JP6552285B2 - 車載表示装置及び車両後方映像表示方法 - Google Patents

車載表示装置及び車両後方映像表示方法 Download PDF

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Description

本発明は、自車両の車外後方を撮影する車載カメラによる後方映像を表示する車載表示装置及び車両後方映像表示方法に関する。
車両内部に設けたバックミラー(又は「ルームミラー」)は、車両の外部後方を運転者が視認するための自動車部品であり、一般に平面鏡(又は凸面鏡)である光学ミラーとこの光学ミラーを車内に固定する器具とで形成されている。近年、平面鏡等を使用したバックミラーに替えて、車載カメラによる車両後方等の撮影映像をディスプレイに表示した電子ミラーが提案されている。電子ミラーでは、従来の光学ミラーの死角や夜間識別困難さの解消が期待され(カメラ効果)、かつディスプレイを使った多彩な表現が可能なため、センシング技術と組み合わせることで、後方接近車両警告や死角車両警告を実現することができる(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の車両の後側方撮影装置では、接近車両との距離と速度差により当該接近車両にマーカー表現(枠線等)をすることにより、後方接近車両による危険度を警告することができる。
特開2013−207747号公報
以下、従来の電子ミラーに表示された映像について、図5及び図6を参照して説明する。図5に示すように、自車両後部に設置した車載カメラ(不図示)による後方撮影映像を表示するバックミラー(電子ミラー)としての表示画面を有する表示部100には、道路101aを走行する後方走行車両102aを示す後方映像103aが表示されている。後方走行車両102aには、自車両(不図示)に所定範囲の距離及び速度で接近するときの運転者に対する注意表示としての枠線表示105aが重畳表示されている。また、表示部100の左右には、後述するように後方死角の位置を走行する後方走行車両の存在を示すためのアイコン表示を行う左インジケータ107a、右インジケータ107bが設けられている。
後方走行車両102aがさらに自車両に接近すると、後方映像103bでは上記枠線表示105aよりも太線による太枠線表示105bが警告表示として車体の周囲に重畳表示される。その後、後方走行車両102aが自車両の右後方の死角位置となると、後方映像103cには表示されないため、死角位置に車両が存在する旨の表示として、右インジケータ107bに車両アイコン111と、後方映像103b上に車両間距離を伸縮する棒状グラフ112とで表示する。
図6に示す後方映像103dには、道路101bを走行する2台の後方走行車両102b、102cが自車両に接近すると、自車両により近い後方走行車両102bが所定範囲の距離及び速度で接近するときに、後方走行車両102bに注意表示としての枠線表示105aが重畳表示される。更に後方映像103eに示すように、後方走行車両102b、103cが自車両により接近すると、後方走行車両102bには警告表示105bが、後方走行車両102cには注意表示105aが重畳表示されている。その後、後方映像103fに示すように、後方走行車両102bがより接近して自車両の右後方の死角位置に入ると、右インジケータ107bに車両アイコン111と、後方映像103f上に車両間距離を伸縮する棒状グラフ112が表示される。また、接近した後方車両102cには警告表示105が重畳表示されている。
上記図5、図6に示すように、従来のバックミラー(電子ミラー)は、接近車両が自車両の側後方の死角位置に入り、バックミラーに表示されないときには、インジケータにアイコンを表示した警告等が可能であるものの、バックミラーの左右にインジケータ設置のスペースを確保しなければならず、また、インジケータに示すアイコンでは十分に視認することができないという問題がある。特に、アイコン表示と共に後方映像に注意表示又は警告表示がなされたときには、インジケータに示されたアイコン表示の視認性が弱く、死角車両の認知性に欠けるものとなる。さらに、自車両の側後方を表示する側後方映像を追加表示する表示部を増設することも考えられるが、設置スペースが広範となり使い勝手が悪い。