JP6553955B2 - 次亜塩素酸水溶液の製造方法および製造装置 - Google Patents

次亜塩素酸水溶液の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

本発明は次亜塩素酸水溶液の製造方法に関する。また、本発明は、この製造方法を実施可能な次亜塩素酸水溶液の製造装置に関する。
従来、次亜塩素酸水溶液は強い殺菌作用、消臭作用、漂白作用などを有し、医療器具、日用品、人体および動植物の殺菌や消臭など、幅広い分野で使用されている。特に、微酸性(pH値:5.0〜6.5程度)の次亜塩素酸水溶液は、pH値が人間の肌と同程度であるため、高い殺菌作用を有しながらも、安全性に優れるといった特徴がある。また、塩素系殺菌剤特有の塩素臭が残留することがないといった特徴がある。
このような微酸性の次亜塩素酸水溶液は、一般に、原水に、所定量の次亜塩素酸ナトリウムと酸を供給および混合し、pH値を5.0〜6.5の範囲に調整することにより製造される。あるいは、塩酸または塩酸に塩化ナトリウムを添加した水溶液を電解処理した後、pH値を5.0〜6.0の範囲に希釈することにより製造される。
ところで、次亜塩素酸は非常に不安定な物質であり、水溶液中で徐々に分解することが知られている。このため、次亜塩素酸水溶液は、長期間にわたって、その作用を維持することができないという問題がある。また、次亜塩素酸水溶液は、温度や湿度などの気象条件の影響を受けやすく、原材料の混合比を同一とした場合であっても、pH値を一定の範囲に制御することは困難であり、最終製品の品質にばらつきが生じてしまうという問題がある。さらには、製造段階において、次亜塩素酸ナトリウムと酸との反応時または塩酸の電解処理時に、毒性で腐食性を有する塩素ガスが発生するため、次亜塩素酸水溶液を安全かつ安定して製造することが困難であるという問題もある。
これらの問題を解決すべく、近年、微酸性の次亜塩素酸水溶液の製造方法および製造装置の研究開発が進められている。
たとえば、特開2002−273452号公報には、原水に次亜塩素酸ナトリウム水溶液と酸性水溶液を供給および混合して次亜塩素酸水溶液を製造する際に、原水の流量とpH値に応じて、次亜塩素酸ナトリウム水溶液と酸性水溶液の添加量を加減し、各水溶液を添加した後、徐々にまたは段階的に希釈反応速度を速める方法が開示されている。
また、特開2009−219984号公報には、使用時における次亜塩素酸ナトリウムの濃度低下を見越して、次亜塩素酸ナトリウムを投入し、循環ポンプで十分に撹拌した後、pHメータにより一次濃度を制御し、次いで、酢酸や塩酸などの酸をタンク内に分散投入し、循環ポンプで十分に撹拌した後、pHメータにより完成品濃度を制御する、次亜塩素酸水溶液の製造方法が開示されている。
さらに、特開2011−56377号公報には、次亜塩素酸ナトリウムと、緩衝作用を有する酢酸と酢酸ナトリウムからなるpH調整剤とを、次亜塩素酸ナトリウムの含有量が76ppm〜84ppm、酢酸の含有量が157ppm〜173ppm、酢酸ナトリウムの含有量が9.5ppm〜10.5ppmとなるように混合する、次亜塩素酸水溶液の製造方法が開示されている。
これらの製造方法によれば、pH値が特定範囲に制御された次亜塩素酸水溶液を安定して得ることができるとされている。しかしながら、特開2011−56377号公報では、得られる次亜塩素酸水溶液のpH値が5〜6とされており、そのばらつきが十分に抑制されているとは言い難い。また、本発明者らの実験によれば、これらの文献に記載の製造方法で得られる次亜塩素酸水溶液は、pH値が経時的に変動することが確認されており、長期間にわたって、その作用を持続することは困難である。
