JP6553401B2 - 太陽熱集熱装置 - Google Patents
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Description
段落番号0059、0060(図8、図9)に記載されている集熱管30は、光選択吸収膜12とガラスライニング層13を有しており、内部に熱媒体が流動される金属管からなる金属管11と、金属管11を覆うように所定の間隔をおいてガラス管31を有している。
金属管11とガラス管31は、これらの間に気密に封止された封止領域33が形成されており、封止領域33は、通常、真空状態とされており、例えば1×10-3Pa以下にされていることが記載されている。
このような二重管構造の集熱管については、非特許文献1のp12-p13の「4.トラフ式太陽熱発電設備」においても、太陽熱発電で使用できることが記載されている。
また、光選択吸収膜12については、段落番号0022において日射エネルギーを効率よく吸収し、すなわち400〜900nmの光を吸収する一方で、外部への熱放射を低減できるものが好ましいと記載されている。
前記集熱手段の第1端部である上流側から反対側の第2端部である下流側に向かって熱媒体を移動させる太陽熱集熱装置であって、
前記集熱手段が、
単位面積当たりの集熱量が小さな第1集熱管と、単位面積当たりの集熱量が前記第1集熱管よりも大きな第2集熱管の組み合わせからなる、連続した熱媒体流路を有しているものであり、
前記第1集熱管と前記第2集熱管が、熱媒体を流す内側の金属管、前記金属管の外側にあるガラス管および前記金属管と前記ガラス管の間にある真空空間からなる二重管構造のものである、太陽熱集熱装置を提供する。
前記集熱手段の第1端部である上流側から反対側の第2端部である下流側に向かって熱媒体を移動させる太陽熱集熱装置であって、
前記反射ミラー群が、
前記一軸太陽追尾型の反射ミラー群が、フレネル式反射ミラーおよびトラフ式反射ミラーから選ばれる複数枚の反射ミラーの組み合わせからなるものであり、
前記二軸太陽追尾型反射ミラー群が、前記一軸太陽追尾型の反射ミラー1枚の表面積の5〜20%の表面積である二軸太陽追尾型反射ミラーの複数枚の組み合わせからなるものであり、
前記集熱手段が、
単位面積当たりの集熱量が小さな第1集熱管と、単位面積当たりの集熱量が前記第1集熱管よりも大きな第2集熱管の組み合わせからなる、連続した熱媒体流路を有しているものであり、
前記第1集熱管と前記第2集熱管が、熱媒体を流す内側の金属管、前記金属管の外側にあるガラス管および前記金属管と前記ガラス管の間にある真空空間からなる二重管構造のものであり、
前記第1集熱管が、前記一軸太陽追尾型の反射ミラー群からの反射光を受光して集熱するためのものであり、
前記第2集熱管が、前記一軸太陽追尾型の反射ミラー群と前記二軸太陽追尾型反射ミラー群からの反射光を受光して集熱するためのものである、太陽熱集熱装置を提供する。
前記集熱手段の第1端部である上流側から反対側の第2端部である下流側に向かって熱媒体を移動させる太陽熱集熱装置であって、
前記集熱手段が、複数の集熱管の組み合わせからなるものであり、
前記集熱管が、熱媒体を流す内側の金属管、前記金属管の外側にあるガラス管および前記金属管と前記ガラス管の間にある真空空間からなる二重管構造のものであり、
前記複数の集熱管の組み合わせが、前記複数の集熱管同士が熱媒体の輸送管で接続されているものである、太陽熱集熱装置を提供する。
前記集熱手段の第1端部である上流側から反対側の第2端部である下流側に向かって熱媒体を移動させる太陽熱集熱装置であって、
前記反射ミラー群が、
前記一軸太陽追尾型の反射ミラー群が、フレネル式反射ミラーおよびトラフ式反射ミラーから選ばれる複数枚の反射ミラーの組み合わせからなるものであり、
前記二軸太陽追尾型反射ミラー群が、前記一軸太陽追尾型の反射ミラー1枚の表面積の5〜20%の表面積である二軸太陽追尾型反射ミラーの複数枚の組み合わせからなるものであり、
前記集熱手段が、
