JP2003045473A - 二次電池製造方法および二次電池製造装置 - Google Patents

二次電池製造方法および二次電池製造装置

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JP2003045473A
JP2003045473A JP2001230927A JP2001230927A JP2003045473A JP 2003045473 A JP2003045473 A JP 2003045473A JP 2001230927 A JP2001230927 A JP 2001230927A JP 2001230927 A JP2001230927 A JP 2001230927A JP 2003045473 A JP2003045473 A JP 2003045473A
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Japan
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positive electrode
negative electrode
electrode sheet
winding
electrode material
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JP2001230927A
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Yasuo Kurimoto
泰男 栗本
Ryoichi Furuichi
良一 古市
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Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toray Engineering Co Ltd
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    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各加工工程における不良品の発生の防止、生
産効率の向上、コンパクト化を図ると共に製造コストお
よび装置コストの減少を可能にすることである。 【解決手段】 正極シート状物送出機構1と、正極電極
物質含有溶液を正極シート状物の両面に連続または所定
の間隔をもって間欠的に塗布する正極電極物質塗工機構
2と、正極電極形成用加熱機構3と、負極シート状物送
出機構4と、負極電極物質含有溶液を負極シート状物の
両面に連続または所定の間隔をもって間欠的に塗布する
負極電極物質塗工機構5と、負極電極形成用加熱機構6
と、セパレータ巻出機構7、8と、正極電極物質が固着
された正極シート状物とセパレータと負極電極物質が固
着された負極シート状物とセパレータとを積層した状態
で所定の形状に巻回する巻回機構9とを備えた構成にし
てある

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は正極シート状物と負
極シート状物に対し所定の電極物質含有溶液を間欠的に
塗布して加熱固着した後、電極物質が固着された正極シ
ート状物と負極シート状物を絶縁用セパレーターを介在
させた状態で積層して巻回せしめて二次電池を形成する
二次電池製造方法および二次電池製造装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯型電話、テレビカメラ、ノー
ト型パソコン等の電源は小型軽量化、大容量、大電圧が
求められており、例えば、リチウムイオン電池、リチウ
ムイオンポリマー電池等の二次電池が使用されている。
【0003】該二次電池の内リチウムイオン電池は先
ず、塗工工程において幅寸法が1.2m〜0.15mの
正極シート状物の一方の面に対して正極電極物質含有溶
液がロールコータあるいはスリットダイコータによって
全幅または幅方向に所定の間隔を有するよう多条ストラ
イプ条に、かつ長手方向に連続的または所定の間隔をも
って間欠的に塗布され、次いで、加熱装置によって正極
シート状物に塗布された正極電極物質含有溶液が加熱さ
れて正極シート状物上に正極電極物質が固着され、巻取
装置によって該正極シート状物がロール状に巻取られ
る。
【0004】負極シート状物に対しても同様に負極電極
物質含有溶液が塗布され、加熱装置によって負極シート
状物上に負極電極物質が固着されて巻取装置によって該
負極シート状物がロール状に巻取られる。
【0005】上述の正極シート状物の一方の面に対する
正極電極物質の固着操作および負極シート状物の片面に
対する負極電極物質の固着操作が済むと、該正極電極物
質が固着された正極シート状物の他方の面に対して正極
電極物質含有溶液がロールコータあるいはスリットダイ
コータによって全幅または幅方向に所定の間隔を有する
よう多条ストライプ条に、かつ長手方向に連続的または
所定の間隔をもって間欠的に塗布され、次いで、加熱装
置によって正極シート状物に塗布された正極電極物質含
有溶液が加熱されて正極シート状物上に正極電極物質が
固着され、巻取装置によって該正極シート状物がロール
状に巻取られる。
【0006】該負極シート状物の他方の面に対しても同
様に負極電極物質含有溶液が塗布され、加熱装置によっ
て負極シート状物上に負極電極物質が固着されて巻取装
置によって該負極シート状物がロール状に巻取られる。
【0007】上述の塗工処理の済んだロール状の正極シ
ート状物はプレス工程において該正極シート状物が巻出
されてニップローラによって約3000〜15000N
/cmの圧力でもって加圧され正極電極物質が高密度化
されると共に正極電極物質の塗工厚さが均一になるよう
にプレス処理されて巻取装置によってロール状に巻取ら
れる。
【0008】負極シート状物も正極シート状物の場合と
同様にプレス処理されて巻取装置によってロール状に巻
取られる。
【0009】上述のプレス処理の済んだロール状の正極
シート状物はスリット工程において該正極シート状物が
巻出されてスリッターによって製品幅または幅方向に正
極電極物質塗工箇所に対応するよう所定の間隔をもって
切断し、巻取装置によって各細幅正極シート状物毎にロ
ール状に巻取られる。
【0010】負極シート状物も正極シート状物の場合と
同様にスリッターによって製品幅または幅方向に負極電
極物質塗工箇所に対応するよう所定の間隔をもって切断
し、巻取装置によって各細幅負極シート状物毎にロール
状に巻取られる。
【0011】一方、絶縁材であるセパレーターも該正極
シート状物および負極シート状物の幅寸法に対応する寸
法に切断され、巻取装置によって各細幅セパレーター毎
にロール状に巻取られる。
【0012】次いで、スリット加工処理された正極シー
