JP6555297B2 - ストッパ、及び既設ラックに対するストッパの設置方法 - Google Patents

ストッパ、及び既設ラックに対するストッパの設置方法 Download PDF

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Description

本発明は、ストッパ及び既設ラックに対するストッパの設置方法に関し、特に、スタッカクレーンの経路に沿って配置される自動倉庫のラックに用いられるストッパ及びその設置方法に関する。
自動倉庫には、スタッカクレーンの経路に沿って配置されるラックが設けられる。ラックは、経路に沿って並んだ複数の支柱を有する本体部と、本体部に設けられた複数の棚部とを有する。支柱は、経路に隣接して並んだ複数の第1支柱と、経路から離れて並んだ第2支柱とを有している。第1支柱と第2支柱は一対一で対応して対となっており、間隔を隔てて配置される。棚部は、荷物を受けるものである。複数の棚部は、一対の第1支柱及び第2支柱に上下に間隔を隔てて配置される。
棚部の経路側に荷物の落下を防止するためのストッパが設けられたラックが従来知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許5886116号公報
特許文献1に記載のラックでは、ストッパは、棚部の経路側とラックの背面側の両方に設けられている。したがって、ストッパ取り付け作業時に作業者は経路と背面(経路と反対側)での作業が必要になり、ストッパ取り付けの作業性が悪い。また、ストッパ取り付け作業時に棚部から荷を取り除く必要がある。
一方、ストッパは既設ラックに対して簡単に取り付けできることが求められており、特に荷物が棚に置かれた状態でもストッパを取り付け可能とすることが求められている。
本発明の目的は、既設ラックに対してストッパを取り付けるときの作業性を高めることにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係るストッパは、自動倉庫のラックの荷受部材に設けられる。自動倉庫のラックは、スタッカクレーンの経路に沿って配置されるラック本体と、ラック本体に設けられた複数の棚部と、複数の棚部の少なくとも一つに設けられており、ラック本体に固定され、経路に直交する第1水平方向に延びて端部が開口する中空状部材であり、荷が載置される載置面を有する荷受部材と、を有する。
ストッパは、ネジ部材と、突出構造と、締結部材と、支持部とを備えている。
ネジ部材は、荷受部材における経路側と反対側の端部に引掛かる引掛け部と、少なくとも経路側の端部に設けられた第1ネジ部とを有している。ネジ部材は、荷受部材の内部に配置され、荷受部材より第1水平方向に長い。
突出構造は、荷受部材の経路側において荷受部材の載置面より上方に突出する突出部と、ネジ部材が貫通する孔が形成されたベース部とを有する。
締結部材は、突出構造に対して経路側から第1ネジ部に締結されることで、突出構造を荷受部材に固定する。
支持部材は、荷受部材の内部の下部上面に支持され、ネジ部材の荷重を支持する。
このストッパでは、ネジ部材の端部を荷受部材に引っ掛かる構造とすることで、ストッパをラックの荷受部材に装着するときに、ラック本体の経路と反対側の面での作業が不要となる。つまり、作業者が経路側からの作業だけでストッパを荷受部材に取り付けられるので、ストッパ取り付けのときの作業性が向上する。さらに、既設ラックに対してストッパを取り付ける際、荷物が棚に置かれた状態でもストッパを取り付けることができる。
このストッパでは、支持部材を設けることで、ネジ部材の垂れ下がりを防止できる。その結果、ネジ部材の直線性が維持され、そのため締結部材をネジ部材に締結したり締結を解除したりする動作がスムーズになる。
引掛け部は、荷受部材の経路と反対側の端部の下部に引掛かってもよい。
このストッパでは、ネジ部材の引掛け部を荷受部材の端部に引掛ける動作が簡単になる。
ネジ部材は、ネジ部材の端部間に第2ネジ部をさらに有していてもよい。
支持部材は、第2ネジ部と係合する係合部を有していてもよい。
このストッパでは、ロングボルトの形状を利用し、支持部材の位置を固定できる。したがって、支持部材がネジ部材に対してその長手方向に移動しない。
引掛け部は、ネジ部材の先端に別体として取り付けられていてもよい。
