JP6494342B2 - 計量装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一定形状に成型された菓子などの被計量物を計量するのに好適な計量装置に関する。
一定形状に成型された被計量物、例えば、成型ポテトチップスは、その製造原料であるポテトフレークやポテトグラニュールなどの乾燥ポテトに、必要により、澱粉、調味料、香辛料、水などを加えて混合し、得られたドウ生地を薄いシート状に圧延して一定形状に成型し、次にフライ調理することにより製造される。
成型ポテトチップスは、一般に、同じ形状のチップスが同じ方向に整然と重ねられた状態で筒型の包装形態にして出荷される。
このような一定形状のスナック菓子等の被計量物を計量する装置としては、例えば、特許文献1に示されているように、被計量物を、横一列に配置された複数の計量コンベアに複数の物品供給路からそれぞれ供給し、各計量コンベアで計量された被計量物の重量値に基づいて組合せ演算を行い、最適組合せに該当する被計量物を集合させて排出するよう構成したものが提案されている。
特開平7−72002号公報
かかる組合せ計量装置では、複数の物品供給路及び複数の計量コンベアからなる複数の計量ラインを構成しても、組合せ演算を行うために、複数の計量コンベアで計量された被計量物の組合せの中から選択された一つの最適組合せの被計量物しか搬出することができず、1台の組合せ計量装置における計量処理能力は低くならざるを得ないものであった。
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、一定形状に成型された被計量物を高い計量処理能力で効率よく計量することができる計量装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
(1)本発明に係る計量装置は、一定形状に成型された被計量物が供給されると共に、供給される前記被計量物を計量する計量装置であって、
前記被計量物を整列状態で供給する供給手段と、前記供給手段によって供給される被計量物を搬送すると共に、前記被計量物の重量を計量する計量コンベアと、該計量コンベアによって計量された被計量物を振分ける振分け手段とを有する計量ラインを少なくとも一つ備えると共に、前記供給手段、前記計量コンベア及び前記振分け手段を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記計量コンベアによって計量される前記被計量物の重量に基づいて、前記供給手段による前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させて前記計量コンベアへの被計量物の供給量を制御すると共に、前記供給手段による前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させた後に、前記計量コンベアによって計量される前記供給量に応じた被計量物の重量に基づいて、前記振分け手段による振分けを制御する。
本発明によると、供給手段による計量コンベアへの整列状態の被計量物の供給を、計量コンベアによって計量される被計量物の重量に基づいて、停止させるので、計量コンベアに一定量の被計量物を供給することができ、供給された一定量の被計量物を、供給手段による供給を停止させて計量コンベアへの被計量物の移載が完了した状態で、計量コンベアによって計量し、計量した被計量物の重量に基づいて、振分け手段を制御するので、一定量の被計量物が、適量であるか否か等に応じて振分け手段で振分けることができる。
したがって、供給手段、計量コンベア及び振分け手段を有する単一の計量ライン毎に、適量な被計量物を搬出することが可能となり、簡素でコンパクトな構成でありながら、従来例に比べて計量処理能力を高めることができる。
(2)本発明に係る計量装置は、一定形状に成型された被計量物を整列状態で供給する供給手段と、前記供給手段によって供給される被計量物を搬送すると共に、前記被計量物の重量を計量する計量コンベアと、該計量コンベアによって計量された被計量物を振分ける振分け手段とを有する計量ラインを少なくとも一つ備えると共に、前記供給手段、前記計量コンベア及び前記振分け手段を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記計量コンベアによって計量される前記被計量物の重量に基づいて、前記供給手段による前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させて前記計量コンベアへの被計量物の供給量を制御すると共に、前記供給手段による前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させた後に、前記計量コンベアによって計量される前記供給量に応じた被計量物の重量に基づいて、前記振分け手段による振分けを制御するものであり、
