JP6554072B2 - 極シートへのリチウム補充の方法及びシステム - Google Patents

極シートへのリチウム補充の方法及びシステム Download PDF

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Description

本発明はリチウムイオン電池の製造技術分野に関し、特に極シートへのリチウム補充の方法及びシステムに関する。
電池は、初めての充電中に、固体電解質膜(SEI膜)が形成されることにより、リチウムの一部が消耗されるため、正極材料のリチウムの損失を引き起こし、電池の容量が減少され、初期の効率が低下してしまう。これは、合金材料(例えば、シリコン合金と錫合金など)を活物質とする負極の極シートにおいて特に顕著である。また、リチウムイオン電池のサイクルの期間に、SEI膜が消耗され、修復され、正負極の内部におけるデッドリチウムの増加により、電池の容量を継続的に低下させ、電池のサイクルの寿命が低下することを招く。電池が初めての充放電及びサイクルの過程における不可逆容量による電池容量の低下を減少させるために、リチウムイオン電池の負極の極シートへ一部の活性リチウムを補充することにより、上記問題を十分に改善できる。
関連する技術において、電池グレードのリチウムシートは、非常に薄く、強度が低いため、実際に製造される際に、連続して製造することが困難であり、シートが破断しやすい。
本発明は、リチウムシートの破断を効果的に防止可能な極シートへのリチウム補充の方法及びシステムを提供する。
本発明の第1の態様は、
(10).第1の基材と第1のリチウムテープを複合して第1の複合リチウムテープを形成するとともに、複合中に第2の基材を使用して前記第1のリチウムテープと複合装置との間に遮断を形成するステップと、
(20).前記第1の複合リチウムテープとリチウム補充の必要な極シートを複合してリチウム補充の複合極シートを形成し、複合中に前記第1の複合リチウムテープにおける前記第1の基材は前記リチウム補充の必要な極シートから離れる一方の側に位置するステップと、
(30).リチウム補充の複合極シートから前記第1の基材を剥離して巻き取り、
リチウム補充の極シートを形成するステップと、
を含む極シートへのリチウム補充の方法を提供する。
好ましくは、前記ステップ(20)の前に、さらに、
(10´). 第3の基材と第2のリチウムテープを複合して第2の複合リチウムテープを形成するとともに、複合中に第4の基材を使用して前記第2のリチウムテープと複合装置との間に遮断を形成するステップを含み、
前記ステップ(20)は具体的に、
前記第1の複合リチウムテープ、リチウム補充の必要な極シート、及び前記第2の複合リチウムテープを複合してリチウム補充の複合極シートを形成し、複合中に前記第1の複合リチウムテープにおける前記第1の基材と、前記第2の複合リチウムテープにおける前記第3の基材はそれぞれ前記リチウム補充の必要な極シートから離れる両側に位置するとともに、リチウム補充の必要な極シートと複合装置との間に遮断を形成するものであり、
前記ステップ(30)は具体的に、リチウム補充の複合極シートから前記第1の基材と第3の基材を剥離して巻き取り、リチウム補充の極シートを形成するステップである。
好ましくは、前記ステップ(10)は、具体的に、
(100).前記第1のリチウムテープ、前記第1の基材及び前記第2の基材を同時に巻き出すステップと、
(110).前記第1の基材、前記第1のリチウムテープ及び前記第2の基材を順次に積層設置し、ロールプレス装置により、順次に積層設置された前記第1の基材、前記第1のリチウムテープ及び前記第2の基材を複合して第1の複合テープを形成するステップと、
(120).前記第1の複合テープにおける前記第2の基材を剥離し、巻き取ることにより、残りの前記第1のリチウムテープと前記第1の基材を前記第1の複合リチウムテープに形成するステップとを備え、
及び/又は、
前記ステップ(10´)は具体的に、
(100´).前記第2のリチウムテープ、前記第3の基材及び前記第4の基材を同時に巻き出すステップと、
(110´).前記第3の基材、前記第2のリチウムテープ及び前記第4の基材を順次に積層設置し、ロールプレス装置により、順次に積層設置された前記第3の基材、前記第2のリチウムテープ及び前記第4の基材を複合して第2の複合テープを形成するステップと、
(120´).前記第2の複合リチウムテープにおける前記第4の基材を剥離し、巻き取ることにより、残りの前記第2のリチウムテープと前記第3の基材を前記第2の複合リチウムテープに形成するステップとを備える。
好ましくは、前記ステップ(100)と前記ステップ(110)との間に、さらに、(102).前記第1のリチウムテープに対して、最小の厚さを限定する定圧力の平坦化を行い、前記第1のリチウムテープの厚さを調整するステップを備え、
及び/又は、
前記ステップ(100´)と前記ステップ(110´)との間に、さらに、(102´).前記第2のリチウムテープに対して、最小の厚さを限定する定圧力の平坦化を行い、前記第2のリチウムテープの厚さを調整するステップを備える。
好ましくは、前記ステップ(30)の後に、さらに、(40).リチウム補充の極シートを巻き取るステップを備える。
好ましくは、前記ステップ(40)は、具体的に、温度制御環境でリチウム補充の極シートを巻き取るステップである。
本発明の第2の態様は、極シートの巻き出し装置と、第1の複合リチウムテープの搬送装置と、極シートへのリチウム補充のロールプレス装置と、第1の極シートの剥離装置と、第1の基材の巻取り装置とを備える極シートへのリチウム補充システムを提供する。
前記極シートの巻き出し装置及び前記第1の複合リチウムテープの搬送装置はいずれも前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置の上流に設置され、前記第1の極シートの剥離装置は前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置の下流に設置され、第1の基材の巻取り装置は前記第1の極シートの剥離装置の下流に設置され、ここで、
前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置は、二つの対向設置された加圧ロールを備え、二つの前記加圧ロールの間は、定間隔にすることができ、
前記第1の複合リチウムテープの搬送装置は、第1のリチウムテープの巻き出しロールと、第1の基材の巻き出しロールと、第2の基材の巻き出しロールと、第2の基材の巻取りロールと、第1の複合ロール群とを備え、前記第1のリチウムテープの巻き出しロール、前記第1の基材の巻き出しロール、及び前記第2の基材の巻き出しロールは、いずれも前記第1の複合ロール群の上流に位置し、前記第2の基材の巻取りロールは、前記第1の複合ロール群の下流に位置する。
好ましくは、第2の複合リチウムテープの搬送装置、第2の極シートの剥離装置、及び第3の基材の巻取り装置をさらに備え、
前記第2の複合リチウムテープの搬送装置も前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置の上流に設置され、前記第2の極シートの剥離装置及び前記第3の基材の巻取り装置は順次に前記第1の極シートの剥離装置の下流に設置され、
