JP6459852B2 - エーテル化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、下記の式(3)で示されるエーテル化合物の製造方法に関する。
式(3)
Figure 0006459852
〔式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕
で示されるエーテル化合物は、ヌクレオチドのホスホロアミダイトの製造に有用である。
式(3)で示されるエーテル化合物は、ビス(クロロメチル)エーテルから製造することができる(特許文献1参照)。しかし、ビス(クロロメチル)エーテルは非常に反応性の高い化合物であり、工業的に使用するのは容易ではない。
α,α’−二置換ジメチルエーテルを製造する方法として、ビス(クロロメチル)エーテルの替わりにビス(アリールオキシメチル)エーテルを用いる方法も報告されている。(特許文献2および特許文献3参照)。
国際公開WO2013/027843号 米国特許第3,954,878号 特開平04−036269号
本発明は、式(3)で示されるエーテル化合物を製造する方法を提供する。
本発明者は、式(3)で示されるエーテル化合物を製造する方法について検討した結果、下記に示す方法を見出し、本発明に至った。即ち、本発明は、以下の通りである。
[1] 工程A:式(1)
Figure 0006459852
〔式中、nは0から5の整数のいずれかを表し、Xはハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、シアノ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。〕
で示される化合物と炭素数1〜6の金属アルカンチオラートとを、2−メトキシエタノール中で反応させる工程、
工程B:工程Aで得られた反応混合物に水と炭素数5〜8の炭化水素溶媒とを加えて分液して有機溶媒層を取り出す工程、
工程C:工程Bで得られた有機溶媒層より溶媒を留去させてビス(アルキルチオメチル)エーテルを得る工程、および、
工程D:工程Cで得られたビス(アルキルチオメチル)エーテルと、2−シアノエタノールとハロゲン化剤とを、エーテル系溶媒中にて反応させる工程;
を含む式(3)
Figure 0006459852
〔式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕
で示されるエーテル化合物の製造方法。
[2] 式(1)で示される化合物がビス(2,4,6−トリクロロフェノキシメチル〕エーテルである、[1]記載の製造方法。
[3] 炭素数5〜8の炭化水素溶媒がヘキサンまたはヘプタンである、[1]または[2]記載の製造方法。
[4] 金属アルカンチオラートがナトリウムメタンチオラートである、[1]〜[3]のいずれか記載の製造方法。
[5] 工程Dにおけるエーテル系溶媒がテトラヒドロフランである、[1]〜[4]のいずれか記載の製造方法。
本発明により、式(3)で示されるエーテル化合物(以下、本エーテル化合物とも記す)を製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず工程Aについて説明する。
式(1)で示される化合物としては、例えば
ビス(フェノキシメチル)エーテル、ビス(4−クロロフェノキシメチル)エーテル、ビス(4−ニトロフェノキシメチル)エーテル、ビス(4−シアノフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,4−ジクロロフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,4,6−トリクロロフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,3,6−トリクロロフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,3,5,6−テトラクロロフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,3,4,6−テトラクロロフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,3,4,5,6−ペンタクロロフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,6−ジクロロ−4−ニトロフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,6−ジクロロ−4−シアノフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,4,6−トリブロモフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,3,4,5,6−ペンタブロモフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,6−ジブロモ−4−ニトロフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,6−ジブロモ−4−シアノフェノキシメチル)エーテル、ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノキシメチル)エーテルが挙げられる。
本発明においては、ビス(2,4,6−トリクロロフェノキシメチル)エーテルが好ましく用いられる。
