JP6220518B2 - 太陽熱集熱装置 - Google Patents
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Description
そこで、再生可能であり、燃料費が不要の太陽光が、新たなエネルギー源の1つとして注目されている。
また、線形フレネル型の集熱装置は、南北方向に並列に設定した複数の反射ライン上に複数枚の反射鏡を設置するとともに、これらの反射鏡の上方に南北方向に設定した受光ライン上にレシーバを設置し、反射鏡により太陽光を反射してレシーバに集光して太陽熱を集熱するものである。
さらに、タワー型の集熱装置は、タワー周辺に配置した複数枚の反射鏡により反射した太陽光をタワーに設けたレシーバに集光して太陽熱を集熱するものである。
すなわち、上記のようなタワー型等の集光方式では、時間帯(例えば朝9時など、10時から14時以外の時間帯)によっては収差が大きく、結像のぼやけ・歪みが生じ、レシーバに効率良く集光することが難しい。したがって、日中、安定してレシーバに集光することができない。図26に示すように、中央(集光像の中心)付近では光の強度が高く、中央付近以外では強度が低い末広がりの状態で集光される。中央付近以外のように低い強度の箇所では、そこに集められた光およびその熱のエネルギーを有効利用するのは難しく、実質的にロスとなってしまう。
また、例えばトラフ型などの従来の装置に比べ、反射鏡の反射面を太陽光に対し、より直角に近くなるよう配置することができる。すなわち反射効率を高めることができ、効率の良い集熱を図ることができる。
また、集熱時には上記のような内蔵の角度調整データに基づいて調整するものであるので、従来法のように太陽の位置から逐次計算をする必要もなく簡便である。逐次計算が必要ないため、太陽の動きに遅れることなく高精度かつ低コストで反射面の角度調整をすることができるものとなる。
したがって、効率の良い太陽熱の集熱が可能なものである。
前述したように、従来の集光方式では収差が大きくなり、太陽光を集光して太陽熱を集熱するにあたって非効率的な面がある。そこでまず本発明者は、クロスリニア型の集光方式を用いることにより、収差を小さくすることができ、効率良く太陽光を集光できることを見出した。
そこで本発明者は、東西方向および南北方向の反射面の角度調整を、各々、個別に調整可能にすれば、より一層精度高く集光することができ、集熱効率をさらに向上できることを見出し、本発明を完成させた。
図1に本発明の太陽熱集熱装置の一例を示す。
まず、太陽熱集熱装置1の全体的な仕組みについて説明する。複数本の反射ライン2と1本以上の受光ライン3とが設定されている。各々の反射ライン2上には複数枚の反射鏡4が設置されており、受光ライン3上にはレシーバ5が設置されている。太陽光が反射鏡4に照射して反射され、該反射光をレシーバ5へ集光することで、太陽熱を集熱するものである。
太陽熱を集熱して温められたレシーバ内の媒体は不図示の蒸気タービンやガスタービン等へ送られて発電が行われる。
複数本の反射ライン2は、南北方向に沿って互いに並列に設定されている。図1には4本の反射ライン2A〜2Dが設定されている例を示したが、反射ライン2の本数は複数本であればよく、特に限定されない。
図1には1本の受光ライン3Aが設定されている例を示したが、2本以上とすることもでき、適宜決定することができる。例えば、図1に示す反射鏡4やレシーバ5等を1ユニットとし、このユニットを複数用意して並列配置することができる。
また、受光ライン3と反射ライン2との垂直方向の距離も特に限定されず、例えば太陽光を集光し易いように各種条件に合わせて適宜決定することができる。
反射鏡4は反射ライン2A〜2Dの各列上に複数枚ずつ設置されている。図1には各列あたり6枚ずつ設置されている例を示したが、この枚数に限定されない。例えば設置箇所の広さに応じて決めることができる。
ヘリオスタット機構7は太陽の動きに追従させて反射面6の角度を調整するものである。反射鏡4の反射面6に関して、東西方向の角度を調整する手段(東西角度調整手段8)と、南北方向の角度を調整する手段(南北角度調整手段9)とを有している。なお、ここでは反射ライン2A上の反射鏡4A1〜4A6の場合についての例を挙げているが、他の反射ライン2B〜2Dにおいても同様にこれらの手段が備えられている。
従来では図27のようなTボーンのみを用いて任意の角度に反射面の角度を調整していたが、本発明におけるヘリオスタット機構7では、東西方向の角度と南北方向の角度とで調整手段が異なっている。これらの手段は、互いに独立して各々の方向の角度を調整できるようになっている。したがって、制御が簡単でありながら、高精度で角度調整ができる。
(回転リング)
まず、東西角度調整手段8について説明する。図3に東西角度調整手段8の一例を示す。図3(A)は東西角度調整手段8の上面図であり、図3(B)はその側面図である。なお、1本の反射ライン2A上に設置された反射鏡4(4A1〜4A6)も併せて記載している。