単位面積当たりの集熱量が小さな第1集熱管と、単位面積当たりの集熱量が前記第1集熱管よりも大きな第2集熱管の組み合わせからなる、連続した熱媒体流路を有しているものであり、
前記第1集熱管と前記第2集熱管が、熱媒体を流す内側の金属管、前記金属管の外側にあるガラス管および前記金属管と前記ガラス管の間にある真空空間からなる二重管構造のものであり、
前記第1集熱管が上流側に配置され、前記第2集熱管が前記第1集熱管よりも下流側に配置され、前記第1集熱管と前記第2集熱管が熱媒体の輸送管で接続されているものであり、
前記第1集熱管が、前記一軸太陽追尾型の反射ミラー群からの反射光を受光して集熱するためのものであり、
前記第2集熱管が、前記二軸太陽追尾型反射ミラー群からの反射光を受光して集熱するためのものである、太陽熱集熱装置を提供する。
このため、第1発明、第2発明および第4発明では、比較的高価な第2集熱管の使用部分を少なくできると共に、より高い集熱効果を得ることができる。
また、第3発明では、二軸太陽追尾型反射ミラー群と前記第2集熱管に相当する集熱管を複数本組み合わせて使用することで、集熱管全体の長さを短くすることができ、それにより集熱効果を高めると共に集熱管からの放熱量も減少させることができるため、最も高い集熱効果を得ることができる。
図1に示す太陽熱集熱装置1Aは、反射ミラー群と集熱手段を有している。
反射ミラー群は、二軸太陽追尾型の反射ミラー群30を備えている。
二軸太陽追尾型反射ミラー群30は、所要枚数の反射ミラー31の組み合わせからなるものである。
二軸太陽追尾型反射ミラー群30の枚数は、集熱量や設置場所の状況などに応じて適宜調整することができる。
図1の反射ミラー31は、正方形からなるものを図示しているが、他の形状であってもよい。
第1集熱管11と第2集熱管12は、それぞれ複数本が長さ方向に交互に接続されている。
第1集熱管11と第2集熱管12は、二軸太陽追尾型反射ミラー群30からの反射光を受光して集熱するためのものである。
図1では、第1集熱管11と第2集熱管12の違いを分かり易くするため、外径の大きさを異ならせているが、同一寸法のものを使用することができる。
第1集熱管11の単位面積当たりの集熱量(E1)と、第2集熱管12の単位面積当たりの集熱量(E2)は、E2>E1であればよいが、好ましくはE2/E1≧1.5である。
第1集熱管11と第2集熱管12に集熱量(熱エネルギー量)の大小関係を付与する方法としては、それぞれの金属管の表面に異なる波長選択膜を形成する方法を使用することができる。
ここで「波長選択膜」は、特許文献1における「光選択吸収膜12」および特許文献2における「波長選択反射膜」と同じ作用をするものである。
例えば、第1集熱管11の金属管の表面に形成する熱成分(長波長側)を透過できる波長選択膜の面積(Y1)と、第2集熱管12の金属管の表面に形成する熱成分(長波長側)を透過できる波長選択膜の面積(Y2)の関係をY2>Y1にすることで、X2>X1の関係にすることができる。
第1集熱管11と第2集熱管12は、ドイツ国のショット(SCHOTT)社から販売されている太陽光集熱用の二重構造管である、SCHOTT PTR 70Advance、SCHOTT PTR 70 Premium、SCHOTT PTR 70などを使用することもできる。これらの中ではSCHOTT PTR 70Advance の集熱量が最大であるから、これを第2集熱管として使用することができる。
前記接続手段は、第1集熱管11と第2集熱管12の金属管とガラス管を接続できるものであればよく、金属製のアダプターを使用する方法、特許文献1(特開2014−6018号公報)の図3〜図6に示されている接続構造および接続方法を使用する方法、特許文献5(特開2015−14444号公報)の図1、図2に示す接続構造および接続方法などにより接続することができる。
集熱手段10の上流側に位置する第1端部10a側は熱媒体の入口側輸送管71と接続されており、下流側に位置する第2端部10b側は熱媒体の出口側輸送管72と接続されている。
入口側輸送管71と出口側輸送管72は、金属管からなるものであり、必要に応じて保温のため外側に断熱材など巻くこともできる。