前記第2の複合リチウムテープの搬送装置は、第2のリチウムテープの巻き出しロールと、第3の基材の巻き出しロールと、第4の基材の巻き出しロールと、第4の基材の巻取りロールと、第2の複合ロール群とを備え、前記第2のリチウムテープの巻き出しロール、前記第3の基材の巻き出しロール、及び前記第4の基材の巻き出しロールはいずれも前記第2の複合ロール群の上流に位置し、前記第4の基材の巻取りロールは前記第2の複合ロール群の下流に位置する。
好ましくは、前記第1の複合リチウムテープの搬送装置は、さらに、弾性間隔リチウムテープの平坦化装置を備え、前記弾性間隔リチウムテープの平坦化装置は、前記第1のリチウムテープの巻き出し装置と前記第1の複合ロール群との間に位置し、及び/又は、前記第2の複合リチウムテープの搬送装置は、弾性間隔リチウムテープの平坦化装置をさらに備え、前記弾性間隔リチウムテープの平坦化装置は、前記第1のリチウムテープの巻き出し装置と前記第1の複合ロール群との間に位置し、
ここで、前記弾性間隔リチウムテープの平坦化装置は、第2の固定平坦化ロール、第2の調節平坦化ロール、位置制限部材、及び弾性加圧機構を備え、前記第2の固定平坦化ロールの位置は一定であり、前記第2の調節平坦化ロールの位置は調整可能であり、前記位置制限部材は、前記第2の固定平坦化ロールと前記第2の調節平坦化ロールとの最小間隔を制限することができ、前記弾性加圧機構は、前記第2の調節平坦化ロールにおける、前記第2の固定平坦化ロールから離れる一方の側に固定設置され、且つ、前記第2の調節平坦化ロールに前記第2の固定平坦化ロールへ接近する弾性力を印加することができる。
好ましくは、前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置は間隔調節構造をさらに備え、
二つの前記加圧ロールはそれぞれ固定加圧ロールと調節加圧ロールであり、前記固定加圧ロールの位置は一定であり、前記調節加圧ロールの位置は調整可能であり、前記間隔調節構造は、前記調節加圧ロールにおける、前記固定加圧ロールから離れる一方の側に設置され、且つ、前記調節加圧ロールを、前記固定加圧ロールに接近させ、又は前記固定加圧ロールから離れさせることができる。
好ましくは、前記間隔調節構造は、回転モータ、スクリューロッド及びねじ山スリーブを備え、前記ねじ山スリーブは、前記調節加圧ロールのローラースタンドに固定接続され、且つ、前記ねじ山スリーブの軸線は、前記固定加圧ロールと前記調節加圧ロールとの中心の連結線に平行し、前記スクリューロッドは前記ねじ山スリーブと螺合され、前記回転モータの出力端は前記スクリューロッドと同軸接続され、且つ、前記スクリューロッドを回転させることができる。
好ましくは、前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置は、加圧ロールギャップの位置制限機構をさらに備え、前記加圧ロールギャップの位置制限機構は調節スクリューロッドと位置制限の傾斜ブロックを備え、前記位置制限の傾斜ブロックは前記固定加圧ロールと前記調節加圧ロールのローラースタンドとの間に設置され、且つ、前記調節加圧ロールのローラースタンドは前記位置制限の傾斜ブロックの斜面と当接され、前記調節スクリューロッドは前記位置制限の傾斜ブロックと螺合され、前記調節スクリューロッドの軸線は、前記固定加圧ロールと前記調節加圧ロールとの中心の連結線に垂直し、且つ、前記位置制限の傾斜ブロックの斜面に対して鋭角のなす角となっている。
好ましくは、前記第1の極シートの剥離装置は二つの対向設置された第1の剥離ロールを備え、二つの前記第1の剥離ロールの間は、定間隔にすることができ、前記第1の極シートの剥離装置は二つの前記第1の剥離ロールの軸線に平行な方向において回転することができ、
及び/又は、
前記第2の極シートの剥離装置は二つの対向設置された第2の剥離ロールを備え、二つの前記第2の剥離ロールの間は、定間隔にすることができ、前記第2の極シートの剥離装置は二つの前記第1の剥離ロールの軸線に平行な方向において回転することができる。
好ましくは、リチウム補充の極シートの巻取り装置をさらに備え、
前記リチウム補充の極シートの巻取り装置は前記第2の極シートの剥離装置の下流に位置する。
好ましくは、極シートの巻取り冷却装置をさらに備え、前記極シートの巻取り冷却装置は前記リチウム補充の極シートの巻取り装置を取り囲んでいる。
本発明に係る技術案は、以下の有益な効果を達成することができる。
本発明に係る極シートへのリチウム補充の方法及びシステムは、基材を採用することにより、リチウムテープの強度を増大させ、一方で、リチウムテープと複合装置との間に遮断を形成し、これにより、リチウムテープが搬送中に複合装置と直接的に接触することをなくし、そのため、リチウムテープが製造中に引っ張られて破断したり、挟まれて破断したりすることを回避することができる。
なお、以上の概要説明および以下の詳細説明が例示にすぎず、本発明を限定するものではないことは理解すべきである。
本発明の実施例に係る極シートへのリチウム補充システムの全体構成を示す模式図である。 本発明の実施例に係る極シートへのリチウム補充のロールプレス装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施例に係る第1の複合リチウムテープの搬送装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施例に係る定間隔のリチウムテープの平坦化装置の構造を示す模式図である。 本発明の実施例に係る弾性間隔のリチウムテープの平坦化装置の構造を示す模式図である。 本発明の実施例に係る外観検査装置の構造を示す模式図である。 本発明の実施例に係る不良品のラベリング装置の構造を示す模式図である。 ここでの図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本発明に合致する実施例を示しており、明細書と共に本発明の原理を解釈するために用いられる。
以下、具体的な実施例により、図面を参照しながら、本発明についてさらに説明する。ここで記載された「前」、「後ろ」、「左」、「右」、「上」、「下」は、何れも図面における極シートへのリチウム補充システムの配置状態を基準に定義されている。
図1に示すように、本発明の実施例は、極シートへのリチウム補充システムを提供する。当該極シートへのリチウム補充システムは、第1の複合リチウムテープの搬送装置10、第2の複合リチウムテープの搬送装置10´、極シートの巻き出し装置11、極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12、第1の極シートの剥離装置13、第2の極シートの剥離装置13´、第1の基材の巻取り装置14と、第3の基材の巻取り装置14´、外観検査装置15、不良品ラベリング装置16、極シートの巻取り冷却装置17、リチウム補充の極シートの巻取り装置18、及び巻取りの温度モニタリング装置19を備える。ここで、第1の複合リチウムテープの搬送装置10、 第2の複合リチウムテープの搬送装置10´及び極シートの巻き出し装置11は、何れも極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12の上流に設置されている。