また、図2、図3(A)に示すように、フレーム11は、南北方向に直列に並べられた反射鏡4A1〜4A6の全てを囲うようにして配置されており、各反射鏡4A1〜4A6の東側および西側の側面と連結されている。なお、ここでは各反射鏡4A1〜4A6の側面の中央部において連結されており、該連結部を結ぶ軸(図3(A)の点線)を中心にして各反射鏡4A1〜4A6は南北方向に回転可能になっている。
なお、ここでは回転リング10の数が3つの場合を例に挙げたが、これに限定されず1つ以上あれば良い。例えばフレーム11の中央のみに配置しても良いが、特には複数あるのが好ましく、図3の場合よりも多く配置することもできる。
反射鏡4A1〜4A6を適切に保持できるとともに、同時に回転させることができれば良く、フレーム11の形状や大きさ、回転リング10の数や大きさ等は適宜決定することができる。反射鏡の重量等も考慮してフレーム11等に撓みが生じないように、材質等もその都度決定することができる。
ここでは回転リング10ごとに2つのローラー12が配置されている。該ローラー12によって回転リング10は回転可能に下方から支えられている。ローラー12の数や大きさ等は特に限定されず、適宜決定することができる。
配置するモーター13の数は適宜決定することができる。
また、回転の度合い(回転範囲)も特に限定されないが、日中に反射鏡4が太陽光をレシーバ5に反射させることができるよう、反射鏡4を、12時間あたり90°回転させることが可能なモーター13やローラー12を用意するのが良い。
また、東西角度調整手段は、さらに、微調整手段を備えている。微調整手段は、上記のように回転リング10等により同時調整される複数枚の反射鏡4の各々に設けられている。そして、各々の反射鏡の位置に応じて、反射面の東西方向の角度を追加的に微調整するものである。微調整手段の構成は特に限定されず、反射鏡4の反射面の角度を微調整できるものであれば良い。
ここでは、図3(C)に示すように回動用部材19、回動用アクチュエータ20、回動用軸棒21からなるものとする。
湾曲面を有する回動用部材19はフレーム11に連結されており、回動用アクチュエータ20が備えられている。回動用部材19には、湾曲面に沿って長溝が設けられている。そして該長溝に回動用軸棒21の一端が嵌合されているとともに、回動用軸棒21のその一端は長溝に沿って移動可能となっている。また、回動用軸棒21の他端はフレーム11に連結されている。ただし、これに限定されず、他端側にも同様に別の回動用部材を設け、その長溝に他端を勘合させることもできる。
なお、回動用アーム22の前進後退の範囲(ストローク範囲)は特に限定されない。ただし、上述したように回転リング10等を用い、複数の反射鏡4の角度を同時に大まかに調整可能であるので、各反射鏡の位置の違いを起因とする僅かな角度の差を追加調整できる程度に回動用軸棒21を移動可能なものであれば良い。例えば、反射面の角度を東西方向に3°程度の範囲で調整できるものとすることができる。
なお、微調整手段は図3(C)に示す形態に限られず、他の形態のものとすることもできる。例えば図3(D)に示すように、反射鏡の両側に、アクチュエータ等によって上下に移動可能なレールを配設し、各々のレールの上下動により、レールに連結された反射鏡の回動用軸棒を上下動させることで反射鏡の東西方向の角度を微調整するものとしても良い。
また、図3(E)に示すように、反射鏡の回動用軸棒の一端を上下動させるための機構を設け、該一端を上下動させ、他端を支点として反射鏡を回転させて角度の微調整をするものとしても良い。他端は支点としての役割を果たせるよう適切な方法でフレームに連結させることができる。
次に南北角度調整手段9について説明する。図4に南北角度調整手段9の一例を示す。図4(A)は図2のA矢視図であり、各々の位置関係が把握しやすいように、回転リング10、フレーム11、反射鏡4も併せて記載している。また図4(B)は図2のB矢視図であり、フレーム11、反射鏡4も併せて記載している。
南北角度調整手段9は反射鏡4に対して個別に設けられており、アーム14を有するアクチュエータ15を備えている。このアクチュエータ15はアーム14を前進後退運動させるものである。またアーム14は反射鏡4に連結されている。
従来用いられているTボーン方式では、図27に示すように各部を回転させることによって、太陽の動きに合わせて反射鏡を任意に回転させている。このようなTボーン方式では風によって反射鏡が揺れてしまい、レシーバへの反射に悪影響が生じることがあったが、図4のアーム14による支持のおかげで、風が吹いたとしても反射鏡4が揺れるのを効果的に防ぐことができる。したがって、反射鏡4の揺れによってレシーバへの反射が適切に行われなくなるのを防ぐことができ、集熱効率が下がるのを抑制することができる。
また、反射鏡4とアーム14は必ずしも連結されている必要はない。反射鏡を適切に支持しつつ回転させることができるような仕組みであれば良い。
図27のような従来のTボーン方式では、そのTボーンのみで反射面を様々な方向に回転させて任意の角度に調整しなければならず、そのために制御が複雑であった。