前記供給手段は、被計量物を整列状態で振動搬送するフィーダと、該フィーダから被計量物を受け取って前記計量コンベアに送り込む送込みコンベアとを有し、
前記計量コンベアの前記被計量物の搬送方向の下流側には、搬送される被計量物を受け止める開閉自在な計量ストッパが設けられ、
前記制御手段は、前記計量コンベアによって搬送しながら計量される被計量物の動的重量値が、所定の重量値になったときに、前記送込みコンベアによる前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させ、被計量物の供給を停止させた後に、前記計量コンベアによって計量される被計量物の重量値が、目標重量値未満であるときには、前記送込みコンベアを駆動させて前記計量コンベアへ被計量物を追加供給させる一方、計量される被計量物の重量値が、前記目標重量値以上であるときには、前記計量コンベアの被計量物を前記振分け手段へ搬出させる。
本発明によると、供給手段による計量コンベアへの整列状態の被計量物の供給を、計量コンベアによって計量される被計量物の重量に基づいて、停止させるので、計量コンベアに一定量の被計量物を供給することができ、供給された一定量の被計量物を、供給手段による供給を停止させて計量コンベアへの被計量物の移載が完了した状態で、計量コンベアによって計量し、計量した被計量物の重量に基づいて、振分け手段を制御するので、一定量の被計量物が、適量であるか否か等に応じて振分け手段で振分けることができる。
したがって、供給手段、計量コンベア及び振分け手段を有する単一の計量ライン毎に、適量な被計量物を搬出することが可能となり、簡素でコンパクトな構成でありながら、従来例に比べて計量処理能力を高めることができる。
更に、計量コンベアによって搬送しながら計量される被計量物の動的重量値が、所定の重量値になったときには、計量コンベアに一定量の被計量物が供給されたとして、送込みコンベアによる被計量物の供給を停止させ、計量コンベアへ供給された一定量の被計量物の重量が、目標重量値未満である場合には、被計量物を少量だけ計量コンベアへ追加供給するので、この追加供給によって目標重量値以上の適量な被計量物とすることができる。
また、計量コンベアへ被計量物を追加供給するときに、既に計量コンベアに供給されている被計量物が、不所望に後段へ搬出されないように、計量ストッパによって受け止めることができる。更に、計量コンベア上の被計量物を計量ストッパで受け止めて集合させ、詰めた整列状態にすることができ、計量済みの被計量物を計量コンベアから纏まりよく搬出することができる。
(3)本発明の他の実施態様では、前記制御手段は、前記フィーダの振動振幅及び前記送込みコンベアの搬送速度の少なくともいずれか一方を変更して、整列状態で前記計量コンベアへ供給される被計量物の整列密度を変更する。
この実施態様によると、例えば、送込みコンベアの前段のフィーダの振動の振幅を弱くすることによって、フィーダから送込みコンベアに移載される被計量物の整列密度を低くする、すなわち、搬送方向に沿う被計量物の整列の間隔を、あまり詰っていない疎な状態とすることができる。
このように被計量物の整列密度が低い疎な部分を、送込みコンベアを停止させる部分、すなわち、計量コンベアに被計量物を一定量供給して送込みコンベアを停止させる部分に対応するように形成しておくことによって、送込みコンベアを停止させる際に、送込みコンベアから計量コンベアへの単位時間当たりの被計量物の移載量を少なくすることができ、移載量のバラツキを少なくすることができる。
また、計量コンベアへ供給された一定量の被計量物の重量が、目標重量値未満であって、停止させた送込みコンベアを短時間動作させて被計量物を計量コンベアへ追加供給する場合も、整列密度の低い疎な部分の被計量物を計量コンベアへ追加供給することになるので、追加供給する被計量物の移載量を少なくして僅かな重量の追加調整が可能となる。