第1の複合リチウムテープの搬送装置10は、第1のリチウムテープ30及び第1の基材31を備える第1の複合リチウムテープ33を複合形成し、極シートのリチウム補充のロールプレス装置12へ搬送するために用いられる。第1の複合リチウムテープの搬送装置10は、具体的に、第1のリチウムテープの巻き出しロール100、第1の基材の巻き出しロール101、第2の基材の巻き出しロール102、第1の複合ロール群103、及び第2の基材の巻取りロール104を備える。第1のリチウムテープの巻き出しロール100は、第1のリチウムテープ30を巻き出すために用いられ、第1の基材の巻き出しロール101は、第1の基材31を巻き出すために用いられ、第2の基材の巻き出しロール102は、第2の基材32を巻き出すために用いられる。第1のリチウムテープの巻き出しロール100、第1の基材の巻き出しロール101、及び第2の基材の巻き出しロール102は、何れも第1の複合ロール群103の上流に位置し、これにより、第1のリチウムテープ30、第1の基材31及び第2の基材32が、巻き出された後、第1の複合ロール群103に入り、複合され、第1の複合テープを形成するようにすることができる。第1の複合ロール群103に入る前に、第1の基材31、第1のリチウムテープ30、及び第2の基材32は、順次に積層設置されており、これにより、第1のリチウムテープ30が第1の基材31と第2の基材32との間に位置するようにし、複合ロールプレスを行う時に、第1のリチウムテープ30の両側の第1の基材31及び第2の基材32による保護遮断により、第1のリチウムテープ30が第1の複合ロール群103と直接的に接触することにより、挟まれて破断することを回避することができる。複合が完了後、第2の基材32が既に保護機能を果たし終わったため、第2の基材の巻取りロール104を第1の複合ロール群103の下流に設置し、第1の複合テープにおける第2の基材32を剥離し、巻き取ることにより、残りの第1のリチウムテープ30と第1の基材31を第1の複合リチウムテープ33に形成する。
同様に、第2の複合リチウムテープの搬送装置10´は、第2のリチウムテープ30´及び第3の基材31´を備える第2の複合リチウムテープ33´を複合形成し、極シートのリチウム補充のロールプレス装置12へ搬送するために用いられる。第2の複合リチウムテープの搬送装置10´は、具体的に、第2のリチウムテープの巻き出しロール100´、第3の基材の巻き出しロール101´、第4の基材の巻き出しロール102´、第2の複合ロール群103´、及び第4の基材の巻取りロール104´を備える。第2のリチウムテープの巻き出しロール100´は、第2のリチウムテープ30´を巻き出すために用いられ、第3の基材の巻き出しロール101´は、第3の基材31´を巻き出すために用いられ、第4の基材の巻き出しロール102´は、第4の基材32´を巻き出すために用いられる。第2のリチウムテープの巻き出しロール100´、第3の基材の巻き出しロール101´、及び第4の基材の巻き出しロール102´は、何れも第2の複合ロール群103´の上流に位置し、これにより、第2のリチウムテープ30´、第3の基材31´及び第4の基材32´が、巻き出された後、第2の複合ロール群103´に入り、複合され、第2の複合テープを形成するようにすることができる。第2の複合ロール群103´に入る前に、第3の基材31´、第2のリチウムテープ30´及び第4の基材32´は、順次に積層設置されており、これにより、第2のリチウムテープ30´が第3の基材31´と第4の基材32´との間に位置するようにし、複合ロールプレスを行う時に、第2のリチウムテープ30´の両側の第3の基材31´及び第4の基材32´による保護遮断により、第2のリチウムテープ30´が第1の複合ロール群103と直接的に接触することにより、挟まれて破断することを回避することができる。複合が完了後、第4の基材32´が既に保護機能を果たし終わったため、第4の基材の巻取りロール104´を第2の複合ロール群103´の下流に設置し、第4の複合テープにおける第4の基材32´を剥離し、巻き取ることにより、残りの第2のリチウムテープ30´と第3の基材31´を第2の複合リチウムテープ33´に形成する。
ロール群の温度を調節し、第1のリチウムテープ30と第2のリチウムテープ30´の複合時の温度を調整するために、第1の複合ロール群103と第2の複合ロール群103´には、何れも温度制御装置を設置することができる。温度制御装置は、空冷、油冷、水冷などの方式を採用することができる。
極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12は、二つの対向設置された加圧ロールを備え、二つの加圧ロールの間は、定間隔にすることができる。形成された第1の複合リチウムテープ33と第2の複合リチウムテープ33´は、極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12の二つの加圧ロールの間に搬送される。それとともに、極シートの巻き出し装置11は、リチウム補充の必要な極シート20を巻き出すために用いられるが、巻き出されたリチウム補充の必要な極シート20も極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12の二つの加圧ロールの間に搬送される。極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12において、第1の複合リチウムテープ33、第2の複合リチウムテープ33´及びリチウム補充の必要な極シート20は、ロールプレスされ、複合され、これにより、リチウム補充の複合極シート21を形成する。複合中に、第1の複合リチウムテープ33における第1のリチウムテープ30と第2の複合リチウムテープ33´における第2のリチウムテープ30´は、いずれもリチウム補充の極シート20に向かっているが、第1の基材31及び第3の基材31´はそれぞれリチウム補充の必要な極シート20から離れる両側に位置し、リチウム補充の必要な極シート20と極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12との間に遮断を形成し、これにより、リチウム補充の複合中に引っ張られて破断したり、挟まれて破断したりするなどの状況の発生を防止する。同様に、ロール群の温度を調節するために、極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12にも、温度制御装置を設置することができる。
本実施形態において、第1の複合リチウムテープの搬送装置10と第2の複合リチウムテープの搬送装置10´により、同時にリチウム補充の必要な極シート20の両側に対して、リチウムを補充することができる。リチウム補充の必要な極シート20の一方の側のみにリチウムを補充する必要がある場合、一つの第1の複合リチウムテープの搬送装置10のみを単独で設置すればよい。
ある幾つかの場合、例えば、二つのリチウム補充の必要な極シート20の間の接合箇所において、リチウム補充の必要な極シート20の厚さが急激に増大する可能性があり、またはリチウム補充の必要な極シート20のある一部はリチウムを補充する必要がない場合、そのため、このような特殊な部分は極シートへのリチウム補充のロー
