JP6555021B2 - 媒体速度検出装置及び印刷装置 - Google Patents

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    • G01P3/00Measuring linear or angular speed; Measuring differences of linear or angular speeds
    • G01P3/36Devices characterised by the use of optical means, e.g. using infrared, visible, or ultraviolet light

Description

本発明は、媒体速度検出装置及びこの装置を備える印刷装置に関する。
印刷装置において、シート状の媒体(紙やフィルム)を正確に搬送するための構成として、例えば、特許文献1に記載のように、搬送されるシート状の媒体を撮像した画像データを解析することにより媒体の変位量(搬送量)を検出する方式(「実像撮影方式」とも呼ぶ)が知られている。
特開2013−231658号公報
特許文献1の実像撮影方式においては、撮像の繰り返し速度の高速化が困難であるという問題があり、搬送速度が高速化するほど問題が顕著となる。この問題を解決する一例として、一回の撮像エリアを広くするとともに撮像画像を高精細化することが考えられるが、これを実現するために要する撮像系装置及び光学系装置の大型化及びコストの増大という問題がある。また、仮に、撮像エリアの広域化及び撮像画像の高精細化を可能とする構成としてある搬送速度の高速化に対応させたとしても、搬送速度をさらに高速化する場合には、さらなる装置の大型化及びコストの増大を要するため、撮像エリアの広域化及び撮像画像の高精細化には、限界がある。このため、搬送される媒体の速度を検出するための構成としては、更なる改善が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、媒体速度検出装置が提供される。この媒体速度検出装置は、搬送されるシート状の媒体に非コヒーレント光を照射する照射光学系と;前記媒体からの前記非コヒーレント光の拡散反射光を受光面で受光するn個(nは2以上の整数)の受光部を有し、前記n個の受光面が前記媒体の搬送方向に沿った仮想の直線上に配列されたリニア受光光学系と;前記n個の受光部のうち、前記搬送方向に沿って上流側に配置された先行受光面を含む先行受光部の出力と下流側に配置された後行受光面を含む後行受光部の出力との時間的な相関から得られる遅れ時間に基づいて、前記媒体の速度を求める速度検出部と;を備える。
この形態によれば、従来技術で説明した撮像系装置及び光学系装置の大型化及びコストの増大という問題を解決し、従来に比べて簡易な構造でシート状の媒体の速度を求めることができる。
(2)上記形態の媒体速度検出装置において、前記n個は3以上であるとしてもよい。
この形態によれば、n個の受光部から選択され得る2つの受光部の個の組み合わせを用いて媒体の速度を求めることができる。
(3)上記形態の媒体速度検出装置において、前記n個の受光面は、前記直線上における互いの間隔が異なる位置に配列されているとしてもよい。
この形態によれば、媒体の速度が大きいときには、間隔の大きな2つの受光面を利用して速度検出の精度を高めることができる。
(4)上記形態の媒体速度検出装置において、前記速度検出部は、前記n個の受光部から選択され得る2つの受光部の個の組み合わせのうちの2つ以上の組み合わせのそれぞれにおける前記媒体の速度を求めて前記組み合わせ毎の速度候補とし、前記組み合わせ毎の速度候補に基づいて前記媒体の速度を求めるとしてもよい。
この形態によれば、複数の速度候補を用いて最も確からしい媒体の速度を求めることができる。
(5)上記形態の媒体速度検出装置において、m個(mは2以上の整数)の前記リニア受光光学系を有し、前記m個のリニア受光光学系のそれぞれの前記n個の受光部の受光面は、前記搬送方向に垂直な方向の異なる位置を通り前記搬送方向に沿ったそれぞれの仮想の直線上に配列されているとしてもよい。
この形態によれば、搬送方向に垂直な方向の異なる位置において媒体の速度を得ることができるので、速度検出の精度を高めることができる。
(6)上記形態の媒体速度検出装置において、前記速度検出部は、前記m個のリニア受光光学系のそれぞれにおける前記媒体の速度を求めて前記リニア受光光学系毎の速度候補とし、前記リニア受光光学系毎の速度候補に基づいて前記媒体の速度を求めるとしてもよい。
この形態によれば、複数の速度候補を用いて最も確からしい媒体の速度を求めることができる。
(7)上記形態の媒体速度検出装置において、前記リニア受光光学系の前記n個の受光部は、それぞれ、一方の端面を前記受光面とする光ファイバーを有しているとしてもよい。
この形態によれば、リニア受光光学系を容易に構成することができる。
(8)上記形態の媒体速度検出装置において、 m個(mは2以上の整数)の前記リニア受光光学系を有し、前記m個のリニア受光光学系は、前記媒体からの拡散反射光を、一方の端面を前記受光面として受光するm×n個の光ファイバーを含むファイバー束を有するとしてもよい。
この形態によれば、m個のリニア受光光学系を含む媒体速度検出装置を容易に構成することができる。