ト状物のロール、負極シート状物のロールおよびセパレ
ーターのロールは巻回工程において巻回装置の巻出機構
にセットされ、正極シート状物とセパレーターと負極シ
ート状物とセパレーターとが所定の速度で引き出されて
巻回位置にある巻心軸に積層された状態で円形状に巻回
される。そして、該巻心軸が取り出し位置に移動され、
正極シート状物、負極シート状物、セパレーターが切断
されて巻回された積層物の外周面と切断端部とに固定用
粘着テープが貼着されると、巻心軸から巻回物が作業者
あるいはドッフア機構によって取り出される。
【0013】該巻回物に集電用の正極タブと負極タブが
タブ装着機構によってそれぞれ所定の位置に取り付けら
れリチウムイオン電池の二次電池が得られるようになっ
ている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述の様な4工程によ
って二次電池を製造する方法では、製造工程が多くしか
も各工程に対応する装置を設置しなければならず、製造
装置全体が大きくかつ各装置制御が複雑であると共に作
業工程が多いため生産効率が悪いという問題がある。
【0015】また、正極電極あるいは負極電極が幅方向
に所定の間隔をもって多条ストライプの状態で固着され
た広幅シート状物をプレス加工すると、正極電極あるい
は負極電極が固着されていない箇所の正極シート状物あ
るいは負極シート状物に歪みが発生することがあり、後
工程における加工処理に支障を生じたり不良品になった
りするという問題がある。
【0016】さらに、搬送、装着操作時、スリット加工
工程において正極電極あるいは負極電極部を損傷する可
能性があるという問題がある。
【0017】本発明は各加工工程における不良品の発生
防止、生産効率の向上、コンパクト化を図ると共に製造
コストおよび装置コストの減少を可能にすることを目的
とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の課題を達成するた
めに本発明の二次電池製造方法は請求項1に記載されて
いるように正極電極物質含有溶液を正極シート状物の両
面に連続なたは所定の間隔をもって間欠的に塗布する正
極電極物質塗工工程と、正極シート状物の両面に塗布さ
れた正極電極物質含有溶液を加熱して正極シート状物上
に正極電極物質を固着させる正極シート状物加熱工程
と、負極電極物質含有溶液を負極シート状物の両面に連
続または所定の間隔をもって間欠的に塗布する負極電極
物質塗工工程と、負極シート状物の両面に塗布された負
極電極物質含有溶液を加熱して負極シート状物上に負極
電極物質を固着させる負極シート状物加熱工程と、正極
電極物質が固着された正極シート状物と負極電極物質が
固着された負極シート状物とが絶縁状態になるようセパ
レーターを介在させた状態で所定の形状に巻回する巻回
工程とにより製造するようにしてある。
【0019】また、本発明の二次電池製造方法は請求項
2に記載されているように正極シート状物を送出する工
程と正極電極物質塗工工程との間または正極シート状物
加熱工程と巻回工程との間に集電用タブを正極シート状
物に装着する工程が、負極シート状物を送出する工程と
負極電極物質塗工工程との間または負極シート状物加熱
工程と巻回工程との間に集電用タブを負極シート状物に
装着する工程が設けられている。
【0020】本発明の二次電池製造装置は請求項3に記
載されているように正極シート状物送出機構と、正極電
極物質含有溶液を正極シート状物の両面に連続または所
定の間隔をもって間欠的に塗布する正極電極物質塗工機
構と、正極シート状物の両面に塗布された正極電極物質
含有溶液を加熱して正極電極物質を固着させる正極シー
ト状物加熱機構と、負極シート状物送出機構と、負極電
極物質含有溶液を負極シート状物の両面に連続または所
定の間隔をもって間欠的に塗布する負極電極物質塗工機
構と、負極シート状物の両面に塗布された負極電極物質
含有溶液を加熱して負極電極物質を固着させる負極シー
ト状物加熱機構と、正極電極物質が固着された正極シー
ト状物と負極電極物質が固着された負極シート状物とを
絶縁状態で重ね合わせるためのセパレーターを供給する
セパレーター巻出機構と、正極電極物質が固着された正
極シート状物とセパレーターと負極電極物質が固着され
た負極シート状物とセパレーターとを積層した状態で所
定の形状に巻回する巻回機構とを備えた構成にしてあ
る。
【0021】また、本発明の二次電池製造装置は請求項
4に記載されているような正極電極物質塗工機構、負極
電極物質塗工機構がそれぞれ溶液吐出用スリットを有す
るダイコータで形成された構成、請求項5に記載されて
いるような正極シート状物送出機構と正極電極物質塗工
機構との間または正極シート状物加熱機構と巻回機構と
の間に集電用タブ装着機構が、負極シート状物送出機構
と負極電極物質塗工機構との間または負極シート状物加
熱機構と巻回機構との間に集電用タブ装着機構が設置さ
れた構成にしてある。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明の二次電池製造装置
の一つであるリチウムイオン電池製造装置の構成の1実
施形態を示す概略図であって、リチウムイオン電池製造
装置は帯状の集電体である正極シート状物101を所定
の速度で送出する正極シート状物送出機構1と、正極電
極物質含有溶液120を正極シート状物101の両面の
同一位置または所定長オフセットされた位置に所定の間
隔をもって間欠的に塗布する正極電極物質塗工機構2
と、塗布された正極電極物質含有溶液120を熱風によ
って加熱して正極電極物質121を正極シート状物10
1に固着させる正極電極形成用加熱機構3と、帯状の集
電体である負極シート状物101を所定の速度で送出す
る負極シート状物送出機構4と、負極電極物質含有溶液
130を負極シート状物111の両面の同一位置または
所定長オフセットされた位置に所定の間隔をもって間欠
的に塗布する負極電極物質塗工機構5と、塗布された負
極電極物質含有溶液130を熱風によって加熱して負極
電極物質131を負極シート状物111に固着させる負
極電極形成用加熱機構6と、正極電極物質が固着された
正極シート状物101と負極電極物質が固着された負極
シート状物111とを絶縁状態で重ね合わせるためのセ
パレーター121、131を供給する第1セパレーター
送出機構7および第2セパレーター送出機構8と、正極
電極物質が固着された正極シート状物201とセパレー
ター121と負極電極物質が固着された負極シート状物
111とセパレーター131とを積層した状態で所定の
形状(断面形状が矩形状、円形状等)に巻回する巻回機
構9とを備えた構成になっている。
【0023】上述の正極シート状物送出機構1には正極
タブ装着機構10が設置され、負極シート状物送出機構
6には負極タブ装着機構11が設置されている。
【0024】上述の正極シート状物送出機構1は集電体