(4)本発明の更に他の実施態様では、前記送込みコンベアによる前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させた後に、前記計量コンベアによって計量される被計量物の重量値が、前記計量コンベアを停止させた状態で計量される静的重量値である。
この実施態様によると、計量コンベアに供給された被計量物の重量を、計量コンベアを停止させた状態で計量される静的重量値として取得するので、動的重量値に比べて精確な計量が行える。
(5)本発明の他の実施態様では、前記所定の重量値が、前記目標重量値未満の重量値である。
計量コンベアによって計量される被計量物の動的重量値が、所定の重量値に達したときに、計量コンベアに一定量の被計量物が供給されたとして、送込みコンベアを停止させるのであるが、計量コンベアによって計量される動的重量値には、計量コンベアからの荷重信号に対するフィルタ演算処理等による遅延の影響があり、実際に計量コンベアに供給された被計量物の重量は、計量される動的重量値よりも大きくなる。
この実施態様によると、計量コンベアによって計量される被計量物の動的重量値が、目標重量値よりも少ない所定の重量値になったときに、送込みコンベアを停止させることによって、実際に計量コンベアに供給される被計量物の重量を、目標重量値又はそれに近い重量値とすることができる。
このように、本発明に係る計量装置によれば、一定形状に成型された被計量物を、高い計量処理能力で効率よく計量することができる。
図1は本発明に係る計量装置の側面図である。 図2は計量装置の平面図である。 図3は計量装置の概略基本構成を示す側面図である。 図4は制御構成を示すブロック図である。 図5は被計量物及びその整列状態を示す図である。 図6は計量動作の概要を説明するためのフローチャートである。 図7は計量動作の概要を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る計量装置の側面図であり、図2は、その平面図であり、図3は、その概略基本構成を示す側面図である。
この実施形態の計量装置は、例えば、図5(a)に示すような湾曲した平面視楕円形状の成型ポテトチップスを被計量物pとするものであって、図2の平面図に示すように、複数列(この例では18列)の計量ラインが並列配備され、計量ライン毎に独立してそれぞれ計量を行うように構成されている。
各計量ラインは同一仕様に構成されており、以下にその構造を説明する。なお、説明の便宜上、被計量物pの搬送方向の上手側(図1〜図3の左側)を前方、搬送方向の下手側(図1〜図3の右側)を後方と呼称する。
計量ラインは、床置き設置される基台1の上に、フィーダ2、送込みコンベア3、計量コンベア4、及び、振分けコンベア5を、この順に前後一列状に配置搭載した構造となっており、フィーダ2及び各コンベア3〜5は、後述の制御装置によって制御される。フィーダ2と送込みコンベア3とによって、一定形状に成型された被計量物pを整列状態で計量コンベア4に供給する供給手段が構成されている。
フィーダ2は、基台1上に搭載した駆動ケース6の上に、断面形状が上向きコの字形の搬送トレー7を前後水平に装備している。この搬送トレー7を、駆動ケース6に内装した加振機構8よって振動駆動して、搬送トレー7に載置された被計量物pを、図5(b)に示すように、前後に整列させながら後方(矢符A方向)に振動搬送するよう構成されている。製造ラインから送られてきた被計量物pが、適宜供給手段によって搬送トレー7の前端に供給されるようになっている。
また、このフィーダ2は、加振機構8による振動の振幅を「強」、「弱」の2段階に切り換えることができ、通常は、「強」で動作しており、後述のように、送込みコンベア3が停止しているとき、送込みコンベア3から計量コンベア4へ被計量物pの少量を追加供給するとき、及び、被計量物pの前後方向での整列密度を低くする、すなわち、被計量物pの前後方向の間隔があまり詰まっていない疎な部分を形成するために、一定期間に亘って「弱」に切り換えられる。
被計量物pの整列密度が低い疎な部分を形成するために、フィーダ2の振動の振幅を「弱」に切換える時点は、送込みコンベア3から計量コンベア4へ被計量物pの供給が開始されて設定時間が経過した時点であり、被計量物pが或る程度計量コンベア4に供給された時点である。この時点から一定時間に亘って、「弱」に切換え、フィーダ2から送込みコンベア3への単位時間当たりの被計量物の移載量を少なくして、被計量物pの整列密度が低い疎な部分を形成する。
