JP6560049B2 - レンツトレハロースaの製造方法、並びに前記製造方法に有用な化合物及びその製造方法 - Google Patents
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<1> 下記構造式(1)で表される化合物の製造方法であって、
トレハロースにベンジル基を導入し、下記構造式4aで表される化合物及び下記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程と、
下記構造式4aで表される化合物及び下記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかをプレニル化し、下記構造式3aで表される化合物及び下記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程と、
下記構造式3aで表される化合物及び下記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかをシャープレス不斉ジヒドロキシ化し、下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程と、
下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかをパラジウム触媒の存在下で水素と反応させ、下記構造式(1)で表される化合物を製造する工程とを含むことを特徴とする方法である。
<2> 下記構造式(1)で表される化合物の製造方法であって、
トレハロースにベンジル基を導入し、下記構造式4a’で表される化合物を製造する工程と、
下記構造式4a’で表される化合物と、下記構造式Iで表されるエポキシドとを反応させ、下記構造式2a’’で表される化合物を製造する工程と、
下記構造式2a’’で表される化合物をパラジウム触媒の存在下で水素と反応させ、下記構造式(1)で表される化合物を製造する工程とを含むことを特徴とする方法である。
<3> 下記構造式(1)で表される化合物の製造方法であって、
下記構造式2aで表される化合物、下記構造式2a’で表される化合物、及び下記構造式2a’’で表される化合物の少なくともいずれかをパラジウム触媒の存在下で水素と反応させる工程を含むことを特徴とする方法である。
<4> 下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかの製造方法であって、
下記構造式3aで表される化合物及び下記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかをシャープレス不斉ジヒドロキシ化する工程を含むことを特徴とする方法である。
<5> 下記構造式2a’’で表される化合物の製造方法であって、
下記構造式4a’で表される化合物と、下記構造式Iで表されるエポキシドとを反応させる工程を含むことを特徴とする方法である。
<6> 下記構造式3a及び下記構造式3a’のいずれかで表される化合物の製造方法であって、
下記構造式4aで表される化合物及び下記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかをプレニル化する工程を含むことを特徴とする方法である。
<7> 下記構造式4a及び下記構造式4a’のいずれかで表される化合物の製造方法であって、
トレハロースにベンジル基を導入する工程を含むことを特徴とする方法である。
<8> 下記構造式2a、下記構造式2a’、及び下記構造式2a’’のいずれかで表されることを特徴とする化合物である。
<9> 下記構造式3a及び下記構造式3a’のいずれかで表されることを特徴とする化合物である。
<10> 下記構造式4a及び下記構造式4a’のいずれかで表されることを特徴とする化合物である。
本発明の下記構造式4a及び下記構造式4a’のいずれかで表される化合物は、前記レンツトレハロースAの製造に有用な中間体であり、本発明の下記構造式4a及び下記構造式4a’のいずれかで表される化合物の製造方法により好適に製造することができる。
以下、本発明の下記構造式4a及び下記構造式4a’のいずれかで表される化合物の製造方法の説明と併せて、本発明の下記構造式4a及び下記構造式4a’のいずれかで表される化合物についても説明する。
前記構造式4a及び構造式4a’のいずれかで表される化合物の製造方法は、ベンジル基導入工程を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
前記ベンジル基導入工程は、トレハロースにベンジル基を導入し、前記構造式4a及び構造式4a’のいずれかで表される化合物を製造する工程である。
例えば、前記構造式4aで表される化合物を主生成物として製造する場合には、前記トレハロース(6.80mmol)、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(1当量)、及びパラトルエンスルホン酸(5mol%)をジメチルホルムアミドに溶解し、100℃に加熱後、160mmHgの減圧下で8時間撹拌し、更にベンズアルデヒドジメチルアセタール(1当量)を加え、160mmHgの減圧下で1時間撹拌し、更にベンズアルデヒドジメチルアセタール(0.25当量)を加え、160mmHgの減圧下で4時間撹拌する処理などが挙げられる。
例えば、前記構造式4aで表される化合物を主生成物として製造する場合には、前記ベンジリデン保護処理後の生成物をテトラヒドロフランに溶解し、水素化ナトリウム(10当量)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(7mol%)、臭化ベンジル(6当量)を氷冷下順次加え、室温下で45時間撹拌する処理などが挙げられる。
例えば、前記構造式4aで表される化合物を主生成物として製造する場合には、前記Bn保護処理の生成物を塩化メチレンに溶解し、0℃にてトリエチルシラン(15当量)とトリフルオロ酢酸(15当量)とを加えそのまま3時間撹拌する処理などが挙げられる。
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トレハロース調製工程、精製工程などが挙げられる。
前記トレハロースの調製方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。前記トレハロースは、市販品を使用してもよい。
前記構造式4a及び前記構造式4a’のいずれかで表される化合物を精製する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
−構造式4aで表される化合物−
構造式4aで表される化合物の融点、比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果は以下の通りである。
融点 : 101℃−103℃(dec.)