ルプレス装置12を通る時に、ロールプレスによる複合を行う必要がなく、又はロールプレスによる複合を行わないことが要求される。このような状況に対応するために、図2に示すように、本実施例において、極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12はさらに間隔調節構造を備え、それとともに、二つの加圧ロールはそれぞれ固定加圧ロール121と調節加圧ロール122である。ここで、固定加圧ロール121の位置は一定であり、周方向のみにおいて回転することができるが、調節加圧ロール122は、周方向において回転することができるだけではなく、その位置も調整可能である。調節加圧ロール122の位置を調節するために、間隔調節構造は、調節加圧ロール122における、固定加圧ロール121から離れる一方の側に設置され、これにより、固定加圧ロール121と調節加圧ロール122との間隔を増大させ、又は減少させ、これにより、異なる作動状況の要求を満足させる。
図2に示すように、間隔調節構造は、回転モータ123、スクリューロッド124及びねじ山スリーブ125を備え、ねじ山スリーブ125は、調節加圧ロール122のローラースタンドに固定接続され、且つ、ねじ山スリーブ125の軸線は、固定加圧ロール121と調節加圧ロール122との中心の連結線に平行し、スクリューロッド124はねじ山スリーブ125と螺合され、回転モータ123の出力端はスクリューロッド124と同軸接続され、且つ、スクリューロッド124を回転させることができる。このように、スクリューロッド124が回転する時に、ねじ山スリーブ125との螺合により、回転を軸線における直線運動に変換することができ、これにより、ねじ山スリーブ125及びねじ山スリーブ125に接続された調節加圧ロール122を移動させ、これによって、固定加圧ロール121と調節加圧ロール122との間隔を変更する。
なお、調節加圧ロール122の移動をより安定にし、方向性を持たせるために、間隔調節構造に加圧ロールガイドポスト126と加圧ロールスライダ127をさらに設置することができる。ここで、加圧ロールガイドポスト126の軸線は固定加圧ロール121と調節加圧ロール122との中心の連結線に平行する。加圧ロールスライダ127は加圧ロールガイドポスト126の軸方向において、スライドすることができる。それとともに、調節加圧ロール122も加圧ロールスライダ127に固定接続されている。このように、調節加圧ロール122は、加圧ロールガイドポスト126の軸方向のみに移動することができるが、他の方向の付勢力は全て加圧ロールスライダ127により加圧ロールガイドポスト126に伝達され、加圧ロールガイドポスト126に吸収される。加圧ロールガイドポスト126としては、同時に複数を設置し、調節加圧ロール122に対して対称配置することが最も好ましく、このように、受力の均衡性を向上させることができる。加圧ロールスライダ127としては、高精密なベアリングシートを採用することもでき、これにより、スライドすることができるだけではなく、摩擦力を低下させることもできる。
実際の作業中に、極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12は、異なる型番、規格のリチウム補充の必要な極シート20に対してリチウム補充を行う可能性があり、このような場合、固定加圧ロール121と調節加圧ロール122との間隔を精密に位置決めすることができないと、リチウム補充の過程に大きく不利な影響を与えてしまう。調節加圧ロール122が状況に応じて素早く移動できるようにするために、間隔調節構造に用いられる伝動部材のサイズを相対的に大きくにする必要がある。このような場合、間隔調節構造に対して、固定加圧ロール121と調節加圧ロール122との間隔を確保することを同時に要求することは非常に困難になり、仮に実現できても、高コストの問題に直面することになる。従って、本実施例において、極シートへのリチウム補充のロールプレス装置12は、さらに加圧ロールギャップの位置制限機構を備える。加圧ロールギャップの位置制限機構は調節スクリューロッド128及び位置制限の傾斜ブロック129を備え、位置制限の傾斜ブロック129は固定加圧ロール121と調節加圧ロール122のローラースタンドとの間に設置され、且つ、調節加圧ロール122のローラースタンドは位置制限の傾斜ブロック129の斜面と当接され、調節スクリューロッド128は位置制限の傾斜ブロック129と螺合され、調節スクリューロッド128の軸線は、固定加圧ロール121と調節加圧ロール122との中心の連結線に垂直し、且つ、位置制限の傾斜ブロック129の斜面(図示せず)に対して鋭角のなす角となっている。調節スクリューロッド128が回転される時に、位置制限の傾斜ブロック129は、調節スクリューロッド128の軸線の方向において移動することができる。位置制限の傾斜ブロック129の斜面が調節スクリューロッド128の軸線と鋭角をなしているため、位置制限の傾斜ブロック129の移動中に、該斜面における、調節加圧ロール122と当接された部分が固定加圧ロール121に対する距離も変わる。従って、これにより、調節加圧ロール122と固定加圧ロール121との間隔を精密に制限することができる。
作業を開始する前、まず、間隔調節構造により調節加圧ロール122を固定加圧ロール121から離れさせ、その後、リチウム補充の必要な極シート20のサイズと型番に応じて位置制限の傾斜ブロック129の位置を調節し、位置制限の傾斜ブロック129の位置の調節が終了した後、再び間隔調節構造を作動させ、調節加圧ロール122を固定加圧ロール121へ接近させ、最終的に、位置制限の傾斜ブロック129の斜面に密着当接させる。この時、調節加圧ロール122の位置は精密に制限される。作業を開始した後、間隔調節構造が、毎回、調節加圧ロール122を位置制限の傾斜ブロック129の斜面に密着当接させれば、固定加圧ロール121と調節加圧ロール122との間隔が変化しないように確保することができるため、位置決めの精度が高い。
リチウム補充の複合が完了した後、リチウムテープは既にすべて極シートと複合されているため、挟まれて破断することを心配する必要がない。従って、第1の基材31と第3の基材31´は機能を果たし終わって、除去される必要がある。図1に示すように、本実施例において、第1の極シートの剥離装置13と第2の極シートの剥離装置13´は極シートのリチウム補充のロールプレス装置12の下流に順次設置され、第1の基材の巻取り装置14は第1の極シートの剥離装置13の下流に設置され、第3の基材の巻取り装置14´とリチウム補充の極シートの巻取り装置18はそれぞれ第2の極シートの剥離装置13´の下流に設置されている。リチウム補充の複合極シート21は、極シートのリチウム補充のロールプレス装置12により複合された後、まず、第1の極シートの剥離装置13内に通され、第1の基材31をリチウム補充の複合極シート21から剥離し、その後、第1の基材31は第1の基材の巻取り装置14に搬送され、巻取られ、リチウム補充の複合極シート21の残りの部分は続けて第2の極シートの剥離装置13´の中に通される。第2の極シートの剥離装置13´を通る時、第3の基材31´もリチウム補充の複合極シート21から剥離され、残り部分はリチウム補充の極シート22となる。その後、第3の基材31´とリチウム補充の極シート22はそれぞれ第3の基材の巻取り装置14´とリチウム補充の極シートの巻取り装置18により巻き取られる。当然ながら、第1の複合リチウムテープの搬送装置10のみが設置されている場合、第1の極シートの剥離装置13の下流にさらに第2の極シートの剥離装置13´と第3の基材の巻取り装置14´を設置する必要がなく、第1の基材が剥離されて、形成されたリチウム補充の極シート22をリチウム補充の極シートの巻取り装置18に直接的に搬送し、巻き取ることができる。
