JP6557997B2 - 直動案内装置 - Google Patents
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Description
ここで、案内レールは、1つの部材で構成されている場合もあるが、長尺な場合には、長手方向に一直線状に連結された複数のレール部品で構成される。
上記スライダが上記転動体の転動を介して長手方向に相対移動可能に上記案内レールに支持され、
上記案内レールは、同軸かつ一直線状に配置されて連結された複数のレール部品からなり、
上記レール部品の長手方向の少なくとも一方の端部には、長手方向に沿って突出する2つの突出部を形成する1つのスリットが設けられている。
<構成>
図1は、直動案内装置の第1実施形態の構成を示す斜視図である。また、図2は、図1の直動案内装置を長手方向から見た正面図(ただし、エンドキャップを省略して図示している)である。
図1に示すように、本実施形態の直動案内装置は、長手方向(x方向)に延びる断面形状略四角形の案内レール1の上に、スライダ2が長手方向に相対移動可能に支持されている。
案内レール1は、長手方向両端面の他に、長手方向に延びる4つの外面を有するが、上記4つの外面のうち上面1bと左右両側面1a,1aとが交差する稜部には、長手方向に延びる断面ほぼ1/4円弧形状の凹溝からなる転動体転動溝(本発明の構成要件である転動体軌道面に相当する)10,10が形成されている。また、案内レール1の左右両側面1a,1aの上下方向中間位置には、長手方向に延びる断面ほぼ1/2円弧形状(半円形)の凹溝からなる転動体転動溝10,10が形成されている。さらに、案内レール1には、上面1bから下面にわたって貫通する複数の取付け孔4,4が形成されている。
スライダ2は、案内レール1が有する上記4つの外面のうち上面1bに沿う平板部7と、平板部7の左右両側部からそれぞれ下方に延び側面1aに沿う2つの腕部6,6と、からなる。平板部7と腕部6,6とのなす角度は直角であり、スライダ2の断面形状は、案内レール1の上面1b及び左右両側面1a,1aに沿う形状をなしている。そして、スライダ2は、両腕部6,6の間に案内レール1を挟むようにして、案内レール1の上に相対移動可能に組み付けられている。
さらにまた、スライダ2は、スライダ本体2Aの左右両腕部6,6の肉厚部分の上部及び下部に、転動体転動路14と平行をなして長手方向に貫通する貫通孔からなる直線路13,13,13,13を備えている。
本実施形態の直動案内装置においては、図3(a),(b)に示すように、複数の略棒状のレール部品20A,20Bが、それぞれの長手方向の端面20Aa,20Baを対向させつつ同軸かつ一直線状に基台(図示せず)に配置されて、一直線状の案内レール1が構成されている。
そして、レール部品20A,20Bの長手方向の少なくとも一方の端部(端面20Aa,20Baを含むことがある)には、長手方向に沿って突出する2つの突出部22,22を形成する1つのスリット21が設けられている。
例えば、レール部品20Aの端面20Aaには、長手方向に沿って突出する2つの突出部22A1,22A2を形成する1つのスリット21Aが設けられている。一方、レール部品20Bの端面20Baには、長手方向に沿って突出する2つの突出部22B1,22B2を形成する1つのスリット21Bが設けられている。これらスリット21A,21Bは、レール部品20A,20Bの上面と下面とを貫通して設けられる。すなわち、レール部品20A,20Bの長手方向の少なくとも一方の端部には、レール部品20A,20Bの厚み方向(z方向)に肉抜きされることによってスリット21A,21Bがそれぞれ設けられている。
図4(a)に示すように、本実施形態のレール部品20A(20B)は、スリット21A(21B)がそれぞれ設けられているため、幅方向の内側に可撓性の突出部22A(22B)を2つずつ有している。そして、図4(b)に示すように、レール部品20Aとレール部品20Bとが幅方向(図1におけるy方向)にずれて設置された場合、図4(c)に示すように、レール部品20Aの突出部22B1は、転動体3がレール部品20Bに衝突することを契機として幅方向の内側に撓む。このとき、レール部品20Aとレール部品20Bとの間には多少の段差があってもよい。
[第2スリット]
