以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る計量装置の側面図であり、図2は、その平面図であり、図3は、その概略基本構成を示す側面図である。
この実施形態の計量装置は、例えば、図5に示すような湾曲した平面視楕円形状の成型ポテトチップスを被計量物pとするものであって、図2の平面図に示すように、複数列(この例では18列)の計量ラインが並列配備され、計量ライン毎に独立してそれぞれ計量を行うように構成されている。
各計量ラインは同一仕様に構成されており、以下にその構造を説明する。なお、説明の便宜上、被計量物pの搬送方向の上手側(図1〜図3の左側)を前方、搬送方向の下手側(図1〜図3の右側)を後方と呼称する。
計量ラインは、床置き設置される基台1の上に、フィーダ2、送込みコンベア3、計量コンベア4、及び、振分けコンベア5を、この順に前後一列状に配置搭載した構造となっており、フィーダ2及び各コンベア3〜5は、後述の制御装置によって制御される。フィーダ2と送込みコンベア3とによって、一定形状に成型された被計量物pを整列状態で計量コンベア4に供給する供給手段が構成されている。
計量ライン毎に、フィーダ2、送込みコンベア3、計量コンベア4、及び、振分けコンベア5によって、被計量物pを計量して振分ける計量機がそれぞれ構成される。
フィーダ2は、基台1上に搭載した駆動ケース6の上に、断面形状が上向きコの字形の搬送トレー7を前後水平に装備している。この搬送トレー7を、駆動ケース6に内装した加振機構8よって振動駆動して、搬送トレー7に載置された被計量物pを、前後に整列させながら後方に振動搬送するよう構成されている。製造ラインから送られてきた被計量物pが、適宜供給手段によって搬送トレー7の前端に供給されるようになっている。
また、このフィーダ2は、加振機構8による振動の振幅を「強」、「弱」の2段階に切り換えることができ、通常は、「強」で動作しており、後述のように、送込みコンベア3が停止しているとき、送込みコンベア3から計量コンベア4へ被計量物pの少量を追加供給するとき、及び、被計量物pの前後方向での整列密度を低くする、すなわち、被計量物pの前後方向の間隔があまり詰まっていない疎な部分を形成するために、一定期間に亘って「弱」に切り換えられる。
被計量物pの整列密度が低い疎な部分を形成するために、フィーダ2の振動の振幅を「弱」に切換える時点は、送込みコンベア3から計量コンベア4へ被計量物pの供給が開始されて設定時間が経過した時点であり、被計量物pが或る程度計量コンベア4に供給された時点である。この時点から一定時間に亘って、「弱」に切換え、フィーダ2から送込みコンベア3への単位時間当たりの被計量物の移載量を少なくして、被計量物pの整列密度が低い疎な部分を形成する。
この疎な部分は、送込みコンベア3から計量コンベア4へ被計量物pが一定量供給されて送込みコンベア3の動作が停止される部分に対応するように形成される。すなわち、送込みコンベア3から計量コンベア4には、一定量の被計量物pが供給されて送込みコンベア3の動作が停止されるのであるが、この送込みコンベア3の動作が停止される部分は、被計量物pの整列密度が低い疎な部分に対応する。
送込みコンベア3は、基台1上方に支柱9を介してコンベアフレーム10を固定設置し、このコンベアフレーム10に前後水平に巻き掛け張設した搬送ベルト11をモータ12で回転駆動するように構成されている。また、ベルト走行径路の横脇には、ベルト上の被計量物pを両側から摺接案内する側板13が固定配備されている。
また、送込みコンベア3は、モータ12の回転制御によって、その搬送速度を「高速」と「低速」の2段階に切り換えることができるようになっている。
送込みコンベア3は、計量コンベア4上の被計量物pが振分けコンベア5に搬出されて計量コンベア4上に被計量物pが存在しない状態で、計量コンベア4への被計量物pの供給を、搬送速度を「高速」にして開始する。計量コンベア4によって被計量物pを搬送しながら計量される被計量物pの動的重量値が、目標重量値未満の所定の重量値である目標前重量値に近づくと、送込みコンベア3の搬送速度が「低速」に切換えられ、前記動的重量値が、目標前重量値に達すると、一定量の被計量物pが計量コンベア4に供給されたとして、送込みコンベア3の動作が停止される。
送込みコンベア3は、被計量物pを計量コンベア4に追加供給する場合を除いて、計量コンベア4上の被計量物が、振分けコンベア5に搬出された後、再び、搬送速度を「高速」にして動作を再開し、被計量物pを計量コンベア4に供給する。
