、１対のロッキング爪を備えるだけでよい。

１．雌部材内に４つの溝の代わりに２つの溝で設ければよいので、強度が大幅に増大する。
２．２対のロッキングボディを組み合わせて１対のロッキング爪とすることにより、これらのロッキング爪を大きく形成して強度を高めることができる。
３．構成要素の数が減り、細部の加工が少ないので、製作を容易にかつ速く行うことができる。
４．２対のロッキングボディの代わりに１対のロッキング爪しか備えていないので、次の構成要素の数が少なく、継手の信頼性が高まる。

次のテキストにおいて、添付の図を参照して本発明を一層詳しく説明する。
（図面の簡単な説明）
図１は雌部材を示すものである。
図２はばねで付勢されたスリーブを示すものである。
図３はニップルを示すものである。
図４は逆止弁を示すものである。
図５は２個の異なるロッキングボディの組み合わせロッキング爪を示すものである。
図６はロッキング爪のための軸方向溝を有する雌部材を示すものである。
図７はロッキング爪を備えた相互作用する構成要素を示すものである。
図８は継手とニップルの断面を示すものである。
図９は継手が連結解除されたときのロッキング爪を示すものである。
図１０はニップルが雌部材に入っているときのロッキング爪を示すものである。
図１１はニップルがほとんどそのロッキング位置に達したときのロッキング爪を示すものである。
図１２はニップルがロッキング位置にあるときのロッキング爪を示すものである。
図１３はニップルがロッキング位置から連結解除されるときのロッキング爪を示すものである。
図１４は圧力逃がし位置にあるロッキング爪を示すものである。
図１５は連結を解除する位置にあるロッキング爪を示すものである。
図１６は連結解除された位置にあるロッキング爪を示すものである。

（図１０）は雌部材へのニップルの挿入を示している。この場合、ロッキング爪の前側部分（図５の５ａ）は、ロッキング爪に適合した雌部材のＴ字形溝（図６の６ｂ）内に下降する。ニップルの周溝（図３の３ａ）はロッキング爪が滑り落ちるスペースを提供する。

ニップルが雌部材内に更に押し込まれると、ロッキング爪はニップルとの相互作用位置に達する。なぜなら、雌部材の狭くなっている軸方向溝（図６の６ｃ）がロッキング爪の前側部分の翼をニップルの周溝（図１０の１０ｂ）内に押し下げるからである。ニップルが雌部材内に更に押し込まれると、ロッキング爪はばねで付勢されたスリーブを後退させる（図１１）。

ロッキング爪の後側の翼（図５の５ｄ）が雌部材の適合したＴ字形溝（図６の６ａ）内に達し、溝（図１２の１２ｂ）内に落下すると、ばねで付勢されたスリーブはその元の位置（図１２）にロッキング爪上を押し戻され、ニップルをロック兼連結位置にロックする。

圧力逃がし機能を開始するために、ばねで付勢されたスリーブを押し戻すと（図１３）、スリーブの内側の周溝（図１３の１３ｄ）により、ロッキング位置の外へのロッキング爪の移動と圧力逃がし位置へのロッキング爪のスライドが可能となる（図１３の１３ａ）。ばねで付勢されたスリーブを押し戻すときに、ロッキング爪は圧力逃がし位置の外にある（図１４）。スリーブの前側の内側リング（図１４の１４ａ）は、圧力逃がし位置においてロッキング爪をニップルの周溝内に確実にロックする。雌部材からニップルを連結解除するために、ニップルを少し押し、ばねで付勢されたスリーブをその前方位置へ戻す（図１５）。そして、ロッキング爪がばねで付勢されたスリーブ内の内側周溝（図１５の１５ａ）内に移動し、それによってニップルは雌部材から取り外される（図１６）。

雌部材の形状により、上述のように、１種類のロッキング爪で、ニップルの異なる２つのロッキング位置、すなわちロック兼連結位置と圧力逃がし位置を達成することができる。これらの２種類のロッキング位置は、以前は２種類のロッキングボディなしでは不可能であった。雌部材は４つの溝の代わりに２つの溝しか必要としないので、強度が増大することとなる。ロッキング爪は大きな寸法に形成可能であるので、強度がより大きくなる。構成要素の数が減り、製作が容易でありかつ迅速に行えることとなる。

雌部材を示すものである。 ばねで付勢されたスリーブを示すものである。 ニップルを示すものである。 逆止弁を示すものである。 ２個の異なるロッキングボディの組み合わせロッキング爪を示すものである。 ロッキング爪のための軸方向溝を有する雌部材を示すものである。 ロッキング爪を備えた相互作用する構成要素を示すものである。 継手とニップルの断面を示すものである。 継手が連結解除されたときのロッキング爪を示すものである。 ニップルが雌部材に入っているときのロッキング爪を示すものである。 ニップルがほとんどそのロッキング位置に達したときのロッキング爪を示すものである。 ニップルがロッキング位置にあるときのロッキング爪を示すものである。 ニップルがロッキング位置から連結解除されるときのロッキング爪を示すものである。 圧力逃がし位置にあるロッキング爪を示すものである。 連結を解除する位置にあるロッキング爪を示すものである。 連結解除された位置にあるロッキング爪を示すものである。

符号の説明

３ａ，１０ｂ…ニップルの周溝
５ａ…ロッキング爪の前側部分 ５ｂ…ロッキング部材の後側の翼
６ｂ…Ｔ字形溝 ６ｃ…雌部材の軸方向溝
１３ｄ，１５ａ…スリーブの内周溝

Claims (3)

1. 雄部材が雌部材に挿入可能であり、雌部材が継手を通る流れを制御する逆止弁（図４）を備え、雌部材がばねで付勢され軸方向に変位可能なスリーブ（図２）によって取り囲まれ、このスリーブが雄部材の溝（図３の３ａ）に係合するロッキング爪（図５）と相互作用し、かつ雄部材を雌部材内でロックし、ばね付勢スリーブの他の変位においてロッキング爪が代替的な位置への雄部材の部分的な引き出しを防止する、ホース継手において、雌部材（図１）が少なくともスリーブ区間にわたって軸方向に向いた細長い溝（図１の１ａ）を有し、この溝が引き出し防止機能とロック機能を組み合わせるロッキング爪と協働し、ロッキング爪が、ばね付勢スリーブの周溝から内側へ傾く軸方向の変位により、雄部材の外周面の異なる周方向突起に係合することを特徴とするホース継手。
2. 雌部材が直径方向に向き合う細長い２つの溝を有し、この溝がそれぞれ組み合わせ式引き出し防止およびロック爪を備えていることを特徴とする請求項１記載のホース継手。
3. 細長い溝がほぼ長方形であり、溝の端部（図６の６ａ，６ｂ）が溝の中央区間（図６の６ｃ）よりも幅が広くなっており、ロッキング爪が中央区間の溝の寸法よりも少しだけ小さな寸法を有し、ロッキング爪が溝の中央区間の寸法よりも大きいがしかし溝の端部分よりも少しだけ狭い幅を有する部分または翼（図５の５ｂ，５ｄ）を備えていることを特徴とする請求項２記載のホース継手。
   

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