である正極シート状物101の供給手段15と、原反ロ
ール100から引き出された正極シート状物101を案
内する第1ガイドローラ16、第2ガイドローラ17
と、該正極シート状物101を所定量貯留する第1アキ
ュームローラ18と、駆動用ローラ20とニップローラ
21を備え、正極シート状物101を所定の速度で正極
電極物質塗工機構2に向けて送る第1送り手段19と、
正極シート状物101を正極電極物質塗工機構2におけ
る塗工位置を走行させる位置決め用ローラ22とにより
構成されている。
【0025】正極シート状物101の供給手段15は1
本のチャック軸23(例えば、圧空の供給によりコアの
内周面に爪等の可動部材を押圧させて該コアを支持する
エアーチャック機構)が軸受によって機枠12に設置さ
れているフレームに回転自在に取り付けられており、正
極シート状物巻き取りロール100を該チャック軸23
が貫通した状態で水平に支持するようになっている。該
チャック軸23はモータによって回転され所定の速度で
正極シート状物101が送り出されるようになってい
る。
【0026】該供給手段15はコアチャックの少なくと
も一方のコアチャックが軸心長手方向に移動すると共に
該コアチャックがフレームに回転自在に取り付けられ、
正極シート状物巻き取りロール100を該コアチャック
によって両側から水平な状態で支持するようになってい
るものを使用することができる。第1アキュームローラ
18はローラが軸受によって機枠12に回動自在に設置
された回動アームまたは機枠に設けられたガイドに沿っ
て略垂直方向に移動可能なスライダーに取り付けられ、
正極タブ装着機構13が作動する際、供給手段15から
の正極シート状物201の送り出しが停止された時に、
該正極タブ装着機構10より川下側に位置する正極シー
ト状物101が連続して搬送できるようにするために充
分な量の正極シート状物101を貯留するようになって
いる。
【0027】第1送り手段19は駆動手段であるモータ
によって回転され、軸受によって共通の機枠12または
単独のフレームに取り付けられた駆動用ローラ20と、
機枠12または単独のフレームに形成されたガイドに沿
って移動するように取り付けられた支持体(図示せず)
と、支持体に回転自在に取り付けられ、シリンダー、ス
プリング、ねじ軸等の押圧手段によって駆動用ローラ2
0に対して所定の力で押圧されるニップローラ21とに
より構成されている。
【0028】上述の第1ガイドローラ16、第2ガイド
ローラ17、位置決め用ローラ22は軸受(図示せず)
によって共通の機枠12または単独のフレームに回転自
在に取り付けられている。該位置決め用ローラ23は駆
動用ローラとニップローラとにより構成するものあるい
は一本の駆動ローラまたは回転自在ローラにより構成す
るものを使用する。
【0029】正極電極物質塗工機構2は垂直方向に搬送
される正極シート状物101を挟んで吐出口24a、2
5aが対向するようにスリットダイコータ24、25が
設置され、それぞれ正極電極物質含有溶液220を貯留
するタンク、送液用のポンプ、不純物を除去するフイル
タ、管路を切り替えるための電磁弁、循環用の管、送液
用の管等を備えた塗工液供給手段26、27が連結され
ている。
【0030】正極電極形成用加熱機構3は正極シート状
物101が垂直方向に下方から上方に向かって走行する
間に塗布された正極電極物質含有溶液120を加熱して
正極シート状物101の両面に固着させる加熱室31と
仕切板29、30によって該加熱室31と分離されて熱
風が正極シート状物101の出入り口である入口28
a、出口28bから流出するのを防止するシール室3
2、33とが形成された加熱箱本体28と、送風用のフ
アンと加熱用空気、ガス等の気体を所定の温度にする加
熱器と加熱された気体を加熱室内に供給するダクトとか
らなる熱風供給手段34と、排気用のフアン(図示せ
ず)とシール室32、33を連結するダクトとからなる
排気手段35、36とを備えた構成になっている。
【0031】該加熱室31には熱風を正極シート状物1
01の両面に向けて吹き出すためのノズルを適宜設置す
ることができる。
【0032】上述の排気手段35が作動すると入口28
aから外気が吸い込まれると共に仕切板29の開口部2
9aから加熱室31内の熱風が吸い込まれて排出され、
排気手段36が作動すると出口28bから外気が吸い込
まれると共に仕切板30の開口部30aから加熱室31
内の熱風が吸い込まれて排出される。そのため、加熱室
31内の熱風が加熱箱体28の入口28aおよび出口2
8bから流出するのを防止することができる。
【0033】負極シート状物送出機構4は上述の正極シ
ート状物送出機構1と同様に、正極シート状物101と
同様の集電体である負極シート状物111の供給手段3
7と、原反ロール110から引き出された負極シート状
物111を案内する第7ガイドローラ38、第8ガイド
ローラ39と、該負極シート状物111を所定量貯留す
る第3アキュームローラ40と、負極シート状物111
を所定の速度で負極電極物質塗工機構5に向けて送る第
2送り手段55と、負極シート状物211を負極電極物
質塗工機構7における塗工位置を走行させる位置決め用
ローラ42とにより構成されている。
【0034】負極シート状物111の供給手段37は供
給手段15と同様に、チャック軸43が軸受によってフ
レームに回転自在に取り付けられ、水平な状態で支持さ
れたロール110を回転させて負極シート状物111を
所定の速度で送り出すようになっている。
【0035】上述の正極シート状物送出機構1の供給手
段15と負極シート状物送出機構4の供給手段37とを
多軸切り替え型とすると共に自動スプライス機構を設置
して正極電極シート状物101と負極シート状物111
をそれぞれ順次接続して送出する構成にすることができ
る。
【0036】第2アキュームローラ40は第1アキュー
ムローラ18と同様に、負極タブ装着11が作動する
際、供給手段37からの負極シート状物111の送り出
しが停止された時に、該負極タブ装着11から川下側に
位置する負極シート状物111が連続して搬送できるよ
うにするために充分な量の負極シート状物111を貯留
するようになっている。
【0037】第2送り手段41は第1送り手段19と同
様の構成になっており、負極電極物質塗工機構5に向か
って負極シート状物111を送り出すようになってい
る。
【0038】負極電極物質塗工機構5は、上述の正極電
極物質塗工機構2と同様に、一対のスリットダイコータ
44、45と、各スリットダイコータ44、45に連結
され、負極電極物質含有溶液130を該各スリットダイ
コータ44、45に間欠的に供給する塗工液供給手段4
6、47とにより構成されている。
【0039】負極電極形成用加熱機構6は正極電極形成
用加熱機構3と同様に負極シート状物111が垂直方向
に下方から上方に向かって走行する間に該負極シート状