一方、特開2005−138001号公報や特開2007−283167号公報には、希塩酸を電解処理した後、種々の処理を施すことにより、微酸性の次亜塩素酸水溶液を製造する方法が開示されている。しかしながらも、これらの製造方法により得られる次亜塩素酸水溶液も、製造時におけるpH値の範囲が5.0〜6.5と広く、そのばらつきが十分に抑制されていると評価することはできない。また、上述した特開2002−273452号公報、特開2009−219984号公報および特開2011−56377号公報に記載の製造方法と同様に、pH値が経時的に変動するため、長期間にわたって、その作用を持続することは困難である。
特開2002−273452号公報 特開2009−219984号公報 特開2011−56377号公報 特開2005−138001号公報 特開2007−283167号公報
本発明は、長期間にわたって、pH値を5.5〜6.5の範囲の一定値に維持可能な、微酸性の次亜塩素酸水溶液の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
本発明の次亜塩素酸水溶液の製造方法は、貯留タンクに原水を供給する第1工程と、前記貯留タンク内に供給された前記原水を撹拌しながら、該貯留タンクに酸性水溶液を供給し、原水と酸性水溶液の混合水溶液を生成する第2工程と、第2工程後に、前記貯留タンク内で、前記混合水溶液を撹拌しながら、該貯留タンク内に次亜塩素酸ナトリウムを供給し、次亜塩素酸水溶液を生成する第3工程と、第3工程後に、前記次亜塩素酸水溶液のpH値が、1分以上、安定して5.5〜6.5の範囲の一定値に維持されるまで、前記酸性水溶液の供給と前記次亜塩素酸ナトリウムの供給を、この順序で繰り返し行う第4工程と、を備えることを特徴とする。
前記撹拌を、循環ポンプを用いて、前記貯留タンク内の下部から前記原水、前記混合水溶液または前記次亜塩素酸水溶を液引き抜いた後、該貯留タンク内の上部から該原水、該混合水溶液または該次亜塩素酸水溶液を再供給することにより行うことが好ましい。この場合、前記循環ポンプの吐出量を50L/分以上とすることがより好ましい。
また、本発明の次亜塩素酸水溶液の製造装置は、撹拌手段を有する貯留タンクと、該貯留タンクに原水を供給する給水手段と、該貯留タンクに酸性水溶液を供給する第1供給手段と、該貯留タンクに次亜塩素酸ナトリウムを供給する第2供給手段と、該貯留タンク内に、前記原水と前記酸性水溶液との混合水溶液と前記次亜塩素酸ナトリウムとの混合により生成された次亜塩素酸水溶液のpH値を測定および制御するpH値制御手段とを備え、前記pH値制御手段は、前記次亜塩素酸水溶液のpH値が、1分以上、安定して5.5〜6.5の範囲の一定値に維持されるまで、第1供給手段による酸性水溶液の供給と第2供給手段による次亜塩素酸ナトリウムの供給を、この順序で繰り返し行う手段であることを特徴とする。
前記撹拌手段は、前記貯留タンクの下部から、該貯留タンク内の前記原水、前記混合水溶液または前記次亜塩素酸水溶液を引き抜いた後、該貯留タンクの上部から該原水、該混合水溶液または該次亜塩素酸水溶液を再供給する循環ポンプであることが好ましい。この場合、前記循環ポンプの吐出量が50L/分以上であることがより好ましい。
本発明によれば、長期間にわたって、pH値を5.5〜6.5の範囲の一定値に維持可能な微酸性の次亜塩素酸水溶液の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、このような製造方法を実施可能な、微酸性の次亜塩素酸水溶液の製造装置を提供することができる。このため、本発明の工業的意義はきわめて大きい。
図1は、本発明の次亜塩素酸水溶液の製造装置を説明するための概略断面図である。 図2は、(A)本発明の次亜塩素酸水溶液に黄色ブドウ球菌を接種し、室温で1分間保存した後の状態、および、(B)生理食塩水に黄色ブドウ球菌を接種し、室温で1分間保存した後の状態を示す図である。 図3は、(A)本発明の次亜塩素酸水溶液に大腸菌を接種し、室温で1分間保存した後の状態、および、(B)精製水に大腸菌を接種し、室温で1分間保存した後の状態を示す図である。 図4は、(A)本発明の次亜塩素酸水溶液に枯草菌を接種し、室温で20分間保存した後の状態を示す図、および、(B)精製水に枯草菌を接種した後、室温で20分間保存した後の状態を示す図である。
