JP6556038B2 - スティック付き冷菓抜取方法、及び抜取装置 - Google Patents

スティック付き冷菓抜取方法、及び抜取装置 Download PDF

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本発明は、モールド内で固化されたスティック付き冷菓抜取方法、及び抜取装置に関し、より詳細には、スティック付き冷菓のスティックを把持してスティック付き冷菓をモールドから引き抜くスティック付き冷菓抜取方法、及び抜取装置に関する。
スティック付き冷菓の製造方法としては、コンベアに取り付けられたモールド内に液体状の原料を充填し、このモールドを冷媒であるブラインに浸漬させて原料を冷却して固化し、部分的に固化された半固化状態の原料にスティックを挿入し、原料の全体が固化されたモールドをブラインから取り出し、モールドを外方から加熱してモールドの内面と接触している部分の原料を融解させ、移送体に取り付けられた把持機構によってスティックを把持し、モールドからスティック付き冷菓を引き抜くことによって製造する方法が多く用いられている。
このようなスティック付き冷菓の製造方法においては、モールドから引き抜かれたスティック付き冷菓は、別のコンベアによって搬送され、必要に応じてチョコレート掛けなどのコーティング処理がなされた後、把持機構からスティックが解放されて製造ラインから排出され、包装されて消費者に提供される最終製品とされる。そして、把持機構としては、ばねなどの弾性部材の弾性力によってスティックを把持する構成が知られている。
特許文献1には、スティック型冷菓の製造装置により製造されたスティック型冷菓を順次そのスティックを把持しながら型から引き抜き、冷菓をコーティング等の表面処理を行いながら次工程へ搬送するスティック把持機構を備えた搬送装置において、把持機構は、移送体と、移送体に枢着された爪と、爪を常時移送体の側板の側面に押し付け付勢させるねじりコイルバネとを備え、スティックを爪と移送体の側板の側面との間で挟持するように構成された搬送装置が開示されている。
特開平6−245709号公報
特許文献1の把持機構は、スティックを爪と移送体の側板の側面との間で挟持する構成であり、爪はねじりコイルバネによって常時移送体の側板の側面に押し付けられているので、スティックを把持する際には、ねじりコイルバネの付勢力に抗して爪と移送体の側板の側面との間にスティックを押し込むことになる。つまり、スティックはコイルバネの付勢力によって爪と移送体の側板の側面とで挟まれた状態で押し込まれる。したがって、スティックにおける爪及び移送体の側板の側面と接触する部分には大きな摩擦力が発生するので、スティックに傷や摩耗が生じたり、スティックの摩耗物が冷菓に付着したりすることでスティック付き冷菓の品質が低下する可能性がある。
そこで本発明の目的は、スティックの傷つきや摩耗物の発生を確実に抑制でき、スティック付き冷菓の品質を向上できるスティック付き冷菓抜取方法、及び抜取装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、モールド内で固化されたスティック付き冷菓のスティックを把持して前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜くスティック付き冷菓抜取方法であって、
前記モールドを外方から加熱する工程と、
固定部材と、可動部材と、前記可動部材を前記固定部材の側に付勢する付勢部材とを有し、移送体に取り付けられた把持機構に前記スティックを押し込んで把持する工程と、
前記移送体を前記モールドの開口から離間する方向へ移動させて前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜く工程と、を備え、
前記スティックを押し込んで把持する工程は、
前記移送体を昇降させる昇降装置によって前記移送体を前記スティック付き冷菓へ向けて下降させる工程と、
前記スティックが前記把持機構に押し込まれる前に、予め前記可動部材を前記固定部材から離間させ、前記固定部材と前記可動部材の間に前記スティックが挿通可能な間隙形成される工程と、を含み、
前記スティックが挿通可能な間隙が形成される工程は、伸縮自在な一対のエアシリンダと、前記移送体の搬送方向に直交して、幅方向へ水平に伸びる円筒状の当接部材と、その円筒状の前記当接部材内に挿通され、前記幅方向を軸に回転自在に前記当接部材を支持する支持シャフトとを有し、前記支持シャフトは、その両端部が一対の前記エアシリンダのピストンロッドの先端に取り付けられた開閉装置における前記ピストンロッドを伸長させるとともに、前記当接部材を前記可動部材に当接させて、前記可動部材を前記固定部材から離間させる工程を含むことを特徴とする。
更に、前記開閉装置は、前記昇降装置に連動して一体的に移動することを特徴とする。
更に、モールド内で固化されたスティック付き冷菓のスティックを把持して前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜くスティック付き冷菓抜取装置であって、
前記モールドを外方から加熱する加熱装置と、押し込まれた前記スティックを把持する把持機構を有する移送体と、前記移送体を昇降させる昇降装置とを備え、
前記把持機構は、固定部材と、可動部材と、前記可動部材を前記固定部材の側に付勢する付勢部材とを有し、
更に、前記スティック付き冷菓抜取装置は、前記把持機構によって前記スティックを把持する際に、前記可動部材を前記固定部材から離間させ、前記固定部材との間に前記スティックが挿通可能な間隙を形成する開閉装置を備え
前記開閉装置は、伸縮自在な一対のエアシリンダと、前記移送体の搬送方向に直交して、幅方向へ水平に伸びる円筒状の当接部材と、その円筒状の前記当接部材内に挿通され、前記幅方向を軸に回転自在に前記当接部材を支持する支持シャフトとを備え、
前記支持シャフトは、その両端部が一対の前記エアシリンダのピストンロッドの先端に取り付けられ、
前記開閉装置は、前記ピストンロッドを伸長させ、前記当接部材が前記可動部材に当接して前記可動部材を前記固定部材から離間させることを特徴とする。
更に、前記固定部材は、背面部と一対の側面部を有し、平面視略C字状であり、
前記可動部材は、長辺部と短辺部とが湾曲部を介して連設され、側面視略J字状であり、前記短辺部が前記背面部に対向する状態で一対の前記側面部の間に配置されるとともに、前記湾曲部が一対の前記側面部に枢着され、
前記付勢部材は、前記可動部材の前記短辺部を前記固定部材の前記背面部の側に付勢し、
前記開閉装置は、前記可動部材を回転させ、前記短辺部と前記背面部との間に前記スティックが挿通可能な間隙を形成することを特徴とする。
更に、モールド内で固化されたスティック付き冷菓のスティックを把持して前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜くスティック付き冷菓抜取装置であって、
前記モールドを外方から加熱する加熱装置と、押し込まれた前記スティックを把持する把持機構を有する移送体と、前記移送体を昇降させる昇降装置とを備え、
前記把持機構は、固定部材と、可動部材と、前記可動部材を前記固定部材の側に付勢する付勢部材とを有し、
更に、前記スティック付き冷菓抜取装置は、前記把持機構によって前記スティックを把持する際に、前記可動部材を前記固定部材から離間させ、前記固定部材との間に前記スティックが挿通可能な間隙を形成する開閉装置を備え、
前記開閉装置は、前記移送体の搬送方向に直交して、幅方向へ水平に伸びる円筒状の当接部材と、その円筒状の前記当接部材内に挿通され、前記幅方向を軸に回転自在に前記当接部材を支持する支持シャフトと、前記幅方向を軸に前記支持シャフトを回転自在に支持するケーシングと、出力軸がギアを介して前記支持シャフトに連動連結されたモータとを備え、
前記支持シャフトは、前記幅方向において前記当接部材より外方側に、平行に対向するように下方に折り曲げられた支持部と、前記支持部の両端から前記幅方向外方へ延びて前記ケーシングに回動自在に支持される軸部を有し、
前記開閉装置は、前記モータによって前記支持シャフトを回転させ、前記当接部材が前記可動部材に当接して前記可動部材を前記固定部材から離間させることを特徴とする。