計量コンベア4は、基台1上に固定設置された計量ケース15にコンベアフレーム16を支持し、このコンベアフレーム16に前後水平に巻き掛け張設した搬送ベルト17をモータ18で回転駆動するように構成されている。また、図6に示すように、ベルト走行径路の横脇には、ベルト上の整列状態の被計量物pを両側から摺接案内する側板19が固定配備されている。そして、計量コンベア4全体の重量が、計量ケース15に内装した重量センサ20で検出されるようになっている。
また、コンベアフレーム16における後端部近くの上方に連結固定した箱形の支持ケース21に、アーム状の計量ストッパ22が横向きの支点aを中心として上下に揺動開閉自在に配備されている。この計量ストッパ22は、支持ケース21の内部に配備したロータリエアーシリンダ23によって駆動揺動されるようになっており、下方揺動した閉じ位置では、搬送ベルト17に載置されて搬送されてくる被計量物pを受け止め、上方に大きく揺動した開放位置では、被計量物pの後方への通過を許容するようになっている。
この計量ストッパ22は、計量コンベア4が動作中は、下方揺動した閉じ位置にあって、被計量物pが不所望に振分けコンベア5へ搬出されるのを防止し、計量コンベア4の動作を停止させて被計量物pの静的重量値を取得するとき、及び、静的重量値を取得した被計量物pが計量ストッパ22の位置に集合させたときには、上方に揺動した開放位置となる。
また、計量コンベア4も、モータ18の回転制御によって、その搬送速度を「高速」と「低速」の2段階に切り換えることができるようになっている。
計量コンベア4は、送込みコンベア3から供給される被計量物pの重量を、被計量物pを「高速」で搬送しながら計量し、得られた動的重量値が、目標前重量値に近づくと、精確な動的重量値を取得するために、送込みコンベア3と同様に、搬送速度が「低速」に切換えられる。計量コンベア4は、前記動的重量値が、目標前重量値に達し、上記のように送込みコンベア3の動作が停止された後も一定期間「低速」で動作して、送込みコンベア3上の被計量物pと計量コンベア4上の被計量物pとを完全に分離した状態で、動作を停止する。
計量コンベア4は、動作を停止した状態で、計量ストッパ22を開放位置に上方揺動して被計量物pの静的重量値を取得する。
取得した静的重量値に基づいて、「適量」、「過量」、「軽量」のいずれであるかが判定される。「適量」又は「過量」と判定されたときには、計量コンベア4は、「高速」で動作を開始して、閉じ位置に下方揺動された計量ストッパ22の位置に、計量した被計量物pを集合させて詰めた整列状態とする。整列された被計量物pは、振分けコンベア5に被計量物pが存在していないことを条件に、振分けコンベア5へ搬出される。なお、静的重量値の計量を完了して「高速」での動作を開始して一定期間経過したときに、計量ストッパ22の位置に、被計量物pの集合が完了したと判断する。
取得した静的重量値に基づいて、「軽量」であると判定されたときには、計量ストッパ22を閉じ位置にした状態で、送込みコンベア3及び計量コンベア4を僅かな時間動作させて被計量物pを計量コンベア4へ追加供給し、送込みコンベア3を停止させる。その後、計量コンベア4を停止させると共に、計量ストッパ2を、被計量物pに接触しないように、上方揺動させて開放位置にした後、被計量物pの重量を再計量して静的重量値を取得し、「適量」、「過量」、「軽量」のいずれであるかを判定する。
「適量」または「過量」と判定されたときには、上記のように閉じ位置に下方揺動された計量ストッパ22の位置に、被計量物pを集合させて詰めた整列状態とした後に、振分けコンベア5へ搬出し、「軽量」であるときには、再度、被計量物pの追加供給を行って静的重量値を取得するという上記動作を行う。
送込みコンベア3から計量コンベア4へ供給される被計量物pの重量が、目標前重量値に達して、送込みコンベア3を停止させる時点は、上記のようにフィーダ2の振動の振幅を「強」から「弱」に一定期間切換えることによって形成した被計量物pの整列密度が低い疎な部分が、送込みコンベア3と計量コンベア4との境界部分に到来する時点である。
したがって、計量コンベア4への被計量物pの供給が停止される部分は、被計量物pの整列状態が、前後方向であまり詰まっていない整列密度が低い疎な部分であるので、被計量物pが前後方向に詰った整列密度の高い密な部分に比べて、単位時間当りに計量コンベア4へ移載される被計量物pの移載量は少なく、移載量のバラツキを抑制することができる。
また、計量コンベア4に供給した被計量物pの静的重量値が、軽量と判定されたときには、送込みコンベア3及び計量コンベア4を短時間「低速」で動作させて被計量物pを計量コンベア4へ追加供給するのであるが、この追加供給も被計量物pの整列密度が低い疎な部分で行われることになるので、計量コンベア4へ追加供給する被計量物pの移載量、すなわち、移載する成型ポテトチップスの枚数を少なくして少量の重量の調整が可能である。