本発明者らは、pH値のばらつきが少なく、かつ、pH値の経時的な変動を抑制可能な微酸性の次亜塩素酸水溶液の製造方法について鋭意研究を重ねた。この結果、上述した問題の原因が、(a)次亜塩素酸はきわめて不安定な物質であるにもかかわらず、従来技術では、製造段階における温度や湿度などの気象条件の影響を十分に考慮していなかったこと、および、(b)従来技術では、最終製品である次亜塩素酸水溶液のpH値を、各成分の混合直後に測定することのみによって管理しており、混合後から一定時間が経過するまでのpH値の変動については、何ら管理していなかったことにあるとの結論を得た。
本発明者らは、これらの結論に基づいてさらに研究を重ねた結果、原水に酸性水溶液と次亜塩素酸ナトリウムを供給することにより、一旦、次亜塩素酸水溶液を生成した後、一定時間が経過するまでのpH値が、ごく狭い特定範囲に安定して維持されるまで、酸性水溶液と次亜塩素酸ナトリウムの供給を繰り返し行うことにより、上記(a)および(b)の問題を、同時かつ効果的に解決することができるとの知見を得た。本発明は、この知見に基づいて完成されたものである。
以下、「1.次亜塩素酸水溶液の製造方法」、「2.次亜塩素酸水溶液の製造装置」に分けて、本発明について詳細に説明する。なお、本発明は、一度に製造する次亜塩素酸水溶液の量によって制限されることはないが、以下では、工業規模の生産を前提として、300L〜500Lの貯留タンクを用いて、一度に60L〜200Lの次亜塩素酸水溶液を製造する場合を例に挙げて、本発明を詳細に説明する。
1.次亜塩素酸水溶液の製造方法
(1)次亜塩素酸水溶液の製造方法
本発明の次亜塩素酸水溶液の製造方法は、a)貯留タンクに原水を供給する第1工程と、b)前記貯留タンク内の原水を撹拌しながら酸性水溶液を供給し、原水と酸性水溶液の混合水溶液を生成する第2工程と、c)第2工程後に、前記貯留タンク内の混合水溶液を撹拌しながら次亜塩素酸ナトリウムを供給し、次亜塩素酸水溶液を生成する第3工程と、d)第3工程後に、前記次亜塩素酸水溶液のpH値が、1分以上、安定して5.5〜6.5の範囲の一定値に維持されるまで、前記酸性水溶液の供給と前記次亜塩素酸ナトリウムの供給を、この順序で繰り返し行う第4工程とを備えることを特徴とする。
a)第1工程
第1工程は、貯留タンクに原水を供給する工程である。
原水は特に制限されることはないが、不純物の混入を防止するため、イオン交換水や蒸留水などの純水を用いることが好ましい。
原水の総供給量は、撹拌のし易さや酸性水溶液および次亜塩素酸ナトリウムの供給量を考慮すると、貯留タンクの容量の20%〜40%とすることが好ましく、20%〜30%とすることがより好ましく、20%〜25%とすることがさらに好ましい。
また、第1工程においては、原水の温度やpH値を均一な状態とするため、貯留タンク内の原水量が、貯留タンクの容量の20%以上となった時点で貯留タンク内の原水の撹拌を開始することが好ましい。
撹拌方法は、特に制限されることはなく、たとえば、プロペラ状の撹拌翼を貯留タンク内で回転させる方法やポンプを用いる方法などを採用することができる。これらの中でも、循環ポンプを用いて、貯留タンク内の下部から原水を引き抜いた後、貯留タンク内の上部から、引き抜いた原水を再供給する方法が好ましい。このような方法であれば、貯留タンク内の原水に上下方向の対流を生じさせることができるため、原水の均一な撹拌が可能となる。