比旋光度 : [α]25 D=79 (c=1.3, CHCl3)
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.38−7.33(m, 8H), 7.30−7.23(m, 22H), 5.23(d, J=3.6Hz, 2H), 5.00(d, J=11.4Hz, 2H), 4.79(d, J=11.4Hz, 2H), 4.69 (d, J= 12.1Hz, 2H), 4.63(d, J=12.1Hz, 2H), 4.50(d, J=12.1Hz, 2H), 4.44(d, J=12.1Hz, 2H), 4.13−4.10(m, 2H), 3.87(t, J=9.6Hz, 2H), 3.59(t, J=9.6Hz, 2H), 3.56(dd, J=9.6Hz, J=3.6Hz, 2H), 3.53−3.45(m, 4H), 2.38(bs, 2H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ138.9, 138.1, 138.0, 128.7, 128.5, 128.5, 128.1, 127.9, 127.8, 127.8, 127.6, 94.3, 81.1, 79.0, 75.4, 73.7, 72.5, 70.8, 70.7, 69.3
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C54H58O11K m/z 921.3611 [M+K]+, found 921.3598
構造式4a’で表される化合物の比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果は以下の通りである。
比旋光度 : [α]25 D=88(c=1.0, CHCl3)
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.37−7.20(m, 33H), 7.13−7.11(m, 2H), 5.24(d, J=3.4Hz, 1H), 5.23(d, J=3.4Hz, 1H), 5.00(d, J=11.4Hz, 1H), 4.99(d, J=11.0Hz, 1H), 4.86(d, J=11.0Hz, 1H), 4.81(d, J=10.5Hz, 1H), 4.79(d, J=11.4Hz, 1H), 4.71−4.64(m, 4H), 4.54(d, J=12.4Hz, 1H), 4.50(d, J=12.4Hz, 1H), 4.45(d, J=10.5Hz, 1H), 4.43(d, J=12.4Hz, 1H), 4.37(d, J=12.4Hz, 1H), 4.17−4.11(m, 2H), 4.03(t, J=9.4Hz, 1H), 3.87(t, J=9.4Hz, 1H), 3.68(t, J=9.6Hz, 2H), 3.59(dd, J=9.6Hz, J=3.2Hz, 1H), 3.56(dd, J=9.8Hz, J=3.4Hz, 1H), 3.53−3.44(m, 3H), 3.36(d, J=10.1Hz, 1H), 2.38(d, J=2.3Hz, 1H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ138.9, 138.9, 138.4, 138.2, 138.1, 138.0, 137.9, 128.6, 128.5, 128.4, 128.1, 128.0, 128.0, 127.8, 127.8, 127.8, 127.7, 127,7, 127.6, 127.6, 127.4, 94.5, 94.4, 81.9, 81.1, 79.4, 79.1, 77.7, 75.7, 75.4, 75.2, 73.7, 73.6, 72.8, 72.5, 70.9, 70.7, 70.6, 69.2, 68.2
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C61H64O11K m/z 1101.4080 [M+K]+, found 1101.4067
本発明の下記構造式3a及び下記構造式3a’のいずれかで表される化合物は、前記レンツトレハロースAの製造に有用な中間体であり、本発明の下記構造式3a及び下記構造式3a’のいずれかで表される化合物の製造方法により好適に製造することができる。
以下、本発明の下記構造式3a及び下記構造式3a’のいずれかで表される化合物の製造方法の説明と併せて、本発明の下記構造式3a及び下記構造式3a’のいずれかで表される化合物についても説明する。
前記構造式3a及び前記構造式3a’のいずれかで表される化合物の製造方法は、プレニル化工程を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
前記プレニル化工程は、前記構造式4aで表される化合物及び前記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかをプレニル化し、前記構造式3a及び前記構造式3a’のいずれかで表される化合物を製造する工程である。
例えば、前記構造式3aで表される化合物を製造する場合には、前記構造式4aで表される化合物(0.119mmol)をジメチルホルムアミドに溶解し、水素化ナトリウム(2.5当量)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(5mol%)、臭化プレニル(1.1当量)を氷冷下順次加え、室温で12時間撹拌する方法などが挙げられる。
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述した前記構造式4aで表される化合物及び前記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程、精製工程などが挙げられる。
前記構造式3a及び前記構造式3a’のいずれかで表される化合物を精製する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
−構造式3aで表される化合物−
構造式3aで表される化合物の比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果は以下の通りである。
比旋光度 : [α]25 D=88(c=1.0, CHCl3)
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.31−7.12(m, 30H), 5.19−5.16(m, 1H), 5.13(bs, 2H), 4.93(d, J=11.2Hz, 1H), 4.90(d, J=11.2Hz, 1H), 4.79(d, J=11.2Hz, 1H), 4.70(d, J=11.2Hz, 1H), 4.62−4.54(m, 4H), 4.47(d, J=12.2Hz, 1H), 4.41(d, J=12.2Hz, 1H), 4.36(d, J=12.2Hz, 1H), 4.34(d, J=12.2Hz, 1H), 4.24−4.19(m, 1H), 4.08−4.03(m, 2H), 3.95−3.88(m, 2H), 3.77(t, J=9.4Hz, 1H), 3.59(t, J=9.4Hz, 1H), 3.48−3.39(m, 5H), 3.37−3.12(m, 2H), 2.30(bs, 1H), 1.62(s, 3H), 1.46(s, 3H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ139.0, 138.9, 138.3, 138.1, 138.0, 138.0, 137.1, 128.6, 128.4, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.7, 127.6, 127.6, 127.6, 127.5, 121.2, 94.7, 94.6, 81.8, 81.3, 79.3, 79.0, 75.6, 75.5, 73.6, 73.6, 72.8, 72.4, 70.9, 70.8, 70.5, 69.7, 69.2, 68.4, 25.9, 18.0
