JP6557638B2 - ハーフトーンマスクおよびハーフトーンマスクブランクス - Google Patents
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Description
このような半透過膜は、微細パターンの解像度を向上させる目的で半透過膜を遮光膜によるパターンの補助パターンとして、実質的にバイナリマスクに用いる「位相シフタ」とは全く異なる機能を有する。
特許文献1には、欠陥検査装置にて、ピンホール欠陥の座標を認識し、FIB装置を用いてカーボンをピンホール部分に形成する技術が開示されている。
しかし、ハーフトーンマスクの欠陥検出は、バイナリーマスクと比較し、一般に困難である。すなわち、欠陥検査は、光学的に欠陥を検出するものであり、遮光膜については光のコントラストにより欠陥の検出が可能であるが、半透過膜においては、光の透過があるため、ピンホールのように半透過膜の一部が欠落している「白欠陥」の検出は困難である。
また、FIB装置によりカーボン膜を形成する修復技術は、欠陥検査装置によって検出された欠陥を修復するものであるため、欠陥検査装置の感度限界以下の欠陥を修復することができず、特に半透過膜の白欠陥については、微細な欠陥を検出すること自体が困難であるという課題がある。従って、ハーフトーンマスクにより露光したフォトレジストの欠陥の有無を再度検査する必要がある。
透明基板上に、遮光膜のパターンと半透過膜のパターンとを備え、
前記半透過膜は、前記透明基板に対して、透過率は20〜50%であり、位相差は60〜90度であることを特徴とする。
透明基板上に半透過膜と遮光膜とを備え、
前記半透過膜は、前記透明基板に対して、透過率は20〜50%であり、位相差は60〜90度であることを特徴とする。
前記半透過膜のパターンの寸法が、設計値に対して所定の補正量だけ縮小している
ことを特徴とする。
その結果、本発明にかかるハーフトーンマスクを用いたリソグラフィー工程において、製品のパターン欠陥の発生リスクを低減できるハーフトーンマスクを提供することができる。
本発明にかかるハーフトーンマスクによれば、露光光に対して所定の透過率を有する半透過膜について、透明基板との位相差を特定の領域に設定することにより、特定のサイズ以下のピンホールが、フォトレジスト上において解像されることを回避し、それにより、半透過膜のピンホールを修復することなく、フォトレジストにおけるピンホール起因の欠陥の発生を防止することができる。
そのため、半透過膜の透過率に対して、リソグラフィー工程によりパターニングされるフォトレジストに対して、半透過膜のピンホール近傍に相当する箇所のフォトレジスト膜厚が許容範囲となるように、半透過膜の位相シフトの範囲を最適な範囲に設定することにより、半透過膜のピンホール欠陥の対策を行うものである。
一例として、半透過膜の透過率は、必要とされるフォトレジストの膜厚により確定されるものであり、ハーフトーンマスクの半透過膜の透過率は、通常30%程度の値に設定されるため、透過率30%の場合を例として、以下詳細に説明する。
また、ピンホールサイズとしては、従来の欠陥検査装置の下限値に対応するサイズに着目し、それにより、従来の技術では、原理的に修復が不可能であった半透過膜のピンホールに対しても、ピンホールによるフォトレジストの欠陥を回避できることを説明する。
(1)まず、透明基板1のほぼ表面全体に遮光膜2が覆われたフォトマスクブランクスを準備し、この遮光膜2上に第1のレジストパターンを形成し、これをマスクとして、露出した遮光膜2をエッチングすることにより遮光パターンを形成する。
(2)次に、残存した第1のレジストパターンを除去した後、透明基板1および遮光膜2を覆う半透過膜3を形成する。
(3)次に、この半透過膜3上に第2のレジストパターンを形成し、これをマスクとして露出した半透過膜3をエッチングすることにより、半透過パターンを形成する。
なお、透過率は、露光光に対して、透明基板1の透過率を100%とした時の半透過膜3の透過率であり、位相差は透明基板1に対する半透過膜3の位相差である。また、露光光の波長は、iからg線までの混合波長である。
或いは、たとえ1.5μmのピンホールが、欠陥検出装置において検出されても、被転写体であるフォトレジストにおいて欠陥とならないため、修復の必要はない。
位相差30度の場合、2.0μm径のピンホールが被転写体のフォトレジストを感光し、フォトレジスト膜にホールが開口されているが、位相差80度の場合、被転写体のフォトレジスト上でピンホールが解像せず、フォトレジストの開口を防止することが理解できる。
例えば、ピンホールサイズ1.5μmまでを許容したい場合、透過率30%の半透過膜に対して露光余裕度を満たす位相差の範囲は、60〜80度であるが、さらにサイズの大きい2.0μmまで許容したい場合は、位相差を80度に制御する必要がある。一方、透過率50%の半透過膜3については、ピンホールサイズ1.5μmまでを許容したい場合は、位相差の範囲は50〜70度、ピンホールサイズ2.0μmまで許容したい場合は、最適位相差は60度となる。
その結果、ハーフトーンマスクの修正工程のコストを大幅に低減しつつ、製品歩留まりを向上することができる。
なお、半透過膜の透過率は30%であり、露光光の波長は、i線〜g線の混合波長であり、NA=0.1である。
すなわち、位相差が80度の半透過膜の周縁の透明基板側の特定のサイズの領域では、露光光強度が半透過膜の領域よりも減少する。そのためこの領域では、フォトレジスト膜厚は、半透過膜の領域のフォトレジスト膜厚と比較しても厚く形成され、さらに半透過膜から遠ざかるに従い、フォトレジスト膜厚が減少する傾向がある。
そのため、半透過膜3のパターン幅の寸法を、予め設計値に対してサイジングすることで半透過膜パターン幅を確定することができる。
2 遮光膜
3 半透過膜
Claims (7)
- 透明基板上に、遮光膜のパターンと半透過膜のパターンとを備え、
前記半透過膜は、前記透明基板に対して、透過率は20〜50%であり、位相差は60〜90度であり、白欠陥のサイズに応じて取得された透過率と位相差との関係による、所定のサイズ以下の白欠陥を解像しない透過率と位相差との組合わせである
ことを特徴とするハーフトーンマスク。 - 前記半透過膜の前記透明基板に対する透過率は30%であり、位相差は80〜90度であり、白欠陥の前記所定のサイズが2.0μmである
ことを特徴とする請求項1に記載のハーフトーンマスク。 - 前記半透過膜における白欠陥の許容サイズが0.5μm以上2.0μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のハーフトーンマスク。
- 前記遮光膜はクロム膜であり、前記半透過膜はクロムの酸化膜、窒化膜または酸窒化膜であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハーフトーンマスク。
- 透明基板上に半透過膜と遮光膜とを備え、
前記半透過膜は、前記透明基板に対して、透過率は20〜50%であり、位相差は60〜90度であり、白欠陥のサイズに応じて取得された透過率と位相差との関係による、所定のサイズ以下の白欠陥を解像しない透過率と位相差との組合わせである
ことを特徴とするハーフトーンマスクブランクス。 - 前記半透過膜の前記透明基板に対する透過率は30%であり、位相差は80〜90度であり、白欠陥の前記所定のサイズが2.0μmである
ことを特徴とする請求項5に記載のハーフトーンマスクブランクス。 - 前記半透過膜のパターンの寸法は、設計値に対して所定の補正量だけ縮小している
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のハーフトーンマスク。
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