JP6550964B2 - 光処理装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント基板製造工程におけるスミアの除去(デスミア)処理などに用いられる光処理装置およびその製造方法に関する。
従来、例えば、半導体や液晶等の製造工程におけるレジストの光アッシング処理、ナノインプリント装置におけるテンプレートのパターン面に付着したレジストの除去処理、液晶用のガラス基板やシリコンウエハなどのドライ洗浄処理、プリント基板製造工程におけるスミアの除去(デスミア)処理などに用いられる光処理装置および光処理方法として、紫外線を用いた光処理装置および光処理方法が知られている。特に、エキシマランプなどから放射される真空紫外線により生成されるオゾンや酸素ラジカル等の活性種を利用した装置や方法は、より効率良く短時間で所定の処理を行うことができることから、好適に利用されている。
例えば特許文献1では、ビアホールのデスミア処理方法として、基板に紫外線を照射する方法が提案されており、酸素を含む雰囲気下で、ビアホールを形成した基板に紫外線を照射することが提案されている。酸素に紫外線を照射すると、オゾンや酸素ラジカルなどの活性種が発生する。スミアは、これらの活性種と結合し、二酸化炭素や水蒸気となって除去される。
特開2014−239181号公報
上記のように、酸素に紫外線を照射するとオゾンが発生する。このオゾンは、スミア除去に寄与するものであるが、オゾンは濃度が10%以上となると爆発のおそれがある。したがって、デスミア処理を行う処理室内のオゾン濃度は、10%を下回るように制御する必要がある。
そのためには、上記の処理室内のオゾン濃度をセンサ等によって検出し、オゾン濃度が10%を超えないようにフィードバック制御することが考えられる。しかしながら、この場合、オゾン濃度を検出するための検出手段やオゾン濃度を調整するための調整手段等、具体的な手段を設けることになり、コストアップにつながる。
そこで、本発明は、簡便な構成でオゾン爆発を防止することができる光処理装置およびその製造方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る光処理装置の一態様は、紫外線を発する光源部と、被処理物体が、酸素を含む処理気体の雰囲気中で前記光源部から発せられた前記紫外線に曝される紫外線処理領域を有する処理部と、前記紫外線処理領域に前記処理気体を供給する給気部と、前記紫外線処理領域から前記処理気体を排出する排気部と、を備え、前記給気部は、前記紫外線処理領域に連通し、当該紫外線処理領域に前記処理気体を供給する給気路を備え、前記給気路は、前記紫外線処理領域に供給する前に前記処理気体を加熱する加熱空間を備え、前記加熱空間の流路面積は、当該加熱空間と前記紫外線処理領域との間を連通する前記給気路の流路面積よりも大きく設定されており、前記加熱空間は、前記処理気体を滞留させて加熱する。
ここで、「処理気体」とは、被処理物体を処理する気体であって、紫外線に曝されることで処理能力を得る気体である。代表例としては、酸素がある。酸素が紫外線に曝されると、酸素ラジカル(活性種)やオゾンが発生して被処理物体の表面や付着物を酸化する。
本発明に係る光処理装置によれば、処理気体を加熱してから紫外線処理領域に供給する。処理気体(酸素)に紫外線照射を行った場合に発生するオゾンの濃度の上限値は、処理気体(酸素)が高温であるほど低くなる。したがって、加熱された処理気体を紫外線処理領域に流入することで、紫外線処理領域内のオゾン濃度が高くなりすぎることを防止することができ、オゾン爆発を防止して安全性を確保することができる。
また、加熱空間の流路面積は、当該加熱空間と紫外線処理領域との間を連通する給気路の流路面積よりも大きく設定されているので、確実に加熱空間に処理気体を滞留させることができ、処理気体を十分に加熱することができる。
また、上記の光処理装置において、前記紫外線処理領域は、前記被処理物体が加熱されながら保持されて、前記処理気体の雰囲気中で前記紫外線に曝される領域であり、前記給気路は、前記紫外線処理領域に供給する前記処理気体を、前記加熱空間にて前記紫外線処理領域における加熱温度まで加熱してもよい。これにより、紫外線処理領域に流入された処理気体によって紫外線処理領域に配置された被処理物体の温度が変化することを防止することができる。すなわち、被処理物体表面での温度むらが抑制されるため、処理速度が均一となり、最終的な処理むらを抑制することができる。
さらに、上記の光処理装置において、前記処理部は、加熱機構によって加熱され、前記被処理物体を加熱しながら保持するステージを備え、前記加熱空間は、前記ステージに形成されていてもよい。これにより、ステージの熱を利用して加熱空間を加熱することができる。したがって、処理気体を加熱するための熱源を別に設ける必要がなく、その分のコストを削減することができると共に、装置の大型化も抑制することができる