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C59H66O11K m/z 989.4237 [M+K]+, found 989.4210
構造式3a’で表される化合物の比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果は以下の通りである。
比旋光度 : [α]25 D=87(c=1.6, CHCl3)
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.38−7.20(m, 33H), 7.12−7.09(m, 2H), 5.26−5.24(m, 1H), 5.21−5.20(m, 2H), 4.99(d, J=10.8Hz, 1H), 4.97(d, J=11.0Hz, 1H), 4.86(d, J=10.8Hz, 1H), 4.84(d, J=11.0Hz, 1H), 4.80(d, J=10.5Hz, 1H), 4.70−4.62(m, 4H), 4.56(d, J=12.1Hz, 1H), 4.54(d, J=12.2Hz, 1H), 4.44(d, J=12.1Hz, 1H), 4.43(d, J=10.5Hz, 1H), 4.35(d, J=12.2Hz, 1H), 4.33−4.27(m, 1H), 4.17−4.13(m, 2H), 3.99(t, J=9.4Hz, 2H), 3.96(t, J=9.4Hz, 1H), 3.69−3.65(m, 1H), 3.58−3.47(m, 5H), 3.41(d, J=10.8Hz, 1H), 3.33(d, J=10.8Hz, 1H), 1.69(s, 3H), 1.53(s, 3H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ139.1, 139.0, 138.4, 138.4, 138.3, 138.0, 138.0, 137.2, 128.5, 128.5, 128.4, 128.4, 128.1, 128.1, 128.0, 128.0, 127.8, 127.7, 127.6, 127.6, 127.6, 127.5, 121.3, 94.8, 82.0, 81.8, 79.4, 79.4, 77.7, 77.5, 77.4, 75.8, 75.7, 75.2, 73.6, 72.8, 72.7, 70.8, 70.6, 69.7, 68.4, 68.1, 25.9, 18.1
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C66H72O11Na m/z 1063.4967 [M+Na]+, found 1063.4945
本発明の下記構造式2a、下記構造式2a’、及び下記構造式2a’’のいずれかで表される化合物は、前記レンツトレハロースAの製造に有用な中間体であり、本発明の、下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかの製造方法、若しくは下記構造式2a’’で表される化合物の製造方法により好適に製造することができる。
以下、本発明の下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかの製造方法、並びに下記構造式2a’’で表される化合物の製造方法の説明と併せて、本発明の下記構造式2a、下記構造式2a’、及び下記構造式2a’’のいずれかで表される化合物についても説明する。
前記構造式2a及び構造式2a’のいずれかで表される化合物の製造方法は、シャープレス不斉ジヒドロキシ化工程を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
前記シャープレス不斉ジヒドロキシ化工程は、前記構造式3aで表される化合物及び前記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかをシャープレス不斉ジヒドロキシ化し、前記構造式2a及び前記構造式2a’のいずれかで表される化合物を製造する工程である。
例えば、前記構造式2aで表される化合物を製造する場合には、前記構造式3aで表される化合物(45μmol)をt−ブタノール、水、アセトンの混合溶媒(1:1:1)に溶解し、AD−mix−α(118mg)、ビス(ジヒドロキニニル)フタラジン(0.25当量)、及びメタンスルホンアミド(2当量)と共に0℃にて66時間撹拌する方法などが挙げられる。
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述した前記構造式3aで表される化合物及び前記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程、精製工程などが挙げられる。
前記構造式2a及び前記構造式2a’のいずれかで表される化合物を精製する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
−構造式2aで表される化合物−
構造式2aで表される化合物の比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果は以下の通りである。
比旋光度 : [α]25 D=88(c=1.6, CHCl3)
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.40−7.22(m, 30H), 5.22(d, J=3.7Hz, 1H), 5.20(d, J=3.9Hz, 1H), 5.03(d, J=11.2Hz, 1H), 5.02(d, J=11.0Hz, 1H), 4.83(d, J=11.2Hz, 1H), 4.78(d, J=11.0Hz, 1H), 4.70(d, J=11.9Hz, 1H), 4.70−4.66(m, 2H), 4.62(d, J=11.9Hz, 1H), 4.52(d, J=12.1Hz, 1H), 4.51(d, J=12.1Hz, 1H), 4.44(d, J=12.1Hz, 1H), 4.40(d, J=12.1Hz, 1H), 4.12(br dt, J=9.8Hz, 3.4Hz, 1H), 4.04(br dt, J=10.0Hz, 2.5Hz, 1H), 3.95−3.92(m, 1H), 3.90−3.87(m, 1H), 3.83(dd, J=10.0Hz, 2.3Hz, 1H), 3.73−3.67(m, 1H), 3.60−3.56(m, 2H), 3.55−3.53(m, 1H), 3.51−3.47(m, 3H), 3.44−3.39(m, 2H), 3.33(dd, J=11.0Hz, 2.1Hz, 1H), 3.00(d, J=3.9Hz, 1H), 2.44(d, J=2.5Hz, 1H), 2.42(bs, 1H), 1.10(s, 3H), 0.99(s, 3H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ138.8, 138.5, 138.1, 138.0, 137.6, 128.7, 128.5, 128.5, 128.5, 128.1, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.8, 127.6, 127.4, 94.4, 94.2, 81.3, 81.2, 79.6, 79.2, 78.1, 76.3, 75.7, 75.4, 73.8, 73.7, 73.7, 72.7, 72.7, 71.3, 70.9, 70.7, 70.6, 69.3, 68.5, 26.6, 24.6
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C59H68O13Na m/z 1007.4552 [M+Na]+, found 1007.4525