この疎な部分は、送込みコンベア3から計量コンベア4へ被計量物pが一定量供給されて送込みコンベア3の動作が停止される部分に対応するように形成される。すなわち、送込みコンベア3から計量コンベア4には、一定量の被計量物pが供給されて送込みコンベア3の動作が停止されるのであるが、この送込みコンベア3の動作が停止される部分は、被計量物pの整列密度が低い疎な部分に対応する。
送込みコンベア3は、基台1上方に支柱9を介してコンベアフレーム10を固定設置し、このコンベアフレーム10に前後水平に巻き掛け張設した搬送ベルト11をモータ12で回転駆動するように構成されている。また、ベルト走行径路の横脇には、ベルト上の被計量物pを両側から摺接案内する側板13が固定配備されている。
また、送込みコンベア3は、モータ12の回転制御によって、その搬送速度を「高速」と「低速」の2段階に切り換えることができるようになっている。
送込みコンベア3は、計量コンベア4上の被計量物pが振分けコンベア5に搬出されて計量コンベア4上に被計量物pが存在しない状態で、計量コンベア4への被計量物pの供給を、搬送速度を「高速」にして開始する。計量コンベア4によって被計量物pを搬送しながら計量される被計量物pの動的重量値が、目標重量値未満の所定の重量値である目標前重量値に近づくと、送込みコンベア3の搬送速度が「低速」に切換えられ、前記動的重量値が、目標前重量値に達すると、一定量の被計量物pが計量コンベア4に供給されたとして、送込みコンベア3の動作が停止される。
送込みコンベア3は、被計量物pを計量コンベア4に追加供給する場合を除いて、計量コンベア4上の被計量物が、振分けコンベア5に搬出された後、再び、搬送速度を「高速」にして動作を再開し、被計量物pを計量コンベア4に供給する。
計量コンベア4は、基台1上に固定設置された計量ケース15にコンベアフレーム16を支持し、このコンベアフレーム16に前後水平に巻き掛け張設した搬送ベルト17をモータ18で回転駆動するように構成されている。また、ベルト走行径路の横脇には、ベルト上の被計量物pを両側から摺接案内する側板19が固定配備されている。そして、計量コンベア4全体の重量が、計量ケース15に内装した重量センサ20で検出されるようになっている。
また、コンベアフレーム16における後端部近くの上方に連結固定した箱形の支持ケース21に、アーム状の計量ストッパ22が横向きの支点aを中心として上下に揺動開閉自在に配備されている。この計量ストッパ22は、支持ケース21の内部に配備したロータリエアーシリンダ23によって駆動揺動されるようになっており、下方揺動した閉じ位置では、搬送ベルト17に載置されて搬送されてくる被計量物pを受け止め、上方に大きく揺動した開放位置では、被計量物pの後方への通過を許容するようになっている。
この計量ストッパ22は、計量コンベア4が動作中は、下方揺動した閉じ位置にあって、被計量物pが不所望に振分けコンベア5へ搬出されるのを防止し、計量コンベア4の動作を停止させて被計量物pの静的重量値を取得するとき、及び、静的重量値を取得した被計量物pが計量ストッパ22の位置に集合させたときには、上方に揺動した開放位置となる。
また、計量コンベア4も、モータ18の回転制御によって、その搬送速度を「高速」と「低速」の2段階に切り換えることができるようになっている。
計量コンベア4は、送込みコンベア3から供給される被計量物pの重量を、被計量物pを「高速」で搬送しながら計量し、得られた動的重量値が、目標前重量値に近づくと、精確な動的重量値を取得するために、送込みコンベア3と同様に、搬送速度が「低速」に切換えられる。計量コンベア4は、前記動的重量値が、目標前重量値に達し、上記のように送込みコンベア3の動作が停止された後も一定期間「低速」で動作して、送込みコンベア3上の被計量物pと計量コンベア4上の被計量物pとを完全に分離した状態で、動作を停止する。
計量コンベア4は、動作を停止した状態で、計量ストッパ22を開放位置に上方揺動して被計量物pの静的重量値を取得する。