振分け手段としての振分けコンベア5は、基台1上方に支柱25を介してコンベアフレーム26を設置し、このコンベアフレーム26に前後水平に巻き掛け張設した搬送ベルト27をモータ28で回転駆動するように構成されている。また、ベルト走行径路の横脇には、ベルト上の被計量物pを摺接案内する側板29が固定配備されている。振分けコンベア5は、常時動作しており、被計量物pは、上下に駆動移動される搬出ストッパ31によって、次段への搬出が制限される。
コンベアフレーム26の前部は、ベルト駆動軸心と同心の横向きの支点bを中心として上下揺動可能に支柱25の上部に支持されると共に、エアーシリンダ30の伸縮作動によって、振分けコンベア5を通常の水平搬送姿勢と後ろ下がり傾斜した払出し搬送姿勢とに切換え可能、すなわち、振分け方向を切換え可能に構成されている。
計量コンベア4によって計量された静的重量値に基づいて、適量と判定された被計量物pは、振分けコンベア5によって水平搬送姿勢で搬送経路である次段に搬送され、過量と判定された被計量物pは、振分けコンベア5によって傾斜した払出し搬送姿勢で搬送経路外の図示しない回収容器に排出される。
また、コンベアフレーム26の後端には、上記のように上下に駆動移動される搬出ストッパ31が配備されており、エアーシリンダ32の伸縮作動によって、搬送ベルト27の上方に突出して搬送されてきた被計量物pを受け止めるストッパ作用位置と、搬送ベルト27より下方に没入して被計量物pの通過を許容する退避位置とに切換え可能に構成されている。
なお、送込みコンベア3と計量コンベア4との突合せ箇所の下方、及び、計量コンベア4と振分けコンベア5との突合せ箇所の下方には、被計量物pの破損片を収容する収容箱33がそれぞれ配備されている。
図4は、この実施形態の計量装置の制御構成を示すブロックであり、一つの計量ラインについて代表的に示しているが、制御装置34は、複数の全ての計量ラインの各計量機を制御する。
マイクロコンピュータ等によって構成される制御装置34には、重量センサ20からの荷重信号が与えられ、制御装置34は、この荷重信号をA/D変換、増幅及びフィルタ演算処理等を行って、零点重量値を取得して零点補正を行うと共に、計量コンベア4に供給される被計量物pの動的重量値や静的重量値を取得し、静的重量値に基づいて、「適量」、「過量」、「軽量」の判定を行う。
この制御装置34は、零点補正を行う零点補正部としての機能を有すると共に、今回取得した零点重量値と前回の零点補正時に取得した零点重量値との差の絶対値が、第1所定値以上であるときに、零点重量値の異常、すなわち、零点エラーとして検出する零点異常検出部としての機能を有する。
更に、この実施形態では、今回取得した零点重量値と運転開始時に取得した初期の零点重量値との差の絶対値が、第2所定値より大きいときにも、零点エラーとして検出する。なお、この第2所定値は、第1所定値よりも大きい。
この実施形態では、今回取得した零点重量値と前回の零点補正時に取得した零点重量値との差の絶対値が、第1所定値以上である零点エラーのときに、零点エラーを解消して正常な状態に復帰できるように、後述の復帰制御を行い、今回取得した零点重量値と運転開始時に取得した初期の零点重量値との差の絶対値が、第2所定値より大きい零点エラーのときには、復帰制御では、正常な状態に復帰させることはできないとして、復帰制御は行わず、作業者に報知する。
この制御装置34は、フィーダ2の加振機構8、送込みコンベア3を駆動するモータ12、計量コンベア4を駆動するモータ18、計量ストッパ駆動用のロータリエアーシリンダ23、振分けコンベア5を駆動するモータ28、振分けコンベア5の姿勢切換え用のエアーシリンダ30、搬出ストッパ駆動用のエアーシリンダ32等の各部を制御する。
この制御装置34には、タッチパネル方式の操作表示器35を操作して、目標重量値、目標前重量値、許容重量範囲、設定時間等の各種の設定が行われる一方、操作表示器35に、計量値等の各種情報や零点エラーが生じたときには、その旨が表示される。この操作表示器35は、零点エラーを報知する報知手段としての機能を有する。
以上のような構成を有する本実施形態の計量装置の動作の概要を図7、図8のフローチャートを参照しながら説明する。
起動指令に応じて、フィーダ2、送込みコンベア3、計量コンベア4、及び、振分けコンベア5が起動されると共に、計量コンベア4による計量が開始される(ステップS01)。
フィーダ2の搬送トレー7に供給された被計量物pは、振幅「強」で振動駆動されて前後に重なるように整列されながら後方に搬送され、搬送トレー7の後端から送込みコンベア3の搬送ベルト11上に移載されてゆく。