(9)上記形態の媒体速度検出装置において、前記速度検出部は、前記m個のリニア受光光学系のそれぞれにおいて、前記n個の受光部から選択され得る2つの受光部の個の組み合わせのうちの2つ以上の組み合わせのそれぞれにおける前記媒体の速度を求めて前記組み合わせ毎の速度候補とし、前記組み合わせ毎の速度候補に基づいて前記リニア受光光学系毎の速度候補を求め、前記リニア受光光学系毎の速度候補に基づいて前記媒体の速度を求めるとしてもよい。
この形態によれば、リニア受光光学系毎の速度候補を用いて最も確からしい媒体の速度を求めることができる。
(10)本発明の他の形態によれば、印刷装置が提供される。この印刷装置は、上記いずれか一つの媒体速度検出装置と、前記媒体に印刷を行う印刷部と、を備える。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、媒体速度検出装置の他、媒体搬送状態検出方法、媒体搬送装置、媒体搬送制御装置、媒体搬送制御方法、媒体速度検出装置を備える印刷装置などの種々の電子機器等、様々な形態で実現することができる。
第1実施形態の媒体速度検出装置を適用したインクジェットプリンターの概略構成図である。 媒体速度検出装置の概略構成図である。 先行受光回路から出力される先行の拡散反射光データを示す説明図である。 先行と後行の拡散反射光データの関係を示すグラフである。 第2実施形態の媒体速度検出装置の一部を示す概略構成図である。 第3実施形態の媒体速度検出装置の一部を示す概略構成図である。 第4実施形態の媒体速度検出装置の一部を示す概略構成図である。 変形例のファイバー束を用いた媒体速度検出装置の概略構成図である。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態の媒体速度検出装置30を適用したインクジェットプリンターの概略構成図である。印刷装置の一例としてのインクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」とも呼ぶ)11は、搬送装置12と、シート状の媒体の一例である長尺シート状の連続紙Pを搬送する搬送装置12と、搬送装置12によって搬送される連続紙Pに対してインクを噴射して印刷を行う印刷部17と、を備えている。また、プリンター11は、搬送装置12と印刷部17とを制御する制御部18を備えている。
搬送装置12は、連続紙Pを繰り出す繰出部14と、繰出部14から繰り出され、印刷部17によって印刷が行われた連続紙Pを巻き取る巻取部15とを備えている。印刷部17は、繰出部14と巻取部15との間の位置に連続紙Pの搬送経路と対向するように配置されている。印刷部17における連続紙Pの搬送経路と対向する面には、連続紙Pにインクを噴射するための複数のノズル列17aが形成されている。各ノズル列17aは、搬送方向と交差する方向に並ぶ複数のノズルを有している。
また、搬送装置12において、印刷部17に対して連続紙Pの搬送経路を挟んで対向する位置には、連続紙Pを支持する媒体支持部20が配置されている。媒体支持部20は、印刷部17側とは反対側となる下面側に開口部21が形成された有底四角箱状をなしている。
媒体支持部20の下面には、媒体支持部20の内部空間22内の空気を吸引する吸引部の一例である吸引ファン28が開口部21を塞ぐように設けられている。媒体支持部20における印刷部17との対向面は、搬送される連続紙Pを支持する水平な支持面20aとされている。媒体支持部20には、連続紙Pを支持面20aに吸着するための複数の吸引孔23が形成されている。各吸引孔23は、媒体支持部20の内部空間22と連通している。このような構成によれば、吸引ファン28が回転駆動することにより開口部21を吸気口として吸気することにより内部空間22及び吸引孔23を介して連続紙P及び媒体支持部20の間の空間を負圧にする。これにより、連続紙Pを支持面20aに吸着させるための吸引力が連続紙Pに付与される。
媒体支持部20の下部には、複数の吸引孔23よりも搬送経路の上流側に、連続紙Pの搬送速度を検出するための媒体速度検出装置30が設けられている。媒体速度検出装置30は、連続紙Pに非コヒーレントな照明光を照射する照射光学系310と、連続紙Pの下面からの照明光の拡散反射光を受光する受光光学系320及び受光回路部330と、速度検出部340と、を備えている。媒体速度検出装置30は、後述するように、搬送される連続紙Pの下面に照射した非コヒーレントな照明光の拡散反射光の強度の変化に基づいて連続紙Pの速度を検出する。
図2は、媒体速度検出装置30の概略構成図である。媒体速度検出装置30は、上記したように、照射光学系310と、受光光学系320と、受光回路部330と、速度検出部340と、を備えている。
照射光学系310は、非コヒーレント光を発する光源312と、光源312が発した非コヒーレント光を、支持面20aに設けられた開口部316を通過する連続紙Pの下面Pbに照射される照明光として導く導光部314と、を備えている。光源312としては、例えば、赤外領域の波長の非コヒーレント光を発するLED(Light Emitting Diode)を用いることができる。可視領域の波長の非コヒーレント光を発するLED等の光源を用いても良い。但し、赤外領域の波長の比コヒーレント光の方が、媒体の位置に応じた媒体の表面の変化を拡散反射光の強度の変化として検出する上で効果的であり、また、外乱光の影響も抑制することができる。なお、以下では、非コヒーレント光である照明光を単に「照明光」と略す場合もある。