取得した静的重量値に基づいて、「適量」、「過量」、「軽量」のいずれであるかが判定される。「適量」又は「過量」と判定されたときには、計量コンベア4は、「高速」で動作を開始して、閉じ位置に下方揺動された計量ストッパ22の位置に、計量した被計量物pを集合させて詰めた整列状態とする。整列された被計量物pは、振分けコンベア5に被計量物pが存在していないことを条件に、振分けコンベア5へ搬出される。なお、静的重量値の計量を完了して「高速」での動作を開始して一定期間経過したときに、計量ストッパ22の位置に、被計量物pの集合が完了したと判断する。
取得した静的計量値に基づいて、「軽量」であると判定されたときには、計量ストッパ22を閉じ位置にした状態で、送込みコンベア3及び計量コンベア4を僅かな時間動作させて被計量物pを計量コンベア4へ追加供給し、送込みコンベア3を停止させる。その後、計量コンベア4を停止させると共に、計量ストッパ2を、被計量物pに接触しないように、上方揺動させて開放位置にした後、被計量物pの重量を再計量して静的重量値を取得し、「適量」、「過量」、「軽量」のいずれであるかを判定する。
「適量」または「過量」と判定されたときには、上記のように閉じ位置に下方揺動された計量ストッパ22の位置に被計量物pを集合させて詰めた整列状態とした後に、振分けコンベア5へ搬出し、「軽量」であるときには、再度、被計量物pの追加供給を行って静的重量値を取得するという上記動作を行う。
送込みコンベア3から計量コンベア4へ供給される被計量物pの重量が、目標前重量値に達して、送込みコンベア3を停止させる時点は、上記のようにフィーダ2の振動の振幅を「強」から「弱」に一定期間切換えることによって形成した被計量物pの整列密度が低い疎な部分が、送込みコンベア3と計量コンベア4との境界部分に到来する時点である。
したがって、計量コンベア4への被計量物pの供給が停止される部分は、被計量物pの整列状態が、前後方向であまり詰まっていない整列密度が低い疎な部分であるので、被計量物pが前後方向に詰った整列密度の高い密な部分に比べて、単位時間当りに計量コンベア4へ移載される被計量物pの移載量は少なく、移載量のバラツキを抑制することができる。
また、計量コンベア4に供給した被計量物pの静的重量値が、軽量と判定されたときには、送込みコンベア3及び計量コンベア4を短時間「低速」で動作させて被計量物pを計量コンベア4へ追加供給するのであるが、この追加供給も被計量物pの整列密度が低い疎な部分で行われることになるので、計量コンベア4へ追加供給する被計量物pの移載量、すなわち、移載する成型ポテトチップスの枚数を少なくして少量の重量の調整が可能である。
振分け手段としての振分けコンベア5は、基台1上方に支柱25を介してコンベアフレーム26を設置し、このコンベアフレーム26に前後水平に巻き掛け張設した搬送ベルト27をモータ28で回転駆動するように構成されている。また、ベルト走行径路の横脇には、ベルト上の被計量物pを摺接案内する側板29が固定配備されている。振分けコンベア5は、常時動作しており、被計量物pは、上下に駆動移動される搬出ストッパ31によって、次段への搬出が制限される。
コンベアフレーム26の前部は、ベルト駆動軸心と同心の横向きの支点bを中心として上下揺動可能に支柱25の上部に支持されると共に、エアーシリンダ30の伸縮作動によって、振分けコンベア5を通常の水平搬送姿勢と後ろ下がり傾斜した払出し搬送姿勢とに切換え可能に構成されている。
計量コンベア4によって計量された静的重量値に基づいて、適量と判定された被計量物pは、振分けコンベア5によって水平搬送姿勢で次段に搬送され、過量と判定された被計量物pは、振分けコンベア5によって傾斜した払出し搬送姿勢で搬送経路外の図示しない回収容器に排出される。
また、コンベアフレーム26の後端には、上記のように上下に駆動移動される搬出ストッパ31が配備されており、エアーシリンダ32の伸縮作動によって、搬送ベルト27の上方に突出して搬送されてきた被計量物pを受け止めるストッパ作用位置と、搬送ベルト27より下方に没入して被計量物pの通過を許容する退避位置とに切換え可能に構成されている。
なお、送込みコンベア3と計量コンベア4との突合せ箇所の下方、及び、計量コンベア4と振分けコンベア5との突合せ箇所の下方には、被計量物pの破損片を収容する収容箱33がそれぞれ配備されている。
図4は、この実施形態の制御構成を示すブロックであり、一つの計量ラインについて代表的に示しているが、制御装置34は、複数の全ての計量ラインを制御する。