しかしながら、本発明では、反射面の角度調整を、回転リングや微調整手段を有する東西角度調整手段とアクチュエータを有する南北角度調整手段で分担している。すなわち、東西角度調整手段は東西方向の角度調整だけ行えば良く、また、南北角度調整手段は南北方向の角度調整だけ行えば良いので、各々は、単純な制御構造で簡便に反射面の角度を調整することができ、それらの組合わせで任意の角度に反射面の角度を高い精度で調整可能である。しかも、それぞれの機構は簡単であるため、低コストなものとなる。
このような角度調整を円滑にすすめるため、例えば、東西角度調整手段8および南北角度調整手段9に、暦および真太陽時に応じた太陽の動きに対する反射鏡4の角度調整データを内蔵しておくと良い。前述したように、東西角度調整手段8においては、モーター13によりローラー12が回転駆動制御されて、回転リング10の回転が制御されるとともに、微調整手段18の回動用アクチュエータが制御され、反射鏡4の反射面6の東西方向の角度調整が行われる。また太陽の動きは暦および真太陽時から予め推測することができる。
特に東西角度調整手段8においては、東から西へ移動する太陽に対して、回転リングにより一定速度で回転させ、微調整手段で追加的に微調整すれば良く、極めて安定した制御が可能である。従来のTボーン方式では太陽の位置に対応させるために、反射鏡が大きく回転することもあり、回転速度を急激に高める必要性が生じたりもするが、本発明ではそのような急激な回転の必要性を低減することができる。
なお、コンピュータを別個用意するのではなく、例えばモーター13に内蔵されるメモリと制御回路に角度調整データを入力して制御させることもできる。
そして、初期角度を調整した後、引き続き中央制御装置16により角度調整を行っても良いし、あるいは前述したように内蔵データを利用して角度調整を行うこともできる。
この連結部材17は特に限定されず、各列の反射ライン2上にある複数枚の反射鏡4(図5では、反射ライン2A上の反射鏡4A1〜4A6)を支持して連結するものであれば良い。そして、連結部材17を一端(北端)が他端(南端)よりも相対的に上方に位置するよう傾けて配設することができるものであれば良い(図6参照)。傾きの角度としては特に限定されないが、例えば15〜20°程度とすることができる。このように傾けて配設されているため、該連結部材17により支持された複数枚の反射鏡4は、相対的に上方に位置する一端の側(北側)に設置された反射鏡が、相対的に下方に位置する他端の側(南側)に設置された反射鏡よりも相対的に上方に位置している。
太陽光をレシーバに効率良く反射するにあたっては、太陽の高度を考慮する必要があるが、この太陽の高度は、日中はもちろんのこと、暦や、装置を配設する場所の緯度によって変化する。そこで、日中の変化に対してヘリオスタット機構7で反射面6の角度を調整する他、暦や緯度の変化にも対応しやすいように、上記のように連結部材17の南北方向の傾きの角度を調整可能なものとすると良い。また、午前中など太陽の高度が低いときにも連結部材17の傾きの角度を調整しても良い。従来では、例えば暦に関しては春分のときの太陽の高度に合わせて反射鏡の設置状態を調整している。しかしながら、南北方向の角度を調整可能なものであれば、一年を通してより適切に太陽の動きに対応させることができ、一層効率良く集熱を行うことができる。
図6のように、複数枚の反射鏡4において、北側に設置された反射鏡が南側に設置された反射鏡よりも相対的に上方に位置しているため、ブロッキングが発生するのを防止し易い。そのため効率良く太陽熱を集熱することができる。
しかも、反射鏡4同士を例えば等間隔で配設することができる。このため、複数枚の反射鏡の設置が簡単になる。また、これらの反射鏡4を連結する連結部材17は、等間隔で反射鏡4との連結部を設ければ良く、その製造が簡便である。
さらには、このような等間隔の配置であってもブロッキングを生じないようにすることができる。
しかしながら、本発明の場合は連結部材17が傾けられていることで、太陽光をより直角に近くなるよう高角度で反射鏡に入射させて反射させることができ、集熱効率を向上させることができる。
なお、トラフ型において放物面鏡を傾けて配設しようとすると、それに伴いレシーバも傾ける必要が生じてしまうため、本発明に比べて多くの手間がかかってしまう。
なお、南半球に太陽熱集熱装置を設置する場合は、図6の態様とは逆に、連結部材の南端が北端よりも相対的に上方に位置するよう傾けて配設することができる。
次にレシーバ5について説明する。
レシーバ5自体は特に限定されるものではなく、その形状、大きさは適宜決定することができる。例えば従来と同様のものを用いることができる。太陽光の反射光を集光させて、効率よく集熱することができるものであれば良い。
レシーバ5は媒体(空気や二酸化炭素など)が流れる受熱管を有しており、レシーバ5に集熱した太陽熱により受熱管中の媒体が温められ、該温められた媒体が蒸気タービン等に送られ、発電に用いられる。