このストッパでは、引掛け部の形成が容易である。
支持部材は、ネジ部材の引掛け部側の端部と長手方向中心部とにそれぞれ配置された複数の支持部材からなっていてもよい。
このストッパでは、複数の支持部材によってネジ部材を支持するので、ネジ部材がさらに垂れ下がりにくい。
本発明の他の見地に係る自動倉庫の既設ラックに対するストッパの設置方法では、既設ラックは、スタッカクレーンの経路に沿って配置されるラック本体と、ラック本体に設けられた複数の棚部と、複数の棚部の少なくとも一つに設けられており、ラック本体に固定され、経路に直交する第1水平方向に延びて端部が開口する中空状部材であり、荷が載置される載置面を有する荷受部材とを有する。この方法は、自動倉庫の既設ラックに対して、ネジ部材と突出構造とを有するストッパを設置する方法である。この方法は下記のステップを有している。
◎ネジ部材の一端にネジ部材を延長する延長部材を取り付けるステップ
◎ネジ部材の他端に設けられた引掛け部を、荷受部材における経路と反対側の端部に引掛けるステップ
◎ネジ部材の一端に設けられた延長部材を取り外すステップ
◎ネジ部材の一端に対して、荷受部材の経路側において荷受部材の載置面より上方に突出する突出部と、ネジ部材が貫通する孔が形成されたベース部を有する突出構造を組み付けるステップ
◎締結部材を突出構造の外側からネジ部材に締結することで、突出構造を荷受部材に固定するステップ
この方法では、延長部材を用いることでネジ部材を長くできているので、経路側からネジ部材を荷受部材の背面側に引掛ける動作の作業性が良い。そして、施工後は、延長部材を外すことで、ネジ部材の経路側への突出を抑えられる。
本発明に係るストッパ及びストッパの設置方法では、既設ラックに対してストッパを取り付けるときの作業性が向上する。
本発明の一実施形態を採用した自動倉庫の概略側面図。 その自動倉庫の概略平面図。 棚部の正面図。 棚部の側面図。 棚部の斜視図。 荷受部材及びストッパの断面図。 ストッパ装着動作を説明するための荷受部材の断面図。 ストッパ装着動作を説明するための荷受部材の断面図。 ストッパ装着動作を説明するための荷受部材の断面図。 第2実施形態の荷受部材の断面図。
1.第1実施形態
(1)自動倉庫の全体概要
図1及び図2を用いて、自動倉庫1を説明する。図1は、本発明の一実施形態を採用した自動倉庫の概略側面図である。図2は、その自動倉庫の概略平面図である。
なお、スタッカクレーン10の経路5の方向(左右方向、走行方向、第2水平方向の一例)は、図2の上下方向に対応しており、矢印Yで示されている。また、スタッカクレーン10の経路5に直交する方向(前後方向、第1水平方向の一例)は、図1の左右方向に対応しており、矢印Xで示されている。
自動倉庫は、主に、スタッカクレーン10と、ラック装置12とを、備えている。スタッカクレーン10は、自動倉庫1内を経路5に沿って走行する。スタッカクレーン10は、荷物Wを搬送し、ラック装置12に荷物Wを載置する。スタッカクレーン10の両側に、ラック装置12が配置されている。スタッカクレーン10は、走行台車10aと、走行台車10aに立設されたマスト10bと、マスト10bに昇降可能に支持される昇降台10cと、昇降台10cに対して進退する移載用のフォーク10dと、を有している。走行台車10aは、経路5に沿って上下に配置された一対のガイドレール11aに案内される。
(2)ラック装置
ラック装置12は、荷物Wを収納するためのものである。ラック装置12は、ラック装置本体14(ラック本体の一例)と、ラック装置本体14に設けられた複数の棚部16とを、備えている。
(2−1)ラック装置本体
ラック装置本体14は、複数の支柱21と、複数のブレース22と、複数の水平部材23とを備えている。複数の支柱21は、床面FL上に配置される。ここでは、スタッカクレーン10に近い側に配置された支柱21を、第1の支柱21aと呼ぶ。また、スタッカクレーン10から離れた側に配置された支柱21を、第2の支柱21bと呼ぶ。第1の支柱21aは、経路5の延長方向に並べて配置されている。また、第2の支柱21bは、経路5の延長方向に並べて配置されている。さらに、第1の支柱21a及び第2の支柱21bは、経路5に直交する方向に一対一で対応するように並べて配置されている。