受光光学系320は、搬送方向に沿って並ぶ2つの受光部328f,328pを備えている。2つの受光部328f,328pの受光面322rf,322rpは、連続紙Pの搬送方向に沿った仮想の直線上に配置されている。この受光光学系320を、「リニア受光光学系」とも呼ぶ。2つの受光部328f,328pは、それぞれ、光ファイバー322と、集光レンズ324と、フォトセンサー326と、を備えている。2つの受光部328f、328pのうち、搬送方向の上流側に配置された受光部328fを「先行受光部328f」と呼び、下流側に配置された受光部328pを「後行受光部328p」と呼ぶ。
光ファイバー322は、導光部314に光ファイバー322の受光面322rが接するように配置されており、受光面322rは導光部314を介して連続紙Pの下面Pbに近接配置されている。光ファイバー322は、照射光学系310によって連続紙Pに照射された照明光の拡散反射光を、一方の端面である入射面を受光面322rとして受光し、他方の端面である射出面322oから射出する。なお、先行受光部328fの光ファイバー322の受光面322rが上記した先行受光部328fの受光面322rfであり、後行受光部328pの光ファイバー322の受光面322rが後行受光部328pの受光面322rpである。以下では、先行受光部328fの受光面322rfを「先行受光面322rf」と呼び、後行受光部328pの受光面322rpを「後行受光面322rp」と呼ぶ。
集光レンズ324は、光ファイバー322の射出面322oから射出する拡散反射光がフォトセンサー326へ照射されるように集光する。フォトセンサー326は、受光した拡散反射光の強度を電気信号(以下、「受光信号」とも呼ぶ)に変換する。なお、フォトセンサー326としては、光源312の発する非コヒーレント光の波長領域に感度を有するフォトセンサー(例えば、フォトトランジスターやフォトダイオード)が用いられる。
照射光学系310は、支持面20aの下面側に固定されている。光ファイバー322の受光面322rに入射する拡散反射光のエネルギーは、受光面322rが連続紙Pの下面Pbから離れるほど小さくなる。また、受光面322rでの視野(入射可能な拡散反射光の媒体表面における領域のサイズ)は、受光面322rが連続紙Pの下面Pbから離れるほど大きくなる。そこで、受光面322rで安定に拡散反射光を受光するためには、受光面322rと連続紙Pの下面Pbとの間のギャップ(間隔)を、照射光学系310からの照明光が遮断されない範囲で可能な限り狭くすることが好ましい。本例では、受光面322rと連続紙Pの下面Pbとの間のギャップに相当する導光部314の厚さは、0.3〜0.7mmに設定される。
光ファイバー322の受光面322rのサイズは、紙面の表面のテクスチャーの状態の変化を拡散反射光の変化として受光可能とするサイズとすることが望ましい。例えば、通常の普通紙は、太さ4μm〜70μmで、長さ0.25mm〜50mm程度の食物繊維(主体はセルロース)が不定形に絡み合うことで構成されており、1μm〜500μm程度の周期間隔の凹凸で構成される。このような凹凸を拡散反射光の変化として検出できることが望ましく、例えば、一辺が数μm〜数百μmの正方形の視野とすることが望ましい。そこで、本例では、光ファイバーとして一般的な62.5μmや50μm、9〜10μmのコア径のもののうち、50μmのコア径の光ファイバーを光ファイバー322として用いることとした。なお、光ファイバーの視野は円形となるが、その直径と等しい大きさの一辺を有する正方形と考えても視野としての機能はほぼ同じである。
先行受光部328fの先行受光面322rfと、後行受光部328pの後行受光面322rpとは、搬送方向に沿った仮想の直線上に間隔Ldで配置されている。例えば、間隔Ldは50〜300μmに設定される。なお、2つの受光部328f,328pは、それぞれの構成要素の全てが搬送方向に沿った仮想の直線上に配置されている必要はなく、少なくとも、先行受光面322rfと後行受光面322rpとが搬送方向に沿った仮想の直線上に配置されていればよい。
受光回路部330は、先行受光部328fに対応する先行受光回路336fと、後行受光部328pに対応する後行受光回路336pと、を備えている。2つの受光回路336f,336pは、それぞれ、アンプ332とADコンバーター334と、を備えている。アンプ332は、フォトセンサー326からの拡散反射光の受光信号をADコンバーター334の入力レンジに合わせるように増幅する。ADコンバーター334は、速度検出部340から供給されるサンプリング信号に基づいて、拡散反射光のアナログの強度信号を一定のサンプリング周期で順に量子化して拡散反射光のデジタルの強度信号に変換する。すなわち、先行受光回路336fは、先行受光部328fから出力された強度信号Sf(t)をサンプリング周期で量子化して順に得られる先行の拡散反射光データDSf(t)を出力する。後行受光回路336pは、後行受光部328pから出力された強度信号Sp(t)をサンプリング周期で量子化して順に得られる後行の拡散反射光データDSp(t)を出力する。
速度検出部340は、不図示のCPU、ROM、RAMなどのメモリー、インタフェース等を含むコンピュータシステムで構成される制御装置である。速度検出部340は、メモリーに保存されているプログラムを読み出して実行することにより、拡散反射光取得部342、遅れ時間解析部344、速度算出部346として機能する。