また、バックミラーに追加表示すると後方映像と側後方映像とが混ざり、視認性が悪いものとなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、自車両の後方撮影映像に表示されない死角位置の後方車両の存在を所定表示よって視認可能な車載表示装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明に係る車載表示装置は、自車両の車外後方映像を表示する後方映像表示部と、該後方映像表示部に前記後方映像を表示させる後方映像表示制御手段と、前記後方映像に表示され、自車両に対して所定距離内に接近する所定速度以上の後続車両に対して所定の接近表示を重畳表示する接近表示重畳表示手段と、を有する車載表示装置であって、前記後方映像に表示されない、前記自車両の所定後方領域を走行する非表示後続車両を検出する非表示後続車両検出手段と、該非表示後続車両検出手段により検出された前記非表示後続車両の存在を示す車両存在表示を前記後方映像に重畳表示する車両存在表示重畳表示手段と、を有し、前記車両存在表示重畳表示手段は、前記車両存在表示として前記非表示後続車両の前輪及び後輪の少なくともいずれかの軌跡を前記後方映像に重畳表示する構成となる。
このような構成によれば、後方映像表示部の画面上の後方映像に表示されない、所定後方領域を走行する非表示後続車両を検出したときに、この非表示後続車両の存在を示す車両存在表示を後方映像に重畳表示するので、インジケータ等での表示を要することなく、非表示後続車両の存在を後方映像上で運転者に視認させることができる。上記所定後方領域には、自車両の側後方死角領域等が含まれる。さらに、非表示後続車両を検出したときに、その前輪及び後輪の少なくともいずれかの軌跡を後方映像に表示することで、非表示後続車両の存在とその位置を後方映像で確認することができる。すなわち、車輪の通った跡である軌跡を表示することで、自車両の左右側後方の死角のいずれに位置するかの判断が可能となる。
本発明に係る車載表示装置において、前記車両存在表示重畳表示手段は、更に前記車両存在表示として前記非表示後続車両の残像の一部を前記前輪又は後輪の軌跡に重畳表示する構成とすることができる。
このような構成によれば、非表示後続車両の前輪及び後輪の少なくともいずれかの軌跡に加えて非表示後続車両の残像の一部を後方映像に重畳表示するので、非表示後続車両の存在と位置との確認がより確実となる。非表示後続車両の残像の一部には、車両本体の一部の残像の他、車両の尾灯の照射残像も含まれる。
本発明に係る車載表示装置において、前記非表示後続車両検出手段は、後方の所定範囲を撮影する車載カメラとは異なる範囲を撮影する他の車載カメラによる撮影映像に基づいて前記非表示後続車両を検出する構成とすることができる。
このような構成によれば、後方映像を提供する車載カメラの死角位置にある非表示後続車両を撮影する他の車載カメラによる撮影映像を解析することで、非表示後続車両の検出をすることができる。なお、他の車載カメラによる撮影映像の解析に代えて、赤外線センサ、超音波センサにより直接に非表示後続車両を検出しても良い。
本発明に係る車載表示装置において、前記接近表示重畳表示手段は、前記後続車両の所定の段階的な接近距離に応じて、前記接近表示を変化させる構成とすることができる。
このような構成によれば、後続車両の近接表示を所定の段階的な接近距離に応じて変化させることで、注意表示、警告表示等とすれば、運転者にとって必要な後続車両情報を得ることができる。このような接近表示の後続車両の存在を把握できるので、その後死角位置を走行する非表示後続車両の予測もできる。
さらに上記課題を解決するために、本発明に係る車両後方映像表示方法は、自車両の車外後方映像を表示する後方映像表示ステップと、前記後方映像に表示され、自車両に対して所定距離内に接近する所定速度以上の後続車両に対して所定の接近表示を重畳表示する接近表示重畳表示ステップと、を有する車両後方映像表示方法であって、前記後方映像に表示されない、前記自車両の所定後方領域を走行する非表示後続車両を検出する非表示後続車両検出ステップと、検出された前記非表示後続車両の存在を示す車両存在表示を前記後方映像に重畳表示する車両存在表示重畳表示ステップと、を有し、前記車両存在表示重畳表示ステップは、前記車両存在表示として前記非表示後続車両の前輪又は後輪の軌跡を前記後方映像に重畳表示する構成となる。