また、入口側輸送管71と出口側輸送管72は、一部実線で表示しているが、同じ番号の部分は同じものである。
集熱手段10の上流である第1端部10aの第1集水管11に輸送管71から送水する。運転初期には、図示していない水源から給水する。
このとき、多数枚の反射ミラー31のうち、一部の反射ミラー31により第1集熱管11に太陽熱を送り、残部の反射ミラー31により第2集熱管12に太陽熱を送るようにしてもよいが、第1集熱管11に太陽光を送る反射ミラー31の枚数(n1)と第2集熱管12に太陽光を送る反射ミラー31の枚数(n2)は、n2>n1であり、例えばn1+n2=100枚であるとき、n1=10〜20枚、n2=90〜80が好ましい。
熱媒体である水が上流(第1端部10a)から下流(第2端部10b)に向かって流れて行く過程において、加熱されて高温の水蒸気(エネルギー)になるが、第2集熱管12は、単位面積当たりの集熱量が第1集熱管11よりも大きくなっており、第1集熱管11と比べると大きな熱エネルギーを受け取ることになることから、第1集熱管11のみの場合と比べると、より高温の水蒸気を得ることができる。
このため、図1に示すように、集熱手段として第1集熱管11と第2集熱管12を組み合わせることによって、第1集熱管11と比べて高価な第2集熱管12の使用部分を少なくすることができると共に、第1集熱管11のみを使用した場合と比べると、非常に大きなエネルギー量を得ることができるようになる。
発電装置50に供給された水蒸気によりタービンが回転され、タービンの回転により発生した動力が発電機に伝達されて発電される。
タービンの回転に使用された水蒸気は、蒸気返送ライン73から凝縮器60に送られ、凝縮処理されて水に戻された後、送水ライン(輸送管)71から集熱手段10に供給される。
太陽光が利用できる時間内であれば、上記の循環運転を繰り返すことで太陽熱を利用した発電が継続される。
また夜間には、昼間に蓄熱体などに蓄熱した熱を利用して発電することもできる。
太陽熱集熱装置1Bは、反射ミラー群と集熱手段を有している。
反射ミラー群は、一軸太陽追尾型の反射ミラー群20と二軸太陽追尾型の反射ミラー群30、40を備えている。
リニアフレネル型の反射ミラー21は、それぞれの長軸が同じ方向(例えば、南北方向であるが、この方向に限定されない)になるように幅方向に間隔をおいて配置されている。
ここで、リニアフレネル型の反射ミラー21が、それぞれの長軸が南北方向になるように配置されていれば、第1の二軸太陽追尾型反射ミラー群30と第2の二軸太陽追尾型反射ミラー群40は、一軸太陽追尾型の反射ミラーの外側に、受熱管での集熱量を大きくできるところを生じるように、光を効率的に集められる方向に配置されていることになる。
第2の二軸太陽追尾型反射ミラー群40は、所要枚数の反射ミラー41の組み合わせからなるものである。
第1の二軸太陽追尾型反射ミラー群30と第2の二軸太陽追尾型反射ミラー群40の枚数は、同数でもよいし、異なる数でもよい。
第1の二軸太陽追尾型反射ミラー群30と第2の二軸太陽追尾型反射ミラー群40の枚数は、集熱量や設置場所の状況などに応じて適宜調整することができる。
反射ミラー31と反射ミラー41は、例えば2×2m程度の大きさのものを使用することができるが、二軸制御できるものであれば前記大きさに制限されるものではない。
図2、図3の反射ミラー31と反射ミラー41は、正方形からなるものを図示しているが、他の形状であってもよい。
第1集熱管11と第2集熱管12は、それぞれ複数本が長さ方向に交互に接続されている。
第1集熱管11は、一軸太陽追尾型の反射ミラー群20からの反射光のみを受光して集熱するためのものである。
第2集熱管12は、一軸太陽追尾型の反射ミラー群20と二軸太陽追尾型反射ミラー群30、40からの反射光を受光して集熱するためのものである。
図2では、第1集熱管11と第2集熱管12の違いを分かり易くするため、外径の大きさを異ならせているが、同一寸法のものを使用することができる。