ブレース22は、水平ブレース22aと、背面ブレース22bと、側面ブレース22cと、を有している。水平ブレース22aは、図2の平面図においてジグザグ状に配置され、第1の支柱21aと第2の支柱21bとを水平方向に連結する。背面ブレース22bは、隣り合う第2の支柱21bを垂直方向に連結する。側面ブレース22cは、図4の側面図においてジグザグ状に配置され、第1の支柱21aと第2の支柱21bとを垂直方向に連結する。水平部材23は、第1の支柱21aを水平方向において連結する第1水平部材23aと、第2の支柱21bを連結する第2水平部材23bと、を有する。水平部材23は、複数の棚部16ごとに上下に間隔を隔てて設けられる。
(2−2)棚部
棚部16は、荷物Wが載置される部分である。棚部16は、第1の支柱21aと第2の支柱21bとの間に設けられる。ここでは、複数の棚部16が、高さ方向に互いに間隔を隔てて、第1の支柱21aと第2の支柱21bとに装着されている。
棚部16は、図2、図3、図4及び図5に示すように、支柱21に固定された一対の棚支持部材25と、棚支持部材25に片持ち支持される荷受部材26とを有している。
一対の棚支持部材25は、図3、図4及び図5に示すように、荷受部材26を支持する部材である。一対の棚支持部材25は、それぞれが走行方向に長い部材である。ここでは、一対の棚支持部材25が、互いに平行になるように、第1の支柱21a及び第2の支柱21bに固定される。具体的には、一対の棚支持部材25の一方(第1の棚支持部材25a)が第1の支柱21aに固定され、一対の棚支持部材25の他方(第2の棚支持部材25b)が第2の支柱21bに固定される。
荷受部材26は、図6に示すように、中空の角パイプ製であり、荷物Wが載置される載置面26aを有している。荷受部材26は、前後方向に延びており、経路5側の第1端部26bと背面側の第2端部26cとを有している。第1端部26bには第1開口部26eが形成され、第2端部26cには第2開口部26fが形成されている。荷受部材26は、一対の棚支持部材25の先端部に固定される。具体的には、荷受部材26は、第1の棚支持部材25aの先端部と第2の棚支持部材25bの先端部との間に架け渡され、両先端部に固定される。
また、棚部16は、ストッパ27を有している。
(3)ストッパの概略構造
図6を用いて、ストッパ27の概略構造を説明する。図6は、荷受部材及びストッパの断面図である。
ストッパ27は、荷受部材26の第1端部26bに設けられ、荷物Wの前後方向への振動を制振することで、荷物Wが経路5側に落下することを防止するため部材である。
ストッパ27は、突出部材41と、ネジ部材43と、締結部材45と、支持部材47とを備えている。
突出部材41は、荷物Wが当接可能な当接部である。突出部材41は、荷受部材26の経路5側において荷受部材26の載置面26aより上方に突出する突出部41aを有する。突出部41aは、プレートの主面を前後方向に向けており、荷受部材26の第1端部26bの端面に当接又は近接している。突出部41aは、固定部41b(後述)の外側端部から90度折り曲げられて上方に延びている。
ネジ部材43及び締結部材45は、突出部材41を荷受部材26に装着するための部材である。概略的に説明すれば、ネジ部材43の一端が荷受部材26の第2端部26cに係合した状態で、締結部材45をネジ部材43の第1端部43aに締結することで、突出部材41を荷受部材26の第1端部26bに固定する。
(4)ストッパの詳細構造
(4−1)ストッパを構成する各部材
ネジ部材43は、経路5側の第1ネジ部43cが形成された第1端部43aと、荷受部材26の第2端部26cに引掛かる引掛け部60と、を有している。ネジ部材43は、荷受部材26の内部に前後方向に沿って配置され、荷受部材26より前後方向に長い。ネジ部材43は、ネジ部材43の端部間に第2ネジ部43dをさらに有している。
締結部材45は、突出部材41(具体的には、後述する突出構造51)のに対して経路側からネジ部材43に締結されることで、突出部材41を荷受部材26に固定する。
締結部材45は、ナットであり、ベース部材53(後述)の外側においてネジ部材43の第1端部43aに螺合している。締結部材45を締め込むことにより、突出構造51が荷受部材26に向けて押圧され、突出構造51が荷受部材26の第1端部26bに固定される。