構造式2a’で表される化合物の1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果は以下の通りである。
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.38−7.13(m, 33H), 7.12−7.09(m, 2H), 5.20(d, J=3.4Hz, 1H), 5.19(d, J=3.4Hz, 1H), 5.02(d, J=10.8Hz, 1H), 5.01(d, J=10.8Hz, 1H), 4.89(d, J=10.8Hz, 1H), 4.81(d, J=10.5Hz, 1H), 4.77(d, J=10.8Hz, 1H), 4.72(d, J=12.1Hz, 1H), 4.68−4.61(m, 2H), 4.64(d, J=12.1Hz, 1H), 4.54(d, J=12.1Hz, 1H), 4.53(d, J=12.1Hz, 1H), 4.45(d, J=10.5Hz, 1H), 4.40(d, J=12.1Hz, 1H), 4.37(d, J=12.1Hz, 1H), 4.15(br dt, J=9.8Hz, 3.4Hz, 1H), 4.14−06(m, 2H), 3.91(t, J=9.4Hz, 1H), 3.82(dd, J=9.4Hz, 2.3Hz, 1H), 3.69(t, J=9.4Hz, 1H), 3.60(dd, J=9.6Hz, 3.4Hz, 1H), 3.54(dd, J=9.4Hz, 3.6Hz, 1H), 3.52(dd, J=9.4Hz, 3.6Hz, 1H), 3.49(dd, J=9.6Hz, 8.0Hz, 2H), 3.44−3.41(m, 1H), 3.41−3.39(m, 1H), 3.37(dd, J=10.8Hz, 1.8Hz, 1H), 3.32(dd, J=10.8Hz, 2.3Hz, 1H), 3.00(d, J=3.9Hz, 1H), 2.40(s, 1H), 1.10(s, 3H), 0.98(s, 3H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ138.9, 138.6, 138.4, 138.3, 138.1, 137.9, 137.7, 128.5, 128.5, 128.5, 128.1, 128.1, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.8, 127.8, 127.7, 127.5, 127.5, 94.6, 94.4, 82.0, 81.3, 79.6, 79.6, 78.2, 77.8, 76.3, 75.7, 75.7, 75.3, 73.8, 73.7, 73.6, 73.0, 72.6, 71.3, 70.8, 70.5, 68.5, 68.2, 26.6, 24.6
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C66H74O13Na m/z 1097.5022 [M+Na]+, found 1097.4999
前記構造式2a’’で表される化合物の製造方法は、エポキシド開環工程を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
前記エポキシド開環工程は、前記構造式4a’で表される化合物と、下記構造式Iで表されるエポキシドとを反応させ、前記構造式2a’’で表される化合物を製造する工程である。
例えば、前記構造式4a’で表される化合物(25.1μmol)をジメチルホルムアミドに溶解し、水素化ナトリウム(2.5当量)、15−crown−5(2.6当量)、前記構造式Iで表されるエポキシド(2.5当量)を氷冷下順次加え、70℃にて18時間撹拌する方法などが挙げられる。
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述した前記構造式4a’で表される化合物を製造する工程、精製工程などが挙げられる。
前記構造式2a’’で表される化合物を精製する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
構造式2a’’で表される化合物の1H NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果は以下の通りである。
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.41−7.24(m, 36H), 7.14−7.11(m, 2H), 5.21(d, J=3.4Hz, 2H), 5.02(d, J=11.0Hz, 1H), 5.00(d, J=10.5Hz, 1H), 4.88(d, J=11.0Hz, 1H), 4.87(d, J=10.5Hz, 1H), 4.82(d, J=10.5Hz, 1H), 4.71−4.64(m, 4H), 4.55(d, J=12.1Hz, 1H), 4.49(d, J=11.9Hz, 1H), 4.47(d, J=10.5Hz, 1H), 4.44−4.42(m, 2H), 4.42(d, J=11.9Hz, 1H), 4.37(d, J=12.1Hz, 1H), 4.18−4−4.06(m, 2H), 4.03(t, J=9.4Hz, 1H), 4.00(t, J=9.4Hz, 1H), 3.97−3.93(m, 1H), 3.85(dd, J=10.3Hz, 1.6Hz, 1H), 3.75−3.63(m, 3H), 3.58−3.46(m, 5H), 3.42−3.34(m, 2H), 1.15(s, 3H), 1.11(s, 3H)
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C73H80O13Na m/z 1187.5491 [M+Na]+, found 1187.5476
本発明のレンツトレハロースAの製造方法の態様は、前記構造式2aで表される化合物、前記構造式2a’で表される化合物、及び前記構造式2a’’で表される化合物の少なくともいずれかを出発物質とする態様(以下、「第1の態様」と称することがある)、若しくは前記トレハロースを出発物質とする態様(以下、「第2の態様」と称することがある)である。
前記第1の態様は、脱ベンジル基工程を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
前記脱ベンジル基工程は、前記構造式2aで表される化合物、前記構造式2a’で表される化合物、及び前記構造式2a’’で表される化合物の少なくともいずれかをパラジウム触媒の存在下で水素と反応させ、レンツトレハロースAを製造する工程である。
例えば、前記構造式2aで表される化合物を用いる場合には、前記構造式2aで表される化合物(28.4μmol)を2mLのメタノールに溶解し、10% パラジウム炭素(Pd/C)を20mg添加し、水素雰囲気化で24時間撹拌する方法などが挙げられる。
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述した前記構造式2aで表される化合物、前記構造式2a’で表される化合物、及び前記構造式2a’’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程、精製工程などが挙げられる。
前記レンツトレハロースAを精製する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
前記第2の態様は、プレニル化工程及びシャープレス不斉ジヒドロキシ化工程を含む態様(以下、「第2の態様−1」と称することがある)、若しくはエポキシド開環工程を含む態様(以下、「第2の態様−2」と称することがある)である。
前記第2の態様−1は、ベンジル基導入工程と、プレニル化工程と、シャープレス不斉ジヒドロキシ化工程と、脱ベンジル基工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