炭素数1〜6の金属アルカンチオラートとしては、
ナトリウムメタンチオラート、ナトリウムエタンチオラート、リチウムメタンチオラート、およびカリウムメタンチオラート等が挙げられる。金属アルカンチオラートは市販品を入手可能であり、例えば、ナトリウムメタンチオラートと水との混合物(例えば50%含水品)を使用してもよい。さらに、炭素数1〜6のアルカンチオールと金属(例えばNa、K)とを反応させるか、炭素数1〜6のアルカンチオールと金属水素化物(例えばNaH、KH)とを反応させるか、または、炭素数1〜6のアルカンチオールと金属水酸化物(例えば、NaOH、KOH)とを反応させることにより、反応系内で調製してもよい。
本発明においては、ナトリウムメタンチオラート(NaSCH3)が好ましく用いられる。
工程Aでは、2−メトキシエタノールが溶媒として用いられる。
炭素数1〜6の金属アルカンチオラートは、式(1)で示される化合物に対して、通常2〜4当量であり、好ましくは3当量である。
2−メトキシエタノールの量は、式(1)で示される化合物に対して、通常1〜20重量倍であり、好ましくは5〜10重量倍である。
工程Aにおける反応温度は、90〜120℃であり、好ましくは100〜105℃である。反応時間は1〜24時間で、好ましくは4〜6時間である。
反応の終了は例えば、反応混合物の一部をサンプリングし、ガスクロマトグラフィー(以下、GCと記す)、薄層クロマトグラフィー(以下、TLCと記す)、液体クロマトグラフィー(以下、LCと記す)等の分析法により確認することができる。
次いで、工程Bについて説明する。
炭素数5〜8の炭化水素溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の飽和鎖式炭化水素溶媒、シクロヘキサン、シクロオクタン等の飽和環式炭化水素溶媒が挙げられる。本発明においては、炭素数5〜8の飽和鎖式炭化水素溶媒が好ましく用いられ、ヘキサン又はヘプタンがより好ましく用いられる。
工程Bでは、水と炭素数5〜8の炭化水素溶媒とを、工程Aで得られた反応混合物に、通常、撹拌しながら加え、さらに十分に撹拌を行った後に、静置し、水層と有機溶媒層とを分液する。
反応混合物に加える水の量は、工程Aで使用された2−メトキシエタノールに対して、通常0.5〜10重量倍であり、好ましくは1〜4重量倍である。また、反応混合物に加える水はアルカリまたは無機塩を含んでいてもよく、例えば10%水酸化ナトリウム水溶液や塩化ナトリウム水溶液を用いてもよい。
反応混合物に加える炭化水素溶媒の量は、工程Aで使用された2−メトキシエタノールに対して、通常1〜20重量倍であり、好ましくは4〜12重量倍である。
水および炭化水素溶媒は、通常10〜80℃で反応混合物に加えられ、続いて通常10〜80℃で撹拌される。水および炭化水素溶媒は反応混合物に別々に加えてもよく、同時に加えてもよい。
反応混合物は水層および有機溶媒層とに分離される。分液の際は、無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム水溶液等)または無機酸(例えば、希塩酸等)を用いて、水層のpHを9〜12の範囲に調整することが好ましい。
また、分液後、水層に炭化水素溶媒を加えて、さらに再抽出を行ってもよい。
工程Bにおいて、分液により得られた有機溶媒層を、水、食塩水またはpH8〜11のアルカリ水で洗浄してもよい。洗浄に用いる水は有機溶媒層に対して、通常1〜4重量倍である。
また、分液により得られた有機溶媒層を、必要により無水硫酸ナトリウムや無水硫酸マグネシウム等の乾燥剤や、活性炭等の吸着剤を添加後、ろ別することにより、脱水または脱色処理してもよい。
次いで、工程Cについて説明する。
工程Cでは、工程Bで得られた有機溶媒層から溶媒を留去することにより、純度の高いビス(アルキルチオメチル)エーテルを得る。
溶媒を留去する際は、通常大気圧〜2kPa(=15mmHg)の圧力条件にて行うことが好ましく、濃縮時の液温は室温〜100℃の範囲であることが好ましい。
工程Cにおいて留去された溶媒は、工程Bにおける抽出溶媒として再利用してもよい。
次いで、工程Dについて説明する。
ハロゲン化剤としては、例えばN−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド等のN−ハロゲン化スクシンイミド、1,3−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントイン等のN−ハロゲン化ヒダントイン、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンが挙げられる。工程Dでは、ハロゲン化剤としては、N−ハロゲン化スクシンイミドが好ましく、N−ヨードスクシンイミドが更に好ましい。
エーテル溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、およびジオキサンがあげられる。工程Dでは、テトラヒドロフランが好ましい。
工程Cで得られたビス(アルキルチオメチル)エーテルは、蒸留やカラムクロマトグラフィー等の特別な精製を行うことなく使用することができる。
工程Dでは、反応系中に酸またはその塩を存在させることが好ましい。該酸またはその塩は特に限定されないが、例えば、パーフルオロアルカンカルボン酸およびその塩、パーフルオロアルカンスルホン酸およびその塩、並びに、アルカンスルホン酸およびその塩からなる群より選ばれる酸またはその塩が選択される。塩としては、銅塩や銀塩も含まれる。本発明において、該酸としては、トリフルオロメタンスルホン酸が特に好ましい。