なお、循環ポンプの吐出量は50L/分以上であることが好ましく、100L/分以上であることがより好ましい。これは、循環ポンプの吐出量が50L/分未満では、原水が十分に対流しない場合があるからである。
b)第2工程
第2工程は、第1工程の終了後に、貯留タンク内の原水を撹拌しながら酸性水溶液を供給し、原水と酸性水溶液の混合水溶液を生成する工程である。
第2工程で供給する酸性水溶液は、特に制限されることなく、希塩酸、酢酸水溶液および希硫酸などを用いることができる。これらの中でも、コストや取扱い性を考慮すると、希塩酸を用いることが好ましく、6質量%〜8質量%の希塩酸を用いることがより好ましく、6質量%〜7質量%の希塩酸を用いることがさらに好ましい。
酸性水溶液として希塩酸を用いる場合、第2工程における希塩酸の総供給量は、原水の供給量を100として、1/650〜1/550とすることが好ましく、1/620〜1/580とすることがより好ましく、1/600とすることがさらに好ましい。希塩酸の総供給量が上記範囲から外れると、十分な殺菌作用が得られない場合がある。
なお、希塩酸の単位時間当たりの供給量は、28mL/分〜38mL/分とすることが好ましく、33mL/分〜38mL/分とすることがより好ましい。単位時間当たりの供給量をこのような範囲とすることにより、均一な混合水溶液を生成することができるため、十分な殺菌作用を確保することができる。
c)第3工程
第3工程は、第2工程の終了後に、貯留タンク内の混合水溶液を撹拌しながら次亜塩素酸ナトリウムを供給し、次亜塩素酸水溶液を生成する工程である。
上述したように、次亜塩素酸ナトリウムと酸性水溶液を混合すると、下記の反応によって、毒性および腐食性を有する塩素ガスが発生する。特に、酸性領域では、塩素ガスが大量に発生し、労働災害や製造設備の腐食などの原因となる。
NaClO+2HCl→NaCl+H2O+Cl2
これに対して、本発明では、原水に酸性水溶液を供給した後に、次亜塩素酸ナトリウムを供給することにより、塩素ガスの発生を低減している。すなわち、本発明の方法では、上記反応を抑制することで塩素ガスの生成を低減し、安全性を確保するとともに、製造設備の腐食を効果的に防止することを可能としている。
次亜塩素酸ナトリウムの供給方法は、特に制限されることはないが、通常、次亜塩素酸ナトリウム水溶液として供給される。この際、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の濃度を、6質量%〜7質量%に調整することが好ましく、6質量%〜6.5質量%に調整することがより好ましい。
また、第3工程における次亜塩素酸ナトリウムの供給量は、原水の総供給量を100として、1/650〜1/550とすることが好ましく、1/620〜1/580とすることがより好ましく、1/600とすることがさらに好ましい。次亜塩素酸の総供給量が上記範囲から外れると、十分な殺菌作用が得られない場合がある。
なお、次亜塩素酸水溶液の単位時間当たりの供給量は、28mL/分〜38mL/分とすることが好ましく、33mL/分〜38mL/分とすることがより好ましい。単位時間当たりの供給量をこのような範囲とすることにより、均一な次亜塩素酸水溶液を生成することができるため、十分な殺菌作用を確保することができる。
d)第4工程
第4工程は、第3工程の終了後に、貯留タンク内に生成された次亜塩素酸水溶液のpH値が、1分以上、安定して5.5〜6.5の範囲の一定値に維持されるまで、酸性水溶液の供給と次亜塩素酸ナトリウムの供給を、この順序で繰り返し行う工程である。