本発明によれば、モールド内で固化されたスティック付き冷菓のスティックを把持して前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜くスティック付き冷菓抜取方法であって、前記モールドを外方から加熱する工程と、固定部材と、可動部材と、前記可動部材を前記固定部材の側に付勢する付勢部材とを有し、移送体に取り付けられた把持機構に前記スティックを押し込んで把持する工程と、前記移送体を前記モールドの開口から離間する方向へ移動させて前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜く工程と、を備え、前記スティックを押し込んで把持する工程は、前記移送体を昇降させる昇降装置によって前記移送体を前記スティック付き冷菓へ向けて下降させる工程と、前記スティックが前記把持機構に押し込まれる前に、予め前記可動部材を前記固定部材から離間させ、前記固定部材と前記可動部材の間に前記スティックが挿通可能な間隙形成される工程と、を含み、前記スティックが挿通可能な間隙が形成される工程は、伸縮自在な一対のエアシリンダと、前記移送体の搬送方向に直交して、幅方向へ水平に伸びる円筒状の当接部材と、その円筒状の前記当接部材内に挿通され、前記幅方向を軸に回転自在に前記当接部材を支持する支持シャフトとを有し、前記支持シャフトは、その両端部が一対の前記エアシリンダのピストンロッドの先端に取り付けられた開閉装置における前記ピストンロッドを伸長させるとともに、前記当接部材を前記可動部材に当接させて、前記可動部材を前記固定部材から離間させる工程を含むので、スティックの傷つきや摩耗物の発生を確実に抑制でき、スティック付き冷菓の品質を向上できるスティック付き冷菓抜取方法を提供することができる。また、スティックに反りがあった場合やスティックが斜めに挿入された場合であっても、その許容範囲が広がり、生産効率が向上する。また、冷菓が比較的柔らかい場合にスティックがずれたり、抜け落ちたりすることを防止することができる。また、付勢部材の強度の調節が容易となり、メンテナンス性が向上する。また、当接部材は、幅方向を軸に回転自在であるため、間隙の幅が広げられた状態で移送体を下降させる際の当接部材と可動部材との摩擦力を低減できる。
更に、前記開閉装置は、前記昇降装置に連動して一体的に移動するので、スティックの傷つきや摩耗物の発生を確実に抑制でき、スティック付き冷菓の品質を向上できるスティック付き冷菓抜取方法を提供することができる。
更に、モールド内で固化されたスティック付き冷菓のスティックを把持して前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜くスティック付き冷菓抜取装置であって、前記モールドを外方から加熱する加熱装置と、押し込まれた前記スティックを把持する把持機構を有する移送体と、前記移送体を昇降させる昇降装置とを備え、前記把持機構は、固定部材と、可動部材と、前記可動部材を前記固定部材の側に付勢する付勢部材とを有し、更に、前記スティック付き冷菓抜取装置は、前記把持機構によって前記スティックを把持する際に、前記可動部材を前記固定部材から離間させ、前記固定部材との間に前記スティックが挿通可能な間隙を形成する開閉装置を備え、前記開閉装置は、伸縮自在な一対のエアシリンダと、前記移送体の搬送方向に直交して、幅方向へ水平に伸びる円筒状の当接部材と、その円筒状の前記当接部材内に挿通され、前記幅方向を軸に回転自在に前記当接部材を支持する支持シャフトとを備え、前記支持シャフトは、その両端部が一対の前記エアシリンダのピストンロッドの先端に取り付けられ、前記開閉装置は、前記ピストンロッドを伸長させ、前記当接部材が前記可動部材に当接して前記可動部材を前記固定部材から離間させるので、スティックの傷つきや摩耗物の発生を確実に抑制でき、スティック付き冷菓の品質を向上できるスティック付き冷菓抜取装置を提供することができる。また、スティックに反りがあった場合やスティックが斜めに挿入された場合であっても、その許容範囲が広がり、生産効率が向上する。また、冷菓が比較的柔らかい場合にスティックがずれたり、抜け落ちたりすることを防止することができる。また、付勢部材の強度の調節が容易となり、メンテナンス性が向上する。また、当接部材は、幅方向を軸に回転自在であるため、間隙の幅が広げられた状態で移送体を下降させる際の当接部材と可動部材との摩擦力を低減できる。
更に、前記固定部材は、背面部と一対の側面部を有し、平面視略C字状であり、前記可動部材は、長辺部と短辺部とが湾曲部を介して連設され、側面視略J字状であり、前記短辺部が前記背面部に対向する状態で一対の前記側面部の間に配置されるとともに、前記湾曲部が一対の前記側面部に枢着され、前記付勢部材は、前記可動部材の前記短辺部を前記固定部材の前記背面部の側に付勢し、前記開閉装置は、前記可動部材を回転させ、前記短辺部と前記背面部との間に前記スティックが挿通可能な間隙を形成するので、スティックの傷つきや摩耗物の発生を確実に抑制でき、スティック付き冷菓の品質を向上できるスティック付き冷菓抜取装置を提供することができる。
更に、モールド内で固化されたスティック付き冷菓のスティックを把持して前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜くスティック付き冷菓抜取装置であって、前記モールドを外方から加熱する加熱装置と、押し込まれた前記スティックを把持する把持機構を有する移送体と、前記移送体を昇降させる昇降装置とを備え、前記把持機構は、固定部材と、可動部材と、前記可動部材を前記固定部材の側に付勢する付勢部材とを有し、更に、前記スティック付き冷菓抜取装置は、前記把持機構によって前記スティックを把持する際に、前記可動部材を前記固定部材から離間させ、前記固定部材との間に前記スティックが挿通可能な間隙を形成する開閉装置を備え、前記開閉装置は、前記移送体の搬送方向に直交して、幅方向へ水平に伸びる円筒状の当接部材と、その円筒状の前記当接部材内に挿通され、前記幅方向を軸に回転自在に前記当接部材を支持する支持シャフトと、前記幅方向を軸に前記支持シャフトを回転自在に支持するケーシングと、出力軸がギアを介して前記支持シャフトに連動連結されたモータとを備え、前記支持シャフトは、前記幅方向において前記当接部材より外方側に、平行に対向するように下方に折り曲げられた支持部と、前記支持部の両端から前記幅方向外方へ延びて前記ケーシングに回動自在に支持される軸部を有し、前記開閉装置は、前記モータによって前記支持シャフトを回転させ、前記当接部材が前記可動部材に当接して前記可動部材を前記固定部材から離間させるので、スティックの傷つきや摩耗物の発生を確実に抑制でき、スティック付き冷菓の品質を向上できるスティック付き冷菓抜取装置を提供することができる。また、スティックに反りがあった場合やスティックが斜めに挿入された場合であっても、その許容範囲が広がり、生産効率が向上する。また、冷菓が比較的柔らかい場合にスティックがずれたり、抜け落ちたりすることを防止することができる。また、付勢部材の強度の調節が容易となり、メンテナンス性が向上する。また、当接部材は、幅方向を軸に回転自在であるため、間隙の幅が広げられた状態で移送体を下降させる際の当接部材と可動部材との摩擦力を低減できる。また、搬送方向における省スペース化が図れる。