送込みコンベア3は、「高速」で駆動されており、フィーダ2から移載された被計量物pは、整列された状態のまま後方に搬送されて計量コンベア4の搬送ベルト17上に移載されてゆく。
この時、計量コンベア4も「高速」で駆動されており、送込みコンベア3から移載された被計量物pは、整列密度が高い密な整列状態で後方に搬送されながらその重量が動的に計量される。また、この時、計量ストッパ22は、閉じ位置に下方揺動されている。
計量コンベア4によって搬送されながら計量される動的重量値w(d)が、目標重量値より少ない所定の重量値である目標前重量値W1に近づくと(ステップS02)、精確な動的重量値を取得するために、送込みコンベア3及び計量コンベア4の搬送速度が「低速」に切換えられる(ステップS03)。そして、計量された動的重量値w(d)が、目標前重量値W1に達すると、送込みコンベア3が停止され(ステップS04,S05)、その一定時間後に、計量コンベア4が停止されると共に、計量ストッパ22を開放位置に揺動させる(ステップS06)。なお、送込みコンベア3の停止と共に、フィーダ2の振動の振幅が、「強」から「弱」に切換えられる。
また、図7には示されていないが、動的重量値w(d)が、目標前重量値W1に近づく前に、フィーダ2の振動の振幅が、「強」から「弱」に切換えられ、一定時間後に「強」に戻される。これによって、上記のように、フィーダ2から送込みコンベア3に移載される部分が、整列密度が低い「疎」の部分となる。この「疎」の部分が、送込みコンベア3から計量コンベア4へ被計量物pを一定量供給して送込みコンベア3の動作が停止される部分に対応する。すなわち、送込みコンベア3から計量コンベア4には、一定量の被計量物pが供給されて送込みコンベア3の動作が停止されるが、この送込みコンベア3の動作が停止される部分は、被計量物pの整列密度が低い疎な部分である。
これによって、動的重量値w(d)が目標前重量値W1に達して送込みコンベア3を停止する際に、送込みコンベア3から計量コンベア4に単位時間当たりの被計量物pの移載量が少なくなり、移載量のバラツキを抑制して計量精度を高めることができる。
ここで、設定される目標重量値の大小によって、目標前重量値W1の大小も変わり、計量コンベア4に供給される被計量物pの前後方向長さが変ることになる。従って、目標重量値W0が大きい場合には、目標前重量値W1も大きくなり、搬送方向先頭の被計量物pが、閉じ位置の計量ストッパ22に当接支持された状態になる。また、目標重量値W0が小さい場合には、目標前重量値W1も小さくなり、搬送方向先頭の被計量物pが、閉じ位置の計量ストッパ22に当接しない状態で送込みコンベア3が停止されることになる。
上記ステップS06で、計量コンベア4が停止されると共に、計量ストッパ22が開放されると、計量コンベア4における搬送ベルト17に載置支持されただけの静止状態にある被計量物pの重量が静的に計量される(ステップS07)。
その後、計量ストッパ22を閉じ位置にすると共に、計量コンベア4を計量終了時点から設定時間だけ「高速」で動作させて、計量された被計量物pを閉じ位置にある計量ストッパ22に向けて搬送し、詰めた整列状態とする(ステップS08)。
次に、図8に示すように、上記ステップS07で取得した静的重量値w(s)に基づいて、「適量」又は「過量」であるか否かが判定される(ステップS09)。
そして、「適量」又は「過量」であると判定されると、振分けコンベア5の被計量物pが排出されていることを条件に、計量ストッパ22を開放位置にすると共に、計量コンベア4を動作させ、計量済みの被計量物pを振分けコンベア5に向けて搬送する(ステップS10)。
そして、振分けコンベア5に送り込まれた被計量物pが「適量」であった場合には、搬出ストッパ31の位置に集合させ、その後、図示しない次段の装置からの開放指令によって搬出ストッパ31が下方に開放され、被計量物pは、次段の搬送手段に送り出されて包装工程に至る(ステップS15,S16)。
また、振分けコンベア5に送り込まれた被計量物pが「過量」である場合には、振分けコンベア5が下方に揺動されると共に、搬出ストッパ31が開放され、「過量」の被計量物pは、搬送経路外の図示しない回収容器に回収される(ステップS15,S17)。
上記ステップS09で、適量又は過量でない、すなわち、軽量と判定されると、計量ストッパ22を閉じた状態のままで、停止していた送込みコンベア3を所定の極短時間だけ「低速」で動作させると共に、停止していた計量コンベア4を「低速」で設定時間だけ動作させ、送込みコンベア3上の被計量物pを少量だけ計量コンベア4に追加供給する(ステップS11)。追加供給が終了して計量コンベア4が停止すると、計量ストッパ22を開放して再び静的計量を行う(ステップS12,S13)。