上記のようにネジ部材43の端部を荷受部材26に引っ掛かる構造とすることで、ストッパ27をラックの荷受部材26に装着するときに、ラック本体の経路5と反対側の面での作業が不要となる。つまり、作業者が経路5側からの作業だけでストッパ27を荷受部材26に取り付けられるので、ストッパ取り付けのときの作業性が向上する。さらに、既設ラックに対してストッパ27を取り付ける際、荷物Wが棚部16に置かれた状態でもストッパ27を取り付けることができる。
引掛け部60は、プレート61で構成されている。プレート61は、締結部材63、65によって、ネジ部材43の第2端部43eに固定されている。プレート61は、フック形状であり、上下方向に延びる第1部分61aと、水平方向に延びる第2部分61bとを有している。
第1部分61aは、荷受部材26の第2端部26cの端面に当接しており、それによりネジ部材43は前後方向前側に移動不能である。第2部分61bは、荷受部材26の第2端部26cの下面に近接しており、それによりネジ部材43は上側への移動が制限されている。
このストッパ27では、引掛け部60の形成が容易であり、製造コストが低くなる。
第1実施形態の変形例として、プレートはネジ部材の第2端部に固定された平板部材として、荷受部材の第2端部の端面に当接させてもよい。例えば、荷受部材の内部空間の断面が上下に長い長方形である場合に、内部空間の縦方向長さより短いが横方向長さより長い長辺を有するプレートを荷受部材の内部を縦姿勢で移動させて、次に荷受部材から出たところでネジ部材を回転させてプレートを横姿勢にすれば、プレートを荷受部材の第2端部の一対の短辺の端面に当接させることができる。
支持部材47は、荷受部材26の内部の下部上面26dに支持され、ネジ部材43の荷重を支持する。支持部材47を設けることで、ネジ部材43の垂れ下がりを防止できる。その結果、ネジ部材43の直線性が維持され、そのため締結部材45をネジ部材43に締結したり締結を解除したりする動作がスムーズになる。
支持部材47は、ナットであって、第2ネジ部43dと係合する係合部を有している。以上より、ロングボルトの形状を利用し、支持部材47の位置を固定できる。したがって、支持部材47がネジ部材43に対してその長手方向に移動しない。
支持部材47は、具体的には、ネジ部材43の引掛け部60側の端部と長手方向中心部とにそれぞれ配置された複数の支持部材47A、47Bを有している。複数の支持部材47A、47Bによってネジ部材43を支持するので、ネジ部材43がさらに垂れ下がりにくい。
(4−2)突出構造
突出構造51は、突出部材41を荷受部材26に弾性的に連結するための構造である。突出構造51は、ベース部材53と、前述の突出部材41と、粘弾性体55とを有する。ベース部材53及び突出部材41は例えば鋼板からなる。
ベース部材53は、荷受部材26に対して前後方向に移動不能に固定される(固定方法は後述)。粘弾性体55は、ベース部材53と突出部材41とを荷受部材26の内部で接続しており前後方向へせん断変形することで減衰力を発生可能である。
ベース部材53は、荷受部材26の内部で前後方向に延びる細長い薄板状の部材である。ベース部材53は、本体の両端部から下方に延びる突起部分を有している。一方の突起の先端は、下端から折り曲げられている。ベース部材53の突起部分には、ネジ部材43が貫通する貫通孔がそれぞれ形成されている。
突出部材41は、固定部41bを有する。固定部41bは、荷受部材26内で前後方向に延びる細長い薄板状であり、粘弾性体55に固定されている。
粘弾性体55は、ベース部材53の本体に沿って延びる細長い板形状である。粘弾性体55は、粘弾性体55の材質、形状及び位置は、想定される揺れに対して充分な減衰性能を実現するように定められる。
粘弾性体55は、ベース部材53の本体部と突出部材41の固定部41bとに挟まれて両者に固定されており、突出部材41に第1水平方向の力が作用するとせん断変形可能である。このようにして、粘弾性体55が、ベース部材53と突出部材41とを連結している。粘弾性体55の固定方法は、例えば、熱圧着、接着、両面テープによる貼り付けである。
粘弾性体55は、例えば高い減衰性能を有する粘弾性ゴムである。粘弾性ゴムは、防振機能(振動を絶縁する性能)の低いバネ定数と、制振機能(振動を吸収する性能)の高い減衰係数を両立している。粘弾性ゴムは、せん断変形することで、荷物Wのストッパ27に対する衝突により発生する振動エネルギーを熱エネルギーに変換できる。