本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置を備えるスティック付き冷菓製造装置の一例が示された概略構成図である。 図1のスティック付き冷菓抜取装置の要部概略平面図である。 図2のスティック付き冷菓抜取装置の要部を移送体の搬送方向の上流側から見た概略図である。 把持機構の概略斜視図である。 把持機構の固定部材と可動部材が示された概略斜視図である。 把持機構の概略側面図である。 把持機構のスティックの把持前の状態が示された概略側面図である。 把持機構の間隙形成時の状態が示された概略側面図である。 把持機構のスティックの挿入時の状態が示された概略側面図である。 把持機構のスティックの把持後の状態が示された概略側面図である。 別の実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置の一例が示された要部概略平面図である。 把持機構のスティックの把持前の状態が示された概略側面図である。 把持機構の間隙形成時の状態が示された概略側面図である。 把持機構のスティックの挿入時の状態が示された概略側面図である。 把持機構のスティックの把持後の状態が示された概略側面図である。 本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取方法の概要が示された流れ図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。まず、本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置を備えるスティック付き冷菓製造装置について詳細に説明する。図1は本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置20を備えるスティック付き冷菓製造装置1の一例が示された概略構成図である。なお、図1には、後述するモールド2の搬送方向d1及び後述する移送体22の搬送方向d2が矢印で示されている。また、以下では、説明の便宜上、モールド2の搬送方向d1及び移送体22の搬送方向d2に対して直交して、かつ水平方向である図1における手前側と奥側に延びる方向を幅方向とする。また、図1におけるスティック付き冷菓抜取装置20の後述する搬送装置24の側を上とし、後述するコンベア3の側を下とする。
図1に示されるように、スティック付き冷菓製造装置1は、モールド2を搬送するコンベア3と、モールド2内に冷菓の原料4を供給する充填装置5と、モールド2を冷却するブライン槽6と、部分的に固化された半固化状態の原料4にスティック7を挿入するスティック挿入装置8と、モールド2を洗浄するモールド洗浄装置9などとともに、本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置20を備える。
コンベア3は、いわゆるチェーンコンベアであり、幅方向に所定の間隔を有して配置された図示せぬ一対のチェーンと、幅方向に延びて一対のチェーンの間に取り付けられる複数の図示せぬ支持板と、チェーンにかみ合う図示せぬスプロケットと、スプロケットを回転させる図示せぬモータなどから構成される。複数の支持板は、搬送方向d1に所定の間隔を有して配置されており、それぞれの支持板には、幅方向に一列に整列した複数のモールド2が取り付けられている。そして、コンベア3はモールド2を所定のタイミングで間欠的に搬送するように構成されている。モールド2は、スティック付き冷菓10の外形に対応した有底筒形状であり、開口11がコンベア3の外方側に位置するようにコンベア3に取り付けられる。なお、コンベア3は、モールド2を所定のタイミングで間欠的に搬送可能な構成であれば良く、例えばベルトコンベアであっても構わない。
充填装置5は、コンベア3の上方に位置している。充填装置5は、冷菓の原料4を収容するホッパー12と、図示せぬ充填バルブなどを備える。充填装置5は、コンベア3と同期が取られており、コンベア3によるモールド2の間欠搬送における停止状態の際に、モールド2の開口11から所定量の原料4をモールド2内に供給するように構成されている。なお、充填装置5は、モールド2内に冷菓の原料4を供給可能な構成であれば良く、例えば原料4が固形物と液状物とが混合された混合物の場合などにおいては、固形物と液状物とを攪拌混合させる攪拌装置を備えても構わない。
ブライン槽6は、充填装置5よりも搬送方向d1の下流側に位置している。ブライン槽6内には、冷媒としてのブライン13が満たされている。ブライン槽6には、ブライン13を冷却する図示せぬブライン供給装置が図示せぬブライン供給管及びブライン排出管を介して連結されている。ブライン13は、ブライン槽6とブライン供給装置との間を循環されることで、ブライン槽6における温度が所定の温度、例えばマイナス20度からマイナス40度に保たれている。ブライン13としては、塩化カルシウム水溶液や塩化ナトリウム水溶液や塩化マグネシウム水溶液などを用いることができる。ここで、充填装置5よりも搬送方向d1の下流側におけるコンベア3は、モールド2がブライン13に浸漬されるように下方へ向けて傾斜している。そして、原料4が充填されたモールド2は、開口11がブライン13の液面より上方に位置した状態でブライン13に浸漬されながら搬送され、モールド2内の原料4が冷却されて固化される。
スティック挿入装置8は、コンベア3の上方であって、充填装置5よりも搬送方向d1の下流側であり、モールド2に充填された原料4がブライン13によって半固化状態とされる位置に配置されている。スティック挿入装置8は、コンベア3と同期が取られており、コンベア3によるモールド2の間欠搬送における停止状態の際に、モールド2の開口11から半固化状態の原料4にスティック7を挿入するように構成されている。ここで、スティック7は、木材から構成される細長い平板状であり、その板厚の方向が搬送方向d1となる向きで原料4に挿入される。なお、スティック7は、円柱状や角柱状であっても良く、樹脂などから構成されても良い。また、スティック挿入装置8は、部分的に固化された半固化状態の原料4にスティック7を挿入可能な構成であれば良く、その構成は特に限定されるものではない。
スティック挿入装置8よりも搬送方向d1の下流側におけるコンベア3は、ブライン13からモールド2が離脱するように上方へ向けて傾斜しており、この傾斜部より下流側に本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置20が配置される。なお、モールド2がブライン13から離脱する際には、モールド2内の原料4は全体が固化された状態である。詳細については後述するが、スティック付き冷菓抜取装置20は、原料4がモールド2内で冷却されて全体が固化されたスティック付き冷菓10をモールド2から引き抜くように構成されている。
モールド洗浄装置9は、コンベア3の下方であって、スティック付き冷菓抜取装置20よりも搬送方向d1の下流側であり、搬送方向d1が反転された位置(コンベア3の戻り側)に配置されている。モールド洗浄装置9は、スティック付き冷菓抜取装置20によってスティック付き冷菓10が引き抜かれて空になったモールド2を洗浄するように構成されており、洗浄液をモールド2へ噴射する図示せぬ噴射装置と、空気をモールド2へ吹き付ける図示せぬ水切り装置などを備える。モールド洗浄装置9は、噴射装置によって洗浄液をモールド2に噴射して空になったモールド2を洗浄し、水切り装置によって空気をモールド2に吹き付けて洗浄時に付着した洗浄液などの水分を除去する。洗浄液としては、水、お湯、消毒液などを用いることができ、水切り装置が吹き付ける空気は加温された温風とすることができる。そして、モールド洗浄装置9によって洗浄されたモールド2は、コンベア3によって充填装置5の位置へと再び搬送される。なお、モールド洗浄装置9は、スティック付き冷菓10が引き抜かれて空になったモールド2を洗浄可能な構成であれば良く、その構成は特に限定されるものではない。
次に、本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置20について詳述する。図1〜図3に示されるように、スティック付き冷菓抜取装置20は、モールド2を外方から加熱する加熱装置21と、押し込まれたスティック7を把持する把持機構50を有する複数の移送体22と、移送体22を昇降させる昇降装置23と、移送体22を搬送する搬送装置24と、開閉装置80と、把持機構50からスティック付き冷菓10を解放させる解放装置25などを備える。ここで、図2は、図1のスティック付き冷菓抜取装置20の要部概略平面図であり、図3は、図2のスティック付き冷菓抜取装置20の要部を移送体22の搬送方向d2の上流側から見た概略図である。なお、図2には、移送体22の搬送方向d2が矢印で示されており、図3における移送体22の搬送方向d2は手前側から奥側へ向かう向きである。
加熱装置21は、モールド2を外方から加熱し、原料4の全体が固化されたスティック付き冷菓10のモールド2の内面と接触している部分を融解させるように構成されており、温水をモールド2の外面に吹き付ける噴射装置26などを備える。加熱装置21は、噴射装置26によって温水をモールド2の外面に吹き付けてモールド2を外方から加熱する。スティック付き冷菓10のモールド2の内面と接触している部分が吹き付けられた温水の伝熱によって融解されることで、スティック付き冷菓10がモールド2から引き抜き易くなる。なお、加熱装置21は、モールド2を外方から加熱し、スティック付き冷菓10のモールド2の内面と接触している部分を融解可能な構成であれば良く、例えばヒータによってモールド2を外方から加熱する構成であっても構わない。