集光率の向上により、レシーバの小規模化や反射鏡の設置数の少数化を図ることができ、コストを低減することが可能になる。装置の設置面積も小さくすることができ、広大な土地でなくとも(例えば日本国内)設置して使用することができる。
図7に本発明の太陽熱集熱装置の他の一例を示す。
全体として、太陽熱集熱装置101はヘリオスタット機構7を備えた複数枚の反射鏡4、レシーバ5の他、さらに撮像装置31、演算処理装置32、画像処理装置33、中央制御装置36を有している。
そして反射鏡4は、中央制御装置36の制御のもと、ヘリオスタット機構7、撮像装置31、演算処理装置32、画像処理装置33によって反射面6の角度が調整可能である。また、これらの装置によって、実際の太陽の位置から、レシーバ5へ太陽光を反射させるための理想角度に反射面6が調整される。理想角度に調整された後は、暦および真太陽時に応じた太陽の動きに対する反射鏡4の角度調整データに基づいて角度調整されることで、太陽熱をレシーバ5へ集熱するものである。
ここでは、図1の太陽熱集熱装置1と異なる点について詳述する。
図7に示すように、撮像装置31は複数枚の反射鏡4をそれぞれ撮影することができ、各反射鏡4の実画像を取得することができるものであれば良く、特に限定されない。例えばCCDカメラ34などを用いることができる。CCDカメラであれば画質も十分である。反射鏡4を判別でき、後述するように画像処理装置33で理想画像と比較できる程度の実画像を取得できるものであれば良く、コスト等に応じて適宜決定することができる。
また、撮像装置31の配置位置や数も特に限定されず、太陽熱集熱装置101の規模、反射鏡4の枚数等に応じてその都度決定することができる。
なお、ここでは反射鏡4の一部が撮影されるような設定となっているが、当然これに限定されず、反射鏡4の全体が撮影されるように設定することも可能である。効率良く比較できるように各種条件に応じて適宜決定することができる。
上記のように撮像装置31は反射鏡4の実画像を取得するものであるが、演算処理装置32は、反射鏡4の理想画像を取得するものである。この反射鏡4の理想画像とは、レシーバ5に太陽光を反射させるために反射面6が理想角度に調整された場合のものであり、実際の太陽の位置からシミュレーションにより取得することができる。撮像装置31の配置位置から見て上記理想画像を適切に取得するプログラムがインプットされているものであれば良く、プログラム自体は特に限定されない。
画像処理装置33は撮像装置31および演算処理装置32と接続されており、撮像装置31で取得された反射鏡4の実画像と、演算処理装置32で取得された反射鏡4の理想画像とが送信されてくる。そして、送信されてきた2つの画像を例えば重ね合わせることによって比較し、2つの画像のズレが求められる。
画像処理装置33は、このような画像ズレを適切に求めることができるプログラムがインプットされているものであれば良く、プログラム自体は特に限定されない。
中央制御装置36は、ヘリオスタット機構7、撮像装置31、演算処理装置32、画像処理装置33と接続されており、各装置の制御を統一的に行うことが可能である。
中央制御装置36は、所望のタイミングで、撮像装置31、演算処理装置32、画像処理装置33に対して指令を送り、反射鏡4の実画像の取得、理想画像の取得、実画像と理想画像の比較および画像ズレの取得を実施させることができる。
さらには、太陽熱集熱装置101の建設の際には、後に撮像装置31等を用いて適宜反射面6の角度調整ができるので、反射鏡4の設置自体に関し、従来に比べて手間やコストを抑えることができる。
まずアライメント工程を行うことにより、集熱工程の開始時における、太陽の位置に対する理想角度に反射鏡4の反射面6の角度を調整し、その後に集熱工程を行って太陽熱の集熱を行う。
(アライメント工程)
複数枚の反射鏡4の反射面6の角度を理想角度にアライメント(調整)する。
より具体的には、まず、中央制御装置36から撮像装置31、演算処理装置32、画像処理装置33に指令を送る。
すなわち、CCDカメラ34等の撮像装置31によって各反射鏡4を撮影する。それによって各々の実画像を取得する(図8参照)。
また一方で、演算処理装置32によって各反射鏡4の理想画像を取得する(図9参照)。
そして、撮像装置31から実画像を、演算処理装置32から理想画像を画像処理装置33に送り、該画像処理装置33によって実画像と理想画像の比較を行う。それにより画像ズレを取得する(図10参照)。
そして、該制御値に基づいてモーター13や回動用アクチュエータ20、アクチュエータ15を制御し、回転リング10を回転させたり、回動用アーム22、アーム14を前進又は後進させることで、各反射鏡4の反射面6を理想角度に調整する。
このような方法であれば、簡便かつ直ちに反射鏡4の反射面6の角度を理想角度に調整することができる。
上記のようにアライメント工程を行って各反射鏡4の反射面6を理想角度に調整した後、実際に太陽光を反射鏡4によりレシーバ5に反射させて太陽熱の集熱を行う。