また、上記の光処理装置において、前記給気部および前記排気部は、前記紫外線処理領域を、前記被処理物体の表面に沿って流れる前記処理気体の流動方向に挟んで対向配置され、前記加熱空間は、前記表面に平行で前記流動方向に対して直交する第一方向に、前記紫外線処理領域の前記第一方向の幅に相当する長さを有して延在し、前記加熱空間から前記紫外線処理領域までの前記給気路は、前記第一方向に間隔を隔てて複数並んで、当該加熱空間に気密に連結されていてもよい。これにより、加熱空間で加熱された処理気体は、複数の給気路から紫外線処理領域に流入する。複数の給気路を、処理気体の流動方向に対して直交する方向に並んで設けることで、被処理物体の表面に沿って処理気体を均一に流すことができる。したがって、処理むらを抑制した安定した処理が可能となる。
さらに、上記の光処理装置において、前記給気路から前記紫外線処理領域に供給される前記処理気体の温度を検出する温度検出部をさらに備えてもよい。これにより、給気路から紫外線処理領域に供給される処理気体の温度が所望の温度となっているか否かを確認することができる。
また、本発明に係る光処理装置の製造方法の一態様は、紫外線を発する光源部と、被処理物体が、加熱機構によって加熱されたステージに保持されて、酸素を含む処理気体が流れる雰囲気下で前記光源部から発せられた前記紫外線に曝される紫外線処理領域を有する処理部と、を備える光処理装置の製造方法であって、前記ステージに、前記被処理物体の表面に平行で、且つ当該表面に沿って流れる前記処理気体の流動方向に対して直交する第一方向の側面から、少なくとも前記紫外線処理領域の前記第一方向の幅に相当する長さを有する空間を形成する工程と、前記紫外線処理領域内に位置する前記ステージの表面から前記空間に貫通する第一の貫通孔を、前記第一方向に間隔を隔てて複数形成する工程と、前記ステージの前記表面とは異なる側面から前記空間に貫通する第二の貫通孔を形成する工程と、前記空間の前記第一方向端部の開口を閉塞して、前記第二の貫通孔に供給された前記処理気体を前記空間で加熱し、前記第一の貫通孔から前記紫外線処理領域に供給する給気路を形成する工程と、を含む。このように、比較的簡易な方法で、給気路を形成することができる。
本発明によれば、加温した処理気体を紫外線処理領域に供給するので、紫外線処理領域のオゾン濃度の上昇を抑制することができる。したがって、簡便な構成でオゾン爆発を防止することができる。
本実施形態の光処理装置の概略構成を示す断面図である。 本実施形態の光処理装置の概略構成を示す斜視図である。 基板の概略的構造を示す断面構造図である。 デスミア処理における作用の第1段階を示す図である。 デスミア処理における作用の第2段階を示す図である。 デスミア処理における作用の第3段階を示す図である。 デスミア処理における作用の最終段階を示す図である。 紫外線照射時間とオゾン濃度との関係を示す図である。 ガス加熱空間における処理用ガスの温度変化を示す図である。 光処理装置の製造工程を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の光処理装置の概略構成を示す断面図、図2は、本実施形態の光処理装置の概略構成を示す斜視図である。本実施形態では、光処理装置の一例として、例えばフォトデスミア装置への適用例ついて説明する。フォトデスミア装置は、ある一定温度に加熱された基板に対し、酸素を含む雰囲気下で紫外線を照射することにより、基板に形成されたビアホール内のスミアを除去する装置である。
(光処理装置の構成)
図1に示すように、光処理装置100は、光源部である光照射部10と、被処理物体である基板(ワーク)Wを保持する処理部20とを備える。光照射部10は、例えば真空紫外線を発する複数の紫外線光源11を内部に収納し、処理部20が保持する基板Wに紫外線光源11からの光を照射する。
光照射部10は、下方に開口部を有する箱型形状のケーシング14を備える。ケーシング14の開口部には、例えば真空紫外線を透過する、例えば石英ガラス等の窓部材12が気密に設けられている。光照射部10(ケーシング14)の内部は、供給口15から例えば窒素ガス等の不活性ガスが供給されることで、不活性ガス雰囲気に保たれている。光照射部10内の紫外線光源11の上方には、反射鏡13が設けられている。反射鏡13は、紫外線光源11から発せられた光を窓部材12側に反射する。このような構成により、反射鏡13の全幅にほぼ対応した領域Rに対して、ほぼ均等に紫外線光源11の光が照射される。すなわち、領域Rは、窓部材12とステージ21の表面とで挟まれた領域のうち、紫外線が照射される領域であり、基板Wに対して紫外線照射処理(デスミア処理)を行う紫外線処理領域となる。