拡散反射光取得部342は、先行受光回路336f及び後行受光回路336pのそれぞれのADコンバーター334にサンプリング信号を供給し、それぞれのADコンバーター334から、それぞれの拡散反射光データDSf(t),DSp(t)をサンプリング周期で順に出力させる受光制御部として機能とする。また、拡散反射光取得部342は、それぞれのADコンバーター334から出力される拡散反射光データDSf(t),DSp(t)を順に取得する。サンプリング周期としては、先行受光面322rfと後行受光面322rpとの間を連続紙Pが移動する際の拡散反射光の変化を精度良く検出するのに十分な数の拡散反射光データを取得できる値に設定することが好ましい。例えば、搬送速度vsが0.1μm/μs〜1μm/μsの範囲で、間隔Ldが100μmでサンプリング数を100〜1000の範囲とすると、サンプリング周期tsは0.1μs〜1μsの範囲のいずれかとすることが好ましい。本例では、ts=1μsとする。
図3は、先行受光回路336fから出力される先行の拡散反射光データDSf(t)を示す説明図である。上記したように、光ファイバー322の受光面322rの円形の視野をその直径と等しい大きさの一辺を有する正方形と考えても良いことから、図示の便宜上、先行受光部328fの視野VAfの形状を正方形として描いている。
先行受光部328fの視野VAは、搬送速度vsで搬送される連続紙Pの移動に従って、連続紙Pを基準とする連続紙Pの搬送方向とは反対方向に向かって相対的に順にずれていく。この際、先行受光回路336fは、サンプリング周期ts毎に、フォトセンサー326のセンサー出力値、すなわち、連続紙Pの間隔(ts・vs)で順にずれた位置における視野VAに対応する連続紙Pからの拡散反射光の強度、を示す拡散反射光データDSf(t)を、ADコンバーター334から順に出力する。図示は省略するが、後行受光回路336pも、先行受光回路336fと同様に、拡散反射光データDSp(t)を順に出力する。但し、後行受光部328pが先行受光部328fに対して間隔Ldだけ搬送方向の下流側に配置されているので、後行受光回路336pから出力される拡散反射光データDSp(t)には、このずれに応じて、先行受光回路336fから出力される拡散反射光データDSf(t)に対して時間遅れが発生する。以下では、拡散反射光データDSf(t)を「先行の拡散反射光データDSf(t)」とも呼び、拡散反射光データDSp(t)を「後行の拡散反射光データDSp(t)」とも呼ぶ。
後行の拡散反射光データDSp(t)は、先行の拡散反射光データDSf(t)に対して、下式(1)で表される遅れ時間Δtだけ遅れることが想定される。
Δt=Ld/vs ・・・(1)
ここで、Ldは先行受光面322rfと後行受光面322rpとの間隔であり、vsは連続紙Pの搬送速度(移動速度)である。
上記(1)式において、遅れ時間Δtが分かれば、この遅れ時間Δtを移動時間として搬送速度vsを算出することができる。この遅れ時間Δtは、以下で説明するように求められる。
図4は、先行の拡散反射光データDSf(t)と後行の拡散反射光データDSp(t)との関係を示すグラフである。遅れ時間解析部344(図2)は、後行の拡散反射光データDSp(t)のうち、現在時刻tcから期間twだけ前までの範囲の拡散反射光データDSp(tc−tw)〜DSp(tc)と、先行の拡散反射光データDSf(t)との相関を取る。そして、後行の拡散反射光データDSp(tc−tw)〜DSp(tc)と相関が取られた先行の拡散反射光データDSf(tc−tw−Δt)〜DSf(tc−Δt)(図中太い破線で示した範囲のデータ)と、後行の拡散反射光データDSp(tc−tw)〜DSp(tc)と、の時間差Δtを遅れ時間として求める。具体的には、例えば、下式(2)で表される相関値R(Δt)が最小となる遅れ時間Δtを探せばよい。
Figure 0006555021
ここで、tcは現在時刻、twは相関を取る期間である。本例ではtw=100μsとされる。
速度算出部346(図2)は、上記(1)式を変形して得られる下式(3)に基づいて搬送速度vsを計算する。
vs=Ld/Δt=Ld/tm ・・・(3)
ここで、Ldは先行受光面322rfと後行受光面322rpとの間隔であり、tmは間隔Ldの間を連続紙Pが移動する移動時間であり、Δtは遅れ時間解析部344で求められた相関値R(Δt)が最小となる遅れ時間である。
以上のように、媒体速度検出装置30は、搬送される連続紙Pの位置に応じて変化し、先行の拡散反射光データDSf(t)と後行の拡散反射光データDSp(t)の時間的な相関から得られる遅れ時間Δtに基づいて、連続紙Pの搬送速度(移動速度)vsを求めることができる。求めた搬送速度vsは、搬送装置12の搬送制御部120(図2)に供給される。
連続紙Pの搬送状態は、搬送制御部120が、求められた搬送速度vs及び目標の設定速度vrに基づいてモーター制御部136を制御し、モーター制御部136がモーター駆動回路135を介して給紙モーター132の動作を制御して給紙ローラー13a(図1)を駆動することによって、制御される。例えば、搬送制御部120は、搬送速度vsと目標の設定速度vrとに差が発生している場合、搬送速度vsが設定速度vrとなるように給紙モーター132の動作を制御することができる。また、搬送速度vsが発生している時間で搬送速度vsを積分することにより、搬送速度vsで搬送された連続紙Pの移動量を推定することができる。また、搬送速度vsと設定速度vrとの差分をその差分が発生している時間で積分することにより、設定速度vrで搬送された場合における連続紙Pの移動量に対する移動量のずれを推定することができ、連続紙Pの位置ずれを推定することもできる。これを利用すれば、連続紙Pの移動の停止位置のずれを修正するように、給紙モーター132の動作を制御することができる。