集熱工程開始時などの太陽の位置に対応して反射面6の角度を理想角度に調整したものの、今度は太陽の動きに追従するように反射面6の角度を調整する必要がある。
このようにすれば、従来のような太陽の位置に対する反射面の角度の逐次計算が必要ないため簡便であるし、太陽の動きにいち早く対応させることができる。高精度に調整できる上、制御にかかるコストも低減できる。
そして、アライメント工程によって一旦理想角度に調整した後は、角度調整データに基づいて集熱工程を行えば良いだけであるので一層簡便である。
さらに、本発明の太陽熱集熱装置の他の一例を示す。図1の太陽熱集熱装置のレシーバが別の態様のものである。
この太陽熱集熱装置のレシーバはキャビティ型である。このレシーバ55について図12を参照して説明する。図12はレシーバ55の一例であり、長箱体41と1本以上の受熱管42とを備えている。長箱体41は中空であり、上壁43と、側壁44(長手側の側壁部44A、短手側の側壁部44B)を有している。側壁44は上壁43の端部とつながっており、下方に向かって延びるように設けられている。また長箱体41の下面には開口部45が形成されている。一方、受熱管42は上壁43と側壁44で囲まれた長箱体41の内部に配設されている。
この長箱体41は長手方向が東西方向と平行になるように設置され、反射鏡により反射された太陽光の反射光が、開口部45から長箱体41の内部に導入され、受熱管42に照射されて受熱管42に集熱される仕組みになっている。
このように長箱体41の上方(上壁43側)に比べて開口部45は窄まっているため、長箱体41の内部に太陽光の反射光が一旦導入されると、たとえ長箱体41の内壁でさらに反射したとしても、該反射光は長箱体41の外部へ放散しにくい。内壁からの反射光が外部に逃げにくくなるので、太陽熱を効率良く長箱体41内、さらには受熱管42に集熱することが可能である。
また、例えば図13(B)に示すようにαのほうがβよりも小さくなるように側壁部44A1、44A2が設けられたものを用いても良い。
各種条件に応じて、太陽光をより効率的に集光できる形態を選ぶことができる。
図14(A)に示すように複数枚の反射鏡4の列の中央上方に受光ラインが設定されて長箱体41が設置される場合、例えば図13(A)の形態のものを使用するのが好ましい。長箱体41に対して北側および南側に設置された反射鏡4からの反射光を集めるからである。
図14(B)、14(C)の位置関係の場合、長箱体41に対して複数枚の反射鏡4は北側に設置されることになる。すなわち、図14(B)、14(C)の最南端の反射鏡の位置は、図14(A)の最南端の反射鏡の位置よりも北側に位置することになる。
これに対して、図14(C)のように、図13(B)の形態のものを使用する場合、上記のような隙間46も生じることもない。長箱体41内から熱が逃げるのを防いで効果的に集熱するにあたっては、当然、開口部45が小さい方がより好ましく、余分な隙間46はない方が良い。
なお、この他、図14(C)のように長箱体41を傾けて配置することで反射光の導入に関して調整をすることもできる。
図15に示すように、まず、上壁43の内面側に太陽光吸収面47を有している。該太陽光吸収面47は、開口部45から見て受熱管42よりも奥側に位置している。
長箱体41内に導入されて受熱管42に直接照射されなかった太陽光の反射光は、その奥の上壁43の内面側に照射される。このとき、開口部45が窄まっているとはいえ、上壁43の内面側で反射し、該反射光が開口部45から長箱体41の外部へ逃げてしまうことがある。しかしながら、図15のような太陽光吸収面47が存在することで、受熱管42に直接照射されなかった反射光を吸収することができ、反射して開口部45から逃げるのを低減することが可能である。
なお、太陽光吸収面47にて吸収した熱が上壁43を介して外部へ逃げないように、太陽光吸収面47を形成するものと上壁43との間に、断熱材48Aを配置しても良い。断熱材48Aとしては、アルミナブランケット、アルミナウール、ガラスウールなどが挙げられる。軽さや耐熱性の高さを考慮して、適宜決定することができる。
長箱体41内に反射鏡からの反射光が導入されるものの、開口部45が窄まっているため、該反射光は長手側の側壁部44Aの内面側には直接照射されにくい。しかしながら、前述したように導入された反射光の一部は上壁43の内面側の太陽光吸収面47に照射される。そして該太陽光吸収面47からは赤外放射(熱エネルギーの放射)が生じる。この再放射は温度が上がるほど強く、高い熱エネルギーが放射されることになる。
そこで、上記のような赤外線反射面49を有することで、太陽光吸収面47から再放射された赤外線を受熱管42へ向けて反射させることができる。これにより、受熱管42をさらに温めることができ、より一層効率良く集熱させることができる。
ハニカム状で貫通孔が形成されており、反射鏡からの反射光は貫通孔を通して受熱管42へと照射される。その一方で反射光の一部はセラミックハニカム50に照射される。セラミックハニカム50により反射光を吸収し、長箱体41内や受熱管42へ向けて赤外線を放射することができ、それらを温めることができる。