すなわち、本発明では、第1工程から第3工程により、一旦、次亜塩素酸水溶液を生成した後、pH値が、一定時間、安定して特定範囲に維持されるまで、この次亜塩素酸水溶液を撹拌しつつ、酸性水溶液および次亜塩素酸ナトリウムの供給を、この順序で、複数回、好ましくは5回〜15回、より好ましくは8回〜12回繰り返して行うこととしている。このような製造方法では、最終製品である次亜塩素酸水溶液を、酸性水溶液や次亜塩素酸ナトリウムの供給量ではなく、これらの混合後から一定時間が経過するまでのpH値によって管理しているため、気象条件などによるpH値の変動が問題となることはない。また、この方法で得られる次亜塩素酸水溶液は、これを構成する各成分が、分子レベルで均一に分散した状態となるため、経時的なpH値の変動を大幅に抑制することができる。しかも、本発明では、このような次亜塩素酸水溶液を製造するに際し、特殊な装置を用いる必要がないため、工業規模の生産に広く適用することができる。
第4工程において、pH値の変動を測定する時間(測定時間)は、1分以上、好ましくは2分以上、より好ましく3分以上とする。この測定時間が1分未満では、得られる次亜塩素酸水溶液のpH値のばらつきや経時的な変動を十分に抑制することができない。なお、測定時間の上限は特に制限されることはないが、あまり長時間としても、それ以上の効果が得られることはなく、生産性の悪化を招く。このため、概ね、5分以内とすることが好ましく、4分以内とすることがより好ましい。
また、最終的に得られる次亜塩素酸水溶液のpH値は、5.5〜6.5の範囲の一定値に、好ましくは6.0〜6.5の範囲の一定値に、より好ましくは6.5に調整することが必要となる。次亜塩素酸水溶液のpH値をこのような範囲の一定値に調整することにより、高い安全性や殺菌作用を確保しつつ、品質のばらつきを抑制することができる。
(2)次亜塩素酸水溶液
a)特性
上述のようにして得られる次亜塩素酸水溶液は、pH値が5.5〜6.5の範囲の一定値に、好ましくは6.0〜6.5の範囲の一定値に、より好ましくは6.5に制御される。すなわち、本発明により得られる次亜塩素酸水溶液のpH値は、人間の肌のpH値とほぼ同程度であるため、人体に対する影響がきわめて少なく、安全性に優れていると評価することができる。
また、次亜塩素酸水溶液における殺菌消臭成分である有効塩素は、pH値によってその存在率が変動することが知られているが、本発明の製造方法により得られる次亜塩素酸水溶液は、pH値が上記範囲にあり、有効塩素の存在率が90%以上であるため、殺菌作用や消臭作用に優れていると評価することができる。
加えて、本発明の製造方法により得られた次亜塩素酸水溶液は、上述したように分子レベルで各構成成分が均一に分散しているため、pH値を長期間にわたって維持することができる。具体的には、本発明の製造方法により得られた次亜塩素酸水溶液は、常温常圧下で7日間保管後におけるpH値を5.5〜6.5の範囲の一定値に、好ましくは6.0〜6.5の範囲の一定値に、より好ましくは6.5に維持することができる。
さらに、本発明の製造方法によって得られる次亜塩素酸水溶液は、従来の塩素系水溶液と異なり、金属を酸化(錆)させることがないため、製造設備に対する負荷が少なく、ランニングコストやメンテナンスコストの低減を図ることができる。
b)用途
本発明の製造方法によって得られる次亜塩素酸水溶液は、その使用方法が制限されることはなく、噴霧、浸漬、塗布などのいずれの使用方法によっても、その効果を発揮することができる。
また、その用途も制限されることはなく、手足の除菌、室内や調理器具などの除菌および消臭など幅広い分野で使用することが可能である。
さらに、本発明の製造方法により得られる次亜塩素酸水溶液は、種々の細菌やウイルスに対して、高い殺菌作用を発揮することができる。たとえば、大腸菌(O157:H7)、黄色ブドウ球菌、枯草菌などの細菌、インフルエンザウイルスやノロウイルスなどのウイルスに対して、高い殺菌作用を発揮することが可能である。
2.次亜塩素酸水溶液の製造装置
a)次亜塩素酸水溶液の製造装置の構成
