JP6555880B2 - 微細気泡含有滅菌液の製造方法、該製造方法により得られる微細気泡含有滅菌液、および微細気泡含有滅菌液 - Google Patents

微細気泡含有滅菌液の製造方法、該製造方法により得られる微細気泡含有滅菌液、および微細気泡含有滅菌液 Download PDF

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本発明は、微細気泡含有滅菌液の製造方法、該製造方法により得られる微細気泡含有滅菌液、および微細気泡含有滅菌液に関する。
微細気泡を含有する液は幅広い用途での実用化が期待されている。微細気泡含有液は、例えば、水質改善用途および植物培養用途に用い得ることが知られている(特許文献1および特許文献2)。微細気泡含有液は、例えば、水質改善用途の場合は液中に微細気泡を導入して微生物を繁殖・活性化させ、植物培養用途の場合は、培養液中に微細気泡を導入することで、培養液の殺菌と培養の促進を行なっている。
しかしながら、微細気泡含有液を長期保存する場合、微細気泡含有液が変質および/または劣化するという問題がある。
特開2007−312690号公報 特開2009−195163号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、微細気泡による効果が優れており、かつ微細気泡の効果を長期保存後も維持することができ、さらに長期保存後も変質および/または劣化しない微細気泡含有滅菌液を提供することにある。
本発明の微細気泡含有滅菌液の製造方法は、直径が1μm未満の微細気泡を含有する液体を滅菌処理することを含み、該滅菌処理は121℃での加熱処理を含み、滅菌後に2.60×10個/mL以上の該微細気泡が残存している。
1つの実施形態においては、10秒間〜24時間上記加熱処理を行う。
1つの実施形態においては、0.105MPa〜3.00MPaの圧力で上記加熱処理を行う。
1つの実施形態においては、密閉状態の上記微細気泡含有液に上記加熱処理を行う。
1つの実施形態においては、非密閉状態の上記微細気泡含有液に上記加熱処理を行う。
1つの実施形態においては、非密閉状態の上記微細気泡含有液に上記加熱処理を行い、上記加熱処理した微細気泡含有液を常温にした後に密閉する。
1つの実施形態においては、上記滅菌処理がフィルタリングを含む。
1つの実施形態においては、上記フィルタリングに単層膜フィルターを用いる。
1つの実施形態においては、上記フィルタリング後に上記加熱処理を行う
本発明の微細気泡含有滅菌液の製造方法によれば、直径が1μm未満の微細気泡を含有する液体を滅菌処理することにより、微細気泡による効果が優れており、かつ微細気泡の効果を長期保存後も維持することができ、さらに長期保存後も変質および/または劣化しない微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
本発明の微細気泡含有滅菌液は、直径が1μm未満の微細気泡を含有する滅菌液であることにより、微細気泡による効果に優れ、微細気泡の効果を長期保存後も維持することができ、長期保存後も変質および/または劣化しない。
本発明の製造方法によれば、微細気泡による効果に優れ、微細気泡の効果を長期保存後も維持することができる微細気泡含有滅菌液を提供することができる理由は以下のように推定される。当該製造方法において、直径が1μm未満の微細気泡を含有する液体を滅菌処理することにより、直径が小さい微細気泡を含む微細気泡含有滅菌液が得られる。微細気泡の直径が小さいと、同一体積の気体を溶解するのに比べ、微細気泡化により液体と微細気泡の間の界面の面積および気泡内圧力が増大すると考えられる。さらに、微細気泡の直径が小さいとブラウン運動が支配的な状態になり微細気泡の上昇速度が低減されるので、微細気泡が液面まで上昇して消滅することが低減され、その結果、滅菌処理後も微細気泡含有量が多い状態を維持できると推定される。したがって、微細気泡による効果が優れている微細気泡含有滅菌液を提供することができると考えられる。上記のように微細気泡の消滅が低減されるので、長期保存後も微細気泡含有量が多い状態を維持でき、その結果、微細気泡の効果を長期保存後も維持することができると考えられる。
特に、滅菌処理として加熱処理を行う場合、処理中の液体が高温になって粘性が下がるので、液面まで上昇して消滅する微細気泡の数が増加する傾向にあると考えられる。しかし、微細気泡の直径を小さくすることにより微細気泡の上昇速度が低減されるため、加熱処理中に消滅する気泡の数を低減できると考えられる。また、滅菌処理としてフィルタリングを行う場合、フィルターによって液体中の生物や異物が除去される一方、滅菌処理時に微細気泡もフィルターを通過できなくなると考えられる。したがって、微細気泡の直径を極力小さくすることにより、フィルターを通過できない微細気泡が低減できるので、微細気泡含有量が多い微細気泡含有滅菌液を提供することができると考えられる。