突出構造51が荷受部材26の第1端部26bに左右方向、前後方向、上下方向に移動不能に固定されている具体的な構造を説明する。
ベース部材53は、荷受部材26の第1端部26bの側部端面に当接する係止部(図示せず)を有しているので、荷受部材26に対して前後方向後側への移動が規制されている。ベース部材53は、さらに、ネジ部材43を介して連結された引掛け部60によって上下方向への移動が規制されている。なお、ベース部材53の突起部分に形成された穴内をネジ部材43が延びることで、ベース部材53はネジ部材43に移動不能に連結されている。ベース部材53は、さらに、荷受部材26の内側面に当接する部材を有することにより、左右方向の移動が規制されている。
突出部41aは、荷受部材26の第1端部26bの上側端面に当接することによって、前後方向後側への移動を規制されている。
このような構成のラック装置12では、地震等により床面FLが揺れ、その揺れがラック装置本体14を介して棚部16に伝達されると、荷物Wが移動しようとする。しかし、載置面26aから上方に突出するストッパ27が荷受部材26に設けられているため、荷受部材26に載置された荷物Wがストッパ27に当接し、荷物Wが落下しにくくなる。つまり、経路5側への荷物Wの移動がストッパ27により阻止される。
突出部材41は、粘弾性体55を介してベース部材53に対して前後方向に移動可能に支持されている。例えば、荷物Wが地震の揺れによって突出部材41の突出部41aに衝突すれば、突出部材41は荷受部材26の外側に向かって移動する。このとき、粘弾性体55の上面は突出部材41によって外側に引っ張られ、粘弾性体55の下面はベース部材53によって内側(図6の右側)に引っ張られる。その結果、粘弾性体55にせん断変形が生じる。
具体的には、地震が生じた場合には、荷物Wは前後に何度も移動してストッパ27に繰り返し衝突する。衝突のたびに粘弾性体55は変形し、その後に元の形状に戻ろうとする。このように、荷物Wがストッパ27に衝突するごとに運動エネルギーが熱エネルギーに変換され、それにより荷物Wの揺れが減衰される。
(5)ストッパの設置方法
図7〜図9を用いて、自動倉庫の既設ラックに対して、ストッパ27を設置する方法を説明する。図7〜図9は、ストッパ装着動作を説明するための荷受部材の断面図である。
以下の作業において、作業者は、経路5側から前後方向後側を向いて作業を行う。また、このときに荷受部材26の載置面26aには荷物Wが置かれている。
最初に支持部材47(支持部材47A、支持部材47B)をネジ部材43に装着する。
次に、図7に示すように、ネジ部材43の第1端部43aに延長部材57を取り付ける。延長部材57は、ネジ部材43を延長するための部材である。延長部材57は、具体的には、ナットと表面にローレットが形成された軸部とを有する。
次に、図7に示すように、ネジ部材43の第2端に設けられた引掛け部60を、荷受部材26の第2端部26cの下部に引掛ける。
具体的には、引掛け部60が下になるようにネジ部材43を斜めにして、引掛け部60の先端を荷受部材26の第2端部26cの下部の前後方向後側からその下側の位置に移動させる。さらに具体的には、ネジ部材43を荷受部材26の第1開口部26eから前後方向後側に挿入し、引掛け部60を第2開口部26fから外に出した状態でネジ部材43を図7に示すように斜めにすることで、ネジ部材43の引掛け部60を第2端部26cの端面の下部に向けて前後方向後側に移動させる。そして、図8に示すように、ネジ部材43を水平状態になるように倒していきながら、引掛け部60を第2端部26cの端面の下部に引掛ける。
次に、図9に示すように、ネジ部材43の第1端部43aに設けられた延長部材57を取り外す。
次に、荷受部材26の第1端部26bに対して、荷受部材26の載置面26aより上方に突出する突出部41aと、ネジ部材43が貫通する孔が形成されたベース部材53を有する突出構造51を組み付ける。
最後に、締結部材45を突出構造51の外側からネジ部材43に締結することで、図6に示すように、突出構造51を荷受部材26に固定する。