本発明の次亜塩素酸水溶液の製造装置は、上述した製造方法を実施することができる限り、特に制限されることはないが、工業規模の生産を前提とした場合、図1に示すような構成を備えることが好ましい。すなわち、本発明の次亜塩素酸水溶液の製造装置1は、撹拌手段3を有する貯留タンク2と、貯留タンク2に原水を供給する給水手段5と、貯留タンク2に酸性水溶液を供給する第1供給手段7と、貯留タンク2に次亜塩素酸ナトリウムを供給する第2供給手段9と、貯留タンク2内に生成される次亜塩素酸水溶液11のpH値を測定および制御するpH値制御手段12とを備え、pH値制御手段12が、次亜塩素酸水溶液11のpH値が、安定して5.5〜6.5の範囲の一定値に維持されるまで、第1供給手段7による酸性水溶液の供給と第2供給手段9による次亜塩素酸ナトリウムの供給を、この順序で繰り返し行うように構成されていることを特徴とする。このようなpH値制御手段12は、マイクロコントローラやシーケンサなどによって自動化されていることが好ましい。
b)次亜塩素酸水溶液の製造
次に、この製造装置1を用いて、次亜塩素酸水溶液11を製造する場合について説明するが、上述した次亜塩素酸水溶液の製造方法と同様である部分については、省略ないしは簡略化して説明する。
はじめに、給水手段5の給水弁6を開けて、貯留タンク2内に原水を供給する。この際、原水の供給量が、貯留タンク2の容積の20%以上となった時点で、撹拌手段3(図示の例では、循環ポンプ)の稼働を開始するとともに、循環弁4aおよび4bを開ける。その後、原水の供給量が、貯留タンク2の容積の20%〜40%となった時点で給水弁6を閉じ、原水の供給を停止する(第1工程)。
次に、撹拌手段3を稼働した状態のまま、第1供給手段7の第1供給弁8を開けて、酸性水溶液の供給を開始する。所定量の酸性水溶液を供給した後、第1供給弁8を閉じ、酸性水溶液の供給を停止する(第2工程)。
続いて、撹拌手段3を稼働した状態のまま、第2供給手段9の第2供給弁10を開けて、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の供給を開始する。同様に、所定量の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を供給した後、第2供給弁10を閉じ、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の供給を停止する(第3工程)。
このように原水に酸性水溶液および次亜塩素酸ナトリウムを供給し、撹拌することにより、貯留タンク2内には、次亜塩素酸水溶液11が生成される。この時点で、pH値制御手段12に備え付けられたpHセンサ13により、次亜塩素酸水溶液11のpH値を、1分以上にわたって測定する。この際、測定されるpH値の変動幅に基づき、次亜塩素酸水溶液11に、酸性水溶液および次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、この順序で供給する。以後、この操作を複数回、好ましくは5回〜15回繰り返し、最終製品である次亜塩素酸水溶液11のpH値が、1分以上にわたって、安定して5.5〜6.5の範囲の一定値に維持された時点で、すべての水溶液の供給を停止する(第4工程)。
以下、実施例を用いて、本発明をより具体的に説明する。
[次亜塩素酸水溶液の作製]
a)第1工程
はじめに、図1に示す次亜塩素酸水溶液の製造装置1の給水手段5に原水(イオン交換水)を、第1供給手段7に6質量%の希塩酸を、第2供給手段9に6質量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液をそれぞれセットした。
次に、給水手段5の給水弁6を開けて、貯留タンク2(容積:500L)に、100L/分で原水の供給を開始した。原水の供給量が100L(貯留タンク2の容積の20%)に達した時点で、撹拌手段3の稼働を開始するとともに、循環弁4aおよび4bを開けた。なお、本実施例では、撹拌手段3として、吐出量が50L/分の循環ポンプを使用し、貯留タンク2の下部から原水を引き抜いた後、上部から供給することにより、貯留タンク2内の原水の撹拌を行った。その後、原水の供給量が100L(貯留タンク2の容積の20%)に達した時点で給水弁6を閉じ、原水の供給を停止し、第1工程を終了した。