本発明の製造方法によれば、長期保存後も変質および/または劣化しない微細気泡含有滅菌液を提供することができる理由は以下のように推定される。微細気泡含有滅菌液では、液中で生存する生物の数が滅菌処理により低減されているので、微生物は増殖しにくいと考えられる。その結果、微細気泡含有液を長期保存しても変質および/または劣化しないものと考えられる。さらに、常に微細気泡を導入して殺菌を行なう必要も無いので、極めて効率的に変質および/または劣化を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
本発明の実施形態による微細気泡含有滅菌液の製造方法においては、直径が1μm未満の微細気泡を含有する液体を滅菌処理する。本明細書において「滅菌液」とは、無菌性保証レベルが10−1以下である液体を意味する。さらに「滅菌処理」とは、生存する生物の数を低減して滅菌液を生成し得る任意の適切な処理を意味する。
A.微細気泡を含有する液体
液体は、直径が1μm未満の微細気泡を、代表的には3×10個/mL以上、好ましくは6×10個/mL以上、より好ましくは1×10個/mL以上含有する。上記液体が所定量以上の微細気泡を含有することにより、微細気泡含有量がさらに多い微細気泡含有滅菌液を提供することができる。その結果、微細気泡による優れた効果がさらに向上した微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
上記微細気泡の直径は、好ましくは400nm以下であり、より好ましくは250nm以下である。上記直径は、例えば10nm以上である。液体が所定値以下の直径の微細気泡を含有することにより、より直径が小さい微細気泡を含有し、かつ当該微細気泡の含有量が多い状態がより確実に維持された微細気泡含有滅菌液を提供することができる。その結果、微細気泡による優れた効果がさらに向上し、かつ、長期保存した後も微細気泡の効果をさらに安定して維持可能な微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
微細気泡内に含まれる気体としては、任意の適切な気体を採用し得る。上記気体としては、例えば、窒素、酸素、二酸化炭素、水素、および希ガスが挙げられる。
微細気泡を製造する方法としては、任意の適切な製造方法を採用し得る。上記製造方法としては、例えば、加圧溶解法、および高速旋回法が挙げられる。加圧溶解法としては、例えば、特開第2012−250138号公報に開示される方法が挙げられる。高速旋回法としては、例えば、特許第3397154号公報に開示される方法が挙げられる。
液体としては、任意の適切な液体を採用し得る。上記液体としては、例えば、水が挙げられる。液体は任意の適切な物質を含有し得る。上記含有される物質としては、例えば、界面活性剤、栄養素、色素、および香料等が挙げられる。
B.滅菌処理
滅菌処理とは、上述のように、生存する生物の数を低減して滅菌液を生成し得る任意の適切な処理である。上記生成され得る滅菌液の無菌性保証レベルは、好ましくは10−2以下であり、より好ましくは10−3以下である。
滅菌処理としては、例えば、加熱処理、フィルタリング、電磁波照射、およびこれらの組み合わせが挙げられる。電磁波照射としては、例えば、ガンマ線照射、エックス線照射、紫外線照射、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
滅菌処理が加熱処理を含むことにより、液体と液体を収容する容器とをまとめて滅菌処理することが容易になる。したがって、微細気泡含有滅菌液の製造効率が向上する。
滅菌処理がフィルタリングを含むことにより、微細気泡の直径をさらに小さくすることができ、さらに液体中の異物を除去することができる。微細気泡の直径がさらに小さくなることにより、微細気泡による効果がさらに向上し、かつ長期保存後も微細気泡の効果をさらに安定して維持することができる微細気泡含有滅菌液を提供することができる。さらに、液体中の異物が除去されることにより、微細気泡含有滅菌液の変質および/または劣化を防止する効果がさらに向上する。その結果、長期保存後の変質および/または劣化がさらに確実に防止された微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