以上説明したように、第1実施形態の照射光学系310は、非コヒーレント光を発する光源312と、光源312が発した非コヒーレント光を照明光として導く導光部314と、を備える簡易な構造の照射光学系で構成されている。また、受光光学系320は、光ファイバー322と、集光レンズ324と、フォトセンサー326とを備える簡易な構造の2つの受光部328f,328pを有するリニア受光光学系で構成されている。従って、従来技術で説明した撮像系装置及び光学系装置の大型化及びコストの増大という問題を解決することができる。すなわち、簡易な構造で、高速に、連続紙Pの位置に応じた媒体の表面のテクスチャーの状態の変化を拡散反射光の強度の変化として検出し、連続紙Pの搬送速度を求めることができる。
B.第2実施形態:
図5は、第2実施形態の媒体速度検出装置30Bの一部を示す概略構成図である。媒体速度検出装置30Bは、第1実施形態の媒体速度検出装置30(図2)の受光光学系(「リニア受光光学系」とも呼ぶ)320に換えて、受光光学系(リニア受光光学系)320Bを備えている。
リニア受光光学系320Bは、搬送方向に沿って順に並ぶ3つの受光部328a,328b,328cを備えている。3つの受光部328a,328b,328cは、リニア受光光学系320の受光部328f,328pと同じように、それぞれ、光ファイバー322と、集光レンズ324と、フォトセンサー326と、を備えている。
第1の受光部328aの第1の受光面322raと、第2の受光部328bの第2の受光面322rbと、第3の受光部328cの第3の受光面322rcとは、導光部314の面上で搬送方向に沿った仮想の直線上に配置されて固定されている。第1の受光面322raと第2の受光面322rbとの間の第1の間隔はLd1であり、第2の受光面322rbと第3の受光面322rcとの間の第2の間隔はLd2であり、第1の受光面322raと第3の受光面322rcとの間の第3の間隔はLd3である。第2の間隔Ld2は第1の間隔Ld1と異なった間隔とすることが好ましい。本例では、Ld3>Ld2>Ld1とされている。
また、図示は省略するが、媒体速度検出装置30Bは、媒体速度検出装置30と同様に、受光回路部330及び速度検出部340(図2)を備えている。なお、受光回路部330は、3つの受光部328a,328b、328cのそれぞれから出力される拡散反射光をサンプリング周期で量子化した拡散反射光データをサンプリング周期で順に出力する。
速度検出部340は、第1実施形態と同様に、第1の受光部328aを先行受光部とし、第2の受光部328bを後行受光部として、先行の拡散反射光データに対する後行の拡散反射光データの遅れ時間Δt1を移動時間として求め、上記(3)式から第1の搬送速度vs1(=Ld1/Δt1)を求めることができる。また、第2の受光部328bを先行受光部とし、第3の受光部328cを後行受光部として、同様に、第2の遅れ時間Δt2を移動時間として求めて、第2の搬送速度vs2(=Ld2/Δt2)を求めることができる。さらにまた、第1の受光部328aを先行受光部とし、第3の受光部328cを後行受光部として、同様に、第3の遅れ時間Δt3を移動時間として求めて、第3の搬送速度vs3(=Ld3/Δt3)を求めることができる。すなわち、間隔が異なる3種類の先行受光部と後行受光部の組み合わせのそれぞれにおける3種類の搬送速度を、それぞれの組み合わせ毎の速度候補として求めることができる。そして、求めた3種類の速度候補に基づいて連続紙Pの搬送速度vsを求めることができる。
いずれの速度候補を連続紙Pの搬送速度vsとするかは、紙の種類、速度、相関の精度、過去の測定結果の履歴、等に応じて予め定めた手順に従って適切な値を選択することにより実行することができる。例えば、以下のようにすることができる。
一般に、搬送速度が速いほど、先行受光部と後行受光部との間を連続紙Pが移動する時間が速くなり、搬送速度が遅いほど遅くなる。従って、先行受光部と後行受光部との間隔を一定とすると、搬送速度が速くなるほど、先行の拡散反射光データ及び後行の拡散反射光データの差異が小さくなり、速度の検出精度が低下する可能性がある。この場合には、間隔のより広い先行受光部と後行受光部の組み合わせを用いて測定を行なうこととすれば、より精度良く速度を検出することができる。
また、先行受光部と後行受光部との間隔を一定とすると、搬送速度が遅くなるほど、上記(2)式の相関値R(Δt)が最小となる遅れ時間Δtが大きくなるので、この遅れ時間Δtの決定の処理により多くの時間を要する。この場合には、間隔のより狭い先行受光部と後行受光部の組み合わせを用いることとすれば、より短時間に精度よく遅れ時間Δtを求めることができる。
第2実施形態の媒体速度検出装置30Bの場合、間隔の異なる3種類の受光部の組み合わせで測定を行なうことができるので、相関値R(Δt)の最小値が最も小さくなって、最も高い相関が得られる受光部の組み合わせにより求められた最も確からしい速度候補を連続紙Pの搬送速度vsとすることができる。これにより、第1実施形態の媒体速度検出装置30に比べてより確からしい搬送速度を測定することができる搬送速度の範囲を広げることができる。