第1集熱管11の単位面積当たりの集熱量(E1)と、第2集熱管12の単位面積当たりの集熱量(E2)は、E2>E1であればよいが、好ましくはE2/E1≧1.5である。
第1集熱管11と第2集熱管12に、集熱量(熱エネルギー量)の大小関係を付与する方法としては、それぞれの金属管の表面に異なる波長選択膜を形成する方法を使用することができる。
ここで「波長選択膜」は、特許文献1における「光選択吸収膜12」および特許文献2における「波長選択反射膜」と同じ作用をするものである。
例えば、第1集熱管11の金属管の表面に形成する熱成分(長波長側)を透過できる波長選択膜の面積(Y1)と、第2集熱管12の金属管の表面に形成する熱成分(長波長側)を透過できる波長選択膜の面積(Y2)の関係をY2>Y1にすることで、X2>X1の関係にすることができる。
第1集熱管11と第2集熱管12は、ドイツ国のショット(SCHOTT)社から販売されている太陽光集熱用の二重構造管である、SCHOTT PTR 70Advance、SCHOTT PTR 70 Premium、SCHOTT PTR 70などを使用することもできる。これらの中ではSCHOTT PTR 70Advance の集熱量が最大であるから、これを第2集熱管として使用することができる。
前記接続手段は、第1集熱管11と第2集熱管12の金属管とガラス管を接続できるものであればよく、金属製のアダプターを使用する方法、特許文献1(特開2014−6018号公報)の図3〜図6に示されている接続構造および接続方法を使用する方法、特許文献5(特開2015−14444号公報)の図1、図2に示す接続構造および接続方法などにより接続することができる。
集熱手段10の上流側に位置する第1端部10a側は熱媒体の入口側輸送管71と接続されており、下流側に位置する第2端部10b側は熱媒体の出口側輸送管72と接続されている。
入口側輸送管71と出口側輸送管72は、金属管からなるものであり、必要に応じて保温のため外側に断熱材など巻くこともできる。
また、入口側輸送管71と出口側輸送管72は、一部実線で表示しているが、同じ番号の部分は同じものである。
集熱手段10の上流である第1端部10aの第1集水管11に輸送管71から送水する。運転初期には、図示していない水源から給水する。
図4に示すように、二軸太陽追尾型の第1の二軸太陽追尾型反射ミラー群30と第2の二軸太陽追尾型反射ミラー群40は、それぞれ太陽の位置に応じて二軸追尾しながら太陽熱を受け、反射させて第2集熱管12に送る。
このように第2集熱管12は、一軸太陽追尾型の反射ミラー群20、第1の二軸太陽追尾型反射ミラー群30および第2の二軸太陽追尾型反射ミラー群40から太陽熱を受けることになる。
また、一軸追尾型で線集光する反射ミラー21と比べると、二軸追尾型で点集光する反射ミラー31、41の方が、太陽と反射ミラーとの位置関係をより精密に調節することができるため、集熱効率(反射ミラーの単位面積当たりの集熱力)が高く、到達温度も高くなる。
さらに第2集熱管12は、単位面積当たりの集熱量が第1集熱管11よりも大きくなっている。
このため、第2集熱管12は、第1集熱管11と比べると大きな熱エネルギーを受け取ることになることから、熱媒体である水が上流(第1端部10a)から下流(第2端部10b)に向かって流れて行く過程において、加熱されて高温の水蒸気(エネルギー)になる。
図2に示すように、集熱手段として第1集熱管11と第2集熱管12を組み合わせることによって、第1集熱管11と比べて高価な第2集熱管12の使用部分を少なくすることができると共に、第1集熱管11のみを使用した場合と比べると、非常に大きなエネルギー量を得ることができるようになる。
発電装置50に供給された水蒸気によりタービンが回転され、タービンの回転により発生した動力が発電機に伝達されて発電される。
タービンの回転に使用された水蒸気は、蒸気返送ライン73から凝縮器60に送られ、凝縮処理されて水に戻された後、送水ライン(輸送管)71から集熱手段10に供給される。
太陽光が利用できる時間内であれば、上記の循環運転を繰り返すことで太陽熱を利用した発電が継続される。