移送体22は、幅方向に延びる略四角柱状であり、両端部に水平方向外方へ延びる平板状のスライド部28を有する支持部材27と、幅方向に所定の間隔を有して支持部材27に取り付けられた複数の把持機構50などを備える。詳細については後述するが、把持機構50は、押し込まれたスティック7を把持するように構成されている。そして、複数の把持機構50は、支持部材27の側面であって搬送方向d2の上流側に取り付けられており、幅方向に一列に整列された複数のモールド2に対応している。両端部にある平板状の各スライド部28は、上下方向に貫通する2つの貫通孔29を有する。貫通孔29は、搬送装置24の後述するチェーン39に取り付けられた係合ピン44に対応している。
昇降装置23は、幅方向に所定の間隔を有して配置されて上下方向に延びる一対のラック31と、ラック31を上下方向にスライド可能に支持する図示せぬケーシングと、一対のラック31にそれぞれかみ合う一対のピニオン32と、一対のピニオン32を連結させる幅方向に延びるシャフト33と、出力軸がギヤ34、35を介してシャフト33に連動連結されたモータ36などを備える。一対のラック31の幅方向の間隔は、移送体22の幅方向の長さに対応している。ラック31の下端部には、幅方向と平行な鉛直断面の形状が略C字状の保持部材37が取り付けられている。保持部材37は、開口38が幅方向の中央側に位置してラック31に取り付けられている。開口38の上下方向の幅は、支持部材27におけるスライド部28の上下方向の幅に対応している。
そして、昇降装置23は、一対の保持部材37によって支持部材27の両端部のスライド部28をそれぞれ保持し、モータ36によってシャフト33を回転させることで、一対のラック31を同期させて上下にスライドさせて移送体22を昇降させることができるように構成されている。ここで、昇降装置23は、コンベア3と同期が取られており、コンベア3によるモールド2の間欠搬送における停止状態の際に、加熱装置21によってモールド2の内面と接触している部分が融解されたスティック付き冷菓10へ向けて移送体22を下降させ、把持機構50にスティック付き冷菓10のスティック7を押し込み、把持機構50によってスティック7を把持した状態で移送体22を上昇させるように構成されている。
なお、昇降装置23は、把持機構50にスティック付き冷菓10のスティック7が押し込まれるように移送体22を移動させるとともに、モールド2の開口11から離間する方向へ移送体22を移動させることができる構成であれば良い。例えば、昇降装置23は、幅方向に所定の間隔を有して配置される上下方向に伸縮自在な一対のエアシリンダによって移送体22を昇降させる構成であっても良い。このような構成の場合には、エアシリンダのピストンロッドの先端に上述の保持部材37を取り付ける。
搬送装置24は、幅方向に所定の間隔を有して配置された一対のチェーン39と、幅方向と平行な鉛直断面の形状が略L字状であり、それぞれのチェーン39に沿って延びる一対のレール40と、チェーン39にかみ合う図示せぬスプロケットと、スプロケットを回転させる図示せぬモータなどから構成される。一対のレール40の幅方向の間隔は、移送体22の幅方向の長さに対応している。チェーン39は、内側及び外側に対をなして取り付けられる複数の支持ブラケット41を有する。対をなす複数の支持ブラケット41は、搬送方向d2に所定の間隔を有して配置される。支持ブラケット41は、幅方向と平行な鉛直断面の形状が略L字状であり、鉛直方向に延びる装着面部42と幅方向に延びる接触面部43とを有する。内側及び外側の支持ブラケット41は、それぞれ接触面部43がチェーン39の内側及び外側に位置するように取り付けられている。チェーン39の幅方向の外側に位置する支持ブラケット41は、接触面部43からチェーン39の外周側(図3での下側)へ突出する2つの係合ピン44を有する。2つの係合ピン44は、移送体22のスライド部28が有する2つの貫通孔29に対応する。
移送体22は、チェーン39の外周側に位置しており、支持ブラケット41の接触面部43が平板状のスライド部28の一面(図3での上)側に接触している。なお、スライド部28の2つの貫通孔29には、支持ブラケット41の係合ピン44が差し込まれる。一方で、スライド部28の他面側にはレール40が接触している。つまり、移送体22は、チェーン39の支持ブラケット41と、レール40とによって挟み込まれるように支持されている。そして、搬送装置24は、モータによってチェーン39を駆動させることで、支持部材27の両端部のスライド部28がそれぞれレール40上を摺動し、移送体22がレール40に沿って搬送されるように構成されている。なお、搬送装置24は、上述のコンベア3と同様に、移送体22を所定のタイミングで間欠的に搬送するように構成されており、コンベア3と同期が取られている。
ここで、レール40は、上述の昇降装置23に対応する部位が切り欠かれている。この切り欠かれた部位には昇降装置23の保持部材37が嵌り込み、レール40の切り欠かれた部位が保持部材37によって補填されるように構成されている。そして、搬送装置24は、移送体22の支持部材27の両端部のスライド部28が保持部材37の位置に到達した際に、移送体22の搬送が間欠的な停止状態とされ、移送体22を昇降装置23に受け渡すように構成されている。なお、搬送装置24は、移送体22を所定のタイミングで間欠的に搬送可能であり、移送体22を昇降装置23と受け渡し可能な構成であれば良く、例えばチェーン39に替わってベルトを備える構成であっても良い。
把持機構50は、図4〜図6に示されるように、固定部材51と、可動部材52と、付勢部材53と、支柱54などを備え、移送体22の支持部材27に取り付けられ、固定部材51と可動部材52との間に押し込まれたスティック7を把持することができるように構成されている。ここで、図4は、上方から見る把持機構50の概略斜視図であり、図5は、把持機構50の固定部材51と可動部材52が示された概略斜視図であり、図6は、把持機構50の概略側面図である。なお、図6において、付勢部材53や後述するフランジ69の記載は省略され、移送体22の支持部材27は断面で示されている。
固定部材51は、平板の幅方向の両端部が平行に対向するようにそれぞれ折り曲げられ、平面視略C字状に形成されている。そして、固定部材51は、幅方向の中央に位置する背面部55と、背面部55から立ち上がった一対の側面部56とを有する。固定部材51は、一対の側面部56に幅方向に貫通する貫通孔57が形成され、背面部55を搬送方向d2に貫通する貫通孔58が形成される。また、固定部材51は、背面部55の下端に側面部56とは逆側へ幅方向と平行に折り曲げられた誘い込み部59と、背面部55の上端に側面部56とは逆側へ幅方向に平行に折り曲げられた引っ掛け部60を有する。
可動部材52は、平板が幅方向と平行に円弧状に折り曲げられ、側面視略J字状に形成されている。そして、可動部材52は、貫通孔64を有する長辺部61と、短辺部62と、円弧状に折り曲げられた部位である湾曲部63とを有し、長辺部61と短辺部62は湾曲部63を介して連設される。また、可動部材52は、湾曲部63の幅方向の両端に、幅方向外方へ突出する枢軸66が形成された側壁65を有する。そして、可動部材52は、短辺部62が固定部材51の背面部55に対向する状態で一対の側面部56の間に配置されるとともに、枢軸66が貫通孔57に挿通されて固定部材51に枢着される。つまり、可動部材52は、湾曲部63が固定部材51の一対の側面部56に枢着され、固定部材51に対して枢軸66を軸として回転可能である。