紫外線光源11は、例えば波長220nm以下、好ましくは波長190nm以下の紫外線(真空紫外線)を出射するものであって、種々の公知のランプを利用できる。ここで、波長220nmとしたのは、紫外線の波長が220nmを超える場合には、樹脂などの有機物質に起因するスミアを分解除去することが困難となるためである。
紫外線光源11としては、例えば、キセノンガスを封入したキセノンエキシマランプ(ピーク波長172nm)、低圧水銀ランプ(185nm輝線)などを用いることができる。なかでも、デスミア処理に用いるものとしては、例えばキセノンエキシマランプが好適である。
処理部20は、紫外線照射処理(デスミア処理)を行う基板Wを表面に吸着して保持するステージ21を備える。ステージ21は、光照射部10の窓部材12に対向して配置されている。ステージ21には、基板Wを吸着するために例えば吸着孔(不図示)が穿たれている。このステージ21は、平坦性や吸着孔の精度を確保するため、例えばアルミニウム材で形成されている。
ステージ21表面の外周部分には、外周溝21aが形成されている。この外周溝21aと光照射部10の窓部材12との間にOリング22が挟まれることで、光照射部10と処理部20とが気密に組み付けられる。なお、特に図示しないが、このOリング22による気密性を阻害しない範囲でステージ21の高さを微調整して、基板Wと窓部材12との距離を高精度に調整する調整機構も備えられているものとする。
ステージ21には、基板Wが載置されて光照射部10からの紫外線が照射される紫外線処理領域(以下、単に「処理領域」という。)Rを基板Wごと加熱するヒータ23が組み込まれている。ヒータ23としては、例えば、シースヒータやカートリッジヒータなどの加熱機構を用いることができる。
ヒータ23には、処理領域Rの加熱温度を所定の設定温度に制御するヒータ制御器(不図示)が接続されている。ここで、上記設定温度は、例えば120℃以上190℃以下とすることができる。
ステージ21の一方(図1の右側)の側縁部には、処理用ガス(処理気体)を処理領域Rに供給するための給気路24が形成されている。給気路24は、第一給気管24aと、ガス加熱空間24bと、第二給気管24cとを含んで構成されている。給気路24には不図示の処理用ガス供給手段が接続されており、少なくとも当該処理用ガス供給手段と給気路24とで、処理領域Rに処理用ガスを供給する給気部を構成する。
また、ステージ21の他方(図1の左側)の側縁部には、デスミア処理後の排ガスをステージ部21外に排出するための排気路25が形成されている。排気路25は、第一排気管25aと、ガス加熱空間25bと、第二排気管25cとを含んで構成されている。排気路25には不図示の排気手段が接続されており、少なくとも当該排気手段と排気路25とで、処理領域Rからデスミア処理後の排ガスを排出する排気部を構成する。
ここで、処理用ガスとしては、例えば、酸素ガス、酸素とオゾンや水蒸気の混合ガス、これらのガスに不活性ガスなどを混合したガスなどが考えられるが、本実施形態では酸素ガスを用いるものとする。処理用ガスは、基板Wに対して光照射部10からの紫外線が照射されている間、第一給気管24a、ガス加熱空間24b、第二給気管24cを通って処理領域Rに供給され、第一排気管25a、ガス加熱空間25b、第二排気管25cを通って排ガスとしてステージ部21外部に排出される。すなわち、処理用ガスは、窓部材12と基板Wとの間の処理領域Rを、図1の右から左へと流れていくこととなる。
第一給気管24aは、例えば図2に示すように、基板W表面を流れる処理用ガスの流動方向(X方向)におけるステージ21の一方の側縁部のほぼ中央に、X方向に延在して1つ設けられている。また、第二給気管24cは、例えば図2に示すように、ステージ21の当該一方の側縁部におけるステージ21の表面側に鉛直方向(Z方向)に延在して、X方向及びZ方向に直交する方向(Y方向:第一方向)に複数(図2では6つ)並んで設けられている。
ガス加熱空間24bは、第一給気管24a及び第二給気管24cとそれぞれ直交する方向(Y方向)に延在して、第一給気管24a及び第二給気管24cとそれぞれ気密に連結されている。ガス加熱空間24bは、その長手方向(Y方向)に、例えば処理領域RのY方向の幅に相当する長さを有する。ここで、ガス加熱空間24bの内径(流路面積)は、第二給気管24cの内径(流路面積)よりも大きく設定されている。ガス加熱空間24bは、給気路24における処理領域R側の端部近傍に設けることが好ましい。