第2実施形態の媒体速度検出装置30Bは、3つの受光部328a,328b,328cの互いの受光面322ra,322rb,322rcの間隔が異なる位置に配列されているリニア受光光学系320Bについて説明した。しかしながら、3つの受光面322ra,322rb,322rcが等間隔で配列されているリニア受光光学系としてもよい。この場合においても、第1の受光面322raと第3の受光面322rcの間隔を、第1の受光面322raと第2の受光面322rbの間隔及び第2の受光面322rbと第3の受光面322rcの間隔と異なった間隔とすることができる。また、3つの受光部を有するリニア受光光学系に限定されるものではなくn個(nは3以上の整数)の受光部を有するリニア受光光学系としてもよい。この場合、速度検出部は、n個の受光部から選択され得る2つの受光部の個の組み合わせのうちの2つ以上の組合せのそれぞれにおける搬送速度を求めて組み合わせ毎の速度候補とし、上記したように、組み合わせ毎の速度候補に基づいて搬送速度を求めるようにすればよい。例えば、個の組み合わせのうちの2つ以上の組合せの速度候補のうち、相関値R(Δt)の最小値が最も小さくなって、最も高い相関が得られる受光部の組み合わせにより求められた最も確からしい速度候補を連続紙Pの搬送速度vsとすることができる。また、速度候補の平均を求めて搬送速度vsとしてもよい。また、個の組み合わせのうちの2つ以上の組合せの速度候補のうち、他の速度候補の値と比較して、過度に異なった値、例えば、±10%以上異なった値の速度候補を除外して残りの速度候補の平均を求めて搬送速度vsとしてもよい。また、3つの速度候補のうち、最大と最小を除いて中間の速度候補を搬送速度vsとしてもよい。
なお、上記説明では、3種類の受光部の組み合わせにおけるそれぞれの搬送速度を速度候補として求めて、組み合わせ毎の速度候補の中から最も確からしいものを搬送速度とする場合を説明したが、これに限定されるものではなく、他の方法で速度を決定してもよい。例えば、搬送制御部120(図2)において設定される給紙モーター132の設定速度から、適切な間隔の受光面を有する受光部の組み合わせを選択し、選択した受光部の組み合わせから得られる先行の拡散反射光データ及び後行の拡散反射光データの相関に基づいて搬送速度を求めるようにしてもよい。
C.第3実施形態:
図6は、第3実施形態の媒体速度検出装置30Cの一部を示す概略構成図である。図6は、媒体速度検出装置30Cを連続紙Pの下面Pb側から見た平面図である。媒体速度検出装置30Cは、受光光学系として3つのリニア受光光学系320B(図5)を備えている。なお、図6は、3つのリニア受光光学系320Bのそれぞれの受光部328a,328b,328cの受光面322ra,322rb,322rcのみを示し、各リニア受光光学系の他の構成要素、受光回路部及び速度検出部を省略して示している。
各リニア受光光学系320Bの受光部328a,328b,328cの受光面322ra,322rc,322rcは、それぞれ、導光部314の面上で搬送方向に垂直な方向の異なる位置を通り搬送方向に沿った仮想の直線L1,L2,L3上に配列されている。
速度検出部340(図2)では、各リニア受光光学系320Bによって、第2実施形態で説明したように、それぞれに対応する仮想の直線L1,L2,L3における連続紙Pの搬送速度を求めることができる。そして、それぞれで求められた搬送速度をリニア受光光学系320B毎の速度候補として、リニア受光光学系320B毎の速度候補に基づいて連続紙Pの搬送速度を求めることができる。例えば、速度候補の平均を求めて搬送速度vsとしてもよい。また、3つの速度候補のうち、他の速度候補の値と比較して、過度に異なった値、例えば、±10%以上異なった値の速度候補を除外して残りの速度候補の平均を求めて搬送速度vsとしてもよい。また、3つの速度候補のうち、最大と最小を除いて中間の速度候補を搬送速度vsとしてもよい。
なお、上記第3実施形態では、各リニア受光光学系320Bの受光部328a,328b,328cが、搬送方向に垂直な方向の位置は異なるが、搬送方向に関しては同じ位置に配列されている。しかしながら、リニア受光光学系320Bによって搬送方向においても異なった位置に配列されていてもよい。
また、上記第3実施形態では、3つの受光部328a,328b,328cを有するリニア受光光学系320Bを例に説明したが、第2実施形態でも説明したように、n個(nは3以上の整数)の受光部を有するリニア受光光学系としてもよい。また、n個の受光部の受光面は等間隔で配列されていてもよい。
また、リニア受光光学系の数は3に限定されるものではなく、受光光学系がm個(mは2以上の整数)のリニア受光光学系を備えるようにしてもよい。この場合、例えば、m個の速度候補の平均値を求めて搬送速度vsとしてもよい。また、m個の速度候補のうち、最大と最小を除いて中間の速度候補の平均値を求めて搬送速度vsとしてもよい。また、m個の速度候補のうち、他の速度候補の値と比較して、大きく異なった値、例えば、±10%以上異なった値の速度候補を除外して残りの速度候補の平均を求めて搬送速度vsとしてもよい。
なお、上記第3実施形態では、1つの照射光学系310の導光部314の面上に複数のリニア受光光学系320Bを備える構成を例に示したが、リニア受光光学系毎に異なる照射光学系を備える構成としてもよい。
D.第4実施形態:
図7は、第4実施形態の媒体速度検出装置30Dの一部を示す概略構成図である。図7は、媒体速度検出装置30Dを連続紙Pの下面Pb側から見た平面図である。媒体速度検出装置30Dは、受光光学系として4つのリニア受光光学系320Dを備えている。各リニア受光光学系320Dは、それぞれ、4つの受光部328a,328b,328c,328dを備えている。4つの受光部328a,328b,328c,328dは、受光光学系320(図2)の受光部328f,328pと同じように、それぞれ、光ファイバー322と、集光レンズ324と、フォトセンサー326と、を備えている。なお、図7は、各リニア受光光学系320Dの受光部328a,328b,328c,328dの受光面322ra,322rb,322rc,322rdのみを示し、各リニア受光光学系の他の構成要素、受光回路部および速度検出部を省略して示している。