支柱54は、把持機構50を移送体22の支持部材27に取り付けるとともに、付勢部材53を保持するように構成される。支柱54は、円柱状に形成され、一端部に図示せぬおねじを有し、他端部に平面視略円錐台筒状のフランジ67が固設されている。支柱54は、おねじが形成された一端部側が可動部材52の貫通孔64と固定部材51の貫通孔58と支持部材27に形成された貫通孔30に挿通され、おねじにかみ合う2つのナット68によって支持部材27に固定されている。ここで、2つのナット68は、固定部材51の背面部55と支持部材27とを挟み込むようにして支柱54のおねじとかみ合っている。そして、把持機構50は、支柱54と2つのナット68によって支持部材27に取り付けられている。なお、固定部材51の引っ掛け部60は、支持部材27の上面と当接し、誘い込み部59は支持部材27の下面の下方に位置している。引っ掛け部60によって、把持機構50を支持部材27に取り付ける際の位置決めが容易となるとともに、把持機構50の支柱54を軸とした回転方向への傾きが生じることなく把持機構50を支持部材27に取り付けることができる。
付勢部材53は、弾性体であるコイルばねであり、弾性力によって可動部材52を固定部材51の側に付勢するように収縮された状態で組み付けられている。付勢部材53は、支柱54が挿通され、可動部材52の長辺部61とフランジ67との間に収縮された状態で組み付けられている。付勢部材53は、一端が支柱54のフランジ67によって保持され、他端が可動部材52の長辺部61に固設されたフランジ69に保持されている(図4参照)。なお、フランジ69は、支柱54のフランジ67と同様に、平面視略円錐台筒状であって、中央に支柱54が挿通される貫通孔70を有し、長辺部61の貫通孔64に対応して長辺部61に固設されている。
そして、付勢部材53は、固定部材51に対して枢軸66を軸として回転可能である可動部材52を固定部材51の側に付勢し、可動部材52の長辺部61が固定部材51の背面部55の上部に当接している。ここで、可動部材52の短辺部62の先端と固定部材51の背面部55との間には、スティック7の板厚よりも狭い間隙71が形成されている。また、把持機構50は、付勢部材53の付勢力に抗して枢軸66を軸に可動部材52を回転させた際に、つまり図6において可動部材52を時計回りに回転させた際に、短辺部62の先端は背面部55から離間され、間隙71の幅が広がるように構成されている。そして、把持機構50は、間隙71が形成された背面部55と短辺部62の間に、下方から上方へ向けてスティック7を押し込むことで、可動部材52が付勢部材53の付勢力に抗して枢軸66を軸に回転されて間隙71にスティック7が挿入され、付勢部材53の付勢力によって背面部55と短辺部62の先端とでスティック7を把持することができるように構成されている。
ここで、把持機構50は、固定部材51の背面部55の下端に誘い込み部59を有し、可動部材52の湾曲部63は円弧状に湾曲している。したがって、把持機構50は、誘い込み部59や湾曲部63によってスティック7を固定部材51と可動部材52との間に誘い込むことができ、スティック7の把持が容易となる。
なお、把持機構50は、固定部材51と可動部材52との間に押し込まれたスティック7を把持することができるように構成されていれば良く、上述の構成に限定されるものではない。例えば、把持機構50は、固定部材51と移送体22の支持部材27が一体に形成される構成であっても良い。また、背面部55と短辺部62の先端との間にスティック7が押し込まれる前の状態において、短辺部62の先端が背面部55と当接して間隙71が形成されない構成であっても良い。また、把持機構50は、可動部材52が固定部材51から搬送方向d2またはその逆方向に離間し、固定部材51と可動部材52との間に間隙が形成されるように可動部材52がスライド可能に固定部材51に取り付けられ、付勢部材53によって可動部材52が固定部材51の側に付勢される構成であっても良い。
次に、開閉装置80は、図1、図2に示されるように、コンベア3の上方であって、昇降装置23に隣接して配置されている。開閉装置80は、伸縮自在な一対のエアシリンダ81と、幅方向に延びる円筒状の当接部材82と、幅方向を軸に回転自在に当接部材82を支持する支持シャフト83と、エアシリンダ81に図示せぬエアバルブを介し連結された図示せぬエアコンプレッサなどを備える。一対のエアシリンダ81は、幅方向に所定の間隔を有し、搬送方向d2と逆方向にピストンロッド84が伸長するように配置される。支持シャフト83は、円筒状の当接部材82内に挿通され、当接部材82を回転自在に支持する。支持シャフト83は、両端部が一対のエアシリンダ81のピストンロッド84の先端に取り付けられている。なお、エアシリンダ81に替わって作動流体として水を用いる水圧シリンダなどを用いることができるものの、衛生上の観点においてエアシリンダ81を用いることが好ましい。
そして、開閉装置80は、昇降装置23と同期が取られて連動するように構成されており、図7〜図10に示されるように、把持機構50によってスティック7を把持する際に、可動部材52を固定部材51から離間させ、固定部材51との間にスティック7が挿通可能な間隙を形成するように構成されている。図7は、把持機構50のスティック7の把持前の状態が示された概略側面図であり、図8は、把持機構50の間隙形成時の状態が示された概略側面図であり、図9は、把持機構50のスティック7の挿入時の状態が示された概略側面図であり、図10は、把持機構50のスティック7の把持後の状態が示された概略側面図である。ここで、図7〜図10において、コンベア3、加熱装置21、昇降装置23、搬送装置24などの各種装置や、把持機構50の付勢部材53やフランジ69の記載は省略され、移送体22の支持部材27は断面で示されている。
開閉装置80は、図7に示されるように、昇降装置23によって移送体22がスティック付き冷菓10へ向けて下降する際に、スティック7が把持機構50に押し込まれる直前にピストンロッド84を伸長させ、図8に示されるように、当接部材82を長辺部61に短辺部62の側から当接させて可動部材52を回転させ、間隙71の幅をスティック7の板厚より広げるように構成されている。また、開閉装置80は、図9に示されるように、昇降装置23による移送体22の降下が終了するまで、つまり、スティック7が把持機構50に押し込まれるまで、エアシリンダ81のピストンロッド84を伸長させた状態に維持し、図10に示されるように、スティック7が把持機構50に押し込まれた後に、エアシリンダ81のピストンロッド84が収縮するように構成されている。ピストンロッド84が収縮することで、付勢部材53の付勢力によって可動部材52が枢軸66を軸として固定部材51の側に回転され、短辺部62の先端と固定部材51とによってスティック7が把持される。そして、昇降装置23によって移送体22を上昇させて、移送体22をモールド2の開口11から離間する方向へ移動させることで、スティック付き冷菓10がモールド2から引き抜かれる。
つまり、スティック付き冷菓抜取装置20は、スティック7を把持する際に、開閉装置80によって予め可動部材52を固定部材51から離間させ、固定部材51と可動部材52の間にスティック7が挿通可能な間隙71を形成し、この間隙71にスティック7を押し込むことができる。したがって、スティック7は把持機構50の固定部材51と可動部材52に強く押し付けられることなく把持機構50に押し込まれるので、スティック7には、固定部材51と可動部材52による大きな摩擦力が発生せず、スティック7に傷や摩耗が生じたり、スティック7の摩耗物がスティック付き冷菓10に付着したりすることがなく、スティック付き冷菓10の品質を向上できる。また、スティック7に反りがあった場合やスティック7が斜めに挿入された場合であっても、その許容範囲が広くなるので、生産効率が向上する。また、原料4が例えば乳製品などであって固化された状態が比較的柔らかい場合に、スティック7がずれたり、抜け落ちたりすることを防止することができる。また、付勢部材53の強度の調節が容易となり、メンテナンス性が向上する。また、当接部材82は、幅方向を軸に回転自在であるため、間隙71の幅が広げられた状態で移送体22を下降させる際の当接部材82と長辺部61との摩擦力が低減される。