さらには、長箱体41内の熱が外部へ逃げるのを低減することができる。
セラミックハニカム50の設置は、受熱管42の材質との兼ね合いを考慮したり、受熱管42の温度、長箱体41内の温度が所望の温度となるように、必要に応じて適宜決定することができる。
断熱材48Bとしては、アルミナブランケット、アルミナウール、ガラスウールなどが挙げられる。軽さや耐熱性の高さを考慮して、適宜決定することができる。
開口部45は1つ以上形成されていれば良く、その数は特に限定されない。また大きさも特に限定されない。反射鏡からの反射光を長箱体41内に効率良く導入できるよう、適切な数、大きさに設定することができる。長箱体41の長手方向の開口部45の幅は反射ラインの本数等により決定することができ、また、短手方向の開口部45の幅は例えば20cm〜1m程度にすることができる。
また、開口部が複数形成されている長箱体としては、例えば図16のような形態が挙げられる。図16は長箱体の下面図である。
図16に示すように、長箱体41の下面には複数の開口部45が形成されている。ここでは開口部の数は4つ(45A〜45D)だが、これに限定されず、適宜決定することができる。そして、開口部同士の間には蓋52があって閉じられている。すなわち、図16の場合、開口部45A、45Bの間に蓋52A、開口部45B、45Cの間に蓋52B、開口部45C、45Dの間に蓋52Cが存在する。
受光ライン3A上には長箱体41が設置されており、反射ライン2A〜2D上には複数の反射鏡4が設置されている。上記のような複数(ここでは4つ)の開口部45A〜45Dは、各々が各列(2A〜2D)の反射ラインに対応するように形成されている。したがって、例えば反射ライン2A上の反射鏡からの反射光は集光されて、反射ライン2A上の反射鏡に対応する開口部45Aを通して長箱体41の内部に導入される。
このように複数の開口部および開口部同士間の蓋を有する形態とすることで、反射光を長箱体内に取り入れるとともに、長箱体内から熱が不必要に逃げるのを防ぐことができるため、より効率良く太陽熱を集熱することができる。
受熱管42の本数は特に限定されず、1本以上配設されていれば良い。長箱体41内の容量、開口部45の大きさおよび反射光の照射範囲等に応じて適宜決定することができる。また太さも特に限定されず、例えば直径(外径)3cm程度のものとすることができる。受熱管42同士の間隔も特に限定されず、例えば1cm程度とすることができる。
図18(A)は、表面に加工処理が施されている受熱管の一例である。例えば、ハニカム状の表面あるいは複数の溝、窪みが形成された表面に加工することができる。
あるいは、図18(B)に示すように、表面にコーティング処理を施したものとすることができる。太陽光吸収のための特殊塗料(例えば、Pyromark 2500 paint)を塗ることができる。
なお、これら両方の処理を施したものとすることもできる。
これらの処理が施されていることで、特には吸収効率が0.4以上、さらには0.6〜0.8以上のものを用意することができる。
さらに、本発明の太陽熱集熱装置の他の一例を示す。図1の太陽熱集熱装置におけるレシーバがさらに別の態様のものである。
この太陽熱集熱装置のキャビティ型レシーバ65について図19を参照して説明する。
まず、レシーバ65の全体構成について説明する。図19に示すように、レシーバ65はレシーバ本体61、格子状の構造体62、内部に熱媒体63を有する受熱管42を備えている。レシーバ本体61には、反射鏡4からの反射光をレシーバ本体61の内部に導入するための開口部75が形成されており、該開口部75には格子状の構造体62が配設されている。そして、レシーバ本体61と格子状の構造体62とで囲まれた空間に受熱管42が配設されており、開口部75の格子状の構造体62を通して導入された反射光によって受熱管42内の熱媒体63が加熱される仕組みになっている。
なお、全体の形状としては、図19に示すように例えば長細い形状をしており、レシーバ65が受光ライン3上に設置される場合には長手方向が東西方向に沿うようにして設置される。この場合、短手方向は南北方向に沿うことになる。
このレシーバ本体61の形状は特に限定されず、下面等に開口部75を有するキャビティ型のものであれば良い。レシーバ本体61の形状の例を図20に示す。図20の各々はレシーバ本体61の横断面図である。図20(A)〜(F)のいずれのレシーバ本体においても、内部が中空になっており、下面に開口部75が形成されている。
一方、図20(B)では、側壁は上壁に対し直角に下方に向かって延びている。
また、図20(C)では、側壁は内側に向かって傾斜するように設けられている。
また、図20(E)では、フラスコを逆さにした形状になっている。
また、図20(F)では半円形の壁と下壁を有しており、下壁は半円形の壁の端部から延びており、下面側の一部を覆っている。