なお、リチウム補充の極シートの巻取り装置18は単にリチウム補充の極シート22の収集装置であり、リチウム補充の極シート22が製造された後、直ちに次の工程に用いられる場合、リチウム補充の極シートの巻取り装置18を設置しなくてもよく、リチウム補充の極シート22を直接的に次の工程に投入し、使用する。
全体のリチウム補充の過程で、リチウムテープは基材により保護されているため、ほかの例えば、第1の複合ロール群103、第2の複合ロール群103´、及び極シートのリチウム補充のロールプレス装置12等と接触することが全くない。従って、リチウムテープが引っ張られて破断したり、挟まれて破断したりするなどの状況の発生を効果的に防止する。
リチウムテープの生産及び輸送、保管等の方式に対する制限が原因で、リチウムテープに波状の皺がよく発生する。このような波状の皺がリチウムテープの複合効果に影響を与えるため、本実施例において、第1の複合リチウムテープの搬送装置10と第2の複合リチウムテープの搬送装置10´にいずれも一つの定間隔のリチウムテープの平坦化装置106を設置することが最も好ましい。第1の複合リチウムテープの搬送装置10を例とし、図3にを参照すると、定間隔のリチウムテープの平坦化装置106は第1のリチウムテープの巻き出し装置100と第1の複合ロール群103との間に位置し、定間隔のリチウムテープの平坦化装置106は二つの対向設置された第1の平坦化ロールを備え、この二つの第1の平坦化ロールの間の間隔は変化せず一定であることが可能であり、間隔のサイズは、第1のリチウムテープ30の厚さよりもやや大きくすることができるが、第1のリチウムテープ30の波状の皺の最大幅よりも小さい。このように、波状の皺が二つの第1の平坦化ロールの間における隙間を通る時、押圧され、これになり、波状の皺の幅を減少させ、第1のリチウムテープ30全体はさらに平坦になる。
図4を参照すると、異なるサイズのリチウムテープに対応するために、定間隔のリチウムテープの平坦化装置106はさらにスプリング1061及びギャップ調節機構1064を備え、この場合、二つの第1の平坦化ロールはそれぞれ第1の固定平坦化ロール1062と第1の調節平坦化ロール1063であり、第1の固定平坦化ロール1062の位置は変化せず一定であり、周方向のみにおいて回転することできるが、第1の調節平坦化ロール1063は周方向において回転することができるだけではなく、その位置も調整可能である。ギャップ調節機構1064は、第1の調節平坦化ロール1063における、第1の固定平坦化ロール1062から離れる一方の側に固定設置され、且つ、第1の調節平坦化ロール1063を押し付け、第1の固定平坦化ロール1062へ接近させることができる。スプリング1061は第1の固定平坦化ロール1062及び第1の調節平坦化ロール1063のローラースタンドと同時に当接されているとともに、常に圧縮状態にある。ギャップ調節機構1064としては、回転ギャップ調整の螺旋マイクロメータを採用することができる。第1の固定平坦化ロール1062と第1の調節平坦化ロール1063との間隔を調整する必要がある時、回転ギャップ調整の螺旋マイクロメータのノブを回すことができ、回転ギャップ調整の螺旋マイクロメータのスクリューロッドのヘッドを移動させる。第1の調節平坦化ロール1063を前方へ押圧し、移動させる時、第1の調節平坦化ロール1063は徐々に第1の固定平坦化ロール1062に接近し、両者の隙間を縮小させることができる。逆に、スクリューロッドのヘッドが第1の調節平坦化ロール1063から離れる方向へ移動されると、第1の調節平坦化ロール1063はスプリング1061の作用で常にスクリューロッドのヘッドと密着当接されているとともに、徐々に第1の固定平坦化ロール1062から離れ、両者の隙間を増大させる。回転ギャップ調整の螺旋マイクロメータにより隙間が精密に調整することが可能であり、調整精度は1μmに達することができる。
リチウムテープには、波状の皺が存在する以外に、厚さが均一ではないという問題も存在することがあり、これもリチウム補充の正常な実行に影響を与える恐れがある。従って、本実施例において、第1の複合リチウムテープの搬送装置10と第2の複合リチウムテープの搬送装置10´にいずれも一つの弾性間隔リチウムテープの平坦化装置107を設置することができる。再び第1の複合リチウムテープの搬送装置10を例とし、図3を参照すると、弾性間隔リチウムテープの平坦化装置107も第1のリチウムテープの巻き出し装置100と第1の複合ロール群103との間に位置する。定間隔のリチウムテープの平坦化装置106と弾性間隔リチウムテープの平坦化装置107が同時に設置されている場合、定間隔のリチウムテープの平坦化装置106を弾性間隔リチウムテープの平坦化装置107の前に設置することが最も好ましい。まず第1のリチウムテープ30における波状の皺を平坦化することで、厚さの平坦化の実行を便利にすることができる。
具体的には、図5を参照すると、弾性間隔リチウムテープの平坦化装置107は、第2の固定平坦化ロール1071、第2の調節平坦化ロール1072、位置制限部材1073、及び弾性加圧機構1074を備え、第2の固定平坦化ロール1071の位置は変化せず一定であり、周方向のみにおいて回転することができるが、第2の調節平坦化ロール1072は周方向において回転することができるだけではなく、その位置も調整可能であり、さらに第2の固定平坦化ロール1071と第2の調節平坦化ロール1072との間隔を変更する。位置制限部材1073は第2の調節平坦化ロール1072の走行経路に設置され、且つ、第2の固定平坦化ロール1071と第2の調節平坦化ロール1072との最小間隔を制限することができる。弾性加圧機構1074は、位置制限部材1073における、第2の固定平坦化ロール1071から離れる一方の側に固定設置され、且つ、第2の調節平坦化ロール1072に第2の固定平坦化ロール1071へ接近する一定の弾性力を印加することができる。弾性加圧機構1074としては、スプリング等の機械弾性部材を採用することが可能であり、一般的に、生産現場に圧縮空気配管が配設されているため、圧着シリンダを採用することもできる。
一般的には、第2の調節平坦化ロール1072は弾性加圧機構1074の弾性力の作用で位置制限部材1073に持続的に当接され、第1のリチウムテープ30が通る時、リチウムテープの厚さが非常に大きいではなく、弾性加圧機構1074の弾性力を克服し、第2の調節平坦化ロール1072を押しのけることができない限り、第1のリチウムテープ30における厚さが二つのロールの隙間を超える部分は第2の固定平坦化ロール1071と第2の調節平坦化ロール1072によりロールプレスされ、薄くになり、これにより、リチウムテープの厚さを均一にする。第1のリチウムテープ30の厚さが大きすぎる場合、第2の調節平坦化ロール1072に対して、強い推力、ひいては弾性加圧機構1074が印加する弾性力よりも大きい推力を印加することができる。この推力により、第2の調節平坦化ロール1072は第2の固定平坦化ロール1071から離れる方向へ移動し、これにより、二つのロールの隙間を増大させ、第1のリチウムテープ30における、厚さの大きい部分も挟まれて破断することなく、この隙間をスムーズに通るようにする。