滅菌処理は、加熱処理およびフィルタリングの両方を含んでいてもよい。加熱処理およびフィルタリングの両方を行うことによって、さらに優れた滅菌効果が得られる。その結果、長期保存後の変質および/または劣化がさらに確実に防止された微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
加熱処理は、フィルタリング後であってもよいし、フィルタリングと同時であってもよいし、フィルタリング前であってもよい。加熱処理は、好ましくはフィルタリング後である。フィルタリング後に加熱処理を行うことによって、フィルターによって液体中の異物を除去した後に容器ごと加熱処理できるため、微細気泡含有滅菌液の製造効率が向上する。したがって、微細気泡による効果がさらに向上し、かつ長期保存後も微細気泡の効果をさらに安定して維持することができる微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
B−1.加熱処理
加熱処理は、任意の適切な温度で行われ得る。上記温度は、例えば50℃〜250℃であり、好ましくは100℃〜200℃である。
加熱処理は、任意の適切な時間行われ得る。上記時間は、例えば10秒間〜24時間であり、好ましくは1分間〜8時間である。
加熱処理は、任意の適切な圧力で行われ得る。上記圧力は、例えば0.105MPa〜3.0MPaであり、好ましくは0.110MPa〜2.0MPaである。所定値以上の圧力で加熱処理を行うことによって、液体の沸点が上がり、さらに優れた滅菌効果が得られる。その結果、長期保存後の変質および/または劣化がさらに確実に防止された微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
加熱処理は、密閉状態の微細気泡含有液に行ってもよいし、非密閉状態の微細気泡含有液に行ってもよい。
密閉状態の微細気泡含有液に加熱処理を行うことにより、微細気泡含有液に生物および異物が混入する可能性をより確実に排除することができる。したがって、長期保存後の変質および/または劣化がさらに確実に防止された微細気泡含有滅菌液を提供することができる。密閉状態としては、例えば、密閉された容器中に微細気泡含有液が収納された状態が挙げられる。
非密閉状態の微細気泡含有液に加熱処理を行うことにより、微細気泡含有量が多い状態をより確実に維持することができる。その結果、微細気泡による優れた効果がさらに向上した微細気泡含有滅菌液を提供することができる。非密閉状態としては、例えば、密閉されていない容器中に微細気泡含有液が収納された状態が挙げられる。
1つの実施形態においては、非密閉状態の微細気泡含有液に加熱処理を行い、当該加熱処理した微細気泡含有液を常温(例えば、常温常圧)にした後に密閉する。加熱処理した微細気泡含有液を常温にした後に密閉することにより、長期保存後も微細気泡の効果をさらに安定して維持することができる微細気泡含有滅菌液を提供することができる。より好ましくは、密閉された加熱装置(例えば、オートクレーブ装置)の内部で非密閉状態の微細気泡含有液を常温にする。密閉された加熱装置内部で微細気泡含有液を常温にすることにより、微細気泡含有液に生物および異物が混入することをより確実に防止することができる。その結果、長期保存後の変質および/または劣化がさらに確実に防止された微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
B−2.フィルタリング
フィルタリングは、任意の適切なフィルターを用いて行われ得る。フィルターの孔密度としては任意の適切な密度を採用し得る。上記孔密度は、例えば1.0×10個/cm以上である。フィルターの孔径としては、任意の適切な孔径を採用し得る。具体的な孔径としては、例えば1.2μm以下であり、好ましくは500nm以下であり、より好ましくは250nm以下である。フィルターの孔径が所定値以下であることにより、滅菌効果および異物除去効果がさらに向上する。上記孔径は、例えば50nm以上である。
フィルターとしては、好ましくは単層膜フィルターを用いる。本明細書において「単層膜フィルター」とは、フィルターの一方の面から他方の面に至って形成されている貫通孔を有するフィルターを意味する。単層膜フィルターは上記貫通孔を任意の適切な孔密度で有する。上記孔密度は、例えば1.0×10個/cm以上である。フィルターとして単層膜フィルターを用いることにより、直径が1μm未満の微細気泡がより確実にフィルターを通過することができる。その結果、滅菌処理中に微細気泡が消滅することをより確実に抑制することができる。したがって、微細気泡による優れた効果がさらに向上した微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