本発明に係る車両後方映像表示方法において、前記車両存在表示重畳表示ステップは、更に前記車両存在表示として前記非表示後続車両の残像の一部を前記前輪又は後輪の軌跡に重畳表示する構成とすることができる。
本発明に係る車両後方映像表示方法において、前記非表示後続車両検出ステップは、後方の所定範囲を撮影する車載カメラとは異なる範囲を撮影する他の車載カメラによる撮影映像に基づいて前記非表示後続車両を検出する構成とすることができる。






本発明に係る車両後方映像表示方法において、前記接近表示重畳表示ステップは、前記後続車両の所定の段階的な接近距離に応じて、前記接近表示を変化させる構成とすることができる。
本発明によれば、後方映像表示部の画面上の後方映像に表示されない、所定後方領域を走行する非表示後続車両を検出したときに、この非表示後続車両の存在を示す車両存在表示を後方映像に重畳表示するので、別途にインジケータ等での表示を要することなく、非表示後続車両の存在を後方映像上で運転者に容易に視認させることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る車載表示装置を含む車載機器の構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示す車載表示装置の処理ユニットによる処理手順を示すフローチャートである。 図3は、本実施形態における後方映像表示部に表示される車両後方映像を示す概略図(その1)である。 図4は、本実施形態における後方映像表示部に表示される車両後方映像を示す概略図(その2)である。 図5は、従来の後方映像表示部に表示される車両後方映像を示す概略図(その1)である。 図6は、従来の後方映像表示部に表示される車両後方映像を示す概略図(その2)である。
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る車載表示装置10は、後方映像表示部が接続された車載機器11の一部として構成される。
図1において、車載機器11は、コンピュータユニット(例えば、CPU、RAM、ROM、I/Oインターフェース及びバス等)によって構成される処理ユニット12を有する。処理ユニット12には、各種音源及び映像源(例えば、CD及びDVD)の再生処理が可能なAVユニット15及び自車両のナビゲーションが可能なナビゲーションユニット16が接続されている。また、処理ユニット12には、出力回路17を介してスピーカ18が接続されている。これによって、AVユニット15及びナビゲーションユニット16による処理に係る音声信号について出力回路17を経由してスピーカ18から音声として出力可能となっている。また、後述するように非表示後続車両の存在を示す車両存在表示の際に、警告音を発生させることも可能となる。加えて、処理ユニット12には、AVユニット15及びナビゲーションユニット16において利用する楽曲情報及び地図情報等の各種情報を記憶可能な記憶部20(例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等)と、LCD等によって構成される各種処理に伴う映像等を表示する表示部21と、表示部21上にタッチパネル形式にて形成される各種処理に必要な指示が入力可能な操作部22とが接続されている。なお、操作部22には、上記タッチパネル形式によるソフトキーのほか物理キーによるハードキーを含めることができる。
また、処理ユニット12には、自車両の外部を撮影する車載カメラ25(25a、25b、25c、25d)がケーブル等を介して接続されている。車載カメラ25aは自車両の後方を、車載カメラ25bは自車両の右側方、車載カメラ25cは自車両の左側方、車載カメラ25dは自車両の前方、の所定範囲を撮影する。車載カメラ25(25a〜25d)による撮影映像は、例えば自車両の後進駐車等における周囲の確認のために、表示部21に表示される。さらに、処理ユニット12には、車載カメラ25aにより撮影された自車両の後方映像を表示するための後方映像表示部27が接続されている。後方映像表示部27は、LCD等によって構成される表示画面と、該表示画面を自車両内の所定位置(例えば、運転席上部)に設けるための器材等から成り、いわゆる電子ミラーとして、従来の光学ミラーから成るバックミラーに替わるものである。本実施形態では、処理ユニット12、記憶部20、後方映像表示部27により車載表示装置10を構成する。