その後、取得した静的重量値w(s)に基づいて、「適量」または「過量」であるか否かを判定し(ステップS14)、「適量」または「過量」であるときには、ステップS10に移り、軽量であるときには、ステップS11に戻って追加供給を行う。
以上のようにして、並列された複数の計量ラインのそれぞれにおいて、上記の計量動作を順次繰り返すことで、「適量」の被計量物pを計量ライン毎に間欠的に搬出して次段の包装工程に移行することができる。
このように本実施形態によれば、フィーダ2、送込みコンベア3、計量コンベア4及び振分けコンベア5を有する単一の計量ライン毎に、適量な被計量物を搬出することが可能となり、簡素でコンパクトな構成でありながら、特許文献1の従来例に比べて計量処理能力を高めることができる。
更に、この実施形態では、零点エラーが生じたときに、可及的に自動復帰できるようにしている。
計量コンベア4では、周囲の温度変化や計量コンベア4への付着物、例えば、被計量物pの製造に使用される調味料や香料等の付着物の増加などによって、計量コンベア4の零点重量値、すなわち、計量コンベア4上に被計量物pが存在していない無負荷状態のときの重量測定値は、計量装置の運転時間の経過に伴って少しずつ無視できない大きさまで変動する、いわゆる、零点変動が生じる。
このため、計量装置では、定期的に、計量コンベア4上に被計量物pが存在しない無負荷状態の重量値である零点重量値を測定して、零点変動を補正する、いわゆる、零点補正を行う。
本実施形態の成型ポテトチップスのように、一定形状に成型された菓子などの破損し易い被計量物pを整列状態で計量するような場合には、例えば、被計量物pの破損片が、計量コンベア4の搬送ベルト17と側板19との間に挟まることがある。また、送込みコンベア3から計量コンベア4へ被計量物pを搬入する正規のタイミングよりも遅れて、送込みコンベア3上の整列状態の被計量物pの先頭の一部が、例えば、振動などによって、倒れ込むようにして計量コンベア4へ移載されてしまい、正規のタイミングで搬入されて計量された一群の被計量物pが、計量コンベア4から振分けコンベア5へ搬出された後に、遅れて移載された一部の被計量物pが、計量コンベア4上に残存するようなときがある。
この実施形態では、計量コンベア4上に被計量物pが存在しない無負荷状態の重量測定値である零点重量値を測定して零点重量値を補正する零点補正は、計量コンベア4から被計量物pを振分けコンベア5に搬出した直後、次の被計量物pが搬入されるまでの期間内において、計量コンベア4上には、被計量物pは存在しないとして、零点重量値を測定して行う。すなわち、計量した被計量物pを、振分けコンベア5に搬出する度に、毎回行う。
この零点補正の際に、前回の零点補正時に測定した零点重量値と今回測定した零点重量値との差の絶対値が、第1所定値以上であるときには、零点エラーであるとして、正常な状態に自動復帰させるための復帰制御を行うようにしている。
そして、この復帰制御を行った後に、再び、零点重量値を測定し、この測定した零点重量値と前回の零点補正時に測定した零点重量値との差の絶対値が、第1所定値以上であるか否かを再び判定し、第1所定値以上でないときには、復帰制御によって、零点エラーが解消して正常な状態に復帰したとして、通常の制御に戻って計量を再開する。
また、第1所定値以上であるときには、復帰制御によっても、零点エラーは解消されなかったとして、零点エラーである旨を報知するようにしている。
この実施形態の復帰制御では、零点エラーの原因の一つである、計量コンベア4の搬送ベルト17と側板19との間の、被計量物pの破損片の挟まりを解消するために、少なくとも計量コンベア4を、被計量物pの搬送方向とは、逆方向へ短時間逆転駆動させる制御を行う。
このように計量コンベア4を、本来の被計量物pの搬送方向とは逆方向に逆転駆動させることによって、計量コンベア4の搬送ベルト17と側板19との間に挟まった被計量物pの破損片が、外れて解放される場合がある。
この解放された被計量物pの破損片を搬送経路外へ排出すると共に、零点エラーの原因の他の一つである、振分けコンベア5へ被計量物pを搬出した後に計量コンベア4に残存している被計量物pを、搬送経路外へ排出するために、この実施形態の復帰制御では、計量コンベア4を短時間逆転駆動させた後に、常時駆動されている振分けコンベア5を、後ろ下がり傾斜した払出し搬送姿勢すると共に、搬出ストッパ31を開放し、更に、計量コンベア4を被計量物pの搬送方向に一定時間正転駆動させる制御を行うようにしている。一定時間は、挟まっていた被計量物pの破損片や計量コンベア4に残存していた被計量物を振分けコンベア5に搬送して、搬送経路外へ排出できる時間以上であればよい。