物111の両面に間欠的に塗布された負極電極物質含有
溶液130を加熱して負極シート状物111の両面に固
着させる加熱室51と仕切板49、50によって該加熱
室51と分離されて熱風が負極シート状物111の出入
り口である入口48a、出口48bから流出するのを防
止するシール室52、53とが形成された加熱箱本体4
8と、送風用のフアンと加熱用空気、ガス等の気体を所
定の温度にする加熱器と加熱された気体を加熱室内に供
給するダクトとからなる熱風供給手段54と、排気用の
フアン(図示せず)とシール室52、53を連結するダ
クトとからなる排気手段55、56とを備えた構成にな
っている。
【0040】上述の第1セパエレーター送出機構7はセ
パレーター巻き取りリール140を保持するリール支持
手段57と、リール140から送り出された絶縁用のセ
パレーター141を案内するガイドローラ58、59と
により構成されている。該リール支持手段57は駆動手
段(図示せず)によって回転されるチャック軸(エアー
チャック)が軸受によって機枠12に設置されたフレー
ムに回転自在に取り付けられるようになっており、セパ
レーター巻き取りリール140を該チャック軸が貫通し
た状態で水平に支持するようになっている。
【0041】第2セパレーター送出機構8は機枠12に
設置され、第1セパレーター送出機構7と同様にセパレ
ーター巻き取りリール150を保持するリール支持手段
60と、リール150から送り出された絶縁用のセパレ
ーター151を案内するガイドローラ61、62とによ
り構成されている。該リール支持手段60はリール支持
手段57と同様の構成であり、セパレーター巻き取りリ
ール150を該チャック軸が貫通した状態で水平に支持
するようになっている。
【0042】該第1セパレーター送出機構7と第2セパ
レーター送出機構8は多軸切り替え型とすると共に自動
スプライス機構を設置してセパレーター141、151
を順次接続して送出する構成にすることができる。
【0043】巻回機構9は正極電極物質121が固着さ
れた正極シート状物102とセパレーター121と、負
極電極物質131が固着された負極シート状物112と
セパレーター131とを一体物状に積層するためのニッ
プ手段63と、積層された正極シート状物102、セパ
レーター141、負極シート状物112、セパレーター
151を所定の形状に巻回するための巻回手段64とに
より構成されている。
【0044】該ニップ手段63は軸受(図示せず)によ
って機枠12に回転自在に支持され駆動手段であるモー
タ(図示せず)によって所定の速度で回転される駆動用
ローラ65と、機枠12に形成されたガイドまたは機枠
12に装着されたブラケットに形成されたガイドに沿っ
て移動する可動部材に回転自在に取り付けられたニップ
ローラ66と、ニップローラ66を駆動用ローラ65に
所定の力で押圧されるように該可動部材を移動させる流
体シリンダー、スプリング、ねじ軸等の押圧手段(図示
せず)とにより構成されている。
【0045】巻回手段64は機枠に回転自在に支持さ
れ、モータによって回動されるターレット部材67と、
該ターレット部材67に回転自在に取り付けられた巻心
軸68(68-1、68-2)と、該巻心軸68を所定の速
度で所定回数回転させるモータ(図示せず)とを備えた
構成になっている。
【0046】該巻心軸68(68-1、68-2)は連続的
に搬送される正極シート状物102と負極シート状物1
12、セパレーター141、151の積層物を順次所定
の形状(断面形状が長方形、正方形、円形等)に巻回す
る位置と、巻回された製品(電池)を取り出す位置の少
なくとも二箇所に設置するのが好ましいが、生産量が少
ない場合は巻心軸68を一個所にすることができる。
【0047】また、巻回手段64における巻回位置の近
傍には正極シート状物102と負極シート状物112を
巻回に必要とする所定の長にそれぞれ切断する切断手段
(図示せず)と、巻回の終了したセパレーター141、
151を切断するための切断手段(図示せず)が設置さ
れていると共に、製品の取り出し位置の近傍には巻回さ
れた積層物の端部を巻回物の外周面に固定するための固
定用粘着テープ190を貼着するための固定用粘着テー
プ貼着手段(図示せず)が設置されている。
【0048】上述の正極電極形成用加熱機構3と巻回機
構9の間には正極電極形成用加熱機構3から送出された
正極シート状物102を水平方向に走行させるための第
3ガイドローラ69と、該正極シート状物102を垂直
方向の下方に向かって走行させるための第1プレスロー
ラ70と、垂直方向の上方に向かって走行してきた正極
シート状物102を水平方向に走行させるための第4ガ
イドローラ71と、該正極シート状物102を垂直方向
の下方に向かって走行させるための第5ガイドローラ7
2と、正極シート状物102を巻回機構9のニップ手段
63に向かって走行させるための第6ガイドローラ73
とが設置されていると共に第1プレスローラ70と第4
ガイドローラ71との間には第2アキュームローラ74
が設置されている。
【0049】該第2アキュームローラ74は第1アキュ
ームローラ18と同様の構成であり、ローラが略垂直方
向に移動して巻回機構9における巻回手段64のターレ
ット部材67が回動して巻心軸68-1が巻回位置から取
り出し位置に、巻心軸68-2が取り出し位置から巻回位
置に移動されて該巻心軸68-2による巻回が開始される
までの間正極電極形成用加熱機構3から送出されてくる
正極シート状物102を貯留するようになっている。
【0050】上述の負極電極形成用加熱機構6と巻回機
構9の間には負極電極形成用加熱機構6から送出された
負極シート状物112を水平方向に走行させるための第
9ガイドローラ75と、該負極シート状物112を垂直
方向の下方に向かって走行させるための第2プレスロー
ラ76と、垂直方向の上方に向かって走行してきた負極
シート状物112を水平方向に走行させるための第10
ガイドローラ77と、該負極シート状物112を垂直方
向の下方に向かって走行させるための第11ガイドロー
ラ78と、負極シート状物112を巻回機構9のニップ
手段63に向かって走行させるための第12ガイドロー
ラ101とが設置されていると共に第2プレスローラ7
6と第10ガイドローラ77との間には第4アキューム
ローラ80が設置されている。
【0051】該第4アキュームローラ80は第2アキュ
ームローラ74と同様の構成であり、ローラが略垂直方
向に移動して巻回機構9における巻回手段64のターレ
ット部材67が回動して巻心軸68-1が巻回位置から取
り出し位置に、巻心軸68-2が取り出し位置から巻回位
置に移動されて該巻心軸68-2による巻回が開始される
までの間負極形成用加熱機構6から送出されてくる負極
電極シート状物112を貯留するようになっている。
【0052】上述の第1アキュームローラ18、第2ア