また夜間には、昼間に蓄熱体などに蓄熱した熱を利用して発電することもできる。
図5に示す太陽熱集熱装置100Aは、集熱手段が複数の集熱管112の組み合わせからなるものであり、複数の集熱管112同士が熱媒体の輸送管171で接続されているものである。
二軸太陽追尾型の反射ミラー群130は、図1に示す一軸太陽追尾型の反射ミラー群30と同じものであり、所要枚数の反射ミラー131が組み合わされたものである。
図1と同じ番号のものは、同じものである。
集熱管112は、図1に示す第2集熱管12と同じものに代えて、図1に示す第1集熱管11と同じものを使用することもできるし、図1に示す第1集熱管11と第2集熱管12と同じものを組み合わせて使用することもできる。反射ミラーで集めた、受熱管での単位面積当たりの太陽光の量により、集熱管を選定することになる。
例えば、全部で10個の集熱管112を使用するとき、5個を図1に示す第1集熱管11と同じものにして、5個を図1に示す第2集熱管12と同じものにすることができ、これらを交互に組み合わせることができる。
複数の集熱管112の組み合わせは、複数本で1本当たりの長さが2m未満の集熱管112が1本当たりの長さが3m以上の熱媒体の輸送管(中間輸送管172)で接続されているものである。輸送管は、断熱材などで覆うことで保温して、熱損失を小さくすることもできる。
集熱管112の組み合わせには、入口側輸送管171から送水する。運転初期には、図示していない水源から給水する。
一軸追尾型で線集光する反射ミラーと比べると、二軸追尾型で点集光する反射ミラー131の方が、太陽と反射ミラーとの位置関係をより精密に調節することができるため、集熱効率(受熱管の単位面積当たりの集熱力)が高く、到達温度も高くなる。
また集熱管112として、単位面積当たりの集熱量が高いものを使用している。
このように図5に示す集熱装置100Aでは、二軸太陽追尾型反射ミラー群130と第1発明、第2発明で使用した第2集熱管12と同じ集熱管のみを複数本組み合わせて使用していることから集熱管全体の長さを短くできる。
このため、集熱効果を低下させずに集熱管からの放熱量を小さくできる(熱損失小さくできる)ので、他の発明と比べても、非常に大きなエネルギー量を得ることができるようになる。
発電装置50に供給された水蒸気によりタービンが回転され、タービンの回転により発生した動力が発電機に伝達されて発電される。
タービンの回転に使用された水蒸気は、蒸気返送ライン173から凝縮器60に送られ、凝縮処理されて水に戻された後、送水ライン(輸送管)171から第1集熱手段111に供給される。
太陽光が利用できる時間内であれば、上記の循環運転を繰り返すことで太陽熱を利用した発電が継続される。
また夜間には、昼間に蓄熱体などに蓄熱した熱を利用して発電することもできる。
図6に示す太陽熱集熱装置100Bは、集熱手段が第1集熱管111と第2集熱管112の組み合わせからなるものであるが、図2に示す太陽熱集熱装置1Bとは、第1集熱管111と一軸太陽追尾型の反射ミラー群120の組み合わせが上流側に配置され、第2集熱管112と二軸太陽追尾型反射ミラー群130の組み合わせが下流側に配置されていることが異なっている。
一軸太陽追尾型の反射ミラー群120は、図1に示す一軸太陽追尾型の反射ミラー群20と同じものであり、所要枚数の反射ミラー121が組み合わされたものである。
二軸太陽追尾型の反射ミラー群130は、図1に示す一軸太陽追尾型の反射ミラー群30、40と同じものであり、所要枚数の反射ミラー131が組み合わされたものである。
図2と同じ番号のものは、同じものである。
図2の実施形態では、第1集熱管11と第2集熱管12が交互に組み合わされて配置されていたが、図6の実施形態では、第1集熱管111と第2集熱管112が別々に配置されている。
第1集熱管111は、1本からなるものでもよいし、複数本が接続されたものでもよい。
第2集熱管112は、複数本で1本当たりの長さが2m未満の第2集熱管112が1本当たりの長さが3m以上の熱媒体の輸送管(中間輸送管172)で接続されているものである。