格子状の構造体62の具体的な形状は特に限定されず、格子の隙間から反射光を通過させてレシーバ本体61の内部に導入できるものであれば良い。特には、反射光をレシーバ本体61の内部に効率良く導入することができ、一方で、レシーバ本体61の内部からの再放射や熱エネルギーを外部へ逃がしにくいような構造のものとすると良い。格子の太さ、格子間の隙間の大きさ等、適宜決定することができる。
また、材質も特に限定されず、適宜決定することができる。例えばセラミックスとすることができる。セラミックスであれば、反射光の照射によって格子状の構造体62自体も温められ、レシーバ本体61の内部あるいは受熱管42へ向けて赤外線を放射することができ、それらを加熱することができる。
格子状の構造体による、外部への熱エネルギーの流出を防ぐ仕組みを図21に示す。図21に示すように、再放射は受熱管42等から種々の方向に向かって放射される。一部は、格子状の構造体62の隙間に対して平行な方向に放射されて外部へ逃げるものの、他の大部分は、格子状の構造体62により遮ることができ、レシーバ本体61の内部に熱エネルギーを留めておくことができる。
このように、格子状の構造体62によって、反射光をレシーバ本体61内に導入して受熱管42に照射できるとともに、加熱された受熱管42等から外部への再放射による熱エネルギーの損失を抑制することが可能である。
受熱管42の本数は特に限定されず、1本以上配設されていれば良い。レシーバ本体61内の容量、開口部75の大きさおよび反射光の照射範囲等に応じて適宜決定することができる。また太さも特に限定されず、例えば直径(外径)3cm程度のものとすることができる。受熱管42同士の間隔も特に限定されず、例えば1cm程度とすることができる。
図1、19のように南北方向に並列に設定した複数本の反射ライン2上に、ヘリオスタット機構7を備えた複数枚の反射鏡4を設置するとともに、反射ライン2に直交して(すなわち東西方向)上方の定位置に設定した1本以上の受光ライン3上に、各々、キャビティ型レシーバ65を1基設置する。このようなクロスリニア型の方式で集熱するのであれば、受熱管42内の熱媒体63を効率良く加熱することができ、550℃以上、さらには700℃以上の高温にまで加熱し易い。
(実施例)
図1に示すような本発明のクロスリニア型の太陽熱集熱装置を用いて太陽光を集光して受熱管内の媒体を温めるシミュレーションを行った。シミュレーションの条件を以下のように設定した。
1本の受光ラインを設定してレシーバを設置し(地上から20mの高さ)、80本の反射ライン上に(ライン間の距離は1.5m)、一列あたり30枚の反射鏡(大きさは1.5m×1.5m)を設置した(全反射鏡の面積は5400m2)。
また、反射鏡は全てレシーバに対して北側に配置した。レシーバに近い側の第一番目の反射鏡の先端とレシーバとの水平方向の距離が5mになるようにした。
反射鏡の角度調整は、図1の東西角度調整手段および南北角度調整手段を用いた。内蔵の、暦および真太陽時に応じた太陽の動きに対する各反射鏡の角度調整データに基づいて、回転リングの回転、微調整手段の回動用アクチュエータの回動用アームの前進後退運動、アクチュエータのアームの前進後退運動を制御して反射鏡の角度調整を行った。
ブロッキング(反射鏡同士による反射光の遮り)は0〜0.2(すなわち2割以下)とした。
また、日時や場所としては、春分の午前10時で、赤緯36.8401632度(スペインアルメリア)とした。
従来の線形フレネル型(12列の反射ラインおよび受光ラインが共に南北方向)の太陽熱集熱装置を用いて太陽光を集光して受熱管内の媒体を温めるシミュレーションを行った。シミュレーションの条件を以下のように設定した。
また、反射鏡同士の間隔を1.5mとすることにより、ブロッキングの割合が実施例とほぼ同様になるようにした。
なお、日時や場所は実施例と同様にした。
東西角度調整手段の微調整手段を備えていないこと以外は実施例1と同様の太陽熱集熱装置を用いた。そして、実施例1とは異なり、回転リングの回転、アクチュエータのアームの前進後退運動のみを制御して反射鏡の角度調整を行い、太陽光を集光して受熱管内の媒体を温めるシミュレーションを行った。
このように本発明は、従来の太陽熱集熱装置に比べ、極めて効率良く、太陽光を集光して集熱を行うことが可能である。
3、3A…受光ライン、 4、4A1〜4A6…反射鏡、
5、55、65…レシーバ、
6…反射面、 7…ヘリオスタット機構、 8…東西角度調整手段、
9…南北角度調整手段、 10…回転リング、 11…フレーム、
12…ローラー、 13…モーター、 14…アーム、 15…アクチュエータ、
16、36…中央制御装置、 17…連結部材、
18…微調整手段、 19…回動用部材、 20…回動用アクチュエータ、
21…回動用軸棒、 22…回動用アーム、
31…撮像装置、 32…演算処理装置、 33…画像処理装置、
34…CCDカメラ、
41…長箱体、 42…受熱管、 43…上壁、 44…側壁、
44A、44A1、44A2…長手側の側壁部、 44B…短手側の側壁部、
45、45A〜45D、75…開口部、 46…隙間、 47…太陽光吸収面、
48A、48B…断熱材、 49…赤外線反射面、 50…セラミックハニカム、