なお、第2の調節平坦化ロール1072の移動をより安定にし、方向性を持たせるために、弾性間隔リチウムテープの平坦化装置107にガイドポスト1075とスライダー1076を設置することができる。ここで、ガイドポスト1075の軸線は第2の固定平坦化ロール1071と第2の調節平坦化ロール1072との中心の連結線に平行する。スライダー1076は、ガイドポスト1075の軸方向において、スライドすることができる。それとともに、第2の調節平坦化ロール1072もスライダー1076に固定接続されている。このように、第2の調節平坦化ロール1072も、ガイドポスト1075の軸方向のみに移動することができるが、他の方向の付勢力はいずれもスライダー1076によりガイドポスト1075に伝達されるとともに、ガイドポスト1075に吸収される。ガイドポスト1075としては同時に複数を設置し、第2の調節平坦化ロール1072に対して対称配置することが最も好ましく、これにより、受ける力の均衡性を向上させることができる。スライダー1076としては、高精密なベアリングシートを採用することもでき、これにより、スライドすることができるだけではなく、摩擦力を低下させることもできる。
位置制限部材1073は第2の調節平坦化ロール1072の走行経路に直接的に設置されてもよく、スライダー1076の走行経路に設置されてもよく、第2の調節平坦化ロール1072と第2の固定平坦化ロール1071との最小間隔を制限できればよい。例えば、本実施例において、位置制限部材1073はガイドポスト1075に直接的に固定され、その形状はブロック状、リング状または他の任意の形状であってもよい。一般的なリチウムテープの厚さに基づき、第2の調節平坦化ロール1072と第2の固定平坦化ロール1071との最小間隔を300μmに制御することができるが、弾性間隔リチウムテープの平坦化装置107により平坦化された後、第1のリチウムテープ30の厚さを300±5μmの範囲に調整することができる。
リチウムテープの材質が柔らかいため、それぞれのリチウムテープの開始端が第1の複合ロール群103と第2の複合ロール群103´を通る時、その時、基材による補強と保護がないため、リチウムテープの開始端に変形したり、破損したりすることを招きやすい。この問題を解決するために、本実施例においては、それぞれのリチウムテープの開始端に牽引テープが設置されているとともに、複合ロール群の下流に、対応する牽引テープの巻取り装置が設置されている。再び第1の複合リチウムテープの搬送装置10を例とし、図1を参照すると、第1の複合ロール群103の下流に第1の牽引テープの巻取り装置105が設置されており、牽引テープ34を第1の複合ロール群103に通した後、牽引テープを第1の牽引テープの巻取り装置105にガイドし、巻き取る。牽引テープ34が第1の複合ロール群103を通るに伴い、第1のリチウムテープ30は、第1の基材31と複合され、第1の複合リチウムテープ33を形成する。
第1の基材31と第3の基材31´を剥離する過程で、剥離角度の調整が適切ではない場合、部分的に剥離され、又は極シートにおいて炭素脱落することがよく発生し、極シートの破損を招いてしまう。このため、図1に示すように、本実施例における第1の極シートの剥離装置13は二つの対向設置された第1の剥離ロールを備え、二つの第1の剥離ロールの間は、定間隔にすることができ、最も重要なのは、第1の極シートの剥離装置13は二つの第1の剥離ロールの軸線に平行な方向において回転することができる。第1の極シートの剥離装置13が回転する時、第2の極シートの剥離装置13´と第1の基材の巻取り装置14が動かないように維持すれば、第1の基材31の剥離角度を調整することができる。同様に、第2の極シートの剥離装置13´も二つの対向設置された第2の剥離ロールを備えることができ、二つの第2の剥離ロールの間は、定間隔にすることができ、第2の極シートの剥離装置13´は二つの第2の剥離ロールの軸線に平行な方向において回転することができる。第2の極シートの剥離装置13´が回転する時、第1の極シートの剥離装置13と第3の基材の巻取り装置14´が動かないように維持すれば、第3の基材31´の剥離角度を調整することができる。これにより、第1の基材31と第3の基材31´の剥離時、極シートに不利な影響を与えることを改善する。
第1の基材31と第3の基材31´の繰り返し利用を保証するために、第1の基材の巻取り装置14と第3の基材の巻取り装置14´は何れも巻取りのスキュー訂正装置と、張力装置とを備えてもよい。スキュー訂正装置のモードとしては、片側のスキュー訂正又は中線のスキュー訂正を選択することが可能であり、スキュー訂正センサーとしては、超音波センサー、赤外線センサー及びデジタルスキュー訂正センサーを選択することが可能であり、実行手段としては、モーター、シリンダー、油圧シリンダー等を選択することが可能である。張力装置としては、シリンダーと、比例弁及び位置センサとの協働、サーボモータと角度位置センサとの協働、重力浮遊ローラ、シリンダーと角度位置センサとの協働等を選択することが可能である。主動的な巻取り及び張力スキュー訂正装置により、剥離された基材を揃えて効果的に巻取ることができ、走行する過程で基材の平坦性を保証する。
再び図1を参照すると、リチウム補充のプロセスが連続的な製造プロセスであり、不良品が発生した場合、途中で直接的に取り除くことができないため、本実施例に係る極シートのリチウム補充システムはさらに外観検査装置15及び不良品ラベリング装置16を備える。外観検査装置15及び不良品ラベリング装置16は、工程の方向において、第2の極シートの剥離装置13´とリチウム補充の極シートの巻取り装置18との間に順次に設置されており、且つ、自動制御のために、両者は通信接続されている。外観検査装置15は持続的にリチウム補充の極シート22にモニタリングすることができ、不良品が発生したと検出すると、不良品ラベリング装置16に信号を伝送することができる。不良品ラベリング装置16は信号を受信した後、リチウム補充の極シート22の対応する箇所に不合格のラベルを標識として貼り付ける。リチウム補充が完了した後、作業者はラベルに基づき、不良品を取り除くことができる。
リチウム補充の極シート22の両側を同時に検査することを保証するために、本実施例において、リチウム補充の極シート22の両側にそれぞれ一つの外観検査装置15が設置されている。図6に示すように、外観検査装置15は、CCDビジョンカメラ151と、カメラの高さの調整冶具152と、光源153と、光源の高さと角度の調整冶具154と、検出バックロール155と、ステアリングロール156/157と、を備える。ここで、リチウム補充の極シート22はステアリングロール156を通し、検出バックロール155を通る時、CCDビジョンカメラ151は極シートの表面を検査し、検査後、極シートはステアリングロール157を通り、検査システムから出る。ここで、カメラの高さの調整冶具152と、光源の高さと角度の調整冶具154を調節することにより、カメラが適切な焦点距離及び角度範囲内に適当な検査画像を取得するとともに、欠陥を判断する。検出バックロール155の表面に対して、DLC処理、硬質酸化の黒化処理、黒色のセラミック塗層をスプレー塗布する等の処理を施すことができ、極シートの表面と検出バックロール155との相違程度をより明確にし、カメラが明確な検出領域を取得できるようにする。CCD外観検査及び内部アルゴリズムにより、大面積の塗布漏れ、極シートの亀裂や開口、極シートの銅漏れ、極シートにおける皺の発生を明確に検出することができ、粘着紙やエッジにおける突出物なども明確に検出することができる。