各リニア受光光学系320Dの受光部328a,328b,328c,328dの受光面322ra,322rb,322rc,322rdは、それぞれ、導光部314の面上で搬送方向に垂直な方向の異なる位置を通り搬送方向に沿った仮想の直線L1,L2,L3、L4上に間隔Ld1で配列されている。仮想の直線L1,L2,L3,L4の搬送方向に垂直な方向での間隔もLd1である。
各リニア受光光学系320Dの受光部328a,328b,328c,328dは、ファイバー束bdaを用いて構成されている。このファイバー束bdaは、互いに接した状態で正方格子状に配列された4×4個の光ファイバーで構成されている。
速度検出部340(図2)では、各リニア受光光学系320Dによって、第2実施形態で説明したように、それぞれに対応する仮想の直線L1,L2,L3,L4における連続紙Pの搬送速度を求めることができる。そして、第3実施形態でも説明したように、それぞれで求められた搬送速度をリニア受光光学系320D毎の速度候補として、リニア受光光学系320D毎の速度候補に基づいて連続紙Pの搬送速度を求めることができる。
第4実施形態では、ファイバー束bdaに含まれる4×4個の光ファイバーを4つのリニア受光光学系320Dとして利用しているので、4つのリニア受光光学系320Dを、コンパクトな構造で精度良く配置することができる。
図8は、変形例のファイバー束bdbを用いた媒体速度検出装置30Eの概略構成図である。この媒体速度検出装置30Eは、ファイバー束bda(図7)に換えてファイバー束bdbを用いた点を除いて図7に示した媒体速度検出装置30Dと同じである。
このファイバー束bdbは、図7のファイバー束bdaと同様に4×4個の光ファイバー322が互いに接した状態で配列されている。但し、図7のファイバー束bdaは、各光ファイバーの中心が正方格子状に配列されているのに対して、図8のファイバー束bdbは、各光ファイバーの中心が正三角格子状に配列されている。なお、図8では、最も上側の仮想の直線L1に並ぶ光ファイバー322のリニア受光光学系320Dから最も下側の仮想の直線L4に並ぶ光ファイバー322のリニア受光光学系320Dまで、それぞれの光ファイバー322の並びが光ファイバーの半径分だけ搬送方向側に順にずれて配列されている例を示している。
このファイバー束bdbを用いた場合、搬送方向に垂直に並ぶ各受光光学系の光ファイバー322の間隔Ld1rは搬送方向に沿って並ぶ光ファイバーの間隔Ld1に比べて狭くなるので、4つのリニア受光光学系320Dを、媒体速度検出装置30Dの場合よりもさらにコンパクトな構造で精度良く配置することができる。但し、媒体速度検出装置30Dの場合には、各リニア受光光学系320Dの搬送方向の位置が同じ位置となるが、媒体速度検出装置30Eの場合には、光ファイバー322のずれに従って、各リニア受光光学系320Dの搬送方向の位置は異なった位置となる。
なお、4×4個の光ファイバー322を有するファイバー束bda,bdbは一例であって、これに限定されるものではなく、媒体速度検出装置を構成するリニア受光光学系の数m(mは2以上の整数)、及び、リニア受光光学系に含まれる受光部の数n(nは2以上の整数)に応じて、m×n個の光ファイバー322を有するファイバー束を用いることができる。
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記実施形態で用いられた照射光学系は、非コヒーレント光を発する光源312と、光源312が発した非コヒーレント光を、照明光として導く導光部314と、を備える照射光学系を例に説明している。しかしながら、これに限定されるものではなく、照射光学系は、例えば、暗視野照明光学系のように、シート状の媒体に非コヒーレント光を照明光として照射し、媒体で反射した反射光のうちの拡散反射光が受光光学系で受光されるように配置された構造の照射光学系であればよい。
(2)上記実施形態で用いられた受光光学系は、光ファイバー322と、集光レンズ324と、フォトセンサー326と、を備えるn個(nは2以上の整数)受光部を有するリニア受光光学系を例に説明している。しかしながら、これに限定されるものではなく、受光部は、媒体のテクスチャーに応じて変化する拡散反射光が受光されるような視野を有する構造の受光光学系であればよい。
また、1つの受光部は、m×n個(m,nは2以上の整数)の光ファイバーと、m×n個の集光レンズと、m×n個のフォトセンサーと、を有する構成としてよい。
(3)印刷装置は、印刷機能だけを備えたプリンターに限定されず、複合機であってもよい。さらに、印刷装置は、シリアルプリンターに限らず、ラインプリンター又はページプリンターであってもよい。
(4)シート状の媒体は連続紙に限定されず、単票紙、樹脂製のフィルム、樹脂と金属の複合体フィルム(ラミネートフィルム)、織物、不織布、セラミックシートなどであってもよい。但し、透明なもの、黒いもの、メタリックなものは除外される。