熱媒体流の上流側である第1集水管111に入口側輸送管171から送水する。運転初期には、図示していない水源から給水する。
第1集熱管111内の水は、加熱されて水蒸気(エネルギー)になり、中間輸送管172により第2集熱管112に送られる。
二軸太陽追尾型の二軸太陽追尾型反射ミラー群130は、それぞれ太陽の位置に応じて二軸追尾しながら太陽熱を受け、反射させて第2集熱管112に送る。
一軸追尾型で線集光する反射ミラー121と比べると、二軸追尾型で点集光する反射ミラー131の方が、太陽と反射ミラーとの位置関係をより精密に調節することができるため、集熱効率(受熱管の単位面積当たりの集熱力)が高く、到達温度も高くなる。
さらに第2集熱管112は、単位面積当たりの集熱量が第1集熱管111よりも大きくなっている。
このため、第1集熱管111から送られた水蒸気は、第2集熱管112において加熱されてさらに高温の水蒸気に変わる。
図6に示すように、集熱手段として第1集熱管111と第2集熱管112を組み合わせることによって、第1集熱管111と比べて高価な第2集熱管112の使用部分を少なくすることができると共に、第1集熱管111のみを使用した場合と比べると、第2集熱管112での受熱管の長さを短くでき、熱損失小さくできるので、非常に大きなエネルギー量を得ることができるようになる。
発電装置50に供給された水蒸気によりタービンが回転され、タービンの回転により発生した動力が発電機に伝達されて発電される。
タービンの回転に使用された水蒸気は、蒸気返送ライン173から凝縮器60に送られ、凝縮処理されて水に戻された後、送水ライン(輸送管)171から第1集熱手段111に供給される。
太陽光が利用できる時間内であれば、上記の循環運転を繰り返すことで太陽熱を利用した発電が継続される。
また夜間には、昼間に蓄熱体などに蓄熱した熱を利用して発電することもできる。
また本発明の太陽熱集熱装置は、太陽エネルギー利用普及の方策を進める上で重要となる、資材・機材の現地調達の割合を増加することができる。
10 集熱手段
11,111 第1集熱管
12,112 第2集熱管(集熱管)
20,120 一軸太陽追尾型の反射ミラー群
21,121 一軸太陽追尾型の反射ミラー
30、40,130 二軸太陽追尾型の反射ミラー群
31、41,131 二軸太陽追尾型の反射ミラー
50 発電装置
60 凝縮器
Claims (2)
- 一軸太陽追尾型の反射ミラー群と二軸太陽追尾型の反射ミラー群からなる反射ミラー群と、前記反射ミラー群から集光して熱を得るための集熱手段を備えており、
前記集熱手段の第1端部である上流側から反対側の第2端部である下流側に向かって熱媒体を移動させる太陽熱集熱装置であって、
前記反射ミラー群が、
前記一軸太陽追尾型の反射ミラー群が、フレネル式反射ミラーおよびトラフ式反射ミラーから選ばれる複数枚の反射ミラーの組み合わせからなるものであり、
前記二軸太陽追尾型反射ミラー群が、前記一軸太陽追尾型の反射ミラー1枚の表面積の5〜20%の表面積である二軸太陽追尾型反射ミラーの複数枚の組み合わせからなるものであり、
前記集熱手段が、
単位面積当たりの集熱量が小さな第1集熱管と、単位面積当たりの集熱量が前記第1集熱管よりも大きな第2集熱管の組み合わせからなる、連続した熱媒体流路を有しているものであり、
前記第1集熱管と前記第2集熱管が、熱媒体を流す内側の金属管、前記金属管の外側にあるガラス管および前記金属管と前記ガラス管の間にある真空空間からなる二重管構造のものであり、
前記第1集熱管が、前記一軸太陽追尾型の反射ミラー群からの反射光を受光して集熱するためのものであり、
前記第2集熱管が、前記一軸太陽追尾型の反射ミラー群と前記二軸太陽追尾型反射ミラー群からの反射光を受光して集熱するためのものである、太陽熱集熱装置。 - 前記第1集熱管と前記第2集熱管の組み合わせからなる集熱手段が、前記第1集熱管の複数本と前記第2集熱管の複数本が長さ方向に交互に接続されたものである、請求項1記載の太陽熱集熱装置。
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