この方法では、延長部材57を用いることでネジ部材43を長くできているので、経路5側からネジ部材43を荷受部材26の背面側に引掛ける動作の作業性が良い。そして、施工後は、延長部材57を外すことで、ネジ部材43の経路5側への突出を抑えられる。
2.第2実施形態
引掛け部は、別体として取り付けられていたが、ネジ部材の先端に一体に形成されていてよい。そのような実施形態を図10を用いて説明する。図10は、第2実施形態の荷受部材の断面図である。
ストッパ27Aの引掛け部43bは、具体的には、フック形状であり、第2端部26cの下側部分に引っ掛かっている。引掛け部43bは、ネジ部材43を折り曲げて形成された部分である。
具体的には、引掛け部43bは、図10に示すように、第2端部26cの端面に当接しており、それによりネジ部材43は前後方向前側に移動不能である。さらに、引掛け部43bは第2端部26cの下面に近接しており、それによりネジ部材43は上側への移動が制限されている。
3.実施形態の共通事項
ストッパ(例えば、ストッパ27、ストッパ27A)は、ネジ部材(例えば、ネジ部材43)と、突出構造(例えば、突出構造51)と、締結部材(例えば、締結部材45)と、支持部材(例えば、支持部材47)とを備えている。
ネジ部材は、荷受部材(例えば、荷受部材26)における経路(例えば、経路5)側と反対側の第2端部(例えば、第2端部26c)に引掛かる引っ掛け部(例えば、引掛け部43b、引掛け部60)と、少なくとも経路側の第1端部(例えば、第1端部43a)に設けられた第2ネジ部(例えば、第2ネジ部43d)とを有している。ネジ部材は、荷受部材の内部に配置され、荷受部材より第1水平方向に長い。突出構造は、荷受部材の経路側において荷受部材の載置面より上方に突出する突出部(例えば、突出部41a)と、ネジ部材が貫通する孔が形成されたベース部(例えば、ベース部材53)とを有する。締結部材は、突出構造の外側からネジ部材に締結されることで、突出構造を荷受部材に固定する。支持部材は、荷受部材の内部の下部上面(例えば、下部上面26d)に支持され、ネジ部材の荷重を支持する。
このストッパでは、ネジ部材の端部を荷受部材に引っ掛かる構造とすることで、ストッパをラックの荷受部材に装着するときに、ラック本体の経路と反対側の面での作業が不要となる。つまり、作業者が経路側からの作業だけでストッパを荷受部材に取り付けられるので、ストッパ取り付けのときの作業性が向上する。
このストッパでは、支持部材を設けることで、ネジ部材の垂れ下がりを防止できる。その結果、ネジ部材の直線性が維持され、そのため締結部材をネジ部材に締結したり締結を解除したりする動作がスムーズにできる。
4.他の実施形態
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(a)第1実施形態ではストッパに粘弾性体が用いられていた。しかし、粘弾性体の代わりに弾性体としてバネ又はゴムを用いてもよい。
(b)第1実施形態ではストッパに粘弾性体が用いられていた。しかし、弾性部材を全く使用しなくてもよい。その場合は、板状の当接部材(突出構造の一例)がネジ部材と締結部材とによって荷受部材の端部に固定される。この場合、板状の当接部材は、本体部(ベース部の一例)と、その一端から上方に延びる突出部(突出部の一例)とを有している。
(c)前記実施形態では、荷受部材を角パイプで構成したが、本発明はこれに限定されない。荷受部材は、中空形状であればどのような形状でもよく、例えば、通常の丸パイプでもよいし、角棒の中心にネジ挿通孔を設けたものでもよい。
(d)本実施形態のストッパは、既設のラック装置への適用が容易であるという利点を有する。ただし、ストッパは、新設のラック装置にも適用できる。
(e)前記実施形態では、ネジ部材をネジ軸で構成し、外周面の全長にわたり雄ネジ部を形成したが、雄ネジ部は必要な部分にだけあればよい。
(f)前記実施形態では引掛け部が係合したのは荷受部材の端部の下部であったが、引掛け部は荷受部材の端部の上部、側部に係合してもよい。
(g)前記実施形態では引掛け部が係合したのは荷受部材そのものであったが、引掛け部は荷受部材本体に固定された他の部材に係合してもよい。
(h)前記実施形態ではネジ部材を支持する支持部材の数は2つであったが、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。
(i)支持部材は、ナットに限定されず、他の部材であってもよい。