C.微細気泡含有滅菌液
上述のように、微細気泡含有滅菌液の無菌性保証レベルは10−1以下である。好ましくは、上記無菌性保証レベルは10−2以下、より好ましくは10−3以下である。上記無菌性保証レベルが所定値以下であることにより、微細気泡含有滅菌液の変質および/または劣化を防止する効果がさらに向上する。その結果、長期保存後の変質および/または劣化がさらに確実に防止された微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
本発明の製造方法により得られる微細気泡含有滅菌液は、任意の適切な微細気泡含有滅菌液であり得る。上記微細気泡含有滅菌液は、直径が1μm未満の微細気泡を含有し得る。上記微細気泡含有滅菌液は、例えば、上記A項に記載した事項を満たし得る。
本発明の微細気泡含有滅菌液は、直径が1μm未満の微細気泡を含有する任意の適切な微細気泡含有滅菌液であり得る。上記微細気泡含有滅菌液は、例えば、上記A項に記載した事項を満たし得る。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。実施例における試験および評価方法は以下のとおりである。
(1)微細気泡を含有する液体の生成
微細気泡発生装置(IDEC株式会社製、商品名「Ultrafine GALF FZ1N−02形」)を用いて、微細気泡を含有する液体を生成した。
(2)微細気泡の含有量および直径の測定
直径が1μm未満の微細気泡の含有量は、微細気泡解析装置(NanoSight社製、商品名「NanoSight NS500」)を用いて測定した。
(実施例1)
蒸留液に微細気泡を含有させ、直径が1μm未満の微細気泡の含有量が2.75×10個/mLである微細気泡含有液を生成した。上記微細気泡含有液を液体保存用ボトルに入れ、加熱処理を行った。加熱処理は、オートクレーブ装置を用いて、121℃、0.203MPa(2気圧)、かつ20分間の条件で、液体保存用ボトルを密栓した状態で行った。加熱処理直後の上記微細気泡含有量は2.60×10個/mLであった。したがって、加熱処理による微細気泡減少量は5.5%であった。
(実施例2)
液体保存用ボトルの栓を緩めた状態で加熱処理を行った以外は実施例1と同様の実験を行った。加熱処理直後の微細気泡含有液の上記微細気泡含有量は2.71×10個/mLであった。したがって、加熱処理による微細気泡減少量は1.5%であった。
実施例1の結果から、微細気泡の直径が1μm未満であれば、加熱処理によって減少する微細気泡はごくわずかであることが分かった。すなわち、当該微細気泡含有量が多い微細気泡含有滅菌液が得られた。したがって、直径が1μm未満の微細気泡を含有する液体を加熱処理することにより、微細気泡による効果に優れ、かつ微細気泡の効果を長期保存後も維持することができ、長期保存後も変質および/または劣化しない微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
さらに、実施例2の結果から、非密閉状態で加熱処理を行うことにより、当該微細気泡含有量がさらに多い微細気泡含有滅菌液が得られることが分かった。したがって、非密閉状態の微細気泡含有液に加熱処理を行うことにより、微細気泡による効果にさらに優れる微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
(実施例3)
蒸留水に微細気泡を含有させ、微細気泡含有液を生成した。上記生成から7日後の微細気泡含有液において、直径が1μm未満の微細気泡の含有量は16.5×10個/mLであった。上記生成から9日後に上記微細気泡含有液を液体保存用ボトルに入れ、加熱処理を行った。加熱処理は、オートクレーブ装置を用いて、121℃、0.118MPa(1.2kg/cm)、かつ20分間の条件で、液体保存用ボトルの栓を緩めた状態で行った。加熱処理の直後に液体保存用ボトルを密栓した。加熱処理をした微細気泡含有液の上記微細気泡含有量を上記生成から20日後に測定したところ、9.4×10個/mLであった。すなわち、上記生成の7日後から20日後にかけての微細気泡減少量は43%であった。
(実施例4)
加熱処理後、オートクレーブ装置内部に液体保存用ボトルを静置して常温常圧にした後に液体保存用ボトルを密栓した以外は実施例3と同様の実験を行った。上記生成から20日後の微細気泡含有液の上記微細気泡含有量は、15.0×10個/mLであった。すなわち、上記生成の7日後から20日後にかけての微細気泡減少量は9%であった。
(参考例1)