解放装置25は、図1に示すように、昇降装置23よりも搬送方向d2の下流側に配置されている。解放装置25は、幅方向に延びる図示せぬ解放棒と、図示せぬモータなどによって解放棒を回動させる図示せぬ回動装置などを備える。解放装置25は、搬送装置24と同期が取られており、搬送装置24による移送体22の間欠搬送における停止状態の際に、上述の開閉装置80と同様に、解放棒を把持機構50の長辺部61に短辺部62の側から当接させて可動部材52を回転させ、スティック付き冷菓10を把持機構50から解放させるように構成されている。把持機構50から解放されたスティック付き冷菓10は、解放装置25の下方に位置する取り出し口45によって受け取られて製造ラインから排出される。そして、スティック付き冷菓10が解放された移送体22は、搬送装置24によって昇降装置23の位置へと再び搬送される。なお、解放装置25は、把持機構50からスティック付き冷菓10を解放させることができる構成であれば良く、その構成は特に限定されるものではない。
そして、以上に挙げられた各種装置と本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置20とを備えるスティック付き冷菓製造装置1が用いられてスティック付き冷菓10が製造される。まず、充填装置5によって、コンベア3によるモールド2の間欠搬送における停止状態の際に、モールド2の開口11から所定量の原料4がモールド2内に供給される。次に、コンベア3によって、原料4が充填されたモールド2がブライン槽6内のブライン13に浸漬された状態で搬送され、原料4が冷却されて固化する。次に、スティック挿入装置8によって、コンベア3によるモールド2の間欠搬送における停止状態の際に、モールド2の開口11から半固化状態の原料4にスティック7が挿入される。次に、コンベア3によって、モールド2がブライン槽6内のブライン13に浸漬された状態で更に搬送され、原料4が更に冷却されて全体が固化する。そして、スティック付き冷菓抜取装置20によって、原料4がモールド2内で冷却されて全体が固化されたスティック付き冷菓10がモールド2から引き抜かれて、スティック付き冷菓10が製造される。なお、モールド2から引き抜かれたスティック付き冷菓10は、スティック付き冷菓抜取装置20によって、取り出し口45へ搬送されて製造ラインから排出された後、包装されて消費者に提供される最終製品とされる。
以上に説明がなされたように、本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置20は、モールド2内で固化されたスティック付き冷菓10のスティック7を把持してスティック付き冷菓10をモールド2から引き抜くものであり、モールド2を外方から加熱する加熱装置21と、押し込まれたスティック7を把持する把持機構50を有する移送体22と、移送体22を昇降させる昇降装置23とを備え、把持機構50は、固定部材51と、可動部材52と、可動部材52を固定部材51の側に付勢する付勢部材53とを有し、更に、スティック付き冷菓抜取装置20は、把持機構50によってスティック7を把持する際に、可動部材52を固定部材51から離間させ、固定部材51との間にスティック7が挿通可能な間隙71を形成する開閉装置80を備えることを特徴とする。
そして、本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置20によれば、スティック7の傷つきや摩耗物の発生を確実に抑制でき、スティック付き冷菓10の品質を向上できるスティック付き冷菓抜取装置を提供することができる。
ここで、本願における冷菓とは、アイスキャンディー、アイスクリーム、シャーベットなどに例示される原料を冷却して固化された食品の総称であり、原料は液状物や液状物と固形物とが混合された混合物とすることができる。液状物としては、例えば糖液であるシロップ、果汁、牛乳や乳製品を主原料としたアイスクリームなどの原料、チョコレートなどを用いることができる。固形物としては、例えば氷、チョコレートやラムネなどの菓子、アーモンドなどのナッツ、みかんなどのフルーツなどを用いることができる。
また、スティック付き冷菓製造装置1は上述の構成に限定されるものではなく、モールド2内の原料4を冷却して固化することでスティック付き冷菓10を製造するように構成されていれば良い。例えば、スティック付き冷菓製造装置1は、異なる原料をモールド2内に供給する複数の充填装置と、モールド2内の半固化状態の原料を吸引する吸引装置などを備え、原料の供給と原料の冷却と半固化状態の原料の吸引を繰り返すことによって、スティック付き冷菓10を複数の原料の層から構成される多層構造とするように構成されていても良い。
また、本実施形態のスティック付き冷菓抜取装置20は上述の構成に限定されるものではなく、モールド2内で固化されたスティック付き冷菓10のスティック7を把持してスティック付き冷菓10をモールド2から引き抜くように構成されていれば良い。例えば、昇降装置23と解放装置25との間に、モールド2から引き抜かれたスティック付き冷菓10の表面にチョコレート掛けなどのコーティング処理を施すコーティング装置を備える構成であっても良い。
また、開閉装置80は上述の構成に限定されるものではなく、把持機構50によってスティック7を把持する際に、可動部材52を固定部材51から離間させ、固定部材51との間にスティック7が挿通可能な間隙71を形成するように構成されていれば良い。例えば、開閉装置80は、一対のエアシリンダ81、当接部材82、支持シャフト83を、昇降装置23に連動して一体的に昇降させる別の昇降装置を備える構成であっても良い。別の昇降装置としては、上下方向に伸縮可能に構成された一対のエアシリンダが例示される。そして、この一対のエアシリンダのピストロンドの先端に、一対のエアシリンダ81がそれぞれ取り付けられる。
このような構成にすることで、移送体22の下降の際に、当初からスティック7が挿通可能な間隙71を形成した状態で移送体22を下降させることができ、昇降装置23と開閉装置80との連動が容易となる。昇降装置23による昇降動作と開閉装置80による間隙71の形成動作とのタイミングにずれが生じにくくなり、スティック7が挿通可能な間隙71を確実に形成することができ、スティック7の傷や摩耗の発生や、スティック7の摩耗物のスティック付き冷菓10への付着をより確実に防止することができ、スティック付き冷菓10の品質を向上できる。
また、スティック付き冷菓抜取装置20は、図11に示されるような構成であっても良い。ここで、図11は、別の実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置120の一例が示された要部概略平面図である。なお、スティック付き冷菓抜取装置120は、上述のスティック付き冷菓抜取装置20における開閉装置80が異なる構成であり、開閉装置80の構成以外は、スティック付き冷菓抜取装置20と同様の構成である。そして、上述のスティック付き冷菓抜取装置20と同様の構成については、同一の符号が付された上で、その説明は適宜省略される。
スティック付き冷菓抜取装置120の開閉装置180は、開閉装置80と同様に、コンベア3の上方であって、昇降装置23に隣接して配置されている。そして、図11に示すように、開閉装置180は、幅方向に延びる円筒状の当接部材182と、幅方向を軸に回転自在に当接部材182を支持する支持シャフト183と、幅方向を軸に支持シャフト183を回転自在に支持する図示せぬケーシングと、出力軸がギヤ184、185を介して支持シャフト183に連動連結されたモータ186などを備える。支持シャフト183は、幅方向に延びる円柱が折り曲げられて形成されており、中央で当接部材182を回転自在に支持する。支持シャフト183は、当接部材182より幅方向の外方側に、平行に対向するように下方へ折り曲げられた支持部187と、支持部187の両端から幅方向外方へ延びて図示せぬケーシングに回転自在に支持される軸部188とを有する。一方の軸部188の端にギヤ184が固定されており、モータ186はギヤ184、185を介して支持シャフト183に連動連結されている。
そして、開閉装置180は、開閉装置80と同様に、昇降装置23と同期が取られて連動するように構成されており、図12〜図15に示されるように、把持機構50によってスティック7を把持する際に、可動部材52を固定部材51から離間させ、固定部材51との間にスティック7が挿通可能な間隙71を形成するように構成されている。図12は、別の実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置120における把持機構50のスティック7の把持前の状態が示された概略側面図であり、図13は、把持機構50の間隙形成時の状態が示された概略側面図であり、図14は、把持機構50のスティック7の挿入時の状態が示された概略側面図であり、図15は、把持機構50のスティック7の把持後の状態が示された概略側面図である。ここで、図12〜図15において、コンベア3、加熱装置21、昇降装置23、搬送装置24などの各種装置や、把持機構50の付勢部材53やフランジ69の記載は省略され、移送体22の支持部材27は断面で示されている。