マイクロコンピュータ等によって構成される制御装置34には、重量センサ20からの荷重信号が与えられ、この荷重信号をA/D変換、増幅及びフィルタ演算処理等を行って、計量コンベア4に供給される被計量物pの動的重量値や静的重量値が取得され、静的重量値に基づいて、「適量」、「過量」、「軽量」の判定が行われる。この制御装置34は、フィーダ2の加振機構8、送込みコンベア3を駆動するモータ12、計量コンベア4を駆動するモータ18、計量ストッパ駆動用のロータリエアーシリンダ23、振分けコンベア5を駆動するモータ28、振分けコンベア5の姿勢切換え用のエアーシリンダ30、搬出ストッパ駆動用のエアーシリンダ32等の各部を制御する。
この制御装置34には、タッチパネル方式の操作表示器35を操作して、目標重量値、目標前重量値、許容重量範囲、設定時間等の各種の設定が行われる一方、操作表示器35に、計量値等の各種情報が表示される。
以上のような構成を有する本実施形態の計量装置の動作の概要を図6、図7のフローチャートを参照しながら説明する。
起動指令に応じて、フィーダ2、送込みコンベア3、計量コンベア4、及び、振分けコンベア5が起動されると共に、計量コンベア4による計量が開始される(ステップS01)。
フィーダ2の搬送トレー7に供給された被計量物pは、振幅「強」で振動駆動されて前後に重なるように整列されながら後方に搬送され、搬送トレー7の後端から送込みコンベア3の搬送ベルト11上に移載されてゆく。
送込みコンベア3は、「高速」で駆動されており、フィーダ2から移載された被計量物pは、整列された状態のまま後方に搬送されて計量コンベア4の搬送ベルト17上に移載されてゆく。
この時、計量コンベア4も「高速」で駆動されており、送込みコンベア3から移載された被計量物pは、整列密度が高い密な整列状態で後方に搬送されながらその重量が動的に計量される。また、この時、計量ストッパ22は、閉じ位置に下方揺動されている。
計量コンベア4によって搬送されながら計量される動的重量値w(d)が、目標重量値より少ない所定の重量値である目標前重量値W1に近づくと(ステップS02)、精確な動的重量値を取得するために、送込みコンベア3及び計量コンベア4の搬送速度が「低速」に切換えられる(ステップS03)。そして、計量された動的重量値w(d)が、目標前重量値W1に達すると、送込みコンベア3が停止され(ステップS04,S05)、その一定時間後に、計量コンベア4が停止されると共に、計量ストッパ22を開放位置に揺動させる(ステップS06)。なお、送込みコンベア3の停止と共に、フィーダ2の振動の振幅が、「強」から「弱」に切換えられる。
また、図6には示されていないが、動的重量値w(d)が、目標前重量値W1に近づく前に、フィーダ2の振動の振幅が、「強」から「弱」に切換えられ、一定時間後に「強」に戻される。これによって、上記のように、フィーダ2から送込みコンベア3に移載される部分が、整列密度が低い「疎」の部分となる。この「疎」の部分が、送込みコンベア3から計量コンベア4へ被計量物pを一定量供給して送込みコンベア3の動作が停止される部分に対応する。すなわち、送込みコンベア3から計量コンベア4には、一定量の被計量物pが供給されて送込みコンベア3の動作が停止されるが、この送込みコンベア3の動作が停止される部分は、被計量物pの整列密度が低い疎な部分である。
これによって、動的重量値w(d)が目標前重量値W1に達して送込みコンベア3を停止する際に、送込みコンベア3から計量コンベア4に単位時間当たりの被計量物pの移載量が少なくなり、移載量のバラツキを抑制して計量精度を高めることができる。
ここで、設定される目標重量値の大小によって、目標前重量重量値W1の大小も変わり、計量コンベア4に供給される被計量物pの前後方向長さが変ることになる。従って、目標重量値が大きい場合には、目標前重量重量値W1も大きくなり、搬送方向先頭の被計量物pが、閉じ位置の計量ストッパ22に当接支持された状態になる。また、目標重量値W0が小さい場合には、目標前重量重量値W1も小さくなり、搬送方向先頭の被計量物pが、閉じ位置の計量ストッパ22に当接しない状態で送込みコンベア3が停止されることになる。
上記ステップS06で、計量コンベア4が停止されると共に、計量ストッパ22が開放されると、計量コンベア4における搬送ベルト17に載置支持されただけの静止状態にある被計量物pの重量が静的に計量される(ステップS07)。