これによって、零点エラーの原因が、被計量物pの破損片の計量コンベア4の搬送ベルト17と側板19との間の挟み込みであった場合には、その被計量物pの破損片の挟み込みを解放して、振分けコンベア5によって搬送経路外へ排出できる場合がある。
また、零点エラーの原因が、上記のように、送込みコンベア3から計量コンベア4へ被計量物pを搬入する正規のタイミングよりも遅れて、送込みコンベア3上の整列状態の被計量物pの先頭の一部が、例えば、振動などによって、倒れ込むようにして計量コンベア4へ移載されてしまい、正規のタイミングで搬入されて計量された一群の被計量物pが、計量コンベア4から振分けコンベア5へ搬出された後に、遅れて移載された一部の被計量物pが、計量コンベア4上に残ってしまったような被計量物pの残存であった場合には、残存した被計量物pを、振分けコンベア5に搬送して搬送経路外へ排出して零点エラーを解消することができる。
以上の復帰制御を行った後、再び、零点重量値を測定し、この測定した零点重量値と前回の零点補正時に測定した零点重量値との差の絶対値が、第1所定値以上であるか否かを再び判定し、第1所定値以上でないときには、復帰制御によって、零点エラーが解消したとして、測定した零点重量値を、今回の零点重量値として零点補正を行って、通常の制御に戻って計量処理を再開する。
また、第1所定値以上であるときには、復帰制御によっても、零点エラーは解消されなかったとして、零点エラーである旨を報知するようにしている。
その後は、作業者が、零点エラーが生じた計量ラインの計量機を停止させ、零点エラーの原因を特定してその原因を取り除いて正常な状態に復帰させ、当該計量ラインの計量機を再起動する。
次に、零点補正及び零点エラーの処理の概要について、図9及び図10のフローチャートに基づいて説明する。
図9に示すように、先ず、計量ラインの総数nを、初期値iとし(ステップS101)、i番目の計量ラインの計量コンベア4は、零点エラーであるか否かを判定し(ステップS102)、零点エラーであるときには、ステップS104に移り、零点エラーでないときには、ステップS103に移る。
ステップS103では、i番目の計量ラインの送込みコンベア3を制御し、ステップS104に移る。この送込みコンベア3の制御は、零点エラーが生じていない状態の通常の制御である。ステップS104では、iをデクリメントし、i=0であるか否かを判定し(ステップS105)、i=0でないときには、ステップS102に戻り、次の計量ラインの送込みコンベア3について同様の処理を行い、i=0であるときには、ステップS106に移る。
ステップS106では、計量ラインの総数nを、初期値iとし、i番目の計量ラインの計量コンベア4は、零点エラーであるか否かを判定し(ステップS107)、零点エラーであるときには、ステップS109に移り、零点エラーでないときには、ステップS108に移る。
ステップS108では、i番目の計量ラインの計量コンベア4を制御し、ステップS109に移る。この計量コンベア4の制御は、零点エラーが生じていない状態の通常の制御である。ステップS109では、iをデクリメントし、i=0であるか否かを判定し(ステップS110)、i=0でないときには、ステップS107に戻り、次の計量ラインの計量コンベア4について同様の処理を行い、i=0であるときには、ステップS111に移る。
ステップS111では、後述する図10の零点補正を行い、ステップS112に移る。
ステップS112では、計量ラインの総数nを、初期値iとし、i番目の計量ラインの計量コンベア4は、零点エラーであるか否かを判定し(ステップS113)、零点エラーであるときには、ステップS115に移り、零点エラーでないときには、ステップS114に移る。
ステップS114では、i番目の計量ラインの振分けコンベア5を制御し、ステップS115に移る。この振分けコンベア5の制御は、零点エラーが生じていない状態の通常の制御である。ステップS115では、iをデクリメントし、i=0であるか否かを判定し(ステップS116)、i=0でないときには、ステップS113に戻り、次の計量ラインの振分けコンベア5について同様の処理を行い、i=0であるときには、ステップS117に移る。
ステップS117では、作業者による零点エラーの原因を取除く復帰作業がされて、作業者によって、零点エラーが解消したことを示す解除操作が操作表示器35にされたか否かを判定し、解除操作されていないときには、ステップS101に戻り、解除操作されたときには、零点エラーは解除されたとして、ステップS101に戻る(ステップS118)。