b)第2工程
第1工程終了後、撹拌手段3を稼働した状態のまま、第1供給手段7の第1供給弁8を開け、貯留タンク2内に、38mL/分で希塩酸の供給を開始した。14分間の供給後、第1供給弁8を閉じ、希塩酸の供給を停止し(総供給量:0.53L)、第2工程を終了した。
c)第3工程
第2工程終了後、同様に、撹拌手段3を稼働した状態のまま、第2供給手段9の第2供給弁10を開け、貯留タンク2内に、38mL/分で次亜塩素酸ナトリウム水溶液の供給を開始した。11分間の供給後、第2供給弁10を閉じ、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の供給を停止し(総供給量:0.42L)、第3工程を終了した。
d)第4工程
第3工程の終了後、pH値制御手段12に備え付けられたpHセンサ13により、貯留タンク2内に生成された次亜塩素酸水溶液11のpH値を30分間にわたって測定したところ、5.5〜6.5の範囲で変動していることが確認された。このため、次亜塩素酸水溶液11に、再度、第1供給手段7による希塩酸の供給と、第2供給手段9による次亜塩素酸ナトリウム水溶液の供給を、この順序で行った後、同様にして、次亜塩素酸水溶液11のpH値の測定をしたところ、5.5〜6.5の範囲で変動していることが確認された。以降、この操作を10回繰り返して行い、最終的に、pH値が3分間(180秒間)にわたって、安定して6.5に維持されたことを確認した後、第4工程を終了した。
[次亜塩素酸水溶液の評価]
上述のようにして得られた次亜塩素酸水溶液11に対して、以下の試験を行い、その特性を評価した。
a)殺菌効果試験
本実施例の次亜塩素酸水溶液11に、黄色ブドウ球菌、大腸菌または枯草菌の菌液を接種することにより試験液を生成した。また、対照として、次亜塩素酸水溶液11の代わりに生理食塩水または精製水を使用したこと以外は、同様にして、試験液を生成した。これらの試験液を、室温で一定時間保存した後、生菌数をそれぞれ測定した。この結果を表1および図2〜4に示す。
b)ウイルス不活性試験
本実施例の次亜塩素酸水溶液11に、インフルエンザウイルス浮遊液またはネコカリシウイルス(ノロウイルスの代替ウイルス)浮遊液を添加、混合し、作用液をそれぞれ生成した。また、対照として、次亜塩素酸水溶液11の代わりに精製水を使用したこと以外は、同様にして、試験液を生成した。これらの試験液を、室温で作用させ、30秒、1分および5分後に作用液のウイルス感染価をそれぞれ測定した。この結果を表2に示す。
c)急性経口毒性試験
本実施例の次亜塩素酸水溶液11を雌ラットに投与し、急性経口毒性を評価した。
はじめに、本実施例の次亜塩素酸水溶液を投与する試験群および注射用水を投与する対照群を設定し、各群についてそれぞれ5匹を用いた。
投与前に17時間絶食させた試験群および対照群の雌ラットの体重を測定した後、試験群には本実施例の次亜塩素酸水溶液11を、対照群には注射用水を、それぞれ20mL/kgの投与容量で胃ゾンデを用いて強制単回経口投与した。観察期間は14日とし、投与日は頻回、翌日から1日1回の観察を行った。観察期間終了時にすべての雌ラットを剖検したが、すべての雌ラットに異常は見られなかった。また、投与後7日経過後および14日経過後に体重測定を実施した。この結果を表3に示す。なお、表3中の体重は、平均値±標準偏差で表した値である。
d)皮膚一次刺激性試験