前記ベンジル基導入工程は、トレハロースにベンジル基を導入し、前記構造式4aで表される化合物及び前記4a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程であり、上記した<構造式4a及び構造式4a’のいずれかで表される化合物の製造方法>における−ベンジル基導入工程−の項目に記載のものと同様である。
前記プレニル化工程は、前記構造式4aで表される化合物及び前記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかをプレニル化し、前記構造式3aで表される化合物及び前記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程であり、上記した<構造式3a及び構造式3a’のいずれかで表される化合物の製造方法>における−プレニル化工程−の項目に記載のものと同様である。
前記シャープレス不斉ジヒドロキシ化工程は、前記構造式3aで表される化合物及び前記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかをシャープレス不斉ジヒドロキシ化し、前記構造式2aで表される化合物及び前記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程であり、上記した<構造式2a及び構造式2a’のいずれかで表される化合物の製造方法>における−シャープレス不斉ジヒドロキシ化工程−の項目に記載のものと同様である。
前記脱ベンジル基工程は、前記構造式2aで表される化合物及び前記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかをパラジウム触媒の存在下で水素と反応させ、前記構造式(1)で表される化合物を製造する工程であり、上記した<第1の態様>における−脱ベンジル基工程−の項目に記載のものと同様である。
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トレハロース調製工程、レンツトレハロースA精製工程などが挙げられる。
前記第2の態様−2は、ベンジル基導入工程と、エポキシド開環工程と、脱ベンジル基工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
前記ベンジル基導入工程は、トレハロースにベンジル基を導入し、前記構造式4a’で表される化合物を製造する工程であり、上記した<構造式4a及び構造式4a’のいずれかで表される化合物の製造方法>における−ベンジル基導入工程−の項目に記載のものと同様である。
前記エポキシド開環工程は、前記構造式4a’で表される化合物と、前記構造式Iで表されるエポキシドとを反応させ、前記構造式2a’’で表される化合物を製造する工程であり、上記した<構造式2a’’で表される化合物の製造方法>の−エポキシド開環工程−の項目に記載のものと同様である。
前記脱ベンジル基工程は、前記構造式2a’’で表される化合物をパラジウム触媒の存在下で水素と反応させ、前記構造式(1)で表される化合物を製造する工程であり、上記した<第1の態様>における−脱ベンジル基工程−の項目に記載のものと同様である。
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トレハロース調製工程、レンツトレハロースA精製工程などが挙げられる。
構造式(1)で表される化合物の1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果は以下の通りである。
1H NMR(400MHz, CD3OD) : δ5.10(d, J=3.8Hz, 1H), 5.08(d, J=3.9Hz, 1H), 4.02(dd, J=10.5Hz, 2.7Hz, 1H), 3.90(t, J=9.4Hz, 1H), 3.84(br dt, J=9.4Hz, 2.8Hz, 1H), 3.80−3.76(m, 5H), 3.67(dd, J=11.7Hz, 4.4Hz, 1H), 3.66−3.63(m, 1H), 3.54(dd, J=7.8Hz, 2.5Hz, 1H), 3.49(dd, J=9.6Hz, 3.8Hz, 1H), 3.46(dd, J=9.6Hz, 3.8Hz, 1H), 3.31(t, J=9.4Hz, 1H), 3.28(t, J=9.4Hz, 1H), 1.19(s, 3H), 1.17(s, 3H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ95.1, 95.0, 80.4, 78.1, 74.7, 74.5, 74.4, 73.8, 73.4, 73.2, 72.8, 72.7, 71.9, 62.6, 62.1, 26.5, 25.4
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C17H32O13Na m/z 467.1735 [M+Na]+, found 467.1725
なお、以下の実施例において、「PhCH(OMe)2」はベンズアルデヒドジメチルアセタールを表し、「p−TsOH」はパラトルエンスルホン酸を表し、「DMF」はジメチルホルムアミドを表し、「BnBr」は臭化ベンジルを表し、「NaH」は水素化ナトリウムを表し、「TBAI」はヨウ化テトラブチルアンモニウムを表し、「THF」はテトラヒドロフランを表し、「Et3SiH」はトリエチルシランを表し、「TFA」はトリフルオロ酢酸を表し、「CH2Cl2」は塩化メチレンを表し、「Bn」はベンジル基を表し、「(DHQ)2PHAL」はビス(ジヒドロキニニル)フタラジンを表し、「MeSO2NH2」はメタンスルホンアミドを表し、「t−BuOH」はt−ブタノールを表し、「Pd/C」はパラジウム炭素を表し、「MeOH」はメタノールを表す。
<構造式4aで表される化合物及び構造式4a’で表される化合物の合成>
構造式4aで表される化合物の融点、比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果を以下に示す。
融点 : 101℃−103℃(dec.)
比旋光度 : [α]25 D=79 (c=1.3, CHCl3)
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.38−7.33(m, 8H), 7.30−7.23(m, 22H), 5.23(d, J=3.6Hz, 2H), 5.00(d, J=11.4Hz, 2H), 4.79(d, J=11.4Hz, 2H), 4.69 (d, J= 12.1Hz, 2H), 4.63(d, J=12.1Hz, 2H), 4.50(d, J=12.1Hz, 2H), 4.44(d, J=12.1Hz, 2H), 4.13−4.10(m, 2H), 3.87(t, J=9.6Hz, 2H), 3.59(t, J=9.6Hz, 2H), 3.56(dd, J=9.6Hz, J=3.6Hz, 2H), 3.53−3.45(m, 4H), 2.38(bs, 2H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ138.9, 138.1, 138.0, 128.7, 128.5, 128.5, 128.1, 127.9, 127.8, 127.8, 127.6, 94.3, 81.1, 79.0, 75.4, 73.7, 72.5, 70.8, 70.7, 69.3
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C54H58O11K m/z 921.3611 [M+K]+, found 921.3598
構造式4a’で表される化合物の比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果を以下に示す。