キュームローラ74、第3アキュームローラ43、第4
アキュームローラ80はローラが水平方向に移動する構
成にすることができる。
【0053】上述の正極タブ装着機構13は集電用の正
極タブ170のシート状物が巻き取られたリールを回転
自在に支持するタブ供給用リール支持手段と、正極タブ
170に保護粘着テープを貼着あるいは巻き付ける手段
と、正極タブ170を所定長さに切断する手段と、正極
タブ270を正極シート状物101の正極電極が形成さ
れる所定位置に融着させる超音波融着手段とにより構成
されており、第1ガイドローラ16と第2ガイドローラ
17との間に設置されている。
【0054】負極タブ装着機構11は正極タブ装着機構
10と同様に集電用の負極タブ180のシート状物が巻
き取られたリールを回転自在に支持するタブ供給用リー
ル支持手段と、負極タブ180に保護粘着テープを貼着
あるいは巻き付ける手段と、負極タブ180を所定長さ
に切断する手段と、負極タブ180を負極シート状物1
11の負極電極が形成される所定位置に融着させる超音
波融着手段とにより構成されており、第7ガイドローラ
38と第8ガイドローラ39との間に設置されている。
【0055】正極タブ170が取り付けられた正極シー
ト状物101、負極タブ180が取り付けられた負極シ
ート状物111を使用する場合は正極タブ装着機構1
0、第1ガイドローラ16、第2ガイドローラ17、第
1アキュームローラ18、負極タブ装着機構11、第7
ガイドローラ38と第8ガイドローラ39の設置を省略
する。
【0056】上述の各ガイドローラおよびアキュームロ
ーラ等のローラ類はローラが軸受によって片持ちの状態
で機枠12に回転自在に取り付けられ、各シート状物の
移動によって回転される構成になっている。
【0057】上述の第1プレスローラ70と第2プレス
ローラ76は駆動手段であるモータによって回転され、
軸受によって共通の機枠12または単独のフレームに取
り付けられた駆動用ローラと、機枠12または単独のフ
レームに形成されたガイドに沿って移動するように取り
付けられた支持体(図示せず)と、支持体に回転自在に
取り付けられ、シリンダー、スプリング、ねじ軸等の押
圧手段によって駆動用ローラに対して所定の力で押圧さ
れるニップローラとにより構成されている。
【0058】該第1プレスローラ70と第2プレスロー
ラ76におけるローラはステンレス鋼により製作し表面
を研磨処理したもの、あるいは鋼材により製作し、クロ
ームメッキ処理を施したものを使用し、正極シート状物
101に固着された正極電極物質121、負極シート状
物111に固着された正極電極物質131を加圧して高
密度化すると共に正極電極物質131の厚さを均一化す
るようなっている。
【0059】また、第1ガイドローラ16、第7ガイド
ローラ38、位置決め用ガイドローラ22、42、ガイ
ドローラ58、61、第5ガイドローラ72、第11ガ
イドローラ72部には張力検出手段、蛇行量検出手段、
正極電極物質、負極電極物質の塗布位置検出手段の内の
少なくとも一つの手段が設置されている。
【0060】該ローラに設置された張力検出手段、蛇行
量検出手段、正極電極物質、負極電極物質塗布位置検出
手段によって正極シート状物102における正極電極物
質121と負極シート状物112における負極電極物質
131の位置が一致するように第1送り手段19による
正極シート状物101の搬送速度、正極電極物質塗工機
構2による塗布間隔および第2送り手段41による負極
シート状物111の搬送速度、負極電極物質塗工機構5
による塗布間隔ならびに蛇行修正等の制御が行われるよ
うになっている。
【0061】上述の正極シート状物送出機構1と負極シ
ート状物送出機構4の送出速度制御、第1セパレーター
送出機構7と第2セパレーター送出機構8の送出速度制
御および送出と停止の切り替えタイミング制御、巻回機
構9におけるニップ手段63と巻回手段64の回転速度
制御および巻回手段64の切り替えタイミング制御、正
極電極物質塗工機構2、負極電極物質塗工機構5の塗布
量および塗布液の間欠吐出タイミング制御等は設定値入
力機能、記憶機能、比較演算機能、動作指令出力機能等
を備えた制御装置(図示せず)により行うようになって
いる。
【0062】上述の電池製造装置は巻回機構9を挟んで
一方に正極シート状物送出機構1と正極電極物質塗工機
構2と正極電極形成用加熱機構3と正極タブ装着機構1
0とが配設され、他方に負極シート状物送出機構4と負
極電極物質塗工機構5と負極電極形成用加熱機構6と負
極タブ装着機構11とが配設されているが、該機構の設
置位置が限定されないことは言うまでもない。
【0063】上述のリチウムイオン電池製造装置によっ
てリチウムイオン電池を製造する場合は予め集電体であ
る正極シート状物101が巻き取られたロール100を
正極シート状物供給機構1のチャック軸23に支持せし
めると共に負極シート状物111が巻き取られたロール
110を負極シート状物供給機構4のチャック軸43に
支持せしめる。
【0064】また、正極電極物質塗工機構2の塗布液供
給手段26、27に正極電極物質含有溶液120(正極
活物質、導電材、結着材、分散材等を含有する溶液)を
貯留し、負極電極物質塗工機構5の塗布液供給手段4
6、47に負極電極物質含有溶液130を貯留する。
【0065】該原反ロール100および原反ロール11
0の集電材はステンレス鋼、ニッケル、チタン、アルミ
ニウム、銅等の箔が好ましく、表面処理を施した材料を
使用することができる。
【0066】上述の正極電極物質含有溶液120を形成
する正極活性質としては遷移金属のリチウムリ酸化物で
あるマンガン酸リチウム(LiMn)、コバルト
酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(L
iNiO)等が好ましい。また、負極電極状物含有溶
液130を形成する負極活物質としてはリチウムイオン
吸蔵能を示す炭素材料であるコークス系炭素、黒鉛系炭
素がより好ましい。
【0067】導電材としては電子伝導性の公知の物質で
あり、天然黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラッ
ク等が好ましい。
【0068】結着材としてはポリテトラフルオリレン
(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ヘ
キサフロロプロピレン(HFP)等の溶液あるいはこれ
等の共重合体溶液が好ましい。
【0069】分散材としては結着材が溶解可能な有機溶
媒が適切でありアセトン、メチルエチルケトン(ME
K)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセタアミド、テトラメチル尿素、リ
ン酸トリメチル、N―メチルピロリドン(NMP)等が
好ましい。
【0070】また、正極タブ装着機構10に正極タブ1