同様に、第二排気管25cは、例えば図2に示すように、X方向におけるステージ21の他方の側縁部のほぼ中央に、X方向に延在して1つ設けられている。また、第一排気管25aは、例えば図2に示すように、ステージ21の当該他方の側縁部におけるステージ21の表面側にZ方向に延在して、Y方向に複数(図2では6つ)並んで設けられている。ガス加熱空間25bは、第一排気管25a及び第二排気管25cとそれぞれ直交するY方向に延在して、第一排気管25a及び第二排気管25cとそれぞれ気密に連結されている。ガス加熱空間25bは、その長手方向(Y方向)に、処理領域RのY方向の幅に相当する長さを有する。ここで、ガス加熱空間25bの内径(流路面積)は、第一排気管25aの内径(流路面積)よりも大きく設定されている。
これにより、処理部20に供給された処理用ガスは、図2の矢印で示すように、ステージ21上に載置された基板Wの全面に沿って流れ、基板Wの全面についてデスミア処理が行われる。
上述したように、ステージ21にはヒータ23が設けられており、給気路24および排気路25は、ヒータ23によって加熱されるステージ21の内部に形成されている。そのため、給気路24および排気路25はヒータ23の熱を受け、流路内部を通過する処理用ガスは加熱される。すなわち、処理用ガス供給手段から供給される処理用ガスは、給気路24内で加熱されて処理領域Rに供給される。また、デスミア処理後の処理用ガス(排ガス)は、排気路25内で加熱されてステージ21外に排出される。
(基板構造)
光処理装置100による処理対象である基板Wとしては各種の構造の基板Wが用いられるが、ここでは単純化された構造例について説明する。
図3は、基板Wの概略的構造を示す断面構造図である。
基板Wは、例えば、半導体集積回路素子等の半導体素子を搭載するための多層配線基板を製造する途中の中間的な配線基板材料である。
多層配線基板においては、一の配線層と他の配線層とを電気的に接続するため、1つのもしくは複数の絶縁層を厚み方向に貫通して伸びるビアホールが形成される。多層配線基板の製造工程においては、絶縁層31と配線層32とが積層されてなる配線基板材料に、例えばレーザ加工を施すことによって絶縁層31の一部を除去することにより、ビアホール33が形成される。
しかし、形成されたビアホール33の底部や側部の表面には、絶縁層31を構成する材料に起因するスミア(残渣)Sが付着する。このスミアSが付着したままの状態でビアホール33内にメッキ処理を施すと、配線層間の接続不良を引き起こすことがある。このため、ビアホール33が形成された配線基板材料(基板W)に対して、ビアホール33に付着したスミアSを除去するデスミア処理が行われる。
基板Wが図1及び図2に示すステージ21上に載置される際には、ビアホール33の開口が光照射部10に向くように、即ちスミアSが紫外線光源11からの紫外線に曝されるように載置される。
(デスミア処理の手順)
次に、光処理装置100で実行されるデスミア処理の手順について説明する。
先ず、ヒータ制御器(不図示)によって、ステージ21に内蔵されたヒータ23を駆動制御し、処理領域Rの温度を設定温度に制御する。次に、処理部20の外から処理対象の基板Wを搬送し、ステージ21上に載せる。このとき、基板Wは、真空吸着などによりステージ21に保持される。その後、給気路24から処理領域Rに処理用ガスを供給する。そして、処理用ガスが処理領域Rを均一に流れたら紫外線光源11が点灯し、基板Wに対し処理用ガスを介して紫外線を照射する。
紫外線が照射された処理用ガスは、例えばオゾンや酸素ラジカルなどの活性種を生成し、後で詳しく説明するように、ビアホール内のスミアと反応してこれを除去する。処理用ガスとスミアとが反応して生じた、例えば二酸化炭素等のガスは、新しく供給される処理用ガスの流れに乗って下流に運ばれ、排気路25に引き込まれて排気手段により排ガスとして排出される。処理が終わった基板Wは、ステージ21上から処理部20の外に搬出される。
(デスミア処理の作用)
ここで、デスミア処理における詳細な作用について説明する。
図4〜図7は、デスミア処理の工程における各段階を示す図である。
図4に示す第1段階では、処理用ガスに、図4の上方から下方を向いた矢印で示されるように紫外線(UV)が照射されることにより、処理用ガスに含まれる酸素から活性種34であるオゾンや酸素ラジカル(ここでは酸素ラジカルのみを図示)が生成される。この活性種34は、基板Wのビアホール33内に進入する。
図5に示す第2段階では、活性種34がビアホール33内のスミアSと反応してスミアSの一部が分解されるとともに、紫外線がスミアSに照射されることでもスミアSの一部が分解される。このようなスミアSの分解によって、例えば二酸化炭素ガス(CO2)や水蒸気(H2O)などの反応生成ガス35が生成される。
そして、図6に示す第3段階では、反応生成ガス35は、給気路側(図6の右側)から流れてくる、活性種34を含んだ新しい処理用ガスにより、ビアホール33から排気路側(図6の左側)へと押し流される。反応生成ガス35の排出に伴って、活性種34を含んだ新しい処理用ガスがビアホール33内に進入する。