その後、計量ストッパ22を閉じ位置にすると共に、計量コンベア4を計量終了時点から設定時間だけ「高速」で動作させて、計量された被計量物pを閉じ位置にある計量ストッパ22に向けて搬送し、詰めた整列状態とする(ステップS08)。
次に、図7に示すように、ステップS07で取得した静的重量値w(s)に基づいて、「適量」又は「過量」であるか否かが判定される(ステップS09)。
そして、「適量」又は「過量」であると判定されると、振分けコンベア5の被計量物pが排出されていることを条件に、計量ストッパ22を開放位置にすると共に、計量コンベア4を動作させ、計量済みの被計量物wpを振分けコンベア5に向けて搬送する(ステップS10)。
そして、振分けコンベア5に送り込まれた被計量物pが「適量」であった場合には、搬出ストッパ31の位置に集合させ、その後、図示しない次段の装置からの開放指令によって搬出ストッパ31が下方に開放され、被計量物pは、次段の搬送手段に送り出されて包装工程に至る(ステップS15,S16)。
また、振分けコンベア5に送り込まれた被計量物pが「過量」である場合には、振分けコンベア5が下方に揺動されると共に、搬出ストッパ31が開放され、「過量」の被計量物pは、搬送経路外の図示しない回収容器に回収される(ステップS15,S17)。
上記ステップS09で、適量又は過量でない、すなわち、軽量と判定されると、計量ストッパ22を閉じた状態のままで、停止していた送込みコンベア3を所定の極短時間だけ「低速」で動作させると共に、停止していた計量コンベア4を「低速」で設定時間だけ動作させ、送込みコンベア3上の被計量物pを少量だけ計量コンベア4に追加供給する(ステップS11)。追加供給が終了して計量コンベア4が停止すると、計量ストッパ22を開放して再び静的計量を行う(ステップS12,S13)。
その後、取得した静的重量値w(s)に基づいて、「適量」または「過量」であるか否かを判定し(ステップS14)、「適量」または「過量」であるときには、ステップS10に移り、軽量であるときには、ステップS11に戻って追加供給を行う。
以上のようにして、並列された複数の計量ラインのそれぞれにおいて、上記の計量動作を順次繰り返すことで、「適量」の被計量物pを計量ライン毎に間欠的に搬出して次段の包装工程に移行することができる。
[他の実施形態]
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
(1)上記実施形態は、複数の計量ラインを並列配置した形態のものを例示したが、単一の計量ラインだけを備えた形態で実施することもできる。
(2)静的重量値w(s)に基づいて、「軽量」と判定された場合、静的重量値w(s)と目標重量値との偏差Δwを算出し、偏差Δwの大きさに基づいて、送込みコンベア3による追加供給の時間を自動変更するようにすると、過不足の少ない追加供給を行うことができる。
(3)上記実施形態では、計量コンベア4の直後に振分けコンベア5を配備して、計量コンベア4で「過量」と判定された被計量物を直ちに振分けコンベア5によって排除する形態としているが、計量・包装ラインの形態によっては、「過量」と判定されて計量コンベア4から搬出された「適量」または「過量」の被計量物を別途設けた振分け選別箇所にまで一旦搬送し、計量コンベアから送られてきた計量データに基づいて、振分け選別箇所に別途配備した適宜の振分け手段で振分け排除する仕様とすることもできる。
(4)上記実施形態では、振動駆動型のフィーダ2とベルト式の送込みコンベア3とによって、被計量物pを整列状態で、かつ、その整列密度を変えて計量コンベア4に搬入することができる供給手段が構成されているが、フィーダ2を速度変更可能なベルト式コンベアに変更して同様な機能を発揮させることも可能である。
(5)被計量物pの性状や形状によって、供給手段、計量コンベア4、振分けコンベア5は、上記実施形態以外の任意の仕様や形態のものに変更して実施することができる。
(6)上記実施形態では、計量コンベア4に一定量の被計量物pが供給されて送込みコンベア3を停止させた後、計量コンベア4を停止させて静的重量値を取得して適量か否かといった判定を行ったけれども、本発明の他の実施形態として、計量コンベア4を停止させることなく、動的重量値を取得し、動的重量値に基づいて、適量か否かといった判定を行うようにしてもよい。
(7)上記実施形態では、各コンベア3,4の搬送速度及びフィーダ2の振動の振幅は、2段階に切換えるようにしたけれども、2段階に限らず、多段階に切換え変更できるようにしてもよい。