開閉装置180は、図12に示されるように、昇降装置23によって移送体22がスティック付き冷菓10へ向けて下降する際に、スティック7が把持機構50に押し込まれる直前でモータ186によって支持シャフト183を所定の角度まで回転させ、図13に示されるように、当接部材182を長辺部61に短辺部62の側から当接させて可動部材52を回転させ、間隙71の幅がスティック7の板厚より広がるように構成されている。また、開閉装置180は、図14に示されるように、昇降装置23による移送体22の降下が終了するまで、つまり、スティック7が把持機構50に押し込まれるまで、支持シャフト183を所定の角度まで回転させた状態に維持し、図15に示されるように、スティック7が把持機構50に押し込まれた後に、モータ186によって支持シャフト183を上述とは逆方向に回転させるように構成されている。モータ186によって支持シャフト183が回転することで、付勢部材53の付勢力によって可動部材52が枢軸66を軸として固定部材51の側に回転され、短辺部62の先端と固定部材51とによってスティック7が把持される。そして、昇降装置23によって移送体22を上昇させて、移送体22をモールド2の開口11から離間する方向へ移動させることで、スティック付き冷菓10がモールド2から引き抜かれる。
つまり、スティック付き冷菓抜取装置120は、スティック付き冷菓抜取装置20と同様に、スティック7を把持する際に、開閉装置180によって予め可動部材52を固定部材51から離間させ、固定部材51と可動部材52の間にスティック7が挿通可能な間隙71を形成し、この間隙71にスティック7を押し込むことができる。したがって、このような構成の開閉装置180を備えるスティック付き冷菓抜取装置120は、上述のスティック付き冷菓抜取装置20と同様に、スティック7を把持する際に、スティック7には、固定部材51と可動部材52による大きな摩擦力が発生せず、スティック7に傷や摩耗が生じたり、スティック7の摩耗物がスティック付き冷菓10に付着したりすることがなく、スティック付き冷菓10の品質を向上できる。また、当接部材182は、幅方向を軸に回転自在であるため、間隙71の幅が広げられ状態で移送体22を下降させる際の当接部材182と長辺部61との摩擦力が低減される。また、搬送方向d2における省スペース化が図れる。
次に、開閉装置80を備える本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置20を例示して、スティック付き冷菓10のモールド2からの抜取方法について説明する。図16は、スティック付き冷菓10のモールド2からの抜取工程の概要が示された流れ図である。
本実施形態は、少なくともモールド2を外方から加熱する工程と、固定部材51と、可動部材52と、可動部材52を固定部材51の側に付勢する付勢部材53とを有し、移送体22に取り付けられた把持機構50にスティック7を押し込んで把持する工程と、移送体22をモールド2の開口11から離間する方向へ移動させてスティック付き冷菓10をモールド2から引き抜く工程と、を備える。そして、本実施形態は、スティック7を把持する際に、予め可動部材52を固定部材51から離間させ、固定部材51と可動部材52の間にスティックが挿通可能な間隙71を形成することを特徴とする。
まず、加熱装置21によって、モールド2の外方からの加熱が行われる(ステップS1)。モールド2は、加熱装置21の噴射装置26によって温水が外面に吹き付けられて外方から加熱され、原料4の全体が固化されたスティック付き冷菓10のモールド2の内面と接触している部分が融解される。
次に、昇降装置23によって、コンベア3によるモールド2の間欠搬送における停止状態の際に、移送体22がスティック付き冷菓10へ向けて下降される(ステップS2)。ここで、把持機構50の可動部材52は、付勢部材53によって固定部材51の側に付勢されており、可動部材52の短辺部62の先端と固定部材51の背面部55との間の間隙71の幅は、スティック7の板厚よりも狭い状態である。
次に、昇降装置23によって移送体22が降下している際に、スティック7が把持機構50に押し込まれる直前で、開閉装置80によって、可動部材52が枢軸66を軸として回転され、スティック7が挿通可能な間隙71が形成される(ステップS3)。より詳細には、開閉装置80のエアシリンダ81のピストンロッド84が伸長されて、当接部材82が長辺部61に短辺部62の側から当接し、付勢部材53の付勢力に抗して可動部材52が枢軸66を軸として回転される。そして、可動部材52が枢軸66を軸として回転されることで、短辺部62の先端が固定部材51から離間し、間隙71の幅が広げられる。このようにして広げられた間隙71の幅は、スティック7の板厚よりも広く、スティック7の挿入が可能である。
次に、開閉装置80によって間隙71の幅が広げられた状態で、更に移送体22が下降され、スティック7が把持機構50に押し込まれる(ステップS4)。ここで、間隙71の幅はスティック7の板厚よりも広く、間隙71にスティック7を挿通することができるため、スティック7は固定部材51と可動部材52によって挟まれることなく把持機構50に押し込まれる。
つまり、開閉装置80によって予め可動部材52を固定部材51から離間させ、固定部材51と可動部材52の間に形成されたスティック7が挿通可能な間隙71にスティック7が押し込まれる。したがって、スティック7には、固定部材51と可動部材52による大きな摩擦力が発生せず、スティック7に傷や摩耗が生じたり、スティック7の摩耗物がスティック付き冷菓10に付着したりすることがなく、スティック付き冷菓10の品質を向上できる。また、スティック7に反りがあった場合やスティック7が斜めに挿入された場合であっても、その許容範囲が広くなるので、生産効率が向上する。また、原料4が例えば乳製品などであって固化された状態が比較的柔らかい場合に、スティック7がずれたり、抜け落ちたりすることを防止することができる。また、付勢部材53の強度の調節が容易となり、メンテナンス性が向上する。
次に、開閉装置80のエアシリンダ81のピストンロッド84が伸縮されて、付勢部材53の付勢力によって可動部材52が枢軸66を軸として固定部材51の側に回転され、短辺部62の先端と固定部材51とによってスティック7が把持される(ステップS5)。
ここで、ステップS2〜ステップS5である把持機構50にスティック7を押し込んで把持する工程は、移送体22を移動させる昇降装置23と、可動部材52を固定部材51から離間させる開閉装置80とによって行われる。そして、開閉装置80が昇降装置23に連動することでスティック7が把持される。
次に、昇降装置23によって、移送体22が上昇されて、スティック付き冷菓10がモールド2から引き抜かれる(ステップS6)。ここで、スティック付き冷菓10のモールド2の内面と接触している部分は加熱装置21によって融解されているので、スティック付き冷菓10はモールド2から容易に引き抜かれる。
次に、モールド2から引き抜かれたスティック付き冷菓10が、搬送装置24によって移送体22と一体に解放装置25へ搬送され、解放装置25によって把持機構50から解放され、取り出し口45へ搬送されて製造ラインから排出される(ステップS7)。
以上に説明がなされたように、本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取方法は、モールド2内で固化されたスティック付き冷菓10のスティック7を把持してスティック付き冷菓10をモールド2から引き抜くスティック付き冷菓抜取方法であって、モールド2を外方から加熱する工程と、固定部材51と、可動部材52と、可動部材52を固定部材51の側に付勢する付勢部材53とを有し、移送体22に取り付けられた把持機構50にスティック7を押し込んで把持する工程と、移送体22をモールド2の開口11から離間する方向へ移動させてスティック付き冷菓10をモールド2から引き抜く工程と、を備え、スティック7を把持する際に、予め可動部材52を固定部材51から離間させ、固定部材51と可動部材52の間にスティック7が挿通可能な間隙71を形成することを特徴とする。