車載表示装置10において、処理ユニット12は図2に示すような手順にて処理がなされる。以下、処理手順を示す図2、及び後方映像表示部27に表示される車両後方映像の概略を示す概略図である図3、図4を参照して車載表示装置10の動作を説明する。
図2において、処理ユニット12は、ACCスイッチON又はエンジン作動により、自車両の外後方を撮影する車載カメラ25aによる後方映像を後方映像表示部27の画面に表示する(後方映像表示制御手段)。処理ユニット12は、後方画像の解析により自車両の後方を自車両の速度よりも、例えば速度差15(km/時)以上の速度で接近し、かつ自車両から150m以内に走行する後続車両の有無を検出する(S11)。処理ユニット12は、記憶部20に記憶された所定の画像解析プログラムを実行して、上記条件に合致する後続車両の有無を検出する。
処理ユニット12は、自車両の後方を自車両の速度よりも速度差15(km/時)以上の速度で接近し、かつ自車両から150m以内に走行する後続車両を検出すると(S11のYES)、図3に示す後方映像表示部27に表示される後方映像31a上の当該後続車両33aに第1表示として所定の注意表示35(35a、35b)を重畳表示する(S12:接近表示重畳表示手段)。注意表示35は、後続車両33aのフロント部の左右に所定輝度の円形表示を重畳表示する。このような重畳表示として、例えば、AR(Augmented Reality:拡張現実)と称する機能を実現するアプリケーションを実行して、上記後方映像上に付加情報として上記注意表示を重畳することができる。これにより、運転者等は自車両に対して所定速度差(15km/時)以上で接近し、かつ150m以内にある後続車両の存在を後方映像表示部27で視認することができる。
第1表示の対象となる後続車両33aを検出しなかったとき(S11のNO)、又は第1表示である注意表示35(S12)を行った後、処理ユニット12は、さらに上記速度差(15km/時)以上で接近し、かつ自車両との距離が80m以内となる後続車両の有無を検出する(S13)。上記した後方映像31a上の後続車両33aが更に接近した場合の他、第1表示の対象外であった上記速度差(15km/時)以下の後続車両が速度を急に上げて速度差15km/時以上で距離80m以内となる場合も考慮したものである。
処理ユニット12は、自車両の後方を自車両の速度よりも速度差15(km/時)以上の速度で接近し、かつ自車両から80m以内に走行する後続車両を検出すると(S13のYES)、図3に示す後方映像表示部27に表示される後方映像31b上の当該後続車両33bに第2表示として所定の警告表示36(35a、35b)を重畳表示する(S14:接近表示重畳表示手段)。警告表示36は、後続車両33aのフロント部の左右に所定輝度の円形表示を重畳表示するもので、上記した第1表示としての注意表示35よりも、より大きいサイズで輝度もより高い円形表示(AR機能等による付加情報の重畳表示)である。これにより、運転者等は自車両に対して所定速度差(15km/時)以上で接近し、かつ80m以内にある要注意の後続車両の存在を後方映像表示部27から視認することができる。
第2表示の対象となる後続車両33bを検出しなかったとき(S13のNO)、又は第2表示である警告表示36(S14:接近表示重畳表示手段)を行った後、処理ユニット12は、後方映像表示部27の後方映像に表示されない、自車両の後側方のいわゆる死角位置における非表示後続車両の有無を検出する(S15:非表示後続車両検出手段)。上記した後方映像31b上の後続車両33bが更に接近して上記死角位置に移動した場合の他、第2表示の対象外であった上記速度差(15km/時)以下の後続車両が上記死角位置に移動した場合も考慮したものである。
自車両の後側方の死角位置における非表示後続車両の有無について、処理ユニット12は、記憶部20に記憶された所定の画像解析プログラムを実行し、車載カメラ25b、25cによる左右側方の撮影映像の解析を行い、死角位置の非表示後続車両の有無を検出することができる(非表示後続車両検出手段)。また、車載カメラの撮影画像の解析に代えて、赤外線センサ又は超音波センサ等によって直接死角位置における非表示後続車両の検出を行うことも可能である。