比旋光度 : [α]25 D=88(c=1.0, CHCl3)
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.37−7.20(m, 33H), 7.13−7.11(m, 2H), 5.24(d, J=3.4Hz, 1H), 5.23(d, J=3.4Hz, 1H), 5.00(d, J=11.4Hz, 1H), 4.99(d, J=11.0Hz, 1H), 4.86(d, J=11.0Hz, 1H), 4.81(d, J=10.5Hz, 1H), 4.79(d, J=11.4Hz, 1H), 4.71−4.64(m, 4H), 4.54(d, J=12.4Hz, 1H), 4.50(d, J=12.4Hz, 1H), 4.45(d, J=10.5Hz, 1H), 4.43(d, J=12.4Hz, 1H), 4.37(d, J=12.4Hz, 1H), 4.17−4.11(m, 2H), 4.03(t, J=9.4Hz, 1H), 3.87(t, J=9.4Hz, 1H), 3.68(t, J=9.6Hz, 2H), 3.59(dd, J=9.6Hz, J=3.2Hz, 1H), 3.56(dd, J=9.8Hz, J=3.4Hz, 1H), 3.53−3.44(m, 3H), 3.36(d, J=10.1Hz, 1H), 2.38(d, J=2.3Hz, 1H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ138.9, 138.9, 138.4, 138.2, 138.1, 138.0, 137.9, 128.6, 128.5, 128.4, 128.1, 128.0, 128.0, 127.8, 127.8, 127.8, 127.7, 127,7, 127.6, 127.6, 127.4, 94.5, 94.4, 81.9, 81.1, 79.4, 79.1, 77.7, 75.7, 75.4, 75.2, 73.7, 73.6, 72.8, 72.5, 70.9, 70.7, 70.6, 69.2, 68.2
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C61H64O11K m/z 1101.4080 [M+K]+, found 1101.4067
構造式3aで表される化合物の比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果を以下に示す。
比旋光度 : [α]25 D=88(c=1.0, CHCl3)
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.31−7.12(m, 30H), 5.19−5.16(m, 1H), 5.13(bs, 2H), 4.93(d, J=11.2Hz, 1H), 4.90(d, J=11.2Hz, 1H), 4.79(d, J=11.2Hz, 1H), 4.70(d, J=11.2Hz, 1H), 4.62−4.54(m, 4H), 4.47(d, J=12.2Hz, 1H), 4.41(d, J=12.2Hz, 1H), 4.36(d, J=12.2Hz, 1H), 4.34(d, J=12.2Hz, 1H), 4.24−4.19(m, 1H), 4.08−4.03(m, 2H), 3.95−3.88(m, 2H), 3.77(t, J=9.4Hz, 1H), 3.59(t, J=9.4Hz, 1H), 3.48−3.39(m, 5H), 3.37−3.12(m, 2H), 2.30(bs, 1H), 1.62(s, 3H), 1.46(s, 3H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ139.0, 138.9, 138.3, 138.1, 138.0, 138.0, 137.1, 128.6, 128.4, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.7, 127.6, 127.6, 127.6, 127.5, 121.2, 94.7, 94.6, 81.8, 81.3, 79.3, 79.0, 75.6, 75.5, 73.6, 73.6, 72.8, 72.4, 70.9, 70.8, 70.5, 69.7, 69.2, 68.4, 25.9, 18.0
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C59H66O11K m/z 989.4237 [M+K]+, found 989.4210
構造式2aで表される化合物の比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果を以下に示す。
比旋光度 : [α]25 D=88(c=1.6, CHCl3)
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.40−7.22(m, 30H), 5.22(d, J=3.7Hz, 1H), 5.20(d, J=3.9Hz, 1H), 5.03(d, J=11.2Hz, 1H), 5.02(d, J=11.0Hz, 1H), 4.83(d, J=11.2Hz, 1H), 4.78(d, J=11.0Hz, 1H), 4.70(d, J=11.9Hz, 1H), 4.70−4.66(m, 2H), 4.62(d, J=11.9Hz, 1H), 4.52(d, J=12.1Hz, 1H), 4.51(d, J=12.1Hz, 1H), 4.44(d, J=12.1Hz, 1H), 4.40(d, J=12.1Hz, 1H), 4.12(br dt, J=9.8Hz, 3.4Hz, 1H), 4.04(br dt, J=10.0Hz, 2.5Hz, 1H), 3.95−3.92(m, 1H), 3.90−3.87(m, 1H), 3.83(dd, J=10.0Hz, 2.3Hz, 1H), 3.73−3.67(m, 1H), 3.60−3.56(m, 2H), 3.55−3.53(m, 1H), 3.51−3.47(m, 3H), 3.44−3.39(m, 2H), 3.33(dd, J=11.0Hz, 2.1Hz, 1H), 3.00(d, J=3.9Hz, 1H), 2.44(d, J=2.5Hz, 1H), 2.42(bs, 1H), 1.10(s, 3H), 0.99(s, 3H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ138.8, 138.5, 138.1, 138.0, 137.6, 128.7, 128.5, 128.5, 128.5, 128.1, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.8, 127.6, 127.4, 94.4, 94.2, 81.3, 81.2, 79.6, 79.2, 78.1, 76.3, 75.7, 75.4, 73.8, 73.7, 73.7, 72.7, 72.7, 71.3, 70.9, 70.7, 70.6, 69.3, 68.5, 26.6, 24.6
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C59H68O13Na m/z 1007.4552 [M+Na]+, found 1007.4525
構造式(1)で表される化合物の1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果を以下に示す。