第1実施形態の変形例として、図5(a),(b)に示すように、レール部品20(20B)には、そのレール部品20Bの幅方向(y方向)の外側に向かって切り欠かれた第2スリット23,23(23B1,23B2)がスリット21(21B)に連通して設けられてもよい。これら第2スリット23,23(23B1,23B2)は、スリット21(21B)の長手方向に沿って開口側とは反対側の角部でスリット21(21B)と連通して設けられることがより好ましく、長手方向を基準として所定の角度で傾斜するように切り欠かれていることがさらに好ましい。また、第2スリット23,23(23B1,23B2)は、レール部品20の上面と下面とを結ぶ厚さ方向(z方向)に貫通してもしなくてもよいが、レール部品20の強度が損なわれない範囲で貫通していることが好ましい。
図6は、直動案内装置の第2実施形態の構成を示す平面図である。また、図7(a),(b)は、直動案内装置の第2実施形態における動作を示す要部拡大図である。
なお、本実施形態の直動案内装置は、上記スリットによって形成される2つの突出部の形状が上述した第1実施形態と異なるだけであるため、第1実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
なお、案内レール1を構成するレール部品20A,20Bのどの角部24に面取り加工がなされるかは、転動体3の移動する向き等に応じて適宜設定される。
このように、突出部22の角部24に面取り加工がされることによって、突出部22の撓みに加えて、転動体3の突出部22に対する衝突を可能な限り抑制できるため、転動体の表面剥離を防ぎ、直動案内装置の耐久性を向上させることができる。
例えば、角部24の45°面取り寸法Cが転動体3の直径Dよりも大きく設定された場合、レール部品20A上を転動した後、角部24A1を通過(図7(a)参照)した転動体3が、図7(b)に示すように、レール部品20Bの角部24B1を乗り上げることができない。したがって、角部24の45°面取り寸法Cは、転動体3の直径Dよりも小さく設定されることが好ましい。
図8は、直動案内装置の第3実施形態の構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は底面図である。また、図9は、直動案内装置の第3実施形態における動作を示す要部拡大図である。なお、本実施形態の直動案内装置は、上記スリットの設置態様が上述した第1実施形態と異なるだけであるため、第1実施形態と重複又は相当する部材等については図に同一符号を付して説明を省略する。
すなわち、第1実施形態が図1におけるFyの力によって突出部22を撓ませる態様であるのに対し、本実施形態は、図1におけるFzの力によって突出部22を撓ませる態様である。なお、図1に示す力Fyは、直動案内装置が駆動する際における転動体3が転動面10に与える力Fのy方向の分力を表す。また、図1に示す力Fzは、直動案内装置が駆動する際における転動体3が転動面10に与える力Fのz方向の分力を表す。
2 スライダ
3 転動体
10 転動体転動溝
11 転動体転動溝
14 転動体転動路
20 レール部品
20A レール部品
20B レール部品
20C レール部品
20D レール部品
20Aa 端面
20Ba 端面
21 スリット
21A レール部品20Aのスリット
21B レール部品20Bのスリット
21C レール部品20Cのスリット
21D レール部品20Dのスリット
22A1,22A2 レール部品20Aの突出部
22B1,22B2 レール部品20Bの突出部
22C レール部品20Cの突出部
22D レール部品20Dの突出部
23 第2スリット
23A1,23A2 レール部品20Aの第2スリット
23B1,23B2 レール部品20Bの第2スリット
24 角部(面取り部)
24A1,24A2 レール部品20Aの角部(面取り部)
24B1,24B2 レール部品20Bの角部(面取り部)
Claims (3)
- 長手方向に延びる転動体軌道面を有する案内レールと、前記案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するスライダと、前記案内レールの転動体軌道面及び前記スライダの転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に配された複数の転動体とを備え、
前記スライダが前記転動体の転動を介して長手方向に相対移動可能に前記案内レールに支持され、
前記案内レールは、同軸かつ一直線状に配置されて連結された複数のレール部品からなり、
前記レール部品の長手方向の少なくとも一方の端部には、長手方向に沿って突出する突出部を形成するスリットが前記レール部品の両側面を貫通して設けられたことを特徴とする直動案内装置。 - 前記突出部の角部に面取り加工がされる請求項1に記載の直動案内装置。
- 前記角部の45°面取り寸法が前記転動体の直径よりも小さい請求項2に記載の直動案内装置。
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