70のリールを支持せしめると共に負極タブ装着機構1
1に負極タブ180のリールを支持せしめ、正極タブ1
70と負極タブ180を正極シート状物101、負極シ
ート状物111に融着できる状態にする。
【0071】原反ロール100における正極シート状物
101の先端部(引き出し側)および原反ロール110
における負極シート状物111の先端部(引き出し側)
に通し作業用の未処理シート部がそれぞれ設けられてい
る場合は該原反ロール100から未処理シート部を引き
出し、未処理シート部が形成されていない場合は各シー
ト状物の先端部にリードフイルムを張り付けて第1ガイ
ドローラ16、第2ガイドローラ17、第1アキューム
ローラ18、第1送り出し手段19、位置決め用ローラ
22に掛け渡し、次いで、正極電極物質塗工機構2にお
けるスリットダイコータ24、25の間および正極電極
形成用加熱機構3の加熱箱本体28内を通して第3ガイ
ドローラ69、第1プレスローラ70、第2アキューム
ローラ74、第4ガイドローラ71、第5ガイドローラ
72、第6ガイドローラ73に掛け渡して巻回機構9の
ニップ手段63に挟持させる。
【0072】該操作が済むと、原反ロール110から未
処理シート部を引き出して第7ガイドローラ38、第8
ガイドローラ39、第3アキュームローラ40、第2送
り出し手段41、位置決め用ローラ42に掛け渡し、次
いで、負極電極物質塗工機構5におけるスリットダイ4
4、45の間および負極電極形成用加熱機構6の加熱箱
本体48内を通して第9ガイドローラ75、第2プレス
ローラ76、第4アキュームローラ80、第10ガイド
ローラ77、第11ガイドローラ78、第12ガイドロ
ーラ79に掛け渡して巻回機構9のニップ手段63に挟
持させる。
【0073】上述の操作において第1アキュームローラ
18、第2アキュームローラ74、第3アキュームロー
ラ40、第4アキュームローラ80にはそれぞれリウム
イオン電池の形成操作時に必要とする量のシート状物を
貯留せしめる。
【0074】上述の操作によって正極シート状物101
の未処理シート部と負極シート状物111の未処理シー
ト部の掛け渡しが済むと、巻回機構9における巻回手段
64の巻取位置にある巻心軸68に巻き付け、正極シー
ト状物送出機構1の供給手段15、負極シート状物送出
機構4の供給手段37および巻回機構9のニップ手段6
3と巻回手段64を作動させて巻き取る。
【0075】そして、正極シート状物101が正極タブ
装着機構10に搬送され予め設定された正極タブ取り付
け位置に来ると供給手段15が作動して正極シート状物
101の送出が停止するとほぼ同時に正極タブ装着機構
10が作動して正極タブ170が正極シート状物101
の所定位置に融着される。
【0076】該操作と同時に負極シート状物111が負
極タブ装着機構11に搬送され予め設定された負極タブ
取り付け位置に来ると供給手段37が作動して負極シー
ト状物111の送出が停止するとほぼ同時に負極タブ装
着機構11が作動して負極タブ180が負極シート状物
111の所定位置に融着される。
【0077】次いで、正極シート状物101が正極電極
物質塗工機構2の塗工位置に、負極電極シート状物11
1が負極電極物質塗工機構5の塗工位置に来ると、該正
極電極物質塗工機構2の塗工液供給手段26、27が作
動して管路が切り替えられてスリットダイコータ24、
25から正極電極物質含有溶液120が吐出されて正極
シート状物201の両面同一位置に所定の間隔をもって
塗布されると共に負極電極物質塗工機構7の塗工液供給
手段46、47が作動して管路が切り替えられてスリッ
トダイコータ44、45から負極電極物質含有溶液13
0が吐出されて負極シート状物111の両面同一位置に
所定の間隔をもって塗布される。
【0078】該正極シート状物101に対する正極電極
物質含有溶液120の塗布および負極シート状物111
に対する負極電極物質含有溶液130の塗布は、正極タ
ブ170、負極タブ180が固着されている部分を含む
所定長さ間を除いた箇所に行われる。
【0079】上述の正極電極物質含有溶液120が塗布
された正極シート状物101が正極電極形成用加熱機構
3に搬送されると熱風によって加熱され、分散材が蒸発
して図2、図3に示されるように正極電極物質121
(正極活物質、導電材、結着材)が正極シート状物10
1に所定の厚さを有する状態で固着される。
【0080】該操作と同時に負極電極物質含有溶液13
0が塗布された負極シート状物111が負極電極形成用
加熱機構6に搬送されると熱風によって加熱され、分散
材が蒸発して負極電極物質131(負極活物質、導電
材、結着材)が負極シート状物111に所定の厚さを有
する状態で固着される。
【0081】正極電極物質121が固着された正極シー
ト状物102が第1プレスローラ70位置に来ると、正
極電極物質131が加圧されて高密度化されると共に厚
さが均一化され、負極電極物質131が固着された負極
シート状物112が第2プレスローラ76位置に来る
と、負極電極物質131が加圧されて高密度化されると
共に厚さが均一化される。該加圧によって体積エネルギ
ー容量を向上させる。
【0082】そして、正極電極物と負極電極物の固着操
作の済んだ正極シート状物102と負極シート状物11
2が巻回に必要な長さになるよう切断手段(図示せず)
によってそれぞれ切断された状態で巻回機構11におけ
るニップ手段63部に搬送されると、第1セパレーター
送出機構7と第2セパレーター送出機構8が作動してニ
ップ手段63の近傍位置に保持されていたセパレーター
141、151の先端部が送出される。
【0083】すると、正極シート状物102と負極シー
ト状物112の間にセパレーター141が位置し、負極
電極物質131の裏面にセパレーター151が位置した
状態でニップ手段63において正極電極物質121部と
負極電極物質131部とが一致した状態で積層挟持され
て巻回手段64の巻心軸68-1に送られて該巻心軸68
-1に巻回(把持)される。
【0084】そして、巻心軸68-1が予め設定された回
数回転されて所定の形状(断面が長方形等)になると、
ターレット部材67が回動して巻心軸68-1が取り出し
位置に移動すると共に巻心軸68-2が巻回位置に移動
し、巻心軸68-2に正極シート状物102、セパレータ
ー141、負極シート状物112、セパレーター151
の積層物が巻回される。
【0085】上述の切り替え操作により巻心軸68-1が
取り出し位置に移動すると切断手段(図示せず)が作動
して正極シート状物102、負極シート112およびを
セパレーター141、151が切断されると同時に固定
用粘着テープ貼着手段(図示せず)が作動して巻心軸6
8-1に巻回された積層物の外周面と切断端部300aと
に固定用粘着テープ190が貼着されると、巻心軸68
-1から図4、図5に示されるような形状のリチウムイオ
ン電池300を作業者あるいはドッフア機構等により取