1H NMR(400MHz, CD3OD) : δ5.10(d, J=3.8Hz, 1H), 5.08(d, J=3.9Hz, 1H), 4.02(dd, J=10.5Hz, 2.7Hz, 1H), 3.90(t, J=9.4Hz, 1H), 3.84(br dt, J=9.4Hz, 2.8Hz, 1H), 3.80−3.76(m, 5H), 3.67(dd, J=11.7Hz, 4.4Hz, 1H), 3.66−3.63(m, 1H), 3.54(dd, J=7.8Hz, 2.5Hz, 1H), 3.49(dd, J=9.6Hz, 3.8Hz, 1H), 3.46(dd, J=9.6Hz, 3.8Hz, 1H), 3.31(t, J=9.4Hz, 1H), 3.28(t, J=9.4Hz, 1H), 1.19(s, 3H), 1.17(s, 3H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ95.1, 95.0, 80.4, 78.1, 74.7, 74.5, 74.4, 73.8, 73.4, 73.2, 72.8, 72.7, 71.9, 62.6, 62.1, 26.5, 25.4
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C17H32O13Na m/z 467.1735 [M+Na]+, found 467.1725
<構造式4a’で表される化合物及び構造式4aで表される化合物の合成>
また、得られた構造式4aで表される化合物の融点、比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果も、前記実施例1と同様であった。
構造式3a’で表される化合物の比旋光度、1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果を以下に示す。
比旋光度 : [α]25 D=87(c=1.6, CHCl3)
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.38−7.20(m, 33H), 7.12−7.09(m, 2H), 5.26−5.24(m, 1H), 5.21−5.20(m, 2H), 4.99(d, J=10.8Hz, 1H), 4.97(d, J=11.0Hz, 1H), 4.86(d, J=10.8Hz, 1H), 4.84(d, J=11.0Hz, 1H), 4.80(d, J=10.5Hz, 1H), 4.70−4.62(m, 4H), 4.56(d, J=12.1Hz, 1H), 4.54(d, J=12.2Hz, 1H), 4.44(d, J=12.1Hz, 1H), 4.43(d, J=10.5Hz, 1H), 4.35(d, J=12.2Hz, 1H), 4.33−4.27(m, 1H), 4.17−4.13(m, 2H), 3.99(t, J=9.4Hz, 2H), 3.96(t, J=9.4Hz, 1H), 3.69−3.65(m, 1H), 3.58−3.47(m, 5H), 3.41(d, J=10.8Hz, 1H), 3.33(d, J=10.8Hz, 1H), 1.69(s, 3H), 1.53(s, 3H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ139.1, 139.0, 138.4, 138.4, 138.3, 138.0, 138.0, 137.2, 128.5, 128.5, 128.4, 128.4, 128.1, 128.1, 128.0, 128.0, 127.8, 127.7, 127.6, 127.6, 127.6, 127.5, 121.3, 94.8, 82.0, 81.8, 79.4, 79.4, 77.7, 77.5, 77.4, 75.8, 75.7, 75.2, 73.6, 72.8, 72.7, 70.8, 70.6, 69.7, 68.4, 68.1, 25.9, 18.1
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C66H72O11Na m/z 1063.4967 [M+Na]+, found 1063.4945
構造式2a’で表される化合物の1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果を以下に示す。
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.38−7.13(m, 33H), 7.12−7.09(m, 2H), 5.20(d, J=3.4Hz, 1H), 5.19(d, J=3.4Hz, 1H), 5.02(d, J=10.8Hz, 1H), 5.01(d, J=10.8Hz, 1H), 4.89(d, J=10.8Hz, 1H), 4.81(d, J=10.5Hz, 1H), 4.77(d, J=10.8Hz, 1H), 4.72(d, J=12.1Hz, 1H), 4.68−4.61(m, 2H), 4.64(d, J=12.1Hz, 1H), 4.54(d, J=12.1Hz, 1H), 4.53(d, J=12.1Hz, 1H), 4.45(d, J=10.5Hz, 1H), 4.40(d, J=12.1Hz, 1H), 4.37(d, J=12.1Hz, 1H), 4.15(br dt, J=9.8Hz, 3.4Hz, 1H), 4.14−06(m, 2H), 3.91(t, J=9.4Hz, 1H), 3.82(dd, J=9.4Hz, 2.3Hz, 1H), 3.69(t, J=9.4Hz, 1H), 3.60(dd, J=9.6Hz, 3.4Hz, 1H), 3.54(dd, J=9.4Hz, 3.6Hz, 1H), 3.52(dd, J=9.4Hz, 3.6Hz, 1H), 3.49(dd, J=9.6Hz, 8.0Hz, 2H), 3.44−3.41(m, 1H), 3.41−3.39(m, 1H), 3.37(dd, J=10.8Hz, 1.8Hz, 1H), 3.32(dd, J=10.8Hz, 2.3Hz, 1H), 3.00(d, J=3.9Hz, 1H), 2.40(s, 1H), 1.10(s, 3H), 0.98(s, 3H)
13C NMR(100MHz, CDCl3) : δ138.9, 138.6, 138.4, 138.3, 138.1, 137.9, 137.7, 128.5, 128.5, 128.5, 128.1, 128.1, 128.0, 127.9, 127.9, 127.8, 127.8, 127.8, 127.8, 127.7, 127.5, 127.5, 94.6, 94.4, 82.0, 81.3, 79.6, 79.6, 78.2, 77.8, 76.3, 75.7, 75.7, 75.3, 73.8, 73.7, 73.6, 73.0, 72.6, 71.3, 70.8, 70.5, 68.5, 68.2, 26.6, 24.6
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C66H74O13Na m/z 1097.5022 [M+Na]+, found 1097.4999
<構造式2a’’で表される化合物の合成>
前記構造式4a’で表される化合物(25.0mg、25.1μmol)をジメチルホルムアミド 1.5mLに溶解し、水素化ナトリウム 2.6mg(2.5当量)、15−crown−5 13μL(2.6当量)、構造式Iで表されるエポキシド 12.3mg(2.5当量)を氷冷下順次加え、70℃にて18時間撹拌した。氷冷下でメタノール 0.1mLを加え、5分間撹拌した後、蒸留水 8mLと塩化メチレン 10mLとを加えた。有機層を分離し、塩酸水溶液(1N、4mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)にて洗浄後、芒硝乾燥を行った。後処理の後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、9.0mg(7.72μmol)の構造式2a’’で表される化合物を得た(収率30%)。
構造式2a’’で表される化合物の1H NMRスペクトル、及びHRMS(ESI)分析の結果を以下に示す。