紫外線の照射、活性種34の進入、および反応生成ガス35の排出が繰り返された結果、図7に示す最終段階では、ビアホール33内からスミアが完全に除去される。ビアホール33外に押し流された反応生成ガス35は、基板W上の処理用ガスの流れに乗って、図1及び図2に示す第一排気管25aから排ガスとして排出される。
このように、デスミア処理では、紫外線の照射によって例えば酸素ラジカルやオゾンなどの活性種が生成されてビアホール33内に進入するとともに、紫外線そのものがビアホール33内に照射されることが処理効率向上の為に重要である。このため、図1に示す窓部材12と基板Wとの間の距離は、例えば1mm以下とされることが好ましく、特に0.5mm以下とされることが好ましい。これにより、酸素ラジカルやオゾンを安定して生成することができると共に、基板Wの表面に到達する真空紫外線を十分な大きさの強度(光量)とすることができる。
(ガス加熱空間24bの作用)
上述したように、処理用ガスに紫外線を照射するとオゾンが発生する。しかしながら、オゾンは、その濃度が高くなりすぎると爆発するおそれがある。例えば、「オゾン利用に関する安全管理基準」(高濃度オゾン利用研究専門委員会著、平成17年3月)によると、オゾン濃度の爆発下限界は10〜11%(体積分率)とされている。したがって、紫外線が照射される処理領域Rにおけるオゾン濃度は10%を下回るように制御する必要がある。
そこで、光処理装置100では、処理用ガスを、処理領域Rに供給する前に給気路24に形成されたガス加熱空間24bで加熱(加温)する。そして、処理用ガスの温度を、オゾン爆発のおそれがない温度まで上昇させてから処理領域Rに供給する。
処理用ガスが高温であるほど、紫外線照射時におけるオゾンの発生量は少なくなる。以下、この点について説明する。
図8は、処理用ガスの紫外線照射時間とオゾン濃度との関係を示す図である。この図8において、横軸は紫外線の照射時間(秒)、縦軸はオゾン濃度(体積分率)を示している。図8の曲線41は、処理用ガスの温度が70℃であるときのオゾン濃度変化、曲線42は、処理用ガスの温度が120℃であるときのオゾン濃度変化、曲線43は、処理用ガスの温度が150℃であるときのオゾン濃度変化を示している。また、図8に示す例では、処理用ガスとして酸素を用い、紫外線の照度は100mW/cm2としている。
図8に示すように、処理用ガスである酸素の温度が70℃である場合、紫外線の照射時間が2.3秒を超えると、オゾン濃度が上述した爆発下限界の10%に達する。これに対して、酸素の温度が120℃である場合や、酸素の温度が150℃である場合には、紫外線の照射時間を長くしても、オゾン濃度は10%以下で飽和する。例えば、120℃の場合は約3.5%、150℃の場合は約2%で飽和する。
すなわち、処理領域Rで生成されるオゾンの濃度は、処理用ガスの温度に依存し、上限を有する。処理用ガスの温度が高いほど、当該上限は低くなる。したがって、処理用ガスの温度を制御することで、処理領域R内のオゾン濃度が所定値以上となることを防止することができる。例えば、処理領域Rに供給する処理用ガスの温度が120℃以上であれば、処理領域Rにて紫外線が長時間照射されても、オゾン濃度は決して爆発下限界の10%以上にはならない。
これは、紫外線照射によるオゾンの生成作用に対し、熱分解によるオゾンの分解作用が高温ほど強まるため、最終的なオゾンの到達濃度が低下するためである。
ところで、フォトデスミアにおいては、オゾンや酸素ラジカルなどの活性種とスミアとの化学反応の速度を速め、デスミア処理速度(スミアが除去される速度)を速めるために、基板Wは120℃以上190℃以下に加熱されている。基板Wを加熱するために、基板Wが載置されるステージ21にはヒータ23が設けられており、ステージ21は当該ヒータ23によって加熱されている。
光処理装置100では、ステージ21の一部に処理用ガスが通過する給気路24を形成し、この給気路24を介して処理用ガスを処理領域Rに供給する。ステージ21に形成した給気路24を処理用ガスが通過することにより、処理用ガスはステージ21により加熱(加温)され、処理用ガスの温度が上昇する。このように、ステージ21の熱を利用して処理用ガスの温度を上げてから、当該処理用ガスを処理領域Rに供給するため、オゾン濃度の上限値を抑制することができる。
さらに、光処理装置100では、ステージ21に形成した給気路24の途中にガス加熱空間24bを形成する。ここで、ガス加熱空間24bから処理領域Rまでの第二給気管24cの径は、ガス加熱空間24bの径よりも細い。そのため、ガス加熱空間24bは、第二給気管24cへ流れ込もうとする処理用ガスを一時的に溜める働きをする。このようにガス加熱空間24bに溜められた処理用ガスは、ステージ21の熱により十分に加熱(加温)されてから、第二給気管24cを通って処理領域Rに供給される。すなわち、処理用ガスの温度は、処理領域Rの設定温度(120℃以上190℃以下)まで上昇されて処理領域Rに供給される。このように、ガス加熱空間24bに処理用ガスを滞留させる構成とするので、処理用ガスを確実に加熱することができるため、オゾン濃度の上限値を確実に抑制することができる。