工程Dにおける反応温度は、−80℃〜0℃の範囲であり、好ましくは−50℃〜−30℃の範囲である。
2−シアノエタノールの量は、ビス(メチルチオメチル)エーテルに対して、通常0.5〜2.0当量であり、好ましくは0.8〜1.5当量である。ハロゲン化剤の量は、ビス(メチルチオメチル)エーテルに対して、通常0.5〜2.0当量である。
反応時間は1〜24時間の範囲であり、好ましくは2〜6時間の範囲である。
反応の終了は例えば、反応混合物の一部をサンプリングし、GC、TLC、LC等の分析法により確認することができる。
反応終了後は、反応混合物にトリエチルアミン等の塩基を反応混合物に加えて反応を停止させてもよい。反応混合物を水に加え、有機溶媒抽出、洗浄、濃縮等の通常の後処理操作に付すことにより、本エーテル化合物を含む残渣が得られる。当該残渣を、蒸留やカラムクロマトグラフィー等の精製操作に付し、高純度の本エーテル化合物を得ることができる。
式(1)で示される化合物は、例えば米国特許第4,021,475号や特開平4−290840号公報に記載された製造方法によって製造することができる。
式(1)で示される化合物は、下記に示す方法により製造される。
式(1)で示される化合物は、有機溶媒中、ビス(アセトキシメチル)エーテルと式(2)
Figure 0006459852
〔式中、nおよびXは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物とを金属触媒の存在下、反応させることにより製造することができる。
式(2)で示される化合物としては、例えばフェノール、4−クロロフェノール、4−ニトロフェノール、4−シアノフェノール、2,4−ジクロロフェノール、2,4,6−トリクロロフェノール、2,3,6−トリクロロフェノール、2,3,5,6−テトラクロロフェノール、2,3,4,6−テトラクロロフェノール、2,3,4,5,6−ペンタクロロフェノール、2,6−ジクロロ−4−ニトロフェノール、2,6−ジクロロ−4−シアノフェノール、2,4,6−トリブロモフェノール、2,3,4,5,6−ペンタブロモフェノール、2,6−ジブロモ−4−シアノフェノール、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェノールが挙げられる。
本発明においては、2,4,6−トリクロロフェノールが好ましく用いられる。
式(2)で示される化合物は、ビス(アセトキシメチル)エーテルに対して、通常2〜6当量である。
式(2)で示される化合物、ビス(アセトキシメチル)エーテル、金属触媒、及び有機溶媒の混合順序は特に限定されないが、ビス(アセトキシメチル)エーテルを最後に加える方法が好ましく用いられる。
この反応は減圧下で実施してもよい。
反応終了後、式(1)で示される化合物が金属触媒を含んだ状態で得られ、混合物のまま工程Aに用いることができる。また、式(1)で示される化合物を熱濾過または有機溶媒に溶解後、濾過により金属触媒を除いてから工程Aに用いることもできる。
有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、メシチレン、ジクロロベンゼン、オルトジクロロベンゼンが挙げられる。
オルトジクロロベンゼンが好ましく用いられる。
金属触媒としては、例えば酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、酸化亜鉛が挙げられる。
ビス(アセトキシメチル)エーテルは1,3,5−トリオキサンと無水酢酸とを反応させ、蒸留精製を行うことにより得ることができる。蒸留精製を行わないクルードのビス(アセトキシメチル)エーテルも、式(1)で示される化合物の製造原料として用いることができる。
ビス(アセトキシメチル)エーテルは、1,3,5−トリオキサンと無水酢酸とを、過塩素酸水溶液の存在下で反応させることにより得てもよい。
以下、本発明について、実施例等を挙げてさらに具体的に説明する。
まず、本エーテル化合物の製造例を記載する。
製造例1−1(工程A〜C)
5wt%のアルミナを含むビス(2,4,6−トリクロロフェノキシメチル)エーテル100g(純分95.0g)と50%含水ナトリウムメタンチオラート91.4g(純分45.7g、3.0当量)を2−メトキシエタノール800mlに加え、窒素雰囲気下、100−105℃で4時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過後、ヘキサンと10%NaOH水溶液とを加え、撹拌し、静置後に分液を行った。得られた有機溶媒層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで溶媒を常圧下に留去し、残渣としてビス(メチルチオメチル)エーテル(本化合物Yと記す)32.2gを得た。
製造例1−2 (工程D)
本化合物Y11.3g、2−シアノエタノール7.0g(本化合物Yに対して、1.2当量)、およびモレキュラーシーブ4A 11.3gをテトラヒドロフラン170mlに加え、反応混合物を窒素雰囲気下で−50℃〜−45℃に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸(本化合物Yに対して、0.03当量)、およびN−ヨードスクシンイミド(本化合物Yに対して、1.2当量)を加え、同温度で3時間撹拌した。反応混合物を、予冷しておいた10%チオ硫酸ナトリウムと5%炭酸水素ナトリウムとを含む水溶液に加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機溶媒層より有機溶媒を減圧下に留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィに付し(展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル)、本エーテル化合物6.7gを得た。