図7に示すように、不良品ラベリング装置16は、ラベル貼り機161と不良品ラベル貼りロール162とを備える。極シートが不良品ラベリング装置16を通る時、不良品ラベル貼りロール162において、ラベル貼り機161により極シートに不良品のラベルが貼り付けられる。
リチウム補充の極シートの巻取り装置18も巻取りのスキュー訂正装置と、張力装置とを備える。スキュー訂正装置のモードとしては、片側のスキュー訂正又は中線のスキュー訂正を選択することが可能であり、スキュー訂正センサーとしては、超音波センサー、赤外線センサー及びデジタルスキュー訂正センサーを選択することが可能であり、実行手段としては、モーター、シリンダー、油圧シリンダー等を選択することが可能であり、張力装置としては、シリンダーと、比例弁及び位置センサとの協働、サーボモータと角度位置センサとの協働、重力浮遊ローラ、シリンダーと角度位置センサとの協働等を選択することが可能である。主動的な巻取り及び張力スキュー訂正装置により、剥離された基材を揃えて効果的に巻き取ることができ、走行する過程で基材の平坦性を保証する。
本実施例において、リチウム補充の極シート22におけるリチウム層が極シート表層の材料と昇温反応するため、リチウム補充の極シートの巻取り装置18は極シートの巻取り冷却装置17の内部に設置されている。極シートの巻取り冷却装置17は、冷却箱171とエアカーテン封止装置172とを備え、エアカーテン封止装置172は、冷却箱171における、リチウム補充の必要な極シート20が入るための入口に設置されており、これにより、冷却ガスがこの入口のスリットを介して排出することを防止する。なお、巻取りの温度モニタリング装置19により、巻取られたリチウム補充の極シート22の表面温度をリアルタイムに検出することができ、検出信号により極シートの巻取り冷却装置17と連動することにより、リチウム補充の極シート22の温度を精密に制御できるようにする。
本発明の実施例に係る極シートのリチウム補充システムにより、リチウムテープの製造中に引っ張られて破断したり又は挟まれて破断したりすることを回避するとともに、精度が高く、操作制御が容易であるなどの特徴を有する。
上述したのは本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者は本発明に対して各種の変更及び改変を行うことができる。本発明の主旨と原則の範囲で行った任意の変更、等価置換、改良は、何れも本発明の保護範囲に含まれる。

Claims (11)

  1. 極シートへのリチウム補充の方法であって、
    (10).第1の基材と第1のリチウムテープを複合して第1の複合リチウムテープを形成するとともに、複合中に第2の基材を使用して前記第1のリチウムテープと複合装置との間に遮断を形成するステップと、
    (20).前記第1の複合リチウムテープとリチウム補充の必要な極シートを複合してリチウム補充の複合極シートを形成し、複合中に前記第1の複合リチウムテープにおける前記第1の基材は前記リチウム補充の必要な極シートから離れる一方の側に位置するステップと、
    (30).リチウム補充の複合極シートから前記第1の基材を剥離して巻き取り、リチウム補充の極シートを形成するステップと、
    (40).リチウム補充の極シートを巻き取るステップとを備え、
    前記ステップ(40)は具体的に、
    極シートの巻取り冷却装置の内部に設置されているリチウム補充の極シートの巻取り装置はリチウム補充の極シートを巻き取り、巻取りの温度モニタリング装置により、巻取られたリチウム補充の極シートの表面温度をリアルタイムに検出し、検出信号により極シートの巻取り冷却装置と連動することにより、リチウム補充の極シートの温度を精密に制御し、
    前記ステップ(10)は具体的に、
    (100).前記第1のリチウムテープ、前記第1の基材及び前記第2の基材を同時に巻き出すステップと、
    (102).前記第1のリチウムテープに対して、最小の厚さを限定する定圧力の平坦化を行い、前記第1のリチウムテープの厚さを調整するステップと、
    (110).前記第1の基材、前記第1のリチウムテープ及び前記第2の基材を順次に積層設置し、ロールプレス装置により、順次に積層設置された前記第1の基材、前記第1のリチウムテープ及び前記第2の基材を複合して第1の複合テープを形成するステップと、
    (120).前記第1の複合テープにおける前記第2の基材を剥離し、巻き取ることにより、残りの前記第1のリチウムテープと前記第1の基材を前記第1の複合リチウムテープに形成するステップと、を備えることを特徴とする極シートへのリチウム補充の方法。
  2. 前記ステップ(20)の前に、さらに、
    (10´). 第3の基材と第2のリチウムテープを複合して第2の複合リチウムテープを形成するとともに、複合中に第4の基材を使用して前記第2のリチウムテープと複合装置との間に遮断を形成するステップを含み、
    前記ステップ(20)は具体的に、
    前記第1の複合リチウムテープ、リチウム補充の必要な極シート、及び前記第2の複合リチウムテープを複合してリチウム補充の複合極シートを形成し、複合中に前記第1の複合リチウムテープにおける前記第1の基材と、前記第2の複合リチウムテープにおける前記第3の基材はそれぞれ前記リチウム補充の必要な極シートから離れる両側に位置するとともに、リチウム補充の必要な極シートと複合装置との間に遮断を形成するものであり、
    前記ステップ(30)は具体的に、
    リチウム補充の複合極シートから前記第1の基材と第3の基材を剥離して巻き取り、リチウム補充の極シートを形成するステップであることを特徴とする請求項1に記載の極シートへのリチウム補充の方法。
  3. 記ステップ(10´)は具体的に、
    (100´).前記第2のリチウムテープ、前記第3の基材及び前記第4の基材を同時に巻き出すステップと、
    (110´).前記第3の基材、前記第2のリチウムテープ及び前記第4の基材とを順次に積層設置し、ロールプレス装置により、順次に積層設置された前記第3の基材、前記第2のリチウムテープ及び前記第4の基材を複合して第2の複合テープを形成するステップと、
    (120´)前記第2の複合リチウムテープにおける前記第4の基材を剥離し、巻き取ることにより、残りの前記第2のリチウムテープと前記第3の基材を前記第2の複合リチウムテープに形成するステップと、を備えることを特徴とする請求項2に記載の極シートへのリチウム補充の方法。
  4. 記ステップ(100´)と前記ステップ(110´)との間に、さらに、(102´).前記第2のリチウムテープに対して、最小の厚さを限定する定圧力の平坦化を行い、前記第2のリチウムテープの厚さを調整するステップを備えることを特徴とする請求項3に記載の極シートへのリチウム補充の方法。
  5. 極シートへのリチウム補充システムであって、極シートの巻き出し装置と、第1の複合リチウムテープの搬送装置と、極シートへのリチウム補充のロールプレス装置と、第1の極シートの剥離装置と、第1の基材の巻取り装置と、リチウム補充の極シートの巻取り装置と、極シートの巻取り冷却装置と、巻取りの温度モニタリング装置とを備え、