図3の後方映像31cに示すように、処理ユニット12は、自車両の後側方の死角位置において非表示後続車両を検出したときは(S15のYES)、第3表示としての当該後続車両の車両軌跡38a及び尾灯残像39aを、上記したAR機能による付加情報として重畳表示する(S16:車両存在表示重畳表示手段)。図3の後方映像31cでは、上記した後方映像31bにおける後続車両33bが進路変更により自車両右側の後側方の死角位置に移動したことから、当該移動による車輪(タイヤ)の痕跡である車両軌跡38aと尾灯の残像39aとを重畳表示したものである。これにより、死角位置にある非表示後続車両自体は後方映像31cに表示できなくとも、車両軌跡38aと尾灯の残像39aとを重畳表示することで、運転者は電子ミラーとしての後方映像表示部27にて自車両の死角位置における非表示後続車両の存在を十分に視認することができる。なお、車両軌跡38aと尾灯の残像39aとは、運転者等に十分な注意を喚起させるために、所定以上の高さの輝度で、赤色等の目立つ色で表示することが好ましい。また、車両軌跡38aは、その太さ、長さ等を予め設定されている。さらに、尾灯の残像39aにかえて、非表示車両の一部(後部等)の残像を表示してもよい。
第3表示の対象となる非表示後続車両を検出しなかったとき(S15のNO)、又は第3表示である車両軌跡38aと尾灯の残像39aとの重畳表示を行った後、処理ユニット12は、エンジン停止又はACCスイッチOFF等を検出したときは、後方映像表示部27への後方映像の表示を終了し(S17のYES)、上記以外のときは後方映像の表示を続行し(S17のNO)、繰り返し上記第1表示〜第3表示を行うために後続車両の検出を所定時間毎に繰り返し行い、上記検出により第1表示〜第3表示を更新表示する。
また、図4に示すように、2台の後続車両が自車両に接近するときを説明する。図4の後方映像31dでは、処理ユニット12は、後続車両33b、33cのうち、後続車両33bが自車両との速度差が時速15(km/時)以上で、かつ距離150m以内に接近と検出したので、後続車両33cに第1表示である注意表示35(35a、35b)を重畳表示する(AR機能による重畳表示等)。次に、後方映像31eでは、処理ユニット12は、後続車両33cが自車両との速度差が時速15(km/時)以上で、かつ距離80m以内に接近と検出したので、後続車両33bに第2表示である警告表示36(36a、36b)を重畳表示し(AR機能による重畳表示等)、さらに後続車両33dが自車両との速度差が時速15(km/時)以上で、かつ距離150m以内に接近と検出したので、後続車両33dに第1表示である注意表示35(35a、35b)を重畳表示した。注意表示35と警告表示36とでは、警告表示36の方が表示のサイズが大きく及び輝度が高いので、運転者等は両方の表示が併存したときでも、十分にその差異を容易に視認することができる。
次に、図4の後方映像31fでは、後続車両33cがさらに自車両に接近して、自車両の右後側方の死角位置に入り表示範囲外となったことから、処理ユニット12は、第3表示としての非標示後続車両33cの車両軌跡38b及び尾灯残像39bを、上記したAR機能による付加情報として重畳表示する。また、処理ユニット12は、後続車両33dが自車両との速度差が時速15(km/時)以上で、かつ距離80m以内に接近と検出したので、後続車両33cに第2表示である警告表示36(36a、36b)を重畳表示した(AR機能による重畳表示等)。この場合、第3表示である車両軌跡38及び尾灯残像39と、第2表示である警告表示36とが同時に後方映像31fに表示されているが、車両軌跡38は所定の太さの線図で示され、かつ尾灯残像39も併せて表示されることから、従来のインジケータにおけるアイコン表示よりも明確に示されるので、たとえ警告表示36と並存しても十分に視認することができる。
上記したように、本発明の実施形態に係る車載表示装置によれば、接近する後続車両が自車両の死角位置に至り、後方映像表示部での後方映像に表示されないときでも、当該後続車両の軌跡等の車両存在表示を後方映像に表示するので、非表示後続車両を車載表示装置の後方映像で容易に視認することができる。なお、本実施形態では、車載表示装置10は、後方映像表示部27が接続された車載機器11の一部として構成されているが、車載機器11を利用せずに、処理ユニット、記憶部、後方映像表示部の組み合わせで実現することもできる。また、上記車両存在表示については、実施形態において、後続車両の軌跡及び尾灯の残像としたが、これに限定するものでなく何れか一方でもよく、また尾灯の残像にかえて、非表示後続車両の車体(全体又は一部)の残像を表示しても良い。さらに、上述したように、接近表示(注意表示、警告表示)を速度差及び接近距離により段階的に定めているが、これに限定するものではなく、例えば接近距離に基づいて段階的に定めても良い。また、速度差(15km/時)、接近距離(150m、80m)は説明を容易にするために設定した数値であり、これに限定するものではない。