り出す。
【0086】該リチウムイオン電池300における正極
タブ170、負極タブ180に対する保護用粘着テープ
200、210の貼着あるいは巻き付けは正極タブ装着
機構10、負極タブ装着機構11部分において正極タ
ブ、負極タブの融着の前または後に行う。
【0087】上述の操作によって正極シート状物10
2、負極シート112が切断され、先端部が68-2に巻
回されて巻心軸68-1の場合と同様操作によりリチウム
イオン電池300が形成される。
【0088】上述の操作によって得られたリチウムイオ
ン電池300を容器に入れ、電解物質を注入した後封口
することにより最終的なリチウムイオン電池300を形
成することができる。
【0089】容量の大きいリチウムイオン電池を製造す
る場合は図6に示されように正極シート状物101の両
面に対して正極電極物質含有溶液120が正極電極物質
塗工機構2によって該正極シート状物101の幅方向の
片側に寄った状態で連続的に塗布され、正極電極形成用
加熱機構3によって該正極電極物質含有溶液120が加
熱によって正極シート状物101の両面に正極電極物質
121が固着される。
【0090】該操作と同時に負極シート状物111の両
面に対して負極電極物質含有溶液130が負極電極物質
塗工機構5によって該負極シート状物111の幅方向の
片側に寄った状態(正極シート状物の場合と逆方向に片
寄った状態)で連続的に塗布され、負極電極形成用加熱
機構6によって該正極電極物質含有溶液130が加熱に
よって負極シート状物111の両面に負極電極物質13
1が固着される。
【0091】次いで、第1プレスローラ70によって正
極電極物質121を加圧して高密度化、厚さの均一化が
行われると共に第2プレスローラ76によって負極電極
物質131を加圧して高密度化、厚さの均一化処理され
ると、第1セパレーター送出機構7と第2セパレーター
送出機構8が作動して正極電極物質121が固着された
1番目の正極シート状物102の正極電極物質121上
にセパレーター141が位置し、正極電極物質121が
固着された1番目の正極シート状物102と負極電極物
質131が固着された2番目の負極シート状物112と
の間にセパレーター151が位置した状態で巻回手段6
4の巻心軸68-1に巻回されて図7に示されるような積
層物が形成される。
【0092】そして、巻心軸68-1が予め設定された回
数回転されて所定の形状(断面が長方形等)になると、
ターレット部材67が回動して巻心軸68-1が取り出し
位置に移動すると共に巻心軸68-2が巻回位置に移動
し、巻心軸68-2に正極シート状物102、セパレータ
ー141、負極シート状物112、セパレーター151
の積層物が巻回される。
【0093】上述の切り替え操作により巻心軸68-1が
取り出し位置に移動すると、切断手段(図示せず)が作
動して正極シート状物102、負極シート状物112、
セパレーター141、151が切断されると同時に固定
用粘着テープ貼着手段(図示せず)が作動して巻心軸6
8-1に巻回された積層物の外周面と切断端部300aと
に固定用粘着テープ190が貼着されると、巻心軸68
-1から図8に示されるような形状のリチウムイオン電池
300を作業者あるいはドッフア機構により取り出す。
【0094】次いで、リチウムイオン電池300の両側
に突出している正極シート状物102と負極シート状物
112を少なくとも一個所(一個所、複数箇所あるいは
全体)溶着機構(図示せず)により融着処理して正極シ
ート状物102と負極シート状物112とをそれぞれ一
体的に連結させる。
【0095】上述の操作によって得られたリチウムイオ
ン電池300を容器に入れて電解物質を注入した封口す
ることにより最終的な大容量のリチウムイオン電池30
0を形成することができる。
【0096】
【発明の効果】本発明の本発明の二次電池製造方法は請
求項1に記載されているように正極電極物質含有溶液を
正極シート状物の両面に連続または所定の間隔をもって
間欠的に塗布する正極電極物質塗工工程と、正極シート
状物の両面に塗布された正極電極物質含有溶液を加熱し
て正極シート状物上に正極電極物質を固着させる正極シ
ート状物加熱工程と、負極電極物質含有溶液を負極シー
ト状物の両面に連続または所定の間隔をもって間欠的に
塗布する負極電極物質塗工工程と、負極シート状物の両
面に塗布された負極電極物質含有溶液を加熱して負極シ
ート状物上に負極電極物質を固着させる負極シート状物
加熱工程と、正極電極物質が固着された正極シート状物
と負極電極物質が固着された負極シート状物とが絶縁状
態になるようセパレーターを介在させた状態で所定の形
状に巻回する巻回工程とにより製造するようにしている
ため、各加工工程において電極物質等に破損、変形を生
じて不良品が発生するのを防止し、加工工程を大幅に減
少させることができ生産効率を大幅に向上させることが
できると共に製造コストを低減させることができる。
【0097】また、本発明の二次電池製造方法は請求項
2に記載されているように正極シート状物を送出する工
程と正極電極物質塗工工程との間または正極シート状物
加熱工程と巻回工程との間に集電用タブを正極シート状
物に装着する工程が、負極シート状物を送出する工程と
負極電極物質塗工工程との間または負極シート状物加熱
工程と巻回工程との間に集電用タブを負極シート状物に
装着する工程が設けられていると、正極シート状物およ
び負極シート状物の所定位置に集電用タブを形成するこ
とができると共に正極シート状物および負極シート状物
の搬送操作、装着操作時に集電用タブが破損するのを防
止することができる。
【0098】本発明の二次電池製造装置は請求項3に記
載されているように正極シート状物送出機構と、正極電
極物質含有溶液を正極シート状物の両面に連続または所
定の間隔をもって間欠的に塗布する正極電極物質塗工機
構と、正極シート状物の両面に塗布された正極電極物質
含有溶液を加熱して正極電極物質を固着させる正極シー
ト状物加熱機構と、負極シート状物送出機構と、負極電
極物質含有溶液を負極シート状物の両面に連続または所
定の間隔をもって間欠的に塗布する負極電極物質塗工機
構と、負極シート状物の両面に塗布された負極電極物質
含有溶液を加熱して負極電極物質を固着させる負極シー
ト状物加熱機構と、正極電極物質が固着された正極シー
ト状物と負極電極物質が固着された負極シート状物とを
絶縁状態で重ね合わせるためのセパレーターを供給する
セパレーター巻出機構と、正極電極物質が固着された正
極シート状物とセパレーターと負極電極物質が固着され
た負極シート状物とセパレーターとを積層した状態で所
定の形状に巻回する巻回機構とを備えた構成にしている
ため、各加工工程において電極物質等に破損あるいは変
形を生じて不良品が発生するのを防止し、加工工程の減
少によって製造装置全体をコンパクトにすることができ
ると共に装置コストを低減させることができる。