ビス〔(2,4,6−トリクロロフェニル)オキシメチル〕エーテル基準の収率 55%
製造例2−1
ビス(2,4,6−トリクロロフェノキシメチル)エーテル64.5gと50%含水ナトリウムメタンチオラート62.1g(純分31.0g、3.0当量)を2−メトキシエタノール800mlに加え、窒素雰囲気下、100−105℃で4時間、反応混合物を撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、ヘキサンと10%NaOH水溶液とを加え、撹拌し、静置後に分液を行った。得られた有機溶媒層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで溶媒を常圧下に留去し、残渣としてビス(メチルチオメチル)エーテル16.2gを得た。
製造例2−2 (工程D)
製造例2−1で得られたビス(メチルチオメチル)エーテル、2−シアノエタノール、およびモレキュラーシーブ4Aをテトラヒドロフランに加え、反応混合物を窒素雰囲気下−50℃〜−45℃に冷却する。トリフルオロメタンスルホン酸およびN−ヨードスクシンイミドを加え、続いて同温度で撹拌する。反応混合物を、予冷しておいた10%チオ硫酸ナトリウムと5%炭酸水素ナトリウムとを含む水溶液に加えた後、酢酸エチルで抽出する。得られた有機溶媒層より有機溶媒を減圧下に留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィに付し(展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル)、本エーテル化合物を得る。
次いで、原料として用いたビス(2,4,6−トリクロロフェノキシメチル)エーテルの製造方法を記す。
参考製造例1
無水酢酸1715gと70%過塩素酸水溶液80mgの混合物を窒素雰囲気下、65℃まで加熱した。内温を110℃以下に保ちながら、1,3,5−トリオキサン721gを分割添加した。1,3,5−トリオキサンがすべて消費されるまで110℃で加熱し(2時間以上)、減圧下に分留を行い(87〜90℃、5〜6mmHg)、ビス(アセトキシメチル)エーテル1228gを得た。収率99.7%。
参考製造例2
2,4,6−トリクロロフェノール592gとアルミナ(中性、200〜300メッシュ)20gをオルトジクロロベンゼン972mlに加え、185〜190℃まで加熱した。内温を185〜190℃に保ったまま、ビス(アセトキシメチル)エーテル162.0gを3時間かけて滴下し、さらに反応混合物を9時間撹拌した。反応混合物を100〜120℃に冷却し、オルトジクロロベンゼンを減圧下に留去した。蒸留終了後、室温まで冷却し、メタノールを加え2時間撹拌した。固体を濾過し、メタノールで洗浄後、乾燥し5wt%のアルミナを含むビス(2,4,6−トリクロロフェノキシメチル)エーテル377gを得た。収率81.9%(アルミナ分を除いて算出)。
本発明の製造方法により、ヌクレオチドのホスホロアミダイトの製造に有用である式(3)で示されるエーテル化合物を製造することができる。

Claims (5)

  1. 工程A:式(1)
    Figure 0006459852
    〔式中、nは0から5の整数のいずれかを表し、Xはハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、シアノ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。〕
    で示される化合物と炭素数1〜6の金属アルカンチオラートとを、2−メトキシエタノール中で反応させる工程、
    工程B:工程Aで得られた反応混合物に水と炭素数5〜8の炭化水素溶媒とを加えて分液して有機溶媒層を取り出す工程、
    工程C:工程Bで得られた有機溶媒層より溶媒を留去させてビス(アルキルチオメチル)エーテルを得る工程、および、
    工程D:工程Cで得られたビス(アルキルチオメチル)エーテルと、2−シアノエタノールとハロゲン化剤とを、エーテル系溶媒中にて反応させる工程;
    を含む式(3)
    Figure 0006459852
    〔式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕
    で示されるエーテル化合物の製造方法。
  2. 式(1)で示される化合物がビス(2,4,6−トリクロロフェノキシメチル〕エーテルである、請求項1記載の製造方法。
  3. 炭素数5〜8の炭化水素溶媒がヘキサンまたはヘプタンである、請求項1または2記載の製造方法。
  4. 金属アルカンチオラートがナトリウムメタンチオラートである、請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
  5. 工程Dにおけるエーテル系溶媒がテトラヒドロフランである、請求項1〜4のいずれか記載の製造方法。
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