本発明は、スタッカクレーンの経路に沿って配置される自動倉庫のラックに用いられるストッパ及びその設置方法に広く適用可能である。
1 :自動倉庫
5 :経路
10 :スタッカクレーン
10a :走行台車
10b :マスト
10c :昇降台
10d :フォーク
11a :ガイドレール
12 :ラック装置
14 :ラック装置本体
16 :棚部
21 :支柱
21a :第1の支柱
21b :第2の支柱
22 :ブレース
22a :水平ブレース
22b :背面ブレース
22c :側面ブレース
23 :水平部材
23a :第1水平部材
23b :第2水平部材
25 :支持部材
25a :第1の支持部材
25b :第2の支持部材
26 :荷受部材
26a :載置面
26b :第1端部
26c :第2端部
26d :下部上面
27 :ストッパ
41 :突出部材
41a :突出部
41b :固定部
43 :ネジ部材
43a :第1端部
43b :引掛け部
43c :第1ネジ部
43d :第2ネジ部
45 :締結部材
47 :支持部材
47A :支持部材
47B :支持部材
51 :突出構造
53 :ベース部材
55 :粘弾性体
57 :延長部材
60 :引掛け部
61 :プレート

Claims (6)

  1. スタッカクレーンの経路に沿って配置されるラック本体と、前記ラック本体に設けられた複数の棚部と、前記複数の棚部の少なくとも一つに設けられており、前記ラック本体に固定され、経路に直交する第1水平方向に延びて端部が開口する中空状部材であり、荷が載置される載置面を有する荷受部材と、を有する自動倉庫のラックの前記荷受部材に設けられるストッパであって、
    前記荷受部材における経路側と反対側の端部に引掛かる引掛け部と、少なくとも経路側の端部に設けられた第1ネジ部とを有し、前記荷受部材の内部に配置され、前記荷受部材より第1水平方向に長いネジ部材と、
    前記荷受部材の経路側において前記荷受部材の載置面より上方に突出する突出部と、前記ネジ部材が貫通する孔が形成されたベース部とを有する突出構造と、
    前記突出構造に対して経路側から前記第1ネジ部に締結されることで、前記突出構造を前記荷受部材に固定する締結部材と、
    前記荷受部材の内部の下部上面に支持され、前記ネジ部材の荷重を支持する支持部材と、
    を備えた、ストッパ。
  2. 前記引掛け部は、前記荷受部材の経路と反対側の端部の下部に引掛かる、請求項1に記載のストッパ。
  3. 前記ネジ部材は、前記ネジ部材の端部間に第2ネジ部をさらに有し、
    前記支持部材は、前記第2ネジ部と係合する係合部を有している、請求項1又は2に記載のストッパ。
  4. 前記引掛け部は、前記ネジ部材の先端に別体として取り付けられている、請求項1〜3のいずれかに記載のストッパ。
  5. 前記支持部材は、前記ネジ部材の前記引掛け部側の端部と長手方向中心部とにそれぞれ配置された複数の支持部材からなる、請求項1〜4のいずれかに記載のストッパ。
  6. スタッカクレーンの経路に沿って配置されるラック本体と、前記ラック本体に設けられた複数の棚部と、前記複数の棚部の少なくとも一つに設けられており、前記ラック本体に固定され、経路に直交する第1水平方向に延びて端部が開口する中空状部材であり、荷が載置される載置面を有する荷受部材とを有する自動倉庫の既設ラックに対して、ネジ部材と突出構造とを有するストッパの設置方法であって、
    前記ネジ部材の一端に前記ネジ部材を延長する延長部材を設けるステップと、
    前記ネジ部材の他端に設けられた前記荷受部材に引掛かる引掛け部を、前記荷受部材における経路側から反対側の端部に引掛けるステップと、
    前記ネジ部材の一端に設けられた前記延長部材を外すステップと、
    前記ネジ部材の一端に対して、前記荷受部材の経路側において前記荷受部材の載置面より上方に突出する突出部と、前記ネジ部材が貫通する孔が形成されたベース部を有する突出構造を組み付けるステップと、
    前記ネジ部材に締結する締結部材を前記突出構造の外側から設けることで、前記突出構造を前記荷受部材に固定するステップと、
    を備えた既設ラックに対するストッパの設置方法。
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