次に、上記ステップS111の零点補正について、図10を参照して説明する。零点補正では、計量コンベア4の総数nを初期値iとし(ステップS201)、i番目の計量コンベア4の計量値である零点重量値を読み込み(ステップS202)、前回の零点補正時に読み込んだ零点重量値と今回の零点重量の読み込み値との差の絶対値が、第1所定値未満であるか否かを判定する、すなわち、零点エラーであるか否かを判定する(ステップS203)。
ステップS203において、第1所定値未満であるとき、すなわち、第1所定値以上でないには、零点エラーでないとして、今回の読み込み値を、今回の零点重量値として記憶し、ステップS212に移る(ステップS211)。
ステップS212では、今回の零点重量値と運転開始時における零点重量値の初期値との差の絶対値が、第2所定値より大きいか否かを判定し(ステップS212)、第2所定値より大きくないときには、ステップS209に移り、第2所定値より大きいときには、計量コンベア4の搬送ベルト17に、被計量物pの調味料や香料等が付着堆積された零点エラーであるとして、i番目の計量コンベア4について、零点エラーを報知し、ステップS209に移る(ステップS213)。このステップS212で零点エラーであると判定されたときには、正常な状態に復帰できるようにするための復帰制御では、正常な状態に復帰させることはできないとして、復帰制御は行わない。
ステップS213における零点エラーの報知は、例えば、適宜の箇所に設置されたi番目の計量コンベア4に対応する報知手段としての警告灯を点滅することなどによって行うと共に、操作表示器35に、i番目の計量コンベア4の搬送ベルト17には、被計量物pの調味料や香料等が付着堆積されて清掃する必要がある旨を表示する。この零点エラーの報知によって、i番目の計量コンベア4の清掃の必要があることを知った作業者は、適宜の時点、例えば、稼働運転が終了した時点などに、i番目の計量コンベア4を清掃する。なお、零点エラーが報知された時点で、作業者は、i番目の計量ラインの搬送方向上手側の被計量物pを除去して、被計量物pが搬入されない状態にし、i番目の計量機を停止させて計量コンベア4の清掃を行ってもよい。
上記ステップS203において、前回の零点補正時に読み込んだ零点重量値と今回の零点重量の読み込み値との差の絶対値が、第1所定値未満でないとき、すなわち、第1所定値以上であるときには、零点エラーであるとして、零点エラーを解消して正常な状態に復帰できるように、復帰制御を行う。具体的には、i番目の計量コンベア4を、極短時間、例えば、数百msecに亘って、被計量物pの搬送方向とは逆方向へ逆転駆動し、ステップS205に移る(ステップS204)。
このように計量コンベア4を極短時間逆転駆動することによって、零点エラーの原因が、被計量物pの破損片が、計量コンベア4の搬送ベルト17と側板19との間に、挟まっていたような場合には、挟まりが解除される場合がある。
ステップS205では、常時駆動されているi番目の計量ラインの振分けコンベア5を傾斜した払出し搬送姿勢に制御すると共に、搬出ストッパ31を退避位置に制御する。更に、i番目の計量コンベア4を、所定時間正転駆動し、計量コンベア4の搬送ベルト17と側板19との間に、挟まって前記逆転駆動によって挟まりが解除された被計量物pの破損片、あるいは、零点エラーの原因となる計量コンベア4に残存している被計量物pを、搬送経路外へ排出し、ステップS206に移る。また、上記のように、i番目の計量ラインの振分けコンベア5を傾斜した払出し搬送姿勢に制御して、搬出ストッパ31を退避位置に制御することによって、零点エラーの状態で誤計量された虞がある振分けコンベア上の被計量物pも、搬送経路外へ排出することができる。
ステップS206では、i番目の計量ラインの振分けコンベア5を、水平姿勢に戻すと共に、搬出ストッパ31を、被計量物pを受け止めるストッパ作用位置に戻し、i番目の計量コンベア4の計量値を再び読み込み、前回の零点補正時に読み込んだ零点重量値と今回改めて読み込んだ零点重量の読み込み値との差の絶対値が、第1所定値未満であるか否かを再び判定し(ステップS207)、第1所定値未満であるとき、すなわち、第1所定値以上でないときには、零点エラーは、上記の復帰制御によって解消されたとして、ステップS211に移る。
ステップS207において、第1所定値未満でない、すなわち、第1所定値以上であるときには、計量コンベア4の逆転駆動等の復帰制御によってもi番目の計量コンベア4についての零点エラーは、解消されないとして、i番目の計量コンベア4の零点エラーを報知し、ステップS209に移る(ステップS208)。