2 フィーダ
3 送込みコンベア
4 計量コンベア
22 計量ストッパ
31 搬出ストッパ
p 被計量物
W1 目標前重量値
w(d) 動的重量値
w(s) 静的重量値

Claims (5)

  1. 一定形状に成型された被計量物が供給されると共に、供給される前記被計量物を計量する計量装置であって、
    前記被計量物を整列状態で供給する供給手段と、前記供給手段によって供給される被計量物を搬送すると共に、前記被計量物の重量を計量する計量コンベアと、該計量コンベアによって計量された被計量物を振分ける振分け手段とを有する計量ラインを少なくとも一つ備えると共に、前記供給手段、前記計量コンベア及び前記振分け手段を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記計量コンベアによって計量される前記被計量物の重量に基づいて、前記供給手段による前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させて前記計量コンベアへの被計量物の供給量を制御すると共に、前記供給手段による前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させた後に、前記計量コンベアによって計量される前記供給量に応じた被計量物の重量に基づいて、前記振分け手段による振分けを制御する、
    ことを特徴とする計量装置。
  2. 一定形状に成型された被計量物を整列状態で供給する供給手段と、前記供給手段によって供給される被計量物を搬送すると共に、前記被計量物の重量を計量する計量コンベアと、該計量コンベアによって計量された被計量物を振分ける振分け手段とを有する計量ラインを少なくとも一つ備えると共に、前記供給手段、前記計量コンベア及び前記振分け手段を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記計量コンベアによって計量される前記被計量物の重量に基づいて、前記供給手段による前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させて前記計量コンベアへの被計量物の供給量を制御すると共に、前記供給手段による前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させた後に、前記計量コンベアによって計量される前記供給量に応じた被計量物の重量に基づいて、前記振分け手段による振分けを制御するものであり、
    前記供給手段は、被計量物を整列状態で振動搬送するフィーダと、該フィーダから被計量物を受け取って前記計量コンベアに送り込む送込みコンベアとを有し、
    前記計量コンベアの前記被計量物の搬送方向の下流側には、搬送される被計量物を受け止める開閉自在な計量ストッパが設けられ、
    前記制御手段は、前記計量コンベアによって搬送しながら計量される被計量物の動的重量値が、所定の重量値になったときに、前記送込みコンベアによる前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させ、被計量物の供給を停止させた後に、前記計量コンベアによって計量される被計量物の重量値が、目標重量値未満であるときには、前記送込みコンベアを駆動させて前記計量コンベアへ被計量物を追加供給させる一方、計量される被計量物の重量値が、前記目標重量値以上であるときには、前記計量コンベアの被計量物を前記振分け手段へ搬出させる、
    ことを特徴とする計量装置。
  3. 前記制御手段は、前記フィーダの振動振幅及び前記送込みコンベアの搬送速度の少なくともいずれか一方を変更して、整列状態で前記計量コンベアへ供給される被計量物の整列密度を変更する、
    請求項2に記載の計量装置。
  4. 前記送込みコンベアによる前記計量コンベアへの被計量物の供給を停止させた後に、前記計量コンベアによって計量される被計量物の重量値が、前記計量コンベアを停止させた状態で計量される静的重量値である、
    請求項2または3に記載の計量装置。
  5. 前記所定の重量値が、前記目標重量値未満の重量値である、
    請求項2ないし4のいずれかに記載の計量装置。
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