このように、本実施形態では、処理用ガスに紫外線を照射したときに発生するオゾンの濃度が、処理用ガスが高温であるほど低くなることを利用し、給気路24に、そこを通る処理用ガスを意図的に加熱する機構を設けることによって、処理領域Rにおいて処理用ガスに紫外線が照射されても、処理領域R内のオゾン濃度が10%に達しないようにすることができ、その結果、オゾン爆発を防止することができる。
また、紫外線に曝される処理用ガスの温度を制御することでオゾン濃度の上限を制御するので、例えば処理領域R内のオゾン濃度をセンサ等によって検出し、オゾン濃度が所定値以上とならないようにフォードバック制御するなどの必要がない。そのため、オゾン濃度を検出するための手段やオゾン濃度を調整するための手段などを設ける必要がなく、その分のコストを削減することができる。
さらに、ステージ21に内蔵されたヒータ23を用いて、給気路24から処理領域Rに供給される処理用ガスを加熱するので、処理用ガスの加熱用に熱源を別に設ける必要がない。そのため、光処理装置100が大型化するのを防止することができると共に、熱源を別に設けることによるコストアップを防止することができる。
また、ステージ21に内蔵されたヒータ23を用いるので、給気路24から処理領域Rに供給される処理用ガスの温度を、処理領域Rの設定温度まで上昇させることができる。これにより、上記設定温度とは異なる温度の処理用ガスが処理領域R内に供給されることに起因して、処理領域R内の基板Wやステージ21の温度が低下したり上昇したりしてしまうことを抑制することができる。
例えば、処理用ガスを加熱せずに(例えば室温で)処理領域Rに供給した場合、処理領域R内での処理用ガスの流れの上流側で、基板Wやステージ21の温度低下が生じ、上流側の基板Wの端部において、デスミア処理速度が低下してしまう。すると、基板W内でのデスミア処理速度が不均一となり、処理むらが生じる。
逆に、処理用ガスを処理領域Rの設定温度よりも高温に加熱して処理領域Rに供給した場合には、処理領域R内での処理用ガスの流れの上流側で、基板Wやステージ21の温度上昇が生じ、上流側の基板Wの端部において、デスミア処理速度が上昇してしまう。この場合にも、基板W内でのデスミア処理速度が不均一となり、処理むらが生じる。
上記のように処理むらが生じると、基板全体のデスミア完了時間が長くなり、全体の処理時間が増大してしまう。本実施形態では、処理領域R内の基板Wやステージ21の温度を設定温度で安定させることができるので、処理むらの無い安定したデスミア処理を行うことができる。
(実施例)
次に、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。
図1及び図2に示す構成を参照して、下記の仕様を有する本発明に係る光処理装置を作製した。
[ステージ21]
材質:アルミニウム
処理領域Rの加熱温度:150℃
ガス加熱空間24bの長手方向(Y方向)の長さ:510mm
ガス加熱空間24bの半径:4mm
[紫外線光源11]
キセノンエキシマランプ
発光長:700mm
幅:70mm
入力電力:500W
ランプの数:7本
真空紫外線の照射時間:300秒間
[窓部材12]
材質:石英ガラス
窓部材と基板との距離:0.3mm
[基板W]
構成:銅基板上に絶縁層を積層し、絶縁層にビアホールを形成したもの
寸法:500mm×500mm×0.5mm
絶縁層の厚さ:30μm
ビアホールの直径:50μm
[処理用ガスなどの条件]
処理用ガス:酸素濃度100%
処理用ガスの流速:200mm/s
処理用ガス供給手段から供給される処理用ガスの温度:25℃
このような仕様の光処理装置では、処理用ガスは、ガス加熱空間24bを約0.8秒という短時間で通過する。
図9は、ガス加熱空間24bにおける処理用ガスの温度変化を示す図である。この図9は、ガス加熱空間24b(半径4mm、長さ510mm、加熱温度150℃)に、処理用ガス(25℃)を封入した場合の、処理用ガスの温度上昇の振舞いを示す図である。処理用ガス温度は、0.8秒程度で加熱温度である150℃近くまで上昇していることがわかる。したがって、ガス加熱空間24bの通過時間が0.8秒程度以上となるような流速であれば、処理領域Rに進入する前までに処理用ガスを十分に加熱することができる。
上記の仕様のように、処理用ガスの流速がフォトデスミアの典型的な流速である200mm/sである場合、上述したように、ガス加熱空間24bの通過時間は約0.8秒である。したがって、本実施例では、ガス加熱空間24bの通過中に、処理用ガスの温度を25℃から150℃近くまで上昇させることができ、処理領域R内でのオゾン濃度を10%に達しないようにすることができた。