【0099】また、本発明の二次電池製造装置は請求項
3に記載されているような正極電極物質塗工機構、負極
電極物質塗工機構がそれぞれ溶液吐出用スリットを有す
るダイコータで形成されている構成にすると、各溶液を
所定の位置に正確に塗布することができ、請求項4に記
載されているような正極シート状物送出機構と正極電極
物質塗工機構との間および負極シート状物送出機構と負
極電極物質塗工機構との間に集電用タブ装着機構が設置
されている構成にすると、正極シート状物および負極シ
ート状物の所定位置に集電用タブを形成することができ
ると共に正極シート状物および負極シート状物の搬送操
作、装着操作時に集電用タブが破損するのを防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二次電池装置の一つであるリチウムイ
オン電池製造装置の構成の1実施形態を示す概略図であ
る。
【図2】正極シート状物に正極電極物質が固着された状
態を示す概略図である。
【図3】図2のI−I矢視図である。
【図4】本発明のリチウムイオン電池の構成を示す概略
正面図である。
【図5】図2の概略側面図である。
【図6】正極シート状物に正極電極物質が固着された他
の状態を示す概略図である。
【図7】図6の正極シート状物等を積層した状態を示す
概略図である。
【図8】容量の大きいリチウムイオン電池の構成を示す
概略図である。
【符号の説明】
1 正極シート状物送出機構 2 正極電極物質塗工機構 3 正極電極物形成用加熱機構 4 負極シート状物送出機構 5 負極電極物質塗工機構 6 負極電極物形成用加熱機構 7 第1セパレーター送出機構 8 第2セパレーター送出機構 9 巻回機構 10 正極ダブ装着機構 11 負極ダブ装着機構 12 機枠 15、37 供給手段 16 第1ガイドローラ 17 第2ガイドローラ 18 第1アキュームローラ 19 第1送り手段 20、65 駆動用ローラ 21、66 ニップローラ 22、42 位置決め用ローラ 23、43 チャック軸 24、25、44、45 スリットダイコータ 26、27、46、47 塗工液供給手段 28、48 加熱箱本体 29、30、49、50 仕切板 31、51 加熱室 32、33、52、53 シール室 34、54 熱風供給手段 56 排気手段 38 第7ガイドローラ 39 第8ガイドローラ 40 負極ダブ装着機構 41 第2送り手段 63 ニップ手段 64 巻回手段 67 ターレット部材 68、68-1、68-2 巻心軸 69 第3ガイドローラ 70 第1プレスローラ 71 第4ガイドローラ 72 第5ガイドローラ 73 第6ガイドローラ 74 第2アキュームローラ 75 第9ガイドローラ 76 第2プレスローラ 77 第10ガイドローラ 78 第11ガイドローラ 79 第12ガイドローラ 80 第4アキュームローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H028 BB03 BB05 BB07 BB17 CC12 5H029 AJ14 AK03 AL06 AL07 CJ02 CJ07 CJ22 CJ30 5H050 AA19 BA08 GA02 GA09 GA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極電極物質含有溶液を正極シート状物
    の両面に連続または所定の間隔をもって間欠的に塗布す
    る正極電極物質塗工工程と、正極シート状物の両面に塗
    布された正極電極物質含有溶液を加熱して正極シート状
    物上に正極電極物質を固着させる正極シート状物加熱工
    程と、負極電極物質含有溶液を負極シート状物の両面に
    連続または所定の間隔をもって間欠的に塗布する負極電
    極物質塗工工程と、負極シート状物の両面に塗布された
    負極電極物質含有溶液を加熱して負極シート状物上に負
    極電極物質を固着させる負極シート状物加熱工程と、正
    極電極物質が固着された正極シート状物と負極電極物質
    が固着された負極シート状物とが絶縁状態になるようセ
    パレーターを介在させた状態で所定の形状に巻回する巻
    回工程とを包含していることを特徴とする二次電池製造
    方法。
  2. 【請求項2】正極シート状物を送出する工程と正極電極
    物質塗工工程との間または正極シート状物加熱工程と巻
    回工程との間に集電用タブを正極シート状物に装着する
    工程が、負極シート状物を送出する工程と負極電極物質
    塗工工程との間または負極シート状物加熱工程と巻回工
    程との間に集電用タブを負極シート状物に装着する工程
    が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の二
    次電池製造方法。
  3. 【請求項3】 正極シート状物送出機構と、正極電極物
    質含有溶液を正極シート状物の両面に連続または所定の
    間隔をもって間欠的に塗布する正極電極物質塗工機構
    と、正極シート状物の両面に塗布された正極電極物質含
    有溶液を加熱して正極電極物質を固着させる正極シート
    状物加熱機構と、負極シート状物送出機構と、負極電極
    物質含有溶液を負極シート状物の両面に連続または所定
    の間隔をもって間欠的に塗布する負極電極物質塗工機構
    と、負極シート状物の両面に塗布された負極電極物質含
    有溶液を加熱して負極電極物質を固着させる負極シート
    状物加熱機構と、正極電極物質が固着された正極シート
    状物と負極電極物質が固着された負極シート状物とを絶
    縁状態で重ね合わせるためのセパレーターを供給するセ
    パレーター巻出機構と、正極電極物質が固着された正極
    シート状物とセパレーターと負極電極物質が固着された
    負極シート状物とセパレーターとを積層した状態で所定
    の形状に巻回する巻回機構とを備えていることを特徴と
    する二次電池製造装置。
  4. 【請求項4】 正極電極物質塗工機構、負極電極物質塗
    工機構がそれぞれ溶液吐出用スリットを有するダイコー
    タで形成されていることを特徴とする請求項3に記載の
    二次電池製造装置。
  5. 【請求項5】 正極シート状物送出機構と正極電極物質
    塗工機構との間または正極シート状物加熱機構と巻回機
    構との間に集電用タブ装着機構が、負極シート状物送出
    機構と負極電極物質塗工機構との間または負極シート状
    物加熱機構と巻回機構との間に集電用タブ装着機構が設
    置されていることを特徴とする請求項3または請求項4
    に記載の二次電池製造装置。
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