    前記極シートの巻き出し装置及び前記第1の複合リチウムテープの搬送装置はいずれも前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置の上流に設置され、前記第1の極シートの剥離装置は前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置の下流に設置され、第1の基材の巻取り装置は前記第1の極シートの剥離装置の下流に設置され、ここで、
    前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置は、二つの対向設置された加圧ロールを備え、二つの前記加圧ロールの間は、定間隔にすることができ、
    前記第1の複合リチウムテープの搬送装置は、第1のリチウムテープの巻き出しロールと、第1の基材の巻き出しロールと、第2の基材の巻き出しロールと、第2の基材の巻取りロールと、第1の複合ロール群と、弾性間隔リチウムテープの平坦化装置Aとを備え、前記第1のリチウムテープの巻き出しロール、前記第1の基材の巻き出しロール、及び前記第2の基材の巻き出しロールは、いずれも前記第1の複合ロール群の上流に位置し、前記第2の基材の巻取りロールは、前記第1の複合ロール群の下流に位置し、
    リチウム補充の極シートの巻取り装置は極シートの巻取り冷却装置の内部に設置され、巻取りの温度モニタリング装置により、巻取られたリチウム補充の極シートの表面温度をリアルタイムに検出し、検出信号により極シートの巻取り冷却装置と連動することにより、リチウム補充の極シートの温度を精密に制御し、
    前記弾性間隔リチウムテープの平坦化装置Aは、前記第1のリチウムテープの巻き出しロールと前記第1の複合ロール群との間に位置し、
    ここで、前記弾性間隔リチウムテープの平坦化装置Aは、第2の固定平坦化ロールA、第2の調節平坦化ロールA、位置制限部材A、及び弾性加圧機構Aを備え、前記第2の固定平坦化ロールAの位置は一定であり、前記第2の調節平坦化ロールAの位置は調整可能であり、前記位置制限部材Aは、前記第2の固定平坦化ロールAと前記第2の調節平坦化ロールAとの最小間隔を制限することができ、前記弾性加圧機構Aは、前記第2の調節平坦化ロールAにおける、前記第2の固定平坦化ロールAから離れる一方の側に固定設置され、且つ、前記第2の調節平坦化ロールAに前記第2の固定平坦化ロールAへ接近する弾性力を印加することができることを特徴とする極シートへのリチウム補充システム。
  6. 第2の複合リチウムテープの搬送装置、第2の極シートの剥離装置、及び第3の基材の巻取り装置をさらに備え、
    前記第2の複合リチウムテープの搬送装置も前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置の上流に設置され、前記第2の極シートの剥離装置及び前記第3の基材の巻取り装置は順次に前記第1の極シートの剥離装置の下流に設置され、
    前記第2の複合リチウムテープの搬送装置は、第2のリチウムテープの巻き出しロールと、第3の基材の巻き出しロールと、第4の基材の巻き出しロールと、第4の基材の巻取りロールと、第2の複合ロール群とを備え、前記第2のリチウムテープの巻き出しロール、前記第3の基材の巻き出しロール、及び前記第4の基材の巻き出しロールはいずれも前記第2の複合ロール群の上流に位置し、前記第4の基材の巻取りロールは前記第2の複合ロール群の下流に位置することを特徴とする請求項5に記載の極シートへのリチウム補充システム。
  7. 記第2の複合リチウムテープの搬送装置は、弾性間隔リチウムテープの平坦化装置をさらに備え、前記弾性間隔リチウムテープの平坦化装置は、前記第2のリチウムテープの巻き出しロールと前記第2の複合ロール群との間に位置し、
    ここで、前記弾性間隔リチウムテープの平坦化装置は、第2の固定平坦化ロール、第2の調節平坦化ロール、位置制限部材、及び弾性加圧機構を備え、前記第2の固定平坦化ロールの位置は一定であり、前記第2の調節平坦化ロールの位置は調整可能であり、前記位置制限部材は、前記第2の固定平坦化ロールと前記第2の調節平坦化ロールとの最小間隔を制限することができ、前記弾性加圧機構は、前記第2の調節平坦化ロールにおける、前記第2の固定平坦化ロールから離れる一方の側に固定設置され、且つ、前記第2の調節平坦化ロールに前記第2の固定平坦化ロールへ接近する弾性力を印加することができることを特徴とする請求項6に記載の極シートへのリチウム補充システム。
  8. 前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置は間隔調節構造をさらに備え、
    二つの前記加圧ロールはそれぞれ固定加圧ロールと調節加圧ロールであり、前記固定加圧ロールの位置は一定であり、前記調節加圧ロールの位置は調整可能であり、前記間隔調節構造は、前記調節加圧ロールにおける、前記固定加圧ロールから離れる一方の側に設置され、且つ、前記調節加圧ロールを、前記固定加圧ロールに接近させ、又は前記固定加圧ロールから離れさせることができることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の極シートへのリチウム補充システム。
  9. 前記間隔調節構造は、回転モータ、スクリューロッド及びねじ山スリーブを備え、前記ねじ山スリーブは、前記調節加圧ロールのローラースタンドに固定接続され、且つ、前記ねじ山スリーブの軸線は、前記固定加圧ロールと前記調節加圧ロールとの中心の連結線に平行し、前記スクリューロッドは前記ねじ山スリーブと螺合され、前記回転モータの出力端は前記スクリューロッドと同軸接続され、且つ、前記スクリューロッドを回転させることができることを特徴とする請求項8に記載の極シートへのリチウム補充システム。
  10. 前記極シートへのリチウム補充のロールプレス装置は、加圧ロールギャップの位置制限機構をさらに備え、前記加圧ロールギャップの位置制限機構は調節スクリューロッドと位置制限の傾斜ブロックを備え、前記位置制限の傾斜ブロックは前記固定加圧ロールと前記調節加圧ロールのローラースタンドとの間に設置され、且つ、前記調節加圧ロールのローラースタンドは前記位置制限の傾斜ブロックの斜面と当接され、前記調節スクリューロッドは前記位置制限の傾斜ブロックと螺合され、前記調節スクリューロッドの軸線は、前記固定加圧ロールと前記調節加圧ロールとの中心の連結線に垂直し、且つ、前記位置制限の傾斜ブロックの斜面に対して鋭角のなす角となっていることを特徴とする請求項9に記載の極シートへのリチウム補充システム。
  11. 前記第1の極シートの剥離装置は二つの対向設置された第1の剥離ロールを備え、二つの前記第1の剥離ロールの間は、定間隔にすることができ、前記第1の極シートの剥離装置は二つの前記第1の剥離ロールの軸線に平行な方向において回転することができ、
    及び/又は、
    前記第2の極シートの剥離装置は二つの対向設置された第2の剥離ロールを備え、二つの前記第2の剥離ロールの間は、定間隔にすることができ、前記第2の極シートの剥離装置は二つの前記第2の剥離ロールの軸線に平行な方向において回転することができることを特徴とする請求項6又は7に記載の極シートへのリチウム補充システム。
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