加熱処理を行わなかった以外は実施例3と同様の実験を行った。上記生成から20日後の微細気泡含有液の上記微細気泡含有量は、16.2×10個/mLであった。すなわち、上記生成の7日後から20日後にかけての微細気泡減少量は2%であった。
実施例3の結果から、微細気泡の直径が1μm未満であれば、加熱処理を含む13日間において減少する微細気泡は少ないことが分かった。したがって、直径が1μm未満の微細気泡を含有する液体を滅菌処理することにより、微細気泡による効果に優れ、かつ微細気泡による優れた効果を長期保存後も維持することができる微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
さらに、実施例4の微細気泡含有液において、加熱処理を含む13日間において微細気泡はほとんど減少しなかった。したがって、非密閉状態の微細気泡含有液に加熱処理を行い、加熱処理した微細気泡含有液を常温にした後に密閉することにより、微細気泡による効果にさらに優れ、かつ微細気泡による優れた効果を長期保存後もさらに安定して維持することができる微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
(実施例5)
蒸留水に微細気泡を含有させ、直径が1μm未満の微細気泡の含有量が2.70×10個/mLである微細気泡含有液を生成した。上記微細気泡含有液をフィルタリングに供した。フィルターとしては、単層膜フィルターであるポリカーボネートタイプメンブレンフィルター(アドバンテック東洋株式会社製、商品名「K020A−」、孔径200nm、孔密度3.0×10個/cm、厚さ10μm)を用いた。フィルタリング後の微細気泡含有液の上記微細気泡含有量を測定したところ、2.43×10個/mLであった。すなわち、フィルタリングによる微細気泡減少量は10%であった。
実施例5の結果から、微細気泡の直径が1μm未満であれば、フィルタリングによって微細気泡はごくわずかしか減少しないことが分かった。すなわち、当該微細気泡含有量が多い微細気泡含有滅菌液が得られた。したがって、直径が1μm未満の微細気泡を含有する液体をフィルタリングすることにより、微細気泡による効果に優れ、かつ微細気泡の効果を長期保存後も維持することができ、長期保存後も変質および/または劣化しない微細気泡含有滅菌液を提供することができる。
本発明の微細気泡含有滅菌液の製造方法は、微細気泡による効果が優れており、かつ微細気泡の効果を長期保存後も維持することができ、さらに長期保存後も変質および/または劣化しない微細気泡含有滅菌液を製造する目的に好適に用いられ得る。このような微細気泡含有滅菌液の製造方法により得られる微細気泡含有滅菌液は、例えば、洗浄用途、食品添加物用途、植物栽培用途、細胞培養用途、およびドラッグデリバリーシステム等の各種用途に特に好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 直径が1μm未満の微細気泡を含有する液体を滅菌処理することを含み、
    該滅菌処理が121℃での加熱処理を含み、
    滅菌後に2.60×10個/mL以上の該微細気泡が残存している、
    微細気泡含有滅菌液の製造方法。
  2. 10秒間〜24時間前記加熱処理を行う、請求項1に記載の製造方法。
  3. 0.105MPa〜3.00MPaの圧力で前記加熱処理を行う、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 密閉状態の前記微細気泡含有液に前記加熱処理を行う、請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 非密閉状態の前記微細気泡含有液に前記加熱処理を行う、請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記加熱処理した微細気泡含有液を常温にした後に密閉する、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記滅菌処理がフィルタリングを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 前記フィルタリングに単層膜フィルターを用いる、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記フィルタリング後に請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱処理を行う、請求項7または8に記載の製造方法。
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