そして、本実施形態に係るスティック付き冷菓抜取方法によれば、スティック7の傷つきや摩耗物の発生を確実に抑制でき、スティック付き冷菓10の品質を向上できるスティック付き冷菓抜取方法を提供することができる。
ここで、上述した別の実施形態に係るスティック付き冷菓抜取装置120は、開閉装置80が異なるだけであり、同様のスティック付き冷菓抜取方法とすることができるので、その説明は省略する。
なお、開閉装置80が、上述したように、一対のエアシリンダ81、当接部材82、支持シャフト83を、昇降装置23に連動して一体的に昇降させる別の昇降装置を備える構成の場合には、ステップS2〜ステップS5である把持機構50にスティック7を押し込んで把持する工程において、ステップS2とステップS3の順序が入れ替わる。より詳細には、移送体22がスティック付き冷菓10へ向けて下降される(ステップS2)前に、開閉装置80によって、可動部材52が枢軸66を軸として回転し、スティック7の板厚よりも広い間隙71が形成される(ステップS3)。そして、開閉装置80によって間隙71の幅が広げられた状態で、移送体22が下降され、スティック7が把持機構50に押し込まれる(ステップS4)。このようなスティック付き冷菓抜取方法であっても、スティック7を把持する際に、予め可動部材52を固定部材51から離間させ、固定部材51と可動部材52の間にスティック7が挿通可能な間隙71を形成するので、上述と同様の効果が得られる。
本開示は、スティック付き冷菓10、特に、モールド2内の原料4を冷却して固化することで製造されるスティック付き冷菓10の製造に好適に利用することができる。しかしながら、本開示は、上述された実施形態に限定されるものではない。また、本開示は、スティック付き冷菓10が、例えば内部に氷、チョコレートやラムネなどの菓子などの固形物を含有する構成であっても良く、内部が多層構造とされた構成であっても良く、表面にチョコレート掛けなどのコーティング処理がなされた構成であっても良く、あらゆるスティック付き冷菓10の製造に有用である。
2 モールド
7 スティック
10 スティック付き冷菓
20,120 スティック付き冷菓抜取装置
21 加熱装置
22 移送体
23 昇降装置
50 把持機構
51 固定部材
52 可動部材
53 付勢部材
55 背面部
56 側辺部
61 長辺部
62 短辺部
63 湾曲部
71 間隙
80,180 開閉装置
81 エアシリンダ
82,182 当接部材
84 ピストンロッド

Claims (5)

  1. モールド内で固化されたスティック付き冷菓のスティックを把持して前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜くスティック付き冷菓抜取方法であって、
    前記モールドを外方から加熱する工程と、
    固定部材と、可動部材と、前記可動部材を前記固定部材の側に付勢する付勢部材とを有し、移送体に取り付けられた把持機構に前記スティックを押し込んで把持する工程と、
    前記移送体を前記モールドの開口から離間する方向へ移動させて前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜く工程と、を備え、
    前記スティックを押し込んで把持する工程は、
    前記移送体を昇降させる昇降装置によって前記移送体を前記スティック付き冷菓へ向けて下降させる工程と、
    前記スティックが前記把持機構に押し込まれる前に、予め前記可動部材を前記固定部材から離間させ、前記固定部材と前記可動部材の間に前記スティックが挿通可能な間隙形成される工程と、を含み、
    前記スティックが挿通可能な間隙が形成される工程は、伸縮自在な一対のエアシリンダと、前記移送体の搬送方向に直交して、幅方向へ水平に伸びる円筒状の当接部材と、その円筒状の前記当接部材内に挿通され、前記幅方向を軸に回転自在に前記当接部材を支持する支持シャフトとを有し、前記支持シャフトは、その両端部が一対の前記エアシリンダのピストンロッドの先端に取り付けられた開閉装置における前記ピストンロッドを伸長させるとともに、前記当接部材を前記可動部材に当接させて、前記可動部材を前記固定部材から離間させる工程を含むことを特徴とする、スティック付き冷菓抜取方法。
  2. 記開閉装置は、前記昇降装置に連動して一体的に移動することを特徴とする、請求項1に記載のスティック付き冷菓抜取方法。
  3. モールド内で固化されたスティック付き冷菓のスティックを把持して前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜くスティック付き冷菓抜取装置であって、
    前記モールドを外方から加熱する加熱装置と、押し込まれた前記スティックを把持する把持機構を有する移送体と、前記移送体を昇降させる昇降装置とを備え、
    前記把持機構は、固定部材と、可動部材と、前記可動部材を前記固定部材の側に付勢する付勢部材とを有し、
    更に、前記スティック付き冷菓抜取装置は、前記把持機構によって前記スティックを把持する際に、前記可動部材を前記固定部材から離間させ、前記固定部材との間に前記スティックが挿通可能な間隙を形成する開閉装置を備え
    前記開閉装置は、伸縮自在な一対のエアシリンダと、前記移送体の搬送方向に直交して、幅方向へ水平に伸びる円筒状の当接部材と、その円筒状の前記当接部材内に挿通され、前記幅方向を軸に回転自在に前記当接部材を支持する支持シャフトとを備え、
    前記支持シャフトは、その両端部が一対の前記エアシリンダのピストンロッドの先端に取り付けられ、
    前記開閉装置は、前記ピストンロッドを伸長させ、前記当接部材が前記可動部材に当接して前記可動部材を前記固定部材から離間させることを特徴とする、スティック付き冷菓抜取装置。
  4. 前記固定部材は、背面部と一対の側面部を有し、平面視略C字状であり、
    前記可動部材は、長辺部と短辺部とが湾曲部を介して連設され、側面視略J字状であり、前記短辺部が前記背面部に対向する状態で一対の前記側面部の間に配置されるとともに、前記湾曲部が一対の前記側面部に枢着され、
    前記付勢部材は、前記可動部材の前記短辺部を前記固定部材の前記背面部の側に付勢し、
    前記開閉装置は、前記可動部材を回転させ、前記短辺部と前記背面部との間に前記スティックが挿通可能な間隙を形成することを特徴とする、請求項3に記載のスティック付き冷菓抜取装置。
  5. モールド内で固化されたスティック付き冷菓のスティックを把持して前記スティック付き冷菓を前記モールドから引き抜くスティック付き冷菓抜取装置であって、
    前記モールドを外方から加熱する加熱装置と、押し込まれた前記スティックを把持する把持機構を有する移送体と、前記移送体を昇降させる昇降装置とを備え、
    前記把持機構は、固定部材と、可動部材と、前記可動部材を前記固定部材の側に付勢する付勢部材とを有し、
    更に、前記スティック付き冷菓抜取装置は、前記把持機構によって前記スティックを把持する際に、前記可動部材を前記固定部材から離間させ、前記固定部材との間に前記スティックが挿通可能な間隙を形成する開閉装置を備え、
    前記開閉装置は、前記移送体の搬送方向に直交して、幅方向へ水平に伸びる円筒状の当接部材と、その円筒状の前記当接部材内に挿通され、前記幅方向を軸に回転自在に前記当接部材を支持する支持シャフトと、前記幅方向を軸に前記支持シャフトを回転自在に支持するケーシングと、出力軸がギアを介して前記支持シャフトに連動連結されたモータとを備え、
    前記支持シャフトは、前記幅方向において前記当接部材より外方側に、平行に対向するように下方に折り曲げられた支持部と、前記支持部の両端から前記幅方向外方へ延びて前記ケーシングに回動自在に支持される軸部を有し、
    前記開閉装置は、前記モータによって前記支持シャフトを回転させ、前記当接部材が前記可動部材に当接して前記可動部材を前記固定部材から離間させることを特徴とする、スティック付き冷菓抜取装置。
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