1H NMR(400MHz, CDCl3) : δ7.41−7.24(m, 36H), 7.14−7.11(m, 2H), 5.21(d, J=3.4Hz, 2H), 5.02(d, J=11.0Hz, 1H), 5.00(d, J=10.5Hz, 1H), 4.88(d, J=11.0Hz, 1H), 4.87(d, J=10.5Hz, 1H), 4.82(d, J=10.5Hz, 1H), 4.71−4.64(m, 4H), 4.55(d, J=12.1Hz, 1H), 4.49(d, J=11.9Hz, 1H), 4.47(d, J=10.5Hz, 1H), 4.44−4.42(m, 2H), 4.42(d, J=11.9Hz, 1H), 4.37(d, J=12.1Hz, 1H), 4.18−4−4.06(m, 2H), 4.03(t, J=9.4Hz, 1H), 4.00(t, J=9.4Hz, 1H), 3.97−3.93(m, 1H), 3.85(dd, J=10.3Hz, 1.6Hz, 1H), 3.75−3.63(m, 3H), 3.58−3.46(m, 5H), 3.42−3.34(m, 2H), 1.15(s, 3H), 1.11(s, 3H)
HRMS(ESI)分析 : calcd. for C73H80O13Na m/z 1187.5491 [M+Na]+, found 1187.5476
<1> 下記構造式(1)で表される化合物の製造方法であって、
トレハロースにベンジル基を導入し、下記構造式4aで表される化合物及び下記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程と、
下記構造式4aで表される化合物及び下記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかをプレニル化し、下記構造式3aで表される化合物及び下記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程と、
下記構造式3aで表される化合物及び下記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかをシャープレス不斉ジヒドロキシ化し、下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程と、
下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかをパラジウム触媒の存在下で水素と反応させ、下記構造式(1)で表される化合物を製造する工程とを含むことを特徴とする方法である。
<2> 下記構造式(1)で表される化合物の製造方法であって、
トレハロースにベンジル基を導入し、下記構造式4a’で表される化合物を製造する工程と、
下記構造式4a’で表される化合物と、下記構造式Iで表されるエポキシドとを反応させ、下記構造式2a’’で表される化合物を製造する工程と、
下記構造式2a’’で表される化合物をパラジウム触媒の存在下で水素と反応させ、下記構造式(1)で表される化合物を製造する工程とを含むことを特徴とする方法である。
<3> 下記構造式(1)で表される化合物の製造方法であって、
下記構造式2aで表される化合物、下記構造式2a’で表される化合物、及び下記構造式2a’’で表される化合物の少なくともいずれかをパラジウム触媒の存在下で水素と反応させる工程を含むことを特徴とする方法である。
<4> 下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかの製造方法であって、
下記構造式3aで表される化合物及び下記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかをシャープレス不斉ジヒドロキシ化する工程を含むことを特徴とする方法である。
<5> 下記構造式2a’’で表される化合物の製造方法であって、
下記構造式4a’で表される化合物と、下記構造式Iで表されるエポキシドとを反応させる工程を含むことを特徴とする方法である。
<6> 下記構造式3a及び下記構造式3a’のいずれかで表される化合物の製造方法であって、
下記構造式4aで表される化合物及び下記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかをプレニル化する工程を含むことを特徴とする方法である。
<7> 下記構造式4a及び下記構造式4a’のいずれかで表される化合物の製造方法であって、
トレハロースにベンジル基を導入する工程を含むことを特徴とする方法である。
<8> 下記構造式2a、下記構造式2a’、及び下記構造式2a’’のいずれかで表されることを特徴とする化合物である。
<9> 下記構造式3a及び下記構造式3a’のいずれかで表されることを特徴とする化合物である。
<10> 下記構造式4a及び下記構造式4a’のいずれかで表されることを特徴とする化合物である。
Claims (8)
- 下記構造式(1)で表される化合物の製造方法であって、
トレハロースにベンジル基を導入し、下記構造式4aで表される化合物及び下記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程と、
下記構造式4aで表される化合物及び下記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかをプレニル化し、下記構造式3aで表される化合物及び下記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程と、
下記構造式3aで表される化合物及び下記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかをシャープレス不斉ジヒドロキシ化し、下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかを製造する工程と、
下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかをパラジウム触媒の存在下で水素と反応させ、下記構造式(1)で表される化合物を製造する工程とを含むことを特徴とする方法。
- 下記構造式(1)で表される化合物の製造方法であって、
トレハロースにベンジル基を導入し、下記構造式4a’で表される化合物を製造する工程と、
下記構造式4a’で表される化合物と、下記構造式Iで表されるエポキシドとを反応させ、下記構造式2a’’で表される化合物を製造する工程と、
下記構造式2a’’で表される化合物をパラジウム触媒の存在下で水素と反応させ、下記構造式(1)で表される化合物を製造する工程とを含むことを特徴とする方法。
- 下記構造式(1)で表される化合物の製造方法であって、
下記構造式2aで表される化合物、下記構造式2a’で表される化合物、及び下記構造式2a’’で表される化合物の少なくともいずれかをパラジウム触媒の存在下で水素と反応させる工程を含むことを特徴とする方法。
- 下記構造式2aで表される化合物及び下記構造式2a’で表される化合物の少なくともいずれかの製造方法であって、
下記構造式3aで表される化合物及び下記構造式3a’で表される化合物の少なくともいずれかをシャープレス不斉ジヒドロキシ化する工程を含むことを特徴とする方法。
- 下記構造式2a’’で表される化合物の製造方法であって、
下記構造式4a’で表される化合物と、下記構造式Iで表されるエポキシドとを反応させる工程を含むことを特徴とする方法。
- 下記構造式3a及び下記構造式3a’のいずれかで表される化合物の製造方法であって、
下記構造式4aで表される化合物及び下記構造式4a’で表される化合物の少なくともいずれかをプレニル化する工程を含むことを特徴とする方法。
- 下記構造式2a、下記構造式2a’、及び下記構造式2a’’のいずれかで表されることを特徴とする化合物。
- 下記構造式3a及び下記構造式3a’のいずれかで表されることを特徴とする化合物。
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