(5)媒体速度検出装置は、印刷装置に設けられることに限定されず、印刷以外の処理が施される処理装置に設けられてもよい。連続紙以外の媒体を搬送する装置でもよい。例えば媒体を乾燥処理するため乾燥器内を搬送する乾燥装置に媒体速度検出装置を採用してもよい。また、媒体にコーティング又は表面改質処理などの表面処理を施す表面処理装置に媒体速度検出装置を採用してもよい。また、媒体にパンチング加工を施す加工装置に媒体速度検出装置を採用してもよい。さらに、媒体に無電解メッキを施すメッキ装置において媒体速度検出装置を適用してもよい。テープ状の基板に回路を印刷する回路形成装置において媒体速度検出装置を採用してもよい。媒体の厚み、表面粗などの測定値を取得する測定装置において媒体速度検出装置を採用してもよい。さらに媒体を検査する検査装置において媒体速度検出装置を採用してもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、或いは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
11…プリンター,12…搬送装置,14…繰出部,15…巻取部,17…印刷部,17a…ノズル列,18…制御部,20…媒体支持部,20a…支持面,21…開口部,22…内部空間,23…吸引孔,28…吸引ファン,30…媒体速度検出装置,120…搬送制御部,132…給紙モーター,135…モーター駆動回路,136…モーター制御部,310…照射光学系,312…光源,314…導光部,316…開口部,320…受光光学系(リニア受光光学系),320B…受光光学系(リニア受光光学系),320D…リニア受光光学系,320E…リニア受光光学系,322…光ファイバー,322o…射出面,322r…受光面(入射面),322rf…受光面(入射面),322rp…受光面(入射面),322ra…受光面(入射面),322rb…受光面(入射面),322rc…受光面(入射面),322rd…受光面(入射面),324…集光レンズ,326…フォトセンサー,328…受光部,328f…受光部,328p…受光部,328a…受光部,328b…受光部,328c…受光部,328d…受光部,330…受光回路部,336f…受光回路,336p…受光回路,332…アンプ,334…ADコンバーター,340…速度検出部,342…拡散反射光取得部,344…遅れ時間解析部,346…速度算出部

Claims (10)

  1. 搬送されるシート状の媒体に非コヒーレント光を照射する照射光学系と、
    前記媒体からの前記非コヒーレント光の拡散反射光を受光面で受光するn個(nは2以上の整数)の受光部を有し、前記n個の受光面が前記媒体の搬送方向に沿った仮想の直線上に配列されたリニア受光光学系と、
    前記n個の受光部のうち、前記搬送方向に沿って上流側に配置された先行受光面を含む先行受光部の出力と下流側に配置された後行受光面を含む後行受光部の出力との時間的な相関から得られる遅れ時間に基づいて、前記媒体の速度を求める速度検出部と、
    を備える、媒体速度検出装置。
  2. 請求項1に記載の媒体速度検出装置であって、
    前記n個は3以上である、媒体速度検出装置。
  3. 請求項2に記載の媒体速度検出装置であって、
    前記n個の受光面は、前記直線上における互いの間隔が異なる位置に配列されている、媒体速度検出装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の媒体速度検出装置であって、
    前記速度検出部は、前記n個の受光部から選択され得る2つの受光部の個の組み合わせのうちの2つ以上の組み合わせのそれぞれにおける前記媒体の速度を求めて前記組み合わせ毎の速度候補とし、前記組み合わせ毎の速度候補に基づいて前記媒体の速度を求める、媒体速度検出装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の媒体速度検出装置であって、
    m個(mは2以上の整数)の前記リニア受光光学系を有し、
    前記m個のリニア受光光学系のそれぞれの前記n個の受光部の受光面は、前記搬送方向に垂直な方向の異なる位置を通り前記搬送方向に沿ったそれぞれの仮想の直線上に配列されている、媒体速度検出装置。
  6. 請求項5に記載の媒体速度検出装置であって、
    前記速度検出部は、前記m個のリニア受光光学系のそれぞれにおける前記媒体の速度を求めて前記リニア受光光学系毎の速度候補とし、前記リニア受光光学系毎の速度候補に基づいて前記媒体の速度を求める、媒体速度検出装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の媒体速度検出装置であって、
    前記リニア受光光学系の前記n個の受光部は、それぞれ、一方の端面を前記受光面とする光ファイバーを有している、媒体速度検出装置。
  8. 請求項1に記載の媒体速度検出装置であって、
    m個(mは2以上の整数)の前記リニア受光光学系を有し、前記m個のリニア受光光学系は、前記媒体からの拡散反射光を、一方の端面を前記受光面として受光するm×n個の光ファイバーを含むファイバー束を有する、媒体速度検出装置。
  9. 請求項8に記載の媒体速度検出装置であって、
    前記速度検出部は、前記m個のリニア受光光学系のそれぞれにおいて、前記n個の受光部から選択され得る2つの受光部の個の組み合わせのうちの2つ以上の組み合わせのそれぞれにおける前記媒体の速度を求めて前記組み合わせ毎の速度候補とし、前記組み合わせ毎の速度候補に基づいて前記リニア受光光学系毎の速度候補を求め、前記リニア受光光学系毎の速度候補に基づいて前記媒体の速度を求める、媒体速度検出装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の媒体速度検出装置と、
    前記媒体に印刷を行う印刷部と、
    を備える、印刷装置。
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