このステップS208における零点エラーの報知は、例えば、適宜の箇所に設置されたi番目の計量コンベア4に対応する警告灯を点滅することなどによって行うと共に、操作表示器35に、i番目の計量コンベア4が、復帰制御によって復帰できなった零点エラーである旨を表示する。この零点エラーの報知によって、作業者は、操作表示器35を操作して、i番目の計量ラインの計量機を停止させて零点エラーの原因を特定して、例えば、計量コンベア4に挟まって除去できない被計量物pの破損片の除去などの復帰作業を行って、その後、操作表示器35に対して、零点エラーが解消したことを示す解除操作を行う。なお、ステップS208では、零点エラーの報知と共に、i番目の計量ラインの計量機を自動的に停止させてもよい。
ステップS209では、iをデクリメントし、i=0であるか否かを判定し(ステップS)、i=0でないときには、ステップS202に戻り、次の計量ラインの計量コンベア4について同様の処理を行い、i=0であるときには、終了する。
以上のように本実施形態によれば、例えば、被計量物pの破損片が計量コンベア4に挟まったり、被計量物pを振分けコンベア5に搬出した後に、被計量物pが計量コンベア4に残存したりして、零点エラーが生じた場合には、正常な状態に復帰できるように復帰制御を行うので、この復帰制御によって、被計量物pの破損片を、計量コンベア4に挟まれた状態から解放して除去したり、計量コンベア4に残存した被計量物pを除去して零点エラーを解消して正常な状態に復帰させることができる場合がある。
これによって、零点エラーが生じる度に、計量装置を停止させて、作業者に報知し、作業者が、零点エラーの原因を除去して計量装置を再起動する構成に比べて、計量装置を停止させる必要がないので、生産ロスを低減できると共に、作業者の負担を軽減することができる。
また、復帰制御によっても正常な状態な復帰できないときには、零点エラーが生じている計量ラインを特定して報知するので、零点エラーが生じている計量ラインの計量機のみを停止させて復帰作業を行うことができ、他の計量ラインの計量機は、計量を継続することができるので、生産ロスを抑制することができる。
[他の実施形態]
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
(1)復帰制御は、上記実施形態に限らず、種々の態様を採用することができ、例えば、計量コンベア4を、被計量物pの搬送方向とは逆方向に短時間逆転駆動した後、計量コンベア4を、被計量物pの搬送方向に短時間正転駆動してもよく、この逆転駆動と正転駆動とを複数回繰り返して、計量コンベア4に挟まった被計量物pの破損片を、計量コンベア4から外すようにしてもよい。
また、計量コンベア4を、被計量物pの搬送方向とは逆方向へ逆転駆動するときには、同時に、振分けコンベア5も被計量物pの搬送方向とは逆方向へ逆転駆動してもよい。
更に、計量コンベア4や振分けコンベア5を、被計量物pの搬送方向とは逆方向へ逆転駆動するときには、送込みコンベア3も同時に逆方向へ逆転駆動してもよく、計量コンベア4や振分けコンベア5を被計量物pの搬送方向へ正転駆動するときには、送込みコンベア3も同時に被計量物pの搬送方向へ正転駆動してもよい。
また、復帰制御では、先ず、振分けコンベア5を、傾斜した払出し搬送姿勢に制御すると共に、搬出ストッパ31を退避位置に制御することによって、振分けコンベア5上の零点エラーの状態で誤計量された虞のある被計量物pを、最初に搬送経路外へ排出するようにしてもよい。
更に、復帰制御では、計量コンベア4を、被計量物pの搬送方向とは逆方向へ逆転駆動のみ行うようにして、例えば、計量コンベア4に挟まった被計量物pの破損片を、計量コンベア4から外して、搬送方向の上手側に排出するようにしてもよい。
(2)上記実施形態は、複数の計量ラインを並列配置した形態のものを例示したが、単一の計量ラインだけを備えた形態で実施することもできる。
(3)上記実施形態では、振動駆動型のフィーダ2とベルト式の送込みコンベア3とによって、被計量物pを整列状態で、かつ、その整列密度を変えて計量コンベア4に搬入することができる供給手段が構成されているが、フィーダ2を速度変更可能なベルト式コンベアに変更して同様な機能を発揮させることも可能である。
(4)上記実施形態では、計量コンベア4に一定量の被計量物pが供給されて送込みコンベア3を停止させた後、計量コンベア4を停止させて静的重量値を取得して適量か否かといった判定を行ったけれども、本発明の他の実施形態として、計量コンベア4を停止させることなく、動的重量値を取得し、動的重量値に基づいて、適量か否かといった判定を行うようにしてもよい。