また、処理領域Rに供給される処理用ガスの温度を一定の値とし、安定したデスミア処理を行うことができた。その結果、基板W内での処理むらは生じなかった。
(給気路24の形成方法)
以下、給気路24の形成方法について、図10を参照しながら説明する。
先ず、図10(a)に示すように、ステージ21のX方向端部におけるガス加熱空間24bの形成位置に、側面からY方向にドリル51を通す。これにより、図10(b)に示すように、ステージ21のX方向端部に、Y方向に貫通する空間が形成される。この空間がガス加熱空間24bとなる。すなわち、ドリル51の外径が、ガス加熱空間24bの内径になる。
次に、図10(b)に示すように、ステージ21の表面から空間(ガス加熱空間24b)まで、Y方向に間隔を隔てて複数箇所(図10では3箇所)ドリル52を通す。このとき形成される孔(第一の貫通孔)が、第二給気管24cとなる。すなわち、ドリル52の外径が、第二給気管24cの内径になる。
また、ステージ21のX方向側面から空間(ガス加熱空間24b)までドリル53を通す。このとき形成される孔(第二の貫通孔)が、第一給気管24aとなる。すなわち、ドリル53の外径が、第一給気管24aの内径になる。
最後に、図10(c)に示すように、空間(ガス加熱空間24b)の開口端に、それぞれ蓋(栓)部材24dを詰め、内部の気体がそこから漏れないように溶接する。蓋(栓)部材24dは、ガス加熱空間24bの内径と同径で、ステージ21と同じ材質の部材とする。以上により、ステージ21に給気路24が形成される。
なお、上記の例では、ガス加熱空間24bを形成するために貫通孔を形成する場合について説明したが、一端が閉塞した空間を形成してもよい。
以上の方法により形成された給気路24に、第一給気管24aから、例えば常温の処理用ガスが供給されると、当該処理用ガスはガス加熱空間24bで滞留し、その温度はステージ21の加熱温度まで上昇する。そして、加熱された処理用ガスは、第二給気管24cから導出される。
このように、一箇所(第一給気管24a)から供給された処理用ガスは、複数箇所(第二給気管24c)から排出されて図1に示す処理領域Rに供給される。すなわち、複数箇所(第二給気管24c)から同じ温度に加熱された処理用ガスが排出される。これにより、同じ温度の処理用ガスを処理領域R全体に均一に流すことができ、安定したデスミア処理が可能となる。このように、比較的簡易な製造方法で、加熱された処理用ガスを、処理領域R全体に均一に供給することができる給気路24を形成することができる。
(変形例)
上記実施形態においては、ステージ21に設けられた処理領域Rを加熱するためのヒータ23を、給気路24から処理領域Rに供給する処理用ガスを加熱するための熱源とする場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上記処理用ガスを加熱する熱源は、別に設けてもよい。
また、給気路24から処理領域Rに供給する処理用ガスの温度を検出する温度検出部(温度センサ等)を設け、処理用ガスを所望の温度にするべくフィードバック制御を行ってもよい。この場合、処理領域Rに供給される処理用ガスの温度を精度良く測定するために、温度センサは、例えば給気路24における出口付近(処理領域Rに近い位置)に設けることが好ましい。
さらに、上記実施形態においては、給気路24を、断面円形状の流路とする場合について説明したが、断面形状は適宜設定可能である。また、給気路24を、第一給気管24a、ガス加熱空間24b及び第二給気管24cにより構成する場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、処理領域Rに処理用ガスを供給する前に、当該処理用ガスを加熱することができる空間が形成されていればよい。
また、上記実施形態においては、第二給気管24cの径をガス加熱空間24bの径よりも細くすることで、ガス加熱空間24bに処理用ガスを滞留させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、ガス加熱空間の出口に流路内部に突出する凸部を設けるなどにより、ガス加熱空間に処理用ガスを滞留させるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、ガス加熱空間に処理用ガスを滞留させて、処理用ガスを意図的に加熱する構成としたが、必ずしも処理用ガスを滞留させる必要はない。例えば、給気路24の長さを十分に確保することができ、処理用ガスを所望の温度まで上昇させることができる場合には、処理用ガスが滞留する滞留部を設ける必要はない。