本実施例の次亜塩酸水溶液を用いて、OECD Guidelines for the Testing of Chemicals 404(2002)に準拠し、ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験を行った。具体的には、本実施例の次亜塩素酸水溶液11をウサギ3匹の無傷および有傷皮膚に4時間閉鎖適用した。その結果、除去後1時間に全例で非常に軽度な紅斑が見られたが、48時間までに消失した。
また、ISO 10993−10 Biological Evaluation of Medical Devices−Part 10(2010)にしたがって求めた一次刺激性インデックス(P.1.1.)は0.1となり、ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験において、本実施例の次亜塩素酸水溶液11は「無刺激性」の範疇にいるものと評価された。
e)安定性の評価試験
次亜塩素酸水溶液11を常温常圧下で、7日間保管した後のpH値を測定することにより、次亜塩素酸水溶液11の安定性を評価した。この結果、7日後における次亜塩素酸水溶液11のpH値は、6.5に維持されていることが確認された。
1 次亜塩素酸水溶液の製造装置
2 貯留タンク
3 撹拌手段
4a、4b 循環弁
5 給水手段
6 給水弁
7 第1供給手段
8 第1供給弁
9 第2供給手段
10 第2供給弁
11 次亜塩素酸水溶液
12 pH値制御手段
13 pHセンサ

Claims (6)

  1. 貯留タンクに原水を供給する第1工程と、
    前記貯留タンク内に供給された前記原水を撹拌しながら、該貯留タンクに酸性水溶液を供給し、原水と酸性水溶液の混合水溶液を生成する第2工程と、
    第2工程後に、前記貯留タンク内で、前記混合水溶液を撹拌しながら、該貯留タンク内に次亜塩素酸ナトリウムを供給し、次亜塩素酸水溶液を生成する第3工程と、
    第3工程後に、前記次亜塩素酸水溶液のpH値が、1分以上、安定して5.5〜6.5の範囲の一定値に維持されるまで、前記酸性水溶液の供給と前記次亜塩素酸ナトリウムの供給を、この順序で繰り返し行う第4工程と、
    を備える、次亜塩素酸水溶液の製造方法。
  2. 前記撹拌を、循環ポンプを用いて、前記貯留タンク内の下部から前記原水、前記混合水溶液または前記次亜塩素酸水溶液を引き抜いた後、該貯留タンク内の上部から該原水、該混合水溶液または該次亜塩素酸水溶液を再供給することにより行う、請求項1に記載の次亜塩素酸水溶液の製造方法。
  3. 前記循環ポンプの吐出量を50L/分以上とする、請求項2に記載の次亜塩素酸水溶液の製造方法。
  4. 撹拌手段を有する貯留タンクと、該貯留タンクに原水を供給する給水手段と、該貯留タンクに酸性水溶液を供給する第1供給手段と、該貯留タンクに次亜塩素酸ナトリウムを供給する第2供給手段と、該貯留タンク内に、前記原水と前記酸性水溶液との混合水溶液と前記次亜塩素酸ナトリウムとの混合により生成された次亜塩素酸水溶液のpH値を測定および制御するpH値制御手段とを備える次亜塩素酸水溶液製造装置であって、
    前記pH値制御手段は、前記次亜塩素酸水溶液のpH値が、1分以上、安定して5.5〜6.5の範囲の一定値に維持されるまで、第1供給手段による酸性水溶液の供給と第2供給手段による次亜塩素酸ナトリウムの供給を、この順序で繰り返し行う手段である、
    次亜塩素酸水溶液の製造装置。
  5. 前記撹拌手段は、前記貯留タンクの下部から、該貯留タンク内の前記原水、前記混合水溶液または前記次亜塩素酸水溶液を引き抜いた後、該貯留タンクの上部から該原水、該混合水溶液または該次亜塩素酸水溶液を再供給する循環ポンプである、請求項4に記載の次亜塩素酸水溶液の製造装置。
  6. 前記循環ポンプの吐出量が50L/分以上である、請求項5に記載の次亜塩素酸水溶液の製造装置
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