以上、説明したように、本発明に係る車載表示装置は、後方映像表示部の後方映像に表示されない、所定後方領域を走行する非表示後続車両を検出したときに、車両存在表示を後方映像に重畳表示するので、非表示後続車両の存在を後方映像上で運転者に視認させることができるという効果を奏し、自車両の車外後方を撮影する車載カメラによる後方映像を表示する車載表示装置として有用である。
10 車載表示装置
11 車載機器
12 処理ユニット
15 AVユニット
16 ナビゲーションユニット
17 出力回路
18 スピーカ
20 記憶部
21 表示部
22 操作部
25(25a、25b、25c、25d) 車載カメラ
27 後方映像表示部
31(31a、31b、31c、31d、31e、31f) 後方映像
33(33a、33b、33c、33d) 後続車両
35(35a、35b) 注意表示(第1表示)
36(36a、36b) 警告表示(第2表示)
38(38a、38b) 車両軌跡(第3表示)
39(39a、39b) 尾灯残像(第3表示)

Claims (8)

  1. 自車両の車外後方映像を表示する後方映像表示部と、該後方映像表示部に前記後方映像を表示させる後方映像表示制御手段と、前記後方映像に表示され、自車両に対して所定距離内に接近する所定速度以上の後続車両に対して所定の接近表示を重畳表示する接近表示重畳表示手段と、を有する車載表示装置であって、
    前記後方映像に表示されない、前記自車両の所定後方領域を走行する非表示後続車両を検出する非表示後続車両検出手段と、
    該非表示後続車両検出手段により検出された前記非表示後続車両の存在を示す車両存在表示を前記後方映像に重畳表示する車両存在表示重畳表示手段と、を有し、
    前記車両存在表示重畳表示手段は、前記車両存在表示として前記非表示後続車両の前輪及び後輪の少なくともいずれかの軌跡を前記後方映像に重畳表示する車載表示装置。
  2. 前記車両存在表示重畳表示手段は、更に前記車両存在表示として前記非表示後続車両の残像の一部を前記前輪又は後輪の軌跡に重畳表示する請求項に記載の車載表示装置。
  3. 前記非表示後続車両検出手段は、後方の所定範囲を撮影する車載カメラとは異なる範囲を撮影する他の車載カメラによる撮影映像に基づいて前記非表示後続車両を検出する請求項1又は2に記載の車載表示装置。
  4. 前記接近表示重畳表示手段は、前記後続車両の所定の段階的な接近距離に応じて、前記接近表示を変化させる請求項1乃至3のいずれかに記載の車載表示装置。
  5. 自車両の車外後方映像を表示する後方映像表示ステップと、前記後方映像に表示され、自車両に対して所定距離内に接近する所定速度以上の後続車両に対して所定の接近表示を重畳表示する接近表示重畳表示ステップと、を有する車両後方映像表示方法であって、
    前記後方映像に表示されない、前記自車両の所定後方領域を走行する非表示後続車両を検出する非表示後続車両検出ステップと、
    検出された前記非表示後続車両の存在を示す車両存在表示を前記後方映像に重畳表示する車両存在表示重畳表示ステップと、を有し、
    前記車両存在表示重畳表示ステップは、前記車両存在表示として前記非表示後続車両の前輪又は後輪の軌跡を前記後方映像に重畳表示する車両後方映像表示方法。
  6. 前記車両存在表示重畳表示ステップは、更に前記車両存在表示として前記非表示後続車両の残像の一部を前記前輪又は後輪の軌跡に重畳表示する請求項に記載の車両後方映像表示方法。
  7. 前記非表示後続車両検出ステップは、後方の所定範囲を撮影する車載カメラとは異なる範囲を撮影する他の車載カメラによる撮影映像に基づいて前記非表示後続車両を検出する請求項5又は6に記載の車両後方映像表示方法。
  8. 前記接近表示重畳表示ステップは、前記後続車両の所定の段階的な接近距離に応じて、前記接近表示を変化させる請求5乃至7のいずれかに記載の車両後方映像表示方法。
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