51…管、 52、52A〜52C…蓋、
61…レシーバ本体、 62…格子状の構造体、 63…熱媒体。
Claims (6)
- 複数本の反射ラインと、1本以上の受光ラインとを有する太陽熱集熱装置であって、
前記複数本の反射ラインは、南北方向に並列に設定されたものであり、各列の反射ライン上には太陽光を反射する複数枚の反射鏡が設置されており、該複数枚の反射鏡は太陽の動きに追従させて反射面の角度を調整するヘリオスタット機構を備えており、
該ヘリオスタット機構は、前記複数枚の反射鏡の反射面を東西方向に個別に角度調整可能な東西角度調整手段と、南北方向に個別に角度調整可能な南北角度調整手段を有しており、
前記1本以上の受光ラインは、前記複数本の反射ラインに直交して上方の定位置に設定されたものであり、各受光ライン上には1基のレシーバが設置されており、該レシーバは前記複数枚の反射鏡からの太陽光の反射光の熱を集熱するものであることを特徴とする太陽熱集熱装置。 - 前記東西角度調整手段は、回転リングと微調整手段とを有し、
前記回転リングは前記複数枚の反射鏡とフレームを介して連結されており、前記回転リングの回転により前記フレームを介して1本の反射ライン上にある前記複数枚の反射鏡の反射面の角度が同時に調整されるものであり、かつ、前記微調整手段は前記複数枚の反射鏡毎にそれぞれ配置されており、該微調整手段により、前記回転リングの回転により同時に調整された複数枚の反射鏡の反射面の角度が、各々の反射鏡の位置に応じて個別に追加微調整されるものであり、
前記南北角度調整手段は、アクチュエータを有し、
該アクチュエータは前記反射鏡毎にそれぞれ配置され、各アクチュエータはアームを有し、該アームと前記反射鏡とが連結されており、前記アームの前進後退運動により各反射鏡の反射面の角度が個別に調整されるものであることを特徴とする請求項1に記載の太陽熱集熱装置。 - 前記各列の反射ライン上にある前記複数枚の反射鏡を支持して連結する連結部材を有しており、
該連結部材が、南北方向において、一端が他端よりも相対的に上方に位置するよう傾けて配設されていることで、該連結部材により支持された前記複数枚の反射鏡は、前記一端の側に設置された反射鏡が前記他端の側に設置された反射鏡よりも相対的に上方に位置しているものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の太陽熱集熱装置。 - 前記複数枚の反射鏡をそれぞれ撮影して各反射鏡の実画像を取得する撮像装置と、
前記レシーバに太陽光を反射させるため反射面が理想角度に調整された場合の各反射鏡の理想画像を、実際の太陽の位置からシミュレーションにより取得する演算処理装置と、
前記各反射鏡の実画像と理想画像とを比較して画像ズレを求める画像処理装置と、
前記撮像装置、前記演算処理装置、前記画像処理装置、前記ヘリオスタット機構を制御する中央制御装置とをさらに備えており、
前記ヘリオスタット機構は、前記画像ズレに基づいて、前記中央制御装置により制御されて、前記各反射鏡の反射面の角度を理想角度に調整するものであり、かつ、暦および真太陽時に応じた太陽の動きに対する各反射鏡の角度調整データを内蔵しており、該内蔵データに基づいて、前記理想角度に調整された各反射鏡の反射面の角度を調整するものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の太陽熱集熱装置。 - 前記レシーバはキャビティ型のものであり、
該キャビティ型レシーバは、中空の長箱体と、該長箱体内に配設された1本以上の受熱管とを備えており、
前記長箱体は、上壁と、該上壁とつながり下方に延びる側壁とで前記1本以上の受熱管を囲っているものであり、かつ、前記側壁のうち長手側の側壁部が内側に向かって傾斜していることにより前記長箱体は下面に向かって窄まっており、該窄まった下面に開口部が形成されたものであり、
前記長箱体の長手方向が東西方向と平行になるように長箱体が設置されており、
前記複数枚の反射鏡からの太陽光の反射光が前記開口部から前記長箱体内に導入されて前記受熱管に照射されて太陽熱が集熱されるものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の太陽熱集熱装置。 - 前記レシーバはキャビティ型のものであり、
該キャビティ型レシーバは、前記複数枚の反射鏡からの太陽光の反射光を内部に導入するための開口部が形成されたレシーバ本体と、前記開口部に配設された格子状の構造体とを有しており、かつ、該格子状の構造体と前記レシーバ本体とで囲まれた空間に1本以上の受熱管が配設されたものであり、
前記格子状の構造体を通して前記太陽光の反射光が前記受熱管に照射されて、該受熱管内の熱媒体が550℃以上に加熱されるものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の太陽熱集熱装置。
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