また、上記実施形態においては、排気路25にガス加熱空間25bを形成する場合について説明したが、ガス加熱空間25bは形成しなくてもよい。但し、処理領域Rを流れる処理用ガスの流れを逆転させる構成の場合には、上記実施形態のように給気路24および排気路25が同一形状である方が、これらをそれぞれ処理用ガスの供給および排出の双方で用いることができるため好ましい。
なお、上記説明では、本発明の光処理装置の一例としてフォトデスミア装置への適用例を示しているが、デスカム装置や表面改質装置にも適用可能である。デスカム装置は、例えば、製造工程で使用されるソルダーレジスト(Photo Solder Resist:PSR)、ドライフィルム(Dry Film Resist:DFR)などの残渣の除去を行う装置である。また、表面改質装置は、例えば、めっき前後のクリーニング、材料表面の粗化などによる密着性改善や濡れ性向上を行う装置である。このように、本発明の光処理装置は、例えば光アッシング処理装置やレジストの除去処理装置、ドライ洗浄処理装置などへ応用可能である。
100…光処理装置、W…基板、10…光照射部、11…紫外線光源、12…窓部材、20…ステージ部、21…ステージ、23…ヒータ、24…給気路、24a…第一給気管、24b…ガス加熱空間、24c…第二給気管、25…排気路、25a…第一排気管、25b…ガス加熱空間、25c…第二排気管、R…処理領域

Claims (6)

  1. 紫外線を発する光源部と、
    被処理物体が、酸素を含む処理気体の雰囲気中で前記光源部から発せられた前記紫外線に曝される紫外線処理領域を有する処理部と、
    前記紫外線処理領域に前記処理気体を供給する給気部と、
    前記紫外線処理領域から前記処理気体を排出する排気部と、を備え、
    前記給気部は、前記紫外線処理領域に連通し、当該紫外線処理領域に前記処理気体を供給する給気路を備え、
    前記給気路は、前記紫外線処理領域に供給する前に前記処理気体を加熱する加熱空間を備え
    前記加熱空間の流路面積は、当該加熱空間と前記紫外線処理領域との間を連通する前記給気路の流路面積よりも大きく設定されており、
    前記加熱空間は、前記処理気体を滞留させて加熱することを特徴とする光処理装置。
  2. 前記紫外線処理領域は、
    前記被処理物体が加熱されながら保持されて、前記処理気体の雰囲気中で前記紫外線に曝される領域であり、
    前記給気路は、前記紫外線処理領域に供給する前記処理気体を、前記加熱空間にて前記紫外線処理領域における加熱温度まで加熱することを特徴とする請求項1に記載の光処理装置。
  3. 前記処理部は、
    加熱機構によって加熱され、前記被処理物体を加熱しながら保持するステージを備え、
    前記加熱空間は、前記ステージに形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光処理装置。
  4. 前記給気部および前記排気部は、前記紫外線処理領域を、前記被処理物体の表面に沿って流れる前記処理気体の流動方向に挟んで対向配置され、
    前記加熱空間は、前記表面に平行で前記流動方向に対して直交する第一方向に、前記紫外線処理領域の前記第一方向の幅に相当する長さを有して延在し、
    前記加熱空間から前記紫外線処理領域までの前記給気路は、前記第一方向に間隔を隔てて複数並んで、当該加熱空間に気密に連結されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光処理装置。
  5. 前記給気路から前記紫外線処理領域に供給される前記処理気体の温度を検出する温度検出部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光処理装置。
  6. 紫外線を発する光源部と、被処理物体が、加熱機構によって加熱されたステージに保持されて、酸素を含む処理気体が流れる雰囲気下で前記光源部から発せられた前記紫外線に曝される紫外線処理領域を有する処理部と、を備える光処理装置の製造方法であって、
    前記ステージに、前記被処理物体の表面に平行で、且つ当該表面に沿って流れる前記処理気体の流動方向に対して直交する第一方向の側面から、少なくとも前記紫外線処理領域の前記第一方向の幅に相当する長さを有する空間を形成する工程と、
    前記紫外線処理領域内に位置する前記ステージの表面から前記空間に貫通する第一の貫通孔を、前記第一方向に間隔を隔てて複数形成する工程と、
    前記ステージの前記表面とは異なる側面から前記空間に貫通する第二の貫通孔を形成する工程と、
    前記空間の前記第一方向端部の開口を閉塞して、前記第二の貫通孔に供給された前記処理気体を前記空間で加熱し、前記第一の貫通孔から前記紫外線処理領域に供給する給気路を形成する工程と、を含むことを特徴とする光処理装置の製造方法。
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